JPH06102245B2 - 軸受鋼の軸対称中空部品の製造方法 - Google Patents

軸受鋼の軸対称中空部品の製造方法

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JPH06102245B2
JPH06102245B2 JP16627686A JP16627686A JPH06102245B2 JP H06102245 B2 JPH06102245 B2 JP H06102245B2 JP 16627686 A JP16627686 A JP 16627686A JP 16627686 A JP16627686 A JP 16627686A JP H06102245 B2 JPH06102245 B2 JP H06102245B2
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克哉 今井
富春 松下
統 津田
俊政 実成
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Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Nippon Koshuha Steel Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高炭素クロム軸受鋼(JISに規定された化学成
分をもつもの)を対象として、冷間鍛造によるリング状
部品やカップ状部品等の軸対象中空部品の押出し加工手
段による製造方法に関する。
(従来の技術) 低炭素鋼等、変形抵抗の低い素材を用いて、リング状部
材を冷間鍛造する技術として、例えば、第1図に示すも
のが公知である。
即ち、同図はカップ状部品等の軸対象中空部品の加工工
程を示したもので、同図Iは素材切断工程で、切断後の
ブランクを示したものであり、同図II、IIIは予備鍛造
工程を示し、同図IVは押出し加工工程を示し、同図Vは
打抜き加工工程を示し、同図VIはしごき加工及び端面の
矯正加工を示し、同図I〜VIまでの加工をひとつの鍛圧
機械により、同時に連続的に行う。
この加工工程はすでに低炭素鋼等、変形抵抗の低い素材
には適用されているが、高炭素クロム軸受鋼に適用する
場合、変形抵抗が高いために、同図IVの押出し加工工程
において押出しポンチに大きな応力がかかり、その結果
押出しポンチの座屈ないしは早期破損を生じやすい。
このため従来は、高炭素クロム軸受鋼の加工に際して
は、第6図に示すように加工材に捨て軸部1をもうけ、
加工材の逃げる範囲を広げて押出し時の荷重を下げる方
法を行っている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら捨て軸部1を設けることで、材料の歩留は
悪くなり、また第6図の符号2で示すように加工材の材
料流れが2方向になり、その材料流れを制御することが
困難なことから、加工後の製品の長さ方向の寸法精度は
悪くなる。
一方、高炭素クロム軸受鋼の冷間鍛造用素材は、焼鈍後
に伸線加工されているが、この伸線加工による加工硬化
によって素材の硬さが上昇する。
しかし従来では、素材硬さの上昇を極力抑えて適度の硬
さに止めておくため、伸線時の加工率の範囲の規定はな
い。
したがって伸線加工後の素材の硬さがばらつくため、従
来では部品の冷間鍛造による加工に際し、素材硬さの高
いものに対処する必要があり、鍛造中に加工材を焼鈍す
るための工程や、押出し加工時に捨て軸を設けないと安
定した加工が行えないという問題点があった。
そこで、本発明は上記の問題点に鑑み、高炭素クロム軸
受鋼の冷間鍛造による軸対象中空部品の加工に際し、素
材切断と鍛造以外の工程を省略し、加工コストの低減及
び生産性の向上を計かりつ、材料歩留を向上させた寸法
精度の良い部品を製造することができる軸受鋼の軸対称
中空部品の製造方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明の特徴とするところは、焼鈍後に伸線加工
された高炭素クロム軸受鋼の素材を予備鍛造し、その
後、押出ポンチで押出加工をして軸対称中空部品を製造
する方法において、前記押出ポンチの耐面圧値から素材
の硬度の範囲を定め、該定められた素材の硬度の範囲か
ら素材の伸線加工率の範囲を定め、前記定められた素材
の硬度の範囲から予備鍛造における歪量を定め、前記各
定められた範囲内において、素材を伸線加工し、予備鍛
造し、そ後、前記押出ポンチで押出加工する点にある。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第1図〜第5図を参照しつつ詳
細に説明する。
本発明の加工工程の1実施例は、先に説明した第1図I
〜VIに示す工程と同様であるので、その説明は省略す
る。
第1図IVに示す押出し加工工程における押出しポンチの
面圧は、素材の硬さにほぼ比例する。
第2図に本発明の加工工程における素材硬さと押出しポ
ンチにかかる面圧の一例を示す。通常鍛造に用いられ高
炭素クロム軸受鋼の硬さはHV200〜230程度であるが、そ
の時の押出しポンチにかかる面圧は、340kg/mm2〜390kg
/mm2にもなり、部品の量産は困難である。
そこで、種々実験の結果、押出しポンチにかかる面圧が
315kg/mm2以下であれば安定した加工が行えることを見
出した。
これより、第2図に示すように、押出しポンチにかかる
面圧を315kg/mm2以下にするためには素材の硬さをHV192
以下にする必要があることが判る。
即ち、押出ポンチの耐面圧値から素材の硬度の範囲は、
HV192以下である。
ところで、高炭素クロム軸受鋼の冷間鍛造用素材は、焼
鈍後に伸線加工されているが、この伸線加工により素材
が加工硬化し、硬さが上昇する。第3図は焼鈍後の伸線
加工における伸線加工率と素材の硬さとの関係を示して
いる。
このように、伸線加工率の増加に伴って素材の硬度が上
昇するので、前記押出ポンチの耐えられる素材の硬度の
範囲を維持するためには、加工率の範囲も規定する必要
がある。
そこで、第3図を参照すれば、前記素材の硬さの範囲を
HV192以下にするためには、焼鈍後の伸線加工率を5%
以下にしなければならないことが判る。
一方、素材の硬さ及び、伸線加工率を前記範囲に限定し
ても、予備鍛造で大きく径を太らせてしまっては、加工
材に大きな加工硬化が生じ、硬度が上昇し、押出し加工
が困難となる。そこで、予備鍛造における歪量を規定す
る必要がある。
第4図は素材硬さに対して、押出加工が可能な予備鍛造
時の歪量の限界を示したものである。この中でひずみ量
ψmaxが0.04未満の場合には、素材せん断時の変形が十
分に矯正されないため、製品の偏肉量が大きくなった
り、外表面に形状不良が残ったりする問題が発生するの
で、ひずみ量は0.04以上必要である。
第5図は、前記第3、4図の関係を一つにのグラフにし
たものである。
高炭素クロム軸受鋼の冷間鍛造を行って軸対称中空部品
などを製造するに際し、押出ポンチの寿命等から押出加
工をするときの素材硬度をHV192以下にする必要がある
が、その硬度を維持するために、第5図から、焼鈍後の
伸線加工率を5%以下にしなければならないこと、ま
た、予備鍛造は同グラフで求められる加工可能範囲の歪
量で行わねばならないことが判る。
たとえば素材硬さがHV185(伸線加工率が3.4%)の場
合、ψmaxが0.19の時には、ポンチは早期破損を生じる
が、ψmaxが0.07の時には安定した加工が行えた。
上記第1表は、本発明の範囲外で加工した場合(第1表
の上3例)と、本発明の範囲内で加工した場合(同下3
例)の、押出しポンチの寿命の関係を示すものである。
(発明の効果) 本発明によれば、高炭素クロム軸受鋼の冷間鍛造による
軸対称中空部品などの加工に際し、捨て軸部をもうけな
い加工が可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の実施例を示し、第1図は本発
明の加工工程を示したもの、第2図は本発明の加工工程
により鍛造を行った時の、素材硬さと押出しポンチにか
かる面圧の一例を示すグラフ、第3図は焼鈍後の伸線加
工における伸線加工率と素材の硬さとの関係を示すグラ
フ、第4図は素材硬さに対して押出し加工が可能な予備
鍛造時の素材からのひずみ量の限界を示したグラフ、第
5図は予備鍛造でのひずみ量と焼鈍後の伸線加工率との
関係から加工可能範囲を示すグラフ、第6図は従来の捨
て軸部を設けた加工材一例の断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 実成 俊政 兵庫県神戸市灘区将軍通4の3の8

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼鈍後に伸線加工された高炭素クロム軸受
    鋼の素材を予備鍛造し、その後、押出ポンチで押出加工
    をして軸対称中空部品を製造する方法において、 前記押出ポンチの耐面圧値から素材の硬度の範囲を定
    め、 該定められた素材の硬度の範囲から素材の伸線加工率の
    範囲を定め、 前記定められた素材の硬度の範囲から予備鍛造における
    歪量を定め、 前記各定められた範囲内において、素材を伸線加工し、
    予備鍛造し、その後、前記押出ポンチで押出加工するこ
    とを特徴とする軸受鋼の軸対称中空部品の製造方法。
JP16627686A 1986-07-15 1986-07-15 軸受鋼の軸対称中空部品の製造方法 Expired - Lifetime JPH06102245B2 (ja)

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JP2009191938A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Denso Corp スタータ

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