JPH059834U - ネジ締め機におけるネジ送り制御機構 - Google Patents

ネジ締め機におけるネジ送り制御機構

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JPH059834U
JPH059834U JP6408991U JP6408991U JPH059834U JP H059834 U JPH059834 U JP H059834U JP 6408991 U JP6408991 U JP 6408991U JP 6408991 U JP6408991 U JP 6408991U JP H059834 U JPH059834 U JP H059834U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネジを列装した連結帯をネジ供給機構により
順次ネジ打出し位置に送るネジ送り動作において、ネジ
をネジ打出し位置に、ネジ締め動作速度の如何に拘ら
ず、より確実に位置設定し、ネジ締め機の高速化、省力
化にも対応し得るネジ締め機におけるネジ送り制御機構
を提供するにある。 【構成】 ネジ20の供給機構18の送りホイール60
に対応して歯付き部材100が設けられ、この部材10
0の歯100aと係合可能にネジ送り制御機構64の制
御レバー90がノーズ部材14上に枢支されている。バ
ネ90の作用で常時のネジ送り動作では、一方の腕90
aの逆転防止爪96が歯100aに係合し、送りホイー
ル60の逆転を防止し、該ホイール60が送り方向に急
激回転した際には、歯100aが一方の腕90aを回転
軌跡外へ強く押出し、この際の慣性によりレバー90が
大きく回動してオーバーラン防止爪98が歯100aに
係合するようになる。これにより、送りホイール60の
回り過ぎが防止され、ネジ20の押出し位置が正確に保
持される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ネジを列装した連結帯を、ネジ締め動作に応答して間欠回転する送 りホイールを有するネジ供給機構によってノーズ部内に送り込み、ドライバビッ トに対応する打出し位置にネジを順次供給し、該ドライバビットによってネジ締 め部位に向ってネジを打出すネジ締め機に係り、特に、該ネジ供給機構によるネ ジ送りの状態を制御するネジ送り制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のネジ送り制御機構として従来のネジ締め機においては、送りホイール の逆転を防止する機構が知られている。この逆転防止機構として、例えば実公昭 60−26921号や米国特許第4059034号には送りホイールの歯と係合 する方向に付勢された逆止爪を備えたネジ締め機が開示されている。この逆止爪 は送りホイールの間欠回転が、通常、ネジ締め機本体に対してノーズ部を相対移 動させる移動ストロークを利用してなされる関係上、戻りのストローク時に送り ホイールが共回りして逆転するのを防止して、送ったネジをドライバビットに対 応する打出し位置に保持するために必要とされるものである。この逆止爪は、歯 との係合方向に付勢されたリーフ板バネあるいは基端部が枢支され別途のバネで 係合方向に付勢された単一のレバー等で構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上述のように、従来のネジ締め機では、逆転防止爪によって送りホイールを逆 転方向に関してはネジ打出し位置の確実な設定がなされるが、送りホイールの送 り方向については特に位置決めを行なう措置が取られていなかった。送り方向に ついては、送りホイールあるいは連結帯の移動時に発生する摩擦抵抗に依存し、 これで特に支障はないものと考えられた。
【0004】 ところが、最近において、特にネジ締め機の自動化、省力化等に関連してネジ 締め作業速度の向上が求められ、この為に、送りホイールの回転動作も、より高 速化される傾向にある。この場合、従来公知のネジ締め機では、送りホイールが 急激に回転駆動されることによりホイール自体の慣性ならびにそれによって駆動 される連結帯の慣性が大となり摩擦抵抗に打勝って該ホイールが打出し位置を越 えて、オーバーランすることがしばしば見られ、この為に、ドライバビットを先 端部に対してネジ頭部の十字穴が合わずにネジ込み不良を引起こす原因となって いた。又、このような事態は、手動操作のネジ締め機にあっても取扱い如何によ っては送りホイールに急激な回転駆動力が与えられて同様の問題を発生していた 。
【0005】 本考案は、上記従来の諸問題にかんがみなされたもので、その目的は、ネジ供 給機構によるネジ送り動作において送り出されたネジをドライバビットと対応す るネジ打出し位置に、ネジ締め動作速度の如何に拘らず、より確実に位置設定し 得、高速化、省力化にも対応し得るネジ締め機におけるネジ送り制御機構を提供 するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成の為に、本考案のネジ送り制御機構においては、送りホイールと 一体回転可能に設けられ外周に所定ピッチの歯を有する歯付き部材と、基端部が ノーズ部上に枢動可能に支持されるとともに該基端部より歯付き部材に向って延 出した一対の腕を有する制御レバーと、このレバーを常時一方向に付勢する付勢 手段とよりなり、制御レバーの一方の腕に形成され付勢手段の作用によって歯付 き部材と係合する歯の回転軌跡内に位置づけられ、該歯付き部材の歯との係合に よって送りホイールの逆転を防止する逆転防止爪と、前記制御レバーの他方の腕 に形成され前記付勢手段の作用によって常時は前記歯付き部材の歯と係合しない 非係合状態に位置づけられるとともに前記送りホイールの所定角度を越えた回転 を防止するオーバーラン防止爪とを設け、前記送りホイールの急激な回転時に歯 付き部材によって引起こされる回転軌跡外への制御レバーの前記一方の腕の慣性 移動に応答して前記オーバーラン防止爪を歯付き部材の歯と係合させてなるよう に構成したものである。
【0007】
【作用】
上記本考案の構成によれば、制御レバーの一方の腕に設けた逆転防止爪によっ て、送りホイールの逆転防止が常になされると共に、該送りホイールに急激な回 転駆動力が与えられた際に生じがちな送りホイールの回り過ぎを、該レバーの他 方の腕に設けたオーバーラン防止爪によって確実に阻止するようになっている。
【0008】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案を具体化した自動ネジ締め機の実施例を説明する 。
【0009】 図1にはこの自動ネジ締め機の先端部を示してあるが、10は内部に軸線X− Xに沿うドライバビット12を収容したドライバ本体、14はチャック16,ネ ジ供給機構18を配設するとともに、ネジ20を間隔をおいて列装した合成樹脂 製の連結帯22を案内するガイド面14aを備えたノーズ部材、24はドライバ 本体10とノーズ部材14との間に介在し相互に摺動可能な関係におかれたスラ イド部材、26はこれらドライバ本体10、ノーズ部材14及びスライド部材2 4の3部材相互間の固定ならびに解除を選択的に遂行する連携機構である。
【0010】 図1においてノーズ部材14は最突出位置にあり、この位置は 該ノーズ部材 14がドライバ本体10より最も離間する方向(図において右方)に突出した状 態で、ネジ締め動作の開始状態あるいは休止状態である。該最突出位置において 、ノーズ部材14は該部材14に螺合したネジ頭部よりなるストッパ28がスラ イド部材24の開口30の一端に当接して突出方向の位置が規制され、又、スラ イド部材24は連携機構26によりドライバ本体10に軸線X−Xに沿う相対的 なスライド移動不能状態に固定されている。
【0011】 連携機構26は、球体よりなる転動体32、これを収容するスライド部材24 のスリーブ壁24aに形成した透孔34、スリーブ壁24aの外周面に摺接する ドライバ本体10のスリーブ壁10aの内周面に形成した凹部36、前記スリー ブ壁24aの内周面に摺接するノーズ部材14のスリーブ壁14bの外周面に形 成した凹部38を有する。
【0012】 ノーズ部材14が最突出位置にあるとき、転動体32はノーズ部材14の凹部 38とは合致した状態になく、他方ドライバ本体10の凹部36に合致して、こ れに図示のごとく部分的に係合し、該転動体32によりスライド部材24とドラ イバ本体10とが上述のごとく相対移動不能に固定されている。転動体32を含 む連携機構26は、この実施例において直径方向に対向して一組ずつ設けられて いる。各凹部36,38は転動体32の球面を部分的に受入れる円錐台状の穴形 状で、図示のごとく、凹部の周壁面が若干、外に向って開く傾斜面構成で、この 傾斜面が転動体32に対して外方へ押し出す分力を付与する。これにより、転動 体32の、よりスムーズな切換移動が可能である。
【0013】 尚、ドライバ本体10、ノーズ部材14及びスライド部材24は、軸線X−X 周りに相対回転しないようにされている。すなわち、ノーズ部材14上のストッ パ28が進入しているスライド部材24の開口30は、その幅がストッパ28を 丁度、軸方向にスライドさせるだけの寸法になっているので、この関係により両 部材14,24の相対回転は阻止されている。他方、ドライバ本体10のスリー ブ壁10aには外側からストップネジ40がねじ込まれ、その先端部がスライド 部材24のスリーブ壁24aの外周面に軸線X−X方向に形成したガイド溝42 に係入しており、しかも該溝42の幅はネジ40の先端部を丁度スライドさせる だけの寸法になっているので、この関係により両部材10,24の相対回転は阻 止されている。尚、図1においてストップネジ40及びガイド溝42が設けられ た部分のみ説明上、回転方向の異なる断面を示してある。
【0014】 図2においては自動ネジ締め機の外観を、ネジ締め作業状態で示してある。図 示のごとく、ドライバビット12の先端部はノーズ部材14ならびにチャック1 6よりも外方に長く突出できるので、ネジ締めを行なうべき建材等の相手部材4 4のネジ締め部位44aが深穴位置にあるような場合でも、該部位44aまで、 先端部にネジ20を装着した状態で導入することができるものである。ドライバ 本体10の筒体外周には該外周面に沿って所定距離移動可能な係止リング46が 設けられ、これに軸線方向に形成された長孔48に操作ロッド50の一端部が進 入し、他端部はドライバ本体10の後端部において枢支軸52により回転可能に 枢支された操作部材54に連結されている。長孔48は直径方向に一対形成され 、それに対応して操作ロッド50は操作部材54から2又状に延出して各長孔4 8に対応している。操作部材54は図において、操作ロッド50及び係止リング 46とともに、便宜上、該ネジ締め機の不作動状態ないしは休止状態で示してあ る。該操作部材54をネジ締め作業開始に当って圧縮コイルバネ53に抗して矢 印方向に押圧すると、該操作部材54の下方位置でドライバ本体10上に配設し た始動スイッチ釦56が同時に押され、これによって、該スイッチ釦56に電気 的に接続されたドライバビット駆動用モータ58が始動し、ドライバビット12 を回転駆動する連動構成となっている。
【0015】 ドライバ本体10に取着されたホルダ59の先端部59aは長尺の連結帯22 を図示を省略した連結帯リールからノーズ部材14までの間で案内しているが、 該ホルダ等の部分は公知である。
【0016】 図1及び図3に示されたネジ供給機構18において、60は送りホイール、6 2は後述する送り用作動レバー、64は同様に後述する本考案の送り制御機構で ある。送りホイール60はその外周に連結帯22の側縁22aに係合する角度方 向に所定ピッチの歯60aを有し、各側縁に対応して一対設けられ、ドライバビ ット12が図3の鎖線で示すように、ノーズ部材14に支持された個々のホイー ル60の支軸68を結ぶ軸線Y−Yと軸線X−Xとの交点を通り、該軸線X−X に沿って一対の送りホイール60間のスペース66中を通過する。
【0017】 ノーズ部材14に取着されたチャック16は図3で示すごとく、ノーズ部材1 4上の支軸70をそれぞれ支点として開閉自在に一対設けられ、常時は、それぞ れ圧縮コイルバネ72により図示の実線で示す閉成状態にあると共に、ドライバ ビット12が鎖線で示すように突出した際にはバネ72に抗して鎖線の開成状態 となる。
【0018】 ネジ締め作業開始に当って図2で示すように操作部材54が押下げられると、 前述のように始動スイッチ釦56を介してドライバビット駆動用モータ58が始 動してドライバビット12が回転駆動される。これと同時に、ノーズ部材14は 図示されていないが本体10中に設けたノーズ部材移動機構により、ノーズ部材 の端壁14cに端部を固定した紐状体74を介してスライド部材24と一体に図 5で示す引込位置にまで引込まれる。そして、スライド部材24はノーズ部材1 4と共にドライバのネジ締め作業中、この引込位置に保持される。
【0019】 ドライバのネジ締め作業が終了して操作部材54(図2)を解放すると、これ に応じて操作ロッド50に本体10内のノーズ部材移動機構を逆転駆動がなされ 、ノーズ部材14がスライド部材24と共に突出した原位置に戻り、これと同時 に駆動用モータ58が停止する。尚、操作部材54の押下作動ならびに解放によ る動作停止の一サイクルのネジ締め作業において、ドライバ本体10内では駆動 用モータ58と各機構との動作の連動・切離を行なうクラッチ機構及びスライド 部材24及びノーズ部材14を引込位置に対し保持する保持機構が設けられてい るが、これらの各機構ならびに前記ノーズ部材移動機構については、この種のネ ジ締め機の公知機構を採用し得るとともに本考案の主要部でないので具体的図示 を省略してある。
【0020】 次に、図1及び図2で示したネジ供給機構18について、そのネジ送り動作を 図6〜図8に基づき説明する。 各送りホイール60に対応して送り用作動レバー62が支軸76によりスライ ド部材24に基端部 において回転可能に枢支され、バネ78により図において 時計方向に付勢されるとともにスライド部材24上に設けたストッパ80により バネ78に抗して保持されている。各送りホイール60の側部には該ホイール6 0と一体に複数のリブ82が送りピッチの数(実施例において6個)だけ放射状 に突設され、その一方の係合面に略山形状ないしは、くの字形の第1及び第2の 傾斜面82a,82bが形成されている。この傾斜面82a,82bに対し作動 レバー62の端部のローラ84が係合するように対応している。
【0021】 図6に示す送りの初期位置において、ローラ84は第1の傾斜面82aに対応 し、ここからノーズ部材14とスライド部材24との相対移動により、ローラ8 4が第1の傾斜面82aを押しながらホイール60を矢印で示す時計方向(送り 方向)に回転させる。この間、レバー62はストッパ80に接しながらローラ8 4を軸線X−Xと平行に真直ぐに相対移動させる。ホイール60の回転が進むに つれて、ローラ84は第1の傾斜面82aから第2の傾斜面82bへと自然に対 応が移り、リブ82の半径方向内方へ向かう状態となり図7で示す1ピッチ分の 送りが完了し、連結帯22上の次位のネジ20を軸線X−Xに沿う送り位置に設 定する。
【0022】 このように、傾斜面82a,82bを形成したので、ローラ84に対しリブ8 2よりの反力の作用方向は、常にレバー62の支軸74の近傍を通るようにされ 、従って、この送り動作中にレバー62がバネ78に抗してリブ82との係合よ り外れる方向に移動することがない。
【0023】 1ピッチ分の送り完了後、ノーズ部材14がスライド部材24より離間する方 向に相対移動する戻り動作においては、図8に示すようにローラ84が隣接する 次位のリブ82の反対側の面82c上を滑るとともにバネ78に抗して反時計方 向に回動しながら逃げてリブ82より外れるように動作して次位のリブ82に対 し図6で示す初期位置で対応する。この間、ホイール60は送り制御機構64に より逆転方向について拘束され、送り位置に設定されたネジ20をその位置に保 持する。
【0024】 次に本考案に係るネジ送り制御機構64を、特に図1、図9〜図11につき以 下説明する。
【0025】 ネジ送り制御機構64は、各ホイール60に対応してそれぞれ設けられた一対 の制御レバー90を有し、これらレバー90は、その基端部がノーズ部材14上 の支軸92に枢動可能に支持され、該支軸92に基端が巻回固定された付勢手段 をなすバネ94により一方向(図1において時計方向)に付勢されている。該各 レバー90は所定の開き角度をもって一体に形成された一対の腕90a,90b を有し、一方の腕90aの先端部には後述する逆転防止爪96が、又、他方の腕 90bにはオーバーラン防止爪98が形成されている。これら各レバー90に対 応して各送りホイール60には、この側面にこれと一体に歯付き部材100が設 けられ、その各周には、送りホイール60の周囲の歯60aと同じ角度方向に突 出した歯100aが一体に形成され、これら歯100aは、制御レバー90上の 上記両爪96,98と共働するようになっている。制御レバー90は、バネ94 の付勢作用によって常時は、対応する歯付き部材100の歯100aと係合する ようにその歯100aの回転軌跡内に位置付けられている。ネジ送り動作中、送 りホイール60が図1において時計方向に間欠回転すると、これに伴って歯付き 部材100も同様に回転する。そして、1歯分のピッチ回転によりネジ20が軸 線X−Xに対応したネジ打込み位置に位置づけられる。この動作において、歯付 き部材100上の1つの歯100aが逆転防止爪96を押上げ、バネ94に抗し てレバー90を反時計方向に回動させ、該歯100aが該爪96を越えたところ で、再び該爪96が歯100aに係合し、図9の状態に戻る。これにより、送り ホイール60は歯付き部材100と逆転防止爪96との係合によって、もはや逆 回転方向の移動が拘束され、従って、同方向について打込み位置に位置付けられ た連結帯22上のネジ20の位置が決定される。
【0026】 他方、制御レバー90の他方の腕90b上のオーバーラン防止爪98は、バネ 94の付勢作用により、常時は歯付き部材100の歯100aと係合しない図1 ,9に示す非係合状態にある。そして、送りホイール60の送り方向の回転が通 常の回転状態においては、図10に示すように一方の逆転防止爪96が歯付き部 材100の歯100aを順次乗り越えるネジ送り動作時にオーバーラン防止爪9 8は該歯100aには係合せず、従って、送りホイール60の送り方向の回転に 何等支障がない。
【0027】 ところが、送りホイール60が矢印で示す送り方向に急激に回転させられた場 合、歯付き部材100の歯100aと係合していた制御レバー90の一方の腕9 0aは該歯100aより急激な押出し力、すなわち、該歯100aの回転軌跡外 への力を受けるので、これによって生ずる慣性移動により、該制御レバー90は バネ94に打勝って、図11に矢印で示す反時計方向に大きく回動する。この為 、他方の腕90bが、歯付き部材100の歯100aと係合する方向に動かされ 、これにより遂にはオーバーラン防止爪98が図11に示すごとく対応する歯1 00aに当接状態で係合する。これによって送りホイール60の回転方向の過度 の回転、すなわちオーバーランが防止され、打出し位置にあるネジ20は送りホ イール60の送り方向についても位置規制がなされる。この規制は送りホイール 60の回転が止められるとすぐに、バネ94の作用により制御レバー90が図1 ,9の原位置に戻ることにより解除され、その後のネジ送り動作には支障がない 。
【0028】 この実施例では、一連のネジ締め動作が自動化された自動ネジ締め機を説明し たが、この場合には、送りホイールの回転速度を、より速くしてネジ送り動作を 高速化したとき、上述のごときオーバーラン防止爪98が有効に作用するので、 高速化設計に対応し得る。又、実施例とは異なり、手動操作のネジ締め機にあっ ては、作業者による作業時のネジ込み力の如何によってはノーズ部材に急激な力 がかかることがあるが、このような場合にも上記オーバーラン防止爪98が有効 に作用するので、手動、自動を問わずネジの位置決めを極めて正確に行なえるの で、ドライバビットとのネジの係合が確実になされ、ネジの打出し不能になると いった不具合が解消される。
【0029】 尚、実施例では、一対の送りホイール60に対応して制御レバー90及び歯付 き部材100の組を一対設けた態様を示したが、一方の送りホイール60にのみ 対応させて、1組設ける構成も可能であり、実施例に限定されるものではない。
【0030】 以上のように構成された自動ネジ締め機におけるネジ締め作業の一連の動作に おいて、ノーズ部材14,スライド部材24及びドライバ本体10の3部材の相 対移動につき、以下、まとめて説明する。
【0031】 ネジ締め作業開始直前の状態ないしは不使用状態において、該ネジ締め機は図 1で示すごとく、ノーズ部材14が最突出位置にあり、スライド部材24はドラ イバ本体10と連携機構26により相互に固定された状態にある。この状態から 、ネジ締め作業を開始すると、本体10内のクラッチ機構が結合状態になり、紐 状体74が引張られ、その結果、まず、ノーズ部材14のみが第1段目の引込ス トロークとして最突出位置から引き込まれ、図1で示すように凹部38が転動体 32に合致する図4に示す位置(中間位置)までのストロークAの間でネジ供給 機構18により1ピッチのネジ送りが遂行される。そして、ここで連携機構26 の切換動作によりノーズ部材14とスライド部材24が相互に固定され、一体と なって更に引込まれ、引込動作が終了するとクラッチ切離状態になる。この間、 両部材14,24は第2段目の引込ストロークとして中間位置から更に所定のス トロークに引込まれる。他方、ドライバビット12はドライバ本体10に対して は回転するのみで軸線X−X方向には固定されているので、上述の第2段目の引 込ストロークにより、図2及び図3の鎖線で示すごとく該先端部がノーズ部材1 4より長く突出した状態に露出し、従って、先端部に保持したネジ20を図2で 示したごとく深穴状等の凹凸のある部位に導入でき、従って、これら部位におけ るネジ締めも容易に行なわれる。
【0032】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、逆転防止爪とオーバーラン防止爪とを一対の 腕を備えた制御レバー上に設け、逆転防止爪によって常時、送りホイールの逆転 を阻止すると共に送りホイールの回り過ぎについては、歯付き部材から逆転防止 爪を備えた制御レバーの一方の腕に与えられる回転軌跡外へ向う押出し力によっ て該一方の腕が回転軌跡外へ慣性移動するその動作に応答してオーバーラン防止 爪が該回転軌跡内に進入して歯付き部材の歯に係合することによりオーバーラン 防止がなされる。この為、送りホイールの回転速度如何によらず、送りホイール のいずれの方向についても回転位置を確実に設定し得、ネジの打込み動作不良を 起こすことがなく、ネジ締め機の高速化、省力化設計にも対応し得、構造が簡単 で動作確実なネジ締め機のネジ送り制御機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を具体化した自動ネジ締め機の一実施例
の先端部の縦断面図である。
【図2】図1に示す自動ネジ締め機を、ドライバビット
を突出させたネジ締め作業状態で示す全体外観図であ
る。
【図3】図1に示す先端部のドライバビットの軸線X−
Xに沿う3−3線縦断面図である。
【図4】ノーズ部材が中間位置にある状態で示す図1に
対応する動作説明図である。
【図5】ノーズ部材がスライド部材と共に引込位置にあ
る状態で示す自動ネジ締め機の主要部の動作説明図であ
る。
【図6】ネジ供給機構の初期動作を示す自動ネジ締め機
の要部縦断面図である。
【図7】ネジ供給機構の送り完了動作を示す図6に対応
する図である。
【図8】ネジ供給機構の戻り動作を示す図6及び図7に
対応する図である。
【図9】ネジ送り制御機構における送りホイールの逆転
防止状態を示す動作説明図である。
【図10】ネジ送り制御機構における送りホイールの回
転許容状態を示す動作説明図である。
【図11】ネジ送り制御機構における送りホイールのオ
ーバーラン防止状態を示す動作説明図である。
【符号の説明】
10 ドライバ本体 12 ドライバビット 14 ノーズ部材 18 ネジ供給機構 24 スライド部材 26 連携機構 64 ネジ送り制御機構 90 制御レバー 96 逆転防止爪 98 オーバーラン防止爪

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】ネジを列装した連結帯と係合しネジ締め動
    作に応答して一方向に所定角度ずつ間欠回転し、ドライ
    バビットに対応する打出し位置にネジを順次供給する送
    りホイールを有するネジ供給機構と、該ネジ供給機構を
    支持するとともにネジ締め動作時に本体に対し相対移動
    可能なノーズ部とを備えたネジ締め機において、前記送
    りホイールと一体回転可能に設けられ外周に所定ピッチ
    の歯を有する歯付き部材と、基端部がノーズ部上に枢動
    可能に支持されるとともに該基端部より前記歯付きホイ
    ールに向って延出した一対の腕を有する制御レバーと、
    該レバーを常時一方向に付勢する付勢手段とよりなり、
    前記制御レバーの一方の腕に形成され前記付勢手段の作
    用によって前記歯付き部材と係合する歯の回転軌跡内に
    位置付けられ、該歯付き部材の歯との係合によって送り
    ホイールの逆転を防止する逆転防止爪と、前記制御レバ
    ーの他方の腕に形成され前記付勢手段の作用によって常
    時は前記歯付き部材の歯と係合しない非係合状態に位置
    づけられるとともに前記送りホイールの所定角度を越え
    た回転を防止するオーバーラン防止爪とを設け、前記送
    りホイールの急激な回転時に歯付き部材によって引起こ
    される回転軌跡外への制御レバーの前記一方の腕の慣性
    移動に応答して前記オーバーラン防止爪を歯付き部材の
    歯と係合させてなるネジ締め機におけるネジ送り制御機
    構。
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