JPH0610134B2 - アンホテリシンb/硫酸コレステロール組成物およびその製造方法 - Google Patents

アンホテリシンb/硫酸コレステロール組成物およびその製造方法

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JPH0610134B2
JPH0610134B2 JP63502859A JP50285988A JPH0610134B2 JP H0610134 B2 JPH0610134 B2 JP H0610134B2 JP 63502859 A JP63502859 A JP 63502859A JP 50285988 A JP50285988 A JP 50285988A JP H0610134 B2 JPH0610134 B2 JP H0610134B2
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Description

【発明の詳細な説明】 1.発明の分野 本発明は,真菌感染症治療用のアンホテリシンB組成物
に関し,特に,高いLD50(50%致死量)と治療効力とを
有するアンホテリシンB組成物に関する。
2.参照文献 1. Holz. R.W., in F.E. Hahn編, Antibiotics, vol.
2,Springer-Verlag, N.Y.(1979)。 2. Trembley, C.ら, Antimicrob Agents and Chemoth,
26(2):170(1984)。 3. Mehta, R.T. ら, Infection and Immunity,47(2):42
9(1985)。 4. Lopez-Berestein,G.ら, Cancer Drug Delivery, 1
(1):37(1983)。 5. New,R.R.C. ら, J Antimicrob Chemoth,8:371(198
1)。 6. Graybill, J.R.ら,J Infect Dis,145:5(1982)。 7. Lopez-Berestein, G., J Infect Dis, 150(2):278(1
984)。 8. Trembley, C.ら, Invest Opthalmol, 26:711(1985)。 9. Lopez-Berestein, G. ら, J Infect Dis, 151(4):70
4(1985)。 10. Juliano,R. ら, Biology of the Cell,4(39) (198
3)。 11. Mehta, R. ら,Biochem Biophys Acta, 770:230(198
4)。 12. Hopfer,R.L.ら, Antimicrob Agents and Chemoth,2
5 (3):387(1984)。 13. Brockerhoff, H. ら, Biochimica biphysica Acta
691:227(1982)。 14. Crowe,L. M.ら, Biochimica Biophysica Acta 769:
141(1984)。 15. Remington's Pharmaceutical Sciences, Gennaro,
A.R.編, Mack Publishing Company(1985).3。 発明の背景 アンホテリシンB(AMB)は,有効な抗真菌剤であり,現
在,最も重い全身性真菌感染症用に選択される薬剤であ
る(参照文献1)。この薬剤は,ヒト用に,AMBおよび
デオキシコール酸塩の凍結乾燥粉末〔「フンギゾン(Fun
gizone)」〕として,現在入手することができる。この
薬剤は,真菌膜の主要なステロール成分であるエルゴス
テロールと強く結合し,真菌膜に孔を形成し,その孔か
ら溶質分子を漏洩させる。また,この薬剤は,ほとんど
の哺乳類の細胞膜中に存在するステロールであるコレス
テロールに対しても強い結合親和性を有するので,宿主
細胞を破壊させ得る。
AMBを、遊離の形態で(すなわち,再形成されたAMB/デ
オキシコール酸塩複合体として)投与すると,赤血球細
胞の破壊による副作用が最初に認められ,続いて一層強
い心臓毒性,CNSおよび骨髄への副作用が起こる。身体
がこの薬剤を除去しようとすることが原因の腎臓毒性も
存在する。
AMBの毒性が,リポソームに結合した形のこの薬剤を投
与することによって減少させ得ることは,いくつもの研
究により示されている(文献2〜12)。この薬剤をリポ
ソームの形で投与すると,一般に,この薬剤のLD50は,
遊離の薬剤の約2〜3mg/kg体重から約8〜15mg/kgま
で増大する。しかし,リポソーム形製剤の制限は,アン
ホテリシンB/リポソーム粒子を水性媒体中で貯蔵した
場合に、明らかに粒径が不安定なことである。約200〜3
00nmの初期粒径分布を有するAMB含有リポソームは,
一般に,水性媒体中での長期間にわたる貯蔵中に,数ミ
クロンまでの大きなリポソーム構造を自然に形成す
る。、約1〜2ミクロンより大きい粒径を有するリポソ
ームは,非経口的に,すなわち血液中に投与すると,一
般に,小さなリポソームより毒性が大きい。血流中の大
きなリポソームの毒性は,肺胞毛細血管のリポソームに
よる閉鎖に,一部関連がある。また,比較的大きなリポ
ソームは肝臓に対してより大きな毒性があるという指摘
があり,これは恐らく網内細胞中へのリポソームの蓄積
が原因であろう。本願の譲受人が共有する米国特許出願
第781,395号(1985年9月27日出願)「アンホテリシン
Bリポソーム組成物」には,上記の粒径成長の問題を大
部分克服したAMBリポソームを調製し,貯蔵する新規な
方法が開示されている。
AMBを,コレステロールのポリエチレン誘導体(PEG−コ
レステロール)と複合させることによって形成したアン
ホテリシンB組成物も提案されている(国際特許出願US
84/00855)。この製剤は,AMBのLD50を,フンギゾンの
3.8mg/kgから,マウスでの10.0mg/kgまで増加させ,ま
た細胞培養物における細胞毒性も低下した。PEG−コレ
ステロールと複合しているAMBは,どのようにインビボ
で真菌感染症に対する治療効果を与えるのか,あるには
この複合体が粒径安定形で貯蔵し得るかどうかは知られ
ていない。
4.発明の要旨 本発明の目的は,従来技術で報告されたAMB製剤より充
分に高いLD50値を有し,かつインビボで真菌感染症を治
療するのに著しく有効なAMB組成物を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は,有意な粒径変化なしで数日間,懸
濁形態で貯蔵可能であり,かつ凍結乾燥調製物として長
期間貯蔵可能なAMB製剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は,真菌感染症をAMBで治療す
るための改良法を提供することにある。
本発明には,AMBおよび硫酸コレステロールの粒子を,A
MB:硫酸コレステロールのモル比が約1:1〜1:4で
含有するAMB組成物が含まれる。該組成物を水性媒体
中,懸濁形態で調製する際,これら粒子は約100〜400n
mの間の粒径が好ましい。浸透膨潤および溶質捕捉の研
究によると,これらの粒子は非リポソーム的であること
を示している。好ましい組成物は,AMBおよび硫酸コレ
ステロールを約1:1のモル比で含有しているが,数日
間にわたって溶液形態で貯蔵しても,粒径がほとんど変
化しないことを示している。
本発明のある局面によれば,この組成物は,モル比が
1:1〜1:4の間のアンホテリシンB/硫酸コレステ
ロール粒子の水性懸濁液を,粒径が主として約100〜200
nmの間にあり,光学的に透明に分散させることによっ
て形成される。得られた懸濁液は、次いで、ラクトース
のような凍結防止剤の存在下で,実質的な粒子径の増加
が起こる前に凍結乾燥する。水性媒体中で再形成した
後,粒子径は,主として200〜300nmの範囲内にある。
本発明の組成物は,マウスにおいて,同じ動物モデル系
におけるフンギゾンの約3.2mg/kgというLD50に比べて,
15mg/kgより大きなLD50を有し,1:1配合比の組成物
は,30〜40mg/kgより大きなLD50を有する。本発明のAMB
/硫酸コレステロール組成物の治療効力は,全AMB投与
レベルに依存するが,インビボで真菌感染症を治療する
際に,遊離のAMBについて観察される治療効力と同等ま
たはそれ以上である。
また,本発明には,従来達成されていたよりも実質的に
毒性が小さく,かつ治療効力が大きな,AMBによる真菌
症の治療方法が含まれる。本発明の方法には,AMB/硫
酸コレステロールの上記のタイプの水性粒子懸濁液を処
方し,該懸濁液の治療上有効な量を投与する方法が含ま
れる。
本発明の上記および他の目的は,以下の本発明の詳細な
説明によって充分に明らかになる。
図面の簡単な説明 第1A図〜第1C図は,Candida albicansで全身的に感
染させ,次いでAMBを一度に注射投与して治療した動物
の生存率を,感染後の日数の関数として表したグラフで
ある。第1A図,第1B図,および第1C図は,それぞ
れAMBを,0.5mg/kh/does,0.125mg/kg/does,および0.0
31mg/kg/does投与した場合である 発明の詳細な説明 I.粒子組成物の調製 A.粒子懸濁液 本発明のAMB/硫酸コレステロールの粒子懸濁液を調製
するために,AMBと硫酸コレステロールを,AMB:硫酸コ
レステロールの選択されたモル比の約1:1〜1:4の
間で,乾燥形態または溶液形態で混合する。好ましい方
法では,この2成分を,乾燥形態でかつ選択されたモル
比で混合して,次いで適切な溶媒,好ましくはメタノー
ルのようなアルコールに溶解する。メタノール中におけ
るAMBおよび硫酸コレステロールは,合計モル濃度が50
μmole/mlであり,AMB:硫酸コレステロールのモル比が
1:1と1:4との間であるのが適切である。例えば,
1:1配合の製剤は,AMBおよび硫酸コレステロールが
共に,25μmole/mmで存在することになる。
凍結防止剤を,好ましくは約5〜15%の間の最終濃度
で,上記AMB/硫酸コレステロール溶液に添加してもよ
い。この凍結防止剤は,後の処理工程で,2つの目的に
役立つものである。第1に,凍結防止剤は,混合物中の
溶媒が除去される際に,AMBおよび硫酸コレステロール
の成分が,その上に形成可能な結晶性で水溶性の充填剤
(bulking agent)を与える。すなわち,凍結防止剤の
乾燥結晶が,溶媒が除去される際に形成された脂質膜の
表面積を増大させ,その結果,水性媒体が乾燥混合物に
添加される際に,粒子の水和が容易になる。第2に,水
和された粒子を,下記のように凍結乾燥状態で貯蔵する
と,凍結防止剤が,凍結の際に起こり得る粒子の損傷を
低減し,その結果,再水和された粒子の粒径の増加を低
下させる。適切な凍結防止剤は,トレハロース,ラクト
ース,マルトース,セロビオース,スクロース,グルコ
ース,フルクトース,ソルビトール,ラフィノース,ミ
オ−イノシトール,およびグリセロールのような炭水化
物である(参照文献14)。マルトデキストリン,塩類な
どのような各種の他の水溶性充填剤は,粒子処理方法が
凍結工程を含まない場合,例えば粒子が貯蔵のために噴
霧乾燥される場合には,凍結防止剤の代わりに用いるこ
とができる。
AMB/硫酸コレステロールの脂質溶液は,乾燥されて脂
質膜になる。今説明したように,この膜は,好ましくは
充填剤を含有する溶液から形成され,脂質混合物で被覆
された充填剤の乾燥粒子を与える。溶媒の除去は,減圧
蒸発,または窒素のような不活性ガスの気流中で行われ
る。乾燥脂質膜は,不活性ガス中で貯蔵してもよいが,
4℃またはそれ以下の温度が好ましい。
水性粒子懸濁液は,水性媒体を乾燥脂質混合物に添加す
ることにより形成される。実施例1に用いた,10mMトリ
ス−塩酸,0.1mM EDTA,pH7.4を含有する媒体が適切であ
る。添加される媒体の量は,AMBの最終濃度が好ましく
は約25〜100μmole/mlの間になるような量で充分であ
る。
まず,上記脂質物質を,スパチユラまたは機械的な攪拌
によって,あらかた懸濁させて,脂質の固まりを水性媒
体中に分離させてスラリー状混合物を形成させる。得ら
れた材料は,超音波処理,均質化処理,フレンチプレス
などで高いエネルギーを与えることによって,粒子系が
微細になるまで分散させる。この分散処理は,所望の粒
径,好ましくは0.1〜1ミクロンの間の粒径が得られる
まで行う。懸濁液は,分散処理中加温してもよいが,不
活性雰囲気下に保持すべきである。実施例1に記載した
方法では,懸濁液は,45℃で超音波処理を行い,光学的
に透明にする。最終的な粒径は0.1〜0.2ミクロンの間で
あった。ここで,1moleのAMBあたり約1moleを超えな
い硫酸コレステロールを含有する製剤は,超音波処理し
ても光学的な透明性が得られず,粒子を分散するには,
少なくとも化学量論的な量の硫酸コレステロールが必要
であることを示していることが注目される。
粒子懸濁液は,モレキュラーシーブクロマトグラフィま
たは透析などによって処理し,痕跡量の混和していない
AMBを除去する。実施例1に示す透析条件が適切であ
る。分散された粒子懸濁液中のAMBの最終濃度は,懸濁
液の一部をメタノールで稀釈し,分光光度計を用いて40
6nmの波長でAMBについて測定することによって決定す
ることができる。分散液調製の各工程における代表的な
AMB濃度を,以下の実施例1の表1に示す。
B.乾燥粒子懸濁液 本発明のある局面に従って,本発明のAMB/硫酸コレス
テロール粒子は,乾燥形態で長期間貯蔵することがで
き,再水和する際に粒径が著しく増大しないことが見い
出された。
乾燥粒子製剤は,乾燥凍結または噴霧乾燥によって調製
することができる。両方法ともに,乾燥工程は,AMB/
硫酸コレステロール粒子の粒径が実質的に増大する前に
行われる。凍結乾燥法では,小さな粒子の懸濁液が急速
に凍結され,実施例1に記載しているように,好ましく
は20℃またはそれ以下の貯蔵温度で凍結乾燥される。粒
径に対する凍結乾燥の影響は,AMB:硫酸コレステロー
ルのモル比が1:1〜1:4の間にある4つの製剤の各
々について,実施例2の表2に示されている。各々の場
合について,平均粒径は,凍結乾燥前の約100〜200nm
から,凍結乾燥して水で再水和した後の200〜300nmの
間に増大した。凍結乾燥の前後の粒子の安定性について
は,以下の第II節で考察する。
噴霧乾燥では,粒子懸濁液は従来の装置で乾燥される。
これらの装置では,乾燥すべき粒子が,エアロゾル化懸
濁液の形態で,加熱された空気または不活性ガスの気流
中に噴霧され,そしてエアロゾル化された液滴が,ガス
気流中で乾燥されてプレートコレクターの方に運ばれ,
乾燥リポソームが収集される。噴霧乾燥装置の一例は,
ブチ(Buchi)190ミニ噴霧乾燥機である。
乾燥温度は,少なくとも約37℃であり,好ましくは約40
〜50℃の間である。収、集チヤンバーの温度は,一般的
には加熱空気の温度より低く,典型的に約37℃である,
乾燥された粒子は,収集され,不活性雰囲気下にて,脱
水形態で貯蔵される。
II.粒径安定性 この節では,粒子のモル組成,懸濁媒体,および貯蔵時
間に関する各種条件下における,AMB:硫酸コレステロ
ール粒子の懸濁液の粒径安定性について調べる。
最初の試験は実施例3に報告したが,AMB:硫酸コレス
テロールのモル比が,1:1,1:2,1:3,および
1:4のAMB:硫酸コレステロール粒子を調製し,透析
直後に4℃で8日間貯蔵した。結果を実施例3の表3に
示す。モル比が1:1の製剤は,8日間の試験期間にわ
たって実質的に安定であったが,他の製剤は,硫酸コレ
ステロールのモル比が増加するにつれて,次第により大
きな粒径のものが増加することを示した。
同様の4つの製剤を凍結乾燥して再水和した後の粒径安
定性を同様に試験して実施例3に示した。8日間の試験
による粒径安定性のデータを表3に示す。興味深いこと
に,この4つの製剤には粒径安定性にほとんど差がなか
った。そして,各製剤の平均粒径は,8日間の試験期間
で,せいぜい約2倍に増加しただけである。表2および
表4の結果を組み合わせると,(a)凍結乾燥されたAMB/
硫酸コレステロール粒子は,平均粒径と粒径分布とがほ
とんど増大することなく再形成し得ること,および(b)
再形成された懸濁液中の粒子は,溶液中で数日間貯蔵し
た場合,比較的安定であることが示される。
本発明の粒子の粒径特性に対する生理食塩水および血漿
の影響を調べて実施例4に示した。最初の試験では,上
記の4つの透析後のAMB/硫酸コレステロール製剤を,
0.9%の食塩水で稀釈し,直ちに粒径を測定した。表5
の最上段に示したように,1:1配合の製剤はほとんど
凝集しなかったが,すべての粒子が大きな粒径増加を示
した。凍結乾燥後の粒子について同様の試験を行い,結
果を,実施例4の表6の最上段に示した。表5および表
6のデータを比較すると,1:1配合の製剤は、透析後
よりも凍結乾燥後の方が,食塩水中で,粒径が著しく安
定であることを示している。硫酸コレステロールのモル
比が大きな他の3つの製剤は,凍結乾燥の前後に,食塩
水中で大きな粒径増加を示した。
第2の試験は,血漿中におけるAMB/硫酸コレステロー
ル粒子の粒径と、次いで血漿媒体を懸濁緩衝剤で稀釈し
た場合の影響とを調べるように設計した。まず,(凍結
乾燥の前後の)4つの各試料をヒト血漿で1:1に稀釈
し、次いで数分後に,10%ラクトースを含有する懸濁緩
衝液で稀釈した。粒径の測定は,稀釈直後に,および稀
釈してから20分後に行った。これらの結果を,実施例
4の表5および表6の下方の2段に示す。これらのデー
タを要約すると,血漿は,すべての製剤において粒径を
増加させた。最小の粒径増加は,1:1配合の製剤に認
められた,その粒径は1ミクロン(1000nm)より小さ
かった。血漿との接触によって生じた粒径増加は,1:
4配合の製剤以外の全ての製剤について,少なくとも部
分的に可逆的であった。このことは,懸濁媒体中の稀釈
形態で20分間保持した後に,粒径が著しく低下すること
によって示された。凍結乾燥の前後における粒子の粒径
の挙動には,ほとんど差がなかった。
上記のデータは,本発明のAMB/硫酸コレステロール製
剤が,乾燥形態で長期間貯蔵することができ,再水和時
に粒径が著しく増加しないか,あるいは血漿中における
粒径安定性が著しく変化しないことを示している。これ
らの乾燥粒子に観察された1つの重要な利点は,緩衝剤
中で貯蔵した場合に,粒径安定性が著しく大きかったと
いうことである。調べたAMB:硫酸コレステロールのモ
ル比の範囲内では,1:1配合の製剤が,種々の試験条
件下で,最高の粒径安定性の最小の平均粒径とを示し
た。
III.粒子特性 硫酸コレステロールは,時間を延長して(数時間)超音
波処理することによって,脂質の小胞またはリポソーム
を形成し得ることが報告されている(参照文献13)。そ
れゆえに,本発明のAMB/硫酸コレステロール粒子がリ
ポソーム状形態であるかどうかを決定することは興味深
いことである。これらの試験には,1:4配合のAMB/
硫酸コレステロール製剤を選んだ。その理由は,硫酸コ
レステロールの比率が比較的高い方がリポソーム構造を
形成しやすいからである。
リポソームの1つの特徴は,水溶液溶質分子を包み込む
ことが可能な連続した脂質二重層である。糖類などの標
識溶質のような多くの水溶性分子は,標識溶質を含有す
る水溶性媒体中でリポソーム脂質を(分散させながら)
調製することによって,リポソーム中に容易に包み込ま
れる。また,糖類のような小さな標識分子は,脂質二重
層の膜を徐々に通過する傾向がある。このことは,溶質
が,包みこまれた水性領域と,バルク相の水性領域との
間で,数時間から数日間の溶質交換期間にわたって平衡
化することで示される。
AMB/硫酸コレステロール(1:4)粒子がスクロース
を包み込む能力を試験するために,14Cスクロースを
含有する媒体中に分散させて粒子を調製した。光学的な
透明度が得られるまで超音波処理をした後,AMB/硫酸
コレステロール粒子の粒径範囲にある粒子を排除する物
質ふるい分けカラムを用いた分子ふるいクロマトグラフ
ィによって,粒子を懸濁媒体から分離した。試験の詳細
な実施例5に記載する。簡単に述べると,95%のAMB
が,ボイドボリューム中に溶出した粒子と結合していた
が,放射能が全く検出できないピークは,これらの粒子
に関連していた。
この試験によれば,上記の粒子は,包み込んだ(リポソ
ーム状)構造を形成しないか,あるいは非常に漏洩しや
すい構造を形成しているようである。後者の説明は可能
性が低い。その理由は,(a)コレステロールは,小さな
水溶性透過物のリポソーム透過性を低下させ,および
(b)従来報告されている純粋なコレステロール誘導体リ
ポソーム(参照文献13)は,透過性が非常に小さいから
である。ヘミコハク酸コレステロールリポソームに関す
る研究でも,各種の小さな水溶性分子の安定した包み込
みが示されている(国際特許願WO85/05030)。
リポソームの他の特徴は,等張性リポソームが低張性媒
体に注入されると膨潤するという性質である。このよう
に,リポソームは,二重層膜を通過する溶質の勾配に応
じて,小さな浸透圧計のような作用をする。等張性リポ
ソームの膨潤現象は,種々のコレステロール誘導体(コ
レステロール−PEG,硫酸コレステロール(参照文献1
3),およびヘミコハク酸コレステロールリポソーム
(国際特許願WO85/05030)を含む)で調製したリポソー
ムについて観察されている。コレステロール誘導体リポ
ソームは,従来のリン脂質成分から形成されたリポソー
ムほどに理想的な浸透圧計のような挙動は示さないが,
徐々に稀釈媒体に注入すると予想どおりの吸光度の上昇
を示す。
上記(1:1,1:2,1:3,および1:4のモル
比)の4つのAMB/コレステロール粒子組成物を,それ
ぞれ10%ラクトース中で調製した。透析前後の粒子につ
いて,稀釈直後の粒径と,稀釈してから20分後の粒径と
を比較して,蒸留水中の浸透膨潤特性とを試験した。こ
れらの結果を実施例6の表7に示す。いずれの粒子製剤
にも膨潤は観察されなかった。この試験は,本発明のAM
B/硫酸コレステロール粒子が閉鎖された小胞構造を形
成しないという上記の包み込みに関する試験から得た知
見を裏付けている。
IV.治療上の用途 AMBは,コクシジオイデス症,クリプトコックス症,全
身性モニリア症,ヒストプラズマ症,アスペルギルス
症,ロードプトルーラ症,スポロトリクス症,フィコミ
コーシス症,およびブラストミセス症を含む各種の全身
性真菌感染症を治療するのに有用であり,Leishmania属
のいくつかの種の菌に対しても有効である(参照文献1
5)。この薬剤は,現在入手し得る遊離形態では,強い
副作用があるので,一般的には,進行性であり,致命的
になる可能性がある全身性の真菌感染症の患者にのみ投
与される。また,この患者は,腎臓機能を常時モニター
するため,この薬剤で治療中は入院していなければなら
ない。
この節では,本発明の製剤中におけるAMBの毒性が低減
し,かつ効力が向上したことと,これに基づき薬剤とし
て使用可能なより広範囲の用途,特に癌の化学療法,免
疫抑制薬剤,または放射線治療を受けている患者のよう
な,免疫欠乏状態または免疫無防備状態の患者における
日和見的真菌感染症を予防する用途とについて説明す
る。
A.AMB/硫酸コレステロールの毒性 本発明の重要な特徴によって,ここに記載されたAMB:
硫酸コレステロール組成物が,遊離のAMB(フンギゾ
ン)よりも著しく毒性が低いことが,はるかに高いLD50
値を有することで裏付けられて見い出された。さらに,
この組成物は,報告されたLD50値との比較から判断し
て,従来技術の項で述べられたリポソーム形または脂質
複合体形のAMBよりも毒性が著しく小さい。本発明の組
成物LD50値を測定する毒性試験は実施例7に詳述されて
いる。最初の試験では,フンギゾンと1:4配合のAMB
/硫酸コレステロール粒子との致死毒性を調べた。表8
に示すデータによれば,遊離AMB(フンギゾン)の組成
物のLD50は,1〜4mg/kg動物体重の間である。この値
は,AMB/硫酸コレステロール組成物では,15〜25mg/kg
の間に増大する。このLD50値は,従来技術の項に記載さ
れたリポソーム形または脂質複合体形のAMB製剤につい
て以前に報告された値より実質的に高い値である。
追加の試験(実施例8に示されている)では,上記の4
つの異なるモル比のAMB製剤の致死毒性を,40mg/kgまで
の投与量で調べた。この実施例に示したように,AMB/C
HSO4の製剤は,40mg/kgまでのLD50値を示した。これら
のデータは,他の3つの製剤のLD50が,20mg/kgより小
さく,少なくとも1:4の配合の製剤は15〜20mg/kgの
間であることを示している。
また,本発明の組成物は,硫酸コレステロールが,広く
動物内に見い出される天然のコレステロール成分である
という利点を有している。このコレステロール化合物に
ついては,全く毒性は知られておらず,体内でコレステ
ロールスルファターゼによって代謝される。
最後に,毒性は,粒径が大きくなるにつれて増大すると
予想されるので,注射することが可能な安定で比較的小
さな粒子が毒性の減少に寄与する。
B.効力 このAMB/硫酸コレステロール組成物の他の重要な特徴
は,全身性真菌感染症を治療する際の著しく増強された
薬剤効力である。この発明を支持する目的で行った効力
の試験が実施例9に詳述されている。この実施例では,
静脈注射によって,C. albicansに感染させた動物を,
0.3〜0.9mg/kg(体重)の投与量のFungizone,または0.
3〜2.0mg/kg(体重)の投与量のAMB/硫酸コレステロー
ル(配合1:4)で治療した。薬剤の効力を,薬剤を投
与してから25日後の生存率で測定した。表11に示すデー
タにより,AMB/硫酸コレステロール組成物を用いる
と,0.3〜0.9mg/kgの各投与レベルにおいて,有意に高
い生存率が得られることが示される。2.0mg/kgの投与で
は,本発明の製剤で治療された動物がすべて生存した。
第2の効力試験では(実施例9に記載されている),C.
albicansを感染させたマウスに0.031,0.125および0.5m
g/kgの投与レベルで,各動物に,感染させた日に2回,
およびその翌日に2回投与した場合の生存率(%)を比較
した。そのデータを第1A図〜第1C図にグラフとして
示す。丸印は対照,四角印は遊離のAMB,三角印はAMB/C
HSO4(1:4),そしてダイヤモンド印はAMB/CHSO
4(1:1)を示し,各々上記の3種の異なるレベルで
投与した。2種の低レベルでの投与(第1B図および第
1C図)においては,2種のAMB/CHSO4製剤は,遊離のA
MBと同等の治療効力を示した。最高レベルでの投与(第
1A図)においては,1:1配合のAMB/CHSO4製剤は,
遊離のAMBまたは1:4配合のAMB/硫酸コレステロール
製剤が60〜80%の生存率であるのに比べて,100%の生
存率を示した。
本発明は,脱水されたAMB組成物を提供する。この脱水
されたAMB組成物は,長期間貯蔵後に再水和した際に,
約1ミクロン未満の選択された粒径範囲を有するAMB粒
子の懸濁液を形成する。粒子は,無水で不活性な環境下
に貯蔵できるので,毒性;および気体/液体界面での酸
化反応および機械的損傷に関連する脂質および薬物の分
解の問題が最少となる。非経口用途,例えば,静脈投与
用には,この組成物は,上記方法で製造し得るような約
0.1〜0.4ミクロンの粒径のAMBリポソームで製造するの
が好ましい。このAMB/脂質組成物は,典型的には約50
〜200mg/mlの選択されたAMB濃度に水和され,そして,
1〜5mg AMB/kg(体重)の濃度で投与される。投与
は,AMB/CHSO4粒子が実質的に粒径を増大する前に行わ
れる。
筋肉内注射する場合には,薬剤を注射部位から徐々に放
出するために,組成物は,より高濃度に再水和するのが
好ましく,このようにして組成物を注射部位に,好都合
に局在させることができる。
上記のことから,本発明のいかに種々の目的および特徴
が達成されるかがわかる。この発明は,従来の遊離のAM
BもしくはAMB脂質製剤に比べて毒性が実質的に低く,そ
して,遊離のAMBを含む報告された従来のAMB製剤と少な
くとも同等の薬物の効力を有するAMB組成物を提供す
る。この薬物は,増強された治療指数,特に減少した毒
性に関する上記指数によって,この薬剤の用途が一層拡
大される。例えば,免疫無防備状態の患者の予防治療,
および全身性活性真菌感染症の治療におけるより大きな
治療効果が付与される。
この組成物は,容易に調製され,そして,硫酸コレステ
ロール成分は,精製された状態で比較的安価であり,非
経口投与の場合は,そのままで利用される。この製剤
は,乾燥状態で容易に貯蔵され得,再水和すると,選択
された小粒径を有する粒子懸濁液が得られる。
次の実施例は,AMB/硫酸コレステロール組成物の製
法,特徴および用途を例示している。これらの実施例は
本発明の範囲を限定するものではない。
材料 CHSO4(コレステロール3−サルフェート,ナトリウム
塩)は,Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)から;AMB
(アンホテリシンB,1型)は,E.R.Squibb &Sons,In
c.ら寄贈された(Batch No.20-914-5978-001)。他
のすべての材料は,試薬グレードのものであるかまたは
市販のものよりも優れたものである。
実施例1 AMB/CHSO4粒子の調製 乾燥粉末形態のAMBおよびCHSO4を計量し,下記表1に示
す4種のAMB;硫酸コレステロールのモル比のうちの1
つを調製するように混合した。添加したAMBおよび硫酸
コレステロールの量は,粒子懸濁物中に,約50μmole/m
lのAMBおよび硫酸コレステロールの最終濃度を形成する
のに充分な量である。
乾燥メタノールをAMB/硫酸コレステロール粉末に加え
て,AMBの最終濃度を0.2〜0.6mg/mlとし,得られた懸濁
物を,粉末全部が溶解するまで攪拌した。この溶液にラ
クトースを加えて,最終水性生成物中に10%(w/v)のラ
クトースを含有する溶液を調製した。得られた溶液を減
圧乾燥し,親油性AMB/硫酸コレステロールフィルムで
被覆された乾燥ラクトース粒子を得た。
10mMトリス−塩酸,0.1mM EDTAを含有する緩衝懸濁液pH
7.4,67m0sm,を上記乾燥混合物に,AMBと硫酸コレステ
ロールとの合計の最終濃度が50μmole/mlになるのに充
分な量で添加した。この懸濁物を,ウルトラソニック
リキッド プロセッサー(Ultrasonics Liquid Processo
r)(Heat Ultrasonics,Inc.,Farmingdale,NY)モデルW
−800,プローブ ソニケーターで懸濁液が光学的に透
明になるまで超音波処理した。(この処理は,懸濁液を
湯浴で45℃に加温すれば容易に行なわれる)。超音波処
理は窒素ガス雰囲気下で行なった。
超音波処理したAMB/CHSO4粒子を,6000〜8000の分子量
カットオフの透析チューブを用いて透析して痕跡量の取
り込まれていないAMBを除去した。得られた物質を,10m
Mトリス−塩酸,0.1mM EDTA,10%(w/v)ラクトース含有
の緩衝液(pH7.4)(300m0sm)に対して透析した。透明
な懸濁液を,ドライアイス/イソプロパノール混合物中
で急速に凍結し,一夜−25℃の貯蔵温度で凍結乾燥し,
さらに2時間25℃で乾燥した(15SRC-X Lyophilizer;Vi
rtis,Gardiner,NY)。凍結乾燥した試料に,同容量の水
を加えてゆるやかに攪拌することによって再形成した。
次の表1は,種々の調製工程における4種の組成物のAM
Bの濃度を示す。
実施例2 粒径に対する凍結乾燥の影響 Nicompモデル200サイザー〔Nicomp Instruments Inc.,G
oleta,CA)を用い,動的レーザー光分散法(dynamic la
ser-light scattering)によって測定した。この測定用
では,10mMトリス/塩酸,0.1mM EDTA,10%(W/V)ラクト
ースを含有する緩衝液(pH7.4)を用い,典型的には,
試料を0.3μmole/mlに希釈した。実施例1で得た4種の
組成物の平均粒径と標準偏差(S.D.)とを下記表2に示
す。表からわかるように,4種の組成物はすべて,凍結
乾燥前に約130〜180nmの平均粒径を有し,そして凍結
乾燥後は約210〜280nmの平均粒径を有する。
実施例3 溶液を貯蔵したときの粒径に対する影響 実施例1による4種の試料は,AMBと硫酸コレステロー
ルとの合計の濃度が約50μmole/mlであり,これらを8
日間まで4℃にて保持した。0,2,6および8日目
に,各懸濁液の一部を採取し,約0.3μmole/mlに希釈
し,実施例2と同様にして粒径分布を調べた。その結果
を次の表2に示す。1:1配合の組成物は,粒径変化に
ついては安定であるが,硫酸コレステロールのモル比が
高い組成物は,貯蔵によって安定性が次第に低下する。
実施例1で行ったのと同様に,凍結乾燥し,蒸留水で再
生した後の同一組成物について同様に安定性試験を行っ
た。結果を表4に示す。この結果から次のことがわか
る:(a)4種の組成物の各々について,8日間にわたる
試験により,比較的小さなサイズの粒子が増加している
こと,および(b)粒径変化に対する,硫酸コレステロー
ルのモル量の影響はほとんどない。
実施例4 粒径に対する生理食塩水および血漿の影響 実施例1で得られた4種の試料を,0.9%(W/V)の生理食
塩水で希釈して約0.3μmole/mlとし,実施例2と同様に
してそれぞれの粒径を測定した。この結果を下記表5の
最上列に示す。各製剤について,生理食塩水により,平
均粒径が10倍を越えて増大した。1:1配合組成物の粒
径の成長は,硫酸コレステロール量が多いその他の3種
の組成物よりも有意に少なかった。
4種の試料をまた,ヒト血漿で1:1(V/V)に希釈し,
続いて(ヒト血漿と接触してから数分以内に),10mMト
リス/塩酸,0.1mM EDTA,10%ラクトース(W/V)を含有す
る緩衝液(pH7.4)で希釈し粒径を測定した。粒径測定
の結果を,下記の表5に示す。この測定は,希釈直後お
よび希釈してから20分後に行った。データによって,次
のことが示された。つまり,1:1の配合製剤が,血漿
と接触した際に粒径変化については最も鈍感であり,ま
た希釈媒質中で20分間保持することにより,すべての製
剤において粒径がいくらか小さくなった。
実施例1と同様に,凍結乾燥して蒸留水で再水和した後
のAMB/硫酸コレステロール粒子について,0.9%生理食
塩水または血漿を混合した後,同様の粒径測定を行っ
た。結果を下記の表6に示す。凍結乾燥前の粒子につい
て観察されたのと同様の粒径変化(表5のデータ参照)
が観察された。
実施例5 粒子のカプセル化試験 AMB/硫酸コレステロール粒子の,放射能標識マーカー
を包みこむ性能を試験した。乾燥AMB/硫酸コレステロ
ール混合物を懸濁させるのに使用するトリス緩衝媒体が
1μCiの14C−スクロースを含有すること以外,実施例
1と同様にしてCHSO4/AMBが4:1のモル比の配合粒子
を調製した。この懸濁液を,10mMトリス/塩酸,0.1mM
EDTA,10%(w/v)ラクトース含有の緩衝液(pH7.4)によ
り,平衡化させたセファデックスG50ゲル排除カラムに
かけ,次いで同じ緩衝液で溶出した。粒子はボイドボリ
ュームで溶出し,それは280nmの紫外線吸収によって
モニターされた。試料を収集し,通常のシンチレーショ
ン計数法で,放射能を測定した。AMBの95%が粒子ピー
ク内にあったが,この領域に,14C−スクロースの検知
し得るピークは見い出されなかった。
実施例6 浸透膨潤性の試験 AMBと硫酸コレステロールとのモル比の異なる4種のCHS
O4/AMB製剤を,実施例1と同様にして調製した(10%
のラクトースを含有する通常の懸濁媒体中に調製)。こ
れらの試料を,下記表7では透析後(P.D.)懸濁液と呼
んでいる。各試料の一部(10%ラクトース含有)を凍結
乾燥し,蒸留水で再生して得られた試料を下記の表では
凍結乾燥および再生試料(L.R.)と呼んでいる。
P.D.およびL.R.の各試料を蒸留水で希釈し,0.3μmole/
mlの濃度とし,低張の媒体で希釈直後,および希釈して
から20分後の粒子の粒径分布を,実施例2と同様にして
測定した。結果を下記の表7に示す。表から明らかなよ
うに,20分間のインキュベーションの時間にわたり,明
確な膨潤現象は見られなかった。このことは,試験され
た何れの試料についても,平均粒径が増加することによ
って裏付けられる。
実施例7 粒子懸濁液の毒性(LD50) 異系交配した雄のスイス/ウェブスター系マウスをSimo
nsen labs,Inc.から入手した。この動物の処理日の体重
は約15〜45gで4〜8週令であった。動物は,試験前の
少なくとも3日間は隔離し,隔離期間中健康であったマ
ウスだけを使用した。動物には,餌と水とを不断給餌し
た。
第1の試験では,動物の群を,滅菌生理食塩水に懸濁さ
せたフンギゾン(Fungizone:Squibb)または実施例1と
同様にして調製した1:4の配合割合のAMB/硫酸コレ
ステロール組成物で処理した。各々の場合において,AM
B濃度は,選択された投与量のAMB(表8に示す)が最終
容量0.2mlで投与できるように調整された。4〜8匹の
動物を各投与量の群に用いた。試験物質は,尾の側方の
動脈を介して,一回の静脈注射で投与した。各投与量は
約1.5分で投与した。
毒性の微候があるか否か,および死亡したかについて,
動物を処理した日は少なくとも3回(処理してから1,
2および4時間後に)観察した。5日間のうちの残りの
観察期間では,毎日朝と午後とに動物を調べた。試験結
果を表8に示す。この表では,5日目の生存数:処理さ
れた動物の合計数,が示されている。フンギゾンのLD50
値は,通常の方法で算出され,その値は3.2mg/kgであ
る。AMB/硫酸コレステロール組成物のLD50値は15〜20m
g/kgである。
第2の毒性試験では,実施例1で得られた4種のAMB/
硫酸コレステロール製剤のうちのひとつの20mg/kgの投
与量でマウスを処理した。薬物の投与法と動物のモニタ
ー法は上記と同様である。結果を下記の表9に示す。こ
の表では,1:1の配合割合の製剤は,20mg/kgより高
いLD50値を有することが示される。
第3の毒性試験は,Charles River Laboratory(Wilming
ton,MA)から入手した雄のCrL:CD-1(ICR)BRマウス(18
〜20g)を用いて,独立した実験室で行った。AMB:硫酸
コレステロールのモル比が1:4または1:1のAMB/CH
SO4製剤を上記と同様にして調製した。フンギゾンTM
と遊離のAMBとを,発熱因子を含有しない水で可溶化
し,室温で10分間超音波処理をした。全薬物製剤を,適
当な希釈用緩衝液で所望の濃度に希釈した。
感染していないマウスに,AMB組成物のひとつの単一投
与量を,ゆっくりと一度に静脈注射した。AMB/CHSO4
酸コレステロール製剤の投与量は,30,15,7.5,
3.75,1.88および0.94mgAMB/kgの体重であった。またフ
ンギゾンTMおよび遊離のAMBの投与量は,8,4,
2,1,0.5および0.25mgAMB/kg体重であった。死亡率
を,処理に続く5日間の間記録か,各製剤の50%致死量
(LD50)を標準的な方法で計算した。その結果を表10に
示す。表からわかるように,1:1および1:4の配合
のAMB/CHSO4製剤のLD50は,遊離のAMBもしくはフンギゾ
TMのLD50よりも数倍高い値である。1:1の割合で
配合したAMB/CHSO4製剤は,30mg/kgを超えるLD50値を示
す。
より最近,1:4および1:1の割合で配合されたAMB/
CHSO4製剤の毒性が,他の研究所で試験された。そこで
は,40mg AMB/kg体重までを一度に注射して試験した。
この試験により,1:1配合のAMB/CHSO4製剤のLD50
が40mg/kgより大きいことがわかった。
実施例8 AMB/硫酸コレステロール製剤の効力 20〜25gのCrl:CFW(SW)BRマウスを,Charles River Bree
ding Leboratoriesから入手し,餌と水を不断給餌し
た。カンジダアルビカンス(C. albicans)菌株30を,S
DA(サボロード−デキトロース−寒天)上にて,35℃で
18時間増殖させ,菌体を集め,滅菌してパイロジェンを
含まない生理食塩水で希釈し,0.2ml容量の単位を形成
する約7×108個のコロニーを得た。
8〜10匹の動物に,尾の静脈から,上記のC. albicans
の混合物0.2mlずつを注射した。上記真菌を感染させて
2日後に,動物にフンギゾンもしくは実施例1と同様に
して調製したAMB/硫酸コレステロール(1:4)を,
段階的に投与量を変えて注射した。AMB製剤は,各動物
が尾の静脈を通じて静脈注射される全容量が, mlとな
るようにその濃度が調整された。投与されたAMBの量
は,薬物(mg)/動物の体重(kg)によって表され,表
10の左側に示してある。動物は薬物投与後25日間観察し
た。試験動物の総数に対する25日目の生存数を,2種の
AMB製剤,および対照の緩衝液について表11に示す。
第2の研究では,18〜20gの雄のCrl:CD-1(ICR)BRマウス
に,0.1mlのC. albicans(106個の細胞/動物)を感染
させ,1グループ当り10匹の動物の治療グループに分け
た。遊離のAMBと,1:1および1:4に配合したAMB/C
HSO4製剤とを,実施例7および実施例1と同様にして調
製した。感染させたマウスに,各薬物製剤の投与を,感
染させた日に2回とさらに次の日に2回の合計4回,静
脈ルートで行なった。各試験グループに対する単一投与
AMBレベルは,0.5,0.125および0.031mg AMB/kg体重/
回であった。対照のグループは希釈緩衝液だけを投与し
た。感染させてから30日間,マウスが死亡するか否かを
観察した。50%保護投与量(PD50)を,生存数データか
ら通常の方法により算出した。
表12に,2種のAMB/CHSO4製剤と遊離のAMBとについて得
たPD50のデータをまとめて示す。AMB/CHSO4製剤は両者
とも,真菌感染症の治療に,遊離AMBと同等に有効であ
った。
上記の試験から作成した生存曲線を,上記で考察したよ
うに,第1A〜1C図に示す。つまり,特に,1:1に
配合したAMB/CHSO4製剤により,遊離AMBにより達成され
る治療効力よりも高い治療効力が,より高いAMB投与レ
ベルで達成されることを示している。
本発明は,特定の実施例,用途および調製法について記
載され説明されているが,この発明の範囲から逸脱する
ことなく種々の変更および改変が行なわれ得ることは明
らかである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗真菌活性を有するアンホテリシンBの粒
    子を含有するアンホテリシンBの組成物であって、該ア
    ンホテリシンBの粒子は、アンホテリシンBと硫酸コレ
    ステロールとのモル比が1:1から1:4の間の割合で
    硫酸コレステロールを含む。
  2. 【請求項2】前記粒子が、水性媒体中に懸濁しており、
    主として100〜400nmの間の範囲の粒径を有する、請求
    の範囲第1項に記載の組成物。
  3. 【請求項3】次の工程により製造される請求の範囲第2
    項に記載の組成物: (a)アンホテリシンBおよび硫酸コレステロールの1:
    1から1:4の間のモル比の水性懸濁液を分散させて、
    光学的に透明にする工程、 (b)該懸濁液を、該懸濁液中の粒子径が実質的に増大す
    る前に、凍結保護物質の存在下で凍結乾燥する工程、お
    よび (c)凍結乾燥された物質を水性媒体で再生する工程。
  4. 【請求項4】アンホテリシンBと硫酸コレステロールと
    のモル比が1:1である請求の範囲第1項に記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】LD50が15mg/kgより大きく、水性媒体中で1
    00〜400nmの粒径に再生することのできる形態のアン
    ホテリシンBを調製する方法であって、次の工程を包含
    する: (a)アンホテリシンBおよび硫酸コレステロールの1:
    1から1:4の間のモル比の水性懸濁液を分散させて、
    光学的に透明にする工程、および (b)該懸濁液を、該懸濁液中の粒子径が実質的に増大す
    る前に、凍結保護物質の存在下で凍結乾燥する工程。
  6. 【請求項6】前記懸濁液中のアンホテリシンBと硫酸コ
    レステロールとのモル比が、1:1である請求の範囲第
    5項に記載の方法。
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