JPH06107642A - シンナミリデンヒダントイン誘導体及びそれを配合した皮膚外用剤 - Google Patents

シンナミリデンヒダントイン誘導体及びそれを配合した皮膚外用剤

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JPH06107642A
JPH06107642A JP28687192A JP28687192A JPH06107642A JP H06107642 A JPH06107642 A JP H06107642A JP 28687192 A JP28687192 A JP 28687192A JP 28687192 A JP28687192 A JP 28687192A JP H06107642 A JPH06107642 A JP H06107642A
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hydantoin
skin
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cinnamylidene
compound
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JP28687192A
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Tomomi Okazaki
具視 岡崎
Mikiko Katou
三紀子 加藤
Yasushi Matsushita
裕史 松下
Keiichi Uehara
計一 植原
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式化1で表されるシンナミリデンヒ
ダントイン誘導体及びそれを含む皮膚外用剤。 【化1】 【効果】 優れたUV−A吸収能、及び金属イオンによる
着色反応が無いという特徴を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンナミリデンヒダント
イン誘導体及び皮膚外用剤、特にUV−A領域の紫外線吸
収能を有する物質及び皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光線に含まれる紫外線は、皮膚科学
的には 320nm〜 400nmの長波長紫外線(UV−A)、 290
nm〜 320nmの中波長紫外線(UV−B)、 290nm以下の波
長の紫外線は、オゾン層によって吸収され、地表に到達
しない。
【0003】地表に届く紫外線は、人間の皮膚に様々な
影響を及ぼす。地上にまで達する紫外線の内で、UV−B
は皮膚の紅斑や水泡を形成し、メラニン形成も促進す
る。一方、UV−Aは皮膚の褐色化を惹越し、皮膚の弾力
性の低下及びシワの発生を促進し急激な老化をもたら
す。また、紅斑反応の開始を促進し、あるいはある種の
患者に対してはこの反応を増強し、更に光毒性あるいは
光アレルギー反応の原因とさえなり得る。このようなUV
−Aの有害性から皮膚を保護するために、各種紫外線吸
収剤が開発されてきた。
【0004】既存のUV−A域紫外線吸収剤としては、ベ
ンゾフェノン誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、ベン
ゾトリアゾール誘導体などか挙げられ、皮膚外用剤等に
配合されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記既存の
UV−A域の紫外線吸収剤は、金属イオンと反応し着色す
るという問題があった。また、吸収剤が一般に有色の結
晶であり、衣類の着色などの欠点があるため、その使用
量が極く少量に限られ、UV−A吸収剤のもつ機能が十分
に発揮されないという欠点があった。本発明は前記従来
技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は金属
イオンにより着色せず、しかもUV−A領域の紫外線から
皮膚を保護する物質及びそれを配合した皮膚外用剤を提
供することにある。
【0006】前記目的を達成するために本発明者らが鋭
意検討した結果、新規シンナミリデンヒダントイン誘導
体が優れたUV−A吸収性及び使用性を有することを見出
し、本発明を完成を完成するに至った。すなわち、本出
願の請求項1記載のシンナミリデンヒダントイン誘導体
は、下記一般式化2で表わされる。
【0007】
【化2】
【0008】(但し、R1は水素原子又はメチル基、R2
は炭素数8〜18の分枝アルキル基又は−CH2−CH2−C02
3、R3は炭素数8〜18の分枝アルキル基を表わす)請
求項2記載の皮膚外用剤は前記化2のシンナミリデンヒ
ダントイン誘導体を一種または二種以上を含むことを特
徴とする。
【0009】以下、本発明の構成をさらに詳細に説明す
る。前記化2中、R1は水素原子又はメチル基であり、
2は炭素数8〜18の分枝アルキル基、例えば、2−エ
チルヘキシル基、2−ヘキシルデシル基、2−ヘプチル
ウンデシル基、あるいはメチル分枝イソステアリル基な
どが挙げられるが、炭素数8〜18に含まれるものであれ
ばいずれでもよい。また、−CH2CH2CO23において、R
3は炭素数8〜18の分枝アルキル基である。
【0010】本発明のシンナミリデンヒダントイン誘導
体は、第一段階としてヒダントインとシンナムアルデヒ
ド類の縮合によるシンナミリデンヒダントインの合成、
第二段階としてシンナミリデンヒダントインのアルキル
化反応又はアクリル酸エステルとの付加反応により容易
に製造する事ができる。ヒダントインとシンナムアルデ
ヒド類の縮合反応は、アルデヒドと活性メチレンの一般
的縮合反応、例えば、「実験化学講座18、有機化合物の
反応II(中)、P.81〜 303、日本化学会編」、特開報60
−233063号等に示された反応を利用する。
【0011】すなわち、ピリジン、ピペリジン、モルホ
リン、アミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、アミノ酸、アミノ酸塩などを触媒とし、水、ア
ルコール、グリセリンなどの水溶性溶媒、又は非プロト
ン溶媒を用いて室温〜 160℃で反応を行えばよい。
【0012】第二段階のアルキル化反応は、非プロトン
溶媒、例えばアセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド中、金属ナトリウム、水素化ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムなどと共に50℃〜
150℃、5分〜10時間反応させる方法が挙げられる。ま
た、アクリル酸エステルへの付加反応も、上記アルキル
化反応と同様の条件下で、8〜48時間反応を行えば目的
の化合物を得ることができる。
【0013】本発明にかかる皮膚外用剤の基剤は、前記
シンナミリデンヒダントイン誘導体が溶解するものであ
ればいずれでも良い。本発明の皮膚外用剤には、通常化
粧料などに用いられる他の成分、例えば油分、潤滑油、
酸化防止剤、界面活性剤、防腐剤、金属封鎖剤、香料、
水、アルコール、増粘剤などを必要に応じて適宜配合す
ることができる。また、本発明の皮膚外用剤の剤形は任
意であり、パウダー状、クリーム状、ペースト状、スチ
ック状、液状、スプレー状、ファンデーションなどいず
れでもよく、乳化剤を用いて乳化してもよい。
【0014】本発明のシンナミリデンヒダントイン誘導
体は、単独で用いても十分に効果を発揮するが、必要に
応じて他のUV−B吸収剤、例えばP−ジメチルアミノ安
息香酸2−エチルヘキシルのようなP−アミノ安息香酸
誘導体、P−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエス
テルのようなP−メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘
導体、ウロカニン酸またはその誘導体、あるいは二酸化
チタン、酸化亜鉛などの無機顔料の外、更にUV−A吸収
剤と併用することも可能である。
【0015】また、本発明におけるシンナミリデンヒダ
ントイン誘導体の配合量は、上記の剤形によって、また
どの程度の紫外線保護作用を要求するかによっても異な
るが、一般には 0.1〜20重量%、好ましくは 0.5〜10重
量%である。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。また、配合量は特に指定のない限り重量
%で示す。
【0017】実施例15−シンナミリデン−3−(2−エチルヘキシル)ヒダ
ントインの製造 シンナムアルデヒド13.2g、ヒダントイン10.0g、グリ
シン 5.7g、水酸化ナトリウム 1.6g、イオン交換水40
mlを混合し、70〜75℃で7時間撹拌して5−シンナミリ
デンヒダントイン(黄色固体、mp: 240℃以上) 5.8
gを得た。得られたシンナミリデンヒダントイン 3.0
g、2−エチルヘキシルブロマイド2.7g、炭酸カリウ
ム 1.9g、ジメチルホルムアミド20mlを混合し、 100℃
で6時間反応を行った後、シリカゲルカラムのクロマト
グラフィーで分離(20%酢酸エチル−ヘキサン混液で溶
出)した。更にメタノールより再結晶して微黄色結晶の
目的物 3.8gを得た。 mp:179 〜 180℃、λmax 352nm 、ε=44,300、 M+
m/e 326
【0018】実施例25−シンナミリデン−3−(2−ヘプチルウンデシル)
ヒダントインの製造 シンナミリデンヒダントイン2.14g、2−ヘプチルウン
デシルブロマイド 3.3g、炭酸カリウム 1.4g、ジメチ
ルホルムアミド20mlの混合物を 110℃で5時間撹拌し
た。反応終了後、不溶物を除去し、減圧下に溶媒を留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し(15%酢酸エチル−ヘキサン混液)で溶出)、イソプ
ロピルアルコールより再結晶して微黄色結晶の目的物
2.7gを得た 。mp:120.5 〜 121.5℃、λmax 352nm 、ε=44,27
0、 M+ m/e 466
【0019】実施例35-(β−メチルシンナミリデン)-3-(2−エチルヘキシ
ル)ヒダントインの製造 α−メチルシンナムアルデヒド14.6g、ヒダントイン10
g、2−アミノエタノール 2.2g、水酸化ナトリウム
0.2g、イオン交換水50mlを 100℃で7時間反応させた
後、析出した固体を集め、エチルアルコールでよく洗浄
して緑黄色固体のβ−メチルシンナミリデンヒダントイ
ン 9.1g(mp: 246− 248℃)を得た。このβ−メチ
ルシンナミリデンヒダントイン 2.3g、2−エチルヘキ
シルブロマイド 2.1g、炭酸カリウム 1.4g、ジメチル
ホルムアミド10mlの混合物を 100℃で6時間撹拌した。
反応終了後不溶物を除去し、残渣をシリカゲルカアムク
ロマトグラフィーに付した(15%酢酸エチル−ヘキサン
混液で溶出)。更にイソプロピルアルコールより再結晶
して微黄色結晶として目的物 2.4gを得た。 mp:123 〜 124℃、λmax 338nm 、ε=35,360、 M+
m/e 340
【0020】実施例45-(β−メチルシンナミリデン)-3-(2−ヘキシルデシ
ル)ヒダントインの製造 β−メチルシンナミリデンヒダントイン 2.3g、2−ヘ
キシルデシルブロマイド 3.4g、炭酸カリウム 1.4g、
ジメチルホルムアミド10mlを混合し、 110℃で8時間反
応させた。実施例3と同様に処理して、目的物 2.3gを
微黄色結晶として得た。 mp:91〜92℃、λmax 338nm 、ε=35,300、 M+ m/e
452
【0021】実施例55-(β−メチルシンナミリデン)-3-{2-(2−エチルヘキ
シロキシカルボニル )エチル}ヒダントインの製造 β−メチルシンナミリデンヒダントイン 2.3g、アクリ
ル酸2−エチルヘキシルエステル 2.1g、炭酸カリウム
0.3g、ジメチルホルムアミド10mlの混合物を60℃で24
時間撹拌した。反応終了後、不溶物を除去し、減圧下に
溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(25%酢酸エチル−ヘキサン混液で溶出)並びに
イソプロピルアルコールによる再結晶により目的物 1.1
gを微黄色結晶として得た。 mp:77〜78℃、λmax 338nm 、ε=35,430、 M+ m/e
412
【0022】紫外線吸収効果 前記実施例1、3、5、及び比較化合物(2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン;UV−A吸収剤)を用
い紫外線吸収効果を下記測定方法により吸光度で測定し
た。 (測定方法)実施例1、3、5及び比較化合物の10ppm
濃度のエタノール(99.5%、試薬特級)溶液を調整し、
石英セル(1cm×1cm)を用いて、日本分光(株)製UVID
EC−610型分光光度計にて測定した。結果を表1に示
す。
【0023】
【表1】 ────────────────────────────────── 波長(nm) 実施例1 実施例3 実施例5 比較化合物 ────────────────────────────────── 300 0.20 0.34 0.29 0.39 ────────────────────────────────── 310 0.36 0.55 0.46 0.35 ────────────────────────────────── 320 0.60 0.78 0.66 0.40 ────────────────────────────────── 330 0.92 0.98 0.82 0.42 ────────────────────────────────── 340 1.16 1.04 0.86 0.34 ────────────────────────────────── 350 1.36 0.93 0.76 0.20 ────────────────────────────────── 360 1.20 0.68 0.56 0.11 ────────────────────────────────── 370 1.02 0.36 0.30 0.03 ────────────────────────────────── 380 0.40 0.11 0.10 0.00 ──────────────────────────────────
【0024】これらの結果は、本発明化合物はUV−A領
域において、比較化合物2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノンより紫外線吸収効果が強く、日焼け防止
効果の高いことを示している。
【0025】シンナミリデンヒダントイン誘導体の性状 本発明に用いるシンナミリデンヒダントイン誘導体1〜
5及び比較化合物として2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル
ベンゾトリアゾールの三価鉄イオンとの反応を試験し
た。 (方法)実施例1〜5の化合物、及び比較化合物それぞ
れ 0.1gを99.5%エチルアルコール(試薬特級)10mlに
溶かし、塩化第二鉄(FeCl3)0.02%の99.5%エチルアル
コール(試薬特級)溶液2mlを加えよく撹拌した後、溶
液の色調変化を観察した。
【0026】結果を次の表2に示す。
【表2】 ────────────────────────────────── 化合物 Fecl3 添加前 Fecl3 添加後 ────────────────────────────────── 実 施 例 1 微黄色 変化無し ────────────────────────────────── 実 施 例 2 微黄色 変化無し ────────────────────────────────── 実 施 例 3 微黄色 変化無し ────────────────────────────────── 実 施 例 4 微黄色 変化無し ────────────────────────────────── 実 施 例 5 微黄色 変化無し ────────────────────────────────── 2−ヒドロキシ−4−メトキシベン 淡黄色 褐色に着色 ゾフェノン (比較化合物) ────────────────────────────────── 2−ヒドロキシ−4−メチルフェニ 淡黄色 青色に着色 ルベンゾトリアゾール (比較化合物) ──────────────────────────────────
【0027】以上の結果、本発明にかかる化合物はいず
れも金属イオンと反応しないことが理解される。以下、
本発明にかかる皮膚外用剤の具体的な配合例について説
明する。
【0028】実施例6日焼け止化粧料(油状タイプ) (1) デカメチルシクロペンタシロキサン 47.0% (2) ジメチルポリシロキサン(10cs/25℃) 20.0 (3) メチルフェニルポリシロキサン(20cs/25℃) 18.0 (4) シリコーン樹脂 10.0 (5) P−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルエステル 3.0 (6) 5-( β−メチルシンナミリデン)-3-(2−ヘキシルデシル) 2.0 ヒダントイン <製法>(1) 〜(6) を混合し、十分に溶解した後濾過し
て製品とする。 <日焼け止め効果>この実施例6にかかる日焼け止化粧
料、及び5-(β−メチルシンナミリデン)−3−(2−ヘ
キシルデシル)ヒダントイン(成分(6) )を全量P−ジ
メチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルエステルに置
換した比較例を用いて日焼け止効果を試験した。
【0029】すなわち、海浜での実使用テストにおい
て、2つのサンプルをパネル10名の体半分ずつ塗布し分
け、日焼け具合のアンケート調査及び皮膚トラブルの調
査を行った。その結果を表3に示す。
【0030】
【表3】 ─────────────────────────────────── パネル 実施例6のサンプル塗布部 比較例のサンプル塗布部 ─────────────────────────────────── A ○ ○ B ○ × C ○ × D ○ ○ E ○ × F ○ △ G ○ △ H △ × I ○ △ J ○ × ─────────────────────────────────── 皮膚トラブル な し ひりつき 4 件 件数 かゆみ 1 件 発疹 2 件 ───────────────────────────────────
【0031】日焼けの程度の評価基準 強い日焼け症状が認められた ・・・× 日焼け症状が認められた ・・・△ 日焼け症状は殆ど認められなかった・・・○ これらの結果によりシンナミリデンヒダントイン誘導体
を配合した皮膚外用剤は、従来の紫外線吸収剤(P−ジ
メチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルエステル)を
配合した皮膚外用剤より紫外線防御効果が高く、皮膚ト
ラブルのない安全性が高いものであった。
【0032】実施例7日焼け止化粧料(W/Oクリーム) (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.5% (2) ジメチルポリシロキサン(100cs) 5.0 ( 3) ジメチルポリシロキサン(2,500,000cs) 3.0 (4) 流動パラフィン 15.0 (5) ポリエーテル変性シリコーン 6.0 (6) P−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル 5.0 (7) 5-( β−メチルシンナミリデン)-3-(2−ヘキシルデシル) 4.0 ヒダントイン (8) 精製水 43.1 (9) L−グルタミン酸ナトリウム 3.0 (10)1、3−ブチレングリコール 5.0 (11)防腐剤 0.2 (12)香 料 0.2 <製法>(1) 〜(7) 、(12)を混合し、加熱溶解して70℃
に保ち油相部とする。別に(8)〜(11)を加熱溶解して70
℃に保ち、水相部とする。この油相部に水相部を添加し
て、乳化機により十分に乳化する。乳化後かき混ぜなが
ら冷却し、35℃以下になったら容器に流し込み、放冷し
て固める。
【0033】実施例8日焼け止化粧料(O/Wクリーム) (1) デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0 % (2) 流動パラフィン 8.0 (3) イソプロピルミリステート 2.0 (4) ワセリン 4.0 (5) セタノール 4.0 (6) ステアリン酸 3.0 (7) グリセリルモノイソステアソート 3.0 (8) P−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル 3.0 (9) 5-( β−メチルシンナミリデン)-3-(2−エチルヘキシル) 1.0 ヒダントイン (10) 防腐剤 0.2 (11)香 料 0.2 (12)グリセリン 10.0 (13)プロピレングリコール 5.0 (14)ヒアルロン酸 0.01 (15)水酸化カリウム 0.2 (16)精製水 53.39 <製法>(1) 〜(11)を70℃で加熱撹拌して油相部とす
る。(12)〜(16)を70℃に加熱し完全溶解した後水相部と
する。油相部を水相部に添加し乳化機にて乳化する。乳
化物を熱交換器にて30℃まで冷却した後、充填して製品
を得る。
【0034】実施例9日焼け止ローション (1) ジメチルポリシロキサン(5cs) 3.0% (2) メチルフェニルポリシロキサン(20cs) 17.0 (3) ステアリン酸 1.0 (4) P−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルエステル 5.0 (5) 5- シンナミリデン-3-(2−ヘプチルウンデシル)ヒダントイン 7.0 (6) 防腐剤 0.2 (7) 香 料 0.2 (8) グリセリン 5.0 (9) モンモリロナイト 0.5 (10) 水酸化カリウム 0.2 (11) 精製水 残余 <製法>(1) 〜(7) を70℃で加熱撹拌して油相部とす
る。(8) 〜(11)を70℃に加熱溶解し水相部とする。油相
部を水相部中に添加し、乳化機にて乳化する。乳化物を
熱交換器にて30℃まで冷却した後に容器に充填し、日焼
け止ローションを得る。
【0035】実施例10日焼け止両用ファンデーション (1) シリコーン処理酸化チタン 9.5 % (2) シリコーン処理マイカ 40.0 (3) シリコーン処理タルク 20.45 (4) シリコーン処理酸化鉄 7.5 (5) 球状ナイロンパウダー 10.0 (6) トリメチロールプロパントリイソステアレート 5.0 (7) スクワラン 3.0 (8) ビースワックス 2.0 (9) 5-( β- メチルシンナミリデン)-3-{2-(2- エチルヘキシロ 0.5 キシカルボニル) エチル}ヒダントイン (10) ソルビタントリオレート 1.0 (11) 防腐剤 0.5 (12) ビタミンE 0.05 (13) 香 料 0.5 <製法>(1) 〜(5) をヘンシェルミキサーで混合し、こ
れに(6) 〜(13)を加熱溶解混合したものを添加混合した
後粉砕し、これを中皿に成形し日焼け止両用ファンデー
ションを得た。
【0036】実施例11日焼け止スチック化粧料 (1) 酸化チタン 10.0% (2) 酸化亜鉛 7.0 (3) マイカ 16.0 (4) 赤色酸化鉄 1.5 (5) 黄色酸化鉄 1.5 (6) 黒色酸化鉄 1.0 (7) ジメチルポリシロキサン(20cs) 29.4 (8) トリメチロールプロパン−トリ−2−エチルヘキサノエート 8.0 (9) 流動パラフィン 7.0 (10) マイクロクリスタリンワックス 2.0 (11) セレシン 1.0 (12) 固形パラフィン 6.0 (13) P−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルエステル 5.0 (14) 5-(β−メチルシンナミリデン)-3-(2−エチルヘキシル) 3.0 ヒダントイン (15) 香 料 0.5 (16) 酸化防止剤 0.1 (17) ソルビタンセスキオレート 1.0 <製法>(1) 〜(6) をヘンシェルミキサーで混合し、
(7) 〜(9) 、(13),(14),(16),(17) を撹拌溶解したもの
に加え混合する。次に(10)〜(12),(15) を溶解したもの
を上記混合物に添加し、十分混合した後スチック状に成
形する。
【0037】実施例12日焼け止化粧下地 (1) スクワラン 19.0% (2) グリセリルトリイソステアレート 10.0 (3) アイソパーG 5.0 (4) ソルビタンセスキオレート 1.0 (5) ポリシロキサンエチレン変性オルガノポリシロキサン 3.0 (6) 精製水 45.0 (7) 1、3−ブチレングリコール 5.0 (8) 微粒子酸化チタン 10.0 (9) P−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル 1.0 (10) 5-シンナミリデン-3-(2−ヘキシルデシル)ヒダントイン 1.0 (11) 防腐剤 適量 (12)酸化防止剤 適量 (13) 香 料 適量 <製法>(1) 〜(5) 、(9) 、(10)、(12),(13) を70℃で
撹拌溶解し、これにあらかじめ70℃に加熱溶解した(6)
〜(8) 、(11)を添加し、乳化分散後冷却して目的の日焼
け止化粧下地を得た。
【0038】以上説明したように本発明にかかる皮膚外
用剤は、UV−A領域の紫外線を吸収し、金属イオンによ
る着色も認められない。また、日焼け止化粧料として炎
天下等の苛酷な条件下に放置した場合においても安定性
に優れているという利点を有する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかるシン
ナミリデンヒダントイン誘導体によれば、優れたUV−A
吸収能を有するとともに、金属イオンと反応して着色す
る事がない。また、それを配合した皮膚外用剤は優れた
使用性を発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植原 計一 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第1リサーチセンター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式化1で表わされるシンナミリ
    デンヒダントイン誘導体。 【化1】 (但し、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数8〜
    18の分枝アルキル基又は−CH2−CH2−C023、R3は炭
    素数8〜18の分枝アルキル基を表わす)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシンナミリデンヒダント
    イン誘導体を一種または二種以上を含むことを特徴とす
    る皮膚外用剤。
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