JPH06100192B2 - 送風機羽根車 - Google Patents

送風機羽根車

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JPH06100192B2
JPH06100192B2 JP63063978A JP6397888A JPH06100192B2 JP H06100192 B2 JPH06100192 B2 JP H06100192B2 JP 63063978 A JP63063978 A JP 63063978A JP 6397888 A JP6397888 A JP 6397888A JP H06100192 B2 JPH06100192 B2 JP H06100192B2
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JP
Japan
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blade
pressure
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blower
surface side
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潔 佐野
正太郎 伊東
正広 新
一明 山本
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は複数枚の翼により構成れている送風機の騒音低
減を可能にする送風機翼構造に関するものである。
従来の技術 従来、この種の送風機構造は第4図(a)・(b)に示
すごとく、中実な金属、又は樹脂を用いて、所定の設計
寸法、形状に成形し、送風機としての性能を得ていた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の如き構造においては、第5図に示
すごとく、羽根車aの翼bの回転に伴い、翼前縁部cか
ら流入した空気が翼後縁部dから流出する際に、翼の圧
力面側b′に層流から乱流に流れが移行する際にf点以
降で発生する圧力変動、翼の後流端dからの渦gの放出
に共なう翼の揚力変動、及び前記渦gの放出により発生
する圧力波が翼上流側h点に伝播し、負圧面側b″のh
点以降で翼面境界層の変動iを発生させることにより生
ずる圧力脈動が高レベルであるために、羽根車翼面上か
らは広帯域のスペクトラムを持つ乱流騒音iが発生して
いた。
本発明は、従来例で発生していた羽根車翼面上の各種圧
力変動及び圧力波の発生を抑制し、前記送風機の性能を
低下させることなく、前記羽根車翼面上から発生する前
記乱流騒音を低減する手法を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記従来例で見られた欠点を解決するために本発明は、
固定部材からなる複数枚の翼に、この翼の全面または一
部に前記翼の圧力面側と負圧面側を貫通させる多数の小
孔または連続気孔をもつポーラスな部材を前記固定部材
に挟まれるべく一体成形させたものである。
作用 上記構成により、本発明の送風機羽根車は、羽根車a翼
に翼の圧力面側と負圧面側を貫通する多数の小孔、又は
連続気孔を持つポーラスな部材を用いているために、羽
根車の翼前縁部から空気が流入し、翼後縁部から流出す
る際に、翼の圧力面側、負圧面側において翼に沿う流れ
が層流から乱流に移行する時発生する圧力変動、および
翼の後縁部端部からの渦の放出により生ずる圧力波の伝
播による翼面境界層の圧力変動は、翼の圧力面側と負圧
面側を貫通する如く設けられた多数の小孔、又は連続気
孔により、翼面上における前記翼圧力面と負圧面間での
空気の流入、流出があるため、片方の翼面上の圧力変動
が高くなった場合は、他方の圧力が低い翼面上へ空気が
流出し、結果的には抑制され、翼面上から発生する騒音
は低減される。
又、翼の圧力面から負圧面側に空気が一部流出するため
に、翼の負圧面からの流れのはくりを抑制する効果もあ
り、はくりに伴う圧力波の発生を軽減する作用がある。
又、前記多数の小孔、ポーラスな連続気孔で翼を構成し
た場合は羽根車前縁部から流入する空気が翼面にそって
流れる時、層流から乱流に移行する現象が従来の中実な
翼が翼面上の途中から発生するのに対し、翼の前縁部先
端から起るために、層流から乱流に移行する際に発生す
る圧力変動は本質的に低レベルであり、かつ翼の後縁部
端部から放出される渦により励起される翼の揚力変動
も、翼の後縁部端部まで多数の小孔、又はポーラスな連
続気孔で翼が構成されている場合は、渦が翼の後縁部端
部で発生し、渦が翼面上から離脱する際に発生する圧力
波のレベルを抑制する効果がある。
実施例 以下、本発明の一実施例を第1図〜第3図を参照して説
明する。
第2図は本発明の一実施例における送風機の一部切欠き
断面図、第1図(a)・(b)は送風機羽根車の斜視
図、及び前記羽根車の翼断面図である。
羽根車1は電動機2に対し回転自在に支承され、かつエ
アガイダー3に対し所定の位置にくるように設置されて
いる。又、電動機2は電動機支持台4に取付け固定され
ている。
前記電動機2により所定の回転方向に前記羽根車1が駆
動されると空気は第2図Aから吸込まれ、Bの方向に吹
出されて送風機として作動する。
又、第1図(a)・(b)に示される如く羽根車1は、
円錐台状のハブ部5、前記ハブ部5の外周部に取付けら
れている翼6、前記翼6の一部を形成している連続気孔
状態多孔質の金属又は樹脂を用いた圧力変動緩衝部材
7、及び羽根車ボス部8より一体に構成されている。
前記構成により羽根車1が回転すると空気は前記羽根車
1の翼前縁部6aから流入し、前記翼6の圧力面側7c、負
圧面側7dに沿って流れ、翼後縁部6bから流出し、所定の
方向へ吹出される。又、空気が前記翼6の圧力面側7cに
沿って流れる時、翼面上では流れの境界層の圧力変動、
層流から乱流に移行する際に発生する圧力変動が生じる
と共に、前記翼6の動作条件によっては翼6からの流れ
のはくりに伴う圧力変動が励起される。
しかしながら本発明の送風機羽根車は、前記の如く、前
記翼6を連続気孔状態にある多孔質の金属、又は樹脂に
より形成しているため、第3図に示される如く、流れが
前記圧力緩衝部材7の面上を通過する際に、翼面上で発
生する圧力変動は、連続気孔の微細な穴7eを介して、前
記翼圧力面側7cと負圧面側7dが連通し、空気が出入りす
るために、前記圧力面側7cの圧力変動が大きくなろうと
した場合は、前記負圧面側7dに空気が流出して変動が抑
制され、又、前記負圧面側7dの圧力変動の大きくなろう
とした場合にでも、前記圧力面側から空気が保給される
ために変動が抑制される機構になっている。
結果的に、前記翼面上で発生する圧力変動に基づく、騒
音は圧力変動が小さくなるため低減される。
第6図は、従来型送風機と本発明の送風機の風量対騒音
値の比較図、及び騒音スペクトラム比較図である。
第6図(a)より明らかなように破線aで示される本発
明の羽根車を使用した送風機は、実線bで示される従来
型送風機と比較して、2〜3dB(A)の騒音低減効果が
あり、第5図(b)中の実線aで示される本発明の羽根
車は、実線bで示される従来型の羽根車と比較して200H
z〜3000Hzの広い周波数領域で効果があることがわか
る。又第6図(a)中に前記圧力緩衝部材7の圧力面側
7cに空気が前記圧力緩衝部材の負圧面側7dに抜けないよ
うに薄いシートを貼った羽根車の結果を一点鎖線cで示
したが効果が全くないことがわかる。又、前記負圧面側
7dに貼った時も同様な結果であり、前記圧力緩衝部材7
が吸音機構としては作用していないことも確認されてい
る。
又、第7図には本発明の送風機と従来型送風機の風量対
静圧、及び騒音値の比較を示したが、全風量域に亘っ
て、騒音値が低減されていることがわかる。
尚、第6図、第7図に示す実験データは、実験条件を次
のようにした場合である。
斜流式羽根車外径360mmφ、羽根枚数4枚、回転数800rp
m、エアガイダー内径372mmφ。
尚、本実施例においては、前記翼6の前縁部6a及び後縁
部6aには圧力緩衝部材7を使用しなかったが、前記翼前
縁部6a及び翼後縁部6bまで前記圧力緩衝部材7を用いた
場合には、前縁部6aにおいては流れを早期からスムース
に層流から乱流に移行せしめる効果があると共に、前記
翼後縁部6bにおいては、前記翼後縁部6b端部から空気が
流出する際の後流渦発生の際に発生する圧力変動を抑制
する効果があり、さらに大きな騒音低減が得られる。
又、本実施例においては羽根車として、軸流型に近い斜
流ファンの適用例を示したが、軸流型のプロペラファン
や、シロッコ、ターボファン等の遠心送風機、及び貫流
型のクロスフローファンの翼に適用しても同様な効果が
得られ、すべてのファンに対して騒音を低減できる利点
を有する。
発明の効果 以上のように本発明によれば、送風機として騒音の低減
化がはかれるものである。また、本発明においては、ポ
ーラスな部材を前記固定部材に挟まれるべく一体成形さ
せることにより、翼の回転時において強度の優れたもの
とすることができ、かつ一体成形時での生産性の向上を
はかることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における送風機羽根車の斜視
図、及び翼断面図、第2図は同羽根車を使用した送風機
の断面図、第3図は同送風機羽根車の翼の圧力変動緩衝
部材の緩衝原理模式図、第4図は従来型送風機羽根車の
斜視図、及び翼断面図、第5図は同送風機羽根車翼面上
における圧力変動、及び騒音発生原理模式部、第6図は
本発明送風機と従来型送風機の風量対騒音値比較図、及
び騒音スペクトラム比較図、第7図は本発明送風機と従
来型送風機の風量対静圧対騒音値の比較図である。 1……羽根車、2……電動機、3……エアガイダー、4
……電動機支持台、5……ハブ部、6……翼、6a……翼
前縁部、6b……翼後縁部、7……圧力変動緩衝部材、7a
……翼圧力面側、7b……翼負圧面側、8……羽根車ボス
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 一明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭57−178198(JP,U) 実開 昭58−40599(JP,U) 実開 昭62−45395(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部材からなる複数枚の翼に、この翼の
    全面または一部に前記翼の圧力面側と負圧面側を貫通さ
    せる多数の小孔または連続気孔をもつポーラスな部材を
    前記固定部材に挟まれるべく一体成形させてなる送風機
    羽根車。
JP63063978A 1988-03-17 1988-03-17 送風機羽根車 Expired - Fee Related JPH06100192B2 (ja)

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