JPH06100963A - 電気接点材料 - Google Patents
電気接点材料Info
- Publication number
- JPH06100963A JPH06100963A JP25329392A JP25329392A JPH06100963A JP H06100963 A JPH06100963 A JP H06100963A JP 25329392 A JP25329392 A JP 25329392A JP 25329392 A JP25329392 A JP 25329392A JP H06100963 A JPH06100963 A JP H06100963A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- contact material
- meo
- powder
- electrical contact
- rich
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気接点材料として用いるAg−Fe合金におい
て、安定した接触特性を有し、温度上昇等により耐溶着
性を低下せることになく、しかも加工性やスポット溶接
性が種々の添加物の混在によって阻害されずに、自動化
ラインが組めるようにすることを目的とする。 【構成】 Ag中にCd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくと
も1種以上を0.05〜15Wt% 含むAg−MeO 系接点材料の表
面層をAgリッチにしたものと、Feの含有量が0.01〜20Wt
% であるところのAg−Fe粉と混ぜて棒材とし、この棒材
を押し出しにより複合線材および条材とし、かつAg−Me
O 系接点材料が全体の断面積の5 〜65% の面積比率を占
めるようにしたことを特徴とする。
て、安定した接触特性を有し、温度上昇等により耐溶着
性を低下せることになく、しかも加工性やスポット溶接
性が種々の添加物の混在によって阻害されずに、自動化
ラインが組めるようにすることを目的とする。 【構成】 Ag中にCd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくと
も1種以上を0.05〜15Wt% 含むAg−MeO 系接点材料の表
面層をAgリッチにしたものと、Feの含有量が0.01〜20Wt
% であるところのAg−Fe粉と混ぜて棒材とし、この棒材
を押し出しにより複合線材および条材とし、かつAg−Me
O 系接点材料が全体の断面積の5 〜65% の面積比率を占
めるようにしたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Ag−Fe系合金に比較し
て耐溶着性・耐消耗性にすぐれ、かつ同等の加工性・ス
ポット溶接性を有する複合電気接点材料に関する。
て耐溶着性・耐消耗性にすぐれ、かつ同等の加工性・ス
ポット溶接性を有する複合電気接点材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電気接点材料として種々のもの
が用いられているが、特にAg−Fe接点は、低接触抵抗で
消耗量が少ないためにAgに代わってかなり広範に使用さ
れている。また、Ag−Feは加工やスポット溶接が容易な
ため台材などへの固着作業の自動化が可能となり、組立
コストが安くしかも品質の安定化がはかれる。
が用いられているが、特にAg−Fe接点は、低接触抵抗で
消耗量が少ないためにAgに代わってかなり広範に使用さ
れている。また、Ag−Feは加工やスポット溶接が容易な
ため台材などへの固着作業の自動化が可能となり、組立
コストが安くしかも品質の安定化がはかれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Ag−Fe
はAg−CdO 等のAg−酸化物系と比較して機械的強度が小
さく耐溶着性が劣るために使用範囲が比較的小さい電流
領域に限定されてしまう問題がある。近年、各種装置や
機器類は軽量かつ小型化をはかり、しかも大容量化を指
向しているが、この点からもAg−Fe系の耐溶着性が劣る
という問題がある。
はAg−CdO 等のAg−酸化物系と比較して機械的強度が小
さく耐溶着性が劣るために使用範囲が比較的小さい電流
領域に限定されてしまう問題がある。近年、各種装置や
機器類は軽量かつ小型化をはかり、しかも大容量化を指
向しているが、この点からもAg−Fe系の耐溶着性が劣る
という問題がある。
【0004】これらの問題を解消する方法として、Ag−
Fe合金中に種々の金属元素等を添加して特性の改善を試
みている。Ag−Fe合金は、AgとFeの固溶度がほとんど無
いために粉末焼結によって製造されるが、前述の試みは
開閉時に発生するアーク熱による影響を減少させるまで
には至らず、Ag−Fe合金本来の特長である安定した接触
特性を損ない、温度上昇等により耐溶着性を低下させる
ことになる。
Fe合金中に種々の金属元素等を添加して特性の改善を試
みている。Ag−Fe合金は、AgとFeの固溶度がほとんど無
いために粉末焼結によって製造されるが、前述の試みは
開閉時に発生するアーク熱による影響を減少させるまで
には至らず、Ag−Fe合金本来の特長である安定した接触
特性を損ない、温度上昇等により耐溶着性を低下させる
ことになる。
【0005】また、Ag−Fe合金の特長である加工性やス
ポット溶接性が種々の添加物の混在によって阻害され、
自動化ラインが組めないという問題もある。そこで、酸
化物のアークに対する諸現象、例えば接点表面の清浄化
作用ならびに消弧作用等が添加する酸化物の特性、特に
その蒸気圧の温度特性に最も関係が深いとする考え方に
基づいて実験を繰り返した結果、Cd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Te
の各酸化物を少なくとも1種以上添加することにより、
Ag−Feの特長である加工性やスポット溶接性を劣化させ
ることなく機械的強度の向上と耐溶着性を改善して使用
電流範囲を拡大することに極めて大きな効果があること
を見出した。
ポット溶接性が種々の添加物の混在によって阻害され、
自動化ラインが組めないという問題もある。そこで、酸
化物のアークに対する諸現象、例えば接点表面の清浄化
作用ならびに消弧作用等が添加する酸化物の特性、特に
その蒸気圧の温度特性に最も関係が深いとする考え方に
基づいて実験を繰り返した結果、Cd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Te
の各酸化物を少なくとも1種以上添加することにより、
Ag−Feの特長である加工性やスポット溶接性を劣化させ
ることなく機械的強度の向上と耐溶着性を改善して使用
電流範囲を拡大することに極めて大きな効果があること
を見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、Ag中に
Cd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくとも1種以上を0.05
〜15Wt% 含むAg−MeO 系接点材料の表面層をAgリッチに
したものと、Feの含有量が0.01〜20Wt% であるところの
Ag−Fe粉と混ぜて棒材とし、この棒材を押し出しにより
複合線材もしくは条材とし、かつAg−MeO 系接点材料が
全体の断面積の5 〜65% の面積比率を占めるようにした
ことを特徴とするものである。
Cd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくとも1種以上を0.05
〜15Wt% 含むAg−MeO 系接点材料の表面層をAgリッチに
したものと、Feの含有量が0.01〜20Wt% であるところの
Ag−Fe粉と混ぜて棒材とし、この棒材を押し出しにより
複合線材もしくは条材とし、かつAg−MeO 系接点材料が
全体の断面積の5 〜65% の面積比率を占めるようにした
ことを特徴とするものである。
【0007】このようにしたことにより、電気接点とし
て開閉時に発生するアーク熱による影響を減少させるも
のである。なお、Ag−MeO 系接点材料の添加上限を15Wt
% とした理由は、それを超過する添加量とした場合、非
常に脆くなってAg−Fe本来の特長である良好な加工性を
低下させると共に温度上昇などにより耐溶着性を損なう
ことになるからである。また、0.05Wt% の下限値は、効
果発揮の最低限である。
て開閉時に発生するアーク熱による影響を減少させるも
のである。なお、Ag−MeO 系接点材料の添加上限を15Wt
% とした理由は、それを超過する添加量とした場合、非
常に脆くなってAg−Fe本来の特長である良好な加工性を
低下させると共に温度上昇などにより耐溶着性を損なう
ことになるからである。また、0.05Wt% の下限値は、効
果発揮の最低限である。
【0008】また、Ag−MeO 系接点材料の表面層をAgリ
ッチにすることは、Ag−Fe粉と混合後の成形・焼鈍およ
び押し出しの際の加熱と圧力等で隣接したAg−Fe粒子と
の間で拡散が起こり、複合材組織の強度を増大させ、溶
接強度ならびに耐消耗性の向上に効果を有する。また、
Ag−MeO 系接点材料が全体の断面積を占める面積比率
は、5%未満ではAg−MeO 系接点材料の量が少なすぎて接
点特性のうち特に耐溶着性に問題が生じてくるためであ
り、65% を超える面積比率ではAg−Fe本来の特長である
良好な加工性、スポット溶接性に問題が生じるためであ
る。
ッチにすることは、Ag−Fe粉と混合後の成形・焼鈍およ
び押し出しの際の加熱と圧力等で隣接したAg−Fe粒子と
の間で拡散が起こり、複合材組織の強度を増大させ、溶
接強度ならびに耐消耗性の向上に効果を有する。また、
Ag−MeO 系接点材料が全体の断面積を占める面積比率
は、5%未満ではAg−MeO 系接点材料の量が少なすぎて接
点特性のうち特に耐溶着性に問題が生じてくるためであ
り、65% を超える面積比率ではAg−Fe本来の特長である
良好な加工性、スポット溶接性に問題が生じるためであ
る。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0010】
【表1】
【0011】表1は本発明の実施例を示し、Ag中にCd,S
n,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくとも1種以上を含む合金
をアトマイズ装置により粉体として内部酸化し、これを
成形・焼結後押し出しによりφ10mmの線材とし、還元性
雰囲気中で連続的に加熱して線材の表面の各添加元素の
酸化物を還元した後、酸処置等により数十〜数百μの厚
さでAgリッチな層を形成させたものを、内径90mm、高さ
300mm の成形型の中に各々実施例1〜10に示す面積比
率で数本配置し、その間隙に300 メッシュ以下のAg粉と
Fe粉とをV型混合機を使用して混合した粉末を圧縮・充
填し、これを3t/cm2で成形した後、不活性雰囲気中にて
800 ℃で焼結することにより図1に示すような棒材とし
た。
n,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくとも1種以上を含む合金
をアトマイズ装置により粉体として内部酸化し、これを
成形・焼結後押し出しによりφ10mmの線材とし、還元性
雰囲気中で連続的に加熱して線材の表面の各添加元素の
酸化物を還元した後、酸処置等により数十〜数百μの厚
さでAgリッチな層を形成させたものを、内径90mm、高さ
300mm の成形型の中に各々実施例1〜10に示す面積比
率で数本配置し、その間隙に300 メッシュ以下のAg粉と
Fe粉とをV型混合機を使用して混合した粉末を圧縮・充
填し、これを3t/cm2で成形した後、不活性雰囲気中にて
800 ℃で焼結することにより図1に示すような棒材とし
た。
【0012】これらの棒材を不活性雰囲気中にて800 ℃
に加熱した後、押し出し機にて図2に示すような径10φ
の線材とといた。これを不活性雰囲気中で焼鈍と引き抜
き加工を繰り返して径6 φの線材とし、ヘッダ加工によ
り径6 φのリベット状の接点材を得た。以上のように作
製したリベット状の接点材をASTM試験機(AC100V,40
A)を使用して接触抵抗及び溶着回数を測定した。その結
果を表2に示す。
に加熱した後、押し出し機にて図2に示すような径10φ
の線材とといた。これを不活性雰囲気中で焼鈍と引き抜
き加工を繰り返して径6 φの線材とし、ヘッダ加工によ
り径6 φのリベット状の接点材を得た。以上のように作
製したリベット状の接点材をASTM試験機(AC100V,40
A)を使用して接触抵抗及び溶着回数を測定した。その結
果を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、Ag
中にCd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくとも1種以上を
含むAg−MeO 系材料の表面層をAgリッチにしたものと、
Ag−Fe粉と混ぜて棒材とし、この棒材を押し出しにより
複合線材および条材とし、かつAg−MeO 系接点材料が全
体の断面積の5 〜65% の面積比率を占めるようにしたこ
とにより、Ag−Feの特長である加工性やスポット溶接性
を劣化させることなく機械的強度の向上と耐溶着性を改
善して使用電流範囲を拡大することができることにな
る。
中にCd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少なくとも1種以上を
含むAg−MeO 系材料の表面層をAgリッチにしたものと、
Ag−Fe粉と混ぜて棒材とし、この棒材を押し出しにより
複合線材および条材とし、かつAg−MeO 系接点材料が全
体の断面積の5 〜65% の面積比率を占めるようにしたこ
とにより、Ag−Feの特長である加工性やスポット溶接性
を劣化させることなく機械的強度の向上と耐溶着性を改
善して使用電流範囲を拡大することができることにな
る。
【図1】一次線材の説明図である。
【図2】二次線材の説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 Ag中にCd,Sn,Sb,Zn,In,Bi,Teの内の少な
くとも1種以上を0.05〜15Wt% 含むAg−MeO 系接点材料
の表面層をAgリッチにしたものと、Feの含有量が0.01〜
20Wt% であるところのAg−Fe粉と混ぜて棒材とし、この
棒材を押し出しにより複合線材もしくは条材とし、かつ
Ag−MeO 系接点材料が全体の断面積の5 〜65% の面積比
率を占めることを特徴とする電気接点材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25329392A JPH06100963A (ja) | 1992-09-22 | 1992-09-22 | 電気接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25329392A JPH06100963A (ja) | 1992-09-22 | 1992-09-22 | 電気接点材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100963A true JPH06100963A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17249276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25329392A Pending JPH06100963A (ja) | 1992-09-22 | 1992-09-22 | 電気接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06100963A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0774529A1 (de) * | 1995-11-20 | 1997-05-21 | Degussa Aktiengesellschaft | Silber-Eisen-Werkstoff für elektrische Schaltkontakte (I) |
EP0774524A1 (de) * | 1995-11-20 | 1997-05-21 | Degussa Aktiengesellschaft | Silber-Eisen-Werkstoff für elektrische Schaltkontakte (II) |
-
1992
- 1992-09-22 JP JP25329392A patent/JPH06100963A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0774529A1 (de) * | 1995-11-20 | 1997-05-21 | Degussa Aktiengesellschaft | Silber-Eisen-Werkstoff für elektrische Schaltkontakte (I) |
EP0774524A1 (de) * | 1995-11-20 | 1997-05-21 | Degussa Aktiengesellschaft | Silber-Eisen-Werkstoff für elektrische Schaltkontakte (II) |
US5841044A (en) * | 1995-11-20 | 1998-11-24 | Degussa Aktiengesellschaft | Silver-iron material for electrical switching contacts (I) |
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