JP2002226233A - フロストガラス製品及びその製法 - Google Patents
フロストガラス製品及びその製法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フロストガラス製品のフロスト加工面に透明
表示部を形成してそのデザイン性を大きく向上、変化さ
せることを目的とし、また、特に、ケミカルフロスト加
工によることなく、サンドブラスト加工を含むフロスト
加工によってデザイン性の高いフロストガラス製品を得
る方法を提案する。 【解決手段】 フロスト加工されたガラス製品11のフ
ロスト加工面30に透明絵具印刷層よりなる透明表示部
40が形成されている。
表示部を形成してそのデザイン性を大きく向上、変化さ
せることを目的とし、また、特に、ケミカルフロスト加
工によることなく、サンドブラスト加工を含むフロスト
加工によってデザイン性の高いフロストガラス製品を得
る方法を提案する。 【解決手段】 フロスト加工されたガラス製品11のフ
ロスト加工面30に透明絵具印刷層よりなる透明表示部
40が形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガラスコップ等
のガラス製食器類(テーブルウエア)、ガラスびん等の
ガラス製包装用容器あるいはガラス製装飾品等にフロス
ト加工を施したフロストガラス製品とその製造方法に関
する。
のガラス製食器類(テーブルウエア)、ガラスびん等の
ガラス製包装用容器あるいはガラス製装飾品等にフロス
ト加工を施したフロストガラス製品とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のガラス製品のフロスト加工法とし
ては、薬品の化学反応を利用したケミカルフロスト加工
法と、粒状物を吹き付けて機械的に粗面を形成するサン
ドブラスト加工法とが一般に知られている。ケミカルフ
ロスト加工法は、フッ化水素酸、フッ素化合物又は酸を
混合し、ガラス面を不均一に腐食し、微細な凹面を生じ
させ、フロスト面を形成するものである。一方、サンド
ブラスト加工は、アランダム(Al2O3)、カーボラン
ダム(SiC)、硅砂などを吹き付けて表面を粗面化す
る。
ては、薬品の化学反応を利用したケミカルフロスト加工
法と、粒状物を吹き付けて機械的に粗面を形成するサン
ドブラスト加工法とが一般に知られている。ケミカルフ
ロスト加工法は、フッ化水素酸、フッ素化合物又は酸を
混合し、ガラス面を不均一に腐食し、微細な凹面を生じ
させ、フロスト面を形成するものである。一方、サンド
ブラスト加工は、アランダム(Al2O3)、カーボラン
ダム(SiC)、硅砂などを吹き付けて表面を粗面化す
る。
【0003】ケミカルフロスト加工法は一般に広く利用
されているが、化学薬品を使用する点で環境上及び労働
安全衛生上の対策ならびに配慮が必要であるという大き
な問題を有している。一方、サンドブラスト加工法は、
ガラスの表面を傷付けることにより粗面化するため、ガ
ラス表面の凹凸が粗大となる嫌いがあり、ケミカルフロ
スト加工とは外観及び触感の両面において明らかな差が
存している。
されているが、化学薬品を使用する点で環境上及び労働
安全衛生上の対策ならびに配慮が必要であるという大き
な問題を有している。一方、サンドブラスト加工法は、
ガラスの表面を傷付けることにより粗面化するため、ガ
ラス表面の凹凸が粗大となる嫌いがあり、ケミカルフロ
スト加工とは外観及び触感の両面において明らかな差が
存している。
【0004】ところで、この種フロストガラス製品にお
いては、フロスト加工によって艶消し面とされたガラス
表面に透明な各種表示部を形成したいとする要望があ
る。透明表示部は艶消し面の中で明瞭なコントラストを
有し、当該表示部を際立たせ、看者に特異な美感を与え
ることができる。従来ではこのような場合には、フロス
ト加工前にあらかじめガラス表面にマスキング処理を施
すという特別な工程を必要とする。また、フロスト加工
後には当該マスキングを除去することも必要である。透
明表示部を有彩色とする場合には従来ではさらに別個の
工程を必要とする。
いては、フロスト加工によって艶消し面とされたガラス
表面に透明な各種表示部を形成したいとする要望があ
る。透明表示部は艶消し面の中で明瞭なコントラストを
有し、当該表示部を際立たせ、看者に特異な美感を与え
ることができる。従来ではこのような場合には、フロス
ト加工前にあらかじめガラス表面にマスキング処理を施
すという特別な工程を必要とする。また、フロスト加工
後には当該マスキングを除去することも必要である。透
明表示部を有彩色とする場合には従来ではさらに別個の
工程を必要とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な状況に鑑み、簡単かつ容易な手段によってフロスト加
工面に透明表示部を形成してガラス製品のデザイン性を
大きく向上、変化させることを目的として提案されたも
のである。また、この発明は、特に、薬品によるケミカ
ルフロスト加工によることなく、サンドブラスト加工を
主体とするフロスト加工によってデザイン性の高いフロ
ストガラス製品を得る方法を提案するものである。
な状況に鑑み、簡単かつ容易な手段によってフロスト加
工面に透明表示部を形成してガラス製品のデザイン性を
大きく向上、変化させることを目的として提案されたも
のである。また、この発明は、特に、薬品によるケミカ
ルフロスト加工によることなく、サンドブラスト加工を
主体とするフロスト加工によってデザイン性の高いフロ
ストガラス製品を得る方法を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】ここで提案される請求項
1の発明は、フロスト加工されたガラス製品のフロスト
加工面に透明絵具印刷層よりなる透明表示部が形成され
ていることを特徴とするフロストガラス製品に係る。
1の発明は、フロスト加工されたガラス製品のフロスト
加工面に透明絵具印刷層よりなる透明表示部が形成され
ていることを特徴とするフロストガラス製品に係る。
【0007】また、請求項2の発明は、被処理ガラス製
品の表面にサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト
処理面をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工
する工程と、前記フロスト加工面に透明絵具を印刷して
透明表示部を形成する工程とを含むことを特徴とするフ
ロストガラス製品の製法に係る。
品の表面にサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト
処理面をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工
する工程と、前記フロスト加工面に透明絵具を印刷して
透明表示部を形成する工程とを含むことを特徴とするフ
ロストガラス製品の製法に係る。
【0008】請求項3の発明は、被処理ガラス製品の表
面にサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト処理面
をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工する工
程と、前記フロスト加工された表面に印刷表示層を形成
する工程と、前記印刷表示部以外の部分に透明絵具を印
刷して透明表示部を形成する工程とを含むことを特徴と
するフロストガラス製品の製法に係る。
面にサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト処理面
をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工する工
程と、前記フロスト加工された表面に印刷表示層を形成
する工程と、前記印刷表示部以外の部分に透明絵具を印
刷して透明表示部を形成する工程とを含むことを特徴と
するフロストガラス製品の製法に係る。
【0009】請求項4の発明は、被処理ガラス製品の表
面に印刷表示部を形成する工程と、前記印刷表示部を含
む表面にサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト処
理面をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工す
る工程と、前記印刷表示部以外の部分に透明絵具を印刷
して透明表示部を形成する工程とを含むことを特徴とす
るフロストガラス製品の製法に係る。
面に印刷表示部を形成する工程と、前記印刷表示部を含
む表面にサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト処
理面をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工す
る工程と、前記印刷表示部以外の部分に透明絵具を印刷
して透明表示部を形成する工程とを含むことを特徴とす
るフロストガラス製品の製法に係る。
【0010】請求項5の発明は、請求項2ないし4のい
ずれかにおいて、前記サンドブラスト加工が#220よ
り小さな粒径の研磨材を用いて行われるフロストガラス
製品の製法に係る。
ずれかにおいて、前記サンドブラスト加工が#220よ
り小さな粒径の研磨材を用いて行われるフロストガラス
製品の製法に係る。
【0011】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかにおいて、前記透明絵具が有彩色であるフロスト
ガラス製品に係る。
ずれかにおいて、前記透明絵具が有彩色であるフロスト
ガラス製品に係る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従って詳細に説
明する。図1は請求項1の発明のフロストガラス製品の
一実施例を示す正面図、図2は図1のフロストガラス製
品を2−2線で切断した横断面を模式的に表した模式断
面図、図3はこの発明の他の実施例の模式断面図、図4
はこの発明の別の実施例の模式断面図である。図5ない
し図7はこの発明の製法を説明するもので、図5は請求
項2の発明の製法を模式断面で表した工程図、図6は請
求項3の発明製法を模式断面で表した工程図、図7は請
求項4の発明製法を模式断面で表した工程図である。
明する。図1は請求項1の発明のフロストガラス製品の
一実施例を示す正面図、図2は図1のフロストガラス製
品を2−2線で切断した横断面を模式的に表した模式断
面図、図3はこの発明の他の実施例の模式断面図、図4
はこの発明の別の実施例の模式断面図である。図5ない
し図7はこの発明の製法を説明するもので、図5は請求
項2の発明の製法を模式断面で表した工程図、図6は請
求項3の発明製法を模式断面で表した工程図、図7は請
求項4の発明製法を模式断面で表した工程図である。
【0013】図1及び図2に示したように、この発明に
係るフロストガラス製品11は、フロスト加工されたガ
ラス製品のフロスト加工面30に透明絵具印刷層よりな
る透明表示部40が形成されたものである。図において
符号20はガラスコップ本体で、30はフロスト加工部
(面)である。なお、実施例ではガラス製品(被処理ガ
ラス製品)としてガラスコップについて説明するが、こ
の発明はガラスコップ以外のガラス製食器類(テーブル
ウエア)、ガラスびん等のガラス製包装用容器、あるい
は置物や壁掛等のガラス製装飾品等についても適用され
ることはいうまでもない。
係るフロストガラス製品11は、フロスト加工されたガ
ラス製品のフロスト加工面30に透明絵具印刷層よりな
る透明表示部40が形成されたものである。図において
符号20はガラスコップ本体で、30はフロスト加工部
(面)である。なお、実施例ではガラス製品(被処理ガ
ラス製品)としてガラスコップについて説明するが、こ
の発明はガラスコップ以外のガラス製食器類(テーブル
ウエア)、ガラスびん等のガラス製包装用容器、あるい
は置物や壁掛等のガラス製装飾品等についても適用され
ることはいうまでもない。
【0014】また、図3に図示したフロストガラス製品
12は、この発明の他の実施例に係り、フロスト加工さ
れたガラス製品のフロスト加工面30に透明絵具印刷層
よりなる透明表示部40と印刷表示部50が形成された
ものである。さらに、図4のフロストガラス製品13
は、別の実施例に係り、フロスト加工されたガラス製品
のフロスト加工面30に透明絵具印刷層よりなる透明表
示部40とフロスト加工により艶消しとされた印刷表示
部55が形成されたものである。
12は、この発明の他の実施例に係り、フロスト加工さ
れたガラス製品のフロスト加工面30に透明絵具印刷層
よりなる透明表示部40と印刷表示部50が形成された
ものである。さらに、図4のフロストガラス製品13
は、別の実施例に係り、フロスト加工されたガラス製品
のフロスト加工面30に透明絵具印刷層よりなる透明表
示部40とフロスト加工により艶消しとされた印刷表示
部55が形成されたものである。
【0015】図1に図示したフロストガラス製品11
は、請求項2の発明による製法によって得ることができ
る。また、図2のフロストガラス製品12は請求項3の
発明の製法によって、図3のフロストガラス製品13は
請求項4の発明の製法によってそれぞれ得ることができ
る。以下、各製法とともに説明する。なお、この発明に
おいて表示部40,50,55とは、図形、模様、文
字、記号等、ガラス製品の表面に表示されるすべてもの
をいう。
は、請求項2の発明による製法によって得ることができ
る。また、図2のフロストガラス製品12は請求項3の
発明の製法によって、図3のフロストガラス製品13は
請求項4の発明の製法によってそれぞれ得ることができ
る。以下、各製法とともに説明する。なお、この発明に
おいて表示部40,50,55とは、図形、模様、文
字、記号等、ガラス製品の表面に表示されるすべてもの
をいう。
【0016】図1及び図2に示したフロストガラス製品
11は、請求項2の発明として規定し図5に図示の製法
によって得ることができる。すなわち、図5に図示した
ように、請求項2の発明は、被処理ガラス製品であるガ
ラスコップ本体20の表面20Aにサンドブラスト加工
を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理又は加
熱処理してフロスト加工する工程(5A)と、前記フロ
スト加工面30に透明絵具を印刷して透明表示部40を
形成する工程(5B)とを含む。
11は、請求項2の発明として規定し図5に図示の製法
によって得ることができる。すなわち、図5に図示した
ように、請求項2の発明は、被処理ガラス製品であるガ
ラスコップ本体20の表面20Aにサンドブラスト加工
を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理又は加
熱処理してフロスト加工する工程(5A)と、前記フロ
スト加工面30に透明絵具を印刷して透明表示部40を
形成する工程(5B)とを含む。
【0017】まず、図5の(5A)のフロスト加工工程
について説明すると、この工程はサンドブラスト加工と
二次処理加工よりなる。サンドブラスト加工は、請求項
5の発明として規定したように、♯220より小さな粒
径の研磨材を用いることが好ましい。一般にサンドブラ
スト加工で使用されるAl2O3(アランダム)#220
はガラスの表面粗さRa≒2.0μmとなるが、これよ
り細かいAl2O3の#400が表面粗さRa=1.0μ
m以下を得ることができ、好ましく使用される。なお、
SiC(カーボランダム)、ガラスビーズは同じ粒径で
あればAl2O3よりRaが大きくなるので、より微粒の
ものがよい。なお、この請求項5の発明は、以下に述べ
る請求項3及び4の発明にも好ましく適用されるもので
ある。
について説明すると、この工程はサンドブラスト加工と
二次処理加工よりなる。サンドブラスト加工は、請求項
5の発明として規定したように、♯220より小さな粒
径の研磨材を用いることが好ましい。一般にサンドブラ
スト加工で使用されるAl2O3(アランダム)#220
はガラスの表面粗さRa≒2.0μmとなるが、これよ
り細かいAl2O3の#400が表面粗さRa=1.0μ
m以下を得ることができ、好ましく使用される。なお、
SiC(カーボランダム)、ガラスビーズは同じ粒径で
あればAl2O3よりRaが大きくなるので、より微粒の
ものがよい。なお、この請求項5の発明は、以下に述べ
る請求項3及び4の発明にも好ましく適用されるもので
ある。
【0018】サンドブラスト加工では、ガラス製品の表
面に微小なガラス粉が付着し、粉っぽさが残ってしま
う。また、微小なクラックが多数あるため、白っぽさが
目立つことになる。そのための二次処理として、ブラシ
研磨処理又は加熱処理がなされる。このような二次処理
によって、ケミカルフロスト加工と同様な外観、触感を
得ることができる。
面に微小なガラス粉が付着し、粉っぽさが残ってしま
う。また、微小なクラックが多数あるため、白っぽさが
目立つことになる。そのための二次処理として、ブラシ
研磨処理又は加熱処理がなされる。このような二次処理
によって、ケミカルフロスト加工と同様な外観、触感を
得ることができる。
【0019】ここで、ブラシ研磨とは回転するブラシに
製品を押しつける作業をいうが、この方法に限定される
ものではない。ブラシはその材質を特定するものではな
いが、研磨材入りナイロンブラシが作業性の速さから望
ましい。ナイロンブラシに混入される研磨材は#240
以下の微小なものであればよいが、表面を軽く研磨する
ためには、#320〜#500が望ましい。このブラシ
研磨後に洗浄することによって、微小なガラス粉末を完
全に除去できる。なお、洗浄しながら(水をかけなが
ら)ブラシ研磨してもよい。
製品を押しつける作業をいうが、この方法に限定される
ものではない。ブラシはその材質を特定するものではな
いが、研磨材入りナイロンブラシが作業性の速さから望
ましい。ナイロンブラシに混入される研磨材は#240
以下の微小なものであればよいが、表面を軽く研磨する
ためには、#320〜#500が望ましい。このブラシ
研磨後に洗浄することによって、微小なガラス粉末を完
全に除去できる。なお、洗浄しながら(水をかけなが
ら)ブラシ研磨してもよい。
【0020】また、加熱処理は、サンドブラスト処理後
のガラス製品をガスバーナーで加熱するか、あるいは加
熱炉内に保持あるいは通過させることによって行われ
る。バーナーで加熱する場合には、酸素バーナー又は水
素バーナーであることが望ましい。加熱炉内で保持ある
いは通過させることにより加熱処理をする場合には、加
熱炉内温度が620℃〜680℃で5分〜30分間保持
あるいは通過させるとよい。
のガラス製品をガスバーナーで加熱するか、あるいは加
熱炉内に保持あるいは通過させることによって行われ
る。バーナーで加熱する場合には、酸素バーナー又は水
素バーナーであることが望ましい。加熱炉内で保持ある
いは通過させることにより加熱処理をする場合には、加
熱炉内温度が620℃〜680℃で5分〜30分間保持
あるいは通過させるとよい。
【0021】上で述べたようなサンドブラスト加工及び
二次処理加工からなるフロスト工程にあっては、従来の
ケミカルフロスト加工のように化学薬品を使用しないの
で環境及び労働安全衛生上好ましいばかりでなく、表面
の凹凸が小さくケミカルフロスト加工と同様の外観及び
触感を得ることができる。
二次処理加工からなるフロスト工程にあっては、従来の
ケミカルフロスト加工のように化学薬品を使用しないの
で環境及び労働安全衛生上好ましいばかりでなく、表面
の凹凸が小さくケミカルフロスト加工と同様の外観及び
触感を得ることができる。
【0022】ガラスコップ本体20の表面に形成された
フロスト加工面30の所定位置には、所定の透明絵具を
印刷して透明表示部40が形成される。透明絵具はこの
種ガラス製品に使用される公知のセラミック又は樹脂印
刷用の絵具で、半透明のものでもよい。絵の具の色は無
色透明なもののほか、請求項6として規定したように、
赤、青、黄等の有彩色でもよく、単色または多色印刷が
可能である。フロスト加工面30に透明絵具を印刷する
ことによって、表面の凹凸が塗りつぶされて乱反射が生
じなくなるとともに、透明絵具による光の透過部が形成
される。接着層を有する透明テープによっても同様の効
果を得ることができる。
フロスト加工面30の所定位置には、所定の透明絵具を
印刷して透明表示部40が形成される。透明絵具はこの
種ガラス製品に使用される公知のセラミック又は樹脂印
刷用の絵具で、半透明のものでもよい。絵の具の色は無
色透明なもののほか、請求項6として規定したように、
赤、青、黄等の有彩色でもよく、単色または多色印刷が
可能である。フロスト加工面30に透明絵具を印刷する
ことによって、表面の凹凸が塗りつぶされて乱反射が生
じなくなるとともに、透明絵具による光の透過部が形成
される。接着層を有する透明テープによっても同様の効
果を得ることができる。
【0023】次に、図3に示したガラス製品12を得る
請求項3の発明について説明する。請求項3の発明は、
図6に図示したように、被処理ガラス製品20の表面2
0Aにサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト処理
面をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工する
工程(6A)と、前記フロスト加工された表面に印刷表
示層50を形成する工程と、前記印刷表示部50以外の
部分に透明絵具を印刷して透明表示部40を形成する工
程(6B)とを含む。
請求項3の発明について説明する。請求項3の発明は、
図6に図示したように、被処理ガラス製品20の表面2
0Aにサンドブラスト加工を施し該サンドブラスト処理
面をブラシ研磨処理又は加熱処理してフロスト加工する
工程(6A)と、前記フロスト加工された表面に印刷表
示層50を形成する工程と、前記印刷表示部50以外の
部分に透明絵具を印刷して透明表示部40を形成する工
程(6B)とを含む。
【0024】この発明では、フロスト加工面30に対し
て、通常の印刷表示部50と透明表示部40の双方が印
刷される。通常の印刷表示部50とは、ここでは、透明
絵具以外による印刷表示部を意味する。艶消のフロスト
加工面30に印刷表示部50と透明表示部40とが現出
されることによって、ガラス製品12のデザインの幅を
広げることができ、その外観意匠性をさらに高めること
ができる。なお、印刷表示部50と透明表示部40の形
成は同時工程で印刷することもでき、また別々(いずれ
が先でも可)でもよい。
て、通常の印刷表示部50と透明表示部40の双方が印
刷される。通常の印刷表示部50とは、ここでは、透明
絵具以外による印刷表示部を意味する。艶消のフロスト
加工面30に印刷表示部50と透明表示部40とが現出
されることによって、ガラス製品12のデザインの幅を
広げることができ、その外観意匠性をさらに高めること
ができる。なお、印刷表示部50と透明表示部40の形
成は同時工程で印刷することもでき、また別々(いずれ
が先でも可)でもよい。
【0025】請求項3の発明における、サンドブラスト
加工を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理又
は加熱処理してフロスト加工する工程(6A)について
は、前記した請求項2の発明について説明したところと
同様であるので、説明を省略する。
加工を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理又
は加熱処理してフロスト加工する工程(6A)について
は、前記した請求項2の発明について説明したところと
同様であるので、説明を省略する。
【0026】さらに、図4で図示したガラス製品13
は、請求項4の発明によって得ることができる。請求項
4の発明は、図7に図示したように、被処理ガラス製品
の表面に印刷表示部54を形成する工程(7A)と、前
記印刷表示部54を含む表面にサンドブラスト加工を施
し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理又は加熱処
理してフロスト加工する工程(7B)と、前記印刷表示
部以外の部分に透明絵具を印刷して透明表示部40を形
成する工程(7C)とを含む。
は、請求項4の発明によって得ることができる。請求項
4の発明は、図7に図示したように、被処理ガラス製品
の表面に印刷表示部54を形成する工程(7A)と、前
記印刷表示部54を含む表面にサンドブラスト加工を施
し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理又は加熱処
理してフロスト加工する工程(7B)と、前記印刷表示
部以外の部分に透明絵具を印刷して透明表示部40を形
成する工程(7C)とを含む。
【0027】このガラス製品13では、フロスト加工面
30に、当該フロスト加工によって艶消とされた印刷表
示部55と透明表示部40の双方が作出される。これに
よって、ガラス製品13のデザインの幅を広げることが
でき、その外観意匠性をさらに高めることができる。な
お、各工程については、前記したと同様であるので、共
通符号を付してその説明を省略する。
30に、当該フロスト加工によって艶消とされた印刷表
示部55と透明表示部40の双方が作出される。これに
よって、ガラス製品13のデザインの幅を広げることが
でき、その外観意匠性をさらに高めることができる。な
お、各工程については、前記したと同様であるので、共
通符号を付してその説明を省略する。
【0028】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よるフロストガラス製品にあっては、フロスト加工によ
る艶消面に簡単かつ簡易な手段によって透明表示部を形
成して、この種フロストガラス製品のデザイン性を大き
く向上、変化させることができる(請求項1の発明)。
よるフロストガラス製品にあっては、フロスト加工によ
る艶消面に簡単かつ簡易な手段によって透明表示部を形
成して、この種フロストガラス製品のデザイン性を大き
く向上、変化させることができる(請求項1の発明)。
【0029】また、この発明のフロストガラス製品の製
法にあっては、簡単かつ効果的に、しかも多彩なバリエ
ーションで、フロスト加工による艶消面に透明表示部を
形成することができる(請求項2ないし6の発明)。
法にあっては、簡単かつ効果的に、しかも多彩なバリエ
ーションで、フロスト加工による艶消面に透明表示部を
形成することができる(請求項2ないし6の発明)。
【0030】さらに、この発明製法にあっては、環境上
及び労働安全衛生上問題のある従来の化学薬品を用いる
ケミカルフロスト加工によることなく、サンドブラスト
加工を主体とするフロスト加工によって、デザイン性の
高いフロストガラス製品を得ることができ、しかも従来
のサンドブラスト加工では得られない、ケミカルフロス
ト加工と同等の外観と触感を持った製品を得ることが可
能である(請求項2ないし6の発明)。
及び労働安全衛生上問題のある従来の化学薬品を用いる
ケミカルフロスト加工によることなく、サンドブラスト
加工を主体とするフロスト加工によって、デザイン性の
高いフロストガラス製品を得ることができ、しかも従来
のサンドブラスト加工では得られない、ケミカルフロス
ト加工と同等の外観と触感を持った製品を得ることが可
能である(請求項2ないし6の発明)。
【図1】請求項1の発明のフロストガラス製品の一実施
例を示す正面図である。
例を示す正面図である。
【図2】図1のフロストガラス製品を2−2線で切断し
た横断面を模式的に表した模式断面図である。
た横断面を模式的に表した模式断面図である。
【図3】この発明の他の実施例の模式断面図である。
【図4】この発明の別の実施例の模式断面図である。
【図5】請求項2の発明の製法を模式断面で表した工程
図である。
図である。
【図6】請求項3の発明製法を模式断面で表した工程図
である。
である。
【図7】請求項4の発明製法を模式断面で表した工程図
である。
である。
11,12,13 フロストガラス製品 20 被処理ガラス製品(ガラスコップ本体) 30 フロスト加工部(面) 40 透明表示部 50 印刷表示部 55 (フロスト加工された)印刷表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細江 功一 愛知県名古屋市昭和区高辻町11−15 石塚 硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H113 AA01 AA06 BB09 BB23 CA25 3B001 AA02 4G059 AA04 AB03 AB05 AB11 AC02 AC04 AC08 AC30
Claims (6)
- 【請求項1】 フロスト加工されたガラス製品のフロス
ト加工面に透明絵具印刷層よりなる透明表示部が形成さ
れていることを特徴とするフロストガラス製品。 - 【請求項2】 被処理ガラス製品の表面にサンドブラス
ト加工を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理
又は加熱処理してフロスト加工する工程と、前記フロス
ト加工面に透明絵具を印刷して透明表示部を形成する工
程とを含むことを特徴とするフロストガラス製品の製
法。 - 【請求項3】 被処理ガラス製品の表面にサンドブラス
ト加工を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨処理
又は加熱処理してフロスト加工する工程と、前記フロス
ト加工された表面に印刷表示層を形成する工程と、前記
印刷表示部以外の部分に透明絵具を印刷して透明表示部
を形成する工程とを含むことを特徴とするフロストガラ
ス製品の製法。 - 【請求項4】 被処理ガラス製品の表面に印刷表示部を
形成する工程と、前記印刷表示部を含む表面にサンドブ
ラスト加工を施し該サンドブラスト処理面をブラシ研磨
処理又は加熱処理してフロスト加工する工程と、前記印
刷表示部以外の部分に透明絵具を印刷して透明表示部を
形成する工程とを含むことを特徴とするフロストガラス
製品の製法。 - 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれかにおいて、
前記サンドブラスト加工が#220より小さな粒径の研
磨材を用いて行われるフロストガラス製品の製法。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記透明絵具が有彩色であるフロストガラス製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001018715A JP2002226233A (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | フロストガラス製品及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001018715A JP2002226233A (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | フロストガラス製品及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002226233A true JP2002226233A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18884696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001018715A Pending JP2002226233A (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | フロストガラス製品及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002226233A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106136779A (zh) * | 2016-08-19 | 2016-11-23 | 安徽金星包装有限公司 | 一种双色杯的加工方法 |
CN110436762A (zh) * | 2019-08-13 | 2019-11-12 | 咖法科技(上海)有限公司 | 一种能产生气味的花纸玻璃杯制作方法 |
-
2001
- 2001-01-26 JP JP2001018715A patent/JP2002226233A/ja active Pending
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