JPH061029Y2 - 浴槽

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【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は深さの異なる３つの浴槽を組合せた浴槽に関
する。

（従来技術）従来、深さの異なる浴槽を組合わせて設置する技術に
は、例えば実開昭55-43439号が知られている。

この従来技術は浅底の洋風浴槽と深底の和風浴槽とを単
に連設した構造であり、二槽分の設置スペースと給湯量
が必要となるものである。

（目的）本考案の目的は具備する浴槽を３つに増し、これら深さ
の異なる浴槽を組合わせ、その設置スペースと給湯量と
を低減せしめることである。

（目的を達成する為の手段）本考案が上記した目的を達成する為に講ずる手段は、第
１浴槽と、この第１浴槽よりも深底な第２浴槽と、第２
浴槽よりもさらに深底な第３浴槽とを備え、これらの浴
槽の脚収容部側同士を接続して、各浴槽を平面Ｙ形に連
絡すると共に、それぞれの脚収容部を共有化したもので
ある。

（作用）以上の手段によれば、各浴槽に共有部分を設けることに
より、３槽の容積の和が削減されて設置スペースと給湯
量とが低減され、また、３槽夫々の同時入浴が可能とな
る。

（効果）本考案は以上の如く構成したものであるから、３つの浴
槽の脚収容部が共有化して、その分の設置スペース及び
給湯量を低減することができる。

また、深さの異なる３つの浴槽の浴感がそれぞれに減殺
されることなく、異なる浴感を同時に３人で味わうこと
ができる。

（実施例）以下、本考案の一実施例を第１図乃至第３図に基づいて
説明する。

浴槽（Ａ）は相互に深さの異なる第１浴槽（１）、第２
浴槽（２）、第３浴槽（３）を組合わせて構成してあ
る。

第１浴槽（１）は洋風浴槽であり、比較的浅底に形成
し、入浴者の背部が収容される部分の浴壁の傾斜を緩や
かにして背凭部(1a)としてある。

第２浴槽（２）は和洋折衷の浴槽であり、上記した第１
浴槽（１）よりも幾分深い底に形成する。

第３浴槽（３）は和風浴槽であり、上記した第２浴槽
（２）よりもさらに深い底に形成せしめ、その底面の一
側に排水口（４）を設けてある。

上記した各浴槽（１），（２），（３）はそれぞれの上
縁面を一致させ、且つ入浴者の脚収容部側同士を略等角
度に接続して、各浴槽（１），（２），（３）を平面Ｙ
形に連絡すると共に、入浴者の脚を収容する部分を共有
化している。

即ち、各浴槽（１），（２），（３）にそれぞれ入浴者
が入浴した場合、第２図でもって示す様に、第１浴槽
（１）の入浴者の脚部の下に第２浴槽（２）及び第３浴
槽（３）の入浴者の脚部を交差した状態で置ける様に構
成してある。

この為、第３浴槽（３）と第２浴槽（２）の接続部コー
ナーに第１浴槽（１）の入浴者の足を載せる足載せ凹部
(1b)を凹設し、第１浴槽（１）の入浴者の脚部が第２浴
槽（２）及び第３浴槽（３）の入浴者の脚の上にのらな
い様にしてある。

以上の様に、浴槽（Ａ）は各槽（１），（２），（３）
の脚収容部を共有させた分だけスペース及び給湯量を低
減することができると共に、洋風の第１浴槽（１）と和
洋折衷の第２浴槽（２）、及び和風の第３浴槽（３）の
浴感がそれぞれに減殺されることなく、その異なる浴感
を同時に３人が味わうことができる。

各浴槽（１），（２），（３）の深さの設定は任意であ
るが、第１浴槽（１）は400〜500mm程度、また、第２浴
槽は500mm〜550mm程度、だい３浴槽（３）は550mm〜650
mm程度が適当である。

尚、足載せ凹部(1b)は第１浴槽１と第３浴槽（３）の設
置部のコーナーに設けて、第２浴槽（２）の入浴者の足
載せ部としてもよい（図示せず）。

さらに、第１乃至第３浴槽（１），（２），（３）は洋
風、和洋折衷、和風と必ずしも分けることはなく、相互
に深さの異なる浴槽であればどの様なものであってもよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した浴槽を示す平面図、第２図は
第１図におけるII−II線断面図、第３図は第１図におけ
るIII−III線断面図。図中、Ａ：浴槽１：第１浴槽２：第２浴槽３：第３浴槽

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】第１浴槽と、この第１浴槽よりも深底な第
２浴槽と、第２浴槽よりもさらに深底な第３浴槽とを備
え、これらの浴槽の脚収容部側同士を接続して、各浴槽
を平面Ｙ形に連絡すると共に、それぞれの脚収容部を共
有化した浴槽。