JPH0598412A - 被溶射材料の前処理方法 - Google Patents
被溶射材料の前処理方法Info
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- JPH0598412A JPH0598412A JP25904691A JP25904691A JPH0598412A JP H0598412 A JPH0598412 A JP H0598412A JP 25904691 A JP25904691 A JP 25904691A JP 25904691 A JP25904691 A JP 25904691A JP H0598412 A JPH0598412 A JP H0598412A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 母材と溶射皮膜の密着性を改善する。
【構成】 真空アーク放電を利用して溶射前の母材表面
を清浄化および粗面化する。 【効果】 溶射前処理工程で母材表面にブラスト材が残
留しないため、母材−溶射皮膜の密着強度が改善され、
より信頼性の高い溶射皮膜が形成される。
を清浄化および粗面化する。 【効果】 溶射前処理工程で母材表面にブラスト材が残
留しないため、母材−溶射皮膜の密着強度が改善され、
より信頼性の高い溶射皮膜が形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶射法における被溶射
材料(母材)の前処理方法に関し、特に、母材と溶射皮
膜の密着性を改善するための母材前処理方法に関する。
材料(母材)の前処理方法に関し、特に、母材と溶射皮
膜の密着性を改善するための母材前処理方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、溶射の前処理法としては一般的に
は、SiCまたはAl2O3によるブラスト処理が行われ
ている。
は、SiCまたはAl2O3によるブラスト処理が行われ
ている。
【0003】この方法は、被溶射材料(母材)表面を粗
面化することによって、母材と溶射皮膜の物理的結合を
強固に保つことを目的としている。
面化することによって、母材と溶射皮膜の物理的結合を
強固に保つことを目的としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブラス
ト処理ではブラスト材であるSiCまたはAl2O3が母
材表面に突き刺さったまま残留し母材と溶射皮膜の密着
力低下の原因ともなっている。
ト処理ではブラスト材であるSiCまたはAl2O3が母
材表面に突き刺さったまま残留し母材と溶射皮膜の密着
力低下の原因ともなっている。
【0005】そこで、本発明は、母材と溶射皮膜の密着
性を改善することを目的とする。
性を改善することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、金
属材料表面に、溶射材料を溶射する方法に於て、真空容
器(1)内で、真空容器(1)内に設置された電極
(4)を陽極とし、被溶射材料(3)を陰極とし、陽極
と陰極の間に真空アーク放電を生起させて、予め、被溶
射材料(3)の表面を清浄化したおよび粗面化する方法
である。なお、カッコ内の記号は、図面に示し後述する
実施例の対応要素又は対応事項を示す。
属材料表面に、溶射材料を溶射する方法に於て、真空容
器(1)内で、真空容器(1)内に設置された電極
(4)を陽極とし、被溶射材料(3)を陰極とし、陽極
と陰極の間に真空アーク放電を生起させて、予め、被溶
射材料(3)の表面を清浄化したおよび粗面化する方法
である。なお、カッコ内の記号は、図面に示し後述する
実施例の対応要素又は対応事項を示す。
【0007】本願の第2の発明は、金属材料表面に、溶
射材料を溶射する方法に於て、SiCまたはAl2O3に
よるブラスト処理を実施した後、真空容器(1)内で、
真空容器(1)内に設置された電極(4)を陽極とし、
被溶射材料(3)を陰極として、陽極と陰極の間に真空
アーク放電を生起させて、被溶射材料(3)の表面に残
留したブラスト材を除去する方法である。
射材料を溶射する方法に於て、SiCまたはAl2O3に
よるブラスト処理を実施した後、真空容器(1)内で、
真空容器(1)内に設置された電極(4)を陽極とし、
被溶射材料(3)を陰極として、陽極と陰極の間に真空
アーク放電を生起させて、被溶射材料(3)の表面に残
留したブラスト材を除去する方法である。
【0008】
【作用】本発明によれば、真空中での直流アーク放電を
利用して、溶射前の母材表面を清浄化し、かつ粗面化す
るので、母材表面の溶射前処理工程で、ブラスト材が母
材表面に残留することがなく、母材と溶射皮膜の密着力
が改善される。
利用して、溶射前の母材表面を清浄化し、かつ粗面化す
るので、母材表面の溶射前処理工程で、ブラスト材が母
材表面に残留することがなく、母材と溶射皮膜の密着力
が改善される。
【0009】また、本発明による前処理法は必ずしもブ
ラスト処理工程を必要とはしないが、ブラスト処理後に
本発明を実施した場合にも母材表面に突き刺さったまま
残留しているブラスト材を選択的に除去できるので母材
と溶射皮膜の密着力が改善できる。
ラスト処理工程を必要とはしないが、ブラスト処理後に
本発明を実施した場合にも母材表面に突き刺さったまま
残留しているブラスト材を選択的に除去できるので母材
と溶射皮膜の密着力が改善できる。
【0010】真空アーク放電による清浄化の原理は、真
空下でのアークによる電撃的蒸発作用による。真空アー
ク放電の特徴は陰極面上に多数の非常に微小な熱電子放
出点(陰極点)が発生し、これら陰極点は高速で陰極面
上を動きまわる。電極(陽極)と母材金属材料(陰極)
間に直流電流を印加すると、金属表面に引き付けられた
イオンが空間電荷層を形成し、それにより強い電界を生
じ、陰極面上の仕事関数の小さな場所から電界電子放出
が始まる。極めて微小な電子放出点の電流密度が高いた
め、ジュール加熱により更に熱電子放出が活発になる。
この熱電子放出点は更に加熱され、陰極材料は局所的に
溶融,プラズマ化してイオンと電子を放出し、後にクレ
ーターを生ずる。放出されたイオンの一部は陰極表面に
引き寄せられ、空間電荷層を形成して、新たに陰極面上
の仕事関数の小さな場所から電界電子放出が始まる。陰
極面上に酸化物がある場合、酸化物の仕事関数は金属の
仕事関数より小さいので、新たな電子放出点は酸化物よ
り生じる。この様な現象が陰極面上で高速で繰り返され
るために、真空アークは安定に持続されると共に、陰極
面(母材金属材料表面)の酸化物が選択的に除去され、
清浄化されるものと考えられる。局所的に溶融蒸発した
熱電子放出点の後には、微小なクレーターが残り、この
微小なクレーターが陰極面上に無数に生成するために、
陰極面は粗面化される。
空下でのアークによる電撃的蒸発作用による。真空アー
ク放電の特徴は陰極面上に多数の非常に微小な熱電子放
出点(陰極点)が発生し、これら陰極点は高速で陰極面
上を動きまわる。電極(陽極)と母材金属材料(陰極)
間に直流電流を印加すると、金属表面に引き付けられた
イオンが空間電荷層を形成し、それにより強い電界を生
じ、陰極面上の仕事関数の小さな場所から電界電子放出
が始まる。極めて微小な電子放出点の電流密度が高いた
め、ジュール加熱により更に熱電子放出が活発になる。
この熱電子放出点は更に加熱され、陰極材料は局所的に
溶融,プラズマ化してイオンと電子を放出し、後にクレ
ーターを生ずる。放出されたイオンの一部は陰極表面に
引き寄せられ、空間電荷層を形成して、新たに陰極面上
の仕事関数の小さな場所から電界電子放出が始まる。陰
極面上に酸化物がある場合、酸化物の仕事関数は金属の
仕事関数より小さいので、新たな電子放出点は酸化物よ
り生じる。この様な現象が陰極面上で高速で繰り返され
るために、真空アークは安定に持続されると共に、陰極
面(母材金属材料表面)の酸化物が選択的に除去され、
清浄化されるものと考えられる。局所的に溶融蒸発した
熱電子放出点の後には、微小なクレーターが残り、この
微小なクレーターが陰極面上に無数に生成するために、
陰極面は粗面化される。
【0011】又、ブラスト処理後に本発明を実施する場
合でも、母材表面に残留したブラスト材(SiCまたは
Al2O3)の仕事関数は母材金属に比べて小さいので、
残留ブラスト材が選択的に除去される。以上の様にして
表面の清浄化、粗面化された母材は、真空容器より取り
出され溶射工程に送られる。
合でも、母材表面に残留したブラスト材(SiCまたは
Al2O3)の仕事関数は母材金属に比べて小さいので、
残留ブラスト材が選択的に除去される。以上の様にして
表面の清浄化、粗面化された母材は、真空容器より取り
出され溶射工程に送られる。
【0012】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明により明らかになろう。
照した以下の実施例の説明により明らかになろう。
【0013】
【実施例】図1に、本発明を実施する真空アーク処理装
置の構成を示す。その主な構成は、真空容器1,真空容
器内に設置された電極2,母材金属材料3,真空アーク
放電用電源4,真空排気系5から成る。
置の構成を示す。その主な構成は、真空容器1,真空容
器内に設置された電極2,母材金属材料3,真空アーク
放電用電源4,真空排気系5から成る。
【0014】母材を真空容器1内の所定の位置に設置
し、真空容器1を100Pa以下、好ましくは10Pa
以下に排気する。真空容器内に設置された電極2は、任
意形状の金属材料で構成され通常、銅板或は水冷銅板が
使用される。真空容器1の排気後母材と電極間に直流電
流を印加し直流アーク放電を生起させる。直流アーク放
電のスタートは予め電極2を母材3に接しておき、通電
後、機械的に引き離すことでスタートできる。電極2と
母材3との距離は20〜100mm,好ましくは30〜
60mmである。真空アーク放電用電源4は出力500
A,50V程度の通常の直流電源が使用できる。溶射材
料としては、金属,合金あるいはセラミック等が使用さ
れる。
し、真空容器1を100Pa以下、好ましくは10Pa
以下に排気する。真空容器内に設置された電極2は、任
意形状の金属材料で構成され通常、銅板或は水冷銅板が
使用される。真空容器1の排気後母材と電極間に直流電
流を印加し直流アーク放電を生起させる。直流アーク放
電のスタートは予め電極2を母材3に接しておき、通電
後、機械的に引き離すことでスタートできる。電極2と
母材3との距離は20〜100mm,好ましくは30〜
60mmである。真空アーク放電用電源4は出力500
A,50V程度の通常の直流電源が使用できる。溶射材
料としては、金属,合金あるいはセラミック等が使用さ
れる。
【0015】次に、JIS H8666に準ずる密着性
試験法を実施した結果を示す。図2に密着性試験片の断
面形状を示した。図に示すブロックAおよびブロックB
は共に直径(L1)φ30mm,長さ(L2)30mmの
SUS304市販の丸棒である。丸棒端面に溶射皮膜を
形成するブロックAに、予め、大気中で600℃、1時
間加熱して表面に酸化層を形成した。表面酸化層を有す
るブロックAを母材金属材料として以下に示す各条件で
溶射皮膜を形成し比較した。
試験法を実施した結果を示す。図2に密着性試験片の断
面形状を示した。図に示すブロックAおよびブロックB
は共に直径(L1)φ30mm,長さ(L2)30mmの
SUS304市販の丸棒である。丸棒端面に溶射皮膜を
形成するブロックAに、予め、大気中で600℃、1時
間加熱して表面に酸化層を形成した。表面酸化層を有す
るブロックAを母材金属材料として以下に示す各条件で
溶射皮膜を形成し比較した。
【0016】本発明による材料aは、以下の条件により
作製した。表面酸化層を有するブロックA1を真空容器
内に設置し、真空容器を8Paまで排気して電極面を母
材上面に接触させ、真空アーク放電用電源を投入、電極
を母材より引き離しアークを発生させた。電極はφ30
mmの水冷銅製電極で、電極は機械的に上下動できる構
造になっている。電極,母材間の距離は50mmとし、
アーク電圧31V,電流42Aで15秒間真空アーク放
電を持続した。15秒間の真空アーク放電による母材表
面の清浄化,粗面化後、ブロックA1を真空容器より取
り出し、大気中プラズマ溶射によりブロックA1の端面
に溶射層を形成した。プラズマ溶射条件を表1に示し
た。溶射材料はNi:56.7%,Cr:15.6%,
Fe:5.5%,Mo:16.0%,W:3.6%を主
成分とするハステロイCを使用し、溶射皮膜厚さは0.
3mmを目標とした。
作製した。表面酸化層を有するブロックA1を真空容器
内に設置し、真空容器を8Paまで排気して電極面を母
材上面に接触させ、真空アーク放電用電源を投入、電極
を母材より引き離しアークを発生させた。電極はφ30
mmの水冷銅製電極で、電極は機械的に上下動できる構
造になっている。電極,母材間の距離は50mmとし、
アーク電圧31V,電流42Aで15秒間真空アーク放
電を持続した。15秒間の真空アーク放電による母材表
面の清浄化,粗面化後、ブロックA1を真空容器より取
り出し、大気中プラズマ溶射によりブロックA1の端面
に溶射層を形成した。プラズマ溶射条件を表1に示し
た。溶射材料はNi:56.7%,Cr:15.6%,
Fe:5.5%,Mo:16.0%,W:3.6%を主
成分とするハステロイCを使用し、溶射皮膜厚さは0.
3mmを目標とした。
【0017】
【表1】
【0018】上記により得られた端部に溶射皮膜を有す
るブロックA1を図2に示すSUS304製のブロック
Bと接着し、引張試験を行った。尚接着にはエポキシ樹
脂系接着剤のスコッチウェルドSW−2214を使用し
120℃、40分加熱して接着した。
るブロックA1を図2に示すSUS304製のブロック
Bと接着し、引張試験を行った。尚接着にはエポキシ樹
脂系接着剤のスコッチウェルドSW−2214を使用し
120℃、40分加熱して接着した。
【0019】本発明による材料bは、以下の条件により
作製した。表面酸化層を有するブロックA2端面をSi
C#42ショットによりブラスト処理を行った。ブラス
ト処理は手動で行い、ブラスト空気圧7kg/mm2,
ブラストノズル径8mm,母材−ノズル間距離は約10
0mmである。ブラスト処理終了後の試料ブロックA2
を真空容器内に設置し、真空容器8Paまで排気して電
極面を母材上面に接触させ、真空アーク放電用電源を投
入、電極を母材より引き離しアークを発生させた。電極
はφ30mmの水冷銅製電極で、電極は機械的に上下動
できる構造になっている。電極,母材間の距離は50m
mとし、アーク電圧30V,電流42Aで10秒間真空
アーク放電を持続した。10秒間の真空アーク放電によ
る母材表面の残留ブラスト材の除去後、ブロックA2を
真空容器より取り出し、大気中プラズマ溶射によりブロ
ックA2の端面に溶射層を形成した。プラズマ溶射条件
は表1に示す条件と同一とした。又溶射材料は前記ハス
テイロCを使用し、溶射皮膜厚さは0.3mmを目標と
した。
作製した。表面酸化層を有するブロックA2端面をSi
C#42ショットによりブラスト処理を行った。ブラス
ト処理は手動で行い、ブラスト空気圧7kg/mm2,
ブラストノズル径8mm,母材−ノズル間距離は約10
0mmである。ブラスト処理終了後の試料ブロックA2
を真空容器内に設置し、真空容器8Paまで排気して電
極面を母材上面に接触させ、真空アーク放電用電源を投
入、電極を母材より引き離しアークを発生させた。電極
はφ30mmの水冷銅製電極で、電極は機械的に上下動
できる構造になっている。電極,母材間の距離は50m
mとし、アーク電圧30V,電流42Aで10秒間真空
アーク放電を持続した。10秒間の真空アーク放電によ
る母材表面の残留ブラスト材の除去後、ブロックA2を
真空容器より取り出し、大気中プラズマ溶射によりブロ
ックA2の端面に溶射層を形成した。プラズマ溶射条件
は表1に示す条件と同一とした。又溶射材料は前記ハス
テイロCを使用し、溶射皮膜厚さは0.3mmを目標と
した。
【0020】上記により得られた端部に溶射皮膜を有す
るブロックA2を図2に示すSUS304製のブロック
Bと接着し、引張試験を行った。尚接着にはエポキシ樹
脂系接着剤のスコッチウェルドSW−2214を使用し
120℃、40分加熱して接着した。
るブロックA2を図2に示すSUS304製のブロック
Bと接着し、引張試験を行った。尚接着にはエポキシ樹
脂系接着剤のスコッチウェルドSW−2214を使用し
120℃、40分加熱して接着した。
【0021】比較材Cは、以下の条件により作製した。
表面酸化層を有するブロックA3端面をSiC#42シ
ョットによりブラスト処理を行った。ブラスト処理条件
は前記同様である。ブラスト処理後、直ちに表1に示す
溶射条件で前記ハステイロCをブロックA3端面にプラ
ズマ溶射した。膜厚は、本発明による材料a,bと同様
0.3mmを目標とした。
表面酸化層を有するブロックA3端面をSiC#42シ
ョットによりブラスト処理を行った。ブラスト処理条件
は前記同様である。ブラスト処理後、直ちに表1に示す
溶射条件で前記ハステイロCをブロックA3端面にプラ
ズマ溶射した。膜厚は、本発明による材料a,bと同様
0.3mmを目標とした。
【0022】上記により得られた端部に溶射皮膜を有す
るブロックA3を図2に示すSUS304製のブロック
Bと接着し、引張試験を行った。尚接着にはエポキシ樹
脂系接着剤のスコッチウェルドSW−2214を使用し
120℃、40分加熱して接着した。
るブロックA3を図2に示すSUS304製のブロック
Bと接着し、引張試験を行った。尚接着にはエポキシ樹
脂系接着剤のスコッチウェルドSW−2214を使用し
120℃、40分加熱して接着した。
【0023】室温での引張試験の結果を表2に示す。同
一溶射条件,同一溶射材料で本発明の前処理法による試
料2個,前処理を従来法であるブラスト処理のみとした
比較材1個の結果を示している。
一溶射条件,同一溶射材料で本発明の前処理法による試
料2個,前処理を従来法であるブラスト処理のみとした
比較材1個の結果を示している。
【0024】
【表2】
【0025】本発明による前処理法を実施した試料a,
bは、いずれも接着剤部で破断しており、母材,溶射皮
膜界面の密着強度は接着剤の破断強度7kg/mm2以
上を示している。又、比較材Cは、溶射皮膜−母材界面
で破断しており、接着剤の破断強度以下の密着強度とな
っている。
bは、いずれも接着剤部で破断しており、母材,溶射皮
膜界面の密着強度は接着剤の破断強度7kg/mm2以
上を示している。又、比較材Cは、溶射皮膜−母材界面
で破断しており、接着剤の破断強度以下の密着強度とな
っている。
【0026】以上の結果より、本発明の方法により母材
と溶射皮膜の密着力が改善されていることが分かる。
と溶射皮膜の密着力が改善されていることが分かる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明の方法によれ
ば、溶射前処理工程においてブラスト材が母材表面に残
留することがないため母材と溶射皮膜の密着力が改善さ
れ、より信頼性の高い溶射皮膜形成が可能となる。
ば、溶射前処理工程においてブラスト材が母材表面に残
留することがないため母材と溶射皮膜の密着力が改善さ
れ、より信頼性の高い溶射皮膜形成が可能となる。
【図1】 本発明を実施する真空アーク処理装置の概要
を示す側面図である。
を示す側面図である。
【図2】 図1に示す装置の母材金属材料とする密着性
試験片を示す断面図である。
試験片を示す断面図である。
1:真空容器(真空容器) 2:真空容器内に設置された電極(電極) 3:母材金属材料(被溶射材料) 4:真空アーク放電用電源 5:真空排気系
Claims (2)
- 【請求項1】金属材料表面に、溶射材料を溶射する方法
に於て、真空容器内で、真空容器内に設置された電極を
陽極とし、被溶射材料を陰極とし、陽極と陰極の間に真
空アーク放電を生起させて、予め被溶射材料の表面を清
浄化および粗面化することを特徴とする被溶射材料の前
処理方法。 - 【請求項2】金属材料表面に、溶射材料を、溶射する方
法に於て、SiCおよびAl2O3のうち少なくとも一方
によるブラスト処理を実施した後、真空容器内で、真空
容器内に設置された電極を陽極とし、被溶射材料を陰極
として、陽極と陰極の間に真空アーク放電を生起させ
て、被溶射材料の表面に残留したブラスト材を除去する
ことを特徴とする被溶射材料の前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25904691A JPH0598412A (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 被溶射材料の前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25904691A JPH0598412A (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 被溶射材料の前処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0598412A true JPH0598412A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=17328584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25904691A Withdrawn JPH0598412A (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 被溶射材料の前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0598412A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6172729B1 (en) * | 1998-05-26 | 2001-01-09 | Nec Corporation | Liquid crystal display device of delta arrangement having pixel openings with sides oblique to scan lines |
JP2005350748A (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Tama Tlo Kk | 密着性に優れた溶射皮膜を形成する溶射方法 |
JP2007530788A (ja) * | 2004-03-24 | 2007-11-01 | ザ・ビーオーシー・グループ・インコーポレーテッド | 半導体被覆基板の製造方法 |
JP2007332462A (ja) * | 2000-12-12 | 2007-12-27 | Tokyo Electron Ltd | プラズマ処理装置の再生方法,プラズマ処理容器内部材,プラズマ処理容器内部材の製造方法及びプラズマ処理装置 |
JP2009068051A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Univ Chuo | 密着性に優れた溶射皮膜を形成する溶射方法 |
JP2014525982A (ja) * | 2011-06-07 | 2014-10-02 | エリコン・トレーディング・アクチェンゲゼルシャフト,トリュープバッハ | 硬質の炭素層のためのコーティング除去方法 |
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-
1991
- 1991-10-07 JP JP25904691A patent/JPH0598412A/ja not_active Withdrawn
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JP4785834B2 (ja) * | 2004-03-24 | 2011-10-05 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 半導体被覆基板の製造方法 |
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