JPH05969A - 血管新生阻害物質を含む血管内塞栓剤 - Google Patents

血管新生阻害物質を含む血管内塞栓剤

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JPH05969A
JPH05969A JP3197730A JP19773091A JPH05969A JP H05969 A JPH05969 A JP H05969A JP 3197730 A JP3197730 A JP 3197730A JP 19773091 A JP19773091 A JP 19773091A JP H05969 A JPH05969 A JP H05969A
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弘晃 岡田
Shigeru Kamei
茂 亀井
Toshio Yoshioka
敏夫 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】血管新生阻害物質(時にフマギロール誘導体)
0.01〜95重量%と血管内塞栓物質とを含有する血
管内塞栓剤。 【効果】血管新生阻害物質の制癌効果を増強し、投与量
を減少させ副作用を低減できる。また、抗癌剤との併用
によってさらに強い、持続した制癌効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,悪性腫瘍の治療に有効
な血管新生阻害物質を含む血管内塞栓剤に関する。
【0002】
【従来の技術】特に切除不能な腫瘍に対し,その支配動
脈に血管内塞栓剤を投与して供給される栄養を遮断する
塞栓療法,さらには抗癌剤と血管内塞栓剤とを組み合わ
せて投与して腫瘍内での抗癌剤濃度を高く維持すること
を同時に期待する化学塞栓療法が有効な療法として良く
知られている。その血管内塞栓剤の例としては,分解性
でんぷん微粒子(DSM) ( Cancer,50,631(19
82)),ヨウ化ケシ油( Cancer Res.,44,2115
(1984)),架橋コラーゲン繊維( Cancer Res.,
,2446(1988)),エチルセルロースマイクロ
カプセル( Cancer,46,14(1980))などが既に
知られている。しかしながら,これらの療法において腫
瘍支配動脈を塞栓しても腫瘍の重要な特性である腫瘍由
来の血管新生因子の分泌に伴い,側副動脈が形成されて
腫瘍が再成長するため,十分な制癌効果が得られないこ
とが懸念される。従って,塞栓療法の治療成績をさらに
向上させる血管内塞栓剤の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,血管
新生阻害物質と血管内塞栓物質とを含有することを特徴
とし、塞栓療法の制癌効果を増強する血管内塞栓剤を提
供すること,すなわち,それ単独でもよく,また他の血
管内塞栓剤あるいは抗癌剤と併用し、より強い制癌効果
が得られる血管内塞栓剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み,
本発明者らは制癌効果を増強する血管内塞栓剤を得るこ
とに鋭意研究を行った結果,血管内塞栓剤に血管新生阻
害物質を含有させることによって、血管新生阻害物質単
独よりも少ない投与量で、その制癌効果を増強させ得る
ことを予想外にも見い出し,これに基づいてさらに研究
した結果,本発明を完成した。すなわち,本発明は血管
新生阻害物質と血管内塞栓物質とを含有する血管内塞栓
剤を提供するものである。例えば、本発明で用いる血管
新生阻害物質は, 1) 腫瘍が存在する組織で血管新生因子が遊離あるいは
漏出する。 2) 血管新生因子が血管内皮細胞のプラスミノーゲンア
クチベーター,プラスミン,コラゲナーゼなどのプロテ
アーゼ活性を上昇させる。 3) 活性化されたプロテアーゼが血管を取り巻く基底膜
を分解する。 4) 内皮細胞が血管新生因子に向かって遊走し,その後
方に内皮細胞が増殖する。内皮細胞は管くうを持って縦
に並んでチューブ状の形態をとる。 5) 形成された血管芽間に結合ができ,ループが形成さ
れる。 6) ループを血液が流れる。 7) 血管の外側に周細胞がみられるようになり,新しい
基底膜が形成される。 という血管新生の機序中のいずれかの段階を阻害する物
質をいう。該血管新生阻害物質は癌細胞に直接作用する
のではなく、固形癌の血管新生を阻害することによって
初めて癌の増殖を抑えるという従来の制癌剤とは異なる
作用を有するものをいう(Nature, 348,555
(1990))。該血管新生阻害物質の例としては,コ
ラゲナーゼ阻害活性を示す軟骨組織あるいは大動脈壁の
抽出物(Science, 221,1185(1983)),
プロタミン(Nature, 297,307(1982)),
アンジオスタティクステロイド(Science, 221,7
19(1983)),網膜色素上皮細胞から得られたタ
ンパク質(Arch. Ophthalmol., 103,1870(1
985)),培養軟骨細胞由来の抗腫瘍因子(蛋白質核
酸酵素,33,1803(1988)),インドメタシ
ンなどの抗炎症薬(Anticancer Res., ,251(1
986)),リボヌクレアーゼ阻害剤(Proc. Natl. Ac
ad, SCi.U.S.A., 84,2238(1987)),コラ
ーゲン代謝に影響する薬剤(Biochem. Biophys. Res. C
ommun., 33,911(1985)及びLab. Inves
t., 59,44(1988)),硫酸多糖とペプチドグ
リカンの複合体(例えば特開昭63−119500号公
報),リューマチ用金製剤,ハービマイシンA(特開昭6
3−295509号公報),さらには微生物の生産する
フマギリン( fumagillin )(例えば特開平1−2798
28号公報)あるいは化学的に合成されたフマギロール
誘導体(例えばEP−A−359036,EP−A−3
57061,EP−A−386667,EP−A−41
5294)などが挙げられる。これらのうち,フマギロ
ール誘導体が好ましく,例えば,一般式(I)
【0005】
【化1】
【0006】[式中、R1は水素を、R2はハロゲン,N
(O)mR56,N+567・X-,S(O)nR5またはS
+56・X- (式中、R5,R6およびR7はそれぞれ置
換基を有していてよい炭化水素残基もしくは複素環基
を、X-はカウンターアニオンを、mは0または1の整数
を、nは0ないし2の整数を示す。またR5とR6とは隣
接する窒素原子もしくは硫黄原子と共に縮環していても
よい含窒素または含硫黄異項環を形成していてもよく、
これらの縮環していてもよい含窒素または含硫黄異項環
は置換基を有していてもよい。)を示すか、またはR1
2とで結合手を示し、R3は2−メチル−1−プロペニ
ル基またはイソブチル基を示し、AはOまたは NR
8(式中、R8は水素または置換基を有していてもよい低
級アルキルもしくは アリール基を示す。)を示し、R4
は水素,置換基を有していてもよい炭化水素残基または
置換基を有していてもよいアシル基を示す。]で表され
るフマギロール 誘導体が特に好ましい。
【0007】上記一般式(I)中、R2で示されるハロゲン
としては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。
またR1とR2とで結合手するときはエポキシ環を形成す
る。R5,R6またはR7で示される置換基を有していて
もよい炭化水素残基の炭化水素残基としては、直鎖状も
しくは分枝状の炭素数1〜6のアルキル基(例、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル
など)、炭素数2〜6のアルケニル基(例、ビニル、アリ
ル、2−ブテニル、メチルアリル、3−ブテニル、2−
ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニルなど)、
炭素数2〜6のアルキニル基(例、エチニル、プロパル
ギル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−イル、
1−ペンチン−3−イル、3−ペンチン−1−イル、4
−ペンチン−2−イル、3−ヘキシン−1−イルな
ど)、炭素数3〜6のシクロアルキル基(例、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
など)、炭素数3〜6のシクロアルケニル基(例、シクロ
ブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シク
ロヘキサジエニルなど)、炭素数7〜13のアラルキル
基(例、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチルな
ど)、炭素数6〜10のアリール基 (例、フェニル、ナ
フチルなど)が挙げられる。
【0008】R5,R6またはR7で示される置換基を有
していてもよい複素環基の複素環基としては、ヘテロ原
子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または
6員複素環基(例、2−フリル、2−チエニル、4−チ
アゾリル、4−イミダゾリル、4−ピリジル、1,3,4
−チアジアゾール−2−イル、1−メチル−5−テトラ
ゾリルなど)が挙げられ、さらに該複素環基は5又は6
員環基(例、ベンゼン、ピリジン、シクロヘキサンなど)
と縮合して2環性縮合環基(例、8−キノリル、8−プ
リニルなど)を形成していてもよい。
【0009】R5とR6とが隣接する窒素原子と共に形成
していてもよい含窒素異項環としては、4〜7員環の含
窒素異項環(例、ピロリジン−1−イル、ピペラジノ、
モルホリノ、4−メチルピペラジン−1−イルなど)が
挙げられる。
【0010】R5とR6とが隣接する硫黄原子と共に形成
していてもよい含硫黄異項環としては、4〜7員環の含
硫黄異項環(例、テトラヒドロチオフェン−1−イル、
1,4−チオキサン−1−イルなど)が挙げられる。
【0011】R5とR6とが隣接する窒素原子または硫黄
原子と共に形成していてもよい含窒素または含硫黄異項
環は5または6員環基(例、ベンゼン、ピリジン、ピラ
ジン、ピリダジン、シクロヘキサンなど)と縮環して2
環性縮合環基(例、イソインドリン−2−イル、2−イ
ソキノリル、1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェン−2
−イル、2,3−ジヒドロベンゾ[b]チオフェン−1−イ
ル、3,4−ジヒドロ−1 H−2−ベンゾピラン−2−
イル、3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン −1
−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾチエ
ピン−3−イル、1,3−ジヒドロチエノ[3,4−c]ピ
リジン−2−イル、5,7−ジヒドロチエノ[3,4−b]
ピラジン−6−イル、5,7−ジヒドロチエノ[3,4−
d]ピリダジン−6−イルなど)を形成していてもよい。
【0012】R8で示される置換基を有していてもよい
低級アルキル基の低級アルキル基としては、炭素数1〜
6のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ヘキシルなど)が挙げられる。
【0013】R8で示される置換基を有していてもよい
アリール基のアリール基としては、炭素数6〜10のア
リール基(例、フェニル、ナフチルなど)が挙げられる。
【0014】R4で示される置換基を有していてもよい
炭化水素残基としては、上記したR5,R6およびR7
示される置換基を有していてもよい炭化水素残基として
詳述したものが挙げられる。なお、R4で表わされる炭
化水素残基がアルケニル基のときは無置換ものが好まし
い。
【0015】R4で示される置換基を有していてもよい
アシル基としては、置換基を有していてもよいカルボン
酸アシル,スルホン酸アシル,カルバモイル,チオカル
バモイル,スルファモイルなどの酸の残基が挙げられ、
例えば、それぞれ置換基を有していてもよいアルカノイ
ル,アロイル,複素環カルボニル,カルバモイル,チオ
カルバモイル,アリールスルホニル,アルキルスルホニ
ル,スルファモイル,アルコキシカルボニル,アリール
オキシカルボニルなどが挙げられる。
【0016】上記した置換基を有していてもよいアルカ
ノイル基のアルカノイル基としては、炭素数1〜6のア
ルカノイル基(例、ホルミル,アセチル,プロピオニ
ル,イソプロピオニル,ブチリル,ペンタノイル,ヘキ
サノイルなど)が挙げられる。置換基を有していてもよ
いアロイル基のアロイル基としては、炭素数7〜11の
アロイル基(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナ
フトイルなど)が挙げられる。
【0017】置換基を有していてもよい複素環カルボニ
ル基における複素環カルボニル基としては、ヘテロ原子
(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または6
員環複素環カルボニル基(例、2−フロイル、2−テノ
イル、ニコチニル、イソニコチニルなど)が挙げられ
る。
【0018】置換基を有していてもよいアリールスルホ
ニル基のアリールスルホニル基としては、炭素数6〜1
0のアリールスルホニル基(例、ベンゼンスルホニル、
1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルな
ど)が挙げられる。
【0019】置換基を有していてもよいアルキルスルホ
ニル基のアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜6
のアルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニルなど)が挙げられる。
【0020】置換基を有していてもよいアルコキシカル
ボニル基のアルコキシカルボニル基としては、炭素数2
〜7のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルな
ど)が挙げられる。
【0021】置換基を有していてもよいアリールオキシ
カルボニル基のアリールオキシカルボニル基としては、
炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基 (例、
フェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニ
ル、2−ナフチルオキシカルボニルなど)が挙げられ
る。
【0022】R5,R6またはR7で示されるそれぞれ置
換基を有していてもよい炭化水素残基または複素環基、
5とR6とが隣接する窒素原子または硫黄原子と共に形
成していてもよい、かつ縮環していてもよい含窒素また
は含硫黄異項環基、R8で示されるそれぞれ置換基を有
していてもよい低級アルキル基またはアリール基、およ
びR4で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭
化水素残基またはアシル基(アルカノイル基、アロイル
基、複素環カルボニル基、カルバモイル基、チオカルバ
モイル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニル
基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、また
はアリールオキシカルボニル基)は可能な位置に1〜3
個の置換基を有していてもよい。
【0023】該置換基としては、例えばC1-6アルキル
基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ヘキシルなど)、C2-6アルケニル基(例、ビニル、
アリル、2−ブテニル、メチルアリル、3−ブテニル、
2−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニルな
ど)、C2-6アルキニル基(例、エチニル、プロパルギ
ル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−イル、1
−ペンチン−3−イル、3−ペンチン−1−イル、4−
ペンチン−2−イル、3−ヘキシン−1−イルなど)、
3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、C3-6
クロアルケニル基(例、シクロブテニル、シクロペンテ
ニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニルな
ど)、C6-10アリール基(例、フェニル、ナフチルな
ど)、アミノ、C1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノなど)、ジC1-6
アルキルアミノ基(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノなど)、アジド、ニトロ、ハロゲン(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、ヒドロキシル、C1-4アルコキ
シ基(例、メトキシ、エトキシなど)、C6-10アリールオ
キシ基(例、フェニノキシ、ナフチルオキシなど)、C
1-6アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロ
ピルチオなど)、C6-10アリールチオ基 (例、フェニル
チオ、ナフチルチオなど)、シアノ、カルバモイル基、
カルボキシル基、C1-4アルコキシカルボニル基(例、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、C7-11
アリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニ
ル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキ
シカルボニルなど),カルボキシC1-4アルコキシ基
(例、カルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシな
ど)、C1-6アルカノイル基(例、ホルミル,アセチル,
プロピオニル,イソプロピオニル,ブチリル,ペンタノ
イル,ヘキサノイルなど)、C7-11アロイル基(例、ベン
ゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなど),C
6-10アリールスルホニル基(例、ベンゼンスルホニル、
1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルな
ど)、C1-6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフ
ィニル、エチルスルフィニルなど)、C6-10アリールス
ルフィニル基(例、ベンゼンスルフィニル、1−ナフチ
ルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニルなど)、C
1-6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニルなど)、ヘテロ原子(例、窒素、酸素、硫黄
など)を1〜4個含む5または6員環複素環基(例、2−
フリル、2−チエニル、4−チアゾリル、4−イミダゾ
リル、4−ピリジル、1,3,4−チアジアゾール−2−
イル、1−メチル−5−テトラゾリルなど)、ヘテロ 原
子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または
6員環複素環カルボニル基(例、2−フロイル、2−テ
ノイル、ニコチニル、イソニコチニルなど)、ヘテロ原
子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または
6員環複素環チオ基(例、4−ピリジルチオ、2−ピリ
ミジルチオ、1,3,4−チアジアゾール− 2−イルチ
オ、1−メチル−5−テトラゾリルチオなど)などが挙
げられ、さら に複素環チオ基はベンゼン環が縮合して
2環性縮合環チオ基(例、2−ベンゾチ アゾリルチオ、
8−キノリルチオなど)を形成していてもよい。
【0024】また、R4がそれぞれジ置換のカルバモイ
ル基、チオカルバモイル基、もしくはスルファモイル基
を示す場合、カルバモイル基、チオカルバモイル基、も
しくはスルファモイル基の窒素原子とともに含窒素異項
環(例、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルフォ
リノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジンン
−1−イル、4−フェニルピペラジン−1−イルなど)
を形成していてもよい。
【0025】また、R5,R6またはR7で示されるそれ
ぞれ置換基を有していてもよい炭化水素残基または複素
環基における置換基、R5とR6とが隣接する窒素原子ま
たは硫黄原子と共に形成していてもよい、かつ縮環して
いてもよい含窒素または含硫黄異項環基における置換
基、R8で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい
低級アルキル基またはアリール基における置換基、およ
びR4で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭
化水素残基、アルカノイル基、アロイル基、複素環カル
ボニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、アリ
ールスルホニル基、アルキルスルホニル基、スルファモ
イル基、アルコキシカルボニル基、またはアリールオキ
シカルボニル基における置換基は、さらに置換可能な位
置に1〜3個置換基を有していてもよい。
【0026】該置換基としては上述のR5,R6またはR
7で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭化水
素残基または複素環基における置換基、R5とR6とが隣
接する窒素原子または硫黄原子と共に形成していてもよ
い、かつ縮環していてもよい含窒素または含硫黄異項環
基における置換基、R8で示されるそれぞれ置換基を有
していてもよい低級アルキル基またはアリール基におけ
る置換基、およびR4で示されるそれぞれ置換基を有し
ていてもよい炭化水素残基、アルカノイル基、アロイル
基、複素環カルボニル基、カルバモイル基、チオカルバ
モイル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニル
基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、また
はアリールオキシカルボニル基における置換基で例示さ
れている置換基がそのまま適用される。
【0027】X-で示されるカウンターアニオンとして
は、例えばハロゲンイオン(例、ヨードイオン、ブロム
イオン、クロルイオンなど)、硫酸イオン、リン酸イオ
ン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレ
ートイオン、メタンスルフェートイオン、p−トリルス
ルフェートイオン、ベンゼンスルフェートイオン、水酸
イオン、有機酸のカルボキシレートイオン(例、オキザ
レートイオン、マレエートイオン、フマレートイオン、
サクシネートイオン、シトレートイオン、ラクテートイ
オン、トリフルオロアセテートイオン、ラクトビオネー
トイオン、アセテートイオン、プロピオネートイオン、
タータレートイオン、エチルサクシネートイオンなど)
などが挙げられる。
【0028】化合物(I)は分子内に不斉中心をもち光学
活性を有するが、その絶対構造は原料のフマギロールに
基づくものであり、特に明示のない場合はフマギロール
の絶対構造と一致するものを意味する。
【0029】
【化2】
【0030】また、化合物(I)が分子内にジ低級アルキ
ルアミノ基、含窒素異項環基もしくは含窒素芳香族複素
環基などを有する場合にはこれらの置換基中の窒素原子
がさらにアルキル化されて4級アンモニオ基(例、トリ
メチルアンモニオ、N−メチルピリジニオ、N−メチル
ピロリジン−1−イリウムなど)を形成していてもよ
く、カウンターアニオンとしては前述のX-で示したカ
ウンターアニオンと同様のカウンターアニオンが挙げら
れる。化合物(I)においては、R1とR2とで結合手である
か、R1が水素でR2がN(O)mR12,N+123
-,S(O)nR1およびS+(O)mR12・X-であること
が好ましく、とりわけS+12・X-でR5およびR6
炭化水素残基であり、X-がハロゲンである化合物が好
ましい。
【0031】AとしてOまたはNHが好ましく、R3
して2−メチル−1−プロペニルが好ましく、R4とし
て置換基を有するカルバモイルまたはウレイドが好まし
い。一般式(I)で表される化合物は、微生物の生産する
フマギリン(fumagillin)の加水分解産物フマギロール(f
umagillol)[Tarbell,D. S.et al.,ジャーナルオブ
アメリカン ケミカル ソサイエティ(J. Am. Chem. So
c.)83,3096(1961)]を出発物質として用いる
ことによって製造でき、その製造法,物理化学的および
生物学的性質は前記した公報および出願明細書に詳細に
記載されている。これらの化合物のうち、6−O−(N
−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール,6−O
−(N−クロロアセチルカルバモイル)−4′,5′−ジ
ヒドロフマギロール,6α−(N′−クロロアセチルウ
レイド)−6−デソキシフマギロール,4−(N−クロロ
アセチルカルバモイルオキシ)−2−(1,2−エポキシ
−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−ジ
ヒドロベンゾ[c]チオフェン−2−イリオ)メチル−
3−メトキシシクロヘキサノールクロライド,4−
(N′−クロロアセチルウレイド)−2−(1,2−エポキ
シ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−
ジヒドロベンゾ[c]チオフェン−2−イリオ)メチル
−3−メトキシシクロヘキサノールクロライドなどが好
ましい。
【0032】該血管新生阻害物質は塩を形成していても
よく,その塩の例としては,無機塩基との塩,有機塩基
との塩,無機酸との塩,有機酸との塩,塩基性または酸
性アミノ基との塩などが用いられる。これらの塩類を形
成させ得る無機塩基としてはアルカリ金属(例,ナトリ
ウム,カリウムなど),アルカリ土類金属(例,カルシウ
ム,マグネシウムなど)などが,有機塩基としては例え
ばトリメチルアミン,トリエチルアミン,ピリジン,ピ
コリン,N,N−ジベンジルエチレンジアミン,エタノ
ールアミン,ジエタノールアミン,トリスヒドロキシメ
チルアミノメタン,ジシクロヘキシルアミンなどが,無
機酸としては例えば塩酸,臭化水素酸,硫酸,硝酸,リ
ン酸などが,有機酸としては例えばギ酸,酢酸,トリフ
ルオロ酢酸,シュウ酸,酒石酸,フマール酸,マレイン
酸,メタンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,p−トル
エンスルホン酸などが,塩基性または酸性アミノ酸とし
ては例えばアルギニン,リジン,オルニチン,アスパラ
ギン酸,グルタミン酸などが挙げられる。
【0033】本発明で用いる血管内塞栓物質としては、
ケシ油,ゴマ油,コーン油などの通常注射剤に用いられ
る油類、鉄,フェライトなどの通常の金属、硫酸バリウ
ムなどの金属の不溶性塩、ハイドロキシ・カルシウムア
パタイト焼結体あるいは三リン酸カルシウム焼結体のよ
うなリン酸カルシウムの焼結微小粒体などのセラミック
ス,コレステロール,脂肪酸のグリセロールエステル,
シリコンなどのワックスおよび活性炭などが用いられ
る。さらには以下に例示する通常の天然および合成の高
分子などを用い,そのまま固化するかあるいはホルムア
ルデヒドなどの架橋剤を用いて粒子を硬化するなどそれ
自身公知の方法で調製したものも本発明で用いる血管内
塞栓物質として使用できる。その高分子としてはポリペ
プチド,多糖類,ポリ脂肪酸エステル,ポリアミノ酸,
ポリアルデヒド,ポリビニル系高分子,無水マレイン酸
系高分子等が挙げられる。それら高分子の分子量は種類
によって大きく異なり、さらに、成形に際して、架橋化
あるいは複合体形成などによる不溶化処理を行うかなど
によっても大きく異なるので一概にはいえないが、おお
よそ1,000〜1,000,000、より好ましくは2,
000〜800,000程度のものが挙げられる。
【0034】ポリペプチドとしては,ゼラチン,コラー
ゲン,エラスチン,アルブミン,ヘモグロビン,トラン
スフェリン,グロブリン,フィブリン,フィブリノーゲ
ン,ケラチン硫酸等が挙げられる。
【0035】多糖類としては,デキストラン,アガロー
ス,プルラン,キトサン,マンナン,カラゲナン,アル
ギン酸,でんぷん,アミロース,アミロペクチン,ペク
チン,レンチナン,ヒアルロン酸,ハイラン,エーテル
セルロース(メチルセルロース,エチルセルロース,カ
ルボキシメチルセルロース,カルボキシエチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピル
セルロースなど)等が挙げられる。
【0036】ポリ脂肪酸エステルとしては,乳酸,グリ
コール酸,ヒドロキシ酪酸,リンゴ酸,クエン酸,酒石
酸などの単一重合体および共重合体等が挙げられる。
【0037】例えばポリ乳酸および乳酸−グリコール酸
の共重合体としては乳酸/グリコール酸比率(モル比)が
100/0〜30/70,より好ましくは100/0〜
40/60で,分子量が1,000〜100,000,よ
り好ましくは2,000〜80,000程度のものが挙げ
られる。
【0038】ポリアミノ酸としてはポリ−γ−ベンジル
−L−グルタミン酸,ポリ−γ−メチル−L−グルタミ
ン酸等が挙げられる。
【0039】ポリビニル系高分子としては,エチレン,
プロピレン,ブタジエン,アクリル酸,アクリル酸エス
テル,メタクリル酸,メタクリル酸エステル,酢酸ビニ
ル,塩化ビニル,ビニルアルコール,ビニルピロリド
ン,ビニルエーテル,ビニルカルバゾール,スチレン,
スチレン誘導体,α−シアノアクリル酸エステル,アク
リルアミド,ジビニルベンゼンなどの単一重合体および
共重合体等が挙げられる。
【0040】これらのうち、生体内で徐々に溶解,もし
くは分解する高分子であるゼラチン,アルブミン,コラ
ーゲン,でんぷん,ヒアルロン酸,ポリ乳酸,乳酸−グ
リコール酸共重合体などが好ましい。
【0041】本発明の血管内塞栓剤は、下記で詳細する
ように、油溶液,エマルションあるいはサスペンション
の状態で血管内に投与され得る。本発明の血管内塞栓剤
がエマルションまたはサスペンションの場合、そこに含
有する粒子の粒径は10〜1000μmが好ましい。
【0042】本発明の血管内塞栓剤は、血管新生阻害物
質と血管内塞栓物質とを単に混合した状態のものである
か、あるいはそれ自身公知の方法で血管内塞栓物質に血
管新生阻害物質を吸着または含有させたものであるが、
後者がより好ましい。血管内塞栓物質の表面に血管新生
阻害物質をより強く吸着させるために、血管内塞栓物質
としてイオン交換樹脂を用いてもよい。例えば、支持体
としてはデキストラン,アガロース,セルロース,ポリ
スチレンなどが挙げられ、陰イオンタイプとしてDEA
E Sephadex, QAE Sephadex, DEAE Sepharos
e, DEAE Cellulose, QAE Cellulose および種々の
タイプのAmberlite−IRA,Dowex−1などが、陽イオ
ンタイプとしてCM Sephadex, CM Sephadex,CM
Cellulose および種々のタイプのAmberlite−IR, Dow
ex−50W(いずれもシグマ社製)などが挙げられる。
この場合、イオン交換樹脂と血管新生阻害物質とを単に
混合するだけで本発明の血管内塞栓剤が製造できる。
【0043】血管新生阻害物質を用いる量はその薬理作
用の強さに依存し、有効量であればよく、1回の投与量
として50μg〜2g、より好ましくは200μg〜1
gの中から選ばれるが、特に限定されない。例えば、血
管新生阻害物質として、6−O−(N−クロロアセチル
カルバモイル)フマギロールおよび4−(N′−クロロ
アセチルウレイド)−2−(1,2−エポキシ−1,5−
ジメチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−ジハイド
ロベンゾ[c]チオフェン−2−イリオ)メチル−3−
メトキシシクロヘキサノールクロライドなどのフマギロ
ール誘導体を用いた場合、1回の投与量は0.5〜50
0mgの中から選ばれる。上記化合物の場合、大人に1ケ
月に1回500mg投与すれば充分に効果が得られる。ま
た、血管新生阻害物質の血管内塞栓剤中の濃度はその薬
理効果活性の強さ、水あるいは有機溶媒中での溶解度、
粒子成形性などに依存するが、血管内塞栓剤中に0.0
1〜95重量%,とりわけ0.1〜90重量%が望まし
い。
【0044】血管内塞栓物質の内部に血管新生阻害物質
を含有させる方法としてはそれ自体公知の多くの方法が
あり、詳しくは実施例で述べるが例えば有機溶媒に可溶
性の血管内塞栓物質および血管新生阻害物質の場合はこ
れを共に例えばジクロルメタン,クロロホルム,酢酸エ
チル,イソプロピルエーテルなどに溶解し,これを界面
活性剤,保護コロイド剤などを含有する水相に分散する
かスプレードライして有機溶媒を揮散させて固化し粒状
の血管内塞栓剤とする。この場合、血管新生阻害物質は
一部溶解していなくてもよい。ここで用いる界面活性剤
あるいは保護コロイドとしては、安定な油/水型エマル
ションを形成し得るものであれば特に限定されないが、
例えばアニオン性界面活性剤(オレイン酸ナトリウム,
ステアリン酸ナトリウム,ラウリル硫酸ナトリウムな
ど)、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンヒマシ油誘導
体など)、ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリド
ン,カルボキシメチルセルロース,レシチン,ゼラチン
などが挙げられ、これらの中の1種類かあるいは複数を
組み合わせて使用してもよい。とりわけ、ポリビニルア
ルコール,カルボキシメチルセルロ−ス,ゼラチンが好
ましい。その濃度は0.01〜20%,より好ましくは
0.05〜10%の中から選ばれる。
【0045】また、有機溶媒に可溶性の血管内塞栓物質
で,水に可溶性の血管新生阻害物質を含有させるには,
例えば上記の有機溶媒に溶解した塞栓物質中に血管新生
阻害物質の水溶液を微細に分散し,上記の方法と同様に
して有機溶媒を揮散させて固化し粒状の血管内塞栓剤と
する。この場合も、血管新生阻害物質は一部溶解してい
なくてもよい。
【0046】これらの有機溶媒に可溶性の血管内塞栓物
質の場合、その濃度は特に限定されず、脱溶媒のため水
相に分散する際に微粒子として分散する粘度を与える範
囲であればよく1〜80%,より好ましくは5〜60%
の中から選ばれる。
【0047】また,水に可溶性の血管内塞栓物質で,有
機溶媒に可溶性の血管新生阻害物質を含有させるには,
血管内塞栓物質の水溶液、例えばアルブミン水溶液中に
血管新生阻害物質をそのまま分散,あるいは血管新生阻
害物質を揮発性の有機溶媒たとえばイソプロピルエーテ
ルに溶解して微細粒子としてアルブミン水溶液中に分散
し,これをさらに大豆油,シリコン油などの油相に分散
して固化し粒状(マイクロスフェア)の血管内塞栓剤と
する。硬化する方法としてはいくつかの公知の方法があ
るが,例えば120〜160℃に加熱するかあるいはホ
ルムアルデヒド,グルタルアルデヒドなどで架橋する方
法が挙げられる。安定な水/油型エマルションを形成す
るために界面活性剤、例えばソルビタンモノオレエー
ト,ソルビタンセスキオレエートなどを添加してもよ
い。その濃度は20%までの中から選ばれる。
【0048】さらに,いずれの物質も水に溶解する場合
は,両者を水に溶解し上記のシリコン油などの油相に分
散して上記同様に固化処理を行ない血管内塞栓剤とす
る。
【0049】これらの水に可溶性の血管内塞栓物質の場
合も、その濃度は特に限定されず、油相に分散する際に
微粒子として分散する粘度を与える範囲であればよく1
〜80%,より好ましくは2〜60%の中から選ばれ
る。
【0050】本発明の血管新生阻害物質と血管内塞栓物
質とを含有する血管内塞栓剤を抗癌剤と併用することが
その制癌効果により効果的である。抗癌剤は上記の血管
内塞栓剤と混合しても、血管内塞栓剤に吸着または含有
させてもよい。内部に含有させるの方法としては、前述
の血管新生阻害物質を血管内塞栓剤に内包させる方法と
同様に水可溶性か有機溶媒可溶性かによってそれ自体公
知の方法で内包できる。また、この場合血管新生阻害物
質と抗癌剤とを同時に内包する血管内塞栓剤を投与して
も、あるいはそれぞれを内包する血管内塞栓剤を混合し
て投与してもよい。 ここでいう抗癌剤とは,例えば塩
酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド,シクロホ
スファミド,チオテパ,カルボコン,クロラムブシル,
塩酸ニムスチン,イホスファミド,メルファラン,ダカ
ルバジン,ウラシルマスタード,マンノムスチン,ドー
パン,BCNU,トリエチレンメラミン,アザテパ,ト
レニモン,イソプロキュオン,ブスルファン,ジメチル
ミレラン,ピポスルファン,エトグルシド,エポキシプ
ロピジン,エポキシピペラジン,ヘキサメチルメラミ
ン,ジブロモマンニトール,ピポブロマン,などのアル
キル化剤、アミノプテリン,メトトレキサート,カルモ
フール,グアニン,8−アザガニン,メルカプトプリ
ン,チオイノシン,アザチオプリン,ウラシル,フルオ
ロウラシル,テガフール,シタラビン,塩酸アンシタビ
ン,エノシタビン,アザセリン,ジアゾマイシンなどの
代謝拮抗剤、アクチノマイシンD,サイクロマイシン,
マイトマイシンC,ダウノマイシン,塩酸ダウノルビシ
ン,塩酸ドキソルビシン,塩酸ブレオマイシン,硫酸ブ
レオマイシン,ネオカルチノスタチン,硫酸ペプロマイ
シン,塩酸アクラルビシン,クロモマイシンA3,塩酸
エピルビシン,アンサマイシン,カルジノフィリン,ピ
ラルビシンなどの抗生物質,硫酸ビンブラスチン,硫酸
ビンクリスチン,硫酸ビンデシン,エトポシドなどの植
物アルカロイド,シスプラチン,カルボプラチンなどの
白金錯体、その他Hg−ヘマトポルフィリン,Co−プ
ロトポルフィリン,塩酸プロカルバジン,リン酸エスト
ラムスチンナトリウム,ラニムスチン,ミトキサントロ
ン,ドキシフルリジン,L−アスパラギナーゼなどが挙
げられる。抗癌剤を用いる量はその薬理作用に依存し、
有効量であればよく、1回の投与量として50μg〜2
gの中から選ばれるが、特に限定されない。例えば、塩
酸ドキソルビシン,シスプラチン,マイトマイシンC,
塩酸ブレオマイシンなどの一般によく使用される抗癌剤
の場合、1回の投与量は0.1〜500mgの中から選ば
れる。また、抗癌剤の血管内塞栓剤中の濃度はその薬理
効果活性の強さ、水あるいは有機溶媒中での溶解度,粒
子成形性などに依存するが、塞栓剤中に0.1〜90%
が望ましい。
【0051】本発明の血管新生阻害物質を含む血管内塞
栓剤はそのままあるいは用時適当な分散媒あるいはヨウ
化ケシ油などの造影剤に分散して用いる。分散媒として
は、分散剤(例えばポリオキシソルビタン脂肪酸エステ
ル,カルボキシメチルセルロースなど)、保存剤(例えば
メチルパラベン,プロピルパラベンなど)、等張化剤(例
えば塩化ナトリウム,マンニトール,ブドウ糖など)を
注射用蒸留水に溶解したもの、あるいはゴマ油,コーン
油などの植物油が挙げられる。分散された血管内塞栓剤
は、適当な動脈から腫瘍支配動脈に血管造影剤でモニタ
ーしながら挿入されたカテーテルを用いて投与される。
例えば肝癌では胃十二指腸動脈から肝動脈に挿入された
カテーテルを通して腫瘍部位にできるだけ選択的に投与
する。その量は血管内塞栓物質の種類・量・粒子径・分
解性,腫瘍の種類・部位・大きさ,血管新生阻害物質の
種類・量によって異なるが、1回当たり1mg〜10g,
より好ましくは5mg〜5gの中から選ばれる。例えば、
6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロ
ールおよび4−(N′−クロロアセチルウレイド)−2
−(1,2−エポキシ−1,5−ジメトチル−4−ヘキセ
ニル)−1−(1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェ
ン−2−イリオ)メチル−3−メトキシシクロヘキサノ
ールクロライドのようなフマギロール誘導体を含有する
乳酸−グリコール酸共重合体のマイクロスフェアの場
合、1回当たりの投与量は10mg〜2gの中から選ばれ
る。上記マイクロスフェアの場合、大人に1ケ月に1回
2g投与すれば充分に効果が得られる。
【0052】本発明の血管新生阻害物質を含む血管内塞
栓剤は腫瘍支配動脈内に投与するため、通常の注射剤の
条件を満足する必要がある。これら塞栓剤はその構成成
分の安定性にもよるが、血管新生阻害物質を含む油性製
剤あるいは用時溶解・分散する油性製剤、または前記の
素材を用いた固体あるいは粉末状製剤で、さらには生体
内分解性素材を用いた用時溶解および分散する製剤が好
ましい。また、この塞栓剤には通常注射剤に用いられる
防腐剤,安定化剤,等張化剤,可溶化剤,分散剤,賦形
剤などを添加してもよい。本発明の血管新生阻害物質を
含む血管内塞栓剤が適用できる腫瘍は、原発性・転移性
を問わず、選択的にその支配動脈にカテーテルが挿入で
きる腫瘍であれば特に限定されない。現在、この化学塞
栓療法が最も多く行われている腫瘍は切除不能な肝癌
で、次いで腎癌である。しかし、現在の進歩した医療技
術ではほとんどの臓器の動脈に対して選択的にカテーテ
ルを挿入することが可能とされており、(“動注がん化
学療法”、中村仁信、田口鐵男監修、癌と化学療法社
(1986))、今後一層本療法の適用が拡大される。従
って、本発明の血管内塞栓剤は現在動脈注入化学療法が
行われている肝癌,腎癌,腎盂癌,膵癌,膀胱癌,前立
線癌,乳癌,胃癌,大腸癌,結腸癌などの腫瘍に対して
有効である。また、本発明の血管内塞栓剤はヒト,サ
ル,ウマ,ウシ,ブタ,イヌ,ウサギ,ヒツジ,ラッ
ト,マウスなどの温血動物の各種腫瘍に対して有効であ
る。
【0053】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが,これらは本発明を限定するものではな
い。
【0054】実施例1 45mgの6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フ
マギロール(以下化合物aと略記する)および乳酸−グリ
コール酸共重合体(以下PLGAと略記,乳酸/グリコ
ール酸=75/25モル比,重量平均分子量1050
0)2gをジクロロメタン2gとクロロホルム0.7gと
の混合液に溶解した。この溶液を0.1%ポリビニルア
ルコール水溶液400ml中に注入し,小型ホモジナイザ
ーを用いてエマルションとした。このエマルション中の
有機溶媒を撹拌下において揮散させ,得られたマイクロ
スフェア(以下 msp と略称する)を遠心分離機で捕集
した。この mspを再び蒸留水に分散し,さらに遠心分離
して遊離薬物を除去した後,捕集した msp は凍結乾燥
によって脱溶媒および脱水をより完全とした。
【0055】実施例2 雄性のKbl:JW 家兎の右後肢ひざ下部皮下にVX2
カルシノーマの細胞浮遊液を移植した。移植後2週目に
家兎を4群に分け、1mgの化合物aを含む溶液に50mg
のポリスチレン(以下PSと略記する)(平均粒径50μ
m)を分散したもの、PSmspのみを分散媒に分散したも
のあるいは化合物aの溶液をそれぞれ同側の大腿動脈
(i.a.)の上流から投与し、投与5日後の腫瘍の体積
(長径×短径×高さ)を測定した。投与前の各群の体積を
それぞれ100%とした相対値(V5/V0,%)および
無処置対照群との体積比(T/C,%)を求め表1に示
す。
【0056】
【表1】 ────────────────────────────── 処 置(i.a.) 例数 V5/V0(%) T/C(%) ────────────────────────────── 無 処 置 10 227 100 化合物a 3 175 77 PS 4 134 59 化合物a+PS 2 81 36 ────────────────────────────── 薬物を含まないPSmsp あるいは化合物a溶液の動脈内
投与では腫瘍の体積は無処置群の59%,77%に抑制
されたが,それぞれ投与前の134%,175%に大き
くなっていた。それに対し,血管新生阻害剤である化合
物aとPSの msp との同時投与による動脈の塞栓では
投与前の81%に縮小し,無処置群の36%に抑制され
ていた。
【0057】実施例3 実施例1で調製した1mgの化合物aを含有する50mgの
PLGAmsp(msp−1),薬物を含有しない50mgのPL
GA msp(msp−p),あるいは1mgの化合物a水溶液を動
脈内投与した後の制癌効果を実施例2と同様にして検討
した。投与7日後の腫瘍の体積の投与前の各群の体積に
対する%(V7/V0,%)および無処置対照群との体積
比(T/C,%)を表2に示す。また,耳介静脈(i.v.)
より1mgの化合物aを含む溶液を0,2および5日の3
回投与した群での制癌効果も同様に評価した。なお,ms
p−1及び msp−pの粒子径はいずれも25〜125μm
である。
【0058】
【表2】 ───────────────────────────── 処 置 例数 V7/V0(%) T/C(%) ───────────────────────────── 無 処 置 10 358 100 水溶液(i.a.) 3 247 69 msp−p(i.a.) 4 225 63 msp−1(i.a.) 5 41 11 水溶液(i.v.) 2 294 82 ───────────────────────────── msp−p あるいは水溶液の動脈内投与では腫瘍の体積は
投与前の225%,247%に大きくなり、無処置群の
それぞれ63%,69%であったのに対し,血管新生阻
害剤である化合物aを含有する msp−1による塞栓では
投与前の41%に縮小し,無処置群の11%になった。
ここで得られたT/C値は総投与量として塞栓剤の場合
の3倍の化合物aの静脈内投与でのそれの約1/8とそ
の制癌効果は著しく,投与量の低下に伴う副作用の低減
が期待できる。さらに長期の観察で、化合物aの投与量
を増加させ5mgを2ないし3日おきに5回(総投与量2
5mg)皮下投与し、12日後のT/Cを求めると45%
であり、本発明による msp−1では1回(1mg)の投与
で、12日目のT/Cがさらに低い32%となり、少な
くとも1/25の投与量で従来の頻回投与に比べさらに
強い効果が得られた。すなわち、本発明の製剤により投
与量の低減が可能となった。
【0059】実施例4 実施例1に準じて調製した1.5mgの6α−(N′−クロ
ロアセチルウレイド)−6−デソキシフマギロール(以下
化合物bと略記する)を含有する50mgのPLGA msp
(msp−2)および化合物bを含有しないPLGA msp
(msp−p)について実施例2と同様に動脈内投与後の制
癌効果を検討した。投与7日後の結果を表3に示す。な
お,msp−2および msp−p の粒子径はいずれも25〜
125μmである。
【0060】
【表3】 ───────────────────────────── 処置(i.a.) 例数 V7/V0(%) T/C(%) ───────────────────────────── 無 処 置 10 358 100 msp−p 4 225 63 msp−2 2 31 9 ─────────────────────────────
【0061】msp−pによる塞栓では腫瘍の体積は7日
後には塞栓前の225%に増大し、無処置群の63%で
あったのに対し、血管新生阻害剤である化合物bを含有
するmsp−2による塞栓では投与前の31%に縮小し、
無処置群の9%になる著効が得られた。
【0062】実施例5 50mgの msp−1あるいは実施例1に準じて調製した
1.23mgの4−(N′−クロロアセチルウレイド)−
2−(1,2−エポキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセ
ニル)−1−(1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェ
ン−2−イリオ)メチル−3−メトキシシクロヘキサノ
ールクロライド(以下化合物cと略称する)を含有する
50mgのPLGAmsp(msp−3)を1mgのドキソルビシ
ン塩酸塩(以下DOXと略記する)の水溶液に分散した
もの、50mgの msp−pを同様のDOX水溶液に分散し
たものあるいは上記のDOX水溶液のみを動脈内投与
し、実施例2と同様にして制癌効果を検討した。投与
5,7,9日後の腫瘍の体積の投与前の各群の体積に対
する%を〔表4〕に示す。なお、msp−3の粒子径は2
5〜125μmである。
【0063】
【表4】 ────────────────────────────── 処置(i.a.) 例数 5日 7日 9日 ────────────────────────────── 無 処 置 10 227 358 468 DOX 4 162 324 377 msp−p +DOX 4 70 89 182 msp−1+DOX 5 24 19 23 msp−3+DOX 2 27 20 28 ────────────────────────────── DOX溶液の単独動注群では、無処置群よりも腫瘍の成
長は若干抑制されたが縮小は認められなかった。msp−p
とDOXとの同時投与による塞栓では腫瘍の体積は
5,7日後には塞栓前の70および89%に縮小した
が,9日後には再び大きくなり塞栓前の182%まで増
大した。これに対し,血管新生阻害剤である化合物aお
よびcを含有する msp−1および msp−3とDOXとの
同時投与では9日後でも投与前の約23%および28%
にそれぞれ縮小し,顕著な制癌効果が持続した。
【0064】実施例6 70mgの化合物cと2.9gの牛血清アルブミン(BS
A)を水4.5mlに溶解し,この溶液をセスキオレイン酸
ソルビタン1mlを含むゴマ油80mlに添加して,撹拌機
を用い水/油のエマルションとした。10分後このエマ
ルションにグルタルアルデヒドを飽和溶解させたゴマ油
を20ml添加し,室温で5時間撹拌して架橋反応を行っ
た。その後,このエマルションを遠心分離し,上澄を同
容量のイソプロピルアルコールで置換する洗浄操作を3
回繰り返した後,減圧乾燥して化合物cを含有するBS
A msp (msp−BSA)を得た。
【0065】実施例7 実施例5で用いた化合物cを含有する msp−3および実
施例6で得られたmsp−BSAのそれぞれ50mgを実施
例2と同様にして動脈内投与し制癌効果を検討した。投
与7日後の結果を表5に示す。なお,乾燥状態での msp
−BSAの粒子径は25〜75μmである。
【0066】
【表5】 ───────────────────────────── 処置(i.a.) 例数 V7/V0(%) T/C(%) ───────────────────────────── 無 処 置 16 350 100 msp−3 3 59 17 msp−BSA 3 50 14 ───────────────────────────── 無処置群では腫瘍の体積が7日後に350%に増大した
のに対し,msp−3および msp−BSAによる塞栓群で
はそれぞれ59%,50%に縮小し,無処置群の腫瘍体
積の17%および14%にまで縮小する著効が得られ
た。
【0067】実施例8 1mgの化合物aまたは化合物cを溶解および分散したヨ
ウ化ケシ油(以下LPDと略記する)1mlまたはLP
Dのみの1mlについて実施例2と同様にして動脈内投
与後の制癌効果を検討した。投与5日後の結果を表6に
示す。
【0068】
【表6】 ──────────────────────────────── 処置(i.a.) 例数 V5/V0(%) T/C(%) ──────────────────────────────── 無 処 置 16 219 100 LPD 3 178 81 LPD+化合物a 4 86 39 LPD+化合物c 3 111 51 ──────────────────────────────── 無処置群およびLPD単独投与群では腫瘍の体積が5日
後に219%および178%に増大したのに対し,化合
物aとLPDでの塞栓群および化合物cとLPDでの塞
栓群ではそれぞれ86%,111%であり,無処置群の
腫瘍体積の39%および51%にまで縮小する著効が得
られた。
【0069】
【発明の効果】本発明の血管新生阻害物質と血管内塞栓
物質とを含有する血管内塞栓剤は,血管新生阻害物質の
制癌効果を増強し,従来の血管新生阻害物質の投与量を
減少させ副作用を低減できる。また,抗癌剤との併用に
よってさらに強い,持続した制癌効果を示し,悪性腫瘍
に対する化学塞栓剤として極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/74 8314−4C 33/00 8314−4C 47/02 Z 7329−4C 47/32 Z 7329−4C 47/34 Z 7329−4C 47/36 Z 7329−4C 47/42 Z 7329−4C 47/44 Z 7329−4C

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】血管新生阻害物質と血管内塞栓物質とを含
    有することを特徴とする血管内塞栓剤。
  2. 【請求項2】血管内塞栓剤が油溶液、エマルションまた
    はサスペンションである請求項1記載の血管内塞栓剤。
  3. 【請求項3】血管内塞栓剤が粒径が10〜1000μm
    の粒子を含有するエマルションまたはサスペンションで
    ある請求項1記載の血管内塞栓剤。
  4. 【請求項4】血管新生阻害物質がフマギロール誘導体で
    ある請求項1記載の血管内塞栓剤。
  5. 【請求項5】血管新生阻害物質が6−O−(N−クロロ
    アセチルカルバモイル)フマギロールである請求項1記
    載の血管内塞栓剤。
  6. 【請求項6】血管新生阻害物質が6α−(N′−クロロ
    アセチルウレイド)−6−デソキシフマギロールである
    請求項1記載の血管内塞栓剤。
  7. 【請求項7】血管新生阻害物質が4−(N′−クロロア
    セチルウレイド)−2−(1,2−エポキシ−1,5−ジ
    メチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−ジヒドロベ
    ンゾ[c]チオフェン−2−イリオ)メチル−3−メト
    キシシクロヘキサノールクロライドである請求項1記載
    の血管内塞栓剤。
  8. 【請求項8】血管新生阻害物質が血管内塞栓物質の内部
    に含有されていることを特徴とする請求項1記載の血管
    内塞栓剤。
  9. 【請求項9】血管新生阻害物質が血管内塞栓物質の表面
    に吸着されていることを特徴とする請求項1記載の血管
    内塞栓剤。
  10. 【請求項10】血管内塞栓物質が、油類,金属,金属の
    不溶性塩,セラミックス,ワツクス,活性炭,ポリペプ
    チド,多糖類,ポリ脂肪酸エステル,ポリアミノ酸,ポ
    リアルデヒド,ポリビニル系高分子または無水マレイン
    酸系高分子である請求項1記載の血管内塞栓剤。
  11. 【請求項11】血管内塞栓物質が、生体内で徐々に溶解
    または分解する高分子である請求項1記載の血管内塞栓
    剤。
  12. 【請求項12】血管内塞栓物質が、ゼラチン,アルブミ
    ン,コラーゲン,でんぷん,ヒアルロン酸,ポリ乳酸ま
    たは乳酸−グリコール酸共重合体である請求項1記載の
    血管内塞栓剤。
  13. 【請求項13】血管内塞栓物質が、乳酸/グリコール酸
    のモル比が100/0〜30/70で分子量が1,00
    0〜100,000であるポリ乳酸または乳酸−グリコ
    ール酸共重合体である請求項1記載の血管内塞栓剤。
  14. 【請求項14】血管新生阻害物質がフマギロール誘導体
    で、血管内塞栓物質が乳酸−グリコール酸共重合体であ
    る請求項1記載の血管内塞栓剤。
  15. 【請求項15】血管新生阻害物質が6−O−(N−クロ
    ロアセチルカルバモイル)フマギロールで血管内塞栓物
    質が乳酸−グリコール酸共重合体である請求項1記載の
    血管内塞栓剤。
  16. 【請求項16】血管新生阻害物質が6α−(N′−クロ
    ロアセチルウレイド)−6−デソキシフマギロールで、
    血管内塞栓物質が乳酸−グリコール酸共重合体である請
    求項1記載の血管内塞栓剤。
  17. 【請求項17】血管新生阻害物質が4−(N′−クロロ
    アセチルウレイド)−2−(1,2−エポキシ−1,5−
    ジメチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−ジヒドロ
    ベンゾ[c]チオフェン−2−イリオ)メチル−3−メ
    トキシシクロヘキサノールクロライドで、血管内塞栓物
    質が乳酸−グリコール酸共重合体である請求項1記載の
    血管内塞栓剤。
  18. 【請求項18】抗癌剤をさらに含有することを特徴とす
    る請求項1記載の血管内塞栓剤。
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