JPH06103656B2 - 積層コンデンサ内部電極用導電性塗料 - Google Patents

積層コンデンサ内部電極用導電性塗料

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JPH06103656B2
JPH06103656B2 JP63243980A JP24398088A JPH06103656B2 JP H06103656 B2 JPH06103656 B2 JP H06103656B2 JP 63243980 A JP63243980 A JP 63243980A JP 24398088 A JP24398088 A JP 24398088A JP H06103656 B2 JPH06103656 B2 JP H06103656B2
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barium
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榮一 浅田
安俊 遠藤
直樹 能勢
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Shoei Chemical Inc
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Shoei Chemical Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、セラミック積層コンデンサの内部電極を形成
するための導電性塗料に関する。
従来の技術 一般に積層コンデンサは、未焼成のセラミック誘電体層
と内部電極層とを交互に数層〜数十層積層し、高温で焼
結させ、これに外部端子を設けて製造される。誘電体に
はチタン酸バリウム、酸化チタン、鉛を含む複合ペロブ
スカイト等のセラミック粉末を有機バインダーと混合し
てスラリー化し、ドクターブレード法などの方法でシー
ト状に成形したものを用いる。内部電極材料には、白
金、パラジウム、金、銀、ニッケル、銅及びこれらの混
合物、合金などの導電性粉末に、必要に応じて無機酸化
物添加剤等を配合し、有機ビヒクルに分散させて塗料化
した組成物が使用される。通常この導電性塗料を前記未
焼成誘電体シートにスクリーン印刷して内部電極層を形
成し、これを複数枚重ねて加熱加圧成形し、チップ片に
切断した後、所定のプロファイルで焼成して一体化され
た構造のコンデンサ素体とする。
ところが積層コンデンサの焼成時において、しばしば内
部電極と誘電体セラミック層との間にデラミネーション
(層間剥離)が発生し、容量の低下や半田付け時の熱変
化によるサーマルクラックの発生を招くため、大きな問
題となっている。デラミネーションの発生原因について
は未だ充分なる解明がなされていないが、デラミネーシ
ョンの発生率は材料系即ち内部電極材料及び誘電体材
料、コンデンサの積層数やサイズ、積層条件、焼成条件
等の製造条件によって異なり、最も発生率の高いチタン
酸バリウム系の高積層品では、製造条件を非常に厳しく
管理しても発生率を0にすることは難しく、生産性、品
質の向上のためデラミネーション対策が重要な課題であ
る。デラミネーションの防止のために種々の手段がとら
れており、例えば特開昭60−13622号公報では、内部電
極材料の有機バインダとして誘電体材料の有機バインダ
と同一のものを使用することによってデラミネーション
をある程度抑制している。しかし焼成条件によってはな
おかつデラミネーションが発生し、その効果は充分とは
いえない。又特開昭61−248412号公報には、内部電極中
に誘電体セラミックス粉末を添加することによりデラミ
ネーションを抑制することが記載されているが、この方
法では添加量が導電性粉末100重量部に対して数パーセ
ントと多く、又通常導電性粉末に比べて粒径が大きいた
め内部電極膜の連続性を損うという欠点があり、近年の
内部電極の薄層化の要求の点からも望ましくない。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、特定の組成の内部電極材料により、積
層コンデンサの焼成時のデラミネーションの発生を有効
に防止することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、(a)導電性粉末100重量部と、(b)金属
換算で0.02〜0.8重量部のバリウム有機化合物とを、
(c)有機ビヒクルに分散させてなる積層コンデンサ内
部電極用導電性塗料である。
バリウム有機化合物としては、例えばナフテン酸バリウ
ム、オクチル酸バリウム、ステアリン酸バリウム、オキ
サロサクシン酸バリウム等の有機酸塩や、アセチルアセ
トンバリウム等の有機錯塩などがあげられる。これらの
バリウム有機化合物は、2種以上の化合物を組合わせて
使用してもよい。又単に塗料中に添加混合するだけでも
よいが、予め導電性粉末表面に被覆処理して用いること
もできる。
バリウムの配合量は、後に作用の項で説明するように、
金属Baに換算して導電性粉末100重量部に対して0.02〜
0.8重量部でなければならない。
作用 本発明の塗料においては、特定量のバリウム有機化合物
を導電性粉末と併せて用いることにより、いかなる条件
下においても他の特性を損うことなく、効果的にデラミ
ネーションを防止できた。即ち従来の内部電極塗料の場
合、焼成条件等を非常に厳しく制御してもデラミネーシ
ョンが発生するが、バリウム有機化合物を添加すること
により容易に防止され、発生率を0にすることができ
る。更にバリウム有機化合物には焼成中にコンデンサ素
体にクラックが発生するのを抑制する効果もあり、特に
オクチル酸バリウム、アセチルアセトンバリウム等、比
較的熱分解し易い化合物の場合顕著である。
バリウムの添加量が0.02重量部より少ないと効果が十分
でなく、又0.8重量部を越えると、膜の連続性が悪化す
るため電極の比抵抗が増大したり、バリウム化合物や樹
脂の種類や工程条件によってはしばしば焼成クラックが
問題となるので望ましくない。十分な添加効果を得るた
めには、バリウム有機化合物を導電性粉末100重量部に
対して金属換算で0.1〜0.5重量部の範囲で配合するのが
好ましい。
バリウム有機化合物がデラミネーションの抑制に効果が
あるのは、これが積層体を焼成する際に電極の収縮速度
をセラミックの収縮速度に近づける働きをすること、又
内部電極と誘電体層の間で接着剤的な役割を果たすこと
から、両者の剥離を防止するためと考えられる。又、バ
リウム有機化合物は、例えば導電性粉末としてパラジウ
ム粉末を使用した場合、パラジウムの酸化膨脹を抑制す
る優れた作用があり、この作用もデラミネーションの発
生防止に優れた効果を奏している。尚焼成後、バリウム
有機化合物は最終的には金属酸化物になるものと考えら
れる。
バリウム有機化合物は塗料にそのまま添加する以外に、
予め導電性粉末の表面に被覆処理して用いても同様の効
果が得られる。被覆処理はいかなる方法で行ってもよ
く、例えば乾式法では、導電性粉末をミキサー中で予備
混合した後、バリウム有機化合物を必要量滴下して混合
することによって被覆することができる。又湿式法では
導電性粉末を水や有機溶媒等に分散させ、充分に攪拌し
ながらバリウム有機化合物を必要量滴下し、その後
過、乾燥したり、又はバリウム有機化合物の溶液に導電
性粉末を混合、分散させた後、過、乾燥するなどの方
法がある。
本発明で使用する有機ビヒクルには特に制限はなく、通
常積層コンデンサ内部電極塗料に用いられているものを
使用することができる。
本発明の導電性塗料には、その他クラックの防止等の目
的で従来より普通に添加されている、金属酸化物や有機
ベントナイトなどを配合してもよい。
実施例 実施例1 パラジウム粉末 100重量部 Ba含有率8%のオクチル酸バリウム溶液 2.0重量部 (Ba換算で0.16重量部) 有機ビヒクル 95.0重量部 上記の組成物を混練してペースト状の導電性塗料を製造
した。
この導電性塗料をBa Ti O3系誘電体グリーンシート上に
所定のパターンでスクリーン印刷し、乾燥後、20層積
層、圧着し、所定の大きさに切断して未焼成の積層コン
デンサチップを100個作製した。各チップを昇温速度240
℃/時で昇温し、最高温度1350℃で2時間保持すること
により焼成した。得られた積層コンデンサにはデラミネ
ーションの発生は全くなかった。又クラックの発生もみ
られなかった。
実施例2〜4 オクチル酸バリウムの量を表1の通りとする以外は、実
施例1と同様にして導電性塗料を得た。同様にして積層
コンデンサを製造し、デラミネーション及びクラックの
発生率を表1に併せて示した。
実施例5〜9 オクチル酸バリウムに代えてナフテン酸バリウム溶液
(Ba含有率9%)を使用し、量を表1に示す通りとする
以外は実施例1と同様にして導電性塗料を得た。同様に
積層コンデンサを製造し、デラミネーション及びクラッ
クの発生率を表1に示した。
実施例10 オクチル酸バリウムに代えてアセチルアセトンバルウム
溶液(Ba含有率11%)2重量部を配合する以外は、実施
例1と同様にして導電性塗料を得た。同様に積層コンデ
ンサを製造したところ、デラミネーション、クラックは
全く観察されなかった。
実施例11 実施例1の組成の導電性塗料について、オクチル酸バリ
ウムをパラジウム粉末の表面に被覆処理する以外は実施
例1と同様にして導電性塗料を得た。被覆処理は、オク
チル酸バリウムをメチルエチルケトンに溶解させ、この
溶液にパラジウム粉末を添加して10分間超音波分散させ
た後、乾燥させることにより行った。
この導電性塗料を用いて積層コンデンサを製造したとこ
ろ、デラミネーション及びクラックの発生率は0であっ
た。
比較例1 バリウム有機化合物を配合しない他は、実施例1と同様
にして導電性塗料を得た。同様に積層コンデンサを製造
したところ、100%のチップでデラミネーションの発生
が見られた。又クラックも多発した。
比較例2 ナフテン酸バリウムの量を0.1重量部(Ba換算で0.01重
量部)とする以外は、実施例1と同様にして導電性塗料
を得た。同様に積層コンデンサを製造したところ、88%
のチップにデラミネーションが見られた。
比較例3 ナフテン酸バリウムの量を10重量部(Ba換算で0.9重量
部)とする以外は、実施例1と同様にして導電性塗料を
得た。同様に積層コンデンサを製造したところ、デラミ
ネーションはなかったが、焼成後全サンプルにクラック
が多数発生し、実用にならないものであった。
発明の効果 本発明は、内部電極用導電性塗料にバリウム有機化合物
を配合することにより、積層コンデンサのデラミネーシ
ョンを効果的に防止し得たものであり、産業上極めて有
用なものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)導電性粉末100重量部と(b)金属
    換算で0.02〜0.8重量部のバリウム有機化合物とを、
    (c)有機ビヒクルに分散させてなる積層コンデンサ内
    部電極用導電性塗料。
  2. 【請求項2】バリウム有機化合物が導電性粉末表面に被
    覆されている、請求項1記載の積層コンデンサ内部電極
    用導電性塗料。
JP63243980A 1988-09-30 1988-09-30 積層コンデンサ内部電極用導電性塗料 Expired - Lifetime JPH06103656B2 (ja)

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JP3209034B2 (ja) * 1995-04-06 2001-09-17 株式会社村田製作所 赤外線検出器の製造方法
JP4293444B2 (ja) * 2004-08-20 2009-07-08 京都エレックス株式会社 導電性ペースト

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