JPH0597724A - ジクロロトリフルオロエタンのフツ素化方法 - Google Patents

ジクロロトリフルオロエタンのフツ素化方法

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JPH0597724A
JPH0597724A JP3289307A JP28930791A JPH0597724A JP H0597724 A JPH0597724 A JP H0597724A JP 3289307 A JP3289307 A JP 3289307A JP 28930791 A JP28930791 A JP 28930791A JP H0597724 A JPH0597724 A JP H0597724A
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JP
Japan
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dichlorotrifluoroethane
reaction
alumina
fluorinating
catalyst
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JP3289307A
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Shinsuke Morikawa
真介 森川
Masaru Yoshitake
優 吉武
Shin Tatematsu
伸 立松
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AG Technology Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ジクロロトリフルオロエタンのフッ素化によ
る、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン(HCFC−124)およびペンタフルオロエタン
(HFC−125)の製造に有効な高機能触媒を提供す
る。 【構成】酸素の一部をハロゲンに置換したアルミナに、
主成分としてMnおよび鉄族元素から選ばれる少なくと
も1種の元素、副成分としてアルカリ土類元素およびラ
ンタノイド系元素から選ばれる少なくとも1種の元素を
担持させた触媒を使用することにより、従来触媒よりジ
クロロトリフルオロエタンの単流での転化率の向上、触
媒寿命・耐久性の向上を達成する。細孔容積が0.6m
l/g以上、表面積が150m2 /g以上、100〜1
000Åの平均細孔径を有する細孔が50%以上占める
ような物性をもつアルミナが好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジクロロトリフルオロ
エタンのフッ素化による2-クロロ-1,1,1,2-テトラフル
オロエタン(HCFC-124)およびペンタフルオロエタン
(HFC-125 )を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に水素含有飽和ハロゲン化炭化水素
(HCFC類、 HFC類)は、オゾン層破壊の可能性が極めて
低いため、特定フロン等の従来市場で用いられている水
素を含まないハロゲン化炭化水素の代替品として注目さ
れている。HCFC-124およびHFC-125 は発泡剤、冷媒等の
用途が期待される。これらは通常の温度および圧力で不
活性で低毒性の気体であり、有用である。
【0003】HCFC-124およびHFC-125 は、それぞれ、オ
ゾン層を破壊する疑いのあるジクロロテトラフルオロエ
タン(CFC-114 )、クロロペンタフルオロエタン(CFC-
115)に代替するフロンとしての使用が検討されてい
る。
【0004】従来より、HCFC-124およびHFC-125 の製造
方法としては、酸化クロム系触媒を用いたテトラクロロ
エチレンの気相フッ素化反応が知られている。このよう
な気相フッ素化反応においては、触媒の活性維持のた
め、通常酸素または塩素等を反応原料とともに供給し重
質物の触媒への付着等による触媒活性の低下を抑制する
ことが知られている。
【0005】HCFC-124およびHFC-125 の製造において、
塩素を添加した場合には、モノヒドロハロゲノエタンが
塩素化されて多量のパークロロフルオロエタン類(特定
フロン)が副生する。一方酸素を添加した場合には、フ
ッ素化反応で生成する塩化水素と酸素が酸化クロム系触
媒上で反応してしまい、塩素と水を副生する(オキシク
ロリネーション)。この結果、塩素添加と同様、パーク
ロロフルオロエタン類(特定フロン)が副生する。
【0006】すなわちクロムを活性種とする触媒を用い
た場合、必ずしも目的とする化合物が選択的に得られ
ず、しかも触媒の活性を長期間維持するにも困難な点が
ある。さらに、従来のクロム系触媒では、クロムの取扱
いなどに起因する環境への影響などの問題も認められ、
非クロム系の触媒の採用が望まれている。
【0007】また、同様の気相フッ素化反応によるHCFC
-124およびHCFC-125の製造には、金属担持アルミナ触媒
が有効であることが知られている(例えばEP.0349298な
どを参照)。しかるに、ジクロロトリフルオロエタンを
原料とした場合、クロム系触媒に比べ相対的に活性が低
いため、ジクロロトリフルオロエタンの転化率を高く維
持するためには、反応温度を 360〜 400℃以上に上げる
必要があり、触媒寿命が比較的短くなることが問題とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、HCFC
-124、HFC-125 の製造のために、環境への影響が少ない
非クロム系の触媒を使用し、しかも従来の非クロム系触
媒より、単流でのジクロロトリフルオロエタンの転化率
を向上せしめ、しかも目的化合物の高い選択率と実用面
で問題のない長寿命の触媒を開発することにより、新規
で有効なジクロロトリフルオロエタンのフッ素化方法を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、酸化アルミ
ニウム、ハロゲン化アルミニウム系触媒について鋭意検
討を重ねた結果、酸素の一部をハロゲンに置換したアル
ミナに、主成分としてMnおよび鉄族元素から選ばれる
少なくとも1種の元素と、副成分としてアルカリ土類元
素およびランタノイド系元素から選ばれる少なくとも1
種の元素を担持させた触媒が、目的とする生成物を高選
択的に製造し、かつその活性を長期間にわたって維持可
能であることを見いだした。
【0010】すなわち、ジクロロトリフルオロエタンを
気相フッ素化するにあたり、酸素の一部をハロゲンに置
換したアルミナに、主成分としてMnおよび鉄族元素か
ら選ばれる少なくとも1種の元素と、副成分としてアル
カリ土類元素およびランタノイド系元素から選ばれる少
なくとも1種の元素を担持させたフッ素化触媒を使用す
ることにより、HCFC-124およびHCFC-125を高効率で製造
することが可能となった。
【0011】さらに触媒調製法として、あらかじめ酸素
の一部、すなわち0.01〜90モル%、好ましくは5〜60モ
ル%の酸素をハロゲンに置換したアルミナを使用するこ
とにより、アルミナと担持活性金属種との相互作用を制
御して反応時の担持金属種の高分散化をはかり、ジクロ
ロトリフルオロエタンの高転化率を達成した。
【0012】また、細孔容積が0.6ml/g 以上、表面積が
150m2/g 以上、細孔径 100〜1000Åの細孔が50%以上を
占めるアルミナを選択し、該アルミナの酸素の一部をハ
ロゲンに置換して使用することにより、ジクロロトリフ
ルオロエタンの転化率の向上に有効であることを見いだ
した。
【0013】次に主成分としてMnおよび鉄族元素から
選ばれる少なくとも1種の元素と、副成分としてアルカ
リ土類元素およびランタノイド系元素から選ばれる少な
くとも1種の元素を担持させる方法を採用することによ
り、担持した活性金属種の結晶化を抑制し、反応条件下
酸素を共存させることとあわせて、長期にわたっての活
性維持が可能となった。
【0014】すなわち本発明者らは、酸化アルミニウ
ム、ハロゲン化アルミニウム系触媒について鋭意検討を
重ねた結果、酸素の一部をハロゲンに置換したアルミナ
に、主成分としてMnおよび鉄族元素から選ばれる少な
くとも1種の元素と、副成分としてアルカリ土類元素お
よびランタノイド系元素から選ばれる少なくとも1種の
元素を担持させた触媒を用いて、ジクロロトリフルオロ
エタンをフッ素化することにより、目的とする生成物を
高収率で得、かつ高活性を長期間にわたって維持可能で
あることを見いだし、本発明を完成させるに至ったもの
である。
【0015】かくして本発明は、酸素の一部をハロゲン
に置換したアルミナに、主成分としてMnおよび鉄族元
素から選ばれる少なくとも1種の元素と、副成分として
アルカリ土類元素およびランタノイド系元素から選ばれ
る少なくとも1種の元素を担持させたフッ素化触媒の存
在下、ジクロロトリフルオロエタンとフッ化水素とを気
相で反応せしめることを特徴とするジクロロトリフルオ
ロエタンのフッ素化方法を新規に提供するものである。
【0016】以下、本発明の詳細について実施例ととも
に説明する。本発明は、特定触媒の存在下、ジクロロト
リフルオロエタンの気相フッ素化反応により、HCFC-124
およびHFC-125 を製造する方法に関するものである。更
に詳しくは、ジクロロトリフルオロエタンとして、2,2-
ジクロロ-1,1,1- トリフルオロエタン(HCFC-123)、1,
2-ジクロロ-1,1,2- トリフルオロエタン(HCFC-123
a)、1,1-ジクロロ-1,2,2- トリフルオロエタン(HCFC-
123b )のそれぞれ純品、ないしはこれらの任意の比率
での混合物を出発原料に用い、高単流収率でHCFC-124お
よびHFC-125 を製造する方法に関するものである。
【0017】気相のフッ素化触媒としては、酸素の一部
をハロゲンに置換したアルミナに、主成分としてMnお
よび鉄族元素から選ばれる少なくとも1種の元素と、副
成分としてアルカリ土類元素およびランタノイド系元素
から選ばれる少なくとも1種の元素を担持させた触媒を
使用する。あらかじめ酸素の一部、すなわち0.01〜90モ
ル%、好ましくは5〜60モル%の酸素をハロゲンに置換
したアルミナを使用することにより、アルミナと担持活
性金属種との相互作用を制御し、フッ素化活性種である
担持金属の高分散化をはかることができる。
【0018】上記の如き酸素の一部をハロゲンに置換す
べき原料アルミナとして、細孔容積が 0.6ml/g以上、表
面積が 150m2/g以上、細孔径 100〜1000Åの細孔が50%
以上を占めるような物性のアルミナを使用するのが好ま
しい。すなわち、通常活性アルミナとして総称されるも
のであって、非晶質ないしは、γ- アルミナ、η- アル
ミナ、ベーマイトなどの構造を含むものが広範囲にわた
って例示され、また、これらの構造が混在しているもの
でも良い。
【0019】アルミナへのフッ素、塩素などハロゲンの
導入は、フッ化水素やトリクロロモノフルオロメタン
(CFC-11)、トリクロロトリフルオロエタン(CFC-113
)等、少なくともフッ素原子を1個含むハロゲン化メ
タン、ハロゲン化エタン等に接触させることにより行な
うことができる。例えば、アルミナの重量に対し、総量
で0.1 〜2000倍重量のフッ化水素、ハロゲン化メタンな
どを、流通法により流すことにより、アルミナ中の格子
酸素の一部、すなわち0.01〜90モル%、好ましくは5〜
60モル%の酸素をハロゲンに置換することができる。
【0020】アルミナへのハロゲン導入にあたっては、
少なくともフッ素原子を1個含むハロゲン化メタン、ハ
ロゲン化エタン等を用いるのが好ましい。また、酸素と
ハロゲンの置換反応では、固相反応の発熱による触媒の
温度上昇を抑制するため、適宜、窒素やヘリウムなどの
不活性ガスで希釈しながら行なうことが好ましい。
【0021】金属担持量は0.1 〜20wt%、好ましくは1
〜10wt%が適当である。担持する金属は、主成分として
Mnおよび鉄族元素(Fe、Co、Ni)からなる群か
ら、また副成分としてMg、Ca等のアルカリ土類元素
およびLa、Ce等のランタノイド系元素からなる群か
ら、それぞれ選ばれる。主成分はフッ素化反応の活性種
として、副成分はハロゲン化酸化物の再結晶化を抑制し
活性を維持させるために添加される。主成分元素対副成
分元素の重量比としては、50:50 〜99.9:0.1、好ましく
は70:30 〜99:1が適当である。
【0022】担持方法は特に限定されないが、通常は、
担持する金属塩を水または有機溶媒に溶解したものを、
含浸法、スプレー法等により担持後、乾燥する方法が採
用され得る。
【0023】本発明において、気相の反応に供せられる
原料のジクロロトリフルオロエタンとしては、HCFC-12
3、HCFC-123a 、HCFC-123b のそれぞれ純品、ないしは
これらの任意の比率での混合物が例示され得る。
【0024】反応圧力は、特に限定されず、常圧もしく
は加圧が適宜採用され得る。系内に存在するハロゲン化
炭化水素類およびフッ化水素が、反応系内で液化しない
ような条件を選ぶことが望ましい。反応温度は、150 〜
550℃、好ましくは250 〜 450℃の範囲から選定するこ
とが適当である。反応温度が高すぎると触媒寿命が短く
なり、反応温度が低すぎるとジクロロトリフルオロエタ
ンの反応率が低下する。接触時間は、通常0.1 〜300
秒、好ましくは5 〜60秒である。
【0025】反応原料としてのフッ化水素とジクロロト
リフルオロエタンの割合は大幅に変動させ得る。通常
は、目的とするHCFC-124、およびHFC-125 への化学量論
量〜5当量のフッ化水素を使用して塩素原子を置換する
のが適当である。出発物質の全モル数に対して化学量論
量よりかなり多い量、例えば出発物質1モルあたり10
モル以上のフッ化水素も使用し得るが、反応の効率上、
フッ化水素を大過剰供給しても、実質的な単位触媒あた
りのジクロロトリフルオロエタンの収量の向上は期待で
きない。
【0026】また、触媒活性維持のため酸素をトリクロ
ロジフルオロエタンに対して0.1 〜10vol %共存させて
反応を行なうことが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、かかる説明
によって本発明がなんら限定されるものでないことは勿
論である。
【0028】調製例1〜6 細孔容積が0.63ml/g、表面積が 310m2/g、平均細孔径 1
00〜1000Åの細孔が61%を占めるアルミナの1000gを乾
燥させて水分を除去した後、HF/N2の混合ガス気流中、
300〜 450℃でフッ素化した後、さらにトリクロロモノ
フルオロメタン(以下、CFC-11と略記する。)/HFの混
合ガス気流中、 250〜 300℃で塩素化フッ素化した。こ
れを、表1に示す両試薬を2リットルの水に溶解した水
溶液に浸漬後、乾燥・水分除去を行なった。再度CFC-11
/HF/N2混合ガス気流中、 250〜300℃で塩素化フッ素
化して活性化した。
【0029】
【表1】
【0030】比較調製例1 1100gの特級試薬Al(NO3)3・9H2O 、 125gのCr(NO3)3・9
H2O 、および40gのMg(NO3)2・6H2O を 2.5リットルの水
に溶解し、これと28wt%のNH4OH 水溶液2000gを撹拌を
しながら、加熱した4リットルの水に添加して水酸化物
の沈殿を得た。この水酸化物を濾別し、純水による洗
浄、および乾燥を行なった後、 450℃で5時間焼成して
酸化物の粉末を得た。これを打錠成形機を用いて直径 5
mm、高さ 5mmの円筒状に成形した。こうして得た触媒を
反応前にHF/N2混合ガス気流中、 300〜 450℃でフッ素
化した後、さらにCFC-11/HF/N2の混合ガス気流中、 2
50〜300℃で塩素化フッ素化して、活性化した。
【0031】比較調製例2〜3 細孔容積が0.63ml/g、表面積が 310m2/g、平均細孔径 1
00〜1000Åの細孔が61%を占めるアルミナの1000gを乾
燥させて水分を除去した後、HF/N2の混合ガス気流中に
おいて 300〜 450℃でフッ素化した後、さらにCFC-11/
HFの混合ガス気流中において 250〜 300℃で塩素化フッ
素化した。この塩素化フッ素化アルミナを、50gのCrCl
3・6H2O(比較調製例2)または50gのCoCl2・6H2O(比較
調製例3)を2リットルの水に溶解した水溶液に含浸さ
せた後、乾燥させて水分を除去した。さらに、CFC-11/
HF/N2混合ガス気流中、 250〜 300℃で塩素化フッ素化
して活性化した。
【0032】比較調製例4 細孔容積が0.63ml/g、表面積が 310m2/g、平均細孔径 1
00〜1000Åの細孔が61%を占めるアルミナの1000gを、
50gのCoCl2・6H2Oおよび5gのCeCl3 を2リットルの水
に溶解した水溶液に浸漬後、乾燥・水分除去を行なっ
た。CFC-11/HF/N2の混合ガス気流中、 250〜 300℃で
塩素化フッ素化して活性化した。
【0033】実施例1 内径2.54cm、長さ 100cmのインコネル600 製U字型反応
管に、調製例1のようにして調製した触媒を 150ml充填
した。ガス化させたジクロロトリフルオロエタン、酸素
およびフッ化水素を、それぞれ50ml/分、 2ml/分、 2
00ml/分で供給し、 360℃に保持した。使用したジクロ
ロトリフルオロエタンは、HCFC-123、HCFC-123a 、およ
びHCFC-123b の混合物であり、それぞれ85.5%、14.3
%、 0.2%の異性体比率であった。( 以下、いずれの例
においても、同様の組成を有するジクロロトリフルオロ
エタンを反応原料として使用した。また、この反応原料
を以下 HCFC-123Mと略記する。) また、酸分を除去した
後のガス組成をガスクロを用いて分析した。反応開始3
日後の反応成績とともに、同一条件で反応を 150日間継
続した後の反応結果もあわせて表2に示す。
【0034】表2で、R-110Sは、クロロペンタフルオロ
エタン(CFC-115 )、テトラフルオロジクロロエタン
(CFC-114 、CFC-114a)、トリクロロトリフルオロエタ
ン(CFC-113 、CFC-113a)、テトラクロロジフルオロエ
タン(CFC-112 、CFC-112a)などのパーハロゲノエタン
類の総和をさす。HCFC-124m は、HCFC-124および1-クロ
ロ-1,1,2,2- テトラフルオロエタン(HCFC-124a )の異
性体の総和をさす。(以下の各表において、同様に記載
する)
【0035】
【表2】
【0036】表2から、 150日後でも反応活性はほとん
ど低下せず、初期の活性を維持可能であることがわかっ
た。
【0037】実施例2 調製例1により調製した触媒を使用して、反応温度を 3
90℃とし、ガス化させたHCFC-123M 、酸素およびフッ化
水素を、それぞれ、80ml/分、 2ml/分、 240ml/分で
供給する他は実施例1と同様の条件で反応を行なった。
反応成績をまとめて表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3から、HFC-125 の生成量を増やすべく
反応温度を上げた条件でも、反応活性はほとんど低下せ
ず、初期の活性を維持可能であることがわかった。
【0040】実施例3〜4 調製例2で調製した触媒(実施例3)または調製例3で
調製した触媒(実施例4)を使用する他は実施例1と同
様の条件で反応を行なった。反応成績をまとめて表4に
示す。
【0041】
【表4】
【0042】実施例5〜6 調製例4で調製した触媒(実施例5)または調製例5で
調製した触媒(実施例6)を使用する他は実施例1と同
様の条件で反応を行なった。反応成績をまとめて表5に
示す。
【0043】
【表5】
【0044】実施例7 調製例6で調製した触媒を使用し、反応温度を390℃
とする他は実施例1と同様の条件で反応を行なった。反
応成績をまとめて表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】比較例1〜3 比較調製例1で調製した触媒を使用して、反応温度を 3
30℃(比較例1)、 360℃(比較例2)、 390℃(比較
例3)とし、それぞれガス化させたHCFC-123M、酸素お
よびフッ化水素を表7に示すような反応条件にする他は
実施例1と同様の条件で反応を行なった。反応成績をま
とめて表7に示す。
【0047】
【表7】
【0048】実施例1〜3の反応条件等と比較して、比
較例1〜3ではR-110Sの生成量が多いことがわかった。
【0049】比較例4〜5 比較調製例2で調製した触媒(比較例4)または比較調
製例3で調製した触媒(比較例5)を使用して、実施例
1と同様の条件で反応を行なった。反応成績をまとめて
表8に示す。
【0050】
【表8】
【0051】比較例4ではR-110Sの生成量が多いことが
わかった。また、 150日間の反応後では、触媒の劣化が
著しいこともわかった。比較例5のようにCoのみを担持
した場合、 150日間の反応後の触媒劣化が著しいことも
わかった。
【0052】比較例6 比較調製例4で調製した触媒を使用して、実施例1と同
様の条件で反応を行なった。反応成績をまとめて表9に
示す。
【0053】
【表9】
【0054】酸素の一部をハロゲン置換しないアルミナ
を使用した場合、HCFC-123M の反応率が低く、R-110Sの
生成量が比較的多いことがわかった。
【0055】
【発明の効果】本発明は、実施例に示した如くジクロロ
トリフルオロエタンのフッ素化において、酸素の一部を
ハロゲンに置換したアルミナに、主成分としてMnおよ
び鉄族元素から選ばれる少なくとも1種の元素、副成分
としてアルカリ土類元素およびランタノイド系元素から
選ばれる少なくとも1種の元素を担持させた触媒を使用
することにより、従来知られている触媒より単流でのジ
クロロトリフルオロエタンの転化率を向上すること、し
かも触媒の長寿命化が図られることという効果を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/128 X 6750−4G C07C 17/20 // C07B 61/00 300

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素の一部をハロゲンに置換したアルミナ
    に、主成分としてMnおよび鉄族元素から選ばれる少な
    くとも1種の元素と、副成分としてアルカリ土類元素お
    よびランタノイド系元素から選ばれる少なくとも1種の
    元素を担持させたフッ素化触媒の存在下、ジクロロトリ
    フルオロエタンとフッ化水素とを気相で反応せしめるこ
    とを特徴とするジクロロトリフルオロエタンのフッ素化
    方法。
  2. 【請求項2】アルミナ中に含有される酸素の0.01〜90モ
    ル%をハロゲンに置換した後に、主成分元素及び副成分
    元素の担持を行なう請求項1のジクロロトリフルオロエ
    タンのフッ素化方法。
  3. 【請求項3】担持する金属成分のうち、主成分対副成分
    の重量比が50:50 〜99.9:0.1 である請求項1のジクロ
    ロトリフルオロエタンのフッ素化方法。
  4. 【請求項4】担持する金属量の総和がアルミナに対して
    0.01〜20wt%である請求項1のジクロロトリフルオロエ
    タンのフッ素化方法。
  5. 【請求項5】細孔容積が 0.6ml/g以上、表面積が 150m2
    /g以上、細孔径 100〜1000Åの細孔が50%以上を占める
    アルミナの酸素の一部がハロゲンに置換されている請求
    項1のジクロロトリフルオロエタンのフッ素化方法。
  6. 【請求項6】反応を気相中常圧もしくは加圧下で、150
    ℃〜550 ℃の温度範囲で行なう請求項1のジクロロトリ
    フルオロエタンのフッ素化方法。
  7. 【請求項7】フッ素化反応時、触媒の活性維持助剤とし
    て酸素を反応系に添加する請求項1のジクロロトリフル
    オロエタンのフッ素化方法。
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