JPH0610216B2 - 0−(トリアルキルシリル)フエニルアセチレン重合体およびその製法 - Google Patents

0−(トリアルキルシリル)フエニルアセチレン重合体およびその製法

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JPH0610216B2
JPH0610216B2 JP23842186A JP23842186A JPH0610216B2 JP H0610216 B2 JPH0610216 B2 JP H0610216B2 JP 23842186 A JP23842186 A JP 23842186A JP 23842186 A JP23842186 A JP 23842186A JP H0610216 B2 JPH0610216 B2 JP H0610216B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、気体分離膜材料、電気・電子材料等として有
用である新規なo−(トリアルキルシリル)フェニルア
セチレン重合体およびその製法に関する。
〔従来の技術〕
従来、一置換フェニルアセチレン誘導体の重合体として
は、例えば、フェニルアセチレン重合体、o−メチルフ
ェニルアセチレン重合体などが知られている(PolymerPr
eprints,Japan,35,228(1986))が、分子量が数万〜十数
万と小さいため膜などへの成形加工が困難であり、得ら
れる膜は熱安定性および機械的強度が低いという問題点
を有している。
そこで、本発明の目的は、分子量が高く、有機溶媒に可
溶性であり、製膜性等の成形加工性に優れ、熱安定性、
機械的強度の高い膜を作製できる一置換フェニルアセチ
レン重合体を提供することにあり、さらに別の目的は、
このような重合体を比較的短時間で重合でき、かつ高収
率で製造することができる製法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は前記の問題点を解決するものとして、 一般式(I) 〔式中、R1,R2およびR3は、同一でも異なってもよ
く、低級アルキル基を表わす〕 で表わされる繰返し単位からなる重量平均分子量10000
〜3000000のo−(トリアルキルシリル)フェニルアセ
チレン重合体を提供するものである。
また、本発明は、一般式(II) 〔式中、R1,R2およびR3は前記に定義のとおりであ
る〕 で表わされるo−(トリアルキルシリル)フェニルアセ
チレンを、第VI族遷移金属化合物の存在下で重合させる
ことからなる前記一般式(I)で表わされる繰返し単位
からなるo−(トリアルキルシリル)フェニルアセチレ
ン重合体の製法を提供するものである。
前記の一般式(I)および(II)において、R12および
3が表わす低級アルキル基としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル等が挙げられる。
本発明の重合体の製法に用いられる第VI族遷移金属とし
ては、クロム、モリブデンおよびタングステンが挙げら
れ、触媒として使用される第VI族遷移金属化合物の具体
例としては、五塩化モリブデン(MoCl5)、六塩化タング
ステン等の塩化物;クロムカルボニル、モリブデンカル
ボニルおよびタングステンカルボニルの金属カルボニル
と有機ハロゲン化物、例えば四塩化炭素、トリクロロ酢
酸エチル等との混合物に紫外線などの光照射して得られ
る物質等を挙げることができる。これらの触媒は、単量
体であるo−(トリアルキルシリル)フェニルアセチレ
ン100モルに対し、0.2〜5モルの範囲で使用するのが適
当である。
また、本発明の製法では、上記の第VI族遷移金属化合物
に還元剤を併用することが好ましく、還元剤を併用する
ことにより前記触媒の作用を助長することができ、より
高分子量の重合体を得るのに有利である。使用すること
ができる還元剤としては、例えばテトラフェニルスズ、
テトラn−ブチルスズ、トリフェニルシラン、トリエチ
ルシラン、トリフェニルアンチモン、トリフェニルビス
マス等の有機金属化合物および金属水素化物などを挙げ
ることができる。この還元剤の使用量は、前記の第VI族
遷移金属化合物1モルに対し、0.3〜3モルの範囲が好
ましい。
本発明の製法における重合反応は、通常、有機溶媒中で
行なわれる。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン等
の炭化水素;四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙
げられる。
重合反応においては、単量体であるo−(トリアルキル
シリル)フェニルアセチレンの濃度は0.1〜5モル/
の範囲が好ましく、反応温度は−5〜80℃が好ましい
が、得られる重合体の分子量と収率が向上する点で特
に、0〜40℃は好ましい。反応時間は、通常数十分〜数
十時間である。
上記の重合反応により、一般式(I)で表わされる繰返
し単位からなる重合体を含む反応混合物が得られるが、
該反応混合物を反応に用いた有機溶媒で希釈した後大量
のメタノールの中に投入することにより、生成重合体が
沈殿するので濾別により回収することができる。
こうして得られる一般式(I)で表わされる繰返し単位
からなるo−(トリアルキルシリル)フェニルアセチレ
ン重合体は、重量平均分子量が10000〜3000000である。
〔実施例〕
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 乾燥窒素雰囲気下で充分精製したトルエン1中に六塩
化タングステン10ミリモルを加え、溶解し、次にo−
(トリメチルシリル)フェニルアセチレン1.0モルを添
加し、30℃で24時間重合させた。得られた反応混合物を
過剰のメタノール中に投入して生成重合体を沈殿させ、
濾別、乾燥した。メタノール不溶性重合体の収率は、単
量体の仕込量に対し91%であり、得られた重合体の分子
量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し
たところ、ポリスチレン換算での重量平均分子量が150
万であった。
なお、得られた重合体は黒紫色であり、電気伝導度は4
×10-15S/cm、120℃で20時間空気中で加熱した時に熱安
定性は、α=2.0×10-4(なお、 および▲▼はそれぞれ加熱前と後における重合体
の数平均重合度である)であった。
生成重合体をトルエンに溶解し、濾過後平滑面上に流延
し、乾燥させることにより丈夫な膜を得た。得られた膜
の気体透過性を測定したところ、酸素透過係数はPo
=8.9×10-9cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHgであり、酸素と
窒素の透過係数比はPo/PN2=3.3であった。
得られた重合体の赤外吸収スペクトルを第1図に示す。
次の吸収がみられた。
3050,1465(cm-1)・・・CH=Cに基づく吸収、 1245,835、750(cm-1)・・・-Si(CH3)3に基づく吸収、 720(cm-1)・・・ベンゼン環に基づく吸収。
また、得られた重合体の元素分析の結果は、次のとおり
であった。
計算値:(C11H14Si)nとして H:8.10%、C:75.79%、 Si:16.11% 実測値:H:8.03%、C:75.94%、 Si:16.03% 実施例2〜10 実施例1において、六塩化タングステンの代りに第1表
に示す触媒を用いたほかに、実施例2〜7および10にお
いては第1表に示す還元剤を10ミリモル使用し、また実
施例8においては溶媒としてトルエンの代りに四塩化炭
素を1用いた以外は、実施例1と同様にしてo−(ト
リメチルシリル)フェニルアセチレンの重合を行なっ
た。
得られた重合体の収率とポリスチレン換算の重量平均分
子量を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の新規重合体は、10000以上の高い分子量を有す
るもので、しかも有機溶媒に可溶性であるため、製膜性
等の成形加工性に優れている。該重合体は高い気体透過
性を有し、成形体の機械的強度が大きいので、気体透過
性膜、特に例えば空気から酸素を分離するなどの気体分
離膜として有用である。またこの重合体は耐熱安定性に
優れており、高温下に置かれる場所においても使用する
ことができる。さらに、本発明の重合体は、そのまま絶
縁材料として、またドーパントを加えて導電材料とし
て、種々の用途に電気、電子材料としても有用である。
また、本発明の重合体の製法によると、かかる有用な新
規重合体を比較的短い重合時間で高収率で得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたo−(トリメチルシリ
ル)フェニルアセチレン重合体の赤外吸収スペクトルを
表わす。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): 〔式中、R1,R2およびR3は、同一でも異なってもよ
    く、低級アルキル基を表わす〕 で表わされる繰返し単位からなる重量平均分子量10,000
    〜3,000,000のo−(トリアルキルシリル)フェニルア
    セチレン重合体。
  2. 【請求項2】一般式(II): 〔式中、R1,R2およびR3は、同一でも異なってもよ
    く、低級アルキル基を表わす〕 で表わされるo−(トリアルキルシリル)フェニルアセ
    チレンを、第VI族遷移金属化合物の存在下で重合させる
    ことからなる、一般式(I): 〔式中、R1,R2およびR3は、前記のとおりである〕 で表わされる繰返し単位からなる重量平均分子量10,000
    〜3,000,000のo−(トリアルキルシリル)フェニルア
    セチレン重合体の製法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載の製法であっ
    て、前記の重合を、さらに還元剤の存在下において行う
    製法。
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