JPH06102397A - 廃棄物の固化方法及びその装置並びに固化体及び固化材 - Google Patents

廃棄物の固化方法及びその装置並びに固化体及び固化材

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JPH06102397A
JPH06102397A JP4249937A JP24993792A JPH06102397A JP H06102397 A JPH06102397 A JP H06102397A JP 4249937 A JP4249937 A JP 4249937A JP 24993792 A JP24993792 A JP 24993792A JP H06102397 A JPH06102397 A JP H06102397A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は不燃性の雑固体廃棄物,焼却灰
等の廃棄物の固化において、廃棄物に含まれる両性金属
と固型化材との反応による水素ガスの発生を防止し、人
工バリアとしての性能が確保された健全な固化体を提供
することにある。 【構成】本発明では両性金属と固型化材との反応抑制の
ため、 (1)固化材に両性金属の表面に保護皮膜を生成する (2)固化材にセメントの水和反応を促進する (3)固化材のアルカリ度の低減化 の3つの手段のいずれか1つまたは任意の複数を実施す
ることを特徴とする。 【効果】本発明によれば、廃棄物をその分別や前処理を
必要としない簡便な方法で健全な固化体を作成すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃棄物の固化(固型化)
方法及びその装置並びに固化によって得られる固化材及
びその固化材に係わり、特に原子力発電所から発生する
不燃性の雑固体廃棄物あるいは可燃性雑固体の焼却処理
で発生する焼却灰の固化方法及びその装置並びに固化に
よって得られる固化材及びその固化材に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所等から発生する放射性廃棄
物を最終的に地下埋設処分するためには、廃棄物に含ま
れる放射性核種が外部に拡散しにくいような処理を施
す、即ち廃棄物を専用容器内に安定な形態に固型化処理
して人工的なバリアを付与することが要求されている。
このような固型化材料には、従来よりアスファルト,プ
ラスチック,セメントをはじめとする水硬性固化材,モ
ルタル,コンクリートは一般的な材料で、かつ安価で強
度等の物性に優れた材料であり、放射性,非放射性に係
わらず廃棄物の固型化材に広く使用されている。特にセ
メント系の固化材は安価であり、取扱,固化操作が容易
であるため広く用いられている。セメントの中は一般に
高アルカリ性であり、放射性核種であるコバルト−60
やニッケル−63,超ウラン元素等が水酸化物沈殿とし
て固定化されるため、放射性核種を封じ込める人工バリ
ア材として好適である。耐熱性,耐放射線性に優れるこ
とも利点の一つとしてあげられる。
【0003】原子力発電所から発生する放射性廃棄物に
は、定期検査等の現場作業で発生する配管,バルブ類,
金属廃材,保温材,コンクリート片,使用済みのHEP
Aフィルタ等の不燃性の雑固体廃棄物がある。また、可
燃性の雑固体廃棄物を焼却処理したときに発生する焼却
灰がある。可燃性の廃棄物を焼却した後の焼却灰や不燃
性の雑固体廃棄物中には、アルミニウムや亜鉛といった
金属が含まれている場合がしばしばあり、またガス炉で
はMagnox燃料を構成するスプリッタにアルミニウム合金
が使われており、使用済み燃料に伴って廃アルミニウム
合金が発生する。従って、これらの金属を健全な人工バ
リア機能を有した状態でこれらの廃棄物を固型化処理す
る技術の開発が求められている。しかし、これらの廃棄
物はそのままドラム缶に詰め、発電所内に保管されてい
るのが現状であり、安定な固化体に固型化処理し、地下
埋設処分することが強く望まれている。
【0004】不燃性雑固体廃棄物や焼却灰をセメント等
のアルカリ系の固化材で固化した場合、しばしば物性の
好ましくない固化体ができることが指摘されている。そ
の原因としてこれらの廃棄物にはセメント中のアルカリ
成分と反応して水素ガスを発生する金属片、あるいは金
属粉が微量含まれており、セメントが硬化する途中でア
ルミニウム等の金属と反応して水素を発生させ、その水
素が固化体中に気泡や亀裂を発生させることが明らかに
なってきた。しかし、金属同志は外観も類似しており、
該当する金属片や金属粉だけを廃棄物中から分別するこ
とは物理的に困難な状況にある。
【0005】このような固化時の問題点を解決したもの
として、特公平2−62200号公報,特開平4-200680号公報
及び特開昭57−51163公報に記載されたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公平2−62200号公報
には、焼却灰をセメントで固化するにあたり、焼却灰と
アルカリを予め混合し固化前に水素ガスの発生をある程
度終了させておき、セメントと焼却灰との混合後の水素
発生を抑制する方法が開示されている。また同公報に
は、焼却灰であるZnOやPbOがセメント固化時の水
和反応の進行を阻害することが開示されている。
【0007】しかし、前者の方法によれば、焼却灰のセ
メント固化において前処理工程が必要となり、アルミニ
ウム等の金属の含有量が多いときには前処理に長時間を
要する。逆に両性金属を含有していない焼却灰に対して
も無駄な前処理を施す結果となる。また、この前処理工
程で金属は溶解するので金属が汚染している場合や放射
化している場合には、放射性核種を処理溶液に分散する
結果となり、固化体の人工バリアとしての隔離性能を確
保するためには、新たな対策が必要となる。更に、前処
理工程で可燃性ガスである水素を多量に発生すること
は、安全上好ましくない。
【0008】また後者の水和に関する記述は、ZnOや
PbOがセメント固化時の水和反応の進行を阻害するこ
とが開示されているのみであり、水和反応を促進するこ
とが水素の発生を抑制できるとする本願発明の要旨とは
全く関係ない。
【0009】二番目の特開平4−200680 号公報には、ア
ルミニウムを含有する不燃性雑固体のセメント固化にお
いて、固化時のセメント中のアルカリ成分を制御し、セ
メントの混練後の混練物であるセメントペーストのpH
を13以下に低減することにより、水素発生を抑制した
固化体を作成する方法が開示されている。
【0010】しかし、同公報に開示された方法によれ
ば、ペーストのpHを低減することにより水素の発生を
低減することができるが、発生量をほぼゼロとみなせる
レベルまで下げることはできない。また、前述したよう
に高アルカリであることがコバルト−60,ニッケル−
63等が安定して固化される要件であるので、セメント
のpHを下げ過ぎると、セメント本来の持つ放射性核種
を安定に固化できる機能を低下させる結果となる。
【0011】このような金属がセメントのようなアルカ
リ性の物質と反応し、水素を発生する問題は必ずしも放
射性廃棄物処理固有の問題ではなく、一般の産業廃棄物
の分野でも問題視されている。特開昭57−51163 号公報
では、都市ゴミの焼却灰や産業廃棄物を固化材に相当す
る添加剤や結合剤を加えて成形するときに、アルミニウ
ムがアルカリと反応して水素を発生するという事象に対
して、アルミニウムが水素ガスを発生せずに安定なpH
5〜9の中性に近い条件において所定の成形物を得る方
法、及び事前にpH10〜12という高アルカリ条件下
で含有アルミニウムを全て反応させた後に所定の成形物
を作成することにより、物性の優れた成形物ができるこ
とを開示している。
【0012】しかし、前者の方法は、pHが5〜9以外
の媒質(例えばセメント系の水硬性固化材)を用いて固
型化することは困難である。また、後者の方法は、事前
にアルカリ雰囲気でアルミニウムを前処理した後、固型
化する方法では特願平2− 62200 号公報に開示されて
いる方法と同様の問題がある。
【0013】本発明の第1の目的は、廃棄物をアルカリ
性の固化材で固化する処理において、廃棄物の前処理や
分別処理を必要としない、かつ固化材の特性を十分に発
揮でき、廃棄物に含まれる両性金属と固化材の反応によ
る水素ガスの発生を抑制できる廃棄物の固化方法及び固
化装置並びに固化体及び固化材を提供することにある。
【0014】本発明の第2の目的は、廃棄物をアルカリ
性の固化材で固化する処理において、前処理工程で、廃
棄物に含まれる両性金属と固化材の反応による水素ガス
の発生を抑制できる廃棄物の固化方法及び固化装置並び
に固化体及び固化材を提供することにある。
【0015】本発明の第3の目的は、廃棄物をアルカリ
性の固化材で固化する処理において、廃棄物に含まれる
両性金属と固化材の反応による水素ガスの発生をほぼゼ
ロにする廃棄物の固化方法及び固化装置又は水素ガスの
発生をほぼゼロにした固化体を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記第1及び第2の目的
は、廃棄物をアルカリ性の固化材で固化する処理におい
て、固化処理時に、廃棄物に含まれる両性金属の表面に
保護皮膜を生成することにより達成される。
【0017】また、前記第2の目的は、廃棄物をアルカ
リ性の固化材で固化する処理において、固化処理前に、
廃棄物に含まれる両性金属の表面に保護皮膜を生成する
ことにより達成される。
【0018】また、前記第1及び第2の目的は、廃棄物
をアルカリ性の固化材で固化する処理において、固化処
理時に、固化材の水和反応を促進することによっても達
成される。
【0019】さらに、前記第3の目的は、廃棄物をアル
カリ性の固化材で固化する処理において、廃棄物に含ま
れる両性金属の表面に保護皮膜を生成する、固化材の水
和反応を促進する、本来固化材の有しているアルカリ度
を低下させることのうち少なくとも2つ以上の手段を用
いることによって達成される。
【0020】本発明で言う両性金属には酸性液中でもア
ルカリ性液中でも溶解してイオン化し、同時に水素を発
生する性質を持つ金属で、具体的にはアルミニウム,亜
鉛,すず,鉛及びこれらの金属を主成分とする合金等が
該当する。
【0021】また、本発明で言うアルカリ性固化材とし
ては、セメント系の水硬性固化材が一般的である。セメ
ント系の水硬性固化材にはCaO,SiO2 ,Al23
を主成分とする普通ポルトランドセメント,早強ポルト
ランドセメント,耐硫酸塩ポルトランドセメント,高炉
セメント,シリカセメント,ケイ酸ナトリウム(水ガラ
ス),フライアッシュセメント,アルミナセメント,膨
張セメント,油井セメント等を水と混練したペースト、
それに砂等の粉末状骨材を配合したモルタル、さらに砂
利等の粒状の粗骨材を配合したコンクリートが該当す
る。
【0022】
【作用】アルカリ性固化材と両性金属の反応を模式的に
あらわすと次のように表すことができる。
【0023】 金属+水+水酸イオン → 金属の水酸化物イオン+水素 (数1) 数1を用いて各解決するための手段を説明する。
【0024】第1に、保護皮膜を形成する手段を説明す
る。この手段は、数1の左辺において、金属自身に作用
し、金属表面に保護皮膜、即ちイオンの拡散を遅延する
層を形成することにより、式1の反応速度を低下させ
る、即ち水素発生速度を低下させる。前記保護皮膜を形
成するには薬剤を添加することが望ましい。この保護皮
膜には大別して(1)酸化皮膜(不動態皮膜)(2)沈
殿皮膜(3)吸着皮膜の三つのタイプがある。このう
ち、両性金属の酸化皮膜はアルカリ中で耐食性がなく、
酸化皮膜を生成するタイプの薬剤は、アルカリ性固化材
中で使用するのには適切ではなく、アルカリ性固化材中
では沈殿皮膜,吸着皮膜を生成する薬剤が適すること
を、発明者らの実験によってわかった。両性金属の表面
に不溶性の沈殿皮膜を生成するタイプの薬剤としては、
無機リン酸塩及びその中性塩,有機リン酸塩及びその中
性塩(ホスホン酸塩),重合リン酸塩及びその中性塩,
ポリリン酸珪素,ケイ酸塩及びその中性塩,重合ケイ酸
塩及びその中性塩,硝酸塩,リチウムを含有する無機塩
等がある。又、金属表面に静電的にまたは化学的に吸着
し皮膜を形成するタイプの薬剤としては、アミン類,メ
ルカプタン及びアルキルベンゼンスルホン酸類のように
極性基に窒素,酸素,燐,イオウ等の電気陰性度の高い
元素を含む有機化合物、並びにヒドロキシキノリン等の
キレート化剤等がある。これらの薬剤を、例えば固化材
に配合して、水で混練し、廃棄物を固型化する際には、
これらの薬剤は水に溶解,分散し、廃棄物中の両性金属
表面で作用し皮膜を形成する。
【0025】これらの薬剤の添加量は、固化材に対して
0.1 〜10%が適量であり、固化処理前に金属に直接
保護皮膜を形成しても、固化時において固化材の混練前
に固化材粉末または混練水に配合しても、混練後にぺー
ストに添加しても同様の効果が得られる。
【0026】従って、第1の手段を用いれば第1及び第
2の目的を達成することができる。次に、第2のセメン
ト等の固化材の水和反応を促進させる手段について説明
する。この手段は、数1の左辺において反応に寄与する
水(自由水)を早期に結晶水化する、即ちセメントの水
和反応を促進することにより、数1の反応速度を低下さ
せる、即ち水素発生速度を低下させる作用を持つ。水和
反応を促進させるには、次のような薬剤を添加すること
が望ましい。水和反応を促進させる薬剤としては、カル
シウムを含有する無機塩(例えば塩化カルシウム,硝酸
カルシウム等),ケイ酸ナトリウム(水ガラス),Ca
O,Al23の焼結体であるアルミン酸カルシウム類,
明礬石(アルナイト)等がある。これら薬剤は、(1)
固化材ぺースト中のカルシウムイオンの濃度を高めるこ
とによりセメント成分の水和反応を加速する、(2)添
加薬剤自身がセメント成分と反応して新たな水和物を作
る、のいずれか、あるいは両方の作用をし、自由水を早
期に結晶水化する働きがある。さらに、発明者らは上記
カルシウムを含有する無機塩、及び重合リン酸塩は両性
金属表面に保護皮膜を形成する作用とセメントの水和反
応を促進する作用を併せ持つという好ましい性質がある
ことを実験的に明らかにした。
【0027】これらの薬剤の添加量は、10%以上添加
すると固化材の硬化に悪影響を及ぼすので、固化材に対
して0.1〜10%、好ましくは0.1〜5%が適量であ
り、固化材の混練前に固化材粉末に配合しても、混練後
にぺーストに添加しても同様の効果が得られる。
【0028】従って、第2の手段を用いれば第1及び第
2の目的を達成することができる。最後に、第3の手段
である固化材が有するアルカリ度低下させる手段を説明
する。この手段は、数1の左辺において、固化材ぺース
ト中の水酸イオン濃度を低減する(pHを下げる)作用
により、式1の反応速度を低下させる、即ち水素発生速
度を低下させる。たえば、固化材としてセメントを考え
る。セメント中のアルカリ成分であるNa2O,K2O,
CaOは、セメントと水とを混合すると下記反応により
アルカリ性を示す。
【0029】 Na2O + 水 → 2NaOH K2O + 水 → 2KOH (数2) CaO + 水 → Ca(OH)2 従って、固化材中のアルカリ度を低減する方法、即ち固
化材中のアルカリ成分であるNa2O,K2O,CaOの
含有割合を低減する方法としては、(1)本来Na
2O,K2Oの含有量が少ない低アルカリセメントや白色
セメントを使用する方法と、(2)SiO2 ,Al23
を主成分とする無機材をセメントに配合して希釈、即
ち、Na2O,K2O,CaOの含有割合をSiO2 ,A
23等の酸化物と置換することによりNa2O,K
2O,CaOの含有割合を低減化する方法がある。もち
ろん(2)の方法を(1)に適用して更に支障のない程
度にアルカリ度を低下させることもできる。SiO2
Al23を主成分とする無機材には砂,砂利等の骨材,
高炉スラグ,シリカフーム,フライアッシュ等の一般産
業における副産物が適当であるが、モンモリロナイト,
バーミキュライト,クリノプチロライト,クリストバラ
イト,カオリナイト等の放射性核種の吸着性能を有する
天然の無機材を添加すれば固化体の人工バリアとしての
性能を向上させる効果が付加される。
【0030】これら無機材の添加量はセメントと添加材
を合計した固形物あたりに5〜80%の広範囲で選択で
きるが、固化材ペーストの注入性や強度を考慮すれば、
30〜60%の範囲が望ましい。
【0031】本発明は、固化材と両性金属の反応抑制の
ために、主として薬剤を添加することによって(1)固
化材に両性金属の表面に保護皮膜を生成する、(2)固
化材のの水和反応を促進する、及び(3)固化材のアル
カリ度を低減する、の三つの手段を取ることを特徴とし
ているが、それぞれの手段は単独でも水素発生量低減効
果があり、複数で実施すればさらに大きな効果が得られ
る。特に(1)の薬剤はセメントの水和反応を遅延させ
る傾向があるので、(2)との併用が望ましい。 従っ
て、上記した三つの手段のうち少なくとも二つ以上の手
段を用いれば第3の目的を達成することができる。
【0032】
【実施例】
実施例1 第1の実施例は、原子力発電所から発生する紙類,木
片,樹脂等を焼却処理したときに生じる焼却灰をセメン
ト系の水硬性固化材に保護皮膜形成用薬剤と水和反応促
進用薬剤を配合して容器内に安定に固型化する場合に関
するものである。本実施例を図1により説明する。ま
ず、固化容器1に焼却灰を所定量投入しておく。固化容
器1は通常のドラム缶でもよいが、コンクリートの内張
りが施してあるものが望ましい。固化材貯蔵タンク3よ
り定量供給装置4を介して混練機2へ固化材を所定の量
投入し、水タンク5から電磁バルブ6を介して混練水を
所定量注入する。さらに、保護皮膜形成用薬剤タンク7
より定量供給装置8を介して、本発明の両性金属表面に
保護皮膜を生成するための薬剤の中から選ばれた1種を
所定量、混練機2へ投入する。この薬剤は予め固化材又
混練水に配合しておいてもよいし、あるいは、保護皮膜
形成用薬剤タンク7を固化材貯蔵タンク3又は水タンク
5に配置し固化材又は混練水と配合するようにしてもよ
い。前者の場合は、保護皮膜形成用薬剤タンク7,定量
供給装置8は不要になる。混練機2の撹拌翼はこれらの
投入のあいだ作動させておくことが望ましい。また、β
−ナフタレン系の減水剤を固化材に対して1〜5%添加
することによって水/固化材比を低減することができ、
作成された固化体の物性を改善することができる。所定
の時間、混練した後、作成されたぺーストはシャッター
9を介して固化容器1へ注入される。この時、水和反応
促進用薬剤タンク15より定量供給装置16を介して、
本発明の水和反応促進用薬剤の中から選ばれた1種を所
定量、固化容器1に投入する。ここへ撹拌翼10を挿入
し、焼却灰と固化材のぺーストを均一に混合する。撹拌
翼10は切離し可能な機構を有しており、一定時間撹拌
した後、撹拌翼を切離し、上蓋をしてそのまま養生し固
化体が完成する。撹拌翼10は、混練終了後、切り離さ
ずに引き抜いて繰返し使用することも可能である。水和
反応促進用薬剤は予め固化材に配合しておくことも可能
であるが、混練機でのポットライフを確保するために
は、固化容器1に固化材ぺーストを注入する際に添加す
るのが望ましい。固化材貯蔵タンク3にはセメント系の
水硬性固化材の粉末が貯蔵されているが、セメントのア
ルカリ度を示すR2O値が0.4%以下のセメントが望ま
しい。また、骨材を予め配合しておくことも可能であ
る。
【0033】次に具体的な実施例について述べる。固型
化した焼却灰の組成を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1の組成のように、焼却灰にはセメント
と反応するアルミニウム及びその酸化物,鉛,亜鉛が相
当量含まれていた。まず最初に固化材として普通ポルト
ランドセメントを用いて、水セメント比0.4 で混練し
たぺーストを注入して上記焼却灰を固型化した。焼却灰
と固化材ぺーストの体積比は1:1であった。その結
果、作成された固化体には水素が発生した痕跡と見られ
るボイドやクラックが発生した。そこで、表2に示すよ
うにセメントとしてアルカリ度のやや低い耐硫酸塩セメ
ントを、保護皮膜形成用薬剤としてポリリン酸珪素を、
水和反応促進用薬剤として硝酸カルシウムを用いた場合
を同様の条件で焼却灰を固型化した。
【0036】
【表2】
【0037】その結果、固型化した固化体にはボイドや
クラックの発生は皆無であり、健全な固化体を作成する
ことが可能になった。この固化体を水に浸漬する試験を
実施したが、外観に変化は見られず、健全性を維持し
た。
【0038】本実施例では既に述べたように、耐硫酸塩
セメントの代わりに白色セメント,シリカセメント,高
炉セメント,フライアッシュセメント等を使用すること
ができる。またシリカフュームの代わりに高炉スラグ,
フライアッシュ,シャモット等が使用可能である。保護
皮膜形成用薬剤としてポリリン酸珪素の代わりにはリチ
ウム塩,硝酸塩やホスホン酸及びその塩,無機及び有機
のリン酸及びその塩,アミン,メルカプタン類等が使用
可能である。水和反応促進用薬剤として硝酸カルシウム
の代わりには塩化カルシウム,水ガラス,アルミン酸カ
ルシウム等が使用可能である。
【0039】ここで、保護皮膜形成用薬剤と水和反応促
進用薬剤の効果について述べる。
【0040】先ず、セメント中で、保護皮膜形成用薬剤
の効果を調べるため、セメントペーストの上澄み液を用
いたアルミニウム片の腐食試験を実施した。上澄み液で
はセメントの水和反応の影響を除外できるので、保護皮
膜を生成する薬剤の純粋な効果を調べるのに都合がよ
い。用いたセメントは普通ポルトランドセメントと実施
例1で用いた耐硫酸塩セメントで両者を比較すると表3
のような組成の違いがある。
【0041】
【表3】
【0042】即ち、耐硫酸塩セメントでは耐硫酸性を高
めるため、セメント中のアルカリ成分であるNa2O,
2Oの含有量が小さく、本発明の目的に適合するセメ
ントである。実験方法を次に述べる。まずセメント10
0重量部と水道水100重量部を撹拌機で十分に混合し
た後、吸引濾過し上澄み液を作成した。この時の上澄み
液のpHは普通ポルトランドセメントで13.9,耐硫
酸塩セメントで13.4であった。この上澄み液を10
0cc試験管に採り、アルミニウム片1gを浸漬し実験を
開始した。発生する水素ガスは水上置換で捕集し、体積
を測定した。使用した薬剤は重合リン酸塩の一種である
ポリリン酸珪素,有機リン酸の一種であるニトリロトリ
スメチレンホスホン酸、及び塩化カルシウム,硝酸リチ
ウムであった。添加量は上澄み液100重量部に対し、
添加薬剤1重量部であった。
【0043】本実験における水素発生量の経時変化を図
2に示す。薬剤無添加の上澄み液では、普通ポルトラン
ドセメントでは24時間で約120cc,耐硫酸塩セメン
トで40ccの水素ガスが発生したが、耐硫酸塩セメント
の上澄み液にポリリン酸珪素、及びニトリロトリスメチ
レンホスホン酸を添加したアルミニウム片からは1/1
0の4cc、塩化カルシウム,硝酸リチウムを添加したア
ルミニウム片からは1/20の2ccに発生量を低減でき
ることがわかった。24時間経過後、試験後のアルミニ
ウム片を取り出し、表面を観察した結果、ポリリン酸珪
素、及びニトリロトリスメチレンホスホン酸を添加した
アルミニウム片では白色でゲル状の沈殿物が均一に金属
表面に析出し保護皮膜が形成されていた。一方、塩化カ
ルシウム,硝酸リチウムを添加したアルミニウム片で
は、更に緻密な結晶性の沈殿物が析出していた。このよ
うな沈殿皮膜の形成により、アルミニウム表面の溶解反
応が抑制され、水素発生量が低減されることが本実験に
より確認された。
【0044】保護皮膜形成用薬剤の効果を確かめる第2
の実験として、同様の条件でpH=13.5 のNaOH
水溶液中のアルミニウム片に対しても実施した。NaO
H水溶液中ではセメントの上澄み液中よりもアルミニウ
ムの腐食反応が著しく水素発生量も多い。添加薬剤とし
て、アルカリ金属の硝酸塩である硝酸ナトリウム,硝酸
カリウム,硝酸リチウム、またリチウム含有の別の塩と
して塩化リチウムをそれぞれ1モル/lとなるように加
えた。
【0045】第2の実験における水素発生量の経時変化
を図3に示す。無添加のpH=13.5のNaOH水溶液中
のアルミニウム片では5時間で約600ccの水素ガスが
発生した。硝酸ナトリウム、硝酸カリウムを添加したア
ルミニウム片では400ccに減少し、塩化リチウムでは
100cc、硝酸リチウムでは40ccにそれぞれ減少する
ことがわかった。本実験結果から、添加薬剤の硝酸根の
効果も認められたが、リチウムの効果が大きいことがわ
かった。また、水素発生量の経時変化の曲線が1時間経
過後から横ばいになっていることから、アルミニウム片
とアルカリ溶液が接触後、しばらくしてから保護皮膜が
完全なものになることがわかった。
【0046】次に、水和反応促進用薬剤を固化材に配合
することによって、両性金属とセメントの反応による水
素発生を抑制する効果について述べる。
【0047】標準組成として普通ポルトランドセメント
を水/セメント比0.32 で混練したぺーストを作成
し、セメントの水和反応促進薬剤として塩化カルシウ
ム、第1の実施例で使用した硝酸カルシウムをそれぞれ
セメントに対して1重量%添加した。参照データとし
て、水酸化カルシウムも供試した。実験手順はセメント
ぺースト50ccにアルミニウム片を1g投入し、発生ガ
スを水上置換で捕集し、体積を測定した。
【0048】本実験における水素発生量の経時変化を図
4に示す。無添加の普通ポルトランドセメントのペース
トにおいてはアルミニウム片投入後より6時間経過まで
に約30ccの水素が発生し、その後横ばいとなった。こ
れは6時間で普通ポルトランドセメントの初期の水和反
応が終了し、アルミニウム片の溶解反応に寄与する自由
水がほぼなくなったことを意味している。塩化カルシウ
ム、及び硝酸カルシウムを添加した系では、セメントの
水和反応が促進され約2時間で水素発生曲線は横ばいと
なった。この間の水素発生量は無添加の場合の1/10
の3ccであった。一方、水酸化カルシウムを添加した系
ではセメントの水和反応の促進作用は見られず、水素発
生量は若干増大した。このことから、カルシウム塩のな
かでも溶解度の大きい中性塩が水和反応促進に効果が大
きく、溶解度の小さい塩は効果がないことがわかった。
【0049】塩化カルシウム、及び硝酸カルシウムの代
わりにケイ酸ナトリウム(水ガラス),CaO,Al23
の焼結体であるアルミン酸カルシウム類,明礬石(アル
ナイト)を用いても同様の効果が得られる。これらの薬
剤の添加量は固化材に対して0.1 〜10%、好ましく
は0.1〜5% が適量であり、1%でも十分な効果が得
られた。
【0050】最後に、保護皮膜形成用薬剤と水和反応促
進用薬剤の両方の効果を調べるため、前実験で用いた水
和反応促進用薬剤に加えて、保護皮膜形成用薬剤の一例
として塩化カルシウム1%,ポリリン酸珪素を5%添加
した系についても、同様の実験を実施した。その結果は
同じく図4に示したように、水素発生量は塩化カルシウ
ム、及び硝酸カルシウムを添加した系の1/3となっ
た。従って、セメントの水和反応を促進する薬剤と両性
金属表面に保護皮膜を形成する薬剤を併用することによ
って、セメントと両性金属であるアルミニウムの反応に
よる水素発生量を大幅に低減できることがわかった。
【0051】以上説明したように、本実施例によれば、
前処理に必要がなく、かつ固化体中の可燃性の水素発生
を大幅に低減できるので、水素による破壊を防止でき、
安定した固化体、それを得るための固化方法及び固化装
置を提供できる。
【0052】また、本実施例では放射性廃棄物である焼
却灰を混練機に投入しないプロセスであるので、混練機
の洗浄やメンテナンスが容易で、大量に発生する混練機
の洗浄廃液は非放射性で処理が不要となる利点がある。
【0053】以上の実施例では、セメントとして低アル
カリセメントを用いたが、通常のセメントを用いアルカ
リ度を低減させることで同様な効果を得ることができ
る。以下、アルカリ度を低下させたときの効果を示す。
【0054】本実験は、固化材中のアルカリ成分である
Na2O,K2O,CaOの含有割合を低減化調整する方
法に、保護皮膜形成用薬剤と水和反応促進用薬剤の両方
を添加するを組み合わせた方法に関するものである。
【0055】使用したセメントは普通ポルトランドセメ
ントとNa2O,K2Oの合計の含有率が0.4 %である
白色セメントである。これらのセメントのNa2O,K2
O,CaOの含有割合をさらに低減化調整するために、
セメントを希釈するための骨材として川砂と高炉水砕ス
ラグを添加した。実施した固化材のペースト条件とペー
ストのpHを表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】このようにセメント中のアルカリ成分であ
るNa2O,K2Oの含有率を低減化調整したセメントの
ペーストはpHが低くなっており、さらに骨材の添加に
よって低減された。これら4種類のペースト50ccに両
性金属として亜鉛顆粒1gを投入し、水素発生量の経時
変化を調べた結果を図5に示す。各ペーストについてセ
メントの初期の水和反応が終了する6時間後に、水素発
生はほぼ横ばいとなるが、トータルの発生量はペースト
のpHに依存しており、pHが低いほど水素発生量は低
くなることがわかった。本実施例により、セメント中の
アルカリ成分であるNa2O,K2Oの含有率を低減化調
整し、さらに骨材を添加する方法が水素発生量の低減に
有効であることが確認された。
【0058】セメント中のNa2O,K2Oの含有率の合
計値(R2O 値)と亜鉛顆粒からの水素発生量の相対値
の関係を図6に示す。この関係から、両性金属とセメン
トの反応による水素発生量を低減するためにはR2O値
を0.6% 以下、好ましくは0.4% 以下に調整するの
がよい。次に骨材の添加量と水素発生量(相対値)、固
化材の相対強度、及び両者相加平均でえられる評価関数
との関係を図7に示す。ペーストの注入し易さを示す注
入性指標は、固化体の相体強度と同様な傾向を示す。図
7によれば、骨材の添加量は多ければ多いほど水素発生
に対しては効果的であるが、80%を超えると固型化材
としての強度が不十分になるので80%以下が好まし
い。骨材の添加量が増えるとペースト粘性も増大し、注
入性指標が小さくなり注入性が悪くなる。従って、望ま
しい骨材の添加量は固化材重量全体に対して、30〜6
0%であった。
【0059】次に亜鉛顆粒の表面に保護皮膜を形成する
薬剤として、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを
Dの組成のペーストに1%添加した。アルキルベンゼン
スルホン酸ナトリウムの分子は親水基と疎水基からな
り、金属側へは親水基がセメントペースト側へは疎水基
が配向することにより金属表面を保護する。その結果、
水素発生量はDの組成の場合の1/5に減少した。さら
に、セメントの水和促進剤である塩化カルシウムを1%
加えることにより、水素発生量はさらに1/2に減少し
た。
【0060】以上のように、固化材のアルカリ度を低減
する方法により、両性金属との反応による水素発生量を
低減することが可能である。従って、実施例1に更に固
化材のアルカリ度を低減する方法を加味することによ
り、水素発生量をほぼゼロに近いレベルまで低減するこ
とができる。
【0061】実施例2 第2の実施例は、第1の実施例と同様、原子力発電所か
ら発生する紙類,木片,樹脂等を焼却処理したときに生
じる焼却灰を容器内に安定に固型化する方法に関するも
のである。
【0062】第2の実施例を図8により説明する。本実
施例では固化材貯蔵タンク3より定量供給装置4を介し
て混練機2へ固化材を所定の量投入し、水タンク5から
電磁バルブ6を介して混練水を所定量注入し、所定の時
間、混練する点は同じである。固化材貯蔵タンク3には
セメント系の水硬性固化材の粉末が貯蔵されているが、
セメントのアルカリ度を示すR2O値が0.4%以下のセ
メントが望ましい。また、骨材を予め配合しておくこと
も可能である。本発明の保護皮膜形成用薬剤の中から選
ばれた1種及び水和反応促進用薬剤は予め固化材に配合
しておく。ここで、焼却灰は焼却灰貯蔵タンク11より
定量供給装置12を介して所定量混練機2へ投入され、
固化材と共に混練される。所定の時間混練した後、作成
されたペーストはシャッター9を介して固化容器1へ注
入され、上蓋をしてそのまま養生し固化体が完成する。
【0063】第2の実施例によれば、第1の実施例同
様、前処理の必要がなく、かつ固化体中の可燃性の水素
発生を大幅に低減できるので、水素による破壊を防止で
き、安定した固化体、それを得るための固化方法及び固
化装置を提供できる。
【0064】また、第2の実施例によれば、混練機2で
の高剪断力,高速混練が可能であるので、固化体の均質
性が向上すると共に、焼却灰の充填可能量を向上させる
ことができる。
【0065】実施例3 第3の本実施として、原子力発電所から発生する金属廃
棄物を固型化するのに好適なシステムを示す。
【0066】第3の実施例を図9により説明する。ま
ず、固化容器1に適当な大きさに切りそろえた雑金属廃
棄物を充填し、加振台13の上に設置しておく。固化容
器は通常のドラム缶でもよいが、コンクリートの内張り
が施してあるものが望ましい。固化材貯蔵タンク3より
定量供給装置4を介して混練機2へ固化材を所定の量投
入し、水タンク5から電磁バルブ6を介して混練水を所
定量注入する。さらに薬剤タンク7より定量供給装置8
を介して、本発明の保護皮膜形成用薬剤の中から選ばれ
た1種を所定量、混練機2へ投入する。この薬剤は予め
固化材に配合しておくと、薬剤タンク7,定量供給装置
8は不要になる。混練機2の撹拌翼はこれらの投入のあ
いだ作動させておくことが望ましい。また、β−ナフタ
レン系の減水剤を固化材に対して1〜5%添加すること
によって水/固化材比を低減することができ、作成され
た固化体の物性を改善することができる。混練機2の撹
拌翼には駆動モーターへの負荷からペーストの粘性を評
価できる機能を有することが望ましい。所定の時間、混
練した後、作成されたペーストはシャッター9を介して
固化容器1へ注入する。ここで、加振台13を作動させ
固化容器1に振動を与えることにより、廃棄物間の空隙
への固化材の侵入を促進することができる。
【0067】固化材貯蔵タンク3にはセメント系の水硬
性固化材の粉末が貯蔵されているが、セメントのアルカ
リ度を示すR2O値が0.4%以下のセメントが望まし
い。また、骨材を予め配合してアルカリ度を低下させる
ことも可能である。セメントの水和反応促進用薬剤は予
め固化材に配合しておくことも可能であるが、混練機で
のポットライフを確保するためには、固化容器1に固化
材ペーストを注入する際に添加するのが望ましい。従っ
て、本実施例においても第3の実施例同様に、ペースト
を注入する際に水和反応促進用薬剤タンク15より定量
供給装置16を介して、本発明の水和反応促進用薬剤の
中から選ばれた1種を所定量、固化容器1に投入する。
【0068】また、上記においては保護皮膜形成用薬剤
を固化材と共にペーストを作成したが、金属廃棄物を固
化容器1に投入する前に、直接保護皮膜形成用薬剤を溶
解して溶解水に浸すことにより、予め保護皮膜を形成し
ても同様に目的を達成することができる。
【0069】第3の実施例においても第1の実施例で用
いた表2の組成の固化材を使用した。まず固化材の注入
性を評価した。充填状況の評価は、セメントの硬化後、
固化体を縦方向に切断し、切断面における空隙面積が1
0%以下であれば良好とした。評価結果を図10に示
す。混練機2の撹拌翼の駆動モーターへの負荷から評価
した固化材ペーストの粘度が5000cp以下であれ
ば、加振しなくても固化材の充填状況は良好であった。
また固化材ペーストの粘度が5000cp〜8000cpであれば加
振することにより、良好な充填ができた。従って、金属
廃棄物を固型化する場合には、固化材ペーストの粘度を
8000cp以下に制御することにより、廃棄物を充填
した固化容器の上方からの固化材注入法により簡便に固
型化でき、廃棄物と固化材の混練操作が不要となり固化
設備を簡素化できる。
【0070】第3の実施例により固型化した固化体には
ボイドやクラックの発生は皆無であり、健全な固化体を
作成することが可能になった。この固化体を水に浸漬す
る試験を実施したが、外観に変化は見られず、健全性を
維持した。
【0071】従って、第3の実施例によれば、前の2実
施例と同様に前処理の必要がなく、かつ固化体中の可燃
性の水素発生を大幅に低減できるので、水素による破壊
を防止でき、安定した固化体、それを得るための固化方
法及び固化装置を提供できる。
【0072】また、固化する前に予め廃棄物に保護皮膜
を形成することで、前処理工程で、廃棄物に含まれる両
性金属と固化材の反応による水素ガスの発生を抑制でき
る廃棄物の固化方法及び固化装置並びに固化体及び固化
材を提供することができる。 実施例4 最後に、第4の実施例を図11を用いて説明する。第4
の実施例は基本的には第3の実施例と同じである。異な
る点は、図11に示すように不燃性の雑固体廃棄物を圧
縮減容した圧縮塊14にしたり、不燃性の雑固体廃棄物
を溶融処理した後の硬化物にしたり、ありは焼却灰をペ
レット化した後、それら硬化物を固化容器1に入れ、ペ
ーストを注入し固化する点である。
【0073】本実施例においては、第3の実施例と同様
な効果が期待できる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
の効果が期待できる。
【0075】第1に、廃棄物をアルカリ性の固化材で固
化する処理において、廃棄物の前処理や分別処理を必要
としない、かつ固化材の特性を十分に発揮でき、廃棄物
に含まれる両性金属と固化材の反応による水素ガスの発
生を抑制できる廃棄物の固化方法及び固化装置並びに固
化体及び固化材を提供できる。
【0076】第2に、廃棄物をアルカリ性の固化材で固
化する処理において、前処理工程で、廃棄物に含まれる
両性金属と固化材の反応による水素ガスの発生を抑制で
きる廃棄物の固化方法及び固化装置並びに固化体及び固
化材を提供できる。
【0077】最後に、廃棄物をアルカリ性の固化材で固
化する処理において、廃棄物に含まれる両性金属と固化
材の反応による水素ガスの発生をほぼゼロにする廃棄物
の固化方法及び固化装置又は水素ガスの発生をほぼゼロ
にした固化体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施例を示す。
【図2】図2は、保護皮膜形成用薬剤の効果を示す実験
結果を示し、両性金属とセメントとの混合時の水素発生
量経時変化を示す。
【図3】図3は、保護皮膜形成用薬剤の効果を示す実験
結果を示し、NaOH水溶液中の水素発生量経時変化を
示す。
【図4】図4は、水和反応促進用薬剤での効果を示す実
験結果を示し、両性金属とセメントとの混合時の水素発
生量経時変化を示す。
【図5】図5は、固化材のアルカリ度の影響を示し、セ
メント中のアルカリ成分含有率と水素発生量の関係を示
す。
【図6】図6は、固化材のアルカリ度の影響を示し、R
2O 値と水素発生量の関係を示す。
【図7】図7は、固化材のアルカリ度の影響を示し、骨
材の添加量と固化体の相対強度,評価関数及び水素発生
量との関係を示す。
【図8】図8は、本発明の第2の実施例を示し、焼却灰
を固型化するのに適した固化装置を示す。
【図9】図9は、本発明の第3の実施例を示し、不燃性
の雑固体廃棄物を固化するのに適した固化装置を示す。
【図10】図10は、固化材ペーストの流動性と固化材
の充填状態の関係を示す。
【図11】図11は、本発明の第4の実施例を示し、不
燃性の雑固体廃棄物等の硬化物をを固化するのに適した
固化装置を示す。
【符号の説明】
1…固化容器、2…混練機、3…固化材貯蔵タンク、
4,8,12,16…定量供給装置、5…水タンク、6
…電磁バルブ、7…保護皮膜形成用薬剤貯蔵タンク、9
…シャッター、10…撹拌器、11…焼却灰貯蔵タン
ク、13…加振台、14…圧縮塊、15…水和反応促進
用薬剤貯蔵タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野下 健司 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 菊池 恂 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 泉田 龍男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 玉田 慎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 木内 好正 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 株式会 社日立エンジニアリングサービス内

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント系
    の水硬性固化材で固化する固化方法において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤を配合することを特徴とする廃棄物の固化方
    法。
  2. 【請求項2】前記薬剤は、前記放射性廃棄物を固化する
    時に前記固化材と配合されることを特徴とする請求項1
    に記載の廃棄物の固化方法。
  3. 【請求項3】前記薬剤は、前記固化材と事前に配合さ
    れ、その後前記放射性廃棄物を固化することを特徴とす
    る請求項1に記載の廃棄物の固化方法。
  4. 【請求項4】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント系
    の水硬性固化材で固化する固化方法において、 薬剤で前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮
    膜を形成するステップと、少なくとも前記固化剤と混練
    水とを混練するステップと、及び前記放射廃棄物を前記
    混練物で固化するステップを有することを特徴とする廃
    棄物の固化方法。
  5. 【請求項5】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント系
    の水硬性固化材で固化する固化方法において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤と前記固化剤及び混練水とを混練するステッ
    プと、前記放射性廃棄物を固化容器に投入するステップ
    と、及び前記混練物を前記固化容器に注入し前記放射性
    廃棄物を固化するステップを有することを特徴とする廃
    棄物の固化方法。
  6. 【請求項6】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント系
    の水硬性固化材で固化する固化方法において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤と前記固化剤と及び混練水及び前記放射性廃
    棄物とを混練するステップと、前記混練物を前記固化容
    器に注入し前記放射性廃棄物を固化するステップを有す
    ることを特徴とする廃棄物の固化方法。
  7. 【請求項7】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント系
    の水硬性固化材で固化する固化方法において、 少なくとも前記固化材及び混練水とを混練するステップ
    と、薬剤で前記両性金属の表面に水素発生を防止する保
    護皮膜を形成するステップと、前記保護皮膜形成後、前
    記混練物で前記放射性廃棄物を固化するステップを有す
    ることを特徴とする廃棄物の固化方法。
  8. 【請求項8】前記薬剤は、無機リン酸及びその中性塩,
    有機リン酸及びその中性塩(ホスホン酸塩),重合リン
    酸及びその中性塩,ポリリン酸珪素,ケイ酸及びその中
    性塩,重合ケイ酸及びその中性塩,硝酸塩,リチウムを
    含有する無機塩,極性基に電気陰性度の高い元素を含む
    有機化合物並びに両性金属のキレート化剤の中から選ば
    れた物であることを特徴とする請求項1,4,5,6又
    は7に記載の廃棄物の固化方法。
  9. 【請求項9】前記放射性廃棄物は原子力発電所から発生
    する不燃性の雑固体廃棄物及び可燃性廃棄物の焼却処理
    により発生する焼却灰のうちいずれか一方を含むことを
    特徴とする請求項1,4,5,6又は7に記載の廃棄物
    の固化方法。
  10. 【請求項10】更に、前記両性金属の表面に水素発生を
    防止する保護皮膜を形成する薬剤とともに前記固化材の
    アルカリ度を低下させる薬剤で処理することを特徴とす
    る請求項1,4,5又は6に記載の廃棄物の固化方法。
  11. 【請求項11】両性金属を含む廃棄物をアルカリ性固化
    材で固化する固化方法において、 酸化皮膜,沈殿皮膜又は吸着皮膜のいずれかを前記両性
    金属の表面に形成することを特徴とする廃棄物の固化方
    法。
  12. 【請求項12】両性金属を含む廃棄物を固化材で固化す
    る固化方法において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成することを特徴とする廃棄物の固化方法。
  13. 【請求項13】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材で固化する固化方法において、 前記固化材の水和反応を促進する薬剤を配合することを
    特徴とする廃棄物の固化方法。
  14. 【請求項14】前記薬剤は、前記放射性廃棄物を固化す
    る時に前記固化材と配合されることを特徴とする請求項
    13に記載の廃棄物の固化方法。
  15. 【請求項15】前記薬剤は、前記固化材と事前に配合さ
    れ、その後前記放射性廃棄物を固化することを特徴とす
    る請求項13に記載の廃棄物の固化方法。
  16. 【請求項16】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材で固化する固化方法において、 薬剤で前記固化材の水和反応を促進するステップと、少
    なくとも前記固化材と混練水とを混練するステップと、
    及び前記放射性廃棄物を前記混練物で固化するステップ
    を有することを特徴とする廃棄物の固化方法。
  17. 【請求項17】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材で固化する固化方法において、 前記固化材の水和反応を促進する薬剤と前記固化材及び
    混練水を混練するステップと、前記放射性廃棄物を固化
    容器に投入するステップと、及び前記混練物を前記固化
    容器に注入し前記放射性廃棄物を固化するステップを有
    することを特徴とする廃棄物の固化方法。
  18. 【請求項18】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材で固化する固化方法において、 前記固化材の水和反応を促進する薬剤と前記固化材と及
    び混練水及び前記放射性廃棄物とを混練するステップ
    と、前記混練物を前記固化容器に注入し前記放射性廃棄
    物を固化するステップを有することを特徴とする廃棄物
    の固化方法。
  19. 【請求項19】前記薬剤は、カルシウムを含有する無機
    塩,ケイ酸ナトリウム(水ガラス),CaO,Al23
    の焼結体であるアルミン酸カルシウム類,明礬石(アル
    ナイト)の中から選ばれた物であることを特徴とする請
    求項13,16,17又は18に記載の廃棄物の固化方
    法。
  20. 【請求項20】前記放射性廃棄物は原子力発電所から発
    生する不燃性の雑固体廃棄物及び可燃性廃棄物の焼却処
    理により発生する焼却灰のうちいずれか一方を含むこと
    を特徴とする請求項13,16,17又は18に記載の
    廃棄物の固化方法。
  21. 【請求項21】更に、前記固化材の水和反応を促進する
    薬剤とともに前記固化材のアルカリ度を低下させる薬剤
    を処理することを特徴とする請求項13,16,17又
    は18に記載の廃棄物の固化方法。
  22. 【請求項22】更に、前記固化材の水和反応を促進する
    薬剤とともに前記両性金属の表面に水素発生を防止する
    保護皮膜を形成する薬剤で処理することを特徴とする請
    求項13,16,17又は18に記載の廃棄物の固化方
    法。
  23. 【請求項23】更に、前記固化材の水和反応を促進する
    薬剤とともに前記両性金属の表面に水素発生を防止する
    保護皮膜を形成する薬剤と前記固化材のアルカリ度を低
    下させる薬剤とで処理することを特徴とする請求項1
    3,16,17又は18に記載の廃棄物の固化方法。
  24. 【請求項24】前記固化材のアルカリ度を低下させる薬
    剤は、前記固化材中のアルカリ成分であるNa2O,K2
    O,CaOをSiO2 ,Al23を主成分とする無機材
    で置換し、Na2O,K2O,CaOの含有割合を低減化
    調整するものであることを特徴とする請求項10,21
    又は23に記載の廃棄物の固化方法。
  25. 【請求項25】両性金属を含む廃棄物を水の存在下でア
    ルカリ性固化材で固化する固化方法において、 前記固化材の水和反応を促進させるステップを有するこ
    とを特徴とする廃棄物の固化方法。
  26. 【請求項26】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材で固化する固化装置において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成させる手段を有することを特徴とする廃棄物の固化装
    置。
  27. 【請求項27】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤を保持する手段と、前記固化材を保持する手
    段と、前記混練水を保持する手段と、少なくとも前記固
    化材と前記混練水とが供給されそれらを混練する手段
    と、及び前記混練物によって前記放射性廃棄物を固化す
    る手段を有することを特徴とする廃棄物の固化装置。
  28. 【請求項28】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤を保持する手段と,前記固化材を保持する手
    段と,前記混練水を保持する手段と,前記薬剤と前記固
    化材及び前記混練水とが供給されそれらを混練する手段
    と,前記放射性廃棄物を固化容器に投入する手段と、及
    び前記混練物を前記固化容器に注入し前記放射性廃棄物
    を固化する手段を有することを特徴とする廃棄物の固化
    装置。
  29. 【請求項29】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤を保持する手段と,前記固化材を保持する手
    段と,前記混練水を保持する手段と,前記放射性廃棄物
    を保持する手段と,前記薬剤と前記固化材と前記放射性
    廃棄物及び前記混練水とが供給されそれらを混練する手
    段と,前記混練物を前記固化容器に注入する手段を有す
    ることを特徴とする廃棄物の固化装置。
  30. 【請求項30】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤を保持する手段と,前記放射性廃棄物を固化
    容器に投入する手段と,前記薬剤を前記薬剤保持手段か
    ら前記固化容器に注入する手段と,前記固化材を保持す
    る手段と,前記混練水を保持する手段と,前記固化材及
    び前記混練水とが供給されそれらを混練する手段と,前
    記混練物を前記固化容器に注入する手段とを有すること
    を特徴とする廃棄物の固化装置。
  31. 【請求項31】前記保護皮膜を形成する薬剤は、無機リ
    ン酸及びその中性塩,有機リン酸及びその中性塩(ホス
    ホン酸塩),重合リン酸及びその中性塩,ポリリン酸珪
    素,ケイ酸及びその中性塩,重合ケイ酸及びその中性
    塩,硝酸塩,リチウムを含有する無機塩,極性基に電気
    陰性度の高い元素を含む有機化合物並びに両性金属のキ
    レート化剤の中から選ばれた物であることを特徴とする
    請求項27,28,29又は30に記載の廃棄物の固化
    装置。
  32. 【請求項32】両性金属を含む廃棄物を固化材で固化す
    る固化装置において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する手段を有することを特徴とする廃棄物の固化装
    置。
  33. 【請求項33】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材で固化する固化装置において、 前記固化材の水和反応を促進する手段を有することを特
    徴とする廃棄物の固化装置。
  34. 【請求項34】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記固化材の水和反応を促進する薬剤を保持する手段
    と,前記固化材を保持する手段と,前記混練水を保持す
    る手段と,少なくとも前記固化材と前記混練水とが供給
    されそれらを混練する手段と,及び前記混練物によって
    前記放射性廃棄物を固化する手段を有することを特徴と
    する廃棄物の固化装置。
  35. 【請求項35】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記固化材の水和反応を促進する薬剤を保持する手段
    と,前記固化材を保持する手段と,前記混練水を保持す
    る手段と,前記薬剤と前記固化材及び前記混練水とが供
    給されそれらを混練する手段と,前記放射性廃棄物を固
    化容器に投入する手段と、及び前記混練物を前記固化容
    器に注入し前記放射性廃棄物を固化する手段を有するこ
    とを特徴とする廃棄物の固化装置。
  36. 【請求項36】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化する固化装置におい
    て、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成する薬剤を保持する手段と,前記固化材を保持する手
    段と,前記混練水を保持する手段と,前記放射性廃棄物
    を保持する手段と,前記薬剤と前記固化材と前記放射性
    廃棄物及び前記混練水とが供給されそれらを混練する手
    段と,前記混練物を前記固化容器に注入する手段を有す
    ることを特徴とする廃棄物の固化装置。
  37. 【請求項37】前記薬剤を保持する手段は、前記固化材
    を保持する手段と同一であることを特徴とする請求項3
    4,35又は36に記載の廃棄物の固化装置。
  38. 【請求項38】前記薬剤は、カルシウムを含有する無機
    塩,ケイ酸ナトリウム(水ガラス),CaO,Al23
    の焼結体であるアルミン酸カルシウム類,明礬石(アル
    ナイト)の中から選ばれた物であることを特徴とする請
    求項34,35又は36に記載の廃棄物の固化装置。
  39. 【請求項39】前記放射性廃棄物は原子力発電所から発
    生する不燃性の雑固体廃棄物及び可燃性廃棄物の焼却処
    理により発生する焼却灰のうちいずれか一方を含むこと
    を特徴とする請求項26,27,28,29,30,3
    3,34,35又は36に記載の廃棄物の固化装置。
  40. 【請求項40】前記薬剤を保持する手段は、前記固化材
    を保持する手段と同一であることを特徴とする請求項2
    7,28,29,30,34,35又は36に記載の廃
    棄物の固化装置。
  41. 【請求項41】両性金属を含む廃棄物を水の存在下でア
    ルカリ性固化材で固化する固化装置において、 前記固化材の水和反応を促進させる手段を有することを
    特徴とする廃棄物の固化装置。
  42. 【請求項42】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化して得られる固化体
    において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成させる薬剤を添加して得られることを特徴とする固化
    体。
  43. 【請求項43】前記保護皮膜を形成する薬剤は、無機リ
    ン酸及びその中性塩,有機リン酸及びその中性塩(ホス
    ホン酸塩),重合リン酸及びその中性塩,ポリリン酸珪
    素,ケイ酸及びその中性塩,重合ケイ酸及びその中性
    塩,硝酸塩,リチウムを含有する無機塩,極性基に電気
    陰性度の高い元素を含む有機化合物並びに両性金属のキ
    レート化剤の中から選ばれた物であることを特徴とする
    請求項42に記載の固化体。
  44. 【請求項44】両性金属を含む廃棄物を固化材で固化し
    て得られる固化体において、 前記両性金属の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形
    成させる薬剤を添加して得られることを特徴とする固化
    体。
  45. 【請求項45】両性金属を含む放射性廃棄物をセメント
    系の水硬性固化材と混練水とで固化して得られる固化体
    において、 前記固化材の水和反応を促進する薬剤を添加して得られ
    ることを特徴とする固化体。
  46. 【請求項46】前記薬剤は、カルシウムを含有する無機
    塩,ケイ酸ナトリウム(水ガラス),CaO,Al23
    の焼結体であるアルミン酸カルシウム類,明礬石(アル
    ナイト)の中から選ばれた物であることを特徴とする請
    求項45に記載の廃棄物の固化体。
  47. 【請求項47】前記放射性廃棄物は原子力発電所から発
    生する不燃性の雑固体廃棄物及び可燃性廃棄物の焼却処
    理により発生する焼却灰のうちいずれか一方を含むこと
    を特徴とする請求項42又は45に記載の固化体。
  48. 【請求項48】両性金属を含む廃棄物を水の存在下でア
    ルカリ性固化材で固化して得られる固化体において、 前記固化材の水和反応を促進させる薬剤を添加して得ら
    れることを特徴とする固化体。
  49. 【請求項49】両性金属を含む廃棄物を固化するための
    固化材であって、 前記固化材はセメント系の水硬性固化材と前記両性金属
    の表面に水素発生を防止する保護皮膜を形成させる薬剤
    とを有していることを特徴とする固化材。
  50. 【請求項50】両性金属を含む廃棄物を固化するための
    固化材であって、 前記固化材は固化するための混練水と前記両性金属の表
    面に水素発生を防止する保護皮膜を形成させる薬剤とを
    有していることを特徴とする固化材。
  51. 【請求項51】前記保護皮膜を形成する薬剤は、無機リ
    ン酸及びその中性塩,有機リン酸及びその中性塩(ホス
    ホン酸塩),重合リン酸及びその中性塩,ポリリン酸珪
    素,ケイ酸及びその中性塩,重合ケイ酸及びその中性
    塩,硝酸塩,リチウムを含有する無機塩,極性基に電気
    陰性度の高い元素を含む有機化合物並びに両性金属のキ
    レート化剤の中から選ばれた物であることを特徴とする
    請求項49又は50に記載の固化材。
  52. 【請求項52】廃棄物を固化するための固化材であっ
    て、 前記固化材はセメント系の水硬性固化材と前記水硬性固
    化材の水和反応を促進する薬剤とを有していることを特
    徴とする固化材。
  53. 【請求項53】廃棄物を固化するための固化材であっ
    て、 前記固化材は固化するための混練水と固化時に使用され
    るセメント系の水硬性固化材の水和反応を促進する薬剤
    とを有していることを特徴とする固化材。
  54. 【請求項54】前記薬剤は、カルシウムを含有する無機
    塩,ケイ酸ナトリウム(水ガラス),CaO,Al23
    の焼結体であるアルミン酸カルシウム類,明礬石(アル
    ナイト)の中から選ばれた物であることを特徴とする請
    求項52又は53に記載の固化材。
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