JPH06100475A - gem−ジフルオロアルカン類の製造法 - Google Patents

gem−ジフルオロアルカン類の製造法

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JPH06100475A
JPH06100475A JP4279345A JP27934592A JPH06100475A JP H06100475 A JPH06100475 A JP H06100475A JP 4279345 A JP4279345 A JP 4279345A JP 27934592 A JP27934592 A JP 27934592A JP H06100475 A JPH06100475 A JP H06100475A
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JP
Japan
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hydrogen fluoride
yield
gem
difluoroalkanes
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Akira Sekiya
章 関屋
Toshiro Yamada
俊郎 山田
Yasuhiro Mitsuta
康裕 光田
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Zeon Corp
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】gem−ジフルオロアルカン類を高収率で製造
する。 【構成】アルキン類と弗化水素とを非極性溶媒の存在下
に反応させてgem−ジフルオロアルカン類を製造す
る。 【効果】gem−ジフルオロアルカン類を高収率で製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はgem−ジフルオロアル
カン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆる特定フロンは洗浄剤
や冷媒などとして賞用されてきたが、近年の地球環境破
壊問題への関心の高まりと共にその使用を制限すること
が国際的に決まっており、フロン代替品の開発が盛んに
行われている。
【0003】また、弗素系化合物はそれ自身で、または
ポリマーとすることにより電子産業や医療分野を始めと
する種々の分野において高機能性材料用素材として期待
できるものである。
【0004】このような状況において、一般式RCF2
R’(R、R’は水素原子、置換基を有することがある
炭化水素残基を示す。)で示されるgem−ジフルオロ
アルカン類はフロン代替品、フロン代替品の合成中間
体、さらには弗素系ポリマーの合成原料などの用途が期
待されている。例えば、2,2−ジフルオロプロパンは
発泡剤や冷媒などのフロン代替品として用いられている
(ドイツ公開特許第3903336号公報、特開平2−
17139号公報)。
【0005】このように今後の発展が期待されるgem
−ジフルオロアルカン類であるが、その製法としては、
必ずしも実用的に満足のいくものがないのが現状であ
る。例えば、アルキン類と弗化水素とを溶媒の不存在下
に反応させる方法が知られているが(米国特許第228
7934号公報、ジャーナル オブ アメリカン ケミ
カル ソサイアティー,64,2289,(194
2))、かかる方法ではgem−ジフルオロアルカン類
の収率が低いという問題があった。これに対し、該反応
をアセトン、エーテル、ピリジンなどの極性溶媒の存在
下に行う方法が提案されているが(ジャーナル オブ
アメリカン ケミカル ソサイアティー,65,58
7,(1943)、ジャーナル オブ オーガニツクケ
ミストリー,44,3872,(1979))、収率の
向上は未だ満足のいくものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる従
来技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、非極性
溶媒の存在下にアルキン類と弗化水素とを反応させるこ
とにより、高収率でgem−ジフルオロアルカン類を得
ることができることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに到った。
【0007】
【課題を解決する為の手段】かくして本発明によればア
ルキン類と弗化水素を非極性溶媒の存在下に反応させる
ことを特徴とするgem−ジフルオロアルカン類の製造
法が提供される。
【0008】本発明において用いられるアルキン類は分
子内または分子末端に炭素−炭素三重結合を有する炭化
水素、もしくは反応に不活性な置換基を有していてもよ
い炭化水素を総称するものである。かかる炭素−炭素三
重結合を有する炭化水素の具体例としては、アセチレ
ン、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、3−メチル−
1−ブチン、1−ペンチン、2−ペンチン、4−メチル
−2−ペンチン、1−ヘプチン、2−ヘプチン、3−ヘ
プチン、1−オクチンなどが挙げられる。
【0009】また、反応に不活性な置換基としてはハロ
ゲン原子、アルコキシ基、カルボニル基、アルコキシカ
ルボニル基、シアノ基、ニトロ基などが挙げられる。
【0010】弗化水素は無水物、水溶液のどちらでも構
わないが、反応性や操作性の面で無水物が賞用される。
弗化水素の使用量は通常、アルキン類1モルに対して2
〜10モル、好ましくは2〜5モルの範囲から適宜選択
される。
【0011】本発明では非極性溶媒の存在下に反応が行
われる。かかる非極性溶媒としては脂肪族炭化水素類、
脂環式炭化水素類、それらの弗素置換炭化水素類などが
用いられる。脂肪族炭化水素類としては、例えばn−ブ
タン、イソブタン、n−ペンタン、2−メチルブタン、
n−ヘキサン、2−メチルペンタン、n−ヘプタン、n
−オクタンなどが挙げられる。なかでも、反応性の面
で、炭素数6以下の脂肪族炭化水素類が賞用される。
【0012】脂環式炭化水素類としては、例えばシクロ
ペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサンなど
が挙げられる。なかでも、反応性の面で、シクロペンタ
ンが賞用される。
【0013】弗素置換炭化水素類としては、例えば1,
1−ジフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタン、2,2−ジフルオロプロパン、1,1,2−
トリフルオロプロパン、1,1,1,2,2,3,3−
ヘプタフルオロプロパン、2,2−ジフルオロブタン、
2,2,3−トリフルオロブタン、1,1,1,2,
3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、ペル
フルオロブタン、ペルフルオロペンタン、ペロフルオロ
ヘキサン、3,3−ジフルオロヘキサン、2,2−ジフ
ルオロオクタン、フルオロシクロペンタン、1,1−ジ
フルオロシクロペンタン、1,2−ジフルオロシクロペ
ンタン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロシク
ロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,5−オクタ
フルオロシクロペンタン、ノナフルオロシクロペンタ
ン、ペルフルオロシクロペンタン、フルオロシクロヘキ
サン、1,1−ジフルオロシクロヘキサンなどが挙げら
れる。なかでも、1,1−ジフルオロエタン、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン、2,2−ジフルオロブ
タン、ペルフルオロペンタン、ペロフルオロヘキサンな
どは工業的に容易に入手できるので賞用される。
【0014】非極性溶媒の使用量は通常、弗化水素に対
して0.1〜100重量倍、好ましくは0.5〜50重
量倍の範囲で適宜選択される。
【0015】反応温度は通常、−70〜100℃、好ま
しくは−30〜30℃である。反応時間も原料の種類、
使用量、反応温度などによって相違し、通常は0.5〜
10時間、好ましくは0.5〜5時間である。
【0016】反応は同様に原料の種類や反応温度などに
よって相違するが、通常は密閉式反応器中において10
Kg/cm2以下の圧力下で行われる。反応方法も特に
限定されないが、例えばオートクレーブのような密閉式
反応器中に弗化水素と非極性溶媒とを仕込み、所定の温
度になったところでその温度を保持しつつアルキン類を
加え、次いで設定温度を一定時間保持した後に、室温以
上に保ち、反応を完結させる方法が挙げられる。
【0017】反応終了後は、反応液から過剰の弗化水素
を分離したのち蒸留することによりgem−ジフルオロ
アルカン類を単離することがでる。
【0018】かくして、本発明によれば従来技術に比べ
て高収率でgem−ジフルオロアルカン類を得ることが
できる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例及び比較例中の部及び%は特
に断りのないかぎり重量基準である。
【0020】実施例1 オートクレーブに無水弗化水素18.6グラムを入れ、
攪拌下に−19℃に冷却し、これに純度98.9%のプ
ロピン11.4グラムと1,1−ジフルオロエタン1
1.8グラムとの混合物を気相状態で徐々に導入した。
次いで、内温を室温まで上昇させ1時間攪拌した。反応
液から無水弗化水素を除去後、蒸留したところ純度9
9.2%の2,2−ジフルオロプロパンが21.4グラ
ム(収率93%)得られた。
【0021】実施例2 1,1−ジフルオロエタンに代えて1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンを用いること以外は実施例1に準じ
て反応を行ったところ純度99.0%の2,2−ジフル
オロプロパンが20.7グラム(収率90%)得られ
た。
【0022】実施例3 オートクレーブに無水弗化水素17.7グラムとn−ペ
ンタン20.8グラムとを入れ、攪拌下に−19℃に冷
却し、これに純度98.9%のプロピン14.8グラム
を気相状態で徐々に導入した。次いで、内温を室温まで
上昇させ1時間攪拌した。反応液から無水弗化水素を除
去後、蒸留したところ純度98.8%の2,2−ジフル
オロプロパンが26.1グラム(収率89%)得られ
た。
【0023】実施例4 n−ペンタンに代えて2,2−ジフルオロプロパンを用
いること以外は実施例3に準じて反応を行ったところ純
度98.8%の2,2−ジフルオロプロパンが26.4
グラム(収率90%)得られた。
【0024】比較例1 n−ペンタンに代えてアセトンを用いること以外は実施
例3に準じて反応を行ったところ2,2−ジフルオロプ
ロパンの収率は47%であった。
【0025】比較例2 n−ペンタンに代えてメラミンを用いること以外は実施
例3に準じて反応を行ったところ2,2−ジフルオロプ
ロパンの収率は75%であった。
【0026】実施例5 プロピンに代えて2−ブチンを用いること以外は実施例
3に準じて反応を行ったところ2,2−ジフルオロブタ
ンの収率は89%であった。
【0027】実施例6 n−ペンタンに代えてシクロペンタンを用いること以外
は実施例5に準じて反応を行ったところ2,2−ジフル
オロブタンの収率は83%であった。
【0028】実施例6 n−ペンタンに代えて2,2−ジフルオロブタンを用い
ること以外は実施例5に準じて反応を行ったところ2,
2−ジフルオロブタンの収率は80%であった。
【0029】比較例3 n−ペンタンに代えてエチルエーテルを用いること以外
は実施例5に準じて反応を行ったところ2,2−ジフル
オロブタンの収率は12%であった。
【0030】比較例4 n−ペンタンに代えてアセトンを用いること以外は実施
例5に準じて反応を行ったところ2,2−ジフルオロブ
タンの収率は8.5%であった。
【0031】比較例5 n−ペンタンに代えてトルエンを用いること以外は実施
例5に準じて反応を行ったところ2,2−ジフルオロブ
タンの収率は42.0%であった。
【0032】比較例6 n−ペンタンに代えてジクロロメタンを用いること以外
は実施例5に準じて反応を行ったところ2,2−ジフル
オロブタンの収率は68.0%であった。
フロントページの続き (72)発明者 山田 俊郎 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1日本 ゼオン株式会社研究開発センター内 (72)発明者 光田 康裕 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1日本 ゼオン株式会社研究開発センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキン類と弗化水素を非極性溶媒の存在
    下に反応させることを特徴とするgem−ジフルオロア
    ルカン類の製造法。
JP27934592A 1992-09-24 1992-09-24 gem−ジフルオロアルカン類の製造法 Expired - Lifetime JP3265434B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5545771A (en) * 1992-03-16 1996-08-13 Nippon Zeon Co., Ltd. Process for preparation of gem-difluoroalkanes
US10090168B2 (en) 2015-01-22 2018-10-02 Zeon Corporation Plasma etching method
CN111394208A (zh) * 2020-04-30 2020-07-10 卓聪(上海)环保科技发展有限公司 一种混合压缩气体推进剂及其制造方法
WO2022131378A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 ダイキン工業株式会社 フッ素化有機化合物の製造方法

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