JPH0597929A - 高吸水性樹脂の製造法 - Google Patents

高吸水性樹脂の製造法

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JPH0597929A
JPH0597929A JP29210991A JP29210991A JPH0597929A JP H0597929 A JPH0597929 A JP H0597929A JP 29210991 A JP29210991 A JP 29210991A JP 29210991 A JP29210991 A JP 29210991A JP H0597929 A JPH0597929 A JP H0597929A
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Yoshinori Chiyousakon
左 近 吉 典 丁
Hiroshi Aoyama
山 弘 志 青
Yoji Kawaguchi
口 洋 二 川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】常温では勿論、整粒時の強い破壊力にさらされ
ても、含水状態における熱及び光に対する安定性が優れ
た高吸水性樹脂の製造法を提供すること。 【構成】水溶性リン酸系化合物の存在下で(メタ)アク
リル酸及び(メタ)アクリル酸水溶性塩を重合すること
を特徴とする高吸水性樹脂の製造法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含水状態における熱及び
光に対する安定性を改良した高吸水性樹脂組成物の製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多量の水を吸収する樹脂として、澱粉−
アクリロニトリルグラフト重合体の部分加水分解物、ポ
リアクリル酸部分中和塩、ポリエチレンオキサイド系、
ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ま
たはこれらの架橋体系などの高吸水性樹脂が知られてい
る。これらの中でもポリアクリル酸部分中和塩は特に有
用である。
【0003】これらの高吸水性樹脂は、生理用品や衛生
用品において体液を吸収し漏出を防止する体液吸収剤と
して有用であり、そのほか、土壌の保水剤、種子コーテ
ィング剤、止水剤、増粘剤、結露防止剤、汚泥凝固剤、
乾燥剤、調湿剤などの用途に使用されている。高吸収性
樹脂の粉末は、水や体液と接触したときママコ現象を起
こさず、しかも水や体液の吸収速度および吸収能が大き
く、更には水や体液を吸収して膨潤したときのゲル強度
が特に大きいことが要求されるが、そのほか、水や体液
を吸収して膨潤した状態での熱および光に対する安定性
が良好であることが要求される。
【0004】といのうは、高吸水性樹脂の粉末を紙おむ
つ用に用いた場合は、一旦体液を吸収して膨潤したゲル
が体温により一夜たつと可溶化しはじめ、いわゆる横漏
れ現象を生じ、また高吸水性樹脂の粉末を土壌の保水剤
として土壌に混合した場合は、日光により短時間のうち
に可溶化し、流出してしまう傾向があるからである。そ
こでこの点を改善すべく、特開昭63−146964号
公報ではフェナントロリン系、ビピリジン系、EDTA
(エチレンジアミンテトラ酢酸)、クエン酸、トリポリ
リン酸等の金属キレート剤を、特開昭64−33158
号公報では、水溶性リン酸系化合物を高吸水性樹脂に配
合することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェナ
ントロリン系及びビピリジン系の金属キレート剤は、添
加の効果は大きいが、価格的に高く、その上、水に難溶
である等の生産上の問題が有り、またEDTAやクエン
酸の場合は上記の金属キレート剤に比べて相対的に低価
格であるが添加効果が落ちる。そこで水溶性リン酸系化
合物を用いるのが実際的には有用であると考えられる
が、近時の高品位、高品質の製品を求める市場の要請に
は必ずしも満足できるものではなく、より一層の改善が
要望されている。その上、該高吸水性樹脂と水溶性リン
酸系化合物の混合方法として、高吸水性樹脂製造(重
合)時に水溶性リン酸系化合物を添加しているために、
その後処理工程である整粒工程(粉砕及び篩処理によ
り、該樹脂の粒度を一定の範囲にする)を採用する時
に、粉砕及び篩処理によって該樹脂粒子の表面に付着し
た水溶性リン酸系化合物の脱落がおこり、熱及び光安定
性を改善しようという効果を低下させる恐れがあること
も判明した。
【0006】また、水溶性リン酸系化合物を高吸水性樹
脂と共に後混合した場合には、その製品を袋詰めして保
存したり、運搬したりする時に外部からの衝撃によって
水溶性リン酸系化合物の該樹脂からの脱落も予想され、
該化合物の添加効果が充分に発揮できないこともある。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決すべくなさ
れたもので、その目的とするところは、水溶性リン酸系
化合物を高吸水性樹脂に効果的に配合せしめて、含水状
態における熱及び光に対する安定性を向上させ、特に整
粒工程後や保存・運搬後においても上記安定性が保持さ
れる高吸水性樹脂の製造法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、水溶性リ
ン酸系化合物の存在下で(メタ)アクリル酸及び(メ
タ)アクリル酸水溶性塩を共重合することで達成でき
る。以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の水溶性
リン酸系化合物としては、トリポリリン酸、ピロリン
酸、メタリン酸、ポリリン酸及びヘキサメタリン酸また
はこれらの塩(ナトリウム塩など)が好適に用いられ
る。非水溶性のリン酸系化合物であるリン酸カルシウ
ム、リン酸バリウムなどは、本発明の目的には全くまた
は殆ど効果がない。
【0009】また、本発明の(メタ)アクリル酸及び
(メタ)アクリル酸水溶性塩とは(メタ)アクリル酸を
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や水酸化アン
モニウムあるいはアミン類で部分中和したもので、(メ
タ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸の水溶性塩との混
合物を意味する。
【0010】両者の混合比、換言すれば部分中和の程度
は全(メタ)アクリル酸の60〜90モル%が好まし
い。(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸水溶性塩
の比が40/60〜10/90(モル比)の範囲の割合で
重合を実施するわけである。上記の比率が40/60を
越えると吸水倍率や吸水速度が劣り、又製品が酸性を呈
する難点があり、一方10/90未満では吸水倍率や吸
水速度が低下すると共に製品がアルカリ性を有していず
れも実用上問題が生ずる恐れがある。
【0011】水溶性リン酸系化合物の配合量は広い範囲
から選択されるが、(メタ)アクリル酸及び(メタ)ア
クリル酸水溶性塩の総量100重量部に対して、通常は
0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部とす
る。水溶性リン酸系化合物の配合量が余りに少ないと熱
および光安定性の改善効果が認められず、一方余りに多
くすると吸水率が低下するようになる。紙おむつなどの
衛生用品や生理用品などの用途には、水溶性リン酸系化
合物の配合量は0.01〜5重量部程度で十分であり、
土壌改良剤用には0.1〜30重量部程度とすることも
出来る。
【0012】重合を実施するに当っては、公知の任意の
方法が採用出来、水溶液重合(静置重合)、乳化重合(逆
相乳化重合)、懸濁重合(逆相懸濁重合)等がいずれも可
能であるが、好ましい方法は逆相懸濁重合、あるいは水
溶液重合である。以下、かかる重合方法について更に具
体的に説明する。 逆相懸濁重合を行うに際しては、水に溶解しない有機溶
媒中に水溶性リン酸系化合物及び(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸水溶性塩、望ましくは多官能性ビニ
ルモノマー等の架橋剤を含む水溶液を分散させてラジカ
ル重合開始剤の存在下で重合を行う。
【0013】その際、公知の分散安定剤や界面活性剤を
共存させて重合の安定化をはかることも可能である。有
機溶媒としては、シクロヘキサン、シクロペンタン等の
脂環式炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘ
プタン、リグロイン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が例示される。溶
媒の沸点、融点、価格、工業的入手の容易さから判断す
るとn−ヘキサンやシクロヘキサンが最も実用的であ
る。重合温度は50〜90℃、重合時間は0.5〜5時
間が適当である。重合終了後は常法に従って、生成粒子
を濾別し、洗浄、乾燥すれば目的の高吸水性樹脂が得ら
れる。
【0014】次に水溶液重合を実施するには、水、水溶
性リン酸系化合物、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸水溶性塩及びラジカル重合開始剤、望ましくは多
官能性ビニルモノマー等の架橋剤を均一に混合し、以後
攪拌や混練を全く伴わない状態で重合を行い、得られる
固化物を粉砕、乾燥するのである。工業的には上記の均
一混合液をバケットコンベヤの中に入れたり、両端に堰
を設けたベルト上に供給したり、チューブ内に供給した
り、あるいは任意の形状を有する容器中に仕込んで40
〜100℃程度の温度で0.03〜5時間混練した後、
混合を受けない状態を保ちつつ重合を進行させる。所定
の重合率に達した樹脂固化物をペレット程度の大きさあ
るいはそれ以下の粒径にまで裁断、粉砕し乾燥する。こ
の一連の操作は連続的に行うのが望ましい。
【0015】前述した如き重合法を実施するに当って、
使用される重合開始剤としてはアゾビスイソブチロニト
リルの様なアゾニトリル;t−ブチルパーオキシド、ク
メンハイドロパーオキシド等のアルキルパーオキサイ
ド;ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオ
キシド;アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、ステアロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド等のアシルパーオキシド;t−ブチルパーオキシアセ
テート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブ
チルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル;メ
チルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパー
オキシド等のケトンパーオキシド、過酸化水素、過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム、セリウム塩等が挙げら
れ、特に水溶性の物質が好ましい。
【0016】又、逆相懸濁重合時には好ましくは界面活
性剤を添加して系を安定に保つことが実用的であり、か
かる活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重
合体、ショ糖脂肪酸エステル、高級アルコール硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩あるいはポリオ
キシエチレンサルフェート等のノニオン系界面活性剤、
又はアニオン系界面活性剤が単独あるいは併用して用い
られる。
【0017】更に吸水性能を高度に発揮させるために、
通常は重合時に架橋剤が併用される。架橋剤はアクリル
酸及びアクリル酸水溶性塩の総量に対して0.0000
1〜0.5モル%、好ましくは0.0001〜0.1モル
%用いられ、かかる例示としてはエチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールトリメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、N,N'−メチレンビスアクリルアミ
ド、イソシアヌル酸トリアリルペンタエリスリトールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールジメタアクリレー
ト等の多官能ビニル化合物あるいは(ポリ)エチレング
リコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロール
ポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジル
エーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテ
ル等の水溶性ないしは水分散性のポリグリシジル化合物
が挙げられる。
【0018】上記の如く製造された高吸水性樹脂は工業
的には、乾燥後整粒工程(粉砕及び篩処理)を経て、袋
詰め等に供され出荷(運搬)されていく。本発明の高吸
水性樹脂は通常粉末または粒子の形状で用いられるが、
場合によってはフイルム、シート、繊維、紙などとの複
合体成形物の形で用いることもある。また、本発明の該
樹脂の用途としては、生理用品や衛生用品において体液
や排泄物を吸収し漏出を防止する体液吸収剤として特に
有用である。そのほか、土壌の保水剤、種子コーティン
グ剤、止水剤、増粘剤、結露防止剤、脱水剤、乾燥剤、
調湿剤、汚泥・液状廃棄物の凝固剤、重金属吸着材、薬
剤・芳香剤の徐放剤、パップ剤、保冷剤などの用途にも
使用できる。
【0019】
【作 用】水溶性リン酸系化合物の配合により高吸水
性樹脂の吸水状態における熱および光に対する安定性が
何故向上するかについては明らかではないが、本発明の
高吸水性樹脂組成物は、水や体液と接触した時にママコ
現象を起こさず、水や体液の吸収速度及び吸収能も大き
く、さらには水や体液を吸収して膨潤したときのゲル強
度も大きいことから考えて、水溶性リン酸系化合物は高
吸水性樹脂のゲル破壊を防止する能力があると考えら
れ、その結果、水や体液を閉じ込めた高吸水性樹脂が加
熱や光照射を受けても、ゲル構造が崩壊しないようにな
るのではないかと思われる。
【0020】
【実 施 例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは重量
基準で示したものである。 実施例1 撹拌機、還流冷却器及び窒素ガス導入管を付けた2lの
セパラブルフラスコAにシクロヘキサン500mlとソル
ビタンモノステアレート2.5gとを仕込み、窒素バブ
リングを30分間行って、溶存空気及びフラスコ内の空
気を追い出した。別の1lのビーカーBにアクリル酸1
37gを仕込んだ後、水178gに純度95%の水酸化
ナトリウム60gを溶解した溶液を撹拌、冷却下に徐々
に滴下して中和し、アクリル酸34g及びアクリル酸ソ
ーダ131gを含む混合液を得た。
【0021】撹拌しながら窒素バブリングを行い、溶存
空気を追い出した。ついで、予め窒素バブリングを行っ
た1%過硫酸アンモニウム水溶液6mlと0.5%N,N′
−メチレンビスアクリルアミド水溶液4ml及びトリポリ
リン酸ソーダ0.25gを添加し、十分混合を行った。
ビーカーBの内容物を空気に触れないように注意しなが
ら、500mlの滴下ロートに移し、前記のセパラブルフ
ラスコAにセットした。
【0022】セパラブルフラスコAを浴に浸漬して加温
し、撹拌しながら70〜75℃で滴下ロートより、ビー
カーBの内容物を1.5時間かけて滴下し(滴下中は、
滴下ロート中を窒素ガスでバブリングを行った。)30
分熟成し、重合した後系内の水の約60%をシクロヘキ
サンとの共沸にて追い出した。冷却後、内容物を325
メッシュの金網で濾過し、金網上の該内容物を温シクロ
ヘキサンで洗浄した後、80℃で真空乾燥した。これに
より高吸水性樹脂が得られた。
【0023】実施例2〜8 実施例1において、水溶性リン酸系化合物の種類及び配
合量を表1の如く変更して高吸水性樹脂を得た。また実
施例7,8ではビーカーBへの水の添加量を188g
(実施例7),198g(実施例8)とした。
【0024】比較例1 実施例1の方法において、トリポリリン酸ソーダを配合
せずに高吸水性樹脂を得た。 比較例2,3 実施例1の方法においてトリポリリン酸ソーダの代わり
にリン酸カルシウム(比較例2)、あるいはリン酸バリ
ウム(比較例3)を配合し、高吸水性樹脂を得た。
【0025】比較例4,5 実施例1の方法においてトリポリリン酸ソーダを配合せ
ずに重合して得られた高吸水性樹脂165gを1l容量
のニーダーに移し、トリポリリン酸ソーダ(比較例4)
あるいはメタリン酸ソーダ(比較例5)を20℃撹拌下
で0.25g添加し0.5時間混合撹拌した。その後純水
30gを噴霧して30分間混合撹拌を続け(10メッシ
ュの金網で濾過し)、80℃で1時間真空撹拌を行っ
て、高吸水性樹脂を得た。
【0026】実施例9〜10 下記に詳述する水溶液重合法により、ポリアクリル酸部
分中和塩系高吸水性樹脂を製造した。撹拌機、還流冷却
器及び窒素ガス導入管を付けた2lのフラスコAにアク
リル酸137gを仕込んだ後、水178g(実施例9)
あるいは180g(実施例10)に純度95%の水酸化
ナトリウム60gを溶解した溶液を撹拌、冷却下に滴下
して中和し、アクリル酸34g及びアクリル酸ソーダ1
31gを含む混合液を得た。
【0027】その後、窒素バブリングを30分行い、溶
存空気及びフラスコ内の空気を追い出した。ついで、予
め窒素バブリングを行った1%過硫酸アンモニウム水溶
液6ml、N,N′−メチレンビスアクリルアミド水溶液
(0.5%、4ml)及びトリポリリン酸ソーダ0.25g
(実施例9)あるいはヘキサメタリン酸ソーダ1.5g
(実施例10)を添加し、十分混合を行った後、撹拌を
停止し、混合液を予め窒素置換を施した蓋付、平型ステ
ンレスバット(25×25×5cm)に移した。ステンレ
スバットを60℃の浴に浸漬し、無撹拌下で重合を開始
させたところ、10分後に最高80℃に達した後、内温
は60℃になったが、さらにこの温度に1時間保持して
から、室温まで冷却し、重合を停止した。該バットから
内容物を取り出して小片に裁断し、100℃で2時間乾
燥した後、粉砕機で粉砕することにより、粒度20〜1
50メッシュの高吸水性樹脂を得た。
【0028】比較例6 実施例9において重合中にトリポリリン酸ソーダを配合
せずに高吸水性樹脂を得た後、該樹脂100部にヘキサ
メタリン酸ソーダ0.5部を水溶液状で噴霧混合し、8
0℃で1時間真空乾燥した。
【0029】
【0030】評価試験 上記実施例及び比較例で得られた高吸水性樹脂の物性を
後述する熱安定性及び光安定性試験により測定した。ま
た、整粒工程での物性変化を調べるために該樹脂をメノ
ウのすりばちにて粉砕、摩耗後、篩分けをして20〜1
50メッシュの粒径のものを得、上記同様の物性を測定
した。
【0031】熱安定性及び光安定性試験 熱安定性は成人尿で40倍に膨潤したゲルの常態及び5
0℃×10時間放置後の抵抗を測定した。ゲル抵抗は、
飯尾電機株式会社製ネオカードメーターを用い、8mmφ
感圧軸がゲルに侵入するときの表面抵抗値を測定するこ
とにより求めた。また、光安定性は、イオン交換水で5
0倍に膨潤したゲルの太陽光照射下における粘度変化を
E型粘度計を用いて測定した。表2〜5にその結果を示
す。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】上記の測定結果の如く、本発明の製造法に
よる高吸水性樹脂は良好な熱及び光安定性を示してお
り、粉砕、摩耗処理後においてもその特性は著しく低下
することなく、安定している。
【0037】
【発明の効果】本発明の高吸水性樹脂は、水や体液と接
触したときママコ現象を起こさず、水や体液の吸収速度
及び吸収能が大きく、膨潤ゲルの強度が大きいという性
質はそのまま備えている上、水や体液を吸収して膨潤し
た状態での熱及び光に対する安定性が顕著に向上してい
る。従って、この高吸水性樹脂組成物をたとえば紙おむ
つ用に用いた場合は、体液を吸収して膨潤したゲルが一
夜中体温によって可溶化することがなく、横漏れ現象を
生じない。またこの高吸水性樹脂組成物をたとえば土壌
の保水剤として用いた場合は、日光照射によっても長時
間可溶化することがなく、流出のおそれがない。よって
本発明の高吸水性樹脂組成物は、生理用品や衛生用品な
どの体液吸収剤として極めて有用であり、そのほか土壌
改良剤等種々の用途に好適に使用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】比較例4,5 実施例1の方法においてトリポリリン酸ソーダを配合せ
ずに重合して得られた高吸水性樹脂165gを1l容量
のニーダーに移し、トリポリリン酸ソーダ(比較例4)
あるいはメタリン酸ソーダ(比較例5)を20℃撹拌下
で0.25g添加し0.5時間混合撹拌した。その後純水
30gを噴霧して30分間混合撹拌を続け(10メッシ
ュの金網で濾過し)、80℃で1時間真空乾燥を行っ
て、高吸水性樹脂を得た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性リン酸系化合物の存在下で(メタ)
    アクリル酸及び(メタ)アクリル酸水溶性塩を共重合す
    ることを特徴とする高吸水性樹脂の製造法
  2. 【請求項2】(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル
    酸水溶性塩の総量100重量部に対する水溶性リン酸系
    化合物の配合量が0.01〜10重量部である請求項1
    記載の高吸水性樹脂の製造法
  3. 【請求項3】水溶性リン酸系化合物が縮合リン酸または
    その塩である請求項1記載の高吸水性樹脂の製造法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6716894B2 (en) 2001-07-06 2004-04-06 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin powder and its production process and uses
JPWO2020184392A1 (ja) * 2019-03-08 2021-10-28 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子及びその製造方法

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