JPH06104597B2 - 竹状構造を有する金属フイラメントおよびその製造方法 - Google Patents
竹状構造を有する金属フイラメントおよびその製造方法Info
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- JPH06104597B2 JPH06104597B2 JP60192352A JP19235285A JPH06104597B2 JP H06104597 B2 JPH06104597 B2 JP H06104597B2 JP 60192352 A JP60192352 A JP 60192352A JP 19235285 A JP19235285 A JP 19235285A JP H06104597 B2 JPH06104597 B2 JP H06104597B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/06—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
- B22D11/0611—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars formed by a single casting wheel, e.g. for casting amorphous metal strips or wires
- B22D11/062—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars formed by a single casting wheel, e.g. for casting amorphous metal strips or wires the metal being cast on the inside surface of the casting wheel
-
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は単結晶が粒界を境にして竹状に連続的に連なっ
ている構造(以下この構造を竹状構造と称する)を有す
る金属フィラメントおよびその製造方法に関し、より詳
細には靱性や取扱い性が良く磁気センサー材料等として
有用な繊維状磁性材料を提供するものである。
ている構造(以下この構造を竹状構造と称する)を有す
る金属フィラメントおよびその製造方法に関し、より詳
細には靱性や取扱い性が良く磁気センサー材料等として
有用な繊維状磁性材料を提供するものである。
[従来の技術] 回転する円筒状中空ドラム内周面に、遠心力を利用して
冷却液体層を形成しておき、該液体層中に溶融金属をジ
ェットとして線状に噴射すれば、該溶融金属が凝固して
金属細線となることは、本発明者等の1人が見出して先
に特許出願している(特開昭55−64948)。以下この方
法を回転液体中紡糸法と称する。
冷却液体層を形成しておき、該液体層中に溶融金属をジ
ェットとして線状に噴射すれば、該溶融金属が凝固して
金属細線となることは、本発明者等の1人が見出して先
に特許出願している(特開昭55−64948)。以下この方
法を回転液体中紡糸法と称する。
その後Fe−Si系合金においても回転液中紡糸法を利用す
れば連続した金属フィラメントが得られることが明らか
になり既に本出願人等が特許出願している(特願昭59−
210893)。当該方法で得られる金属フィラメントは繊維
軸に対する直交断面内に2個以上の結晶粒を有し、且つ
繊維軸方向にも多数の結晶粒が並んでいるいわゆる多結
晶質構造を有する金属フィラメントであった。
れば連続した金属フィラメントが得られることが明らか
になり既に本出願人等が特許出願している(特願昭59−
210893)。当該方法で得られる金属フィラメントは繊維
軸に対する直交断面内に2個以上の結晶粒を有し、且つ
繊維軸方向にも多数の結晶粒が並んでいるいわゆる多結
晶質構造を有する金属フィラメントであった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等は上記多結晶質金属フィラメントの用途開発
について研究を進めているが、その過程において上記フ
ィラメントの物性を更に改善することが望まれるに至っ
た。当該改善の手段としては、多結晶質のものを単結晶
質に改変することが考えられる。即ち一般的には多結晶
質の金属フィラメントを単結晶化できれば、機械的性質
において靱性が大きく改良され、又磁気的性質において
も興味のある特性に改変されるのではないかとの期待が
持たれる。即ち本発明は紡糸後の多結晶金属フィラメン
トを単結晶質のものに改変して提供することを目的とす
るものである。
について研究を進めているが、その過程において上記フ
ィラメントの物性を更に改善することが望まれるに至っ
た。当該改善の手段としては、多結晶質のものを単結晶
質に改変することが考えられる。即ち一般的には多結晶
質の金属フィラメントを単結晶化できれば、機械的性質
において靱性が大きく改良され、又磁気的性質において
も興味のある特性に改変されるのではないかとの期待が
持たれる。即ち本発明は紡糸後の多結晶金属フィラメン
トを単結晶質のものに改変して提供することを目的とす
るものである。
[問題点を解決する為の手段] 本発明の金属フィラメントは、Fe−Si系合金、Fe−Al系
合金、Fe−Si−Al系合金よりなる群から選択された合金
からなるフィラメントであって、単結晶が粒界を境にし
て竹状に連続的に連なっている点に特徴を有するもので
あり、又当該竹状構造フィラメントは回転する円筒状ド
ラム内において遠心力により形成された冷却液体中に紡
出ノズルを介して該合金の溶融金属を噴射し、冷却固化
後該ドラム内に連続的に巻取った金属フィラメントを、
真空もしくは不活性ガス雰囲気下、該合金の再結晶温度
以上の温度で熱処理することによって得られる。
合金、Fe−Si−Al系合金よりなる群から選択された合金
からなるフィラメントであって、単結晶が粒界を境にし
て竹状に連続的に連なっている点に特徴を有するもので
あり、又当該竹状構造フィラメントは回転する円筒状ド
ラム内において遠心力により形成された冷却液体中に紡
出ノズルを介して該合金の溶融金属を噴射し、冷却固化
後該ドラム内に連続的に巻取った金属フィラメントを、
真空もしくは不活性ガス雰囲気下、該合金の再結晶温度
以上の温度で熱処理することによって得られる。
[作用] 合金を単結晶化させる技術としては、凝固法とひずみ焼
なまし法がよく知られている。
なまし法がよく知られている。
凝固法は金属融液からの凝固を利用して単結晶を作製す
る方法であり、一方ひずみ焼なまし法は加工した金属を
加熱(焼なまし)して新しい結晶粒を発生させるという
再結晶技術を利用するものであるから再結晶法とも呼ば
れている。後者のひずみ焼なまし法は、線状あるいは板
状に成形した試片を、まず予備焼なましに付してなるべ
く細かい且つ一様な結晶粒の集合体とした後、これに適
度のひずみを与え次いでこれを一端から徐々に比較的高
温度に加熱することによって行なわれるものである。
る方法であり、一方ひずみ焼なまし法は加工した金属を
加熱(焼なまし)して新しい結晶粒を発生させるという
再結晶技術を利用するものであるから再結晶法とも呼ば
れている。後者のひずみ焼なまし法は、線状あるいは板
状に成形した試片を、まず予備焼なましに付してなるべ
く細かい且つ一様な結晶粒の集合体とした後、これに適
度のひずみを与え次いでこれを一端から徐々に比較的高
温度に加熱することによって行なわれるものである。
しかるに本発明者等は、全く新しい方法によって特徴的
な構造の金属フィラメントを得ることに成功したのであ
る。即ち予備焼なましや線引きなどの処理を行なってひ
ずみを与えるというプロセスなしに、直接,真空もしく
は不活性ガス雰囲気中で再結晶温度以上の温度で熱処理
することにより、単結晶が竹状構造に連接形成されると
いう全く新規な構造を有する金属フィラメントが得られ
ることを発見し本発明を完成するに至ったのである。
な構造の金属フィラメントを得ることに成功したのであ
る。即ち予備焼なましや線引きなどの処理を行なってひ
ずみを与えるというプロセスなしに、直接,真空もしく
は不活性ガス雰囲気中で再結晶温度以上の温度で熱処理
することにより、単結晶が竹状構造に連接形成されると
いう全く新規な構造を有する金属フィラメントが得られ
ることを発見し本発明を完成するに至ったのである。
以下本発明を更に具体的に説明していく。
まず多結晶質金属フィラメントを製造する為の回転液中
紡糸法から説明する。
紡糸法から説明する。
方法の基本的部分は前記特開昭55−64948号として開示
したところに従う。円筒状ドラムの回転水膜層周速度
を、紡出ノズルからの溶融金属噴射速度と実質的に同一
かまたはそれよりもやや早くしておけば断面均一性の良
好な金属フィラメントが得られる。
したところに従う。円筒状ドラムの回転水膜層周速度
を、紡出ノズルからの溶融金属噴射速度と実質的に同一
かまたはそれよりもやや早くしておけば断面均一性の良
好な金属フィラメントが得られる。
また、本発明に用いられる冷却液は純粋な液体,溶液,
エマルジョン等のいずれであってもよい。紡出後の細線
はそのまま次の工程に付してもよいが、ダイスを用い伸
線加工してから次行程に供給することも可能である。第
7図および第8図に示したのは、内径500mm の回転ド
ラムを有する実施例用製造装置であり、種々の孔径(μ
m)からなる紡出ノズルを用いることができる。アルゴ
ンガス圧を調整しつつ例えば450m/minの速度で溶融金属
を噴射し、深さ20mmの水中(25℃)に投入すれば金属フ
ィラメントが得られる。尚回転ドラムは、横向きでも縦
向きでも良い。この時の回転ドラム中の水膜層表面速度
は460m/min,溶融金属流の水膜層への進入角は60°、紡
出ノズルと冷却液面との距離は3mmが夫々好適である。
エマルジョン等のいずれであってもよい。紡出後の細線
はそのまま次の工程に付してもよいが、ダイスを用い伸
線加工してから次行程に供給することも可能である。第
7図および第8図に示したのは、内径500mm の回転ド
ラムを有する実施例用製造装置であり、種々の孔径(μ
m)からなる紡出ノズルを用いることができる。アルゴ
ンガス圧を調整しつつ例えば450m/minの速度で溶融金属
を噴射し、深さ20mmの水中(25℃)に投入すれば金属フ
ィラメントが得られる。尚回転ドラムは、横向きでも縦
向きでも良い。この時の回転ドラム中の水膜層表面速度
は460m/min,溶融金属流の水膜層への進入角は60°、紡
出ノズルと冷却液面との距離は3mmが夫々好適である。
本発明に係る金属フィラメントを構成する金属は、Fe−
Si系合金,Fe−Al系合金,Fe−Si−Al系合金のうちいずれ
かの合金が磁性特性に優れている点から選択される。以
下の説明においては軟磁気特性に好適な作用を発揮する
Fe−Si系合金を主体にして本発明の作用効果を述べるこ
ととする。
Si系合金,Fe−Al系合金,Fe−Si−Al系合金のうちいずれ
かの合金が磁性特性に優れている点から選択される。以
下の説明においては軟磁気特性に好適な作用を発揮する
Fe−Si系合金を主体にして本発明の作用効果を述べるこ
ととする。
本発明者等の研究によると、回転液中紡糸法によって得
られるFe−Si系合金の構造は、紡糸されたままの状態
(以下AS spunと略す)では、金属フィラメントの断面
内に2個以上の結晶粒を有し、且つ繊維軸方向にも多数
の結晶粒を有する多結晶構造体であることが認められ
た。前述の様に本発明者らは、このような多結晶構造を
単結晶構造に制御することができれば、機械的特性も磁
気的特性も大巾に改良することが可能であろうと予測し
た。
られるFe−Si系合金の構造は、紡糸されたままの状態
(以下AS spunと略す)では、金属フィラメントの断面
内に2個以上の結晶粒を有し、且つ繊維軸方向にも多数
の結晶粒を有する多結晶構造体であることが認められ
た。前述の様に本発明者らは、このような多結晶構造を
単結晶構造に制御することができれば、機械的特性も磁
気的特性も大巾に改良することが可能であろうと予測し
た。
そこで単結晶の構造を有する金属フィラメントを得る目
的で種々の熱処理を試み、次のような方法で竹状構造を
有する金属フィラメントを得るに至った。その方法と
は、回転液中紡糸法により紡糸されたAS spunフィラメ
ントを、何ら予備操作することなしに真空もしくは不活
性ガス雰囲気下に置き、再結晶温度以上の温度で熱処理
する方法である。
的で種々の熱処理を試み、次のような方法で竹状構造を
有する金属フィラメントを得るに至った。その方法と
は、回転液中紡糸法により紡糸されたAS spunフィラメ
ントを、何ら予備操作することなしに真空もしくは不活
性ガス雰囲気下に置き、再結晶温度以上の温度で熱処理
する方法である。
こうして得られた金属フィラメントは繊維軸との直交断
面内においてはただ1つの結晶粒を有し、且つ結晶粒界
は繊維軸方向に対してほぼ直角な面に位置して竹の節状
に存在し、更に一般的には繊維直径の約2倍以上の間隔
で単結晶が繊維軸方向に連続的に連なり、全体として竹
状構造を呈する。
面内においてはただ1つの結晶粒を有し、且つ結晶粒界
は繊維軸方向に対してほぼ直角な面に位置して竹の節状
に存在し、更に一般的には繊維直径の約2倍以上の間隔
で単結晶が繊維軸方向に連続的に連なり、全体として竹
状構造を呈する。
何ら予備操作することなしに熱処理すればこのような竹
状構造が得られるということについては、その理由を十
分に解明し得ている訳ではない。しかしおそらく、紡糸
時に生成する組織の生成状態および/あるいは紡糸時に
フィラメントに導入されたひずみが竹状構造の生成に重
要な関与を有し、熱処理によってこのような竹状構造が
生成されるのであろうと推定している。
状構造が得られるということについては、その理由を十
分に解明し得ている訳ではない。しかしおそらく、紡糸
時に生成する組織の生成状態および/あるいは紡糸時に
フィラメントに導入されたひずみが竹状構造の生成に重
要な関与を有し、熱処理によってこのような竹状構造が
生成されるのであろうと推定している。
このようにAS spunフィラメントを単に熱処理するだけ
で容易に竹状構造とすることができるのでこのフィラメ
ントは非常に曲げ易いものとなり、又引張り試験におい
ても伸びが非常に大きくなり、工業的に見て取り扱いの
容易な材料である。また本発明の竹状構造を有する金属
フィラメントのインダクタンスをフィラメントの繊維軸
方向に次々と位置を変えて測定したところ、測定する位
置によってインダクタンスの値が変わるという、従来の
金属フィラメントには見られない特性を示すことが判明
した。該インダクタンスの変動は鋭敏であり、単結晶部
分の長さと結晶方位に依存していることも確認された。
で容易に竹状構造とすることができるのでこのフィラメ
ントは非常に曲げ易いものとなり、又引張り試験におい
ても伸びが非常に大きくなり、工業的に見て取り扱いの
容易な材料である。また本発明の竹状構造を有する金属
フィラメントのインダクタンスをフィラメントの繊維軸
方向に次々と位置を変えて測定したところ、測定する位
置によってインダクタンスの値が変わるという、従来の
金属フィラメントには見られない特性を示すことが判明
した。該インダクタンスの変動は鋭敏であり、単結晶部
分の長さと結晶方位に依存していることも確認された。
本発明に係る竹状構造の金属フィラメントはその一部を
切り出し単結晶として使用することもできる。この場
合、同一径の金属フィラメントより切り出されるので直
径の揃った単結晶が得られ、しかも繊維軸方向に単結晶
の方位が異なった単結晶が得られる。
切り出し単結晶として使用することもできる。この場
合、同一径の金属フィラメントより切り出されるので直
径の揃った単結晶が得られ、しかも繊維軸方向に単結晶
の方位が異なった単結晶が得られる。
なお、竹状構造を有する金属フィラメントは、更に高次
の加工が可能であり、伸線や圧延も可能である。
の加工が可能であり、伸線や圧延も可能である。
竹状構造を発現させるためには再結晶温度以上で熱処理
するだけで良く、熱勾配炉などを用いれば短時間で竹状
構造が得られる。以下実施例を示すが、実施例によって
各種条件が限定されるものではない。
するだけで良く、熱勾配炉などを用いれば短時間で竹状
構造が得られる。以下実施例を示すが、実施例によって
各種条件が限定されるものではない。
[実施例] 実施例1 回転液中紡糸法により得られた直径130μmのFe−6.5重
量%Si製連続フィラメントを、約1torr以下の雰囲気中1
200℃で0.5,1,2時間の熱処理に付した。熱処理したフィ
ラメントは密着曲げが可能であり引張り試験においては
大きな伸びを示した。第5図に強伸度曲線を示す。
量%Si製連続フィラメントを、約1torr以下の雰囲気中1
200℃で0.5,1,2時間の熱処理に付した。熱処理したフィ
ラメントは密着曲げが可能であり引張り試験においては
大きな伸びを示した。第5図に強伸度曲線を示す。
なお1200℃で2時間熱処理したフィラメントの組織は第
1図(13は粒界を表わす)に示すように結晶粒界間の距
離が0.5〜10.5mmの竹状構造を有していた。この金属フ
ィラメントについて次の方法でインダクタンスを測定し
た。測定は次の方法により行なった。
1図(13は粒界を表わす)に示すように結晶粒界間の距
離が0.5〜10.5mmの竹状構造を有していた。この金属フ
ィラメントについて次の方法でインダクタンスを測定し
た。測定は次の方法により行なった。
即ち直径35μmのウレタン線を用いて内径0.3mm,幅0.3m
m,巻数60のコイルを作製し、該コイルから引き出される
リード線の両端をインピーダンスアナライザーに接続す
る。そしてこのコイル中に金属フィラメントを通し、金
属フィラメントの位置を繊維軸方向にずらしてインダク
タンスを測定した。インダクタンス値は、一つの測定位
置毎にコイルに周波数100KHz,電流値0.1mAで磁界を印加
し30秒間経過した時点で読取った。その結果、インダク
タンスはある位置で最高値(Lmax)の6.5μHを示し、ま
た別のある位置では最低値(Lmin)の3.6μHを示し、フ
ィラメント繊維軸方向のインダクタンスは該LmaxとLmin
の範囲で鋭敏に変動した(Lmax/Lmin=1.8)。
m,巻数60のコイルを作製し、該コイルから引き出される
リード線の両端をインピーダンスアナライザーに接続す
る。そしてこのコイル中に金属フィラメントを通し、金
属フィラメントの位置を繊維軸方向にずらしてインダク
タンスを測定した。インダクタンス値は、一つの測定位
置毎にコイルに周波数100KHz,電流値0.1mAで磁界を印加
し30秒間経過した時点で読取った。その結果、インダク
タンスはある位置で最高値(Lmax)の6.5μHを示し、ま
た別のある位置では最低値(Lmin)の3.6μHを示し、フ
ィラメント繊維軸方向のインダクタンスは該LmaxとLmin
の範囲で鋭敏に変動した(Lmax/Lmin=1.8)。
この様なインダクタンスの鋭敏な変動は、竹状構造金属
フィラメントの単結晶部の長さ及び結晶範囲に密接さに
関係していることが確認された。なお比較のため、通常
の多結晶質構造を有するFe−6.5重量%Siの金属フィラ
メント(直径155μm)と結晶粒界を有しないFe−10原
子%Si−15原子%B(直径126μm)の非結晶金属フィ
ラメントについても同様にインダクタンスを測定したと
ころ、繊維軸方向のインダクタンスは多少異なる(Lmax
/Lmin<1.2)ものの竹状構造の金属フィラメントが示し
たような鋭敏なインダクタンス変化はみられなかった。
フィラメントの単結晶部の長さ及び結晶範囲に密接さに
関係していることが確認された。なお比較のため、通常
の多結晶質構造を有するFe−6.5重量%Siの金属フィラ
メント(直径155μm)と結晶粒界を有しないFe−10原
子%Si−15原子%B(直径126μm)の非結晶金属フィ
ラメントについても同様にインダクタンスを測定したと
ころ、繊維軸方向のインダクタンスは多少異なる(Lmax
/Lmin<1.2)ものの竹状構造の金属フィラメントが示し
たような鋭敏なインダクタンス変化はみられなかった。
実施例2 回転液中紡糸法により得られた直径132μmのFe−8.0重
量%Si製連続フィラメントを、約0.5torr以下の雰囲気
で1000℃で1時間熱処理した。熱処理したフィラメント
は密着曲げが可能であり、引張り試験において、大きな
伸びを示すようになった。第6図に強伸度曲線を示す。
量%Si製連続フィラメントを、約0.5torr以下の雰囲気
で1000℃で1時間熱処理した。熱処理したフィラメント
は密着曲げが可能であり、引張り試験において、大きな
伸びを示すようになった。第6図に強伸度曲線を示す。
なお1000℃で1時間熱処理したフィラメントの組織は第
2図に模式的に示す如く特徴的な竹状構造を有してい
た。
2図に模式的に示す如く特徴的な竹状構造を有してい
た。
実施例3 回転液中紡糸法により得られた直径125μmのFe−25重
量%Al製連続フィラメントを、約0.1torr以下の雰囲気
で1200℃×1時間熱処理した。熱処理したフィラメント
は第3図に示すような竹状構造を有していた。
量%Al製連続フィラメントを、約0.1torr以下の雰囲気
で1200℃×1時間熱処理した。熱処理したフィラメント
は第3図に示すような竹状構造を有していた。
実施例4 回転液中紡糸法により得られた直径135μmのFe−5.2重
量%Al−2.7重量%Siの連続フィラメントを、実施例3
と同様に熱処理した。熱処理したフィラメントは第4図
に示すような竹状構造を有していた。
量%Al−2.7重量%Siの連続フィラメントを、実施例3
と同様に熱処理した。熱処理したフィラメントは第4図
に示すような竹状構造を有していた。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されているので、高靱性で且つ
加工性の良い均質な竹状構造を有するFe基合金系金属フ
ィラメントを簡単に提供できることとなった。その結
果、たとえば各種の磁気センサー材等への適用も容易と
なり、応用分野の大幅な拡大を期待することができる。
又竹状金属フィラメントの一部を切り出すことにより単
結晶として使用することも可能となった。
加工性の良い均質な竹状構造を有するFe基合金系金属フ
ィラメントを簡単に提供できることとなった。その結
果、たとえば各種の磁気センサー材等への適用も容易と
なり、応用分野の大幅な拡大を期待することができる。
又竹状金属フィラメントの一部を切り出すことにより単
結晶として使用することも可能となった。
第1〜4図は竹状構造の金属フィラメントを模式的に示
す説明図、第5,6図は上記フィラメントの強伸度曲線、
第7,8図は回転液中紡糸法の実施に用いた装置の説明図
である。 1…るつぼ、2…紡出ノズル 3…原料金属収納部、4…溶融金属流 5…加熱炉、6…回転ドラム 7…駆動モータ、8…冷却液体 9…冷却液面、10…金属フィラメント 11…不活性ガス、12…ベルト 13…粒界
す説明図、第5,6図は上記フィラメントの強伸度曲線、
第7,8図は回転液中紡糸法の実施に用いた装置の説明図
である。 1…るつぼ、2…紡出ノズル 3…原料金属収納部、4…溶融金属流 5…加熱炉、6…回転ドラム 7…駆動モータ、8…冷却液体 9…冷却液面、10…金属フィラメント 11…不活性ガス、12…ベルト 13…粒界
Claims (2)
- 【請求項1】Fe−Si系合金、Fe−Al系合金、Fe−Si−Al
系合金よりなる群から選択された合金からなるフィラメ
ントであって、単結晶が粒界を境にして竹状に連続的に
連なっている構造を有するものであることを特徴とする
竹状構造を有する金属フィラメント。 - 【請求項2】回転する円筒状ドラム内において遠心力に
より形成された冷却液体中に、紡出ノズルを介してFe−
Si系合金、Fe−Al系合金、Fe−Si−Al系合金よりなる群
から選択された合金の溶融金属を噴出し、冷却固化後該
ドラム内に連続的に巻取られた金属フィラメントを、真
空もしくは不活性ガス雰囲気下、該合金の再結晶温度以
上の温度で熱処理することを特徴とする竹状構造を有す
る金属フィラメントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60192352A JPH06104597B2 (ja) | 1985-08-31 | 1985-08-31 | 竹状構造を有する金属フイラメントおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60192352A JPH06104597B2 (ja) | 1985-08-31 | 1985-08-31 | 竹状構造を有する金属フイラメントおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6256393A JPS6256393A (ja) | 1987-03-12 |
JPH06104597B2 true JPH06104597B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=16289847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60192352A Expired - Lifetime JPH06104597B2 (ja) | 1985-08-31 | 1985-08-31 | 竹状構造を有する金属フイラメントおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06104597B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4946746A (en) * | 1987-12-08 | 1990-08-07 | Toyo Boseki Kabushikia Kaisha | Novel metal fiber and process for producing the same |
JP6480138B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2019-03-06 | 大同特殊鋼株式会社 | 軟磁性細線、並びに、交流用メッシュシート、交流用焼結シート、交流用ゴムシート及び交流用積層シート |
CN105522128A (zh) * | 2015-12-16 | 2016-04-27 | 北京科技大学 | 一种短流程制备高硅钢丝的方法 |
-
1985
- 1985-08-31 JP JP60192352A patent/JPH06104597B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6256393A (ja) | 1987-03-12 |
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---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |