JPH06100576A - 骨粗鬆症治療剤または予防剤 - Google Patents
骨粗鬆症治療剤または予防剤Info
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- JPH06100576A JPH06100576A JP25137392A JP25137392A JPH06100576A JP H06100576 A JPH06100576 A JP H06100576A JP 25137392 A JP25137392 A JP 25137392A JP 25137392 A JP25137392 A JP 25137392A JP H06100576 A JPH06100576 A JP H06100576A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、女性性器に対する作用のない新規
なエストロゲン製剤を骨粗鬆症治療剤または予防剤とし
て提供することを目的とするものである。 【構成】 1,3,5(10)−エストラトリエン−
3,17β−ジオール17−(3,3−ジホスホノ)プ
ロピオナートまたはその塩、並びにこの化合物を有効成
分として含有する骨粗鬆症治療剤または予防剤。
なエストロゲン製剤を骨粗鬆症治療剤または予防剤とし
て提供することを目的とするものである。 【構成】 1,3,5(10)−エストラトリエン−
3,17β−ジオール17−(3,3−ジホスホノ)プ
ロピオナートまたはその塩、並びにこの化合物を有効成
分として含有する骨粗鬆症治療剤または予防剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なエストラジオール
−17β誘導体またはその塩、ならびにそれらを有効成
分とする骨粗鬆症治療剤または予防剤に関する。
−17β誘導体またはその塩、ならびにそれらを有効成
分とする骨粗鬆症治療剤または予防剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、人口の高齢化とともに骨粗鬆症患
者が増大しつつあり、その予防薬および治療薬の開発が
望まれている。女性の骨粗鬆症の多くを占める閉経後骨
粗鬆症の主な成因はエストロゲンの欠乏による骨吸収の
亢進であり、その予防および治療にエストロゲンの補充
が有効であることは周知の事実である。しかし、エスト
ロゲンは女性性器にも作用するために性器出血などの副
作用や子宮癌発生の危険があるとされており〔武谷雄三
ら、治療学,25(6),685−689(199
1)〕、わが国ではほとんど使用されていない。この問
題を解決するためには骨組織に特異的に作用し、女性性
器に対する作用が弱いエストロゲン誘導体が考えられ、
既に特開平4−145024に16−エチルエストラジ
オールが記載されているが、生体内投与実験での骨減少
抑制効果は記されていない。
者が増大しつつあり、その予防薬および治療薬の開発が
望まれている。女性の骨粗鬆症の多くを占める閉経後骨
粗鬆症の主な成因はエストロゲンの欠乏による骨吸収の
亢進であり、その予防および治療にエストロゲンの補充
が有効であることは周知の事実である。しかし、エスト
ロゲンは女性性器にも作用するために性器出血などの副
作用や子宮癌発生の危険があるとされており〔武谷雄三
ら、治療学,25(6),685−689(199
1)〕、わが国ではほとんど使用されていない。この問
題を解決するためには骨組織に特異的に作用し、女性性
器に対する作用が弱いエストロゲン誘導体が考えられ、
既に特開平4−145024に16−エチルエストラジ
オールが記載されているが、生体内投与実験での骨減少
抑制効果は記されていない。
【0003】これまで、PCT/WO9205187
号、EP0 496 520号に、ビスホスホナート誘
導体に属するアミノアルキルビスホスホナートあるいは
チオアルキルビスホスホナートをエストラジオール−1
7βと化学結合させた化合物が骨粗鬆症治療剤として記
載されているが、その薬理活性には言及されていない。
さらに、ビスホスホナート誘導体は骨吸収の抑制に止ま
らず、骨の石灰化も抑制する〔A.B.Gasser
ら、Clin.Sci.,43,31〜(1972)〕
ことからすると、これらビスホスホナートを化学結合さ
せた化合物に骨石灰化抑制などの副作用のある可能性を
否定できない。
号、EP0 496 520号に、ビスホスホナート誘
導体に属するアミノアルキルビスホスホナートあるいは
チオアルキルビスホスホナートをエストラジオール−1
7βと化学結合させた化合物が骨粗鬆症治療剤として記
載されているが、その薬理活性には言及されていない。
さらに、ビスホスホナート誘導体は骨吸収の抑制に止ま
らず、骨の石灰化も抑制する〔A.B.Gasser
ら、Clin.Sci.,43,31〜(1972)〕
ことからすると、これらビスホスホナートを化学結合さ
せた化合物に骨石灰化抑制などの副作用のある可能性を
否定できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、女性性器に
対する作用のない新規なエストロゲン製剤を骨粗鬆症治
療剤または予防剤として提供することを目的とするもの
である。
対する作用のない新規なエストロゲン製剤を骨粗鬆症治
療剤または予防剤として提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】ビスホスホナート基が骨
組織に高い親和性を持つ[A.Jungら、Calc.
Tiss.Res.,11,269−280(197
3);中塚喜義ら、治療学,25(6),717−71
8(1991)]ことに鑑み、本発明者らは、ビスホス
ホナート基をエストロゲンのキャリアーとして用いるこ
とを考案した。かかる観点から、エストロゲンにビスホ
スホナート基を導入した誘導体を合成し、生体内投与に
よる薬理試験を行った結果、1,3,5(10)−エス
トラトリエン−3,17β−ジオール 17−(3,3
−ジホスホノ)プロピオナートまたはその塩が、エスト
ロゲン欠乏による骨減少をエストラジオール−17βと
同等またはそれ以上に強く抑制し、しかも女性性器に影
響を与えないこと、従って本発明の化合物を有効成分と
する組成物が、骨粗鬆症、特に閉経後骨粗鬆症の治療剤
または予防剤として有用であることを見いだし、本発明
に到達した。
組織に高い親和性を持つ[A.Jungら、Calc.
Tiss.Res.,11,269−280(197
3);中塚喜義ら、治療学,25(6),717−71
8(1991)]ことに鑑み、本発明者らは、ビスホス
ホナート基をエストロゲンのキャリアーとして用いるこ
とを考案した。かかる観点から、エストロゲンにビスホ
スホナート基を導入した誘導体を合成し、生体内投与に
よる薬理試験を行った結果、1,3,5(10)−エス
トラトリエン−3,17β−ジオール 17−(3,3
−ジホスホノ)プロピオナートまたはその塩が、エスト
ロゲン欠乏による骨減少をエストラジオール−17βと
同等またはそれ以上に強く抑制し、しかも女性性器に影
響を与えないこと、従って本発明の化合物を有効成分と
する組成物が、骨粗鬆症、特に閉経後骨粗鬆症の治療剤
または予防剤として有用であることを見いだし、本発明
に到達した。
【0006】本発明に係る1,3,5(10)−エスト
ラトリエン−3,17β−ジオール17−(3,3−ジ
ホスホノ)プロピオナートは、式
ラトリエン−3,17β−ジオール17−(3,3−ジ
ホスホノ)プロピオナートは、式
【0007】
【化1】
【0008】で表されるエストラジオール−17β誘導
体である。この化合物は、合目的的な任意の方法によっ
て製造することができる。より具体的には、テトライソ
プロピル (2−カルボキシエチリデン)ジホスホナー
ト〔特開昭63−66190の記載に基づき得られる〕
を、非プロトン性溶媒中で塩基存在下に安息香酸エスト
ラジオールと反応させて、1,3,5(10)−エスト
ラトリエン−3,17β−ジオール 3−ベンゾエート
17−[3,3−ビス(ジイソプロピルホスホリ
ル)]プロピオナートへ導き、次いでこの生成物の安息
香酸エステルおよびイソプロピルエステル結合をそれぞ
れ加水分解することによって、所望の目的物質を得る方
法である。
体である。この化合物は、合目的的な任意の方法によっ
て製造することができる。より具体的には、テトライソ
プロピル (2−カルボキシエチリデン)ジホスホナー
ト〔特開昭63−66190の記載に基づき得られる〕
を、非プロトン性溶媒中で塩基存在下に安息香酸エスト
ラジオールと反応させて、1,3,5(10)−エスト
ラトリエン−3,17β−ジオール 3−ベンゾエート
17−[3,3−ビス(ジイソプロピルホスホリ
ル)]プロピオナートへ導き、次いでこの生成物の安息
香酸エステルおよびイソプロピルエステル結合をそれぞ
れ加水分解することによって、所望の目的物質を得る方
法である。
【0009】本発明でいう塩は薬理学的に許容し得るも
のであるべきである。薬理学的に許容し得る塩は、例え
ば相当する金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、
リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩もしくはア
ルミニウム塩など、または相当する有機塩基、例えばト
リエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、コリン
塩、アミノ酸塩などである。
のであるべきである。薬理学的に許容し得る塩は、例え
ば相当する金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、
リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩もしくはア
ルミニウム塩など、または相当する有機塩基、例えばト
リエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、コリン
塩、アミノ酸塩などである。
【0010】
【作用】本発明による骨粗鬆症治療剤または予防剤にお
いて、その有効成分となる1,3,5(10)−エスト
ラトリエン−3,17β−ジオール 17−(3,3−
ジホスホノ)プロピオナートまたはその塩は、閉経後骨
粗鬆症の動物モデルである卵巣摘出マウスの骨重量減少
をエストラジオール−17βと同等またはそれ以上に抑
制し、かつ、エストラジオール−17βに見られる子宮
重量増加を起こさない。従って、これらの化合物は骨組
織特異的にエストロゲン活性を示すことに基づく骨減少
抑制作用を有し、骨粗鬆症治療剤または予防剤として使
用することができる。
いて、その有効成分となる1,3,5(10)−エスト
ラトリエン−3,17β−ジオール 17−(3,3−
ジホスホノ)プロピオナートまたはその塩は、閉経後骨
粗鬆症の動物モデルである卵巣摘出マウスの骨重量減少
をエストラジオール−17βと同等またはそれ以上に抑
制し、かつ、エストラジオール−17βに見られる子宮
重量増加を起こさない。従って、これらの化合物は骨組
織特異的にエストロゲン活性を示すことに基づく骨減少
抑制作用を有し、骨粗鬆症治療剤または予防剤として使
用することができる。
【0011】本発明による骨粗鬆症治療剤または予防剤
は、1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17
β−ジオール 17−(3,3−ジホスホノ)プロピオ
ナートまたはその塩(以下、有効成分化合物ともいう)
を有効成分として含有するものである。骨粗鬆症治療剤
または予防剤としてのこれらの化合物は、種々の形態で
適用でき、単独または製薬上許容し得る希釈剤あるいは
その他の薬剤との混合物などの形態で使用できる。本発
明の骨粗鬆症治療剤または予防剤としての投与形態は、
治療目的に応じて、例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、シロップ剤などの内用剤、あるいは坐剤、軟膏
剤、硬膏剤あるいは静脈注射、筋肉注射、皮下注射など
の注射剤などから適宜選択される。従って、本発明によ
る骨粗鬆症治療剤または予防剤は、従来公知のいかなる
製造手段の適用によっても調製することができる。
は、1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17
β−ジオール 17−(3,3−ジホスホノ)プロピオ
ナートまたはその塩(以下、有効成分化合物ともいう)
を有効成分として含有するものである。骨粗鬆症治療剤
または予防剤としてのこれらの化合物は、種々の形態で
適用でき、単独または製薬上許容し得る希釈剤あるいは
その他の薬剤との混合物などの形態で使用できる。本発
明の骨粗鬆症治療剤または予防剤としての投与形態は、
治療目的に応じて、例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、シロップ剤などの内用剤、あるいは坐剤、軟膏
剤、硬膏剤あるいは静脈注射、筋肉注射、皮下注射など
の注射剤などから適宜選択される。従って、本発明によ
る骨粗鬆症治療剤または予防剤は、従来公知のいかなる
製造手段の適用によっても調製することができる。
【0012】本発明による骨粗鬆症治療剤または予防剤
の投与単位形態中に配合されるべき1,3,5(10)
−エストラトリエン−3,17β−ジオール 17−
(3,3−ジホスホノ)プロピオナートまたはその塩の
量は症状あるいは剤型により一定ではないが、一般に経
口では約0.1〜100mg、注射剤では約0.01〜
100mgとするのが望ましい。また、本発明による骨
粗鬆症治療剤または予防剤の一日当たりの投与量も症状
に応じ一概に決定できないが、通常有効成分化合物が
0.01〜10mgとなる量とするのが好ましい。
の投与単位形態中に配合されるべき1,3,5(10)
−エストラトリエン−3,17β−ジオール 17−
(3,3−ジホスホノ)プロピオナートまたはその塩の
量は症状あるいは剤型により一定ではないが、一般に経
口では約0.1〜100mg、注射剤では約0.01〜
100mgとするのが望ましい。また、本発明による骨
粗鬆症治療剤または予防剤の一日当たりの投与量も症状
に応じ一概に決定できないが、通常有効成分化合物が
0.01〜10mgとなる量とするのが好ましい。
【0013】
【実施例】以下は本発明化合物の製造例、並びにそれを
有効成分とする骨粗鬆症治療剤または予防剤の製剤例、
薬理試験例を示すものであるが、これらの実施例によっ
て本発明は何等限定されない。
有効成分とする骨粗鬆症治療剤または予防剤の製剤例、
薬理試験例を示すものであるが、これらの実施例によっ
て本発明は何等限定されない。
【0014】製造例(有効成分化合物) (工程1)テトライソプロピル (2−カルボキシエチ
リデン)ジホスホナート224mgに塩化チオニル2m
lを加え1分間還流加熱した後、低沸点物質を減圧留去
し、対応する酸塩化物を得る。この酸塩化物を精製する
ことなく、塩化メチレン10mlおよびトリエチルアミ
ン0.5mlを加え、続いて氷冷下に安息香酸エストラ
ジオール209mgを添加する。20℃にて1日静置
後、希塩酸を加えて酸性(pH3〜4)とし、酢酸エチ
ルで抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナ
トリウムで脱水、溶媒を減圧留去し粗生成物を得る。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、酢
酸エチル:クロロホルム(1:1)溶出部より1,3,
5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオール
3−ベンゾエート 17−[3,3−ビス(ジイソプ
ロピルホスホリル)]プロピオナート90.5mgを油
状物質として得た。
リデン)ジホスホナート224mgに塩化チオニル2m
lを加え1分間還流加熱した後、低沸点物質を減圧留去
し、対応する酸塩化物を得る。この酸塩化物を精製する
ことなく、塩化メチレン10mlおよびトリエチルアミ
ン0.5mlを加え、続いて氷冷下に安息香酸エストラ
ジオール209mgを添加する。20℃にて1日静置
後、希塩酸を加えて酸性(pH3〜4)とし、酢酸エチ
ルで抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナ
トリウムで脱水、溶媒を減圧留去し粗生成物を得る。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、酢
酸エチル:クロロホルム(1:1)溶出部より1,3,
5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオール
3−ベンゾエート 17−[3,3−ビス(ジイソプ
ロピルホスホリル)]プロピオナート90.5mgを油
状物質として得た。
【0015】MS(m/z):760(M+ )1 H−NMR(δ,CDCl3 ):8.24(1H,
d,J=1.5Hz)、8.15(1H,d,J=1.
5Hz)、7.30〜7.60(4H,m)、6.90
〜7.10(2H,m)、4.60〜5.10(4H,
m)、1.20〜1.50(24H,m)、0.86
(3H,s)。
d,J=1.5Hz)、8.15(1H,d,J=1.
5Hz)、7.30〜7.60(4H,m)、6.90
〜7.10(2H,m)、4.60〜5.10(4H,
m)、1.20〜1.50(24H,m)、0.86
(3H,s)。
【0016】(工程2)1,3,5(10)−エストラ
トリエン−3,17β−ジオール 3−ベンゾエート
17−[3,3−ビス(ジイソプロピルホスホリル)]
プロピオナート163mgのメタノール溶液5mlに、
無水炭酸カリウム150mgの水溶液5mlを加え、2
0℃にて4時間撹拌する。反応液に飽和食塩水を加え酢
酸エチルで抽出し、この抽出液を飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸ナトリウムで脱水、溶媒を減圧留去し粗生成物を
得る。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、酢酸エチル溶出部より1,3,5(10)−エス
トラトリエン−3,17β−ジオール 17−[3,3
−ビス(ジイソプロピルホスホリル)]プロピオナート
117mgを無色粉末として得た。
トリエン−3,17β−ジオール 3−ベンゾエート
17−[3,3−ビス(ジイソプロピルホスホリル)]
プロピオナート163mgのメタノール溶液5mlに、
無水炭酸カリウム150mgの水溶液5mlを加え、2
0℃にて4時間撹拌する。反応液に飽和食塩水を加え酢
酸エチルで抽出し、この抽出液を飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸ナトリウムで脱水、溶媒を減圧留去し粗生成物を
得る。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、酢酸エチル溶出部より1,3,5(10)−エス
トラトリエン−3,17β−ジオール 17−[3,3
−ビス(ジイソプロピルホスホリル)]プロピオナート
117mgを無色粉末として得た。
【0017】MS(m/z):656(M+ )1 H−NMR(δ,CDCl3 ):7.10(1H,
d,J=10Hz)、6.50〜6.70(2H,
m)、6.21(1H,bs)、4.60〜5.10
(4H,m)、1.20〜1.50(24H,m)、
0.86(3H,s)。
d,J=10Hz)、6.50〜6.70(2H,
m)、6.21(1H,bs)、4.60〜5.10
(4H,m)、1.20〜1.50(24H,m)、
0.86(3H,s)。
【0018】(工程3)1,3,5(10)−エストラ
トリエン−3,17β−ジオール 17−[3,3−ビ
ス(ジイソプロピルホスホリル)]プロピオナート59
mgの四塩化炭素溶液0.5mlに、臭化トリメチルシ
ラン400mgを加え20℃にて3日間静置する。低沸
点物質を減圧留去、メタノール5mlを加えて減圧留
去、95%エタノール5mlを加えて減圧留去し、1,
3,5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオ
ール 17−(3,3−ジホスホノ)プロピオナート5
3mgを無色の粘稠な油状物質として得た。
トリエン−3,17β−ジオール 17−[3,3−ビ
ス(ジイソプロピルホスホリル)]プロピオナート59
mgの四塩化炭素溶液0.5mlに、臭化トリメチルシ
ラン400mgを加え20℃にて3日間静置する。低沸
点物質を減圧留去、メタノール5mlを加えて減圧留
去、95%エタノール5mlを加えて減圧留去し、1,
3,5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオ
ール 17−(3,3−ジホスホノ)プロピオナート5
3mgを無色の粘稠な油状物質として得た。
【0019】MS(m/z):589(M+ )1 H−NMR(δ,CD3 OD):7.10(1H,J
=10Hz)、6.50〜6.70(2H,m)、0.
90〜3.10(18H,m)、0.86(3H,
s)。
=10Hz)、6.50〜6.70(2H,m)、0.
90〜3.10(18H,m)、0.86(3H,
s)。
【0020】(工程4)1,3,5(10)−エストラ
トリエン−3,17β−ジオール 17−(3,3−ジ
ホスホノ)プロピオナート20mgのエーテル溶液5m
lに、トリエチルアミン20mgのエーテル溶液1ml
を加えると直ちに白色沈澱が析出する。沈澱をエタノー
ルから再結晶し、1,3,5(10)−エストラトリエ
ン−3,17β−ジオール 17−(3,3−ジホスホ
ノ)プロピオナートのトリエチルアミン塩10mgを無
色結晶として得た。
トリエン−3,17β−ジオール 17−(3,3−ジ
ホスホノ)プロピオナート20mgのエーテル溶液5m
lに、トリエチルアミン20mgのエーテル溶液1ml
を加えると直ちに白色沈澱が析出する。沈澱をエタノー
ルから再結晶し、1,3,5(10)−エストラトリエ
ン−3,17β−ジオール 17−(3,3−ジホスホ
ノ)プロピオナートのトリエチルアミン塩10mgを無
色結晶として得た。
【0021】融点:105〜107℃(分解)製剤例
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】試験例(骨粗鬆症治療効果試験) 雌のddYマウスを8週令で卵巣摘出し、その翌日から
3週間(週6日、計18日)検体を皮下投与した。最終
投与の翌日、マウスの子宮を取り出し、湿重量を秤量し
た。さらに、子宮を摘出したマウスから右側大腿骨を取
り出し、70%エタノール中で24時間脱脂した後、磁
性るつぼに入れ、乾燥器内に置き110℃で18時間乾
燥して乾燥重量を秤量した。乾燥重量測定後、骨の入っ
た磁性るつぼを電気マッフル炉(KM−600型、アド
バンテック東洋)に移し、900℃で5時間加熱して骨
を灰化した後、灰分重量を秤量した。
3週間(週6日、計18日)検体を皮下投与した。最終
投与の翌日、マウスの子宮を取り出し、湿重量を秤量し
た。さらに、子宮を摘出したマウスから右側大腿骨を取
り出し、70%エタノール中で24時間脱脂した後、磁
性るつぼに入れ、乾燥器内に置き110℃で18時間乾
燥して乾燥重量を秤量した。乾燥重量測定後、骨の入っ
た磁性るつぼを電気マッフル炉(KM−600型、アド
バンテック東洋)に移し、900℃で5時間加熱して骨
を灰化した後、灰分重量を秤量した。
【0027】各群6匹のマウスから得られたこれらの特
性値について平均値±標準誤差を求め、第1表に示し
た。
性値について平均値±標準誤差を求め、第1表に示し
た。
【0028】
【表5】
【0029】第1表に示したように、本発明による骨粗
鬆症治療剤または予防剤は、卵巣摘出による大腿骨乾燥
重量および灰分重量の低下をエストラジオール−17β
と同等またはそれ以上に抑制した。さらに、エストラジ
オール−17βに認められる子宮重量の増加を全く認め
なかった。従って、本発明による骨粗鬆症治療剤または
予防剤は、骨組織に特異的にエストロゲン活性を発現す
ることにより、女性性器に作用することなく、骨減少抑
制作用を示す。
鬆症治療剤または予防剤は、卵巣摘出による大腿骨乾燥
重量および灰分重量の低下をエストラジオール−17β
と同等またはそれ以上に抑制した。さらに、エストラジ
オール−17βに認められる子宮重量の増加を全く認め
なかった。従って、本発明による骨粗鬆症治療剤または
予防剤は、骨組織に特異的にエストロゲン活性を発現す
ることにより、女性性器に作用することなく、骨減少抑
制作用を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 1,3,5(10)−エストラトリエン
−3,17β−ジオール 17−(3,3−ジホスホ
ノ)プロピオナートまたはその塩。 - 【請求項2】 請求項1記載の化合物を有効成分として
含有する骨粗鬆症治療剤または予防剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25137392A JPH06100576A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 骨粗鬆症治療剤または予防剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25137392A JPH06100576A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 骨粗鬆症治療剤または予防剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100576A true JPH06100576A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17221872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25137392A Pending JPH06100576A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 骨粗鬆症治療剤または予防剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06100576A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999002539A1 (en) * | 1997-07-09 | 1999-01-21 | Geange Limited | Diphosphonic acid salts for the treatment of osteoporosis |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP25137392A patent/JPH06100576A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999002539A1 (en) * | 1997-07-09 | 1999-01-21 | Geange Limited | Diphosphonic acid salts for the treatment of osteoporosis |
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