JPH0597570A - シリコン単結晶の製造装置及び製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造装置及び製造方法

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JPH0597570A
JPH0597570A JP26248891A JP26248891A JPH0597570A JP H0597570 A JPH0597570 A JP H0597570A JP 26248891 A JP26248891 A JP 26248891A JP 26248891 A JP26248891 A JP 26248891A JP H0597570 A JPH0597570 A JP H0597570A
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泰光 中濱
Haruhiko Sugita
晴彦 杉田
Makoto Suzuki
真 鈴木
Yoshinobu Shima
芳延 島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のCZ法における製造装置における原料
溶解部の粒状シリコンの溶け残り、シリコン溶融液の凝
固及び原料供給管詰まりなどを解決する。 【構成】 石英るつぼ1内でシリコン溶融液7を単結晶
育成部13と原料溶解部12とに分割し、かつシリコン
溶融液が流通できる小孔10を有する仕切り部材8と、
仕切り部材8の上方に張り出されたシリコン溶融液7の
面と水平なフランジ21と、原料溶解部12に粒状シリ
コンを連続供給するための原料供給管14を有するCZ
法のシリコン単結晶製造装置において、仕切り部材8の
上端とフランジ21の下面との距離を1.5〜30mm
とし、原料供給管14の下端とシリコン溶融液7の面と
の高さを10〜100mmとした製造装置であり、前記
石英るつぼ1の回転方向と順方向に粒状シリコンを投入
させることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に原料を供給す
ることを特徴としたチョクラルスキー法(以下CZ法と
いう)による大直径シリコン単結晶の製造装置及び製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSI分野では、シリコン単結晶に要求
される直径は年々大きくなっている。今日、最新鋭デバ
イスでは直径6インチのシリコン単結晶が使われてい
る。将来直径8インチあるいはそれ以上の直径のシリコ
ン単結晶、例えば直径12インチのシリコン単結晶が必
要になるだろうといわれている。CZ法では、シリコン
単結晶の成長とともにるつぼ内のシリコン溶融液が減少
する。従ってシリコン単結晶の成長とともにシリコン単
結晶中のドーパント濃度が上昇し、酸素濃度が低下す
る。即ちシリコン単結晶の性質がその成長方向において
変動する。結晶の直径が大きくなるほど、シリコン単結
晶の成長方向におけるドーパンド濃度の偏析が大きくな
るため、直径8インチ以上のシリコン単結晶では有効単
結晶化率が著しく低下してしまう。LSIの高密度化と
ともにシリコン単結晶の結晶径は大口径化されており、
またシリコン単結晶に要求される品質も年々きびしくな
るので、ドーパンド濃度の偏析の問題は解決されねばな
らない。
【0003】この問題を解決する手段として、CZ法の
石英るつぼ内のシリコン溶融液を小孔を有する円筒状の
石英製仕切り部材で仕切り、この仕切り部材の外側に原
料シリコンを供給しながら、仕切り部材の内側で円柱状
のシリコン単結晶を育成する方法が古くから知られてい
る(例えば米国特許第2,892,739号)。近年、
直径0.1〜4.0mm程度の粒度分布を持つ粒状多結
晶シリコンが開発されたので、特にこれを用いて連続的
に原料供給をおこなうCZ法が、盛んに研究開発されて
いる(例えば特開平2−80392号公報)。しかし、
この方法は、結晶の転位発生確率が通常CZ法に比べて
高く、引き上げ速度を大きくできない等の問題点があ
り、そのため未だ実用化レベルに至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】連続的に原料供給を行
うCZ法においては、単位時間当りのシリコン単結晶の
凝固量(以後、引き上げ量と呼ぶ)と原料供給量を同量
にする方法と引き上げ量より原料供給量を少なくする方
法とがある。本発明では、引き上げ量と原料供給量を同
量にする方法について言及する。連続的に原料供給を行
うCZ法では、引き上げ速度を大きくし、即ち、引き上
げ量を大きくすると、それに応じて原料供給量も多くし
なければならない。また、本発明者等は、粒状シリコン
原料の供給量を多くしたとき、以下にあげるような問題
が生じることを知見した。 1)粒状シリコンそのもの、破砕した粒状シリコン、あ
るいは粒状シリコンの供給に伴ったシリコン微粉等が仕
切り部材内側の単結晶育成部に入り込み、転位発生確率
が下がる。 2)粒状シリコンの供給量が増大するにともなって、粒
状シリコンが融解しにくくなり、粒状シリコンの供給量
が一定量を超えると、仕切り部材外側の原料溶解部で、
粒状シリコンの溶け残り、シリコン溶融液の凝固などが
発生し、原料供給が不可能となる。 3)原料溶解部において半融解したシリコンが仕切り部
材に付着すると仕切り部材からのシリコン溶融液の凝固
あるいは仕切り部材付近の粒状シリコンの溶け残りの増
大が起こり易くなる。これらのシリコン溶融液の凝固、
粒状シリコンの溶け残りの増大が起こると原料供給が不
能となる。 4)シリコン溶融液面と原料供給管の距離が近い場合、
粒状シリコンが原料供給管の内壁に付着し、原料供給管
そのものが詰まることがある。
【0005】本発明は、以上の従来における問題を解決
するためになされたものであり、CZ法による大直径の
シリコン単結晶の製造を可能とするシリコン単結晶の製
造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、シリコ
ン溶融液を収容する石英るつぼと、該石英るつぼを側面
から加熱する電気抵抗加熱体と、石英るつぼ内でシリコ
ン溶融液を単結晶育成部と原料溶解部とに分割し、かつ
シリコン溶融液が流通できる小孔を有する仕切り部材
と、仕切り部材上方に張り出されたシリコン溶融液面と
水平なフランジと、原料溶解部に粒状シリコンを連続供
給する原料供給装置と原料溶解部上方に粒状シリコンを
ガイドする原料供給管を有するシリコン単結晶製造装置
において、仕切り部材上端とフランジ下面の距離を1.
5〜30mmとすることを特徴とするシリコン単結晶の
製造装置である。
【0007】本発明の第2は、前記シリコン単結晶製造
装置において、るつぼ中心を中心とし、原料供給管下端
とるつぼ中心を結ぶ距離を半径とした円の原料供給管下
端での接線に対し、るつぼ外側に0゜〜90゜向った方
向に、シリコン溶融液に投入する粒状シリコンが水平速
度成分を持つための構成を有する原料供給管を備えたシ
リコン単結晶の製造装置である。
【0008】また、本発明の第3は、前記第2の本発明
装置において、シリコン溶融液に落下する粒状シリコン
に水平速度成分を持たせるために、原料供給管下端部が
傾斜坂を構成し、該傾斜坂の傾斜角度が水平面に対して
45゜〜75゜になる様に構成された原料供給管を備え
たことを特徴とし、
【0009】さらに、本発明の第4は、前記シリコン単
結晶製造装置において、原料供給管下端とシリコン溶融
液面の距離を10〜100mmとすることを特徴とする
シリコン単結晶の製造装置である。
【0010】また、さらに、本発明の第5は、シリコン
溶融液を収容する石英るつぼと、該石英るつぼを側面か
ら加熱する電気抵抗加熱体と、シリコン溶融液を石英る
つぼ内で単結晶育成部と原料溶解部とに分割し、かつシ
リコン溶融液が流通できる小孔を有する仕切り部材と、
仕切り部材上方に張り出されたシリコン溶融液面と水平
なフランジと、原料溶解部に粒状シリコンを連続供給す
る原料供給装置と原料溶解部上方に粒状シリコンをガイ
ドする原料供給管を有する装置を用いてシリコン単結晶
を製造する方法において、 前記石英るつぼの回転方向
と順方向に粒状シリコンを原料溶解部に投入させること
を特徴とするシリコン単結晶の製造方法である。
【0011】
【作用】CZ法によるシリコン単結晶の製造装置におい
て、仕切り部材の上端とフランジの下面との距離が小さ
い場合、粒状シリコン、破砕した粒状シリコン等は、仕
切り部材及びフランジに遮られることおよび仕切り部材
と保温カバー間の雰囲気ガス流速が大きくなることによ
り、結晶育成部に侵入しにくくなる。この結果、転位発
生確率が下がる。従来は、例えば実開平−87171号
公報には、仕切り部材を上方よりぶら下げ固定し、仕切
り部材より外側に張り出した隔壁部を設けることによ
り、粒状シリコンの侵入を防止する方法が開示されてい
るが、本発明は、仕切り部材が上方に固定されず、るつ
ぼと一緒に回転するので、シリコン溶融液面を静かな状
態に保つことができ、引き上げを安定して行うことがで
きる。また、仕切り部材に張り出し部を設けたり、吊っ
たりする必要もないので簡便である。
【0012】原料溶解部での粒状シリコンの溶け残り、
内るつぼからの凝固は集中的な粒状シリコンの投入、お
よび半融解した粒状シリコンが仕切り部材に付着するこ
とにより起こる。本発明の第2及び第3では、粒状シリ
コンに水平速度成分を持たせることにより、粒状シリコ
ンを拡散させ、分散供給を実現している。この方法は、
特開平2−11166号公報で提案されている複数供給
管を設ける方法よりも簡便である。
【0013】また本発明では、粒状シリコン原料を外る
つぼ壁方向に落下させることにより、半融解した粒状シ
リコンが仕切り部材に付着しないようにし、粒状シリコ
ンの溶け残りの増大や仕切り部材からの凝固を防止でき
る。原料供給管の材料は、不純物の混入を避けるため大
抵の場合、石英ガラスで作られる。原料供給管は、るつ
ぼ壁、シリコン溶融液面からの輻射により加熱され、高
温化する。さらに、原料供給に伴って、シリコン粉塵や
シリコン溶融液面で跳ねた粒状シリコンが原料供給管の
下端付近に付着する。この原料供給管の下端部に付着し
たシリコンは輻射熱により融解するので、供給される粒
状シリコンが次々に付着溶解する。この結果、原料供給
管そのものが詰まり、原料供給が不能となる。本発明の
第4では、原料供給管の下端とシリコン溶融液面との距
離を10/100mmにしているので、原料供給管の下
端部にシリコンが付着しにくい。
【0014】さらに、シリコン溶融液面からの輻射が比
較的小さいので、原料供給管そのものの温度も低く、原
料供給管に付着したシリコンに対する輻射入熱も小さ
い。このため本発明のシリコン単結晶の製造装置では、
原料供給量を多くしても、原料供給管が詰まることな
く、安定して引き上げを行うことができる。また、本発
明の装置による製造方法では、粒状シリコンの投入方向
と順方向にるつぼを回転させるので、粒状シリコンがシ
リコン溶融液面で跳ねたとき、原料供給管に付着する確
率がさらに少なくなる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の実施例を直径6インチのシ
リコン単結晶を育成する場合について模式的に示した説
明図である。図において、1は直径20インチの石英る
つぼで、黒鉛るつぼ2の中にセットされている。黒鉛る
つぼ2はペディスタル4で支えられ、ペディスタル4は
炉外で電動モーターに結合されており、黒鉛るつぼ2に
回転運動(10rpm)を与える作用をする。7は石英
るつぼ1内に入れられたシリコン溶融液であり、このシ
リコン溶融液7から柱状のシリコン単結晶5が回転(2
0rpm)しながら引き上げられる。3は黒鉛るつぼを
取り囲む電気抵抗加熱体である。雰囲気ガスは引き上げ
チャンバー内20から炉内に導入され最終的に炉底の排
出口19から減圧装置(図示せず)により排出される。
6は保温部材である。以上は通常のCZ法によるシリコ
ン単結晶の製造装置と基本的には同じである。
【0016】8は石英るつぼ1内にこれと同心円に配置
された高純度石英ガラスからなる仕切り部材であり、そ
の直径は35cmである。この仕切り部材8には小孔1
0が開けられており、原料溶解部のシリコン溶融原料は
この小孔10を通って単結晶育成部13に流入する。こ
の仕切り部材8の下縁部は石英るつぼ1とあらかじめ融
着されているか、粒状シリコン原料を溶融する際の熱に
より融着しており、原料溶解部12の高温のシリコン溶
融液7はこの小孔10のみを通り単結晶育成部13に流
入する。14は原料供給管で、原料溶解部12の上部に
開口を持っており、粒状シリコン原料はこの原料供給管
14を通って原料溶解部12に供給する。この原料供給
管14はチャンバー上蓋16の外部に設けた原料供給チ
ャンバー(図示せず)に連結されており、粒状シリコン
原料を連続的に供給する。尚17はチャンバー胴であ
る。
【0017】シリコン単結晶の引上げ速度は1mm/m
inであり、粒状シリコン原料は引上げ量と同量、即ち
45g/min程度の割合で供給される。21はシリコ
ン溶融液7の面に水平なドーナツ円板にガス流口を開け
たフランジ、22はフランジ21の内径よりシリコン溶
融液7の直上に向かって延びた円筒であり、フランジ2
1と円筒22より仕切り部材8と原料溶解部12を覆っ
た保温カバーを構成する。これは仕切り部材8および原
料溶解部12からの熱の放散を抑制し、粒状シリコン原
料の溶解にとって有利である。本実施例では、フランジ
21のみでなく、円筒22を合わせた保温カバーを用い
てシリコン単結晶の製造を行った。
【0018】[実施例1]以上の装置において、フラン
ジ21と仕切り部材8の上端の間隔を変えてシリコン単
結晶の引き上げを行った。その結果を表1に示す。表1
に明らかな如く、フランジ21と仕切り部材8の上端の
間隔が大きくなると無転位引上げ確率が小さくなる。ま
た、間隔を1.5mm以下にすると仕切り部材の変形に
より、フランジと仕切り部材の接触が起こり引き上げ不
能となった。従って、表1より、無転位引き上げを行う
ために、フランジ21と仕切り部材8の上端の間隔は
1.5〜30mm、望ましくは1.5〜15mmでなけ
ればならないことがわかる。本実施例ではシリコン溶融
液7の面からフランジ21の下面までの距離を180m
mとしたが、シリコン溶融液面の高さを30mm高く
し、すなわちシリコン溶融液7の面からフランジ21の
下面まての高さを150mmとして同様にシリコン単結
晶の引上げ行ったところ、表1と同じ結果が得られた。
この結果より、粒状シリコンの結晶育成部13への進入
防止には、仕切り部材8の絶対的な高さより、仕切り部
材8の上端とフランジ21の下面との間隔がより重要で
あることが確認された。
【表1】
【0019】[実施例2]引き上げ速度1mm/min
で6インチのシリコン単結晶を引き上げているときに、
粒状シリコン原料の供給量を変更しシリコン単結晶の引
上げを行った。図2は原料溶解部12への粒状シリコン
の投入方向を示すための説明図である。図2において、
23はるつぼ壁、24は石英るつぼ1と同心で原料供給
管14の位置が周となる円、25は円24の原料供給管
14の位置における接線である。 本実施例では、図2
に示す如く、円24の原料供給管14の位置での接線2
5に対し、粒状シリコンを投入する方向となす角(゜)
を変更し単結晶の引上げを行った。この時、粒状シリコ
ンの投入方向が接線25より外側即ち石英るつぼ壁23
に向いているとき(外向き)、そのなす角(゜)を正と
し、内側(仕切り部材8側)を向いているとき(内向
き)のなす角(゜)を負とする。各シチュエーションに
ついて、仕切り部材8からのシリコン溶融液の凝固、粒
状シリコンの溶け残りの増大などにより、単結晶の引き
上げ操業が不可能になったかどうかを図3に示す。図3
より、6インチ結晶で引上げ速度1mm/minを維持
するためには接線25となす角(゜)が0゜より大きく
なければならないことがわかる。また、るつぼの回転方
向と順方向に粒状シリコンを原料溶解部12に投入する
ことが望ましいことが判る。
【0020】[実施例3]シリコン溶融液7に落下する
粒状シリコンに水平速度成分を持たせるために、原料供
給管14の下端部を傾斜坂にした場合、傾斜坂の水平面
に対する傾斜角度を変えて単結晶の引き上げを行った。
またこの時、実施例2における接線25と原料投入方向
とのなす角(゜)を0゜、原料供給管14の下端とシリ
コン溶融液7の面との距離を60mmとし、原料供給量
を45g/minとした。本実施例より、傾斜坂の水平
面に対する傾斜角(゜)が、75゜を越えた場合は粒状
シリコンの溶け残りが増大し、傾斜角(゜)が45゜未
満の場合は傾斜坂での反跳により、粒状シリコンが石英
るつぼ1から飛び出すことがわかった。石英るつぼ1か
らの粒状シリコンの飛び出しは高純度カーボン製である
仕切り部材8のホットゾーン寿命を短くすることになる
ので不都合である。以上のことより、傾斜板の水平面に
対する傾斜角(゜)は45゜〜75゜なければならない
ことがわかった。
【0021】[実施例4]原料供給管14の下端とシリ
コン溶融液7の面との距離を変更して、シリコン単結晶
の引上げを行い、原料供給管14の詰まり発生について
調べた。この時、結晶径6インチ、引き上げ速度1mm
/min、傾斜坂の水平面に対する傾斜角(゜)は60
゜とした。表2にその結果を示す。原料供給管14がシ
リコン溶融液7の面に近いと、シリコン溶融液7の面か
らの輻射で高温化した原料供給管14の下端部にシリコ
ン溶融液7の面で跳ねた粒状シリコンやシリコン粉塵が
付着し、融解する。これを起点にして、原料供給管14
に粒状シリコンが堆積し、詰まりが起こるが、表2に示
す如く、この詰まり現象は、原料供給管14の下端とシ
リコン溶融液7の面との距離が10mm以上であれば起
こらないことがわかった。また、表2に示す如く、傾斜
坂の水平面に対する傾斜角(゜)を60゜としても、シ
リコン溶融液7の面と原料供給管14の下端との距離が
100mmを超えると、傾斜坂での反跳により、粒状シ
リコンが石英るつぼ1からの飛び出してしまうことがわ
かった。従って、原料供給管14の下端とシリコン溶融
液7の面との間の適切な距離は10mm〜100mmで
シリコン単結晶を引上げを行うとよい。
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の粒状シリコン原料を連続的に供
給しながら、シリコン単結晶を引き上げる装置において
は、仕切り部材とフランジとの距離を小さくし、投入す
る粒状シリコンに水平方向成分を与え、その射出方向を
るつぼ壁向きとし、原料供給管の下端とシリコン溶融液
面との間を適度な距離としたので、シリコン単結晶の転
位発生確率を低減し、原料溶解部での凝固や粒状シリコ
ンの溶け残りの増大を抑え、原料供給管を詰まらせるこ
となく安定してシリコン単結晶を引き上げを行うことが
できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられたシリコン単結晶の
製造装置の説明図である。
【図2】本発明の実施例における原料溶解部への粒状シ
リコンの投入方向を示すための説明図である。
【図3】本発明の実施例における粒状シリコンの供給量
と粒状シリコンの落下方向を変えた時の結晶引き上げの
可、不可の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 石英るつぼ 2 黒鉛るつぼ 3 電気抵抗加熱体 4 ペディスタル 5 シリコン単結晶 6 保温部材 7 シリコン溶融液 8 仕切り部材 10 小孔 12 原料溶解部 13 単結晶育成部 14 原料供給管 16 チャンバー上蓋 17 チャンバー胴 19 排出口 20 引き上げチャンバー内 21 フランジ 22 円筒 23 るつぼ壁 24 円 25 接線。
フロントページの続き (72)発明者 島 芳延 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン溶融液を収容する石英るつぼ
    と、該石英るつぼを側面から加熱する電気抵抗加熱体
    と、前記シリコン溶融液を石英るつぼ内で単結晶育成部
    と原料溶解部とに分割し、かつ該シリコン溶融液が流通
    できる小孔を有する仕切り部材と、前記仕切り部材上方
    に張り出されたシリコン溶融液面と水平なフランジと、
    前記原料溶解部に粒状シリコンを連続供給する原料供給
    装置と前記原料溶解部上方に粒状シリコンをガイドする
    原料供給管を有するシリコン単結晶の製造装置におい
    て、 前記仕切り部材上端と前記フランジ下面の距離を1.5
    〜30mmとすることを特徴とするシリコン単結晶の製
    造装置。
  2. 【請求項2】 シリコン溶融液を収容する石英るつぼ
    と、該石英るつぼを側面から加熱する電気抵抗加熱体
    と、前記シリコン溶融液を石英るつぼ内で単結晶育成部
    と原料溶解部とに分割し、かつ該シリコン溶融液が流通
    できる小孔を有する仕切り部材と、前記仕切り部材上方
    に張り出されたシリコン溶融液面と水平なフランジと、
    前記原料溶解部に粒状シリコンを連続供給する原料供給
    装置と前記原料溶解部上方に粒状シリコンをガイドする
    原料供給管を有するシリコン単結晶の製造装置におい
    て、 前記るつぼ中心を中心とし、前記原料供給管下端と該る
    つぼ中心を結ぶ距離を半径とした円の原料供給管下端で
    の接線に対し、るつぼ外側に0゜〜90゜向った方向
    に、シリコン溶融液に投入する粒状シリコンが水平速度
    成分を持つための構成を有する原料供給管を備えたこと
    を特徴とするシリコン単結晶の製造装置。
  3. 【請求項3】 シリコン溶融液に落下する粒状シリコン
    に水平速度成分を持たせるために、原料供給管下端部が
    傾斜坂を構成し、該傾斜坂の傾斜角度が水平面に対して
    45〜75゜になる様に構成された原料供給管を備えた
    ことを特徴とする請求項2記載のシリコン単結晶の製造
    装置。
  4. 【請求項4】 シリコン溶融液を収容する石英るつぼ
    と、該石英るつぼを側面から加熱する電気抵抗加熱体
    と、前記シリコン溶融液を石英るつぼ内で単結晶育成部
    と原料溶解部とに分割し、かつ該シリコン溶融液が流通
    できる小孔を有する仕切り部材と、前記仕切り部材上方
    に張り出されたシリコン溶融液面と水平なフランジと、
    前記原料溶解部に粒状シリコンを連続供給する原料供給
    装置と前記原料溶解部上方に粒状シリコンをガイドする
    原料供給管を有するシリコン単結晶の製造装置におい
    て、 前記原料供給管下端とシリコン溶融液面の距離を10〜
    100mmとすることを特徴とするシリコン単結晶の製
    造装置。
  5. 【請求項5】 シリコン溶融液を収容する石英るつぼ
    と、該石英るつぼを側面から加熱する電気抵抗加熱体
    と、シリコン溶融液を前記石英るつぼ内で単結晶育成部
    と原料溶解部とに分割し、かつ該シリコン溶融液が流通
    できる小孔を有する仕切り部材と、前記仕切り部材上方
    に張り出されたシリコン溶融液面と水平なフランジと、
    前記原料溶解部に粒状シリコンを連続供給する原料供給
    装置と前記原料溶解部上方に粒状シリコンをガイドする
    原料供給管を有する装置を用いてシリコン単結晶を製造
    する方法において、 前記石英るつぼの回転方向と順方向に粒状シリコンを原
    料溶解部に投入することを特徴とするシリコン単結晶の
    製造方法。
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