JPH0596733A - 噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置 - Google Patents

噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置

Info

Publication number
JPH0596733A
JPH0596733A JP24921791A JP24921791A JPH0596733A JP H0596733 A JPH0596733 A JP H0596733A JP 24921791 A JP24921791 A JP 24921791A JP 24921791 A JP24921791 A JP 24921791A JP H0596733 A JPH0596733 A JP H0596733A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
recording
solid
room temperature
solid substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24921791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3135310B2 (ja
Inventor
Yoshihisa Takizawa
▲吉▼久 滝沢
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
Hisao Yaegashi
尚雄 八重樫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP24921791A priority Critical patent/JP3135310B2/ja
Publication of JPH0596733A publication Critical patent/JPH0596733A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3135310B2 publication Critical patent/JP3135310B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 常温固体の記録媒体3を加熱溶融し、更に記録信号に応
じた熱エネルギーを付与することにより前記記録媒体3
内に泡6を発生させ、前記泡6により前記記録媒体3を
吐出口5から吐出させて記録を行う際に、前記泡6が外
気と連通する。 【効果】 泡が大きく成長し、従って吐出速度が速く、
しかも吐出した小滴の体積が常に一定で確実に吐出が行
なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温で固体の記録媒体
を、被記録材に対して飛翔させて記録を行う噴射記録方
法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射
記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】噴射記録方法は、記録媒体(インク)の
小滴を飛翔させ、紙などの被記録材に付着させて記録を
行うものである。噴射記録方法の中でも特に、本出願人
が特公昭61−59911号、特公昭61−59912
号、特公昭61−59914号において開示した、常温
で液体のインクを用い、熱エネルギーをこのインクに作
用させてインク内に泡を発生させ、インク内に発生した
泡により液滴を吐出口(オリフィス)から吐出させる方
法によれば、記録ヘッドの高密度マルチオリフィス化が
容易に実現でき、高解像度、高品質の画像を高速で記録
できる。
【0003】常温で液体のインクを用いた液体噴射記録
方法には、上記のもの以外に例えば以下のものがある。
【0004】特開昭54−161935号公報では、図
20に示すように発熱体30によって液室内のインク3
1をガス化させ、該ガス32をインク滴33と共に吐出
口より吐出させる方法が開示されている。該方法によれ
ば、ガス32をノズルより噴出させることによってオリ
フィスの目詰まりを防止できるとしている。尚、35は
電極である。
【0005】また特開昭61−185455号公報で
は、図21に示すように小開口40を有する板状部材4
1と発熱体ヘッド42との微少間隙部43に満たされた
液状インク44を該発熱体ヘッドによって加熱し(図2
1(a),(b))、発生した気泡45によって小開口
40からインク滴46を飛翔させると共に、該気泡を形
成していたガスをも該小開口40より噴出させて(図2
1(c))記録紙上に画像を形成する記録方法に関する
記載がある。
【0006】特開昭61−249768号公報では、図
22に示すように液状インク50に熱エネルギーを作用
させて気泡を形成し、気泡の膨張力に基づいてインク小
滴58を形成飛翔させると同時に該気泡を形成していた
ガスをも大開口52より大気中に噴出させる記録方法に
ついて記載されている。尚、51は発熱体である。
【0007】特開昭61−197246号公報には、図
23に示すようにフィルム60に設けられた複数の孔6
1に充填されたインク62を、発熱素子63を有する記
録ヘッド64で加熱してインク62中に泡67を発生さ
せ、インク滴65を被記録体66に飛翔させる記録方法
について記録されている。
【0008】一方、噴射記録方法に用いられるインクに
は、被記録材上では速やかに乾燥定着するのに対し、ノ
ズル内では乾燥しにくくノズル詰まりを起こしにくい、
という矛盾した特性が要求される。
【0009】この要求に対し、従来の常温液体のインク
は一般に水を主成分とし、これに乾燥防止、目詰まり防
止などの目的でグリコールなどの水溶性高沸点溶剤を含
有したものが一般的で、このようなインクを用いて普通
紙に記録を行った場合、インクが速やかに乾燥定着せ
ず、印字直後の文字を手で触れるとインクが手についた
り、文字が擦れて印字品位が低下するなどの問題があっ
た。
【0010】また、記録紙の種類によって、インクの浸
透性が大きく異なるため、従来の水を主成分としたイン
クを使用する場合、特定の記録紙しか使用できないとい
う問題があった。特に近年は、オフィスで多く使用され
ているコピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋等のい
わゆる普通紙に対しても良好な記録を行えることが要求
されている。
【0011】この要求に対して、米国特許5,006,
170号、特開昭58−108271号、特開昭61−
83268号、特開昭61−159470号、特開昭6
2−48774号あるいは特開昭55−54368号に
は、常温で固体状のホットメルト型インクを加熱溶融し
て飛翔される噴射記録方法が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、常温で
固体のインクは、加熱溶融したとしても、常温で液体の
水系インクに比べて粘度が高く、泡の発生及び膨張に対
して大きな抵抗となる。このため、常温で固体のインク
を用いた従来の噴射記録方法では、インク中に泡が発生
しても、十分な吐出エネルギーが得られずインクの吐出
速度が遅かったり、あるいは泡の形状が不均一になった
りした。その結果、インクの小滴が被記録材上の所定位
置に精度良く付着しなかったり、あるいは吐出した小滴
の体積が不均一になったりした。最悪の場合には、イン
クが吐出口から吐出しない場合もあった。
【0013】また、被記録材上でインクが盛り上がるの
を防止するために、特開平1−242672号、特開平
2−51570号には過冷却剤の添加された常温固体の
インクが開示されている。
【0014】しかしながら、過冷却剤の添加された常温
固体の従来のインクは、インクの盛り上がりは防止でき
るが完全定着するために時間がかかり、記録像を形成し
た後十分に時間をおかないと、記録像で手が汚れたり記
録像が乱れたりする問題があった。
【0015】また、噴射記録方法に使用する常温固体の
従来のインクとしては、上記のほか、特開平1−236
287号、特開平1−263170号及び特開平1−2
63171号にそれぞれキシレノール、ジアセトアミ
ド、2,2−ジメチル−1−プロパノールを主要成分と
するインクが開示されているが、これら従来の固体イン
クでは、記録を行わないまま加熱溶融状態に放置したと
き、インクの物性が変化したり、ノズル詰まりが起こり
易く、また、記録紙によっては記録像がにじむことがあ
った。
【0016】本発明は、常温で固体の記録媒体を用いて
も、泡が大きく成長し、従って吐出速度が速く、しかも
吐出した小滴の体積が常に一定で確実に吐出が行われる
噴射記録方法を提供することを目的とする。
【0017】更に本発明は、記録像の定着性に優れると
共に、インクの盛り上がり、にじみのない高品位の記録
像が得られ、しかも熱ネエルギーを吐出エネルギーへと
効率よく変換できる常温固体の記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0018】更に本発明は、常温で固体の記録媒体を溶
融し、小滴として噴射する記録装置を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の噴射記録方法
は、常温固体の記録媒体を加熱溶融し、更に記録信号に
応じた熱エネルギーを付与することにより前記記録媒体
内に泡を発生させ、前記泡により前記記録媒体を吐出口
から吐出させて記録を行う際に、前記泡が外気と連通す
るものである。
【0020】更に、本発明の噴射記録方法は、着色剤
と、融点Tmが40℃以上150℃以下で、沸点Tbが
260℃以上340℃以下の熱溶融性固体物質とを含有
する常温固体の記録媒体を用い、前記記録媒体を加熱溶
融し、更に記録信号に応じた熱エネルギーを付与するこ
とにより吐出口から前記記録媒体を吐出して記録を行う
ものである。
【0021】また、本発明の常温固体の記録媒体は、熱
エネルギーを付与することにより、記録媒体を吐出口か
ら吐出して記録を行う噴射記録方法に使用する記録媒体
で、着色剤と、融点Tmが40℃以上150℃以下で、
沸点Tbが260℃以上340℃以下の熱溶融性固体物
質とを含有するものである。
【0022】更に、本発明の常温固体の記録媒体は、熱
エネルギーを付与することにより記録媒体中に泡を発生
させ、かつ前記泡を外気と連通させて前記記録媒体を吐
出口から吐出する噴射記録方法に使用する記録媒体で、
着色剤と、融点Tmと固化温度Tfとの関係がTm−T
f≦30℃である熱溶融性固体物質とを含有するもので
ある。
【0023】更に、本発明の常温固体の記録媒体は、熱
エネルギーを付与することにより記録媒体中に泡を発生
させ、かつ前記泡を外気と連通させて前記記録媒体を吐
出口から吐出する噴射記録方法に使用する記録媒体で、
着色剤と、融点Tmが36℃以上150℃以下で、沸点
Tbが150℃以上370℃以下の第1の熱溶融性固体
物質と、融点Tmと固化温度Tfとの関係がTm−Tf
≦30℃である熱溶融性固体物質とを含有するものであ
る。
【0024】また、本発明の噴射記録装置は、記録信号
に応じた熱エネルギーを発生するヒーター及び溶融した
常温固体の記録媒体を吐出させる吐出口を有する記録ヘ
ッドと、前記常温固体の記録媒体を収納するタンクと、
前記記録ヘッド内及び前記タンク内の前記記録媒体を溶
融するための加熱手段とを有し、前記ヒーターを前記吐
出口の近くに設けて前記熱エネルギー内に発生した泡を
外気と連通させるものである。
【0025】本発明の噴射記録方法は、後に詳述するよ
うに、常温(5℃〜35℃)で固体の記録媒体(イン
ク)を加熱溶融し、溶融した記録媒体に記録信号に応じ
た熱エネルギーを付与することにより吐出口(オリフィ
ス)から吐出させて記録を行う。
【0026】溶融状態にある記録媒体に、記録信号に応
じた熱エネルギーが付与されると、記録媒体内に泡が発
生し、この泡発生により記録媒体を吐出口から吐出させ
る吐出エネルギーが生ずる。
【0027】図1に示す装置は、本発明の記録方法を実
施するための装置で(後に更に詳しく説明する)、タン
ク21に収容された記録媒体は供給路22を通って記録
ヘッド23に供給される。記録ヘッド23は、図2に示
す記録ヘッドが使用できる。タンク21、供給路22及
び記録ヘッド23には、加熱手段20及び24の熱によ
り装置内の記録媒体が液状に保たれる。加熱手段20及
び24は、温度制御手段26により所定の温度に設定さ
れる。加熱手段20及び24は、記録媒体の融点よりも
10℃〜20℃高い温度に設定するとよい。記録ヘッド
23には駆動回路25より記録信号が送られ、記録信号
に応じて記録ヘッド23の吐出エネルギー発生手段(例
えばヒーター)が駆動する。
【0028】ヘッド23は、図2に示すように、基板1
上に平行に並べられた壁8と、液室10を形成する壁1
4とが設けられている。更に、壁8、14の上には天板
4が配置される。図2の(a)では、記録ヘッドの内部
を見やすくするため、天板4を壁8、14から離して示
してある。天板4にはインク供給口11が形成され、イ
ンク供給口11より液室10に溶融した記録媒体が流入
する。壁8と壁8の間は、溶融した記録媒体が通るノズ
ル15となっており、各ノズル15の途中の基板1上に
は記録媒体に記録信号に応じた熱エネルギーを付与する
ためのヒーター2が設けられている。ヒーター2からの
熱エネルギーにより記録媒体に泡が発生し、記録媒体が
ノズル15の吐出口5から吐出する。
【0029】本発明の記録方法では、熱エネルギーの付
与により記録媒体に発生した泡が膨張して所定の大きさ
になったところで吐出口5を突き抜け外気と連通する。
以下、この点について説明する。
【0030】図3は記録ヘッド23に設けられた1本の
ノズル15の断面で、図3(a)は発泡前の状態を示
す。まず加熱手段24に電流を流し、常温で固体の記録
媒体3を溶解する。記録媒体3を液化した後、ヒーター
2に瞬間的に電流を流しパルス的にヒーター2近傍の記
録媒体3を加熱すると、記録媒体3は急激な沸騰を起こ
し勢いよく泡6が発生し、膨張を始める(図3
(b))。泡6は膨張を続け、特にイナータンス(慣
性)の小さい吐出口5側へ成長し、更に吐出口5から突
き抜け外気と連通する(図3(c))。泡6より吐出口
5側の記録媒体3は、この瞬間までに泡6から与えられ
た運動量のために前方へ飛び出し、やがて独立な小滴7
となって紙などの被記録材へ飛翔する(図3(d))。
記録媒体3が飛び出した後、ノズル15先端部に生じた
空隙には、後方の記録媒体3の表面張力とノズル壁との
漏れによって新たな記録媒体3が満たされ、吐出前の状
態に戻る。
【0031】記録ヘッド23は従来の記録ヘッドに比
べ、ヒーター2の位置を吐出口5の方向に近づけた位置
に設けてある。これは泡を外気と連通させるために最も
簡便にとれる構成である。ヒーター2の発生する熱エネ
ルギー量、インク物性、記録ヘッド23の各部の大きさ
(吐出口5とヒーター2間の距離、吐出口5やノズル1
5の幅及び高さ)などを所望に応じて選択することによ
り泡を外気と連通させることができる。
【0032】ヒーター2を吐出口5にどのくらい近づけ
たら泡が外気と連通するかどうかについては一概には言
えないが、ヒーター2の吐出口側の端から吐出口5まで
の距離(図9に示す記録ヘッドの場合は、ヒーター2の
表面から吐出口5までの距離)が、5μm以上80μm
以下、更には10μm以上60μm以下であることが好
ましい。
【0033】泡を外気と確実に連通させるために、吐出
口の高さH(図2(a)参照)をヒーターのところで測
定したノズルの幅Wと等しいか、より小さくすることが
好ましい。
【0034】また、泡を外気と連通させるためには、ヒ
ーター2の幅を、ノズルの幅の50%〜95%、更には
70%〜90%とするのが好ましい。更には加熱手段2
4によって溶融状態にあるインク粘度が100cps以
下であることが好ましい。また、泡が外気と連通しない
場合に達するであろう泡の最大体積もしくは泡の最大体
積の70%以上、より好ましくは80%以上の体積のと
きに泡が外気と連通する様にすることは好ましいもので
ある。
【0035】本発明では、記録媒体中に生じた泡が外気
と連通するため、泡と吐出口5との間にある記録媒体が
実質的に全て吐出する。従って、吐出する小滴の体積は
常に一定となる。従来の噴射記録方法では、通常、記録
媒体中に生じた泡は外気と連通せず、最大に成長した後
は収縮して消滅する。従来のように、記録媒体中に生じ
た泡が外気と連通しない場合、泡と吐出口5との間にあ
る記録媒体は全てが吐出せず部分的に吐出するにすぎな
い。
【0036】また、泡が外気と連通せずに最大に成長し
た後、収縮する噴射記録方法では、泡が収縮しても完全
には消滅せずにヒーター上に残る場合があった。このよ
うにヒーター上に小泡が残ると、次の小滴吐出の際に、
ヒーター上に残った小泡のために泡の発生及び成長が正
しく行われないという問題がある。この点、泡を外気と
連通させる本発明の噴射記録方法では、泡と吐出口との
間にある記録媒体が全て吐出するためヒーター上に小泡
が残ることがない。
【0037】本発明の記録方法では、記録ヘッド23の
ヒーター2から吐出口5までのイナータンスが小さいた
め、生起した泡の運動量が効率よく小滴7に享受され
る。このため、従来の記録方法では吐出しにくかったも
の、即ち常温で固体の記録媒体を融点以上に加熱して液
化したもののように、粘度の高いものでも安定的に吐出
することが可能である。また、本発明の記録方法では、
記録媒体内に発生した泡が記録媒体の吐出時に外気と連
通するため、記録媒体の吐出スピードが非常に速くな
る。このため、記録媒体の小滴は被記録材上の目的のポ
イントに正確に付着すると共に、固体の記録媒体でも被
記録材上で盛り上がることがなく薄く付着する。固体の
記録媒体が、被記録材上で薄く付着するという利点は、
多色のカラー画像を形成するために記録媒体を被記録材
上で重ねて付着させる場合に特に有効である。
【0038】また本発明では、ヒーター2により生起さ
れた泡が吐出口5より外気と連通するときに、泡の内圧
が外気圧以下の条件で連通させるのが好ましい。
【0039】図4は、泡の内圧(グラフa)と泡の体積
(グラフb)の関係を示したグラフである。但し、図4
は泡が外気と連通しない場合のグラフである。図4にお
いて、時刻T=t0で、ヒーター2にパルス電流を流す
と記録媒体中に泡が発生して泡の内圧が急激に上昇す
る。泡は発生と同時に膨張を開始する。
【0040】泡の膨張は、ヒーター2への電流印加が終
了してもすぐには終わらず、暫くの間続く。その結果泡
の内圧は急激に低下して時刻T=t1で外気圧以下にな
る。泡はある程度膨張を続けた後、収縮し消滅する。
【0041】従って、図5に示すように、時刻T=t1
以降の時間、例えば時刻taで泡を外気と連通させれ
ば、連通する直前の泡の内圧は外気圧以下となる。
【0042】泡の内圧が外気圧以下の条件で泡を外気と
連通させて小滴を吐出させると、記録に不要なミスト状
の記録媒体が飛散するのを防ぐことができ、被記録材や
装置内を汚すことがない。
【0043】従来から、噴射記録方法では記録を行う小
滴以外に、スプラッシュしたミスト状の記録媒体(以
下、スプラッシュあるいはミストという)がしばしば吐
出し、問題となっていた。本発明によれば、泡を外気と
連通する際に泡の内圧を外気圧よりも低くすることでス
プラッシュやミストを防ぐことができる。
【0044】泡の内圧と外気圧との大小関係は、泡の内
圧を直接測定するのは難しいため、以下のようにして判
定するとよい。
【0045】即ち、記録媒体が発泡を開始してから泡が
外気と連通するまでの時間における泡の体積Vbを測定
し、Vbの二次微分d2b/dt2を求めることによっ
て泡の内圧と外気圧との大小関係を知ることができる。
2b/dt2>0であれば泡の内圧は外気圧よりも
高く、d2b/dt2≦0であれば泡の内圧は外気圧
以下である。図6で説明すると、発泡開始T=t0より
T=t1までは泡の内圧は外気圧よりも高くd2b
dt2>0となり、T=t1より泡が外気と連通するまで
の時間T=taまでは泡の内圧は外気圧以下であり、d2
b/dt2≦0となる。以上のようにVbの二次微分
2b/dt2を求めることで泡の内圧と外気圧との
大小関係を知ることができる。
【0046】また、上記のVbを測定するかわりに、泡
が発生してから記録媒体の小滴が飛翔するまでの間(図
3の(a)から(c)の間)において、吐出口5から突
出した記録媒体3a(図3(b)参照。以下、記録媒体
吐出部3a)のVdを測定して、Vdの二次微分d2d
/dt2を求めることによっても泡の内圧と外気圧の大
小関係を知ることができる。即ち、d2d/dt2
0であれば泡の内圧は外気圧よりも高く、d2d/d
2≦0であれば泡の内圧は外気圧以下である。
【0047】各時刻における記録媒体突出部3aの体積
は、図7のようにストロボやLED、レーザなどの光源
200を用いて、パルス光で記録媒体突出部3aを照明
しながら顕微鏡201で観察することによって測定する
ことができる。即ち、一定周波数で連続して小滴を吐出
している記録ヘッドに対して、その駆動パルスに同期し
てかつ所定のディレイ時間をおいてパルス光を発光させ
ることにより、所定時刻における記録媒体突出部3aの
投影形状を測定できる。このときパルス光のパルス幅は
測定に十分な光量が確保できる範囲でできるだけ小さい
方がより正確に測定を行うことができる。記録媒体突出
部3aの体積は、一方向の測定からでも概算することが
できるが、さらに正確に求めるために、図7に示すよう
に、小滴の吐出方向をxとし、x軸と直交し、しかも互
いに直交する2方向y,z方向から同時に記録媒体突出
部3aの投影形状を測定することが望ましい。このとき
顕微鏡201での測定方向yまたはzのいずれか一方
は、吐出口5の並び方向に平行な方向が望ましい。この
ように測定した2方向からの画像について、図8(a)
および図8(b)に示すようにx座標値に対する記録媒
体突出部3aの幅a(x),b(x)を測定する。これ
らの値から次式に従って計算することによって所定時刻
の記録媒体突出部3aの体積Vdを求めることができる
のである。なお、下記の式は記録媒体突出部3aのy−
z断面を楕円で近似したもので、記録媒体突出部3aや
泡6の体積計算には十分な精度で求めることができる。
【0048】 Vd=(π/4)∫a(x)・b(x)dx こうして、光源200からのパルス光の点灯ディレイ時
間を0から順に変えていくことによって、泡が発生して
から記録媒体の小滴が飛翔するまでの間におけるVdの
変化を求めることができる。
【0049】ノズル15内の泡体積Vbの測定も図7に
示した方法を応用して行うことができる。ただし、泡の
体積Vbを測定するためには、記録ヘッドの外側から泡
が観察できるように、記録ヘッドの一部を透明な部材で
構成する必要がある。
【0050】記録媒体突出部3aや泡6の挙動を観察す
るためには、約0.1μsec程度の時間分解能が必要
なため、パルス光源200としては赤外LEDが好まし
く、また光源のパルス幅は50nsecが好ましい。顕
微鏡201には赤外線カメラを接続し画像を撮影するの
が好ましい。
【0051】また、泡の吐出口5方向先端の移動速度の
1次微分値が負の条件で泡を該吐出口5より外気と連通
させることにより、更にインクミストやスプラッシュを
防止できる。
【0052】更に、図3(b)を参照して吐出エネルギ
ー発生手段であるヒーター2の吐出口5側端部から泡6
の吐出口5側端部までの距離1aを、ヒーター2の吐出
口5とは反対側の端部から気泡の吐出口とは反対側の端
部までの距離1bに対して泡が外気と連通する直前にお
いて1a/1b≧1、好ましくは1a/1b≧2、より好ま
しくは1a/1b≧4とすることにより、記録媒体吐出後
に吐出口近傍に生じた空隙部に新たな記録媒体が満たさ
れるまでの時間を短縮することができ、より一層の高速
記録が可能になる。1a/1bは例えばヒーター2の位置
を吐出口5に近づければ大きくなる。
【0053】図9は記録ヘッドの他の例を示すもので、
吐出口5がノズル15の横方向に設けられている。図9
の記録ヘッドを使用した場合も、図3の記録ヘッドと同
様に泡6は外気と連通する。即ち、図9(a)に示す発
泡前の状態から、加熱手段24により記録媒体3を溶融
した後、ヒーター2に通電するとヒーター2上に泡6が
発生する(図9(b))。その後、泡6は膨張を続け
(図9(c))、泡6と外気とが連通して小滴7が吐出
口5から飛び出す(図9(d))。
【0054】次に、常温(5℃〜35℃)で固体の記録
媒体(インク)について説明する。
【0055】本発明では、先に詳述したように、常温固
体の記録媒体を加熱溶融し、溶融した記録媒体に記録信
号に応じた熱エネルギーを付与することにより吐出口か
ら吐出させて記録を行う。従って、本発明の常温固体の
記録媒体は、熱溶融性固体物質と着色剤とを少なくとも
含有し、更に必要に応じて物性を調整するための添加剤
あるいはアルコール等の常温で液体の有機溶剤等を含有
するものである。
【0056】本発明の記録媒体は、その融点が36℃〜
200℃の範囲にあるものが望ましい。36℃を下回る
場合には、室温の変化によっては記録媒体が溶けて手な
どを汚すおそれがあり、200℃を越える場合には、記
録媒体を液化するために大きなエネルギーが必要とな
る。より好ましくは、その融点が36℃〜150℃の範
囲が望ましい。
【0057】本発明の常温固体の記録媒体に含有する熱
溶融性固体物質としては、例えばアセトアミド、p−バ
ニリン、o−バニリン、ジベンジル、m−アセトトルイ
ジン、安息香酸フェニル、2,6−ジメチルキノリン、
2,6−ジメトキシフェノール、p−メチルベンジルア
ルコール、p−ブロモアセトフェノン、ホモカテコー
ル、2,3−ジメトキシベンズアルデヒド、2,4−ジ
クロルアニリン、ジクロロキシリレン、3,4−ジクロ
ロアニリン、4−クロロ−m−クレゾール、p−ブロモ
フェノール、シュウ酸ジメチル、1−ナフトール、ジブ
チルヒドロキシトルエン、1,3,5−トリクロロベン
ゼン、p−tert−ペンチルフェノール、デュレン、
ジメチルpフェニレンジアミン、トラン、スチレングリ
コール、プロピオンアミド、炭酸ジフェニル、2−クロ
ロナフタレン、アセナフテン、2−ブロモナフタレン、
インドール、2−アセチルピロール、ジベンゾフラン、
p−クロロベンジルアルコール、2−メトキシナフタレ
ン、チグリン酸、p−ジブロモベンゼン、9−ヘプタデ
カノン、1−テトラデカナミン、1,8−オクタンジア
ミン、グルタル酸、2,3−ジメチルナフタレン、イミ
ダゾール、2−メチル−8−ヒドロキシキノリン、2−
メチルインドール、4−メチルビフェニル、3,6−ジ
メチル−4−オクチン−ジオール、2,5−ジメチル−
3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,5−ジメチル−
2,5−ヘキサンジオール、エチレンカ−ボネート、
1,8−オクタンジオール、1,1−ジエチル尿素、p
−ヒドロキシ安息香酸ブチル、2−ヒドロキシ−ナフト
エ酸メチル、8−キノリノール、ステアリルアミンアセ
テート、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオ
ン、m−ニトロ安息香酸メチル、しゅう酸ジメチル、フ
タライド、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオー
ル、8−キノリノール、N−tert−ブチルエタノー
ルアミン、グリコール酸、ジアセチルモノオキシムおよ
びアセトキシム等の一種又は二種以上を混合して用いる
ことができる。
【0058】上記の熱溶融性固体物質は、種類によって
吐出特性に特に優れたものや、保存性に特に優れたも
の、あるいは被記録材上でのにじみが極端に少ないもの
など色々と特徴がある。従って、使用目的に応じて上記
熱溶融性固体物質の中から適宜選択して記録媒体に使用
するとよい。
【0059】熱溶融性固体物質の融点をTm、沸点(1
気圧における沸点。以下同様)Tbとしたとき、前述の
熱溶融性固体物質のうち下記の式(A)および(B)を
いずれも満たす熱溶融性固体物質を用いると、記録像の
定着性に優れると共に熱エネルギーを吐出エネルギーへ
と効率よく変換できる常温固体の記録媒体が得られる。
【0060】 36℃≦Tm≦150℃…(A) 150℃≦Tb≦370℃…(B) 沸点Tbは更に200℃≦Tb≦340℃であることが
好ましい。
【0061】更には40℃≦Tm≦150℃で、かつ2
60℃≦Tb≦340℃である熱溶融性固体物質を含有
する記録媒体は、熱エネルギーを吐出エネルギーへと非
常に効率よく変換できるので、図3及び図9で説明した
噴射記録方法はもちろんのこと、記録媒体中に発生した
泡が外気と連通しない噴射記録方法、即ち記録媒体中に
発生した泡が膨張を続け、外気と連通することなく最大
の大きさに達した後、収縮して消滅する噴射記録方法に
使用しても、小滴の吐出速度が速く、しかもノズルの目
詰まりもなく確実に小滴の吐出が行なわれる。
【0062】以下に記録媒体の吐出特性について詳述す
る。
【0063】溶融状態にある常温固体の記録媒体に、記
録信号に応じて熱エネルギーが付与されると、記録媒体
内に泡が発生し、この泡発生により記録媒体を吐出口か
ら吐出させる吐出エネルギーが生ずる。吐出エネルギー
は、泡の発生状態によって色々と変化する。そこで本発
明者は、図10に示す装置により記録媒体の吐出特性に
ついて検討した。図10に示す記録装置は、記録媒体中
の発泡状態を観察できるようにしたものである。この装
置により、発泡状態と記録媒体の吐出状態(吐出の良
否)との相関を調べた。
【0064】記録ヘッド123としてはキヤノン社製B
J130Jの記録ヘッドを用いた。この記録ヘッド12
3は、図2(a)(b)に示すものとほぼ同じである
が、ヒーター2が吐出口5から離れた位置にあるため、
記録媒体中に発生した泡を外気と連通させずに記録媒体
を吐出させる。BJ130Jの記録ヘッドのノズルは、
図18に示すように、吐出口5が流路よりも狭くなって
いる。図18に示すノズルの寸法及び吐出口5の寸法
は、次のとおりである。A=135μm、B=27μ
m、C=120μm、D=50μm、E=30μm、F
=30.5μm。
【0065】また、BJ130Jの記録ヘッドは、1イ
ンチ当り360ノズルの密度で48ノズル配置してあ
る。
【0066】記録ヘッド123の上方には、図10に示
すようにノズル15の内部を透明な天板を通して観察で
きるように、顕微鏡16が配置されている。顕微鏡16
にはストロボ17が取りつけられ、ストロボ17が発光
したときのみ記録媒体の発泡状態が観察できるようにな
っている。ストロボ17はストロボ駆動回路18及び遅
延回路19によって、ヒーター2が熱印加を開始してか
ら任意に設定できる遅延時間経過後に発光するようにな
っている。
【0067】記録ヘッド123には加熱手段24が設け
られていて、記録ヘッド123を記録媒体の融点よりも
10℃〜20℃高い温度に加熱して記録媒体を溶融状態
に保つ。28はヘッド駆動回路、29は外部電源であ
る。
【0068】こうして、記録ヘッド123の液室10内
に溶融した記録媒体を満たし、ヒーター2にパルス通電
することにより、ヒーター2上に発生する泡をストロボ
発光の遅延時間を変化させて観察した。尚、吐出特性の
検討で使用した記録媒体には、着色剤を含有しないか、
あるいは含有しても極く少量とした。これは、着色剤が
多く含有すると、泡が見えにくくなるためである。ま
た、図10に示す装置ではヒーター2への通電条件は、
パルス幅7μS、印加電圧25〜30V、駆動周波数1
00Hzとした。
【0069】吐出特性の検討の結果、ヒーター2のサイ
ズが幅10μ〜150μ、長さ10μ〜200μのと
き、記録媒体の吐出が良好な場合は、図11のように、
泡80が一番大きくなった時点でヒーター2の面積の1
/2以上、更には3/4以上を単一の泡が覆っているこ
とを見出した(以下、単一沸騰)。図12のように、発
生した泡81がヒーター2の面積のごく一部しか覆わな
い場合や、図13のように複数の小さな泡82がヒータ
ー2を覆い、いずれの泡もヒーター2の面積の1/2以
上を覆わない場合は、吐出エネルギーが十分に発生せ
ず、記録媒体が吐出口から吐出しなかった。
【0070】記録媒体の熱溶融性固体物質をいろいろと
変えて単一沸騰について検討した結果、単一沸騰が起き
る熱溶融性固体物質としては、沸点が150℃以上37
0℃以下、特200℃以上340℃以下、更に260℃
以上340℃以下のものが好ましいことがわかった。ま
た、熱溶融性固体物質の沸点が150℃以上370℃以
下の場合、特に260℃以上340℃以下の場合、記録
ヘッドから記録媒体が蒸発する量も少なくなり、記録媒
体の物性が変化したり、ノズルが目詰まりを起こすこと
もなくなることがわかった。
【0071】本発明の記録媒体は常温(5℃〜35℃)
で固体のものである。このため、本発明の記録媒体によ
れば記録像の定着性がよく、普通紙に記録しても高品位
の記録像が得られる。本発明では、記録媒体を常温で固
体とするために、熱溶融性固体物質として融点36℃以
上、特に40℃以上、更には50℃以上のものを使用す
る。また、記録媒体を加熱溶融するための熱エネルギー
を考慮すると、熱溶融性固体物質の融点は150℃以
下、更には120℃以下のものが良い。
【0072】融点が40℃以上150℃以下で、沸点が
260℃以上340℃以下の熱溶融性固体物質として
は、例えばアセナフテン、2−ブロモナフタレン、2,
6−ジメチルキノリン、バニリン、ジブチルヒドロキシ
トルエン、炭酸ジフェニル、m−アセトトルイジン、安
息香酸フェニル、1−ナフトール等が好ましい。これら
の熱溶融性固体物質を使用した記録媒体は、図3及び図
9で説明した噴射記録方法はもちろんのこと、泡が外気
と連通しない噴射記録方法でも確実に小滴の吐出が行な
われる。
【0073】前述の熱溶融性固体物質のうち、熱溶融性
固体物質の固化温度をTfとしたとき、融点Tmと固化
温度Tfとが Tm−Tf≦30℃…(C) を満たす熱溶融性固体物質を用いると、記録像の定着性
に優れると共に、記録像ににじみの生じない常温固体の
記録媒体が得られる。更には、Tm−Tf≦15℃の熱
溶融性固体物質が好ましい。
【0074】Tm−Tf>30℃の熱溶融性固体物質を
用いると、被記録材の種類によっては記録媒体が固化す
る前に被記録材に必要以上に浸透してしまい、にじみの
ある記録像となってしまう。
【0075】更に、Tm−Tf≧7℃の熱溶融性固体物
質を用いると、被記録材表面で記録媒体の盛り上がりが
少なくなり好ましい。
【0076】固化温度Tfは36℃以上150℃以下、
更には40℃以上150℃以下が好ましい。
【0077】尚、本発明において融点Tm及び固化温度
Tfは、次のようにして測定した。
【0078】(測定装置)示差走査熱分析装置DSC−
7(パーキンエルマー社製) (測定条件) 昇温速度5℃/min 降温速度5℃/min
【0079】以上の測定装置及び測定条件で、融点Tm
は昇温時のピーク値、固化温度Tfは降温時のピーク値
である。
【0080】以下に示す組成の本発明の記録媒体を用い
て、融点Tm及び固化温度Tfの測定例を図14に示
す。 ジベンゾフラン 9.5g バリファーストブラック#3820 0.5g 図14において、A点が融点Tmであり、B点が固化温
度Tfである。
【0081】記録媒体の物性は、着色剤の含有量が極端
に多くない限り、着色剤を含有する場合と、含有しない
場合とで変化はない。
【0082】Tm−Tf≦30℃を満たす熱溶融性固体
物質としては、例えば、1,8−オクタンジオール、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、イミダ
ゾール、4−メチルビフェニル、9−ヘプタデカノン、
インドール、2−アセチルピロール、ジベンゾフラン、
2−メトキシナフタレン、チグリン酸、p−ジブロモベ
ンゼン、スチレングリコール、1,1−ジエチル尿素、
p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、2−ヒドロキシ−ナフ
トエ酸メチル、8−キノリノール、ステアリルアミンア
セテート、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオ
ン、m−ニトロ安息香酸メチル、しゅう酸ジメチル、グ
ルタル酸等が好ましい。
【0083】また、本発明の記録媒体には、必要に応じ
て常温で液体の有機溶剤、例えば1−ヘキサノール、1
−ヘプタノール、1−オクタノール等のアルコール類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチ
レングリコール等のアルキレングリコール類、その他ケ
トン類、ケトアルコール類、アミド類、エーテル類等の
ものを含有しても構わない。これら有機溶剤は、記録媒
体中に発生する泡を大きく成長させる。
【0084】上記有機溶剤の沸点は150℃以上のもの
が好ましい。
【0085】以上のほか、本発明の記録媒体には、酸化
防止剤、分散剤、防錆剤等の各種添加剤を含有してもよ
い。
【0086】本発明の記録媒体は、上記の材料を加熱状
態で混合することにより得られる。
【0087】以上の説明から、常温固体の記録媒体に使
用する熱溶融性固体物質としては、前述の式(A)、
(B)及び(C)をいずれも満足するものが好ましい
が、式(A)、(B)及び(C)をいずれも満足するよ
うな熱溶融性固体物質は、種類が限定される。従って、
次のようにすると、広い範囲の材料から本発明の記録媒
体に使用する熱溶融性固体物質を選ぶことができる。即
ち、式(A)及び(B)を満足する第1の熱溶融性固体
物質と、式(C)を満足する第2の熱溶融性固体物質と
を混合して、本発明に使用する熱溶融性固体物とすれば
よい。
【0088】この場合、式(A)及び(B)を満足する
第1の熱溶融性固体物質としては、例えばアセトアミ
ド、バニリン、ジベンジル、m−アセトトルイジン、安
息香酸フェニル、2,6−ジメチルキノリン、2,6−
ジメトキシフェノール、p−メチルベンジルアルコー
ル、p−プロモアセトフェノン、ホモカテコール、2,
3−ジメトキシベンズアルデヒド、2,4−ジクロルア
ニリン、ジクロロキシレリン、3,4−ジクロロアニリ
ン、4−クロロ−m−クレゾール、p−ブロモフェノー
ル、シュウ酸ジメチル、1−ナフトール、ジブチルヒド
ロキシトルエン、1,3,5−トリクロロベンゼン、p
−tert−ペンチフェノール、デュレン、ジメチルp
フェニルジアミン、トラン、スチレングリコール、プロ
ピオンアミド、炭酸ジフェニル、2−クロロナフタレ
ン、アセナフテン、2−プロモナフタレン、インドー
ル、2−アセチルピロール、ジベンゾフラン、p−クロ
ロベンジルアルコール、2−メトキシナフタレン、チグ
リン酸、p−ジブロモベンゼン、9−ヘプタデカノン、
1−テトラデカナミン、1,8−オクタンジアミン、グ
ルタル酸、2,3−ジメチルナフタレン、イミダゾー
ル、2−メチル−8−ヒドロキシキノリン、2−メチル
インドール、4−メチルビフェニル、3,6−ジメチル
−4−オクチン−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘ
キシン−2,5−ジオール、2,5−ジメチル−2,5
−ヘキサンジオール、エチレンカーボネート等が使用で
きる。
【0089】式(C)を満足する第2の熱溶融性固体物
質としては、例えば1,8−オクタンジオール、2,5
−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、イミダゾー
ル、4−メチルビフェニル、9−ヘプタデカノン、イン
ドール、2−アセチルピロール、ジベンゾフラン、2−
メトキシナフタレン、チグリン酸、p−ジブロモベンゼ
ン、スチレングリコール、1,1−ジエチル尿素、p−
安息香酸ブチル、2−ヒドロキシ−ナフトエ酸メチル、
8−キノリノール、ステアリルアミンアセテート、1,
3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、m−ニトロ
安息香酸メチル、しゅう酸ジメチル、グルタル酸等が使
用でき、更にはカルナバワックス、パラフィンワック
ス、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、エステルワックス等のワックス類、ステアリン酸、
パウミチン酸の脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリ
ルアルコール等の高級アルコール類、ヘキサンジオー
ル、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオ
ール等のジオール類、そのほか脂肪酸エステル類、芳香
族エステル、芳香族アルコール等の芳香族化合物、ポリ
アミド樹脂類、ポリエステル樹脂類、ポリウレタン樹脂
類、エポキシ樹脂類、ポリオレフィン樹脂類、ポリアク
リル樹脂等が使用できる。
【0090】第1の熱溶融性固体物質としてはエチレン
カーボネートが好ましく、この場合第2の熱溶融性固体
物質としては分子内に水酸基を2個以上8個以下、特に
2個以上5個以下有する物質(例えば、多価アルコール
及びその部分エステル化物、糖類及びその部分エステル
化物等)を用いるのが好ましい。また、エチレンカーボ
ネートを第1の熱溶融性固体物質として用いた場合、第
2の熱溶融性固体物質のヒドロキシル価は300以上1
000以下、更には、330以上960以下が好まし
い。更に、エチレンカーボネートを第1の熱溶融性固体
物質として用いた場合、第2の熱溶融性固体物質の融点
は、50℃以上120℃以下、特に60℃以上110℃
以下が好ましい。第1の熱溶融性固体物質としてエチレ
ンカーボネートを用いた場合、第2の熱溶融性固体物質
としては具体的に1,12−ドデカンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,8−オクタンジオール、グリ
セリンモノ12ヒドロキシステアレートあるいは9,1
0−ジヒドロキシステアリン酸メチルエステルを用いる
のが好ましい。
【0091】また、第1の熱溶融性固体物質と第2の熱
溶融性固体物質との相溶性を向上させる目的で可溶化剤
(界面活性剤等)を含有させてもよい。
【0092】また、第1の熱溶融性固体物質あるいは第
2の熱溶融性固体物質の少なくとも一方が、Tm−Tf
≧7℃であると、被記録材表面で記録媒体の盛り上がり
が少なくなり好ましい。
【0093】式(A)及び(B)を満足する第1の熱溶
融性固体物質の融点Tm及び沸点Tbのより好ましい範
囲は、先に式(A)及び(B)を説明したところで述べ
た範囲と同様である。また式(C)を満足する第2の熱
溶融性固体物質の融点Tmと、固化温度Tfとの関係T
m−Tfについても、より好ましい範囲は先に式(C)
の説明で述べた範囲と同様である。
【0094】本発明の記録媒体に含有する着色剤として
は、従来公知の直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散
染料、建染染料、硫化染料、油溶性染料等の各種染料及
び顔料が有効である。特に好ましく使用しうる染料とし
ては、次に示すカラーインデックス記載の油溶性染料が
挙げられる。
【0095】C.I.Solvent Yellow
1,2,3,4,6,7,8,10,12,13,1
4,16,18,19,21,25,25:1,28,
29,30,32,33,34,36,37,38,4
0,42,43,44,47,48,55,56,5
8,60,62,64,65等 C.I.Solvent Orange 1,2,3,
4,4:1,5,6,7,11,16,17,19,2
0,23,25,31,32,37,37:1,38,
40,40:1,45,54,56,59,60,6
2,63,67,68,71,72,73,74,75
等 C.I.Solvent Red 1,2,3,4,
7,8,13,14,17,18,19,23,24,
25,26,27,29,30,33,35,37,4
1,42,43,45,46,47,48,49,4
9:1,52,68,69,72,73,74,80,
81等 C.I.Solvent Violet 2,3,8,
9,10,11,13,14,21,21:1,24,
31,32,33,34,36,37,38,45,4
6,47等 C.I.Solvent Blue 2,4,5,7,
10,11,12,22,25,26,35,36,3
7,38,43,44,45,48,49,50,5
1,63,64,66,67,68,70等 C.I.Solvent Green 1,3,4,
5,7,8,9,20,26,28,29,30,3
2,33等 C.I.Solvent Brown 1,1:1,
2,3,4,5,6,12,19,20,22,25,
28,29,31,37,38,42,43,44,4
8,49,52,53,58等 C.I.Solvent Black 3,5,6,
7,8,13,22,22:1,23,26,27,2
8,29,33,34,35,39,40,41,4
2,43,45,46,47,48,49,50等
【0096】更に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸
化亜鉛、リトポン、酸化チタン、クロムエロー、カドミ
ウムエロー、ニッケルチタンエロー、ネープルスエロ
ー、黄色酸化鉄、ベンガラ、カドミウムレッド、硫化水
銀カドミウム、紺青、群青等の無機顔料やカーボンブラ
ック、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、トリフェニ
ルメタン系顔料、バッド系顔料等の有機顔料も好ましく
用いられる。好ましく使用できる顔料のカラ−インデッ
クスを以下に示す。 C.I.Pigment Yellow 1、2、3、
5、12、13、14、15、17、83 C.I.Vat Yellow 1、 C.I.Pigment Orange 1、5、1
3、16、17、24 C.I. Vat Orange 3 C.I. Rigment Red 1、2、3、4、
5、7、9、12、22、23、37、38、48、4
9、50、51、53、57、58、60、63、8
1、83、88、112 C.I.Pigment Violet 1、3、1
9、23 C.I. Vat Violet 2 C.I.Pigment Blue 1、2、15、1
6、17 C.I.Vat Blue 4 C.I.Pigment Green 2、7、8、1
0 C.I.Pigment Black 1
【0097】本発明の記録媒体において、熱溶融性固体
物質の含有量は、記録媒体に対して50〜99重量%、
さらには60〜95重量%が好ましい。
【0098】熱溶融性固体物質が、前述した第1の熱溶
融性固体物質と第2の熱溶融性固体物質とを混合物した
ものである場合、第1の熱溶融性固体物質を熱溶融性固
体物質全体に対して30重量%以上90重量%以下、更
には40重量%以上70重量%以下含有するのが好まし
い。
【0099】着色剤の含有量は、記録媒体に対して1〜
20重量%、さらには3〜15重量%が好ましい。
【0100】必要に応じて含有する有機溶剤は記録媒体
に対して0〜10重量%含有するのが好ましい。
【0101】以下に、本発明の記録方法を実施する記録
装置について説明する。
【0102】図15は本発明の記録方法を実施する記録
装置の斜視図である。100、101、102及び10
3はタンク付き記録ヘッドであり、例えば16本/mm
のピッチで44ノズルを有する。タンク付き記録ヘッド
100、101、102、103によって常温固体の記
録媒体が被記録材105に向かって噴射され記録が行な
われる。図15に示す記録装置は、多色の記録を行なう
ために同じ構造の4つのタンク付き記録ヘッド100、
101、102、103がキャリッジ104上に設けら
れている。各タンク付き記録ヘッド100、101、1
02、103からは、それぞれ色の違う記録媒体、例え
ばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの記録媒体が
吐出する。
【0103】図15に示すタンク付き記録ヘッドは、後
に詳しく説明するように、記録媒体を収納するタンクと
記録ヘッドとが一体的に構成されている。即ち、図15
に示すタンク付き記録ヘッドは、図1に示すタンク21
と記録ヘッド23とが一体となったものである。
【0104】各タンク付き記録ヘッド100、101、
102及び103には、それぞれ温調用ヒーター100
a、101a、102a、103aが取り付けられてい
て、タンク付き記録ヘッドを加熱して、タンク付き記録
ヘッド内の記録媒体を溶融状態に保つようになってい
る。即ち、温調用ヒーター100a、101a、102
a、103aは、図1の加熱手段20及び24に相当す
る。
【0105】キャリッジ104は、ガイドレール10
6、107にスライド自在に支持されている。キャリッ
ジ104には、モータープーリー108とテンションプ
ーリー109とに掛けられたエンドレスベルト110が
固定されている、モータープーリー108の回転中心に
はキャリッジモーター111が取り付けられていて、走
査信号でキャリッジモータ111が駆動することにより
モータープーリー108が回転する。その結果、エンド
レスベルト110が回転し、エンドレスベルト110の
回転に伴ってキャリッジ104がガイドレース106及
び107に沿って走査する。つまり、キャリッジ104
は走査信号に応じて走査する。
【0106】被記録材105は、紙送りローラ112及
び紙送りピンチローラ113、更にはテンションローラ
114及びテンションピンチローラ115にそれぞれ挟
持されて保持される。紙送りローラ112とテンション
ローラ114には、ギア116、117及び118を介
してモーター119の回転力が伝達され、モーター11
9の回転に応じて被記録材105が矢印Pの方向に送ら
れる。
【0107】被記録材105を介して、タンク付き記録
ヘッド100、101、102、103と対向する位置
には、プラテン120が設けられている。タンク付き記
録ヘッドの吐出口(図示せず)と被記録材105との間
隔は、例えば0.5mmに保持される。
【0108】以上のようにキャリッジ104がガイドレ
ール106、107に沿って移動し、キャリッジ104
の移動に同期して被記録材が矢印P方向に送られること
により被記録材上に順次記録が行なわれる。
【0109】タンク付き記録ヘッド100、101、1
02、103は、図16に示すように、溶融状態にある
記録媒体3を収納するタンク122と記録ヘッド121
とが一体となったものである。記録ヘッド121の構成
は、図2(a)(b)に示したものと同様である。
【0110】タンク122内でヘッド温調用ヒーター1
00a、101a、102a、103aによって溶かさ
れた記録媒体はインク供給管121aを介してヘッド1
21の液室121bに供給され、吐出口121cより吐
出される。タンク122から記録ヘッド121への記録
媒体3の供給は、記録媒体3の表面張力、記録ヘッドの
部材と記録媒体3との濡れによって行なわれる。140
はインク供給口122aの蓋であり、例えば図示しない
インク量センサーでタンク122内のインク不足が検知
された場合、蓋140をあけて固体状の記録媒体を補給
する。常温固体の記録媒体の形状としては、円柱状、ペ
レット状、顆粒状、粉末状等のものが利用できる。
【0111】記録媒体の補給は、取り扱いの容易さ及び
補給時の手や装置周辺への汚れを防止するため、図17
に示したインクカートリッジ124を利用してもよい。
図17ではインクカートリッジ124内に顆粒状の記録
媒体3が充填されている。タンク122内のインク不足
が検知されると、蓋125が開き、所定量の顆粒状記録
媒体3がタンク122内に補給される。インクカートリ
ッジ124内の記録媒体がなくなった場合には、新らた
なインクカートリッジと交換して装着する。
【0112】また、図16に示すタンク付き記録ヘッド
全体を交換可能な記録ヘッドカートリッジとしてもよ
い。この場合、記録ヘッド121及び温調ヒーター10
0a、101a、102a、103aへの通電は、キャ
リッジ104上に設けられた電気接続部と記録へッドカ
ートリッジに設けられた電気接続部とが、カートリッジ
装着時に接続されるようにして行うとよい。
【0113】本発明の記録装置は、パーソナルコンピュ
ーターやワードプロセッサーのプリンターとして使用で
きる。更に、図19に示すようにファクシミリのプリン
ター139として使用することもできる。図19におい
て、コントローラ131は画像読取部130とプリンタ
ー139を制御する。コントローラ131の全体はCP
U137により制御されている。画像読取部130から
の読取データは、送信回路133を通して相手局に送信
される。相手局から受けたデータは受信回路132を通
してプリンター139に送られる。画像メモリ136に
は所定の画像データが記憶される。プリンタコントロー
ラ138はプリンター139を制御している。134は
電話である。
【0114】回線135から受信された画像情報は、受
信回路132で復調された後、順次画像メモリ136に
格納される。そして、少なくとも1ページの画像がメモ
リ136に格納されると、そのページの画像記録を行
う。CPU137は、メモリ136より1ページの画像
情報を読み出しプリンタコントローラ138に1ページ
の画像情報を送出する。プリンタコントローラ138
は、CPU137からの1ページの画像情報を受け取る
とそのページの画像情報記録を行うべく、プリンタ13
9を制御する。
【0115】尚、CPU137は、プリンタ139によ
る記録中に、次のページの受信を行っている。
【0116】以下に本発明に関し実施例を用いて説明す
る。
【0117】(実施例1)図2に示す記録ヘッドと同様
のものを用いて、図1に示す装置により画像形成を行っ
た。図1に示す記録装置には図10に示す構成で顕微鏡
16を設置し、記録媒体中に発生する泡を観察した。
【0118】この記録ヘッドは、基板1上に各液流路1
5を隔てるように配置された壁8と、該壁に接するガラ
スの透明天板4と、各液流路15に設けられたヒータ2
より構成されている。ヒータ2は図示しない電極によっ
て画信号に応じて通電される。液路15、ヒータ2、オ
リフィス5で構成されるノズルの寸法は高さが27μ
m、幅が40μm、ヒータのサイズは幅32μm、長さ
40μm、ヒータ2の位置はその最もオリフィス5側の
端からオリフィス5までの長さが20μmであり、1イ
ンチ当たり400ノズルの密度で44ノズル配置してあ
る。
【0119】 C.I.Solvent Black3 5.0重量部 アセトアミド(Tm=82℃、Tf=37℃、Tb=22
2)73.0重量部 パラフィンワックス(Tm=69℃、Tf=65℃)2
2.0重量部(HNP−11、日本精ろう(株)社製)
【0120】上記成分を95℃で容器中で撹拌し、均一
に混合溶解させ、加熱したまま孔径0.45μmのテフ
ロン製フィルタで濾過した後、冷却し固体状態のインク
をえた。該インクを記録ヘッドを95℃に昇温した状態
でインク供給口より供給し吐出をこころみた。
【0121】記録ヘッドのヒータ2への通電条件は印加
電圧16.0V、パルス幅2.5μsec、駆動周波数
1kHzとした。
【0122】まず、連続する16ノズルよりインクを吐
出させた状況をパルス光源と顕微鏡を用い透明天板4の
上方から観察したところ、発泡開始より約3μsec後
に気泡が外気と連通している様子が確認された。また液
滴の吐出速度は約9m/secであった。
【0123】そこで次に1画素毎の市松模様になるよう
に画信号を16個のヒータ2に与えてインクを吐出、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、この画
像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像を手でこすっ
ても汚れは発生しなかった。
【0124】(実施例2)実施例1と同一の記録ヘッ
ド、記録装置及び記録ヘッドへの通電条件で画像形成を
行なった。
【0125】C.I. Solvent Black3
3.0重量部 ε−カプロラクタム(Tm=69℃、Tf>30℃) 8
1.0重量部 マイクロクリスタリンワックス(Tm=84℃、Tf=7
9℃)16.0重量部(Hi−Mic1080日本精ろ
う(株)社製)
【0126】上記成分を100℃で容器中で攪拌し、均
一に混合溶解させ、加熱したまま孔径0.45μmのテ
フロン製フィルタで濾過した後、冷却し固体状態のイン
クをえた。該インクを記録ヘッドを100℃に昇温した
状態でインク供給口より供給し吐出をこころみた。
【0127】まず。連続する16ノズルよりインクを吐
出させた状況をパルス光源と顕微鏡を用い透明天板4の
上方から観察したところ、発砲開始より約3μsec後
に気泡が外気と連通している様子が確認された。更に液
滴の吐出速度は約8m/secであった。
【0128】そこで次に1画素毎の市松模様になるよう
に画信号を16個のヒータ2に与えてインクを吐出、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、画像の
定着時間は短く、記録後5秒後に画像を手でこすっても
汚れは発生しなかった。
【0129】(実施例3)実施例1と同一の記録ヘッ
ド、記録装置及び記録ヘッドへの通電条件で画像形成を
行なった。
【0130】C.I. Solvent Black3
3.0重量部 N−オキシメチルアセトアミド(Tm=51℃、Tf=3
2℃、Tb=205℃)87.0重量部 アセトアミド(Tm=82℃、Tf=37℃、Tb=22
2℃)10.0重量部
【0131】上記成分を95℃で容器中で攪拌し、均一
に混合溶解させ、加熱したまま孔径0.45μmのテフ
ロン製フィルタで濾過した後、冷却し固体状態のインク
をえた。該インクを記録ヘッドを95℃に昇温した状態
でインク供給口より供給し吐出をこころみた。
【0132】まず、連続する16ノズルよりインクを吐
出させた状況をパルス光源と顕微鏡を用い透明天板4の
上方から観察したところ、発泡開始より約3μsec後
に気泡が外気と連通している様子が確認された。更に液
滴の吐出速度は約11m/secであった。
【0133】そこで次に1画素毎の市松模様になるよう
に画信号を16個のヒータ2に与えてインクを吐出、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、画像の
定着時間は短く、記録直後5秒後に画像を手でこすって
も汚れは発生しなかった。
【0134】(実施例4)実施例1と同一の記録ヘッド
を4本用いて、図15の記録装置でカラー画像形成を行
なった。各記録ヘッドにはイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックの各インクを供給した。各インクの構成材
料を以下に示す。
【0135】イエロー C.I. Solvent Yellow116 3.
0重量部 アセトアミド(Tm=82℃、Tf=37℃,Tb=22
2℃)80.0重量部 パラフィンワックス(Tm=69℃、Tf=65℃)1
7.0重量部 マゼンタ C.I. Solvent Red218 4.0重量
部 アセトアミド(Tm=82℃、Tf=37℃、Tb=22
2℃)80.0重量部 パラフィンワックス(Tm=69℃、Tf=65℃)1
6.0重量部 シアン C.I. Solvent Blue70 5.0重量
部 アセトアミド(Tm=82℃、Tf=37℃,Tb=22
2℃)80.0重量部 パラフィンワックス(Tm=69℃、Tf=65℃)1
5.0重量部 ブラック C.I. Solvent Black3 4.0重量
部 アセトアミド(Tm=82℃、Tf=37℃、Tb=22
2℃)80.0重量部 パラフィンワックス(Tm=69℃、Tf=65℃)1
6.0重量部
【0136】上記各インクの配合成分をそれぞれ95℃
で容器中で攪拌し、均一に混合溶解させ、加熱したまま
孔径0.45μmのテフロン製フィルタで濾過した後、
冷却して、固体状態のインクをえた。各記録ヘッドを9
5℃に昇温した状態でインク供給口より各色のインクを
供給し吐出をこころみた。各記録ヘッドのヒータ2への
通電条件は印加電圧16.0V、パルス幅2.5μse
c、駆動周波数1kHzとした。
【0137】まず、各インクの吐出状態をパルス光源と
顕微鏡を用い観察したところ、各インクとも発泡開始よ
り約3μsec後に気泡が外気と連通している様子が確
認された。また、液滴の吐出速度はイエロー約11m/
sec、マゼンタ約9m/sec、シアン約9m/se
c、ブラック約10m/secであった。
【0138】次に、4本の記録ヘッドを用いてインクを
吐出させて普通紙(市販のコピー用紙)に付着させ、フ
ルカラーの画像形成を行なったところ、安定して高品位
なカラー画像記録が得られた。また、この画像の定着時
間は短く、記録後5秒後に画像を手でこすっても汚れは
発生しなかった。
【0139】(実施例5)アセナフテン(融点95℃、
固化温度77℃、沸点279℃)9.5重量部を110
℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラック
#3820(VALIFAST Black #382
0,オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部加
え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィルタで
濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体を得
た。
【0140】(実施例6)2−クロロナフタレン(融点
60℃、固化温度56℃、沸点256℃)9.5重量部
を80℃に加熱溶融し、染料としてバリファストブラッ
ク #3820(VALIFAST Black #3
820、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部
加え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィルタ
ーで濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体
を得た。
【0141】(実施例7)2−ブロモナフタレン(融点
59℃、固化温度52℃、沸点282℃)9.5重量部
を80℃に加熱溶融し、染料としてバリファストブラッ
ク#3820(VALIFAST Black #38
20,オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部加
え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィルター
で濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体を
得た。
【0142】(実施例8)2,6−ジメチルキノリン
(融点60℃、固化温度30℃以上、融点267℃)
8.0重量部とパラフィンワックス(HNP11、日本
製蝋製、融点69℃、固化温度65℃)1.5重量部を
80℃に加熱して溶融混合し、更に染料としてバリファ
スト ブラック #3820(VALIFAST Bl
ack #3820、オリエント化学工業(株)製)を
0.5重量部加え、1時間攪拌した後、前記成分の混合
物をフィルターで濾過した。その後、濾液を常温に冷却
して記録媒体を得た。
【0143】(実施例9)2,6−ジメトキシフェノー
ル(融点56℃、固化温度32℃以上、沸点258℃)
9.5重量部を80℃に加熱溶融し、染料としてバリフ
ァスト ブラック#3820(VALIFAST Bl
ack #3820、オリエント化学工業(株)製)を
0.5重量部加え、1時間攪拌した後、前記成分の混合
物をフィルターで濾過した。その後、濾液を常温に冷却
して記録媒体を得た。
【0144】(実施例10)バニリン(融点83℃、固
化温度37℃、沸点284℃)9.5重量部を110℃
に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラック #
3820(VALIFAST Black #382
0、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部加
え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィルター
で濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体を
得た。
【0145】(実施例11)ジブチルヒドロキシトルエ
ン(融点70℃、固化温度30℃以上、沸点265℃)
9.5重量部を100℃に加熱溶融し、染料としてバリ
ファスト ブラック#3820(VALIFAST B
lack #3820、オリエント化学工業(株)製)
を0.5重量部加え、1時間攪拌した後、前記成分の混
合物をフィルターで濾過した。その後、濾液を常温に冷
却して記録媒体を得た。
【0146】(実施例12)炭酸ジフェニル(融点83
℃、固化温度50℃、沸点302℃)8.5重量部と1
−オクタノール1.0gを110℃に加熱して溶融混合
し、更に染料としてバリファスト ブラック #382
0(VALIFAST Black #3820、オリ
エント化学工業(株)製)を0.5重量部加え、1時間
攪拌した後、前記成分の混合物をフィルターで濾過し
た。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0147】(実施例13)m−アセトトルイジン(融
点66℃、固化温度30℃以上、沸点303℃)9.5
重量部を90℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト
ブラック #3820(VALIFAST Blac
k #3820、オリエント化学工業(株)製)を0.
5重量部加え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物を
フィルターで濾過した。その後、濾液を常温に冷却して
記録媒体を得た。
【0148】(実施例14)安息香酸フェニル(融点7
1℃、固化温度30℃以上、沸点315℃)6.5重量
部、ステアリン酸(融点70℃、固化温度66℃)2.
0重量部及びジエチレングリコール1.0gを100℃
に加熱して溶融混合し、更に染料としてバリファスト
ブラック #3820(VALIFASTBlack
#3820、オリエント化学工業(株)製)を0.5重
量部加え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィ
ルターで濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録
媒体を得た。
【0149】(実施例15)1−ナフトール(融点96
℃、固化温度80℃、沸点279℃)9.5重量部を1
20℃に加熱溶融し、染料としてバリファストブラック
#3820(VALIFAST Black #38
20、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部加
え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィルター
で濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体を
得た。
【0150】上記実施例5〜15で作成した記録媒体を
使用し、実施例1と同様の記録装置で記録紙(市販のコ
ピー用紙)に記録を行った。記録ヘッド及び記録ヘッド
への通電条件も実施例1と同様にした。
【0151】また、温度制御手段26でタンク21、供
給路22及び記録ヘッド23を、使用する記媒体によっ
て表1に示す温度に加熱した。記録は記録ヘッド23の
連続する16本のノズルから連続して1時間記録媒体を
吐出して行った。図1に示す記録装置には図10に示す
構成で顕微鏡16を設置し、記録媒体中に発生する泡を
観察した。
【0152】こうして、記録媒体の吐出状態を評価し
た。評価結果を表1に示した。表1で吐出状態は16本
のノズルのうち何本のノズルから記録媒体が吐出するか
で示してある(16/16は全てのノズルから記録媒体
が吐出することを、また0/16は記録媒体の吐出する
ノズルがないことを示す)。
【0153】また記録終了後、温度制御手段26を駆動
したまま記録を行わずに12時間放置した後、再び記録
を行い吐出状態を評価した(目詰まりの評価)。評価結
果を表1に示した。
【0154】
【表1】
【0155】実施例5〜15ではいずれも発泡開始より
約3μsec後に泡が外気と連通している様子が確認さ
れた。実施例5〜15では吐出が安定で定着も速く、高
品位な記録ができた。
【0156】実施例16〜24 実施例5、7、8、10−15の記録媒体を使って、B
J130Jの記録ヘッドを装着した図1に示す装置によ
り、記録紙(市販のコピー用紙)に記録を行った。記録
ヘッドのヒーターへの通電条件は、印加電圧28.5
V、パルス幅7μsec、駆動周波数100Hzで駆動
した。
【0157】また、温度制御手段26でタンク21、供
給路22及び記録ヘッド23を、使用する記録媒体によ
って、表2に示す温度に加熱した。記録は、記録ヘッド
26の連続する24本のノズル全てから連続して1時間
記録媒体を吐出して行った。図1に示す記録装置には図
10に示す構成で顕微鏡16を設置し、記録媒体中に発
生する泡を観察した。
【0158】こうして、記録媒体中の発泡状態と、記録
媒体の吐出状態を評価した。評価結果を表2に示した。
表2で吐出状態は、24本のノズルのうち何本のノズル
から記録媒体が吐出するかで示してある(24/24
は、全てのノズルから記録媒体が吐出することを、ま
た、0/24は記録媒体の吐出するノズルがないことを
示す)。
【0159】また記録終了後、温度制御手段26を駆動
したまま、記録を行わずに24時間放置した後、再び記
録を行い吐出状態を評価した(目詰まりの評価)。評価
結果を表2に示した。
【0160】(比較例1)2,2−ジメチル−1−プロ
パノール(融点56℃、固化温度35℃、沸点114
℃)9.5重量部を80℃に加熱溶融し、染料としてバ
リファスト ブラック #3820(VALIFAST
Black #3820、オリエント化学工業(株)
製)を0.5重量部加え、1時間攪拌した後、前記成分
の混合物をフィルターで濾過した。その後、濾液を常温
に冷却して記録媒体を得た。
【0161】(比較例2)ジアセトアミド(融点79
℃、固化温度45℃、沸点218℃)9.5gを110
℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラック
#3820(VALIFAST Black #382
0、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部加
え、1時間攪拌した後、前記成分の混合物をフィルター
で濾過した。その後、濾液を常温に冷却して記録媒体を
得た。
【0162】(比較例3)2−ナフチルフェニルケトン
(融点83℃、固化温度70℃、沸点398℃)9.5
重量部を110℃に加熱溶融し、染料としてバリファス
ト ブラック #3820(VALIFAST Bla
ck #3820、オリエント化学工業(株)製)を
0.5重量部加え、1時間攪拌した後、前記成分の混合
物をフィルターで濾過した。その後、濾液を常温に冷却
して記録媒体を得た。
【0163】上記の比較例1−3で得られた記録媒体
を、実施例16と同様の記録ヘッド記録装置及び記録条
件で記録紙に記録を行った。評価結果を表2に示した。
【0164】
【表2】
【0165】(実施例25)フタライド(Tm=75
℃、Tf>30℃)、70重量部とパラフィンワックス
(HNP−9、日本精蝋(株)製、Tm=76℃、Tf
72℃)27重量部を加熱して溶融混合し、更にC.
I. Solvent Black3を3重量部加え、
3時間攪拌した後、前記成分の混合物をポアサイズ1μ
mのフィルターでろ過した。その後ろ液を常温に冷却し
て記録媒体を得た。
【0166】(実施例26)2,2−ジエチル−1,3
−プロパンジオール(Tm=62℃、Tf=38℃)60
重量とエステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキス
ト社製、Tm=81℃、Tf=74℃)37重量部を加熱
して溶融混合し、更にC.I.Solvent Bla
ck3を3重量部加え、3時間撹拌した後、前記成分の
混合物をポアザイズ1μmのフィルターでろ過した。そ
の後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0167】(実施例27)8−キノリノール(Tm
75℃、Tf=38℃)82重量部とマイクロクリスタ
リンワックス(Hi−Mic1080、日本精蝋(株)
製Tm=84℃、Tf=79℃)14重量部を加熱して溶
融混合し、更にC.I.Solvent Black3
を4重量部加え、3時間撹拌した後、前記成分の混合物
をポアザイズ1μmのフィルターでろ過した。その後、
ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0168】(実施例28)N−tert−ブチルエタ
ノールアミン(Tm=42℃、Tf>30℃)60重量部
とキャンデリラワックス(キャンデリラ特号、野田ワッ
クス(株)製Tm=70℃、Tf=66℃)37重量部を
加熱して溶融混合し、更にC.I.Solvent B
lack3を3重量部加え、3時間撹拌した後、前記成
分の混合物をポアサイズ1μmのフィルターでろ過し
た。その後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0169】(実施例29)o−バニリン(Tm=44
℃、Tf>30℃)68重量部とキャンデリラワックス
(キャンデリラ特号、野田ワックス(株)製Tm=70
℃、Tf=66℃)29重量部を加熱して溶融混合し、
更にC.I.Solvent Black3を3重量部
加え、3時間撹拌した後、前記成分の混合物をポアザイ
ズ1μmのフィルターでろ過した。その後、ろ液を常温
に冷却して記録媒体を得た。
【0170】(実施例30)グリコール酸(Tm=76
℃、Tf=33℃)68重量部とエステルワックス(ヘ
キストワックスE、ヘキストワックス社製、Tm=81
℃、Tf=74℃)29重量部を加熱して溶融混合し、
更にC.I.Solvent Black3を3重量部
加え、3時間撹拌した後、前記成分の混合物をポアザイ
ズ1μmのフィルターでろ過した。その後、ろ液を常温
に冷却して記録媒体を得た。
【0171】(実施例31)ジアセルモノオキシム(T
m=76℃、Tf=71℃)80重量部とマイクロクリス
タリンワックス(Hi−MiC1080、日本精蝋
(株)製、Tm=84℃、Tf=79℃)16重量部を加
熱して溶融混合し、更にC.I.Solvent Bl
ack3を4重量部加え、3時間撹拌した後、前記成分
の混合物をポアザイズ1μmのフィルターでろ過した。
その後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0172】(実施例32)アセトオキシム(Tm=6
2℃、Tf=59℃)68重量部とパラフィンワックス
(HNP−9、日本精蝋(株)製、Tm=76℃、Tf
72℃)29重量部を加熱して溶融混合し、更にC.
I.Solvent Black3を3重量部加え、3
時間撹拌した後、前記成分の混合物をポアザイズ1μm
のフィルターでろ過した。その後、ろ液を常温に冷却し
て記録媒体を得た。
【0173】実施例25−32で作成した記録媒体を使
用し、実施例1と同様の記録装置で記録紙(市販のコピ
ー用紙)に記録を行なった。記録ヘッド及び記録ヘッド
への通電条件も実施例1と同様にした。
【0174】また、実施例25−32のいずれの記録媒
体の場合も温度制御手段26でタンク21、供給路22
及び記録ヘッド23を90℃に加熱した。記録は記録ヘ
ッド23の連続する24本のノズルから連続して1時間
記録媒体を吐出して行なった。その結果、実施例25−
32のいずれの場合も目詰まりするノズルは発生しなか
った。
【0175】また、記録終了後、温度制御手段26を駆
動したまま記録を行なわずに24時間放置した後、再び
記録を行ない吐出状態を評価した。その結果、実施例2
5−32のいずれの場合も、24時間放置後に目詰まり
するノズルはなかった。
【0176】さらに、実施例25−32の記録媒体で形
成された記録像をろ紙(商品名No.5C、東洋ろ紙
(株)製)で擦り、定着性を評価した。その結果、実施
例25−32でいずれの場合も10秒以内で完全に定着
し、記録像をろ紙で擦っても汚れは発生しなかった。
【0177】(実施例33)ジベンゾフラン(融点83
℃、沸点287℃、Tm−Tf=13℃)9.5重量部を
95℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラッ
ク #3820(VALIFAST BLACK #3
820、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部
加え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフィルタ
ーでろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記録媒体
を得た。
【0178】(実施例34)2−アセチルピロール(融
点90℃、沸点220℃、Tm−Tf=29℃)6.5重
量部を100℃に加熱溶融し、パラフィンワックス H
NP−11(日本精蝋社製、融点69℃、固化温度65
℃)3.0重量部を加え、染料としてバリファスト ブ
ラック #3820(VALIFAST BLACK
#3820、オリエント化学工業(株)製)を0.5重
量部加え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフィ
ルターでろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記録
媒体を得た。
【0179】(実施例35)4−メチルビフェニル(融
点50℃、沸点267℃、Tm−Tf=8℃)9.5重量
部を65℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブ
ラック #3820(VALIFAST BLACK#
3820, オリエント化学工業(株)製)を0.5重
量部加え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフィ
ルターでろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記録
媒体を得た。
【0180】(実施例36)しゅう酸ジメチル(融点5
3℃、沸点164℃、Tm−Tf=12℃)9.0重量部
を65℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラ
ック #3820(VALIFAST BLACK #
3820、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量
部と1−オクタノールを0.5重量部加え、1時間撹拌
した後、前記成分の混合物をフィルターでろかした。そ
の後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0181】(実施例37)グルタル酸(融点97℃、
沸点303℃、Tm−Tf=14℃)9.5重量部を10
5℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラック
#3820(VALIFAST BLACK #38
20、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部加
え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフィルター
でろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を
得た。
【0182】(実施例38)ホモカテコール(融点65
℃、沸点251℃、Tm−Tf=35℃)9.5重量部を
75℃に加熱溶融し、染料としてバリファスト ブラッ
ク #3820(VALIFAST BLACK #3
820、オリエント化学工業(株)製)を0.5重量部
加え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフィルタ
ーでろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記録媒体
を得た。
【0183】(実施例39)セチルアルコール(融点5
0℃、Tm−Tf=5℃)9.5重量部を65℃に加熱溶
融し、染料としてバリファスト ブラック #3820
(VALIFASTBLACK #3820、オリエン
ト化学工業(株)製)を0.5重量部加え、1時間撹拌
した後、前記成分の混合物をフィルターでろかした。そ
の後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0184】(実施例40)エチレンカーボネート(融
点39℃、固化温度30℃以上、沸点238℃)4.8
重量部、1,12−ドデカンジオール(融点82℃、T
m−Tf=5℃)4.8重量部を95℃に加熱溶融し、着
色剤としてバリファスト ブラック #3820(VA
LIFAST BLACK #3820、オリエント化
学工業(株)製)を0.4重量部加え、1時間撹拌した
後、前記成分の混合物をフィルターでろかした。その
後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0185】(実施例41)アセトアミド(融点82
℃、固化温度37℃、沸点222℃)6.8重量部、ス
テアリン酸(融点70℃、Tm−Tf=4℃)2.8重量
部を95℃に加熱溶解し、着色剤としてバリファスト
ブラック #3820(VALIFAST BLACK
#3820、オリエント化学工業(株)製)を0.4
重量部加え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフ
ィルターでろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記
録媒体を得た。
【0186】(実施例42)チグリン酸(融点65℃、
固化温度53℃、沸点198℃)7.2重量部、エステ
ルワックス(融点81℃、Tm−Tf=7℃、ヘキストワ
ックスE、ヘキスト社製)2.4重量部を95℃に加熱
溶解し、着色剤としてバリファスト ブラック #38
20(VALIFAST BLACK #3820、オ
リエント化学工業(株)製)を0.4重量部を加え、1
時間撹拌した後、前記成分の混合物をフィルターでろか
した。その後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0187】(実施例43)ルピニン(融点69℃、固
化温度49℃、沸点162℃)6.8重量部、1,2−
ドデカンジオール(融点58℃、Tm−Tf=17℃)
2.8重量部を80℃で加熱溶解し、着色剤としてバリ
ファスト ブラック #3820(VALIFAST
BLACK #3820、オリエント化学工業(株)
製)を0.4重量部を加え、1時間撹拌した後、前記成
分の混合物をフィルターでろかした。その後、ろ液を常
温に冷却して記録媒体を得た。
【0188】(実施例44)o−テルフェニル(融点5
8℃、固化温度40℃、沸点332℃)7.2重量部、
ペンタコサン(融点54℃、Tm−Tf=4℃)2.4重
量部を65℃で加熱溶解し、着色剤としてバリファスト
ブラック #3820(VALIFASTBLACK
#3820、オリエント化学工業(株)製)を0.4
重量部加え、1時間撹拌した後、前記成分の混合物をフ
ィルターでろかした。その後、ろ液を常温に冷却して記
録媒体を得た。
【0189】(実施例45)9−ヘプタデカノン(融点
53℃、固化温度45℃、沸点252℃)6.8重量
部、イソフタル酸ジメチル(融点69℃、Tm−Tf=2
6℃)2.8重量部を80℃で加熱溶解し、着色剤とし
てバリファスト ブラック #3820(VALIFA
ST BLACK #3820、オリエント化学工業
(株)製)を0.4重量部を加え、1時間撹拌した後、
前記成分の混合物をフィルターでろかした。その後、ろ
液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0190】(実施例46)アセトアミド(融点82
℃、固化温度37℃、沸点213℃)6.8重量部、8
−キノリノール(融点75℃、Tm−Tf=37℃)2.
8重量部を95℃で加熱溶解し、着色剤としてバリファ
スト ブラック #3820(VALIFAST BL
ACK #3820、オリエント化学工業(株)製)を
0.4重量部を加え、1時間撹拌した後、前記成分の混
合物をフィルターでろかした。その後、ろ液を常温に冷
却して記録媒体を得た。
【0191】(実施例47)アラキルアルコール(融点
65℃、固化温度48℃、沸点369℃)4.8重量
部、1,12−ドデカンジオール(融点82℃、Tm
f=8℃)4.8重量部を95℃で加熱溶解し、着色
剤としてバリファスト ブラック #3820(VAL
IFAST BLACK #3820、オリエント化学
工業(株)製)を0.4重量部を加え、1時間撹拌した
後、前記成分の混合物をフィルターでろかした。その
後、ろ液を常温に冷却して記録媒体を得た。
【0192】実施例33−47で作成した記録媒体を使
用し、実施例1と同様の記録装置で表3に示す5種類の
記録紙に記録を行なった。記録ヘッド及び記録ヘッドへ
の通電条件も実施例47の記録媒体の場合を除き実施例
1と同様にした。実施例47の記録媒体の場合は、記録
ヘッドは実施例1と同様のものを使用したが、記録ヘッ
ドへの通電条件を印加電圧18.0V、パルス幅2.5
μsec、駆動周波数1kHzとした。
【0193】
【表3】
【0194】また、温度制御手段26で、タンク21、
供給路22及び記録ヘッド23を使用する記録媒体によ
って、表4に示す温度に加熱した。
【0195】
【表4】
【0196】以上のようにして実施例33−47の記録
媒体により記録を行なった結果、ノズルからの吐出につ
いては、いずれの記録媒体の場合も目詰まりなく良好に
行なわれた。
【0197】一方、記録像のにじみ及び盛り上がりにつ
いては以下の結果が得られた。 (i)実施例33−37,40−45及び47の記録媒
体は、記録紙(1)−(5)のいずれの記録紙に対して
も、にじみも盛り上がりも発生しなかった。 (ii)記録像のにじみは、実施例38及び46の記録
媒体で多少発生した。にじみは、記録紙(4)及び
(5)で発生したが、実用上問題はなかった。記録紙
(1)−(3)では、にじみはほとんど目立たなかっ
た。 (iii)記録像の盛り上がりは、実施例39の記録媒
体で多少発生した。盛り上がりは、記録紙(1)−
(5)の全てで発生したが、実用上問題なかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録方法に使用する記録装置の一例を
示す概略図である。
【図2】図1に示す記録装置で使用する記録ヘッドの一
例を示す概略図である。
【図3】本発明の記録方法の原理を示すために、記録媒
体を供給した記録ヘッドの一例を示す断面図である。
【図4】泡が外気と連通しない場合の、泡の内圧変化と
泡の体積変化の例を示したグラフである。
【図5】泡が外気と連通する場合の、泡の内圧変化と泡
の体積変化の例を示したグラフである。
【図6】泡が外気と連通する場合の、泡の内圧変化、泡
の体積変化更に泡の体積変化率の例を示したグラフであ
る。
【図7】吐出口から突出した記録媒体の体積を測定する
方法の一例を示す斜視図である。
【図8】図7に示した測定方法による測定結果の一例を
示す図である。
【図9】本発明の記録方法の原理を示すために、記録媒
体を供給した記録ヘッドの他の例を示す断面図である。
【図10】記録媒体の発泡状態、吐出状態を観察できる
ようにした記録装置の一例を示す概略図である。
【図11】図10の装置を用いて観察した発泡状態の例
を示した平面図である。
【図12】図10の装置を用いて観察した発泡状態の他
の例を示した平面図である。
【図13】図10の装置を用いて観察した発泡状態の他
の例を示した平面図である。
【図14】常温で固体の記録媒体の融点及び固化温度の
例を示すグラフである。
【図15】本発明の記録方法を実施する記録装置の一例
を示す斜視図である。
【図16】本発明の記録方法を実施するタンク付き記録
ヘッドの一例を示す断面図である。
【図17】本発明の記録方法を実施するタンク付き記録
ヘッドの他の例を示す断面図である。
【図18】本発明の記録方法を実施する記録ヘッドのノ
ズル形状の例を示す斜視図である。
【図19】本発明の記録装置を利用したファクシミリの
一例を示すブロック図である。
【図20】従来の記録方法の一例を示す断面図である。
【図21】従来の記録方法の他例を示す断面図である。
【図22】従来の記録方法の他例を示す断面図である。
【図23】従来の記録方法の他例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ヒーター 3 インク 4 天板 5 オリフィス 6 泡 7 小滴 8 壁 10 液室 11 インク供給口 14 壁 15 ノズル 16、201 顕微鏡 17 ストロボ 18 ストロボ駆動回路 19 遅延回路 20、24 加熱手段 21 タンク 22 供給路 23 記録ヘッド 25 駆動回路 26 温度制御手段 27 記録紙 80、81、82 泡 100、101、102、103 タンク付き記録ヘッ
ド 104 キャリッジ 106、107 ガイドレール 120 プラテン 200 光源
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09D 11/00 PSZ 7415−4J 11/02 PTH 7415−4J (31)優先権主張番号 特願平3−225363 (32)優先日 平3(1991)8月12日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温固体の記録媒体を加熱溶融し、更に
    記録信号に応じた熱エネルギーを付与することにより前
    記記録媒体内に泡を発生させ、前記泡により前記記録媒
    体を吐出口から吐出させて記録を行う際に、前記泡が外
    気と連通することを特徴とする噴射記録方法。
  2. 【請求項2】 前記泡の内圧が外気圧以下であるとき、
    前記泡が外気と連通する請求項1記載の噴射記録方法。
  3. 【請求項3】 着色剤と、融点Tmが40℃以上150
    ℃以下で、沸点Tbが260℃以上340℃以下の熱溶
    融性固体物質とを含有する常温固体の記録媒体を用い、
    前記記録媒体を加熱溶融し、更に記録信号に応じた熱エ
    ネルギーを付与することにより吐出口から前記記録媒体
    を吐出して記録を行うことを特徴とする噴射記録方法。
  4. 【請求項4】 熱エネルギーを付与することにより、記
    録媒体を吐出口から吐出して記録を行う噴射記録方法に
    使用する記録媒体で、着色剤と、融点Tmが40℃以上
    150℃以下で、沸点Tbが260℃以上340℃以下
    の熱溶融性固体物質とを含有することを特徴とする常温
    固体の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記熱溶融性固体物質の融点Tmと固化
    温度Tfとの関係がTm−Tf≦30℃である請求項4
    記載の常温固体の記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記融点Tmと前記固化温度Tfとの関
    係がTm−Tf≧7℃である請求項5記載の常温固体の
    記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記熱溶融性固体物質を第1の熱溶融性
    固体物質とし、更に融点Tm−固化温度Tf≦30℃を
    満たす第2の熱溶融性固体物質を含有する請求項4記載
    の常温固体の記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記第1の熱溶融性固体物質あるいは前
    記第2の熱溶融性固体物質の少なくとも一方が、融点T
    m−固化温度Tf≧7℃を満たす請求項7記載の常温固
    体の記録媒体。
  9. 【請求項9】 熱エネルギーを付与することにより記録
    媒体中に泡を発生させ、かつ前記泡を外気と連通させて
    前記記録媒体を吐出口から吐出する噴射記録方法に使用
    する記録媒体で、着色剤と、融点Tmと固化温度Tfと
    の関係がTm−Tf≦30℃である熱溶融性固体物質と
    を含有することを特徴とする常温固体の記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記融点Tmと前記固化温度Tfとの
    関係がTm−Tf≧7℃である請求項9記載の常温固体
    の記録媒体。
  11. 【請求項11】 熱エネルギーを付与することにより記
    録媒体中に泡を発生させ、かつ前記泡を外気と連通させ
    て前記記録媒体を吐出口から吐出する噴射記録方法に使
    用する記録媒体で、着色剤と、融点Tmが36℃以上1
    50℃以下で沸点Tbが150℃以上370℃以下の第
    1の熱溶融性固体物質と、融点Tmと固化温度Tfとの
    関係がTm−Tf≦30℃である第2の熱溶融性固体物
    質とを含有することを特徴とする常温固体の記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記第1の熱溶融性固体物質あるいは
    前記第2の熱溶融性固体物質の少なくとも一方が、融点
    Tm−固化温度Tf≧7℃を満たす請求項11記載の常
    温固体の記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記第1の熱溶融性固体物質としてエ
    チレンカーボネートを用い、前記第2の熱溶融性固体物
    質として分子内に水酸基を2個以上8個以下有する物質
    を用いる請求項11記載の常温固体の記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記第1の熱溶融性固体物質としてエ
    チレンカーボネートを用い、前記第2の熱溶融性固体物
    質としてヒドロキシル価が300以上1000以下の物
    質を用いる請求項11記載の常温固体の記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記第1の熱溶融性固体物質としてエ
    チレンカーボネートを用い、前記第2の熱溶融性固体物
    質として1.12−ドデカンジオール、1.10−デカ
    ンジオール、1.8−オクタンジオール、グリセリンモ
    ノ12ヒドロキシステアレート及び9.10−ジヒドロ
    キシステアリン酸メチルエステルの中から選ばれたもの
    を用いる請求項11記載の常温固体の記録媒体。
  16. 【請求項16】 記録信号に応じた熱エネルギーを発生
    するヒーター及び溶融した常温固体の記録媒体を吐出さ
    せる吐出口を有する記録ヘッドと、前記常温固体の記録
    媒体を収納するタンクと、前記記録ヘッド内及び前記タ
    ンク内の前記記録媒体を溶融するための加熱手段とを有
    し、前記ヒーターを前記吐出口の近くに設けて前記記録
    媒体内に発生した泡を外気と連通させることを特徴とす
    る噴射記録装置。
  17. 【請求項17】 前記記録ヘッドと前記記録タンクとを
    一体的に構成してタンク付き記録ヘッドとし、前記タン
    ク付き記録ヘッドを交換可能にした請求項16記載の噴
    射記録装置。
  18. 【請求項18】 前記タンクに常温固体の記録媒体を補
    給するためのインクカートリッジを有する請求項16記
    載の噴射記録装置。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の噴射記録装置をプリ
    ンターとして用いたことを特徴とするコンピューター。
  20. 【請求項20】 請求項16記載の噴射記録装置をプリ
    ンターとして用いたことを特徴とするファクシミリ。
JP24921791A 1990-09-29 1991-09-27 噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置 Expired - Fee Related JP3135310B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24921791A JP3135310B2 (ja) 1990-09-29 1991-09-27 噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26166990 1990-09-29
JP9725191 1991-04-26
JP19410791 1991-08-02
JP22536391 1991-08-12
JP3-225363 1991-08-12
JP3-97251 1991-08-12
JP3-194107 1991-08-12
JP2-261669 1991-08-12
JP24921791A JP3135310B2 (ja) 1990-09-29 1991-09-27 噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0596733A true JPH0596733A (ja) 1993-04-20
JP3135310B2 JP3135310B2 (ja) 2001-02-13

Family

ID=27525848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24921791A Expired - Fee Related JP3135310B2 (ja) 1990-09-29 1991-09-27 噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3135310B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283020A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Xerox Corp 固体インクパスティル
JP2011051154A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットヘッド
JP2013227565A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Xerox Corp 結晶性ジウレタンおよびそれらの誘導体を含む相変化インク組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283020A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Xerox Corp 固体インクパスティル
JP2011051154A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットヘッド
JP2013227565A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Xerox Corp 結晶性ジウレタンおよびそれらの誘導体を含む相変化インク組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3135310B2 (ja) 2001-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0479501B1 (en) Jet recording method, normally solid recording material and recording apparatus for the method
EP0315406B1 (en) An ink composition for use with ink jet recording apparatus
US5427611A (en) Normally solid recording material and jet recording method using same
US5621447A (en) Jet recording method
US5680165A (en) Jet recording method
US6076919A (en) Jet recording method
JP3135310B2 (ja) 噴射記録方法、この記録方法に用いる常温固体の記録媒体及び噴射記録装置
JP3544138B2 (ja) インク、インクセット、インクカートリッジ、記録ユニット、画像記録方法、画像記録装置及び発熱ヒータへのコゲ付着低減方法
JPH11217529A (ja) インク及びこれを用いるインクジェット記録方法
JPH05116297A (ja) 噴射記録方法
JPH05116343A (ja) カラー画像形成法
JP2005330309A (ja) 水性インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法
JPH05212859A (ja) 噴射記録方法
JPH05116279A (ja) 噴射記録方法
JP3109873B2 (ja) 噴射記録方法
JPH05345872A (ja) 常温固体の記録媒体及び記録方法
JP4198932B2 (ja) インクジェット熱記録用インク組成物
JPH05116296A (ja) 噴射記録方法
JPH05345873A (ja) 記録媒体及び記録方法
JPH05116340A (ja) 噴射記録方法
JP3352113B2 (ja) 常温固体の記録媒体及びこの記録媒体を用いた噴射記録方法
JPH05116300A (ja) 記録方法
JPH05116299A (ja) 噴射記録方法
JPH05208493A (ja) 噴射記録方法
JPH05116334A (ja) 噴射記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001031

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081201

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees