JPH06104302B2 - ショットブラストによる金属の着色方法 - Google Patents

ショットブラストによる金属の着色方法

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JPH06104302B2
JPH06104302B2 JP14815992A JP14815992A JPH06104302B2 JP H06104302 B2 JPH06104302 B2 JP H06104302B2 JP 14815992 A JP14815992 A JP 14815992A JP 14815992 A JP14815992 A JP 14815992A JP H06104302 B2 JPH06104302 B2 JP H06104302B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はショットブラストによ
る金属の着色方法に関し、特にたとえばドアの把手,銘
板,表札,時計の文字盤などの金属からなる装飾品の表
面に着色処理を行う、ショットブラストによる金属の着
色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ショットブラストを行う着色方法
としては、ショットブラスト後に塗装して着色する方法
と、たとえば特開平2−228206号に開示されてい
るように顔料を含む研磨材でショットブラストを行う方
法とがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、特に金属からな
る装飾品の分野においては、その表面を荒らすだけのシ
ョットブラストに代り、その表面に凹凸を有しながら光
沢を持つ高級仕上げいわゆるサテン仕上げが、多く望ま
れてきた。さらに、その表面に着色させたいという要望
もある。
【0004】一般に、上述の高級仕上げは、表面の凹凸
の差が30μm以下の場合が多いが、従来の技術の前者
の方法では、着色のための塗装により表面に凹凸がほと
んどなくなってしまう。また、従来の技術の後者の方法
では、研磨材および顔料が表面にいわゆる粉吹き状態で
残っているため、表面に光沢がなく高級感に乏しくな
る。さらに、この後者の方法では、顔料の付着力が弱
く、顔料が容易に剥離してしまう。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、金
属からなる装飾品の表面に凹凸を有しながら光沢を持つ
高級仕上げを行うことができ、しかもその表面に着色材
を強固に付着することができる、ショットブラストによ
る金属の着色方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、角部を有す
る第1の砥粒および着色材で金属からなる装飾品の表面
にショットブラストを行う第1の工程と、球状の第2の
砥粒で装飾品の表面にショットブラストを行う第2の工
程とを含む、ショットブラストによる金属の着色方法で
ある。
【0007】
【作用】第1の工程では、第1の砥粒によって、金属か
らなる装飾品の表面が研削され、装飾品の表面に細かい
凹凸が形成される。しかも、装飾品の表面には、着色材
が付着される。この第1の工程によって、装飾品の表面
は、着色材で着色されるが、凹凸の激しい光沢のない粗
面となる。そして、第2の工程では、第2の砥粒によっ
て、着色材が装飾品の表面に強固に付着され、さらに装
飾品の表面が凹凸を有しながら光沢を持つ面となる。
【0008】
【発明の効果】この発明によれば、金属からなる装飾品
の表面に凹凸を有しながら光沢を持つ高級仕上げを行う
ことができ、しかもその表面に着色材を強固に付着する
ことができる、ショットブラストによる金属の着色方法
が得られる。
【0009】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【実施例】図1はこの発明を実施するための吹付装置の
一例を示す図解図である。この吹付装置10は、第1の
タンク12aおよび第2のタンク12bを含む。
【0011】第1のタンク12aには、角部を有する第
1の砥粒1が、着色材1aとともに入れられる。第1の
砥粒1としては、たとえば、エメリー,ガラスビーズ,
ホワイトアランダムおよびアルミナなどの砥粒が用いら
れる。また、第1の砥粒1としては、好ましくは、モー
ス硬さが4以上で粒径が20〜1000μmのものが用
いられる。一方、着色材1aとしては、たとえば顔料あ
るいは染料が用いられる。なお、着色材1aは、第1の
砥粒1の表面にたとえば接着剤で接着されてもよく、あ
るいは、粉末状のものが第1の砥粒1に混合されてもよ
い。
【0012】第2のタンク12bには、球状の第2の砥
粒2が入れられる。第2の砥粒2としては、好ましく
は、粒径が50〜3000μmのガラスビーズが用いら
れる。
【0013】第1のタンク12aは、第1のコック14
aを有する第1の管16aを介して、吹き付けノズル1
8に接続される。
【0014】また、第2のタンク12bは、第2のコッ
ク14bを有する第2の管16bを介して、吹き付けノ
ズル18に接続される。
【0015】さらに、吹き付けノズル18には、減圧弁
20を介して、コンプレッサ(図示せず)が接続され
る。
【0016】次に、この吹付装置10で金属からなる装
飾品の表面に着色を行う方法の一例について説明する。
【0017】まず、第1コック14aを開いて、第1の
砥粒1および着色材1aを、吹付ノズル18に通す。
【0018】次に、コンプレッサからのたとえば10k
g/cm2 の圧縮空気を減圧弁20によってたとえば2
〜7kg/cm2 に減圧して、角部を有する第1の砥粒
1および着色材1aを、図2(A)に示すように、たと
えばステンレスからなる装飾品Aの表面に吹き付ける。
【0019】以上の第1の工程によって、図2(B)に
示すように、第1の砥粒1で装飾品Aの表面が削られ
て、装飾品Aの表面に細かい凹凸が形成される。また、
装飾品Aの表面には、着色材1aが付着するとともに、
一部の第1の砥粒1が残留する。
【0020】そして、第1のコック14aを閉じるとと
もに、第2のコック14bを開いて、球状の第2の砥粒
2を、図2(C)に示すように、装飾品Aの表面に吹き
付ける。
【0021】以上の第2の工程では、球状の第2の砥粒
2によって、装飾品Aの表面に残留した第1の砥粒1が
装飾品Aの表面から除去されるとともに、装飾品Aの表
面およびその表面に付着した着色材1aが押し付けられ
る。したがって、この第2の工程によって、装飾品Aの
表面は、なだらかな曲面となり、かつ、凹凸を有しなが
ら光沢を持つ高級仕上げ面となるとともに、着色材1a
の装飾品Aの表面への付着力が飛躍的に向上する。
【0022】次に、この吹付装置10で金属からなる装
飾品の表面に着色を行う方法の他の例について説明す
る。
【0023】この例では、その表面がたとえば0.2μ
mの厚さと非常に薄い着色酸化皮膜Bで覆われたステン
レスからなる装飾品Aの表面に着色を行う方法について
説明する。
【0024】まず、図3(A)に示すように、装飾品A
の表面を間隔を隔ててマスキング材CおよびDで覆っ
て、マスキング材CおよびDで覆わない部分に上述の第
1の工程と同じ第1の工程を施す。
【0025】これによって、図3(B)に示すように、
装飾品Aの表面においてマスキング材CおよびDで覆わ
れない部分の着色酸化皮膜Bが除去され、その部分に第
1の工程が施される。
【0026】次に、図3(C)に示すように、装飾品A
の表面において第1の工程が施された部分に、たとえば
メラミン樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂などの
透明塗料Eが、たとえば20μmの厚さで塗布される。
装飾品Aをたとえば野外で使用した場合に特に第1の工
程が施された部分に汚れがつきやすくなるが、この透明
塗料Eは、その部分に汚れがつきにくくするためのもの
である。
【0027】そして、図3(D)に示すように、一方の
マスキング材Cを除去する。
【0028】それから、図3(E)に示すように、透明
塗料Eの表面およびマスキング材Cを除去した部分の表
面に、上述の第2の工程と同じ第2の工程を施す。
【0029】その結果、装飾品Aの表面においてマスキ
ング材Dで覆われない部分が、凹凸を有しながら光沢を
持つ高級仕上げ面となる。なお、第2の工程が施された
部分では、着色酸化皮膜Bが約0.2μmと非常に薄い
ため除去されるが、透明塗料Eはこれに比較して約20
μmと厚いため残る。また、この第2の工程では、装飾
品Aの表面に残っている第1の砥粒1は、除去されず、
装飾品Aおよび透明塗料E中に残る。
【0030】最後に、他方のマスキング材Dを除去す
る。その結果、装飾品Aの表面には、図3(F)に示す
ように、着色酸化皮膜Bが形成された部分S1と、着色
材1aが強固に付着されかつ凹凸を有しながら光沢を持
つ高級仕上げ部分S2と、着色材1aが付着されずに凹
凸を有しながら光沢を持つ高級仕上げ部分S3との3種
の表面仕上げ部分を有する。
【0031】この方法によっても、装飾品Aの表面にお
いてマスキング材CおよびDで覆わなかった部分は、な
だらかな曲面となり、凹凸を有しながら光沢を持つ高級
仕上げ面となる。しかも、その表面に着色材1aが強固
に付着される。さらに、この方法によれば、着色材1a
が透明塗料Eで保護される。
【0032】実験例 まず、装飾品の材料となりかつ試料番号1〜23となる
23枚のステンレス板を準備した。
【0033】そして、これらのステンレス板の表面に、
表1に示す前処理と、第1の工程となる本作業と、第2
の工程を含む後処理とを施した。
【0034】
【表1】
【0035】表1には、前処理として、ステンレス板の
表面に、角部を有するホワイトアランダムを4kg/c
2 の空気圧で吹き付ける処理を「WA」で表し、何も
行わない処理を「−」で表した。
【0036】また、表1には、本作業として、ステンレ
ス板の表面に、角部を有するエメリーの表面に顔料粉末
を接着剤で接着したカラーエメリーを、4kg/cm2
の空気圧で吹き付ける処理を「CA」で表し、ステンレ
ス板の表面に、角部を有するガラスビーズおよび顔料粉
末を、4kg/cm2 の空気圧で吹き付ける処理を「G
B+PCA」で表し、ステンレス板の表面に、角部を有
するホワイトアランダムおよび顔料粉末を、4kg/c
2 の空気圧で吹き付ける処理を「WA+PCA」で表
し、ステンレス板の表面に、角部を有するカラーエメリ
ーおよび角部を有するガラスビーズを、4kg/cm2
の空気圧で吹き付ける処理を「CA+GB」で表した。
【0037】さらに、表1には、後処理における第1の
処理,第2の処理および第3の処理として、ステンレス
板の表面に、球状のガラスビーズを4kg/cm2 の空
気圧で吹き付ける処理を「GB」で表し、ステンレス板
の表面に、透明塗料を塗布する処理を「クリアコート」
で表し、何も行わない処理を「−」で表した。
【0038】また、表1には、後処理後のステンレス板
の表面を砂消しゴムで通常の力で20回擦った後の評価
を示した。表1には、この評価として、ほとんど色がな
くなり使用不可能なものを「1」で表し、色の変化が大
きく穏やかな条件でのみ使用可能なものを「2」で表
し、色の変化があるが通常条件で使用可能なものを
「3」で表し、少しだけ色の変化がありやや過酷な条件
でも使用可能なものを「4」で表し、色の変化がなく過
酷な条件で使用可能なものを「5」で表した。
【0039】なお、表1には、この発明の範囲外の試料
番号に*印を付した。
【0040】表1に結果から明らかなように、金属から
なる装飾品にこの発明の範囲内の方法で処理を行えば、
通常の条件もしくはそれよりも過酷な条件で使用するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するための吹付装置の一例を示
す図解図である。
【図2】この発明の一実施例を示す工程図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 第1の砥粒 1a 着色材 2 第2の砥粒 A 装飾品 B 着色酸化皮膜 C,D マスキング材 E 透明塗料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角部を有する第1の砥粒および着色材で
    金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行う第
    1の工程、および球状の第2の砥粒で前記装飾品の表面
    にショットブラストを行う第2の工程を含む、ショット
    ブラストによる金属の着色方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程と前記第2の工程との間
    に、前記装飾品の表面に透明塗料を塗布する工程を含
    む、請求項1のショットブラストによる金属の着色方
    法。
JP14815992A 1992-05-13 1992-05-13 ショットブラストによる金属の着色方法 Expired - Fee Related JPH06104302B2 (ja)

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