JP2007125684A - ショットブラストによる金属の着色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の着色方法による品質を維持しながら、工程の数を短縮して省力化を実現し、コストを大幅に低減することができる、ショットブラストによる金属の着色方法を提供する。
【解決手段】ショットブラストによる金属の着色方法は、角部を有するように破砕されやすいガラスビーズからなる球状の砥粒101とともに着色材103が用いられる。球状の砥粒101とともに着色材103を循環しながらそれらでたとえばステンレスなどの金属からなる装飾品Aの表面にショットブラストを行うことによって、装飾品Aの表面が着色される。
【選択図】図1

Description

この発明はショットブラストによる金属の着色方法に関し、特にたとえば手摺、ドアの把手、銘板、表札、時計の文字盤、腕時計バンド、自転車のフレーム・ハンドル、小物電機パーツなどの金属からなる装飾品の表面に着色処理を行う、ショットブラストによる金属の着色方法に関する。
従来、金属の光沢を持つ高級仕上げをしながら金属に着色するという要望に応えるために、例えば、図4(A)から図4(B)に示すように角部を有する第1の砥粒1および着色材3で金属からなる装飾品Aの表面にショットブラストを行った後に、図4(C)に示すように球状の第2の砥粒2で再びその金属からなる装飾品Aの表面にショットブラストを行うという金属の着色方法が確立されている(例えば特許文献1参照)。この従来の着色方法では、金属の光沢を持つ高級仕上げをしながら金属に着色することができる。
特公平6−104302号公報
ところが、上述の従来の着色方法では、角部を有する第1の砥粒1および着色材3でショットブラストを行なって金属からなる装飾品Aの表面に凹凸をつけながら着色材3を付着させる工程とその工程の後に球状の第2の砥粒2で再びショットブラストを行うことによって凹凸をなめらかにすることで光沢を出しかつ着色材3を金属からなる装飾品Aの表面に密着させる工程というように少なくとも2つの工程が必要であり、工程の数を短縮することが困難であった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、従来の着色方法による品質を維持しながら、工程の数を短縮して省力化を実現し、コストを大幅に低減することができる、ショットブラストによる金属の着色方法を提供することである。
この発明にかかるショットブラストによる金属の着色方法は、着色材と角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒とを循環しながらそれらで金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行うことによって装飾品の表面を着色することを特徴とする、ショットブラストによる金属の着色方法である。
この発明にかかるショットブラストによる金属の着色方法では、たとえば、着色材と、球状の砥粒と、球状の砥粒を破砕した角部を有する砥粒とで、装飾品の表面にショットブラストが行われる。
また、この発明にかかるショットブラストによる金属の着色方法は、着色材、球状の砥粒および角部を有する砥粒を循環しながらそれらで金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行うことによって装飾品の表面を着色することを特徴とする、ショットブラストによる金属の着色方法である。
この発明にかかるショットブラストによる金属の着色方法では、たとえば、ショットブラストが行われた装飾品の表面に透明塗料が塗布されてもよい。
この発明では、着色材と角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒とを循環しながらそれらで金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行うと、切削作用がほとんどない球状の砥粒で装飾品の表面に凹凸がつけられ、球状の砥粒の一部が角部を有する砥粒に破砕され、角部を有する砥粒で装飾品の表面に凹みがつけられ、着色材がその凹みに残る。さらにショットブラストを続けると、球状の砥粒が金属の表面をなめらかにしながら、着色材が金属の表面に強固に密着し、装飾品の表面が凹凸を有しながら光沢を持つ面となる。
また、この発明では、着色材、球状の砥粒および角部を有する砥粒を循環しながらそれらで金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行うと、切削作用がほとんどない球状の砥粒で装飾品の表面に凹凸がつけられ、角部を有する砥粒で装飾品の表面に凹みがつけられ、着色材がその凹みに残る。さらにショットブラストを続けると、球状の砥粒が金属の表面をなめらかにしながら、着色材が金属の表面に強固に密着し、装飾品の表面が凹凸を有しながら光沢を持つ面となる。
さらに、この発明では、ショットブラストが行われた装飾品の表面に透明塗料が塗布されれば、ショットブラストが行われた装飾品の表面が透明塗料で保護される。
この発明によれば、従来の着色方法から大幅に労力とコストを削減しながら、金属からなる装飾品の表面に光沢を持つ高級仕上げを行うことができ、しかもその表面に着色材を強固に密着することができる、ショットブラストによる金属の着色方法が得られる。
すなわち、この発明によれば、従来の着色方法による品質を維持しながら、工程の数を短縮して省力化を実現し、コストを大幅に低減することができる、ショットブラストによる金属の着色方法が得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1はこの発明を実施するための吹付装置の一例を示す図解図である。この吹付装置10は、タンク12を含む。
タンク12には、たとえば、球状の砥粒101が、着色材103とともに入れられる。
球状の砥粒101としては、角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒が用いられる。角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒としては、たとえば、粒径が30〜3000μmの球状のガラスビーズおよび/またはジルコンビーズなどの砥粒が用いられる。
一方、着色材103としては、たとえば顔料あるいは染料が用いられる。なお、着色材103は、球状の砥粒101の表面にたとえば接着剤で接着されてもよく、あるいは、粉末状のものが球状の砥粒101に混合されてもよい。
また、球状の砥粒101および着色材103は、回収され、循環されて使用される。
タンク12は、コック14を有する吹き付け用の管16を介して、吹き付けノズル18に接続される。吹き付けノズル18には、減圧弁20を介して、第1のコンプレッサ(図示せず)が接続される。そのため、タンク12内の球状の砥粒101および着色材103を吹き付けノズル18の先端から吹き出すことができる。
吹き付けノズル18の先端の近傍には、着色すべき金属からなる装飾品Aを保持するための保持台(図示せず)が設けられる。そのため、保持台に保持されている装飾品Aには、吹き付けノズル18の先端から吹き出されてきた球状の砥粒101および着色材103を吹き付けてショットブラストを行うことができる。
吹き付けノズル18の先端および保持台の周囲には、装飾品Aに吹き付けられた球状の砥粒101および着色材103を回収するためのホッパー22が設けられる。このホッパー22の下部には、帰還用の管24の一端部が接続され、その帰還用の管24の他端部は、タンク12内に配置される。また、帰還用の管24には、その一端部側に減圧弁26が設けられ、減圧弁26の上流側に第2のコンプレッサ(図示せず)が設けられる。この場合、第2のコンプレッサは、ホッパー22で回収された球状の砥粒101および着色材103を帰還用の管24を介してタンク12に戻すことができるように設けられる。そのため、この吹付装置10では、装飾品Aに吹き付けられた球状の砥粒101および着色材103が回収され循環されて使用される。
また、この吹付装置10では、吹き付けられることによって球状の砥粒101の一部が角部を有する砥粒101aに破砕されるが、球状の砥粒101を破砕した角部を有する砥粒101aも回収され循環されて使用される。
次に、この吹付装置10で金属からなる装飾品の表面に着色を行う方法の一例について説明する。
まず、コック14を開いて、タンク12内の球状の砥粒101および着色材103を、吹付ノズル18に通す。
次に、第1のコンプレッサからのたとえば1MPaの圧縮空気を減圧弁20によってたとえば0.2〜0.7MPaに減圧して、球状の砥粒101および着色材103を、図2(A)に示すように、たとえばステンレスからなる装飾品Aの表面に吹き付けてショットブラストを行う。それによって、装飾品Aの表面には、球状の砥粒101の表面に対応する球状の跡がつくとともに、着色材103の一部が付着する。また、球状の砥粒101の一部は、角部を有する砥粒101aに破砕される。
この吹付装置10では、球状の砥粒101および着色材103が循環されて使用されるため、図2(B)に示すように、球状の砥粒101を破砕した角部を有する砥粒101aも循環されて装飾品Aの表面に打ち込まれるようになり、装飾品Aの表面には、小さな凹凸部が形成され、その凹凸部に着色材103が多く付着する。
さらに球状の砥粒101および着色材103を装飾品Aに吹き付けてショットブラストを続けると、図2(C)に示すように、装飾品Aの表面には、凹凸部に付着した着色材103が球状の砥粒101により押し込まれて密着していく。
そして、最終的には、図2(D)に示すように、装飾品Aの表面は、着色材103が密着したなだらかな表面になる。
図2に示す実施例の着色方法では、最初から球状の砥粒101でもショットブラストを行うので、装飾品Aの表面に形成される凹凸部の山谷の深さは図2(D)に示すように小さい。それに対して、図4に示す従来の着色方法では、最初の工程では角部を有する砥粒1でショットブラストを行うので、装飾品Aの表面に形成される凹凸部の山谷の深さは図4(C)に示すように大きい。このため、図2に示す実施例の着色方法では、図4に示す従来の着色方法より金属感を残した鮮やかな表面に仕上がる。
さらに、図2に示す実施例の着色方法では、少なくとも2つの工程が必要である図4に示す従来の着色方法と比べて、角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒101と着色材103とを循環しながらそれらで金属からなる装飾品Aの表面にショットブラストを行うことのみによって装飾品Aの表面を着色するので、大幅に労力とコストを削減することができ、すなわち、工程の数を短縮して省力化を実現し、コストを大幅に低減することができる。
上述の図2に示す実施例の着色方法では、角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒101が用いられているが、破砕されやすい球状の砥粒101の代わりに、球状の砥粒とともに角部を有する砥粒が最初から用いられてもよい。この場合、球状の砥粒としては、角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒が用いられもよく、または、破砕されにくい球状の砥粒が用いられてもよい。破砕されにくい球状の砥粒が用いられてもよいのは、角部を有する砥粒も最初から用いられるからである。
このように破砕されやすい球状の砥粒としては、上述の球状の砥粒101と同様に、たとえば、球状のガラスビーズおよび/またはジルコンビーズなどの砥粒が用いられる。
また、破砕されにくい球状の砥粒としては、たとえば、球状の金属などの砥粒が用いられる。
さらに、角部を有する砥粒としては、たとえば、ホワイトアランダム、ガラスビーズ、アルミナ、エメリー、金属などの砥粒が用いられる。
このように球状の砥粒とともに角部を有する砥粒が最初から用いられても、図4に示す従来の着色方法と比べて、図2に示す実施例の着色方法と同様に優れた効果を奏する。
また、上述の図2に示す実施例の着色方法では、ショットブラストが行われた装飾品Aの表面すなわち着色材103が露出されたままであるが、ショットブラストが行われた装飾品Aの表面には、たとえば、図3に示すように、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの透明塗料105が塗布されてもよい。このようにショットブラストが行われた装飾品Aの表面に透明塗料105が塗布されれば、装飾品Aの表面の着色材103が透明塗料105で保護される。そのため、装飾品Aの表面の強度が向上するとともに、装飾品Aの表面に汚れがつきにくくなり、また、装飾品Aの表面の光沢が増す。
(実験例1)
実験例1では、まず、装飾品の材料となりかつ試料番号1〜30となる30枚のステンレスSUS316L板を準備した。
そして、これらのステンレス板の表面に、表1に示す本作業と後処理1、2とを施した。
Figure 2007125684
表1には、本作業として、
ステンレス板の表面に、角部を有するホワイトアランダムの表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「WA+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、球状で粒径が75〜150μmのガラスビーズ(ビッカース高度:Hv600)の表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「GB極小+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、球状で粒径が150〜250μmのガラスビーズ(ビッカース硬度:Hv600)の表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「GB小+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、球状で粒径が250〜600μmのガラスビーズ(ビッカース高度:Hv600)の表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「GB中+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、球状で粒径が600〜850μmのガラスビーズ(ビッカース硬度:Hv600)の表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「GB大+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、球状で粒径が75〜150μmのセラミック製のジルコンビーズ(ビッカース硬度:Hv650〜800)の表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「JB+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、角部を有するホワイトアランダムと球状で粒径が150〜250μmのガラスビーズとを1:9の重量割合で混ぜ合わせたものの表面に顔料粉末を接着剤で接着したものを、0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「混合+顔料」で表し、
ステンレス板の表面に、顔料粉末をシンナーに溶解したものを、塗布する処理を「シンナー+顔料」で表した。
なお、本作業の()内は、顔料の色を表した。
さらに、表1には、後処理1として、ステンレス板の表面に球状のガラスビーズを0.4MPaの空気圧で吹き付ける処理を「GB」で表し、後処理2として、ステンレス板の表面に透明塗料を塗布する処理を「クリアコート」で表し、後処理1または後処理2として、何も行わない処理を「−」で表した。
さらに、表1には、後処理1、2後のステンレス板の表面をミノルタ製分光測色計「CR−200」を用いてL***表色系で測定し、後処理1、2後のステンレス板の表面における明度L*、色相a*、b*を数値で示した。また、a*、b*から後処理1、2後のステンレス板の表面における彩度C*=√((a*2+(b*2)を求め、数値で示した。
さらに、表1には、後処理1、2後のステンレス板の表面における60°鏡面光沢度をスガ試験機製変角光沢計「UGV−5D」を用いて測定し、数値で示した。
また、表1には、後処理1、2後のステンレス板の表面を消しゴムで通常の力で20回擦った後の密着性の評価を示した。表1には、この評価として、色の変化がなく過酷な条件で使用可能なものを「◎」で表し、少しだけ色の変化がありやや過酷な条件で使用可能なものを「○」で表し、色の変化があるが通常条件で使用可能なものを「△」で表し、ほとんど色がなくなり使用不可能なものを「×」で表した。
なお、表1には、この発明の範囲外の試料番号の横に※印を付した。
表1の結果から明らかなように、顔料の色が同じでかつ後処理2も同じであるもの同士を比べた場合、この発明の範囲内の方法でステンレス板の表面に着色すれば、ステンレス板の表面に従来の方法(試料番号1、2、16、17参照)で着色するよりも、彩度が大きくすなわち鮮やかであるとともに、光沢度が大きくすなわち光沢のある着色が可能であり、しかも、通常の条件もしくはそれよりも過酷な条件で使用することが可能になる。
また、この発明の範囲内の方法において最初から球状の砥粒に角部を有する砥粒を混ぜた場合(試料番号13、14、28、29参照)でも、ステンレス板の表面に着色が可能であり、色彩および光沢は、顔料の色が同じでかつ後処理2も同じであるもの同士を比べた場合、角部のある砥粒で着色した場合(試料番号1、2、16、17参照)と球状の砥粒で着色した場合(試料番号5、6、20、21参照)との中間になり、また、密着性は、角部のある砥粒で着色した場合(試料番号1、2、16、17参照)と同程度になることがわかる。
(実験例2)
実験例2では、まず、装飾品の材料となりかつ試料番号31〜60となる30枚のアルミニウム5052板を準備した。
そして、これらのアルミニウム板の表面に、実験例1と同様に、表2に示す本作業と後処理1、2とを施した。なお、表2に示す本作業および後処理1、2は、表1に示す本作業および後処理1、2と同じ本作業および後処理である。
Figure 2007125684
また、表2には、実験例1と同様にして、後処理1、2後のアルミニウム板の表面における明度L*、色相a*、b*、彩度C*、60°鏡面光沢度および密着性の評価を示した。なお、表2にも、この発明の範囲外の試料番号の横に※印を付した。
表2の結果から明らかなように、この発明の範囲内の方法でアルミニウム板の表面に着色が可能であり、しかも、この発明の範囲内の方法でアルミニウム板の表面に着色すれば通常の条件もしくはそれよりも過酷な条件で使用することが可能になる。
また、この発明の範囲内の方法において最初から球状の砥粒に角部を有する砥粒を混ぜた場合(試料番号43、44、58、59参照)でも、アルミニウム板の表面に着色が可能であり、密着性は、角部のある砥粒で着色した場合(試料番号31、32、46、47参照)と同程度になることがわかる。
(実験例3)
実験例3では、まず、装飾品の材料となりかつ試料番号61〜90となる30枚の純チタンTP340(JIS2種)板を準備した。
そして、これらのチタン板の表面に、実験例1と同様に、表3に示す本作業と後処理1、2とを施した。なお、表3に示す本作業および後処理1、2は、表1に示す本作業および後処理1、2と同じ本作業および後処理である。
Figure 2007125684
また、表3には、実験例1と同様にして、後処理1、2後のチタン板の表面における明度L*、色相a*、b*、彩度C*、60°鏡面光沢度および密着性の評価を示した。なお、表3にも、この発明の範囲外の試料番号の横に※印を付した。
表3の結果から明らかなように、顔料の色が同じでかつ後処理2も同じであるもの同士を比べた場合、この発明の範囲内の方法でチタン板の表面に着色すれば、チタン板の表面に従来の方法(試料番号61、62、76、77参照)で着色するよりも、彩度が大きくすなわち鮮やかであるとともに、光沢度が大きくすなわち光沢のある着色が可能であり、しかも、通常の条件もしくはそれよりも過酷な条件で使用することが可能になる。
また、この発明の範囲内の方法において最初から球状の砥粒に角部を有する砥粒を混ぜた場合(試料番号73、74、88、89参照)でも、チタン板の表面に着色が可能であり、色彩および光沢は、顔料の色が同じでかつ後処理2も同じであるもの同士を比べた場合、角部のある砥粒で着色した場合(試料番号61、62、76、77参照)と球状の砥粒で着色した場合(試料番号65、66、80、81参照)との中間になり、また、密着性は、角部のある砥粒で着色した場合(試料番号61、62、76、77参照)と同程度になることがわかる。
上述の各実験例では、特定の大きさでかつ特定の硬度の砥粒が特定の空気圧で吹き付けられているが、この発明では、砥粒を吹き付ける空気圧は任意に変更されてもよく、また、砥粒を吹き付ける空気圧などによっては他の大きさの砥粒や他の硬度の砥粒が用いられてもよい。
また、上述の各実験例などでは、金属からなる装飾品の表面にマスキング材を用いずにショットブラストが行われているが、この発明では、金属からなる装飾品の表面にマスキング材を用いて部分的にショットブラストが行われてもよい。
同様に、透明塗料についても、ショットブラストが行われた装飾品の表面に部分的に塗布されてもよい。
この発明は、ステンレス、アルミニウムおよびチタン以外の金属からなる装飾品の表面を着色するために用いられてもよい。
また、この発明は、表面が酸化被膜で覆われたステンレスなどの金属からなる装飾品の表面を着色するために用いられてもよい。
この発明にかかる金属の着色方法は、たとえばステンレス、アルミニウム、チタンなどの金属からなる装飾品の表面を着色するために利用される。
この発明を実施するための吹付装置の一例を示す図解図である。 この発明にかかる一実施例を示す工程図である。 ショットブラストが行われた装飾品の表面に透明塗料が塗布された状態を示す図解図である。 従来の着色方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
101 球状の砥粒
101a 角部を有する砥粒
103 着色材
105 透明塗料
A 装飾品

Claims (4)

  1. 着色材と角部を有するように破砕されやすい球状の砥粒とを循環しながらそれらで金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行うことによって前記装飾品の表面を着色することを特徴とする、ショットブラストによる金属の着色方法。
  2. 前記着色材と、前記球状の砥粒と、前記球状の砥粒を破砕した角部を有する砥粒とで、前記装飾品の表面にショットブラストを行う、請求項1に記載のショットブラストによる金属の着色方法。
  3. 着色材、球状の砥粒および角部を有する砥粒を循環しながらそれらで金属からなる装飾品の表面にショットブラストを行うことによって前記装飾品の表面を着色することを特徴とする、ショットブラストによる金属の着色方法。
  4. 前記ショットブラストが行われた前記装飾品の表面に透明塗料を塗布する工程を含む、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のショットブラストによる金属の着色方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2008084809A1 (ja) * 2007-01-10 2010-05-06 片山工業株式会社 金属光沢をコントロールした自動車用モ−ル
CN112656498A (zh) * 2020-05-27 2021-04-16 北京科仪邦恩医疗器械科技有限公司 钉棒系统表面处理方法及钉棒系统

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