JPH0598459A - 鋼材の防錆処理方法 - Google Patents

鋼材の防錆処理方法

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JPH0598459A
JPH0598459A JP8954892A JP8954892A JPH0598459A JP H0598459 A JPH0598459 A JP H0598459A JP 8954892 A JP8954892 A JP 8954892A JP 8954892 A JP8954892 A JP 8954892A JP H0598459 A JPH0598459 A JP H0598459A
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Japan
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steel material
rust
alloy
steel
zinc
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JP8954892A
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Kiyoshi Fujiwara
原 潔 藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼材に研削と同時に防錆処理を施すことので
きる方法を提供する。 【構成】 亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミニウ
ム合金のいずれかで、または、これら金属または合金と
鋼材より硬さの高い研削材とを相互に分散もしくは配列
した複合材で鋼材を摩擦する。

Description

【発明の詳細な説明】
【001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業性に優れた鋼材の
防錆処理方法に関する。
【002】
【従来技術】亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミニ
ウム合金などのめっき鋼材は安価で、防錆能力が高いの
で、従来より建築部材や土木部材などに広く使用されて
いるが、めっき鋼材を部材に加工したり、その部材を取
り付けたりする場合、溶接によらなければならない場合
がある。
【003】しかし、めっき鋼材を溶接すると、溶接部の
めっき皮膜が消失し、また、溶接部の外観を良好にする
ために溶接部の凹凸をグラインダ−で研削したりする
と、溶接部周囲のめっき皮膜も大部分が同時に研削さ
れ、溶接部の防錆能力は著しく低下してしまう。このた
め、溶接部や研削部分はジンクリッチ塗料やアルミペ−
スト塗料のような防食塗料で補修していた。また、部材
には部材の段階または建物などに取り付けた後に塗装を
施す場合があるが、この場合も防食塗料で補修後塗装す
るようにしていた。
【004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような防食塗料は、自然乾燥型であるため、補修後塗膜
が乾燥するまで積み重ねや梱包を待たなければならず、
また、その乾燥に広い場所を必要とするものであった。
そこで、本発明では、かかる欠点を解消した鋼材の防錆
処理方法を提供するものである。
【005】
【課題を解決するための手段】本発明は、亜鉛、亜鉛合
金、アルミニウム、アルミニウム合金のいずれかで鋼材
を摩擦するか、あるいは亜鉛、亜鉛合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金のいずれかと鋼材より硬さの高い
研削材とを相互に分散もしくは配列固着した複合材で鋼
材を摩擦するようにした。
【006】
【作用】亜鉛、亜鉛合金、アルミニウムまたはアルミニ
ウム合金のような防錆金属で鋼材を摩擦すると、防錆金
属が鋼材に強固に付着し、めっき皮膜となり、鋼材表面
に防錆性が付与される。この場合、防錆金属の硬さが鋼
材より低くても、高くても摩耗によりめっき皮膜が形成
される。
【007】しかし、防錆金属の硬さが鋼材より低い場
合、鋼材表面に凹凸が存在していても、それを研削除去
するのが困難である。そこで、鋼材に例えば溶接部や赤
錆のように凹凸が存在する場合には、摩擦前に砥材で研
削除去するのが好ましい。なお、鋼材が普通鋼鋼材であ
る場合、この鋼材より硬さの低い亜鉛合金としては、Zn
−Al合金、Zn−Al−Mg合金、Zn−Al−Cu−Mg合金、Zn−
Sn合金が、また、アルミニウム合金ではAl−Zn合金、Al
−Mg合金、Al−Si−Mg合金、Al−Zn−Sn合金等がある。
【008】一方、防錆金属の硬さが鋼材より高い場合に
は、鋼材表面に存在する凹凸を研削できるので、防錆金
属で摩擦する前に砥材で研削する必要がない。しかし、
必要ならば研削してもよい。この防錆金属で摩擦する
と、研削と同時に研削部分にめっき皮膜が形成されるの
で、例えば、防錆金属のデスクを作製して、そのデスク
で従来のグラインダ−研削のように行えば、従来行って
いた防食塗料の塗装を省略することができる。亜鉛合金
で、普通鋼鋼材より硬さの高いものとしては、Zn−Fe合
金、Zn−Fe−C合金等が、また、アルミニウム合金に
は、Al−Fe合金、Al−Fe−C合金等がある。
【009】亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミニウ
ム合金のいずれかと鋼材より硬さの高い研削材とを分散
あるいは配列固着させた複合材と鋼材とを摩擦させた場
合も研削と同時に研削部分にめっき皮膜が形成される。
防錆金属と相互に分散もしくは併用する鋼材より硬さの
高い研削材としては、処理鋼材より炭素量の高い炭素
鋼、アルミナ、カ−ボランダム(炭化珪素)、石英(酸
化珪素)、Al、Ti、Nb、Zr、V、Mo、W等の窒化物およ
びFe、Cr、Ti、Nb、Zr、V、Mo、W等の炭化物等が掲げ
られる。
【010】この複合材の場合、防錆金属と鋼材より硬さ
の高い研削材との割合は、鋼材を研削できる程度に研削
材が存在すれば、いずれが多くてもよいが、防錆金属の
少ない方が研削材の脱落が少なくて耐久性に優れ、研削
力も大きいので好ましい。防錆金属と研削材との配列
は、例えば、両者の板材、線材を交互に配列する方法な
どによればよい。
【011】
【実施例】
実施例1 冷延鋼板を通常の砥石で研削後、亜鉛塊、亜鉛−錫(1
0wt%)合金塊、亜鉛−アルミニウム(5wt%)合
金塊、アルミニウム塊またはアルミニウム−亜鉛(40
wt%)合金塊で強く摩擦したところ、各金属のめっき
皮膜が表面に形成されていた。この鋼材に塩水噴霧試験
(JISZ2371)を50時間施したが、めっき部に
は赤錆が認められなかった。
【012】実施例2 電動グラインダ−に、砥石の代わりに亜鉛−鉄(8wt
%)合金デスクを装着して、炭素量0.03%の普通鋼
冷延鋼板の溶接部を研削したところ、溶接ビ−ド部を研
削でき、表面に亜鉛合金のめっき皮膜が形成されてい
た。この鋼板を実施例1と同様の塩水噴霧試験を実施し
たが、めっき部には赤錆が認められなかった。
【013】実施例3 実施例2でのデスクの代わりにアルミニウム−鉄粉末
(10wt%)合金デスクを装着して、普通鋼冷延鋼板
の溶接部を研削したが、研削性、めっき皮膜の形成性お
よび防錆性は同一であった。
【014】実施例4 実施例2でのデスクの代わりに炭化珪素粉末と純亜鉛粉
末を体積比で前者/後者=10の割合で均一に混合した
後、フェノ−ル樹脂バインダ−で固着したデスクを装着
して、炭素量0.03%の普通鋼冷延鋼板を研削した。
この研削鋼板と通常の砥石で研削した鋼板とを屋外に2
4時間放置したところ、前者には赤錆が認められたが、
後者には認められなかった。
【015】実施例5 純亜鉛粉末に純鉄粉末を20wt%添加して、均一に混
合した後、500℃で溶融、冷却成形して、複合材とし
た。この複合材で炭素量0.03%の普通鋼冷延鋼板の
溶接部を研削したところ、溶接ビ−ド部を研削でき、表
面に亜鉛のめっき皮膜が形成されていた。この鋼板を屋
外地上に24時間放置したが、研削部には赤錆が認めら
れなかった。しかし、非研削部には著しい赤錆が認めら
れた。
【016】実施例6 純亜鉛粉末に炭素量0.8%の炭素鋼粉末を10wt%
添加して、均一に混合した後、500℃で溶融、冷却成
形して、複合材とした。この複合材で炭素量0.03%
の普通鋼冷延鋼板を原板とする溶融亜鉛めっき鋼板の溶
接部を研削したところ、溶接ビ−ド部を研削でき、表面
に亜鉛のめっき皮膜が形成されていた。この鋼板にリン
酸亜鉛処理を施したが、リン酸亜鉛皮膜の状態は研削以
外の部分と同一であった。
【017】実施例7 実施例6で複合材として、純亜鉛線材(1.0mmφ)
と炭素量0.8%の炭素鋼線材(0.5mmφ)とを面積
比で前者/後者=10の割合で後者が均一に分散するよ
うに結束して、フェノ−ル樹脂で片側を固着したブラシ
を用いたが、研削性、めっき皮膜の形成性およびリン酸
亜鉛皮膜の生成は同一であった。
【018】実施例8 実施例6でのブラシとして、炭素量0.8%の炭素鋼線
材(0.5mmφ)と純亜鉛線材(1.0mmφ)とを面
積比で前者/後者=10の割合で後者が均一に分散する
ように結束して、フェノ−ル樹脂で片側を固着したブラ
シを用いたが、研削性、めっき皮膜の形成性およびリン
酸亜鉛皮膜の生成は実施例6より優れていた。
【019】実施例9 純アルミニウム粉末に炭素量0.8%の炭素鋼粉末を1
0wt%添加して、均一に混合した後、760℃で溶
融、冷却成形して、複合材とした。この複合材で炭素量
0.03%の普通鋼冷延鋼板を原板とする溶融アルミニ
ウムめっき鋼板の溶接部を研削したところ、溶接ビ−ド
部を研削でき、表面にアルミニウムのめっき皮膜が形成
されていた。この鋼板に実施例1と同様の塩水噴霧試験
を実施したが、研削部には赤錆が認められなかった。
【020】実施例10 実施例7で、複合材として、純アルミニウム線材(1.
0mmφ)と炭素量0.8%の炭素鋼線材(0.5mm
φ)とを面積比で前者/後者=10の割合で後者が均一
に分散するように結束して、フェノ−ル樹脂で片側を固
着したブラシを用いたが、研削性、めっき皮膜の形成性
および耐食性は同一であった。
【021】
【発明の効果】以上のように、本発明では、鋼材に防錆
金属またはこれを含有する複合材を摩擦させて、鋼材に
防錆金属のめっき皮膜を形成するのであるから、処理後
直ちに積み重ねや梱包を行うことができ、乾燥場所を必
要としない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミ
    ニウム合金のいずれかで鋼材を摩擦することを特徴とす
    る鋼材の防錆処理方法。
  2. 【請求項2】 亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミ
    ニウム合金のいずれかと鋼材より硬さの高い研削材とを
    相互に分散もしくは配列固着した複合材で鋼材を摩擦す
    ることを特徴とする鋼材の防錆処理方法。
JP8954892A 1991-04-15 1992-03-13 鋼材の防錆処理方法 Pending JPH0598459A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8954892A JPH0598459A (ja) 1991-04-15 1992-03-13 鋼材の防錆処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-109701 1991-04-15
JP10970191 1991-04-15
JP8954892A JPH0598459A (ja) 1991-04-15 1992-03-13 鋼材の防錆処理方法

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JP8954892A Pending JPH0598459A (ja) 1991-04-15 1992-03-13 鋼材の防錆処理方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011114420A1 (de) * 2011-09-26 2013-03-28 Audi Ag Verfahren zum Herstellen eines Zylinderrohrs einer Brennkraftmaschine sowie entsprechendes Zylinderrohr
WO2014024899A1 (ja) * 2012-08-07 2014-02-13 国立大学法人東京海洋大学 炭素鋼の表面改質方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011114420A1 (de) * 2011-09-26 2013-03-28 Audi Ag Verfahren zum Herstellen eines Zylinderrohrs einer Brennkraftmaschine sowie entsprechendes Zylinderrohr
WO2014024899A1 (ja) * 2012-08-07 2014-02-13 国立大学法人東京海洋大学 炭素鋼の表面改質方法
JPWO2014024899A1 (ja) * 2012-08-07 2016-07-25 国立大学法人東京海洋大学 炭素鋼の表面改質方法

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