JPH059785A - リフロー錫および錫合金めつき法の前処理方法 - Google Patents
リフロー錫および錫合金めつき法の前処理方法Info
- Publication number
- JPH059785A JPH059785A JP19587191A JP19587191A JPH059785A JP H059785 A JPH059785 A JP H059785A JP 19587191 A JP19587191 A JP 19587191A JP 19587191 A JP19587191 A JP 19587191A JP H059785 A JPH059785 A JP H059785A
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 銅合金などの条材に錫、錫合金めっきを施
し、その後連続的にリフロー処理する工程における前処
理方法の処理浴を改良して、リフロー処理において発生
する表面欠陥を防止した。 【構成】 錫および錫合金めっきを施した銅合金の条材
を連続的に加熱溶融するリフロー錫および錫合金めっき
法の前処理方法において、リフロー前処理浴としてカル
ボン酸の水溶液を用いることを特徴とするリフロー錫お
よび錫合金めっき法の前処理方法。
し、その後連続的にリフロー処理する工程における前処
理方法の処理浴を改良して、リフロー処理において発生
する表面欠陥を防止した。 【構成】 錫および錫合金めっきを施した銅合金の条材
を連続的に加熱溶融するリフロー錫および錫合金めっき
法の前処理方法において、リフロー前処理浴としてカル
ボン酸の水溶液を用いることを特徴とするリフロー錫お
よび錫合金めっき法の前処理方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、リフロー錫および錫合
金めっき法の前処理方法に関するもので、条材表面の欠
陥を防止する前処理方法を提供するものである。
金めっき法の前処理方法に関するもので、条材表面の欠
陥を防止する前処理方法を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術とその課題】銅合金などの条材を酸性錫め
っき浴により錫めっきを施し、その後連続的にリフロー
処理して、めっきの安定化を図るリフロー錫めっき法が
ある。この方法は、錫めっき−水洗−リフロー前処理−
（水洗−）−加熱−冷却−乾燥の各工程により行われ
る。上記の工程中、リフロー前処理においては、リフロ
ー錫めっきの安定化や光沢度を良好にする目的で行われ
るものであり、従来はリン酸三ナトリウム溶液に浸漬
し、条材表面に付着しているめっき液成分の層を取り除
き、リン酸三ナトリウムに置換して錫めっき表面を安定
化し、リフロー処理の安定化を図るものである。しかし
この方法では処理液中のリン酸三ナトリウム懸濁粒子が
条材表面に付着し、水洗によっても完全に除去できない
ため、後続のリフロー処理によって加熱溶融された液体
状の錫がリン酸三ナトリウム粒子をとり込んで、その部
分が白斑点となり外観を損なう欠点があった。また上記
の方法においては、錫めっき後水洗槽に移送したときに
表面に付着しているＳｎイオンがＳｎ（ＯＨ）2 として
錫めっき表面に付着するためリフロー処理で欠陥が生じ
ていた。
っき浴により錫めっきを施し、その後連続的にリフロー
処理して、めっきの安定化を図るリフロー錫めっき法が
ある。この方法は、錫めっき−水洗−リフロー前処理−
（水洗−）−加熱−冷却−乾燥の各工程により行われ
る。上記の工程中、リフロー前処理においては、リフロ
ー錫めっきの安定化や光沢度を良好にする目的で行われ
るものであり、従来はリン酸三ナトリウム溶液に浸漬
し、条材表面に付着しているめっき液成分の層を取り除
き、リン酸三ナトリウムに置換して錫めっき表面を安定
化し、リフロー処理の安定化を図るものである。しかし
この方法では処理液中のリン酸三ナトリウム懸濁粒子が
条材表面に付着し、水洗によっても完全に除去できない
ため、後続のリフロー処理によって加熱溶融された液体
状の錫がリン酸三ナトリウム粒子をとり込んで、その部
分が白斑点となり外観を損なう欠点があった。また上記
の方法においては、錫めっき後水洗槽に移送したときに
表面に付着しているＳｎイオンがＳｎ（ＯＨ）2 として
錫めっき表面に付着するためリフロー処理で欠陥が生じ
ていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
について検討の結果なされたもので、リフロー処理によ
って表面に白斑点等の欠陥の生じない前処理方法を開発
したものである。
について検討の結果なされたもので、リフロー処理によ
って表面に白斑点等の欠陥の生じない前処理方法を開発
したものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、錫および錫合
金めっきを施した銅合金の条材を連続的に加熱溶融する
リフロー錫および錫合金めっき法の前処理方法におい
て、リフロー前処理浴としてカルボン酸の水溶液を用い
ることを特徴とするリフロー錫および錫合金めっき法の
前処理方法を請求項１とし、前記カルボン酸がクエン酸
または酒石酸であり、かつその濃度が０．５〜１０重量
％であることを特徴とする請求項１記載のリフロー錫お
よび錫合金めっき法の前処理方法を請求項２とするもの
である。すなわち本発明は、リフロー前処理浴としてカ
ルボン酸の水溶液を用いることにより条材表面にめっき
液成分やＳｎ（ＯＨ）2 を残すことなく、したがって白
斑点が生じない前処理浴を見出したものである。
金めっきを施した銅合金の条材を連続的に加熱溶融する
リフロー錫および錫合金めっき法の前処理方法におい
て、リフロー前処理浴としてカルボン酸の水溶液を用い
ることを特徴とするリフロー錫および錫合金めっき法の
前処理方法を請求項１とし、前記カルボン酸がクエン酸
または酒石酸であり、かつその濃度が０．５〜１０重量
％であることを特徴とする請求項１記載のリフロー錫お
よび錫合金めっき法の前処理方法を請求項２とするもの
である。すなわち本発明は、リフロー前処理浴としてカ
ルボン酸の水溶液を用いることにより条材表面にめっき
液成分やＳｎ（ＯＨ）2 を残すことなく、したがって白
斑点が生じない前処理浴を見出したものである。
【０００５】
【作用】しかして上記のカルボン酸としては、カルボキ
シル基を有しかつ水溶性のものであれば何であってもよ
く、例えば、ギ酸、酢酸、クエン酸、プロパン酸、ブタ
ン酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸の１種
または２種以上をあげることができる。これらのカルボ
ン酸のうち、取扱い作業が行いやすいということから、
クエン酸、酒石酸が好適である。また水溶液におけるカ
ルボン酸濃度は０．５〜１０重量％であることが好まし
い。その濃度が０．５重量％未満の場合は、Ｓｎ（Ｏ
Ｈ）2 の溶解速度が遅くなってしまい生産性を高めると
いう点で好ましくなく、また１０重量％より高濃度の場
合は、コスト上昇を招くとともに、めっき材表面に付着
する使用カルボン酸水溶液の水洗除去が行いにくいから
である。特に好ましいカルボン酸の濃度は２〜５重量％
である。このようにして、めっき材表面に付着している
Ｓｎ（ＯＨ）2 を溶解除去したのちに、再び水洗を充分
に行って使用したカルボン酸水溶液をめっき材表面から
除去し、リフロー処理して目的とする錫、錫合金めっき
材が製造される。
シル基を有しかつ水溶性のものであれば何であってもよ
く、例えば、ギ酸、酢酸、クエン酸、プロパン酸、ブタ
ン酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸の１種
または２種以上をあげることができる。これらのカルボ
ン酸のうち、取扱い作業が行いやすいということから、
クエン酸、酒石酸が好適である。また水溶液におけるカ
ルボン酸濃度は０．５〜１０重量％であることが好まし
い。その濃度が０．５重量％未満の場合は、Ｓｎ（Ｏ
Ｈ）2 の溶解速度が遅くなってしまい生産性を高めると
いう点で好ましくなく、また１０重量％より高濃度の場
合は、コスト上昇を招くとともに、めっき材表面に付着
する使用カルボン酸水溶液の水洗除去が行いにくいから
である。特に好ましいカルボン酸の濃度は２〜５重量％
である。このようにして、めっき材表面に付着している
Ｓｎ（ＯＨ）2 を溶解除去したのちに、再び水洗を充分
に行って使用したカルボン酸水溶液をめっき材表面から
除去し、リフロー処理して目的とする錫、錫合金めっき
材が製造される。
【０００６】
【実施例】以下に本発明の一実施例について説明する。
実施例１
０．４ｍｍ厚さの６５／３５黄銅条に常法の前処理を施
した後、無光沢硫酸銅めっきを０．５μｍ施し、水洗
し、さらに無光沢硫酸錫めっきを１．３μｍ施した、こ
れを水洗後表１に示す各処理を行い、６５０℃で１０秒
間加熱処理し、リフロー処理した。また比較のため従来
のリン酸ソーダを用いて同様に処理した。これらの試料
について目視により表面状態を検査した。その結果を表
１に示した。
した後、無光沢硫酸銅めっきを０．５μｍ施し、水洗
し、さらに無光沢硫酸錫めっきを１．３μｍ施した、こ
れを水洗後表１に示す各処理を行い、６５０℃で１０秒
間加熱処理し、リフロー処理した。また比較のため従来
のリン酸ソーダを用いて同様に処理した。これらの試料
について目視により表面状態を検査した。その結果を表
１に示した。
【０００７】
【表１】
【０００８】表１から明らかなように、比較例において
は条材表面に白斑点が発生したのに対し、本発明例のも
のはいずれも白斑点の発生がなく良好な錫めっきが得ら
れた。 実施例２ 無光沢硫酸錫めっきに替えて無光沢のフェノールスルホ
ン酸により半田めっきを１．１μｍ施した以外は実施例
１と同様に処理した。この結果を表２に示した。
は条材表面に白斑点が発生したのに対し、本発明例のも
のはいずれも白斑点の発生がなく良好な錫めっきが得ら
れた。 実施例２ 無光沢硫酸錫めっきに替えて無光沢のフェノールスルホ
ン酸により半田めっきを１．１μｍ施した以外は実施例
１と同様に処理した。この結果を表２に示した。
【０００９】
【表２】
【００１０】表２から明らかなように比較例のものは表
面に白斑点が発生したのに対し、本発明例においては白
斑点が発生せず、錫合金めっきにおいても効果があるこ
とが認められた。
面に白斑点が発生したのに対し、本発明例においては白
斑点が発生せず、錫合金めっきにおいても効果があるこ
とが認められた。
【００１１】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
リフロー処理において、欠陥の発生しない良好な製品が
得られるもので工業上顕著な効果を奏するものである。
リフロー処理において、欠陥の発生しない良好な製品が
得られるもので工業上顕著な効果を奏するものである。
Claims (2)
- 【請求項１】 錫および錫合金めっきを施した銅合金の
条材を連続的に加熱溶融するリフロー錫および錫合金め
っき法の前処理方法において、リフロー前処理浴として
カルボン酸の水溶液を用いることを特徴とするリフロー
錫および錫合金めっき法の前処理方法。 - 【請求項２】 前記カルボン酸がクエン酸または酒石酸
であり、かつその濃度が０．５〜１０重量％であること
を特徴とする請求項１記載のリフロー錫および錫合金め
っき法の前処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19587191A JPH059785A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | リフロー錫および錫合金めつき法の前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19587191A JPH059785A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | リフロー錫および錫合金めつき法の前処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH059785A true JPH059785A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=16348377
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19587191A Pending JPH059785A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | リフロー錫および錫合金めつき法の前処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH059785A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006307343A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-09 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 浸漬方法 |
| JP2007056286A (ja) * | 2005-08-22 | 2007-03-08 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 金属表面処理水溶液および金属表面の変色防止方法 |
| JP2010070838A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 金属表面処理水溶液および金属表面のウィスカ抑制方法 |
| JP2010202903A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Dowa Metaltech Kk | Ｓｎ被覆銅又は銅合金及びその製造方法 |
| JP2010215979A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Dowa Metaltech Kk | Ｓｎ被覆銅又は銅合金及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-07-09 JP JP19587191A patent/JPH059785A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006307343A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-09 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 浸漬方法 |
| JP2007056286A (ja) * | 2005-08-22 | 2007-03-08 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 金属表面処理水溶液および金属表面の変色防止方法 |
| EP1757715A3 (en) * | 2005-08-22 | 2014-12-24 | Rohm and Haas Electronic Materials LLC | Aqueous solution for surface treatment of tin films and method for preventing discoloration of a tin film surface |
| JP2010070838A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 金属表面処理水溶液および金属表面のウィスカ抑制方法 |
| JP2010202903A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Dowa Metaltech Kk | Ｓｎ被覆銅又は銅合金及びその製造方法 |
| JP2010215979A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Dowa Metaltech Kk | Ｓｎ被覆銅又は銅合金及びその製造方法 |
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