JPH0610422B2 - 内燃エンジンの過給圧の制御方法 - Google Patents

内燃エンジンの過給圧の制御方法

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JPH0610422B2
JPH0610422B2 JP63118652A JP11865288A JPH0610422B2 JP H0610422 B2 JPH0610422 B2 JP H0610422B2 JP 63118652 A JP63118652 A JP 63118652A JP 11865288 A JP11865288 A JP 11865288A JP H0610422 B2 JPH0610422 B2 JP H0610422B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃エンジンの過給圧の制御方法に関し、特
に過渡状態から定常状態に到る過給圧制御を適切に行え
るようにした内燃エンジンの過給圧の制御方法に関す
る。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 排気ガス流をタービン駆動源とするいわゆる可変容量型
ターボチャージャその他の過給圧制御可能な過給機付内
燃エンジンにおいて、適宜のアクチュエータ(過給圧や
吸気管内負圧を作動圧としたダイアフラムを含む圧力応
動型作動系、あるいはステップモータ等を利用した作動
系など)により過給圧を制御する場合、フィードバック
制御が用いられる。
これは、上記アクチュエータや過給機本体の構成部品の
製造時のバラツキ等の個体間の差、あるいは使用に伴う
耐久性の劣化等の経年変化などによって過給圧は左右さ
れ、このため、過給圧を所望の値に制御するときに予め
設定した制御量で運転すると過給圧の大きな変化を招く
(同一の制御量を適用しても、本来ならばそれに対応し
て作動すべき前記アクチュエータ等の作動制御系の調整
作動量が、既述のような個体間の差によって、また、経
年変化に起因して異なったものになる)場合もあるとこ
ろ、過給圧のフィードバック制御を行えば、これを容易
に解消することが可能だからである。即ち、フィードバ
ック制御は、目標過給圧と実際の過給圧との偏差を検出
し当該偏差が零になるように偏差に応じて制御量を決定
して制御を行うものであるから、たとえ使用アクチュエ
ータ等個々のバラツキがあったとしても、更には経年変
化などが生じていても、これらの影響はかかる制御にお
いて吸収され、補正されることになる。
従って、過給圧をエンジン運転状態に対応した所要目標
圧に制御する際、過給圧が当該目標圧となるように上記
偏差に基づき制御量を決定して、過給圧を目標圧に保つ
ように制御するフィードバック制御を行うことが望まし
いけれども、反面、フィードバック制御は、場合によっ
ては、過給圧の不所望な異常上昇などを引き起こす原因
となる。
即ち、急激に過給圧が上昇する場合などのいわゆる過渡
状態にあっては、制御系の応答遅れにより、制御量が過
給圧調整に追従できず、過給圧の異常上昇、異常下降、
ハンチング等の現象が生ずる。
特に、加速時、これに応じてエンジン出力を上げるべく
過給圧を急に増大させる必要がある場合において、該運
転状態に応じて高く設定した目標過給圧に向かって過給
圧が上昇するときは、過給圧がその目標過給圧を超えて
オーバーシュートし、そのオーバーシュートが大きけれ
ば大きいほどハンチング期間が長くなって過給圧制御が
不安定となり、また、過渡のオーバーシュートによって
オーバーブーストが生ずれば、ノッキングなどが発生
し、これもまた、加速時の運転性を阻害することにな
る。
そこで、本出願人は、先に上記のような過渡状態におけ
るフィードバック制御の不具合を解消するため、過渡状
態においては過給圧制御をオープンループ制御とし、定
常状態ではフィードバック制御を行うようにする過給圧
の制御方法を提案しており(特願昭61−275783
号)、これによれば、従前のものに比し、安定な過給圧
制御を行うことが可能である。
ところが、上記提案に係る制御方法のように、過渡状態
と定常状態とで各制御を使い分ける場合、次のような点
ではなお改良の余地があり、それをも改善すれば、更に
一層最適な制御状態を得ることが期待できる。
即ち、フィードバック制御へ移行させるにあたり、過給
圧の状態で、即ち過給圧が単に所定値以上で定常状態と
みなしてフィードバック制御する方法の場合では、運転
状態によっては、早目にフィードバック制御状態に入り
過ぎたり、また、場合によってては、逆になかなかフィ
ードバック制御に入らない状態も発生する。
このように、過渡状態から定常状態へと変化する過程に
おいて、状況によりフィードバック制御への移行のタイ
ミングが適正なものとならない場合が生じ、過給圧上昇
時、前者の如くフィードバック状態に早目に入り過ぎた
ときは、その時の目標過給圧との偏差がより大きい状態
でフィードバック制御領域に突入し該制御が開始される
こととなるから、オーバーブーストやハンチングが発生
し易く、一方、後者のようにフィードバック制御になか
なか入らない場合は、そのフィードバック制御の移行が
遅れれば遅れずどほど、その間は既述したようなフィー
ドバック制御による使用アクチュエータ等の個体間のバ
ラツキ、経年変化などの補正はなされなかつたこととな
ってしまう。
本発明は、上述のような不具合を更に改善せんとしたも
のであり、状況に応じてフィードバック制御への移行の
タイミングの適正化が図れ、もって常に最適な制御状態
を得ることができる内燃エンジンの過給圧の制御方法を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための目的) 本発明は、上記目的を達成するため、実際の過給圧と目
標過給圧との偏差に応じて制御量を決定し、該制御量に
基づいて前記過給圧が前記目標過給圧となるようにフィ
ードバック制御を行う内燃エンジンの過給圧の制御方法
において、過給圧の過渡渡状態時に過給圧が所定値を超
えたことを検出した後、所定時間経過後に前記フィード
バック制御を開始し、さらに前記所定値を目標過給圧よ
り所定偏差値だけ低い値に設定すると共に、運転状態に
応じて前記所定偏差値を変更するようにしたことを特徴
としている。
また、前記所定偏差値は、前記過給圧の上昇率が大きい
ほどより小さな値に変更されることを特徴としている。
さらに、前記所定偏差値を、変速機が低速ギヤ位置のと
きは他のギヤ位置のときよりもより大きな値となるよう
に変更することを特徴としている。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の制御方法を適用したターボチャージャ
を備えた内燃エンジンの制御装置の全体構成図である。
同図中の符号1は例えば6気筒の内燃エンジンを示し、
エンジン1の上流側には吸気管2、下流側には排気管3
が接続され、吸気管2及び排気管3の途中にターボチャ
ージャ4が介装されている。
吸気管2には上流側より順にエアクリーナ5、インター
クーラ6及びスロットル弁7が設けられている。
吸気管2の大気側開口端のエアクリーナ5及び前記ター
ボチャージャ4間には、これらの間における吸気管部分
の吸気圧、即ち大気圧を検出する大気圧(PA)センサ8
が取付けられており、その検出信号が電子コントロール
ユニット(以下「ECU」という)9に供給されるよう
になっている。
スロットル弁7にはスロットル弁開度(θTH)センサ10
が連結されてスロットル弁7の弁開度を電気的信号に変
換したHCU9に送るようにされている。
一方、スロットル弁7の下流には吸気管内絶対圧(P
BATC)センサ11が設けられており、このPBATCセンサ11
によって電気的信号に変換された絶対圧信号は前記EC
U9に送られる。
該PBATCセンサ11は、本実施例では、後述の如く、ター
ボチャージャ4による過給圧制御において、前記スロッ
トル弁7のほぼ全開領域でフィードバック制御を実行す
るので、ターボチャージャ4下流の吸気路における過給
圧の大きさは、スロットル弁7下流に設けられた当該P
BATCセンサ11によって得られる吸気路部分の吸気圧値と
して検知可能である。従って、ECU9には、スロット
ル弁全開条件下では、PBATCセンサ11から上記過給圧に
関する情報も供給される。
また、PBATCセンサ11の下流には吸気温(TA)センサ12
が取付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気
信号を出力してECU9に供給する。
吸気管2のエンジン1とスロットル弁7間に燃料噴射弁
13が設けられている。この燃料噴射弁13は吸気管2の吸
気弁の少し上流側に気筒毎に設けられており(2個のみ
図示)、各噴射弁13は図示しない燃料ポンプに接続され
ていると共にECU9に電気的に接続されて、ECU9
からの信号によって燃料噴射の開弁時間が、即ち燃料供
給量が制御される。
エンジン回転数(Ne)センサ14は、エンジン1の図示し
ないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付けられてEC
U9に接続されており、TDC信号、即ちエンジン1の
クランク軸の180゜回転毎に所定のクランク角度位置で
1パルスを出力し、このパルスをECU9に供給する。
また、排気管3のターボチャージャ4より下流側には三
元触媒15が配置されている。
ターボチャージャ4は可変容量型のものであり、その作
動制御系は、ターボチャージャ4の後述する可動ベーン
64(第3図)とリンクした駆動ロッド16を有するアクチ
ュエータ17及びデューテイ制御される過給圧導入用電磁
制御弁18(以下単に「制御弁」という)、レギュレータ
19を有する。
第2図はターボチャージャ4の全体構成図を示す。即
ち、ターボチャージャ4はコンプレッサ部分のスクロー
ルを形成するコンプレッサケーシング41と、該コンプレ
ッサケーシング41の背面を閉塞する背板42と、ターボチ
ャージャ4の主軸43を軸支し、その軸受を潤滑するとと
もに冷却水が循環する構造を内蔵する軸受ケーシング44
と、タービン部分のスクロールを形成するタービンケー
シング45とを有している。
コンプレッサケーシング41の内部には、それぞれ吸気管
2が接続されたスクロール通路46及び軸線方向通路47が
形成され、前者46は吸気出口をなし、後者47は吸気入口
をなしている。吸気入口部において、主軸43の一端部に
はコンプレッサホイル48が取付けられている。
軸受ケーシング44の軸受孔49,50には、ラジアル軸受メ
タル51により、またスラスト軸受メタル52によって主軸
43が軸支されている。また、軸受ケーシング44には、潤
滑油導入孔53、潤滑油通路54及び潤滑油排出口55と、ウ
オータージャケット56とが形成されている。
タービンケーシング45の内部には、スクロール通路57
と、接線方向に向けて開口するその入口開度57aと、軸
線方向に延在する出口通路58と、その出口開口58aとが
形成され、入口開口57a及び出口開口58aはそれぞ排気管
3に接続されている。
上記スクロール通路57の中心部に配設されるように背板
59に固着された固定ベーン部材60の外周部には、第3図
に併せて示されるように、主軸43の他端部に設けられた
タービンホイール61を同心的に外囲するように、複数、
例えば4つの固定ベーン62が形成されている。これら固
定ベーン62は、それぞれが部分弧状をなすとともに、円
周方向に沿って等幅かつ等間隔に設けられている。各固
定ベーン62の間には、背板59に回動自在に枢着された回
動ピン63の遊端に固着された可動ベーン64がそれぞれ配
置されている。
これら可動ベーン64は、固定ベーン62と同等の曲率の弧
状をなし、かつ概ね同一の円周上に位置していて、第3
図に実線で示す最小開度位置と、鎖線で示す全開位置と
の間で回動可能である。各固定ベーン62相互間の空隙
は、これら各可動ベーン64が同期して回動駆動されるこ
とによりそれぞれ開閉され、該各空隙の流通面積がその
回動量、即ち可動ベーン64の傾斜角度に応じて調整され
る。
各可動ベーン64の同期した回動駆動は、それぞれを支持
する回動ピン63、該回動ピン63と連結したリンク機構65
(第2図)、及び該リンク機構65が連結された既述の駆
動ロッド16(第1図)を介して、そのアクチュエータ17
によりなされる。駆動ロッド16と該リンク機構65とは、
駆動ロッド16が伸長方向(第1図中左方向)に作動せし
められたときに、各可動ベーン64による開度が増大し各
空隙流通面積が大となるように、また縮小方向(第1図
中右方向)に作動せしめられたときには、上記開度が減
少し各空隙流通面積が小となるように、連結されてお
り、かかる開度制御によりターボチャージャ4の容量が
調節される。
即ち、上記構成になる可変容量式のターボチャージャ4
では、エンジン1本体から排出される排気ガスが、ター
ビン側の入口通路57aからスクロール通路57に流入し、
可動ベーン64の回動量に応じた可動ベーン64及び固定ベ
ーン62間の空隙の流通面積に応じた流速で排気ガスがタ
ービンホイル61側へ流入し、タービンホイル61を回転駆
動して出口通路58から排出される。タービンホイル61を
回転駆動して出口通路58から排出される。タービンホ
イル61を駆動する排気ガスの流速は、上記空隙流通面
積に依存する結果、各可動ベーン64及び固定ベーン62間
の空隙の流通面積が小さくて流速が高いとタービンホイ
ル61、即ち主軸43の回転速度が速くなり、各可動ベーン
64及び固定ベーン61間の空隙の流通面積が大きくて流速
が低いとタービンホイル61、即ち主軸43の回転速度が遅
くなる。かかるタービンホイル61の回転に応じてコンプ
レッサホイル48が回転するため、エアクリーナ5から軸
方向通路47に導かれた空気は、コンプレッサホイル48に
よりその回転速度に応じて圧縮されながらスクロール通
路46を経てインタクーラ6に向けて供給され、吸気が加
圧されることになる。
かくして、可動ベーン64をタービンケーシング57の半径
方向最外方に位置させて固定ベーン62との間の空隙流通
面積を最小、即ち開度を最小としたときに過給圧が最大
となり、可動ベーン64をタービンケーシング57の半径方
向最内方に位置させて固定ベーン62との間の空隙流通面
積を最大、即ち開度を最大としたときに過給圧が最小と
なり、可動ベーン64の開度調整により容易に高過給圧状
態を得ることができると共に、上記開度の最小と最大と
の間の範囲において、広いレンジで過給圧を開度に応じ
て変化させることができる。
上記過給圧制御のためターボチャージャ4の可動動ベー
ン64を回動駆動するアクチュエータ17は、第1図に示す
ように、ダイアフラム17aにより画成される第1圧力室1
7bと第2圧力室17cとを有し、既述した駆動ロッド16
は、第2圧力室17c側でハウジングを貫通してダイアフ
ラム17aに連結されている。第2圧力室17bに挿着された
バネ17dは、該ダイアフラム17aを、駆動ロッド16が縮小
する方向、即ち前記可動ベーン64により開度が減少する
方向に付勢している。
第1圧力室17aには、エアクリーナ5及びターボチャー
ジャ4間の吸気路が絞り22を介して接続されると共に、
ターボチャージャ4及びインタークーラ6間の吸気路が
レギュレータ19、絞り23及び制御弁18を介して接続され
ている。
制御弁18は、常閉型のオン−オフ2位置作動型電磁弁で
あり、ソレノイド18aと該ソレノイド18aの励磁により開
弁する弁体18bとを有している。ソレノイド18aの付勢に
より弁体18bを開成させると、前記ターボチャージャ4
及びインタークーラ6間の吸気路における過給圧がアク
チュエータ17の第1圧力室17bに導入される。この場合
は、ダイアフラム17aは駆動ロッド16を伸長させるよう
に偏位し、駆動ロッド16及びリンク機構65を介してター
ボチャージャ4の可動ベーン64が内方側、即ちその開度
が大きくなる方向に回動駆動される。弁体18bを閉弁さ
せれば、過給圧の導入は遮断され、上記とは逆に可動ベ
ーン46はその開度が小さくな方向に駆動される。
従って、上記ソレノイド18aのオン−オフ、即ち弁体18b
の開成、閉成の1サイクルにおける弁体18bの閉時間の
比、即ち閉弁デューティ比DVG(以下、これを単「デュ
ーティ比」という)によって、これが100%の状態
(可動ベーン64が前述した最小開度位置にあって、最大
過給圧の状態)から、該デューティ比DVGに応じて過給
圧の大きさが制御される。
制御弁18のかかるソレノイド18aは、前記ECU9に接
続され、ECU9からの信号によって上記デューティ比
DVGが制御される。
更に、ECU9には車速を検出する車速(V)センサ24が
接続されており、その検出信号が供給される。
ECU9は、各種センサから入力信号波形を整形し、電
圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジ
タル信号値に変換する等の機能を有する入力回路9a、中
央演算処理回路(以下「CPU」という)9b、CPU9
6で実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記
憶する記憶手段9c、及び前記燃料噴射弁13及び制御弁18
に駆動信号を供給する出力回路9d等から構成される。
CPU9bは前述の各種センサからの入力信号に基づい
て、エンジン1の運転状態を判別し、該判別された運転
状態に応じた燃費特性、加速特性等の諸特性の最適化が
図られるように、燃料噴射弁13の燃料噴射時間等を演算
し、該演算結果に基づく駆動信号を出力回路9dを介して
燃料噴射弁13に供給する。
上記燃料噴射時間の演算において、その基本燃料噴射時
間、即ち噴射弁13の基本開弁時間Tiは、PBATCセンサ1
1及びNeセンサ14の検出出力に基づく吸気管内絶対圧P
BA及びエンジン回転数Neに応じて、前述の記憶手段9c
に記憶された図示しないTiマップから算出される。
また、CPU9bは、各種センサからの入力信号に基づ
いて、後述の制御プログラムに従って、エンジン運転状
態に応じた過給圧制御のオープンループ制御領域、フィ
ードバック制御領域等の設定、及びそれらの領域にある
か否かの判別などを行なうと共に、判別した制御領域に
おいて最適な過給圧が得られるように可動ベーン64の開
度、即ち制御弁18のデューティ比DVGを演算し、該演算
値に応じて制御弁18を作動させる駆動信号を出力回路9d
を介して供給し、制御弁18更にはターボチャージャ4と
リンクされたアクチュエータ17を駆動する。
第4図は制御弁18のデューティ比DVG、即ち過給圧を制
御するプログラムのフローチャートを示す。
まず、ステップ401ではECU9に記憶されたDVGM
ら、スロットル弁開度θTH及びエンジン回転数Neに応
じて、デューティ比DGの基準値DVGMを読み出す。第5図
はこのDVGMマップの一例を示し、スロットル弁開度θTH
は所定範囲内でθTHV1〜θTHV16として16段階、エンジ
ン回転数Neは所定範囲内でNV1〜NV20として20段階、
それぞれ設けられており、マップの格子点以外では補間
計算により基準値DVGMが求められる。このようなマップ
によって基準値DVGMを設定することにより、制御弁18の
デューティ比DVGを、エンジン1の運転状態に応じてよ
り詳細に制御することができる。
次に、変速機のギヤ位置(以下、単に「ギヤ位置」とい
う)が第1速(1st)位置にあるか否かを判別する(ス
テップ402)。この判別は、例えば第6図に示すサブル
ーチンに従って行なわれる。即ち、車速Vが第1速位置
で通常得られる所定速度Vより小さい否かをまず判別
し(ステップ601)、V≧Vが成立するときには第1
速位置にないと判断する(ステップ602)。一方、ステ
ップ601でV<Vが成立するときには、車速Vがエン
ジン回転数Neに応じた所定値Vより小さいか否かを
判別し(ステップ603)、V≧Vが成立するときには
前記ステップ602を実行する一方、V<Vが成立する
ときには第1速位置にあると判断する(ステップ60
4)。
第7図は前記所定値Vを求めるためのテーブルを示
す。即ち、ギヤ位置が第1速位置にあるときには、エン
ジン回転数Neと車速Vとの比が一定となる関係にある
ので、この関係に合致するようにエンジン回転数Neの
基準値NF1〜NF9及び車速Vの基準値VF1〜VF8を予めテー
ブルとして設定しておき、車速Vが実際のエンジン回転
数Neに対応する基準値VFよりも小さいときに第1速位
置にあると判断するものである。このような構成によ
り、変速機が手動変速機でる場合はもとより、自動変速
機である場合にもギヤ位置センサ等を用いることなく、
ギヤ位置が第1速位置にあるか否かの判別を容易に行な
うことができる。
第4図に戻り、前記ステップ402の答が背定(Yes)、即ち
ギヤ位置が第1速位置にあるときには、前記ステップ40
1で求められたデューティ比DVMから所定値DFを減算し
て、該基準値DVGMを再設定した後(ステップ403)、否
定(No)、即ちギヤ位置が第1速以外の位置にあるときに
は直接、ステップ404に進む。このように、デューティ
比DVGの基準値DVGMは、ギヤ位置が第1速位置にある場
合には、第1速以外の位置にある場合よりも所定値(D
)だけ小さな値に設定される。
これによりギヤ位置が第1速位置にあるときには過給圧
が全体的に抑制され、従って過給圧の急激な上昇やオー
バーブーストを防止することができると共に、第1速以
外の位置にあるときには過給圧をより大きな制御するこ
とにより、所望の加速特性を確保することができる。
前記ステップ404ではECU9に記憶されたKVTAマップ
から、エンジン回転数Ne及び吸気温TAに応じて吸気温
補正係数KVTAを読み出す。第8図はこのKVTAマップの一
例を示し、エンジン回転数Neは前記DVGMマップと同様
にNV1〜NV20として20段階、吸気温TAはTAV1〜TAV8とし
て8段階、それぞれ設けられており、このようなマップ
によって吸気温補正係数KVTAがより適切に設定される。
次に、吸気管内絶対圧PBATCの変化量(以下、単に「変
化量」という)ΔPBAを、今回の値PBATCnと3回前の値P
BATCn-3との差によって算出する(ステップ405)。この
変化量ΔPBAは、後述するようにデューティ比DVGを算出
するための諸定数を設定するのに適用されるものであ
り、これによって過給圧の上昇勾配が所望の値に制御さ
れる。
次いで、ステップ406では過給圧がオープンループ制御
を行なうべき状態にあるか否かを判別する。この判別は
第9図に示すサブルーチンに従って行われる。
まず、ステップ901ではスロットル弁開度θTHが、ほぼ
全開状態であることを示す所定開度θFBより大きいか否
かを判別し、この答が否定(No)、即ちθTH≦θFBが成立
し、スロットル弁7がほぼ全開状態にないときには、オ
ーブンループ制御を行なうべきと判断して後述のステッ
プ916以下に進む。即ち、フィードバック制御はスロッ
トル弁7がほぼ全開状態にあるときにのみ実行される。
前記ステップ901の答が背定(Yes)、即ちスロットル弁が
ほぼ全開状態にあるときには、前記ループにおいてフィ
ードバック(F/B)制御が行なわれたか否かをを判別し
(ステップ902)、この答が背定(Yes)のときには、引き
続きフィードバック制御を行なうべきと判断断し(ステ
ップ903)、本プログラムを終了する。
前記ステップ902の答が否定(No)、即ち前回においてオ
ープンループ制御が行なわれているときには、ギヤ位置
が第1速位置にあるか否かを判別し(ステップ904)、
第1速以外の位置にあるときには、ECU9に記憶され
たΔPBASDテーブルから、前記変化量ΔPBAに応じて第1
速以外の位置用の第1の減算値ΔPBASDを求め(ステッ
プ905)、後述のステップ907に進む。第10図はこのΔP
BASDテーブルの一例を示し、変化量ΔPBAに対して2つ
の基準値ΔPBA1及びΔPBA2(>ΔPBA1)が設定され、Δ
PBA値が大きいほど、即ち過給圧の上昇勾配が大きいほ
ど、第1の減算値ΔPBASDがより大きくなるように、ΔP
BA1未満、ΔPBA1以上ΔPBA2未満及びΔPBA2以上に対
し、それぞれΔPBASD3〜ΔPBASD1が設定されている。
前記ステップ904の答が背定(Yes)、即ちギヤ位置が第1
速位置にあるときには、前記第1の減算値ΔPBASDを第
1速位置用の所定値ΔPBASDFに設定し(ステップ90
6)、ステップ907に進む。該所定値ΔPBASDFは、前記ス
テップ905で求められる、第1速以外の位置用のΔPBASD
値よりも大きな値に設定されている。
次いで、ステップ907では、吸気管内絶対圧PBATCが、そ
の目標値PBATRGと前記ステップ905または906で求められ
た第1の減算値ΔPBASDとの差(PBATRG−ΔPBASD)(以
下「最小開度制御解除圧」という)より大きいか否かを
判別する。上記吸気管内絶対圧の目標値PBTRGは、後述
するように、第4図の制御プログムにおいて、エンジン
回転数Ne、吸気温TA及びキヤ位置に応じて設定される
ものである。
具体的には、後述でも触れるが、吸気温TAに関しては、
目標値PBATRGは吸気温TAが低いほどより小さな値に設定
され、また、ギヤ位置に関しては、目標値PBATRGはギヤ
位置が第1速位置にある場合には第1速以外の位置にあ
る場合よりも小さな値に設定される。
前記ステップ907の答が否定(No)、即ち吸気管内絶対圧P
BATCが最小開度制御解除圧(PBATRG−ΔPBASD)以下の
ときには、フィードバック制御に適用される後述の比例
制御項DVP、積分制御項DViをともに値0.0に設定し
(ステップ908,909)、次いでデューティ比DVGを10
0%に、即ち可動ベーン64が最小開度となるように設定
する(ステップ910)。即ち、PBATRG≦(PBATRG−ΔP
BASD)が成立するときには、可動ベーン64の最小開度制
御が実行され(第18図のt0〜tA間)、かかる制御によ
り、低過給圧側における過給圧の上昇勾配を最大に制御
し、所望の圧力値近傍への過給圧の上昇を速くして過給
圧制御の応答性を高めることができる。
次に、後述の判別ステップ922で使用されるフィードバ
ック制御遅延用のtFBDLYタイマをリセットし(ステップ
911)、第4図のステップ418に進み、デューティ比DVG
に基づく駆動信号を制御弁18に出力して第4図の制御プ
ログラムを終了する。
第9図のサブルーチンに戻り、前記ステップ907の答が
背定(Yes)、即ち吸気管内絶対圧PBATCが最小開度制御解
除圧(PBATRG−ΔPBASD)を上回ったときには、ギヤ位
置が第1速位置にあるか否かを判別し(ステップ91
2)、第1速以外の位置にあるときには、ECU9に記
憶されたΔPBAFBテーブルから、前記変化量ΔPBAに応じ
て第1速以外の位置用の第2の減算値ΔPBAFBを求め
(ステップ913)、後述のステップ915に進む。第11図は
このΔPBAFBテーブルの一例を示し、変化量ΔPBAに対し
て2つの基準値ΔPBA1及びΔPBA2(>ΔPBA1)が設定さ
れ、ΔPBAが大きいほど、即ち過給圧の上昇勾配(上昇
率)が大きいほど、第2の減算値ΔPBAFBがより小さく
なるように、ΔPBA1未満、ΔPBA1以上ΔPBA2未満及びΔ
PBA2以上に対し、それぞれΔPBAFB1〜ΔPBAFB3(ΔP
BAFB1>ΔPBAFB2>ΔPBAFB3)が設定されている。
前記ステップ912の答が背定(Yes)、即ちギヤ位置が第1
速位置にあるときには、前記第2の減算値ΔPBAFBを第
1速位置用の所定値ΔPBAFBFに設定し(ステップ91
4)、ステップ915に進む。該所定値ΔPBAFBFは、前記ス
テップ913で求められる、第1速以外の位置用のΔP
BAFBF値よりも大きな値に設定されている。
次いで、ステップ915では、吸気管内絶対圧PBATCが、前
記目標値PBATFG、即ち目標過給圧と前記ステップ913ま
たは914で求められた第2の減算値ΔPBAFBとの差(P
BATRG−ΔPBAFB)(以下「フィードバック制御開始圧」
という)より大きいか否かを判別する(ステップ91
5)。この答が否定(No)、即ち吸気管内絶対圧PBATCがフ
ィードバック制御開始圧(PBATRG−ΔPBAFB)以下のと
きには、オープンループ制御を行なうべきと判断して、
ステップ916以下に進む。即ち、(PBATRG−ΔPBASD)<
PBATC≦(PBATRG−ΔPBAFB)が成立するときにはオープ
ンループ制御が実行される(第18図のtA〜tB間)。
このステップ916では、前記ステップ911と同様に後述の
ステップ922で使用するtFBDLYタイマをリセットし、次
いでギヤ位置が第1速位置にあるか否かを判別する(ス
テップ917)。この答が否定(No)のときには、ECU9
に記憶されたDTテーブルから、前記変化量ΔPBAに応じ
て、オープンループ制御に適用される、後述する第1速
以外の位置用の減算項DTを求め(ステップ918)、後述
のステップ921に進む。第12図はこのDTテーブルの一例
を示し、第10図と全く同様に変化量ΔPBAに対して基準
値ΔPBA1,ΔPBA2が設定され、ΔPBA1未満、ΔPBA1以上
ΔPBA2未満及びΔPBA2以上に対し、それぞれDT1〜D
T3(DT1<DT2<DT3)が設定されている 前記ステップ917の答が背定(Yes)、即ちギヤ位置が第1
速位置にあるときには、ECU9に記憶されたDFTテー
ブルから、前記変化量ΔPBAに応じて、第1速位置用の
減算項DFTを求める(ステップ919)。第13図はこのDFT
テーブルの一例を示し、変化量ΔPBAに対して2つの基
準値ΔPBAF1及びΔPBAF2(>ΔPBF1)が設定され、ΔP
BAF1未満、ΔPBAF1以上ΔPBAF2未満及びΔPBAF2以上に
対し、それぞれDFT1〜DFT3(DFT1<DFT2<DFT3)が設定
されている。
上記第1速位置用の減算項DFTは上述した第1速以外の
位置用の減算項DTよりも、より大きな値に設定されてお
り、後述するように、オープンループ制御時におけるデ
ューティ比DVGは、これらの減算項DT,DFTの値が大きい
ほどより小さな値に設定されるので(第4図のステップ
428及び後記式(5)参照)、上述のように、変化量ΔPBA
に応じて、かつDFT値をDTよりも大きな値に設定するこ
とにより、変速機が第1速位置にあるときの過給圧の上
昇速度、即ち上昇率を、その実際の推移を直接把握しな
がらこれに応じて抑制することができる。従って、前述
した基準値DVGMの設定と俟つて、第1速位置において
は、過給圧の急激な上昇及びオーバーブーストを確実に
防止することができ(第20図実線1)、第1速以外の位
置においては、過給圧の上昇速度をより大きな値に制御
することにより、所望の加速特性を得ることができる
(同図一点鎖線II)。
次いで、前記減算項DTを上記求められたDFT値に設定し
(ステップ920)、ステップ921ではオープンループ制御
を実行すべきと判断して本プログラムを終了する。
かくして、スロットル弁7のほぼ全開時に、まず、デュ
ーティ比DVGを強制的に100%とする前述の最小開度制御
御が実行され、当該制御が解除された時点で、オープル
ープ制御が実行されることになる。
オープンループ制御は、具体的には、第4図の後述する
ステップ425〜249,418におけるデューティ比DVGの算
出、リミットチェック並びに出力処理に従って実行さ
れ、該過程において、PBATC値は、第18図に示すような
状態で推移して行く。
前記ステップ915では、かかる過程において、過給圧の
大きさ、即ち本実施例では吸気管内絶対圧PBATC値を監
視しており、前記ステップ915の答が背定(Yes)、即ち吸
気管内絶対圧PBATCがフィードバック制御開始圧(P
BATRG−ΔPBAFB)を上回ったときには、これに伴いフィ
ードバック制御への移行を行わせる。
本プログラム例では、この場合、既述したステップ911
または916においてtFBDLYタイマがリセットされた後
(第18図の例ではステップ916でのリセット時を計測起
算点として)、所定時間tFBDLYが経過したか否かを判別
するようにしており(ステップ922)、実際のフィード
バック制御の開始は、上記所定時間tFBDLY経過を条件と
して実行される。即ち、ステップ922の答が否定(No)の
ときには前記ステップ917に進み、オープンループ制御
を行なうようにする一方、背定(Yes)のときにはフィー
ドバック制御を行なうべきと判断し、ステップ923に進
む。このように、吸気管内絶対圧PBATCがフィードバッ
ク制御開始圧(PBATRG−ΔPBAFB)を上回った時に、直
ちにフィードバック制御を行なうのではなく、この時か
ら所定時間tFBDLYが経過するまではオープンループ制御
が実行され(第18図のtB〜tC間)、経過後初めてフィー
ドバック制御が実行される(同図のtC以降)ようにした
のは、上記所定時間tFBDLYの経過を持つことによって、
直ちにフィードバック制御を開始させる場合に比べて、
ハンチング現象がより小さくなった状態、あるいはオー
バーシュートがより小さい状態でフィードバック制御を
行わせることができる(フィードバック制御開始以後の
当該制御において目標値PBATRGへの収束も早期に達成さ
れる)ようにすることなどを目的とするものであり、従
って、下記する(PBATRG−ΔPBAFB)値の変更制御に、
かかる遅延用tFBDLYタイマによる遅延制御を加味すると
きは、フィードバック制御への移行を一層円滑にし、過
給圧制御を更に良好なものとすることが可能である。
フィードバック制御へ移行させるかどうかを前記吸気管
内絶対圧PBATC値の監視によって行う判別ステップ915に
おいては、その判別圧として、一律に固定された値では
なく、前述の如き(PBATRG−ΔPBAFB)値が適用され結
果、運転状態や環境条件に応じて該(PBATRG−Δ
PBAFB)値、即ちフィードバック制御開始圧(本実施例
の場合は、より実態に則していえば、フィードバック制
御開始条件判別圧を意味する)が変更され、状況に対応
して常に最適な制御状態を得ることができる。
以下、かかる変更制御の内容を第19図、第20図をも参照
して説明する。
まず、ステップ915において適用される第2の減算値ΔP
BAFBは、既述したように、過給圧の上昇勾配(傾き)が
大きいほどより小さな値となるように、ΔPBAFB>ΔP
BAFB2>ΔPBAFB3なる関係に設定されているので(第11
図)、上記(PBATRG−ΔPBAFB)値は、過給圧の上昇率
に関しては、第19図に示すように、それが特性IIに示す
如く小さいときは、ΔPBAFB値として大なる値が適用さ
れるため小さくなるように、また、特性Iに示すように
傾きが大きければ、ΔPBAFB値として小なる値が適用さ
れる結果、それだけより大きくなるように変更されるこ
ととなる。
このように、ステップ915の判定で使用されるフィード
バック制御開始圧(PBATRG−ΔPBAFB)値は、過給圧の
上昇勾配に応じて可変に設定制御され、過給圧の立上り
特性によって、過給圧の上昇勾配(傾き)が大きいほど
より上記フィードバック制御開始圧を大きくし(但し、
これはPBATRG値からΔPBAFBを減じて得られるものであ
るから、目標圧よりは小さい)、これによって過渡状態
を特性IIに示す上昇勾配が小さい場合よりも長くして、
適切なタイミングでフィードバック制御へ移行させるこ
とができ、フィードバック制御による異常上昇、ハンチ
ング等を防止することができる。
上述のように、運転状態により過給圧の立上り特性が異
なる場合でも、これに対応でき、過給圧の上昇率に応じ
て(PBATRG−ΔPBAFB)値を変更することによって、過
給圧の立上り速度に関係なくフィードバック制御開始用
の判別圧を同一に設定して制御する場合に比し、適切な
制御状態を得ることができる。
また、上記(PBATRG−ΔPBAFB)値は、変速機のギヤ位
置によっても変更される。
即ち、ギヤ位置が低シフト位置である第1速位置にある
場合には、前記ステップ914において、第2の減算値ΔP
BAFBとして、既述した如く、より大なる第1速位置用の
所定値ΔPBAFBFが設定され、これがステップ915でのΔP
BAFB値として適用される結果、上記所定値ΔPBAFBFをP
BATRG値から差し引いて得られるフィードバック制御開
始圧(PBATRG−ΔPBAFB)値は、該 ΔPBAFBFを使用する分だけ第1速以外の通常シフト位置
にあるときよりもより小さな値に変更設定される。
このように、シフト位置によっても、(PBATRG−ΔP
BAFB)値を変えるようにすれば、シフト位置に応じて過
給圧特性を異ならしめるよう制御する場合でも、常に該
制御に適合させて適切なタイミングでフィードバック制
御への移行を行わせることができる。
即ち、本実施例では、第1速位置にある場合には、第1
速以外の位置にある場合よりも、過渡状態から定常状態
態になったときの過給圧を低くするようにし(前述のス
テップ402,403、後述するステップ409,410)かつま
た、過給圧の上昇率についてもこれを小さくする(前述
のステップ917,919,920等)制御を採用する。これ
は、低シフト時におけるスロットル弁全開による急加速
の場合には、過給圧の上昇が急でトルクも急激に上昇
し、ホイルスピン等が発生し易いので、既に説明したよ
うに、また、第20図にそれぞれ特性I(第1速位置の場
合)、特性II(第1速以外の位置の場合)で示す如く、
前者の場合は過給圧の急激な上昇、オーバーブーストを
防止し、トルクの急上昇、ホイルスピンの発生等を抑制
し得るように、かつ後者の場合については所望の加速特
性が得られるようにする観点から、低シフト時には、過
給圧の目標値を下げ、更にその上昇率も下げるように制
御せんとするものである。しかして、前記ステップ912
〜915の処理では、かかるギヤ位置に応じた制御とマッ
チングさせるべく、第1速位置が選択されたときは他の
ギヤ位置の場合よりも、第20図に示すように、フィード
バック制御開始圧を下げるようにすることとしており、
これによりそれぞれの場合に応じて、フィードバック制
御の移行のタイミングを適切なものにするとができる。
更に、フィードバック制御圧(PBATRG−ΔPBAFB)値の
変更制御は、過給圧の上昇率、ギヤ位置の他、本プログ
ラム例では、吸気温TAによってもなされる。
吸気温TAは、過給圧に及ぼす影響が大きい環境要因の一
つであり、この変化は充填効率を左右することなどか
ら、吸気温温TAが変化した場合には、吸気温TAの変動に
かかわらず仮に同一の過給圧特性に設定してあると、例
えば低吸気温時には過大出力となり、エンジンダメージ
を招くなどし、また、逆に高吸気温時には、出力不足を
起こすなどする。そこで、本実施例では、この対策とし
て、吸気温TAに応じて、前にも触れたように、目標過給
圧、即ち目標値PBATRGを設定する(第4図のステップ40
8参照)こととして上記吸気温変化に起因する影響をも
排除せんとしているところ、該PBATRG値は前記ステップ
915での判別に使用されているので、吸気温TAにより(P
BATRG−ΔPBAFB)中のPBATRG値が変わる結果、(PBATRG
−ΔPBAFB)値自体が変わることになる。
即ち、具体的には、吸気温TAが低ければ PBATRG値が小なる値に設定され、これに伴いフィードバ
ック制御開始圧(PBATRG−ΔPBAFB)値も小さな値に変
更され、逆に吸気温TAが高ければ、PBATRG値が大なる値
に設定される結果、フィードバック制御開始圧(PBATRG
−ΔPBAFB)値は大きな値に変更される(いずれの場合
も、その吸気温TAに応じて設定される目標圧値よりは小
なる範囲でかかる変更制御が行われるのは、既述した場
合と同様である)。このように、吸気温TAに応じて目標
過給圧を変える場合にも、これにマッチするように吸気
温TAに対応して(PBATRG−ΔPBAFB)値を適切な値に設
定することができ、フィードバック制御への移行のタイ
ミングを適切なものとすることができるので、この点で
も常に最適な制御状態を得ることができるのである。
以上のように、ステップ915における(PBATRG−Δ
PBAFB)値の変更制御が種々の状況下でなされる。
しかして、ステップ915で背定(Yes)の判別結果が得ら
れ、更に本実施例ではステップ922でも背定(Yes)の結果
が得られて、フィードバック制御領域へ突入すれば、前
記ステップ923,903、並びに第4図の後述するステップ
407を経て、実際の吸気管内絶対圧PBATCと目標値PBATRG
との偏差に応じてPBATC値が目標値PBATRGとなるように
制御量を決定して過給圧制御を行うフィードバック制御
が実行されていく。
即ち、前記ステップ923では前記積分制御項Dviの初期値
を次式(1)に従って算出する。
Dvi=KVTA×DVGM×(KVREFij−1) …(1) ここに、KVREFljは、第4図のプログラムに従い、後述
するようにしてフィードバック制御時に算出される学習
補正係数である。
次いで、前記ステップ903に進み、フィードバック制御
を行なうべきと判断して本プログラムを終了する。
第4図のプログラムに戻り、前記ステップ406に続くス
テップ407では、該ステップ406で実行された第9図のサ
ブルーチンによりオープンループ制御を行なうべきと判
断されたか否かを判別する。この答が否定(No)、即ちフ
ィードバック制御を行なうべきと判断されているときに
は、ECU9に記憶されたPBATRGマップから、エンジン
回転数Ne及び吸気温TAに応じて吸気温内絶対圧の前記
目標値PBATRGを読み出す(ステップ408)。第14図はこ
のPBATRGマップの一例を示し、前記KVTAマップと全く同
様に、エンジン回転数Neの基準値NV1〜NV20及び吸気
温TA基準値TAV1〜TAV8が設定されており、既述したよう
に、目標値PBATRGは吸気温TAが低いほどより小さな値に
設定される。このようなマップによって目標値PBATRG
より適切に設定することができる。
次に、ステップ409ではギヤ位置が第1速位置にあるか
否かを判別し、第1速位置にあるときには前記ステップ
408で求めた目標値PBATRGから所定値PBATRGFを減算して
(ステップ410)、該目標値PBATRGを再設定した後、第
1速以外の位置にあるときには直接、ステップ411に進
む。このように、目標値PBATRGは、ギヤ位置が第1速位
置にある場合には、第1速以外の位置にある場合より
も、所定値PBATRGだけ小さな値に設定される。
このような目標値PBATRGの設定により、変速機が第1速
位置にあるときには、定常状態における過給圧をより小
さな値に制御してギヤにかかるトルクを抑制できること
により、その耐久性を向上させることができると共に、
第1速以外の位置にあるときには定常状態において、よ
り高い所望の過給圧を得ることができものである(第20
図実線I、一点鎖線II)。
前記ステップ411では前記ステップ408または410で設定
された目標値PBATRGと実際の吸気管内絶対圧PBATCとの
偏差ΔPB(=PBATRG−PBATC)を算出し、次いで該偏差
ΔPBの絶対値|ΔPB|が所定値GBi(例えば20mmHg)
以上であるか否かを判別する(ステップ412)。この所
定値GBiはフィードバック制御時の不感帯定義圧であ
る。
前記ステップ412の答が背定(Yes)、即ち|ΔPB|≧GBi
が成立するときには、ECU9に記憶されたKVPテーブ
ル及びKViテーブルから、エンジン回転数Neに応じ
て、前記比例制御項DVP及び積分制御項DViの定数KVP
びKViをそれぞれ読み出す(ステップ413)。第15図及び
第16図はこのKVPテーブル及びKViテーブルの一例をそれ
ぞれ示す図である。即ち、KVPテーブルにおいては、エ
ンジン回転数Neに対して2つの基準値NKVP1及びNKVP2
(>NKVP1)が設定され、定数KVPは、NKVP1未満、NKVP1
以上NKVP2未満及びNKVP2以上に対して、それぞれKVP1
KVP3(KVP1<KVP2<KVP3)に設定されているとともに、
KViテーブルにおいては、エンジン回転数Neに対して
2つの基準値NKVi1及びNKVi2(>NKVi1)が設定され、
定数KViは、NKVi1未満、NKVi1以上NKVi2未満及びNKVi2
以上に対して、それぞれKVi1〜KVi3(KVi3<KVi1
KVl2)に設定されている。
次に、比例制御項DVPを、上記求められた定数KVPと前記
偏差ΔPBとの積KVP・ΔPBに設定し(ステップ414)、積
分制御項DViを、上記求められた定数KViと前記偏差ΔPB
との積KVi・ΔPBと前回までに算出された積分制御項DVi
との和(=DVi+KVi・ΔPB)に設定する(ステップ41
5)。
次いで、上記設定された比例、積分制御項DVP及びDVi
適用し、フィードバック制御時におけるデューティ比D
VGを次式(2)に従って算出する(ステップ416)。
DVG=DVGM×KVTA+DVP+DVi …(2) 次に、該算出されたデューティ比DVGのリミッタチエッ
クを行なって、該デューティ比DVGを所定範囲内の値に
保持し(ステップ417)、更に該デューティ比DVGに基づ
く駆動信号を制御弁18に出力して(ステップ418)本プ
ログラムを終了する。
前記ステップ412の答が否定(No)、即ち|ΔPB|<GBi
成立し、したがって目標値PBATRGと実際の吸気管内絶対
圧PBATCがほぼ一致しているときには、比例制御項DVP
値0.0に、積分制御項DViをその前回値DViにそれぞれ
設定する(ステップ419,420)。
次に、ギヤ位置が第1速位置にあるか否かを判別し(ス
テップ421)、第1速以外の位置にあるときには、係数K
VPを次式(3)に従って算出する(ステップ422)。
この係数KVPは量産によるバラつきあるいは経年変化に
よる過給圧制御のずれを表すものである。
次に、上記係数KVPを用いて学習補正係数 KVREFijを次式(4)に従って算出する。(ステップ42
3)。
ここに右辺第2項のKVREFij値は、全開までに得られた
外周補正係数であり、エンジン回転数Ne及び吸気温TA
に応じて、後述するKVREFマップから読み出される。ま
た、Aは定数、CVREFは1〜Aのうち実験的に適当な値
に設定される変数である。
変数CVREFの値によってKVREFijに対するKVR値の割合が
変化するので、このCVREF値を、対象とされる過給圧制
御装置、エンジン等の使用に応じて前記1〜Aの範囲で
適当な値に設定することにより、最適なKVREFijを得る
ことができる。
次いで、上記算出された学習補正係数KVREFijを、EC
U9内のバックアップRAMに設けられたKVREFマップ
に記憶し(ステップ424)、前記ステップ416以下を実行
して本プログラムを終了する。第17図はこのKVREFマッ
プの一例を示す。即ちKVREFマップは前記KVTAマップ
(第8図)及びPBATRGマップ(第14図)と同様にエンジ
ン回転数Ne及び吸気温TAによって複数の領域に区分さ
れ、Ne値及びTA値が該当する領域毎にKVREFij値の算
出及び記憶が行なわれる。
前記ステップ407の答が背定(Yes)、即ち第9図のサブル
ーチンによってオープンループ制御を行なうべきと判断
されているときには、前記KVREFマップからエンジン回
転数Ne及び吸気温TAに応じて、学習補正係数KVREFij
を読み出し(ステップ425)、次いで比例制御項DVP及び
積分制御項DViをともに値0.0に設定する(ステップ4
26,427)。
次に、オープンループ制御時におけるデューティ比DVG
を次式(5)に従って算出する(ステップ428) DVG=KVTA×KREFij×(DVGM−DT) …(5) ここに、DTは第9図のサブルーチンのステップ918また
は920で設定された減算項である。
次に、上記算出されたデューティ比DVGのリミットチエ
ックを行ない、例えば該DVG値を0%以上100%以下
の値に保持し(ステップ429)、前記ステップ418を実行
して本プログラムを終了する。
以上の説明では、環境条件に応じて第9図のステップ91
5におけるフィードバック制御開始圧を変えるのに吸気
温TAを用いたが、環境条件として大気圧PAを適用し、こ
れに応じて既述したと同様のフィードバック制御開始圧
の変更制御を行うことができる。
即ち、高地走行が必要となる環境状況にあっては、大気
圧PAが変化した場合、前述した吸気温TAのときと同様、
仮に同一の過給圧特性としておくと、適正な過給圧制御
を行えず、例えば高地走行時には出力不足となるなど大
気圧変化に起因する影響が大きい。そこで、大気圧PA
応じて過給圧特性を変えるべく目標過給圧を変更して高
地補正(大気圧に対するずれた分だけ、吸気管内絶対圧
の目標値を上下させる)を行うことによって、大気圧PA
の変化による出力不足等の発生を回避すると共に、かか
る場合にも、目標過給圧の変更い伴い、これにマッチす
るようにフィードバック制御開始圧の変更制御を実行す
る。
第21図は、大気圧PAに応じたかかる変更制御のためのプ
ログラムフローチャートの一例の要部を示すものであっ
て、前記第9図のステップ915以下の処理に相当する。
ステップ2101では、吸気管内絶対圧PBATCが、目標値
(目標過給圧)PBATRG(PA)と当該時点で求められている
既述した第2の減算値ΔPBAFBとの差(PBATRG(PA)−ΔP
BAFB)、即ちフィードバック制御開始圧より大きいか否
かを判別する。
ここで、上記吸気管内絶対圧の目標値 PBATRG(PA)については、パラメータとして大気圧PAを加
えた目標値マップから読み出したPBATRG(PA)値を用い
る。かかるマップは、既述したPBATRGマップ(第4図)
に準じたものであってよく、例えばその一例を第22図に
示すように、エンジン回転数Neの基準値NV1〜NVm及び
大気圧PAの基準値PAV1〜PAVnを設定し、目標値P
BATRG(PA)を大気圧PAが低くほどより大きな値に設定し
た構成のものとすることができる。
前記ステップ2101では、該PBATRG(PA)マップを用いて読
み出した値から第2の減算値ΔPBAFBを差し引いた値、
即ち、(PBATRG(PA)−ΔPBAFB)値をフィードバック制
御開始圧とし、これと当該時点での実際のPBATC値との
比較判断を行う結果、大圧PAによりPBATRG(PA)値が変わ
れば、これに伴って判別圧としての該フィードバック制
御開始圧も変更され、これを基準にオープンループ制御
を行うべきかあるいはフィードバック制御へ移行させる
べきかが判断されることになる。即ち、ステップ2101の
答が否定(No)で吸気管内絶対圧PBATCがフィードバック
制御開始圧(PBATRG(PA)−ΔPBAFB)以下のときには、
オープンループ制御が実行され(ステップ2102)、その
答が背定(Yes)、即ち吸気管内絶対圧PBATCが、上記大気
圧PAに対応して変更設定されるフィードバック制御開始
圧(PBATRG(PA)−ΔPBAFB)値を上回ったならば、フィ
ードバック制御が実行される(ステップ2103)こととな
る。
このようにして、大気圧PAにより目標過給圧を変える場
合にも、これとマッチングするようにフィードバック制
御開始圧を変更することによって、フィードバック制御
への移行のタイミングの適正化が図れ、常に最適な制御
状態を得ることができる。
なお、以上に説明した変更制御に係る要因、例えば過給
圧の上昇率等については、これをそれぞれ単独でもしく
は必要に応じて他の1種以上のものと組み合わせ適用す
るようにすることも妨げず、従って、本発明は上記実施
例の構成に限定されるものではない。
また、上記実施例では、過給圧の検出については、スロ
ットル弁下流の吸気管内絶対圧PBATCセンサによってこ
れを行うようにしたが、スロットル弁上流でターボチャ
ージャより下流の吸気路部分に専用の過給圧検出センサ
を設けて、これにより過給圧の検出を行うようにしても
良い。
更に、過給圧制御可能な過給機として、可動ベーンを作
動させて容量を変化させるようにしたターボチャージャ
を例にとって説明したが、これに限定されるものではな
く、ウエストゲート式、過給圧リリーフ方式のターボチ
ャージャにも適用可能であり、更にはまた、エンジンの
出力動力により駆動されるいわゆるスーパチャージャに
おける過給圧の制御に適用することも妨げない。
(発明の効果) 本発明によれば、実際の過給圧と目標過給圧との偏差に
応じて制御量を決定し、該制御量に基づいて前記過給圧
が前記目標過給圧となるようにフィードバック制御を行
う内燃エンジンの過給圧の制御方法において、過給圧の
過渡状態時に過給圧が所定値を超えたことを検出し前記
フィードバック制御を行わせると共に、該所定値を運転
状態と環境条件の少なくとも一方に応じて変更するよう
にしたものであるから、状況に対応してフィードバック
制御への移行のタイミングを適正なものとすることがで
き、単に一律に過給圧が所定値以上でフィードバック制
御する場合と比較して、最適な制御状態を得ることがで
きる。
また、過給圧の上昇率に応じて、該上昇率が大きいほど
上記所定値を大きな値に変更するようにすれば、フィー
ドバック制御による異常上昇、ハンチング等を確実に防
止しつつ過給圧の立上り速度を速めることができ、従っ
て加速特性の向上を確保できると同時に上述の所定値変
更制御による効果を得ることができる。
更に、低ギヤ位置のときに上記所定値をより小さな値と
なるように変更するときには、特に低ギヤ位置での加速
において、過給圧の目標圧、上昇率を下げるように制御
した場合でも、かかる制御に適合させつつ上述の効果を
確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明の制御
方法を適用したターボチャージャを備えた内燃エンジン
の制御装置の全体構成図、第2図はターボチャージャの
縦断面図、第3図は第2図のIII−IIIからタービンケー
シング側を見た矢視図、第4図は制御弁のデューティ比
DVGを算出するプログラムのフローチャート、第5図は
デューティ比DVGの基準値DVGMのマップを示す図、第6
図は変速機のギヤ位置を判別するサブルーチンのフロー
チャート、第7図は第6図のサブルーチンに適用される
VFテーブルを示す図、第8図は吸気温補正係数KVTAのマ
ップを示す図、第9図は第4図のステップ406で実行さ
れる、オープンループ制御領域の判別サブルーチンのフ
ローチャート、第10図は第1速以外の位置用の第1の減
算値ΔPBASDのテーブルを示す図、第11図は第1速以外
の位置用の第2の減算値ΔPBAFBのテーブルを示す図、
第12図は第1速以外の位置用の減算項DTのテーブルを示
す図、第13図は第1速位置用の減算項DFTのテーブルを
示す図、第14図は過給圧の目標値PBATRGのマップを示す
図、第15図は比例制御項DVPの定数KVPのテーブルを示す
図、第16図は積分制御項DViの定撰KViのテーブルを示す
図、第17図は学習補正係数KVREFのマップを示す図、第1
8図は吸気管内絶対圧PBATCと過給圧制御との関係を示す
図、第19図は本発明の説明に供する過給圧の上昇勾配に
応じたフィードバック制御開始圧の変更制御の一例を示
す図、第20図は同じくギヤ位置に応じた変更制御の一例
を示す図、第21図は大気圧に応じた変更制御のための制
御プログラムの一例を示すフローチャート、第22図は過
給圧の目標値マップの他の例を示す図である。 1……内燃エンジン、4……ターボチャージャ、8……
大気圧(PA)センサ、9……電子コントロールユニット、
11……吸気管内絶対対圧(PBAATC)センサ、12……吸気
温(TA)センサ、17……アクチュエータ、18……電磁制御
弁、PBATC……吸気管内絶対圧(過給圧)、ΔPBA……P
BATC値の変化量、PBATRG,PBATRG(PA)……目標値(目標
過給圧)、DVG……デューティ比(制御量)、PBATRG
ΔPBAFB,PBATRG(PA)−ΔPBAFB……フィードバック制御
開始圧(フィードバック制御開始条件判別圧;所定
値)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実際の過給圧と目標過給圧との偏差に応じ
    て制御量を決定し、該制御量に基づいて前記過給圧が前
    記目標過給圧となるようにフィードバック制御を行う内
    燃エンジンの過給圧の制御方法において、過給圧の過渡
    状態時に過給圧が所定値を超えたことを検出した後、所
    定時間経過後に前記フィードバック制御を開始し、さら
    に前記所定値を目標過給圧より所定偏差値だけ低い値に
    設定すると共に、運転状態に応じて前記所定偏差値を変
    更するようにしたことを特徴とする内燃エンジンの過給
    圧の制御方法。
  2. 【請求項2】前記所定偏差値は、前記過給圧の上昇率が
    大きいほどより小さな値に変更されることを特徴とする
    請求項1記載の内燃エンジンの過給圧の制御方法。
  3. 【請求項3】前記所定偏差値を、変速機が低速ギヤ位置
    のときは他のギヤ位置のときよりもより大きな値となる
    ように変更することを特徴とする請求項1記載の内燃エ
    ンジンの過給圧の制御方法。
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