JPH06101109B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH06101109B2 JPH06101109B2 JP25145585A JP25145585A JPH06101109B2 JP H06101109 B2 JPH06101109 B2 JP H06101109B2 JP 25145585 A JP25145585 A JP 25145585A JP 25145585 A JP25145585 A JP 25145585A JP H06101109 B2 JPH06101109 B2 JP H06101109B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- recording medium
- layer
- magnetic recording
- coating type
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複数の磁性層を重層形成した磁気記録媒体に
関し、特に長波長記録にも、短波長記録にも適した高性
能な磁気記録媒体に関するものである。
関し、特に長波長記録にも、短波長記録にも適した高性
能な磁気記録媒体に関するものである。
従来の技術 従来、磁気記録媒体の磁性層として、γ−Fe2O3,Co吸着
γ−Fe2O3，Fe3O4，などの磁性体粉末とバインダーを支
持体上に塗布、乾燥したものがある。この塗布型の磁気
記録媒体は、記録波長が比較的長波長の磁気記録に適し
ている反面、短波長の磁気記録には不適当であった。
γ−Fe2O3，Fe3O4，などの磁性体粉末とバインダーを支
持体上に塗布、乾燥したものがある。この塗布型の磁気
記録媒体は、記録波長が比較的長波長の磁気記録に適し
ている反面、短波長の磁気記録には不適当であった。
そのため、近年短波長の磁気記録に適する磁気特性を持
った磁気記録媒体が開発されてきた。
った磁気記録媒体が開発されてきた。
その一つとして、鉄やコバルトなどの磁性金属を支持体
上に真空蒸着，イオンプレーティング，スパッタリン
グ，メッキなどの方法により薄膜状に形成したものが有
る。これらは磁性金属薄膜の厚みが数1000Åであること
から特に短波長記録に適しているが、その反面長波長記
録に適さないために長波長から短波長まで均一な出力信
号が要求されるオーディオテープには不適当であった。
上に真空蒸着，イオンプレーティング，スパッタリン
グ，メッキなどの方法により薄膜状に形成したものが有
る。これらは磁性金属薄膜の厚みが数1000Åであること
から特に短波長記録に適しているが、その反面長波長記
録に適さないために長波長から短波長まで均一な出力信
号が要求されるオーディオテープには不適当であった。
このような塗布型，磁性金属薄膜型のそれぞれの欠点を
解決するために、支持体の表面に抵抗磁力なる塗布型磁
性層を設け、その上に非磁性体上り成る中間層を設け、
さらにその上に高抗磁力なる磁性金属薄膜層を設けた磁
気記録媒体が提案されており、これによって、長波長か
ら短波長まで均一な出力特性が得られるものである。な
お、中間層は下記の目的のために形成するものである。
解決するために、支持体の表面に抵抗磁力なる塗布型磁
性層を設け、その上に非磁性体上り成る中間層を設け、
さらにその上に高抗磁力なる磁性金属薄膜層を設けた磁
気記録媒体が提案されており、これによって、長波長か
ら短波長まで均一な出力特性が得られるものである。な
お、中間層は下記の目的のために形成するものである。
（１）支持体上に形成した塗布型磁性層の表面は、たと
えカレンダー処理がなされていてもかなりの凹凸が有
り、その上に真空蒸着などによって磁性金属薄膜を設け
ても、その表面の凹凸は改善されることなく、このよう
な磁気記録媒体によって記録，再生を行なった場合、短
波長領域の出力が低下し、磁性金属薄膜の持つ特徴が失
なわれてしまうことから、塗布型磁性層の表面を平滑に
し凹凸の小さい磁性金属薄膜を形成する必要が有る。
えカレンダー処理がなされていてもかなりの凹凸が有
り、その上に真空蒸着などによって磁性金属薄膜を設け
ても、その表面の凹凸は改善されることなく、このよう
な磁気記録媒体によって記録，再生を行なった場合、短
波長領域の出力が低下し、磁性金属薄膜の持つ特徴が失
なわれてしまうことから、塗布型磁性層の表面を平滑に
し凹凸の小さい磁性金属薄膜を形成する必要が有る。
（２）塗布型磁性層の表面に磁性金属薄膜層を真空蒸着
などによって設けようとした場合、塗布型磁性層中の低
沸点添加剤が揮散し、真空度を低下させたり、さらにそ
の揮散成分によって塗布型磁性層と磁性金属薄膜との付
着が著しく低下したり、光沢が悪く、表面性の悪いもの
になってしまうため、塗布型磁性層中の添加剤の揮散を
抑える必要がある。
などによって設けようとした場合、塗布型磁性層中の低
沸点添加剤が揮散し、真空度を低下させたり、さらにそ
の揮散成分によって塗布型磁性層と磁性金属薄膜との付
着が著しく低下したり、光沢が悪く、表面性の悪いもの
になってしまうため、塗布型磁性層中の添加剤の揮散を
抑える必要がある。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら本発明者がこのような磁気記録媒体を製造
しようとしたところ種々の問題点があることが判明し
た。それは、中間層を形成する最も簡単な方法として、
有機高分子物質（例、エポキシ樹脂，ウレタン樹脂，塩
化ビニル樹脂，ポリエステル樹脂）を溶液として塗布型
磁性層の表面に塗布、乾燥したが、これらの有機高分子
物質を溶液状態にするには、通常、有機溶剤を用いなけ
ればならず、溶液状の有機高分子物質であっても、塗布
するためには希釈のために有機溶剤を用いなければなら
ない。ところが有機溶剤はほとんどのものが表面張力が
低いために、有機高分子物質を有機溶剤で溶解して、一
般的なロールコート，スプレーコート等の方法で塗布型
磁性層表面に塗布した場合、塗布型磁性層表面に残ら
ず、ほとんどその内部へ浸透してしまい、目的とする平
滑な中間層を形成することができない事である。
しようとしたところ種々の問題点があることが判明し
た。それは、中間層を形成する最も簡単な方法として、
有機高分子物質（例、エポキシ樹脂，ウレタン樹脂，塩
化ビニル樹脂，ポリエステル樹脂）を溶液として塗布型
磁性層の表面に塗布、乾燥したが、これらの有機高分子
物質を溶液状態にするには、通常、有機溶剤を用いなけ
ればならず、溶液状の有機高分子物質であっても、塗布
するためには希釈のために有機溶剤を用いなければなら
ない。ところが有機溶剤はほとんどのものが表面張力が
低いために、有機高分子物質を有機溶剤で溶解して、一
般的なロールコート，スプレーコート等の方法で塗布型
磁性層表面に塗布した場合、塗布型磁性層表面に残ら
ず、ほとんどその内部へ浸透してしまい、目的とする平
滑な中間層を形成することができない事である。
本発明はこのような問題点を解決するものであり、正確
な厚みと平滑性の良好な中間層を形成することにより、
長波長領域においても、短波長領域においても優れた出
力特性を持った磁気記録媒体を提供するものである。
な厚みと平滑性の良好な中間層を形成することにより、
長波長領域においても、短波長領域においても優れた出
力特性を持った磁気記録媒体を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明による磁気記録媒
体は、水溶性の有機高分子物質を中間層に用いることを
特長とするものである。
体は、水溶性の有機高分子物質を中間層に用いることを
特長とするものである。
作用 本発明による磁気記録媒体は、上記の問題を解決するた
めの手段を施し、塗布型磁性層への有機高分子物質の溶
液の浸透量を少なくし、目的とする平滑で均一な厚みの
中間層を形成することにより高性能な磁気記録媒体を提
供するものである。
めの手段を施し、塗布型磁性層への有機高分子物質の溶
液の浸透量を少なくし、目的とする平滑で均一な厚みの
中間層を形成することにより高性能な磁気記録媒体を提
供するものである。
実施例 以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第１図に示すように厚さ９μｍのポリエステル支持体10
の表面に厚さ4.5μｍの塗布型磁性層11を形成し、カレ
ンダー処理を施す。この塗布型磁性層11の抗磁力は600O
e残留磁束密度は、1800Gaussであった。この塗布型磁性
層11の表面に下表に示すような数種類の有機高分子物質
の溶液を作成し、ダイレクトグラビア法によって塗布
し、160℃で５分間乾燥し、中間層12を得た。
の表面に厚さ4.5μｍの塗布型磁性層11を形成し、カレ
ンダー処理を施す。この塗布型磁性層11の抗磁力は600O
e残留磁束密度は、1800Gaussであった。この塗布型磁性
層11の表面に下表に示すような数種類の有機高分子物質
の溶液を作成し、ダイレクトグラビア法によって塗布
し、160℃で５分間乾燥し、中間層12を得た。
次に中間層12が形成された表面に真空蒸着法によってCo
−Ni（20％）磁性金属薄膜層13を形成した。またこの時
の磁性金属薄膜層13だけの磁気特性は抗磁力700Oe残留
磁束密度は10000Gaussである事が確認された。
−Ni（20％）磁性金属薄膜層13を形成した。またこの時
の磁性金属薄膜層13だけの磁気特性は抗磁力700Oe残留
磁束密度は10000Gaussである事が確認された。
上記要領で作成された各磁気記録媒体について、表面光
沢度をJIS測定法に準じ20゜で、さらに3.81m幅のテープ
状に裁断し市販のオーディオカセットデッキにより周波
数特性を測定した。光沢度は下表に、周波数特性は第２
図に示した。
沢度をJIS測定法に準じ20゜で、さらに3.81m幅のテープ
状に裁断し市販のオーディオカセットデッキにより周波
数特性を測定した。光沢度は下表に、周波数特性は第２
図に示した。
表に示すように、水溶性ポリエステル樹脂を用いて中間
層を形成したサンプルは他の有機溶剤に有機高分子物質
を溶解したサンプルに比べて光沢度が高く目視において
もその差は認められた。次に周波数特性では第２図に見
られるように水溶性ポリエステル樹脂を用いて中間層を
形成したサンプル1,2,3は有機溶剤に溶解したサンプル
5,6,7に比べて高域、特に10kHzから上の周波数領域にお
いて出力差がはっきりと現れている。これらの結果は、
水溶性樹脂は有機高分子物質を有機溶剤に溶解したもの
に比べて、塗布型磁性層上に確実に、厚みの均一な中間
層が形成されることにより、塗布型磁性層の表面を平滑
にし、さらにその表面に磁性金属薄膜を形成する真空蒸
着や、スパッタリングなどの工程において、塗布型磁性
層からの低沸点添加剤の揮散を抑えることにより磁気特
性の良好な金属薄膜型磁性層を形成され、これらが高域
特性の向上に寄与しているものである。
層を形成したサンプルは他の有機溶剤に有機高分子物質
を溶解したサンプルに比べて光沢度が高く目視において
もその差は認められた。次に周波数特性では第２図に見
られるように水溶性ポリエステル樹脂を用いて中間層を
形成したサンプル1,2,3は有機溶剤に溶解したサンプル
5,6,7に比べて高域、特に10kHzから上の周波数領域にお
いて出力差がはっきりと現れている。これらの結果は、
水溶性樹脂は有機高分子物質を有機溶剤に溶解したもの
に比べて、塗布型磁性層上に確実に、厚みの均一な中間
層が形成されることにより、塗布型磁性層の表面を平滑
にし、さらにその表面に磁性金属薄膜を形成する真空蒸
着や、スパッタリングなどの工程において、塗布型磁性
層からの低沸点添加剤の揮散を抑えることにより磁気特
性の良好な金属薄膜型磁性層を形成され、これらが高域
特性の向上に寄与しているものである。
発明の効果 以上のように本発明の磁気記録媒体は、塗布型磁性層の
表面に水溶性樹脂によって中間層を形成することによ
り、低周波，高周波領域において優れた特性を得ること
ができるものである。
表面に水溶性樹脂によって中間層を形成することによ
り、低周波，高周波領域において優れた特性を得ること
ができるものである。
第１図は本発明の一実施例における磁気記録媒体の断面
図、第２図はその周波数特性図である。 10……支持体、11……塗布型磁性層、12……中間層、13
……金属薄膜型磁性層。
図、第２図はその周波数特性図である。 10……支持体、11……塗布型磁性層、12……中間層、13
……金属薄膜型磁性層。
Claims (1)
- 【請求項１】支持体上に磁性粉をバインダーと共に塗布
乾燥して得られた第１の磁性層の表面に水溶性樹脂から
成る中間層を設け、さらにその表面に磁性金属から成る
第２の磁性層を形成した事を特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25145585A JPH06101109B2 (ja) | 1985-11-08 | 1985-11-08 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25145585A JPH06101109B2 (ja) | 1985-11-08 | 1985-11-08 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62110623A JPS62110623A (ja) | 1987-05-21 |
| JPH06101109B2 true JPH06101109B2 (ja) | 1994-12-12 |
Family
ID=17223078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25145585A Expired - Lifetime JPH06101109B2 (ja) | 1985-11-08 | 1985-11-08 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06101109B2 (ja) |
-
1985
- 1985-11-08 JP JP25145585A patent/JPH06101109B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62110623A (ja) | 1987-05-21 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4371590A (en) | Magnetic recording medium with stepwise orientation of deposited metallic particles | |
| JPS62121929A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
| JPS58139337A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH04259909A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2851898B2 (ja) | 潤滑剤及び磁気記録媒体 | |
| JPH06101109B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0546013B2 (ja) | ||
| JPH0576703B2 (ja) | ||
| JPS62128019A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| KR960000822B1 (ko) | 자기기록매체 | |
| JPH0516085B2 (ja) | ||
| JPH0328733B2 (ja) | ||
| JPH01232517A (ja) | 金属薄膜型磁気記録媒体 | |
| JPS61292219A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS58171717A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS6037528B2 (ja) | 磁気記録媒体の製造法 | |
| JPS60124021A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS59229737A (ja) | 金属薄膜型磁気記録媒体の製造方法 | |
| JPS5972648A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS5836411B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0432019A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS627605B2 (ja) | ||
| JPH0479043B2 (ja) | ||
| JPS639293B2 (ja) | ||
| JPS60622A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 |