JPH06105951B2 - 画像信号変換方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、原画像に対して２値画像を対応させ該原画像
の各画素の中間調の濃度を前記２値画像内の小領域であ
る網点内の黒、白ドットの数で表示する網点画像信号を
用いて２値画像の縮小を行う画像信号変換方法及び装置
に関する。

従来、網点画像信号によってあらわされる２値画像の縮
小は、たとえば、２値画像の各ドット毎に少くとも１個
のドットの間引きを行うことによって行っていた。この
ため、網点領域内の黒ドットの数が、各黒ドットの間引
きによって少くなるので、縮小後の２値画像では、原画
像の画素の濃度の階調を十分に表現できなかった。こと
に、残留すべきドット間より間引かれるドットの数が多
く２値画像の縮小率が大なるほど、前述の問題は顕著と
なった。

本発明は、この点を改善し、複数ドットを含む小領域ご
とすなわち網点周期を単位として間引き処理を行うこと
により、原画像の画素の階調を十分に表現できる画像間
引きされた出力信号を得ることのできる画像信号変換方
法及び装置を提供することを目的とする。

本発明の特徴とするところは、原画像に対して２値画像
を対応させ前記原画像の各画素に対応して前記２値画素
をひとつの網点を含む小行列領域に分割し前記各画素の
中間調の濃度を前記網点内の黒、白ドット数で表示する
網点画像信号に対して前記小行列領域の周期を単位とし
て小行列領域単位毎の画像の間引き処理を行うことによ
り画像の縮小を行う画像信号変換方法及び装置を提供す
ることである。

以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。

第１図は、原画像に対して電気的２値画像を対応させて
形成される網点画像信号の一例である。第１図におい
て、１つの小さな正方形は電気的２値画像を白または黒
のドットによって表わすものである。斜線で示した１つ
の正方形は黒ドットを表わし斜線のない正方形は白ドッ
トを表わす。網点10はドットの集合によって形成され、
原画像を走査することによりその１画素の濃度の階調を
網点内部の白黒ドット数の割合で表現する。本実施例で
は１つの網点10内には、32個のドットすなわち正方形か
ら図示のように中央部で行方向に８ドット並びその上下
方向にドット数が左，右端から１個ずつ減少し最上部お
よび最下部では行方向に２個のドットが並ぶ如き形状に
て配列されている。

また、この網点画像信号によって表わされる２値画素
は、８ドット×８ドットの次元をもつ小行列領域20によ
って分割されている。そして、各小行列領域20内には１
つの網点10が完全に含まれる。第１図には16個の小行列
領域20（A₁₁,A₁₂…A₄₃,A₄₄）が示され、いずれも８×８
の次元である。

第１図に示した網点画像信号は、原画像に対して縮小さ
れてはおらず、したがって画像情報は失なわれていな
い。各ドットに対応した電気的２値信号が行方向に順次
送信され、第１図に示した網点画像信号に処理が加えら
れ、変換される。すなわち、網点画像信号に対して、１
つの網点10を含む前記小行列領域20を１個の単位として
小行列領域20の間引き処理を行って情報圧縮を行う。第
１図図示の網点画像信号は、16個の小行列領域を含む
が、行方向および列方向にひとつおきに小行列領域を間
引きし、小行列領域A₂₁,A₂₃,A₄₁,A₄₃を残留すれば第２
図に示すような間引きされ網点画像信号が得られる。た
とえば、小行列領域A₂₁,A₂₂,A₂₃,A₂₄において、小行列
領域A₂₂,A₂₄を間引きするためには、第１図図示の網点
画像信号に対して、各ドットに対応する２値信号をまず
行方向に沿って送り、次に順次１行ずつ列方向に送信し
て小行列領域A₂₂,A₂₄内の全てのドット信号（２値信
号）をマスクして取り除くようにすればよい。

第３図には、このような網点画像信号の間引き処理を行
うための本発明にかかる画像信号変換装置の一実施例の
ブロック図を示し、バッファ31と、ドットカウンタ32、
行方向小行列数カウンタ33、ラインカウンタ34、ライン
数カウンタ35、およびゲート回路36を含んでなる。

バッファ31は原画像データ311を入力し、第１図図示の
ような網点画像信号312を出力する。ドットカウンタ32
は、バッファ31より網点画像信号312を構成する各白、
黒ドット信号の出力を制御するクロック信号40が入力さ
れるたびにインクリメントし行方向のドット数を計数す
る。行方向小行列数カウンタ33はドットカウンタ32の出
力を受けて、各小行列領域の行方向のドット数（８ビッ
ト）に等しい周期毎にインクリメントし、行方向の小行
列数を計数する。すなわち、前記ドットカウンタ32の出
力信号321を８分周した信号を出力線331に出力する。ラ
インカウンタ34は、行方向小行列数カウンタ33の出力を
受け、網点画像信号の各行が送信されるたびにインクリ
メントし、行数を計数する。ライン数カウンタ35は、前
記ラインカウンタ34の出力信号341を８分周し、その結
果を出力線351に出力するもので列方向の小行列数を計
数する。ゲート回路36は、第１図図示の前記網点画像信
号312を入力して前記全てのカウンタ32,33,34,35の出力
信号321,331,,341,351によって制御され、他に間引き情
報信号361を加えて、第２図図示の小行列領域20単位に
間引きされた網点画像信号362を出力する。かかる制御
を行うゲート回路36は簡単な論理回路によつて当業者に
よって容易に実現できる。

ゲート回路36は、間引き処理制御信号361によってどの
程度の間隔で小行列領域20を間引くかの制御を行うこと
ができる。たとえば、間引き情報信号361として情報の
圧縮率1/2を実現するための信号をゲート回路36に入力
すれば、第４図に示すようにＯ印で示された小行列領域
20が行方向および列方向に１つおきに残留した間引きさ
れた網点画像信号362が得られる。また、間引き情報信
号361として圧縮率1/3を実現するための信号をゲート回
路36に入力すれば、第５図に示すようにＯ印で示された
小行列領域が行方向および列方向に２つおきに残留した
間引きされた網点画像信号362が得られる。

以上説明したように、本発明にかかる網点画像信号変換
装置によれば網点画像信号に対してその網点を含む小行
列領域のもつ周期を単位として、網点を含む小行列領域
単位毎に画像の間引き処理を行うことにより、原画像の
濃度の中間調の階調を十分に再生表現できるようにして
画像の縮小を行うことができる。すなわち、原画像の１
つの画素については、網点画像信号の１つの網点を黒，
白ドットの間引きをすることなくそのまま対応させるこ
とができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は原画像に対応した網点画像信号を黒，白ドット
の２値画像として示す図、第２図は本発明による網点画
像信号変換装置によって間引かれた網点画像信号の２値
画像図、第３図は本発明の画像信号変換装置の一実施例
のブロック図、第４図及び第５図は第３図に示した実施
例によって間引かれた網点画像信号の間引き状態を示す
図である。 10……網点、20……小行列領域、31……バッファ、32…
…ドットカウンタ、33……行方向小行列数カウンタ、34
……ラインカウンタ、35……ライン数カウンタ、36……
ゲート回路、311……画像データ、312……網点画像信
号、361……間引き情報信号、362……間引きされた網点
画像信号。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原画像に対して２値画像を対応させ、前記
   原画像の各画素に対応して前記２値画像をひとつの網点
   を含む小行列領域に分割し前記各画素の中間調の濃度を
   前記網点内の黒、白ドット数で表示する網点画像信号に
   対して、前記小行列領域の周期を単位として小行列領域
   単位毎の画像の間引き処理を行うことにより画像の縮小
   を行うことを特徴とする画像信号変換方法。
2. 【請求項２】原画像に対して２値画像を対応させ、前記
   原画像の各画素に対応して前記２値画素をひとつの網点
   を含む小行列領域に分割し前記各画素の中間調の濃度を
   前記網点内の黒、白ドット数で表示する網点画像信号に
   変換する画像信号変換装置において、 前記網点画像の行方向に含まれる小行列領域を計数する
   行方向小行列カウンタと、 前記網点画像の列方向に含まれる小行列領域を計数する
   ライン数カウンタと、 前記網点画像を入力し、間引き情報信号および前記各カ
   ウンタ出力の制御に基づいて、前記網点画像の所定の小
   行列領域を間引き、縮小された２値画像を出力するゲー
   ト回路とを備えたことを特徴とする画像信号変換装置。