JPH05345873A - 記録媒体及び記録方法 - Google Patents

記録媒体及び記録方法

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JPH05345873A
JPH05345873A JP17891892A JP17891892A JPH05345873A JP H05345873 A JPH05345873 A JP H05345873A JP 17891892 A JP17891892 A JP 17891892A JP 17891892 A JP17891892 A JP 17891892A JP H05345873 A JPH05345873 A JP H05345873A
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JP
Japan
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recording
solid
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colorant
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JP17891892A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
Yoshihisa Takizawa
吉久 滝沢
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録像の定着性に優れ、高品位の記録画像
を与える常温固体の記録媒体及び記録方法を提供する。
長期に渡る加熱・冷却というヒートサイクルの後にも
安定して記録できる常温固体の記録媒体及び記録方法を
提供する。 【構成】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐出さ
せ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録方式に使用
される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体又は
半固体であり、少なくともイソフタル酸ジメチル及び
着色剤、又は2,2−ジメチロールペンタン及び着色
剤、多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル化物及
び着色剤、又は下記一般式(I)で示されるアミドエス
テル系化合物、固体発泡性溶媒及び着色剤を含有する記
録媒体。前記常温固体又は半固体の記録媒体を加熱溶融
し、更に記録信号に応じた熱エネルギーを付与すること
により吐出オリフィスから前記記録媒体を吐出して記録
を行う記録方法。 【化1】 (R1 、R2 :炭素数12〜32のアルキル基、R3
水素原子又はメチル基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録媒体及びそれを用い
た記録方法に関し、特に熱エネルギーを利用して常温で
固体又は半固体の記録媒体を溶融させ、その液滴を被記
録媒体に対して飛翔させ記録を行なう記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】まず、本発明における第一の従来の技術
について説明する。小液滴を被記録媒体上に飛翔させて
画像形成を行なう液体噴射記録法は、高速印字が可能で
記録品位も高く、低騒音である。しかも、カラー画像記
録が可能であり、普通紙等にも記録ができ、更に装置が
小型化し易いといった優れた特徴を有している。
【0003】このような液体噴射記録法に用いられる記
録装置には、記録インクを飛翔液滴として吐出噴射させ
るための吐出口(オリフィス)と、該吐出口に連通する
液路と、該液路の一部に設けられ、該液路内の記録液に
飛翔液滴を形成するために吐出エネルギーを与えるため
の吐出エネルギー付与手段を有する記録ヘッドを備えて
いる。例えば、特公昭61−59911号公報、特公昭
61−59912号公報、特公昭61−59913号公
報、特公昭61−59914号公報等では、前記吐出エ
ネルギー供給手段として電気・熱変換体を用い、熱エネ
ルギーを液体に作用させて液滴を吐出させる方法が開示
されている。
【0004】即ち、上記の各公報に開示されている記録
方法は、熱エネルギーの作用を受けた液体が急峻な体積
の増大を伴う状態変化を起こし、該状態変化に基づく作
用力によって、記録ヘッド部先端のオリフィスより液滴
が吐出、飛翔して被記録媒体に付着し画像形成が行なわ
れるものである。この方法によれば、記録ヘッド部の高
密度マルチオリフィス化を容易に具現化できるので、高
解像度、高品質の画像を高速で記録できるという大きな
長所を有している。
【0005】更に、本発明者らは、前記記録方法の記録
技術を更に改良する液滴噴射記録方法として、特開平4
−10940号公報、特開平4−10941号公報、特
開平4−10942号公報などにおいて、エネルギー印
加手段により生起されたバブルを外気と連通させて記録
媒体吐出し記録を行なう条件を特定した発明を提案し
た。該提案によれば、吐出しする液滴の体積や速度を安
定化し、さらに、スプラシュやミストの発生も低減する
ことができる。
【0006】一方、前記記録法に使用される記録インク
は、通常水、有機溶剤(単独または混合)からなる溶媒
体と染料または顔料を必須成分とし、これに各種の添加
剤を加えて常温で液体のインクとして調合されている。
しかし、このような液体インクを用いた場合には、液体
の物性(例えば、粘度、表面張力等)を調整することに
より、液滴の吐出を安定的に行なうことは容易である
が、普通紙に記録する場合、普通紙の種類によっては、
記録した液滴が紙の繊維内部に浸透するまでに時間がか
かるため、定着時間がやや長くかかり、場合によって
は、プリンターのカバー等で印字が擦れて汚れたり、プ
リント物を手で触れるとインクが手につく問題があっ
た。
【0007】このような問題点に関し、例えば特開平1
−236287号公報、特開平1−263170号公
報、特開平1−263171号公報では、キシレノー
ル、ジアセトアミド、2,2−ジメチル−1−プロパノ
ールをそれぞれ主成分とする常温で固体の記録媒体を加
熱溶融し、熱エネルギーの作用により該記録媒体を吐出
口から吐出させて記録を行なう方法が開示されている。
【0008】しかしながら、これらの物質は何れも熱エ
ネルギーを吐出エネルギーに変換する機能が十分でない
ため吐出速度が遅く、かつ不安定である。また、ノズル
内のインク吐出用ヒーターに印加されたパルス電圧がO
FFになった後でも、そこで生じた泡が消滅するのに時
間がかかり、次のパルス印加時まで残存してしまう。そ
のため連続したパルス電圧を与えると均一な面沸騰とは
ならず、いわゆる核沸騰現象が発生してしまうため、記
録媒体の吐出が非常に不安定になったり、駆動周波数が
高い場合には連続吐出が不可能になったりするといった
問題点を有していた。
【0009】次に、本発明における第二の従来の技術に
ついて説明する。インクジェット記録方法は、記録媒体
(インク)の小滴を飛翔させ、紙などの被記録材に付着
させて記録を行うものである。特に、本出願人が特公昭
61−59911号公報、特公昭69−59912号公
報、特公昭61−59914号公報において開示した、
吐出エネルギー供給手段として電気熱変換体を用い、熱
エネルギーをインクに与えて気泡を発生させることによ
り液滴を吐出させる方法によれば、記録ヘッドの高密度
マルチオリフィス化が容易に実現でき、高解像度,高品
質の画像を高速で記録できる。
【0010】一方、インクジェット記録方法に用いられ
るインクには、被記録材上では速やかに乾燥定着し、ノ
ズル内では乾燥しにくくノズル目詰まりを起こしにく
い、という矛盾した特性が要求される。
【0011】しかしながら、従来のインクは一般に水を
主成分とし、これに乾燥防止、目詰まり防止などの目的
でグリコールなどの水溶性高沸点溶剤を含有したものが
一般的で、このようなインクを用いてオフィスで多く使
用されているコピー用紙,レポート用紙,ノート,便箋
等のいわゆる普通紙に記録を行った場合、インクが速や
かに乾燥定着せず、印字直後の文字を手で触れるとイン
クが手についたり、文字が擦れて印字品位が低下する等
の問題点があった。
【0012】このような要求に対し本発明者らは、特願
平3−249217号において、常温で固体の記録媒体
を加熱液化し、熱エネルギーの付与により発生する発泡
力でオリフィスから液滴を吐出させる記録方法について
開示した。
【0013】この方法によれば記録媒体が紙上で瞬時に
液体状態から固体状態に相変化し、これによって記録媒
体の定着性、普通紙を用いた時の記録品位等を改善する
ことができる。該記録媒体は着色剤の他に、熱エネルギ
ーを効率よく吐出エネルギーに変換する固体溶媒を主成
分として含有し、更に必要に応じて液体状態から固体状
態への相変化速度の促進、及び記録媒体の粘度調整及び
印字物の擦過性の改善等の目的で、従来より知られてい
るパラフィンワックス,エステルワックス等のワックス
類,パルミチン酸,ステアリン酸等の高級脂肪酸、或は
セチルアルコール,ステアリルアルコール等の高級アル
コール類等を含有するものである。
【0014】しかしながら、該ワックス類,高級脂肪酸
類,高級アルコール類等は極性が低いため総じて他成分
との相溶性が悪く、前述の熱エネルギーを効率よく吐出
エネルギーに変換する物質によってはこれらのものと全
く混合しないか、或は混合しても記録媒体の加熱溶融、
冷却固化というヒートサークルを繰り返しているうちに
構成成分間での分離が発生し、吐出が停止してしまう場
合があった。そのため、これらの物質を添加して定着
性、印字品位等を更に改善しようとする場合の大きな障
害となっていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第一の課題は、第一の従来の技術に係る問題点を解
決するものであり、記録画像の高画質化、高速定着化を
同時に達成せんとするもので、熱エネルギーの作用によ
り常温で固体又は半固体の記録媒体を安定的に吐出さ
せ、更に記録像の定着性に優れると供に、普通紙に対し
てもにじみのない高品位の記録像が得られる記録媒体及
びそれを用いた記録方法を提供することを目的とするも
のである。
【0016】本発明が解決しようとする第二の課題は、
第二の従来の技術に係る問題点を解決するものであり、
記録像の定着性に優れると共に、普通紙に対してもにじ
みのない高品位の記録像が得られ、且つ長期に渡る加熱
・冷却とうヒートサイクルの後にも安定的に熱エネルギ
ーの付与による発泡力で吐出が可能な、常温で固体又は
半固体の記録媒体及びそれを用いた記録方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の課題を解
決するための手段は、下記の第一の発明および第二の発
明に係る記録媒体及びそれを用いた記録方法により達成
される。
【0018】すなわち、本発明の第一の発明は、記録ヘ
ッドに設けられた吐出口から吐出させ、液滴として飛翔
させて記録を行なう記録方式に使用される記録媒体にお
いて、該記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少な
くともイソフタル酸ジメチル及び着色剤を含有すること
を特徴とする記録媒体である。
【0019】また、本発明の第一の発明は、記録ヘッド
に設けられた吐出口から吐出させ、液滴として飛翔させ
て記録を行なう記録媒体を用いた記録方法において、該
記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少なくともイ
ソフタル酸ジメチル及び着色剤を含有することを特徴と
する記録方法である。
【0020】また、本発明の第一の発明は、記録媒体を
吐出させるための吐出口と、該吐出口に連通する流路
と、該流路内の記録媒体を吐出させるための熱エネルギ
ーを供給する吐出エネルギー発生手段とを具備した記録
ヘッドを用いて、該吐出エネルギー印加手段により生起
されたバブルを該吐出オリフィスより外気と連通させて
吐出し記録を行なう方式に使用される記録媒体におい
て、該記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少なく
ともイソフタル酸ジメチル及び着色剤を含有することを
特徴とする記録媒体である。
【0021】さらに、本発明の第一の発明は、常温で固
体又は半固体であり、少なくともイソフタル酸ジメチル
及び着色剤を含有する記録媒体を用いて、該記録媒体を
吐出させるための吐出口と、該吐出口に連通する流路
と、該流路内の記録媒体を吐出させるための熱エネルギ
ーを供給する吐出エネルギー発生手段とを具備した記録
ヘッドを用いて、該吐出エネルギー印加手段により生起
されたバブルを該吐出オリフィスより外気と連通させて
記録媒体を吐出し記録を行なうことを特徴とする記録方
法である。
【0022】本発明の第一の発明の記録媒体及び記録方
法は、熱エネルギーの付与による発泡力で非常に安定的
な優れた吐出性能を発揮し、更に記録像の普通紙上にお
ける印字品位は勿論、定着性にも優れたものである。
【0023】本発明の第一の発明の記録媒体の主成分で
あるイソフタル酸ジメチルは、融点69℃の常温固体の
物質であり、熱エネルギーによる発泡性能に優れ、更に
溶融粘度も2.6cps(100℃)と低く、且つ過冷
却性も少ないという優れた特性を示す物質である。また
常法に従い合成することができ、市場でも容易に入手可
能である。
【0024】該イソフタル酸ジメチルは多くの物質と混
合することができるため、冷却した際に速やかに固化が
進行する、過冷却性の少ない物質と混合して記録媒体を
構成することにより、定着性、普通紙上での印字品位が
良好で、且つ上記記録方式での吐出安定性の高い記録媒
体を得ることが出来る。
【0025】本発明の記録媒体において使用されるイソ
フタル酸ジメチルの含有量は、記録媒体に対して15〜
90重量%、好ましくは20〜80重量%の範囲が望ま
しい。
【0026】更に、本発明の記録媒体は、液体から固化
への相変化が速やかに進行する物質を含有するのが好ま
しいが、具体的には、例えば、カルナウバワックス、パ
ラフィンワックス、サゾールワックス、マイクロクリス
タリンワックス、エステルワックス等のワックス類、ス
テアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸類、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、
1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオー
ル、1,12−ドデカンジオール等のジオール類、その
ほか脂肪酸エステル類、芳香族エステル、芳香族アルコ
ール等の芳香族化合物、ポリアミド樹脂類、ポリエステ
ル樹脂類、ポリウレタン樹脂類、エポキシ樹脂類、ポリ
オレフィン樹脂類、ポリアクリル樹脂類等の物質が使用
される。
【0027】これらの物質の記録媒体における含有量
は、20〜90重量%、好ましくは25〜80重量%の
範囲が望ましい。
【0028】本発明の第一の発明の記録媒体に含有する
着色剤としては、従来公知の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、分散染料、建染染料、硫化染料、油溶性染料等
の各種染料及び顔料が有効である。特に好ましく使用し
うる染料としては、下記に示すカラーインデックス記載
の油溶性染料が挙げられる。
【0029】C.I.Solvent Yellow
1,2,3,4,6,7,8,10,12,13,1
4,16,18,19,21,25,25:1,28,
29,30,32,33,34,36,37,38,4
0,42,43,44,47,48,55,56,5
8,60,62,64,65,72,73,77,7
9,81,82,83,83:1,85,88,89,
93,94,96,98,103,104,105,1
07,109,112,114,116,117,12
2,123,124,128,129,130,13
1,133,134,135,138,139,14
0,141,143,146,147,148,14
9,150,151,152,153,157,15
8,159,160:1,161,162,163,1
64,165,167,168,169,170,17
1,172等
【0030】C.I.Solvent Red 1,
2,3,4,7,8,13,14,17,18,19,
23,24,25,26,27,29,30,33,3
5,37,39,41,42,43,45,46,4
7,48,49,49:1,52,68,69,72,
73,74,80,81,82,83,83:1,8
4,84:1,89,90,90:1,91,92,1
06,109,111,117,118,119,12
2,124,125,127,130,132,13
5,138,140,143,145,146,14
9,150,151,152,155,160,16
4,165,166,168,169,172,17
5,176,177,179,180,181,18
2,185,188,189,195,198,20
2,203,204,205,206,207,20
8,209,210,212,213,214,21
5,216,217,218,219,220,22
1,222,223,224,225,226,22
7,228,229等
【0031】C.I.Solvent Blue 2,
4,5,7,10,11,12,22,25,26,3
5,36,37,38,43,44,45,48,4
9,50,51,59,63,64,66,67,6
8,70,72,79,81,83,91,94,9
5,97,98,99,100,102,104,10
5,111,112,116,117,118,12
2,127,128,129,130,131,13
2,133,134等
【0032】C.I.Solvent Black
3,5,6,7,8,13,22,22:1,23,2
6,27,28,29,33,34,35,39,4
0,41,42,43,45,46,47,48,4
9,50等
【0033】これら着色剤の含有量は記録媒体に要求さ
れる特性等に依存して決定され特に制限されるものでは
ないが、一般的には記録媒体中で重量%で約0.2〜3
0%、好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1%
〜10%をしめる割合である。
【0034】また、本発明の記録媒体には、必要に応じ
て常温で液体の有機溶剤、例えば1−ヘキサノール、1
−ヘプタノール、1−オクタノール等のアルコール類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチ
レングリコール等の多価アルコール類、その他グリコー
ルエーテル類、ケトン類、ケトアルコール類、アミド
類、エーテル類、エステル類等の物質を記録媒体が常温
で固体又は半固体状態を保つ程度範囲内で含有してもか
まわない。これら有機溶剤は、熱エネルギーによる記録
媒体中に発生する泡を更に大きく成長させる。
【0035】上記有機溶剤の含有量は、記録媒体に対し
て0〜10重量%が好ましく、沸点は150℃以上が好
ましい。以上のほか、本発明の記録媒体には、酸化防止
剤、分散剤、防錆剤等の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の記録媒体は、上記の材料を加熱状態で混合する
ことにより得られる。
【0036】次に、本発明の第一の課題を解決するため
の手段は、下記の第二の発明に係る記録媒体及びそれを
用いた記録方法により達成される。
【0037】すなわち、本発明の第二の発明は、記録ヘ
ッドに設けられた吐出口から吐出させ、液滴として飛翔
させて記録を行なう記録方式に使用される記録媒体にお
いて、該記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少な
くとも2,2−ジメチロールペンタン及び着色剤を含有
することを特徴とする記録媒体である。
【0038】また、本発明の第二の発明は、記録ヘッド
に設けられた吐出口から吐出させ、液滴として飛翔させ
て記録を行なう記録媒体を用いた記録方法において、該
記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少なくとも
2,2−ジメチロールペンタン及び着色剤を含有するこ
とを特徴とする記録方法である。
【0039】また、本発明の第二の発明は、記録媒体を
吐出させるための吐出口と、該吐出口に連通する流路
と、該流路内の記録媒体を吐出させるための熱エネルギ
ーを供給する吐出エネルギー発生手段とを具備した記録
ヘッドを用いて、該吐出エネルギー印加手段により生起
されたバブルを該吐出オリフィスより外気と連通させて
吐出し記録を行なう方式に使用される記録媒体におい
て、該記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少なく
とも2,2−ジメチロールペンタン及び着色剤を含有す
ることを特徴とする記録媒体である。
【0040】さらに、本発明の第二の発明は、常温で固
体又は半固体であり、少なくとも2,2−ジメチロール
ペンタン及び着色剤を含有する記録媒体を用いて、該記
録媒体を吐出させるための吐出口と、該吐出口に連通す
る流路と、該流路内の記録媒体を吐出させるための熱エ
ネルギーを供給する吐出エネルギー発生手段とを具備し
た記録ヘッドを用いて、該吐出エネルギー印加手段によ
り生起されたバブルを該吐出オリフィスより外気と連通
させて記録媒体を吐出し記録を行なうことを特徴とする
記録方法である。
【0041】本発明の第二の発明の記録媒体及び記録方
法は、熱エネルギーの付与による発泡力で非常に安定的
な優れた吐出性能を発揮し、更に記録像の普通紙上にお
ける印字品位は勿論、定着性にも優れたものである。
【0042】本発明の第二の発明の記録媒体の主成分で
ある2,2−ジメチロールペンタンは、融点57℃の常
温固体の物質であり、熱エネルギーによる発泡性能に優
れ、更に溶融粘度も6.3cps(100℃)と低く、
且つ過冷却性も少ないという優れた特性を示す物質であ
る。また常法に従い合成することができ、市場でも容易
に入手可能である。
【0043】該2,2−ジメチロールペンタンは多くの
物質と混合することができるため、冷却した際に速やか
に固化が進行する、過冷却性の少ない物質と混合して記
録媒体を構成することにより、定着性、普通紙上での印
字品位が良好で、且つ上記記録方式での吐出安定性の高
い記録媒体を得ることが出来る。
【0044】本発明の記録媒体において使用される2,
2−ジメチロールペンタンの含有量は、記録媒体に対し
て15〜90重量%、好ましくは20〜80重量%の範
囲が望ましい。
【0045】更に、本発明の記録媒体は、液体から固化
への相変化が速やかに進行する物質を含有するのが好ま
しいが、具体的には、例えば、カルナウバワックス、パ
ラフィンワックス、サゾールワックス、マイクロクリス
タリンワックス、エステルワックス等のワックス類、ス
テアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸類、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、
1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオー
ル、1,12−ドデカンジオール等のジオール類、その
ほか脂肪酸エステル類、芳香族エステル、芳香族アルコ
ール等の芳香族化合物、ポリアミド樹脂類、ポリエステ
ル樹脂類、ポリウレタン樹脂類、エポキシ樹脂類、ポリ
オレフィン樹脂類、ポリアクリル樹脂類等の物質が使用
される。
【0046】これらの物質の記録媒体における含有量
は、20〜90重量%、好ましくは25〜80重量%の
範囲が望ましい。
【0047】本発明の第二の発明の記録媒体に含有する
着色剤としては、従来公知の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、分散染料、建染染料、硫化染料、油溶性染料等
の各種染料及び顔料が有効である。特に好ましく使用し
うる染料としては、上記の第一の発明において示しもの
と同一のカラーインデックス記載の油溶性染料が挙げら
れる。
【0048】これら着色剤の含有量は記録媒体に要求さ
れる特性等に依存して決定され特に制限されるものでは
ないが、一般的には記録媒体中で重量%で約0.2〜3
0%、好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1%
〜10%をしめる割合である。
【0049】また、本発明の第二の発明の記録媒体に
は、必要に応じて常温で液体の有機溶剤、例えば1−ヘ
キサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール等の
アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール等の多価アルコール類、
その他グリコールエーテル類、ケトン類、ケトアルコー
ル類、アミド類、エーテル類、エステル類等の物質を記
録媒体が常温で固体又は半固体状態を保つ程度範囲内で
含有してもかまわない。これら有機溶剤は、熱エネルギ
ーによる記録媒体中に発生する泡を更に大きく成長させ
る。
【0050】上記有機溶剤の含有量は、記録媒体に対し
て0〜10重量%が好ましく、沸点は150℃以上が好
ましい。以上のほか、本発明の記録媒体には、酸化防止
剤、分散剤、防錆剤等の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の記録媒体は、上記の材料を加熱状態で混合する
ことにより得られる。
【0051】次に、本発明の第二の課題を解決するため
の手段は、下記の第三の発明および第四の発明に係る記
録媒体及びそれを用いた記録方法により達成される。
【0052】すなわち、本発明の第三の発明は、熱エネ
ルギーを付与することにより、記録媒体を吐出オリフィ
スから吐出して記録を行う記録方法に使用する記録媒体
で、少なくとも多価アルコールと高級脂肪酸とのエステ
ル化物及び着色剤を含有することを特徴とする常温固体
又は半固体の記録媒体である。
【0053】また、本発明の第三の発明は、少なくとも
多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル化物及び着色
剤を含有する常温固体又は半固体の記録媒体を用い、前
記記録媒体を加熱溶融し、更に記録信号に応じた熱エネ
ルギーを付与することにより吐出オリフィスから前記記
録媒体を吐出して記録を行うことを特徴とする記録方法
である。
【0054】また、本発明の第三の発明は、少なくとも
多価アルコールと高級脂肪酸のエステル化物及び着色剤
を含有する常温固体又は半固体の記録媒体を用い、前記
記録媒体を加熱溶融した後、記録媒体を吐出させるため
の吐出オリフィスと、該吐出オリフィスに連通する液路
と、該液路内の記録媒体を吐出させるための熱エネルギ
ーを供給する吐出エネルギー発生手段とを具備した記録
ヘッドを用いて、該吐出エネルギー印加手段により生起
されたバブルを該吐出オリフィスより外気と連通し、前
記記録媒体を吐出して記録を行なうことを特徴とする記
録方法である。
【0055】本発明の第三の発明の記録媒体及び記録方
法は、記録像の定着性、普通紙上における印字品位は勿
論、長期に渡る加熱・冷却というヒートサイクルの後に
も、安定的に熱エネルギーの付与による発泡力で非常に
優れた吐出を発揮する。
【0056】本発明の第三の発明の記録媒体の主成分で
ある多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル化物につ
き詳述する。
【0057】該エステル化物は、多価アルコールと高級
脂肪酸とのエステル化反応により得られる。ここで用い
られる該エステル化物を構成するアルコール成分として
の多価アルコールとしては、例えばグリセリン,ポリグ
リセリン,エチレングリコール,プロピレングリコー
ル,ペンタエリスリトール,トリメチロールプロパン,
ネオペンチルグリコール,ショ糖,ソルビタン,ソルビ
トール等を挙げることができる。
【0058】また、上記エステル化物を構成する酸成分
としての高級脂肪酸としては、各種の飽和又は不飽和の
高級脂肪酸を単独で又は組み合わせて用いることができ
る。その中でもラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチル
酸,ステアリン酸,12−ヒドロキシステアリン酸,エ
ライジン酸,ベヘン酸等の直鎖飽和脂肪酸類が好適であ
る。特に、アルキル基中に水酸基を有する高級脂肪酸は
他成分との相溶性の向上に効果があるため、より好まし
い。
【0059】上記多価アルコールと高級脂肪酸とのエス
テル化反応は、常法に従い加熱脱水することにより実施
できる。より、詳細には、「新界面活性剤」堀口博著、
昭和56年6月1日、三共出版株式会社発行、587〜
611頁に記載の一般的方法に従い実施できる。
【0060】上記の如くして得られる多価アルコールと
高級脂肪酸とのエステル化物は、その分子中に極性基と
しての水酸基を有しているものがエステル化物自体の極
性を高め、その結果、種々の物質との相溶性を更に向上
させる働きをするため好ましい。又、極性の大きな物質
と混合させるためには、分子中の水酸基の数は2つ以上
あることが望ましい。
【0061】具体的には、 (1)グリセリンモノ−12−ヒドロキシステアレート
(融点75℃) (2)グリセリンモノパルミテート(融点55℃) (3)エチレングリコールモノ−12−ヒドロキシステ
アレート(融点65℃) (4)プロピレングリコールモノ−12−ヒドロキシス
テアレート(融点50℃) (5)ペンタエリスリトールモノステアレート(融点5
5℃) (6)ソルビタンモノパルミテート(融点48℃) (7)ソルビタンモノステアレート(融点55℃) 等が挙げられる。
【0062】該エステル化物は種々の物質との相溶性が
良好であるため、熱エネルギーを付与することにより大
きな吐出パワーを発生する物質と混合して記録媒体を構
成することにより、加熱・冷却というヒートサイクルを
繰返しても分離したりしない。そのため吐出安定性が良
好であり、更に、安定性、普通紙上での印字品位が良好
な記録媒体を得ることが出来る。
【0063】本発明の記録媒体において使用されるこれ
らエステル化物の含有量は、記録媒体に対して15〜9
0重量%、好ましくは20〜80重量%の範囲が望まし
い。
【0064】更に、本発明の記録媒体は、熱エネルギー
を効率良く吐出エネルギーに変換する物質として固体発
泡性溶媒を含有するのが好ましいが、該固体発泡性溶媒
質の沸点が150℃〜340℃の範囲にあるものが好ま
しく使用することができる。更に具体的には、例えば、
以下の物質か使用される。
【0065】アセトアミド、バニリン、ベンジル、m−
アセトトルイジン、安息香酸フェニル、2,6−ジメチ
ルキノリン、2,6−ジメトキシフェノール、p−メチ
ルベンジルアルコール、p−ブロモアセトフェノン、ホ
モカテコール、2,3−ジメトキシベンズアルデヒド、
2,4−ジクロルアニリン、ジクロロキシリレン、3,
4−ジクロロアニリン、4−クロロ−m−クレゾール、
p−ブロモフェノール、シュウ酸ジメチル、1−ナフト
ール、ジブチルヒドロキシトルエン、1,3,5−トリ
クロロベンゼン、p−tert−ペンチルフェノール、
デュレン、ジメチル−p−フェニレンジアミン、トラ
ン、スチレングリコール、プロピオンアミド、炭酸ジフ
ェニル、2−クロロナフタレン、アセナフテン、2−ブ
ロモナフタレン、インドール、2−アセチルピロール、
ジベンゾフラン、p−クロロベンジルアルコール、2−
メトキシナフタレン、チグリン酸、p−ジブロモベンゼ
ン、9−ヘプタデカノン、1−テトラデカナミン、1,
8−オクタンジアミン、グルタル酸、2,3−ジメチル
ナフタレン、イミダゾール、2−メチル−8−ヒドロキ
シキノリン、2−メチルインドール、4−メチルビフェ
ニル、3,6−ジメチル−4−オクチン−ジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、エチレ
ンカーボネート、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エ
チル、カルバミン酸ブチル、グリコール酸等。
【0066】これらの物質の記録媒体における含有量
は、20〜90重量%、好ましくは25〜80重量%の
範囲が望ましい。
【0067】本発明の第三の発明の記録媒体に含有する
着色剤としては、従来公知の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、分散染料、建染染料、硫化染料、油溶性染料等
の各種染料及び顔料が有効である。特に好ましく使用し
うる染料としては、上記の第一の発明において示しもの
と同一のカラーインデックス記載の油溶性染料が挙げら
れる。
【0068】これら着色剤の含有量は記録媒体に要求さ
れる特性等に依存して決定され特に制限されるものでは
ないが、一般的には記録媒体中で重量%で約0.2〜3
0%、好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1%
〜10%をしめる割合である。
【0069】また、本発明の第三の発明の記録媒体に
は、必要に応じて常温で液体の有機溶剤、例えば1−ヘ
キサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール等の
アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール等の多価アルコール類、
その他グリコールエーテル類、ケトン類、ケトアルコー
ル類、アミド類、エーテル類、エステル類等の物質を記
録媒体が常温で固体又は半固体状態を保つ程度範囲内で
含有してもかまわない。これら有機溶剤は、熱エネルギ
ーによる記録媒体中に発生する泡を更に大きく成長させ
る。
【0070】上記有機溶剤の含有量は、記録媒体に対し
て0〜10重量%が好ましく、沸点は150℃以上が好
ましい。以上のほか、本発明の記録媒体には、酸化防止
剤、分散剤、防錆剤等の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の記録媒体は、上記の材料を加熱状態で混合する
ことにより得られる。
【0071】次に、本発明の第二の課題を解決するため
の手段は、下記の第四の発明に係る記録媒体及びそれを
用いた記録方法により達成される。
【0072】すなわち、本発明の第四の発明は、記録ヘ
ッドに設けられた吐出口から吐出させ、液滴として飛翔
させて記録を行なう記録方式に使用される記録媒体にお
いて、該記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少な
くとも下記一般式(I)で示されるアミドエステル系化
合物、固体発泡性溶媒及び着色剤を含有することを特徴
とする記録媒体である。
【0073】
【化5】 (式中、R1 、R2 は炭素数12〜32のアルキル基、
3 は水素原子またはメチル基を示す。)
【0074】また、本発明の第四の発明は、記録ヘッド
に設けられた吐出口から吐出させ、液滴として飛翔させ
て記録を行なう記録媒体を用いた記録方法において、該
記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少なくとも上
記一般式(I)で示されるアミドエステル系化合物、固
体発泡性溶媒及び着色剤を含有することを特徴とする記
録方法である。
【0075】また、本発明の第四の発明は、記録媒体を
吐出させるための吐出口と、該吐出口に連通する流路
と、該流路内の記録媒体を吐出させるための熱エネルギ
ーを供給する吐出エネルギー発生手段とを具備した記録
ヘッドを用いて、該吐出エネルギー印加手段により生起
されたバブルを該吐出オリフィスより外気と連通させて
吐出し記録を行なう方式に使用される記録媒体におい
て、該記録媒体が常温で固体又は半固体であり、少なく
とも上記一般式(I)で示されるアミドエステル系化合
物、固体発泡性溶媒及び着色剤を含有することを特徴と
する記録媒体である。
【0076】さらに、本発明の第四の発明は、常温で固
体又は半固体であり、少なくとも上記一般式(I)で示
されるアミドエステル系化合物、固体発泡性溶媒及び着
色剤を含有する記録媒体を用いて、該記録媒体を吐出さ
せるための吐出口と、該吐出口に連通する流路と、該流
路内の記録媒体を吐出させるための熱エネルギーを供給
する吐出エネルギー発生手段とを具備した記録ヘッドを
用いて、該吐出エネルギー印加手段により生起されたバ
ブルを該吐出オリフィスより外気と連通させて記録媒体
を吐出し記録を行なうことを特徴とする記録方法であ
る。
【0077】本発明の第四の発明の記録媒体及び記録方
法は、記録像の定着性、普通紙上における印字品位は勿
論、長期に渡る加熱・冷却というヒートサイクルの後に
も、安定的に熱エネルギーの付与による発泡力で非常に
優れた吐出を発揮する。
【0078】本発明の第四の発明の記録媒体の主成分で
ある上記一般式(I)で示されるアミドエステル系化合
物につき詳述する。
【0079】該アミドエステル系化合物は、アミノアル
コールと高級脂肪酸とのアミド化、エステル化反応によ
り得られる。ここで用いられる該アミドエステル系化合
物を構成する一成分であるアミノアルコールとしては、
例えばモノエタノールアミン、モノイソプロパノールア
ミン等を挙げることができる。
【0080】また、上記アミドエステル系化合物を構成
する高級脂肪酸としては、各種の飽和又は不飽和の高級
脂肪酸を単独で又は組み合わせて用いることができる。
その中でもラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチル酸,
ステアリン酸,ベヘン酸等の直鎖飽和脂肪酸類が好適で
ある。
【0081】上記アミノアルコールと高級脂肪酸とのア
ミド化およびエステル化反応は、常法に従い加熱脱水す
ることにより実施できる。より、詳細には、例えば「新
版脂肪酸化学」稲葉恵一、平野二郎著、昭和56年9月
5日、株式会社幸書房発行、184〜188頁、161
〜173頁に記載の一般的方法に従い実施できる。
【0082】上記の如くして得られるアミドエステル系
化合物は、その分子中に極性基としてのアミド基を有し
ていることが重要であり、該アミド基がアミドエステル
系化合物自体の極性を高め、その結果、種々の物質との
相溶性を更に向上させる働きをする。
【0083】具体的には、
【0084】
【表1】 R123 融点(℃) (11) C22452245 H 101 (12) C18371837 H 90 (13) C16331633 H 86 (14) C14291429 H 81 (15) C18371837 CH3 82 (16) C14291429 CH3 74 (17) C22452245 CH3 94 等が挙げられる。上記のR1 、R2 、R3 は前記一般式
のR1 、R2 、R3 に対応する。
【0085】該アミドエステル系化合物は種々の物質と
自由に混合することができるため、熱エネルギーを付与
することにより大きな吐出パワーを発生する物質と混合
して記録媒体を構成することにより、定着性、普通紙上
での印字品位が良好で且つ上記記録方式での吐出安定性
の高い記録媒体を得ることが出来る。
【0086】本発明の記録媒体において使用されるこれ
らアミドエステル系化合物の含有量は、記録媒体に対し
て15〜90重量%、好ましくは20〜80重量%の範
囲が望ましい。
【0087】更に、本発明の記録媒体は、熱エネルギー
を効率良く吐出エネルギーに変換する物質として固体発
泡性溶媒を含有するが、該固体発泡性溶媒質の沸点が1
50℃〜340℃の範囲にあるものが好ましく使用する
ことができる。更に具体的には、例えば、以下の物質か
使用される。
【0088】アセトアミド、バニリン、ベンジル、m−
アセトトルイジン、安息香酸フェニル、2,6−ジメチ
ルキノリン、2,6−ジメトキシフェノール、p−メチ
ルベンジルアルコール、p−ブロモアセトフェノン、ホ
モカテコール、2,3−ジメトキシベンズアルデヒド、
2,4−ジクロルアニリン、ジクロロキシリレン、3,
4−ジクロロアニリン、4−クロロ−m−クレゾール、
p−ブロモフェノール、シュウ酸ジメチル、1−ナフト
ール、ジブチルヒドロキシトルエン、1,3,5−トリ
クロロベンゼン、p−tert−ペンチルフェノール、
デュレン、ジメチル−p−フェニレンジアミン、トラ
ン、スチレングリコール、プロピオンアミド、炭酸ジフ
ェニル、2−クロロナフタレン、アセナフテン、2−ブ
ロモナフタレン、インドール、2−アセチルピロール、
ジベンゾフラン、p−クロロベンジルアルコール、2−
メトキシナフタレン、チグリン酸、p−ジブロモベンゼ
ン、9−ヘプタデカノン、1−テトラデカナミン、1,
8−オクタンジアミン、グルタル酸、2,3−ジメチル
ナフタレン、イミダゾール、2−メチル−8−ヒドロキ
シキノリン、2−メチルインドール、4−メチルビフェ
ニル、3,6−ジメチル−4−オクチン−ジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、エチレ
ンカーボネート、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エ
チル、カルバミン酸ブチル、グリコール酸等。
【0089】これらの物質の記録媒体における含有量
は、20〜90重量%、好ましくは25〜80重量%の
範囲が望ましい。
【0090】本発明の第四の発明の記録媒体に含有する
着色剤としては、従来公知の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、分散染料、建染染料、硫化染料、油溶性染料等
の各種染料及び顔料が有効である。特に好ましく使用し
うる染料としては、上記の第一の発明において示しもの
と同一のカラーインデックス記載の油溶性染料が挙げら
れる。
【0091】これら着色剤の含有量は記録媒体に要求さ
れる特性等に依存して決定され特に制限されるものでは
ないが、一般的には記録媒体中で重量%で約0.2〜3
0%、好ましくは0.5〜20%、より好ましくは1%
〜10%をしめる割合である。
【0092】また、本発明の第四の発明の記録媒体に
は、必要に応じて常温で液体の有機溶剤、例えば1−ヘ
キサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール等の
アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール等の多価アルコール類、
その他グリコールエーテル類、ケトン類、ケトアルコー
ル類、アミド類、エーテル類、エステル類等の物質を記
録媒体が常温で固体又は半固体状態を保つ程度範囲内で
含有してもかまわない。これら有機溶剤は、熱エネルギ
ーによる記録媒体中に発生する泡を更に大きく成長させ
る。
【0093】上記有機溶剤の含有量は、記録媒体に対し
て0〜10重量%が好ましく、沸点は150℃以上が好
ましい。以上のほか、本発明の記録媒体には、酸化防止
剤、分散剤、防錆剤等の各種添加剤を含有してもよい。
【0094】本発明の記録媒体は、上記の材料を加熱状
態で混合することにより得られる。
【0095】次に、本発明の第一〜第四の発明の記録媒
体を用いた記録方法について説明する。図1に本発明で
使用する記録装置の一例を示す。記録ヘッド6は、図2
(a),(b)に示すように、基板61上に平行に並べ
られた壁68と、液室65を形成する壁69とが設けら
れている。更に、壁68、69の上には透明な天板64
が配置される。図2(a)では、記録ヘッド6の内部を
見やすくするため、天板64を壁68、69から離して
示してある。天板64にはインク供給口67が形成さ
れ、インク供給口67より液室65に溶融した記録媒体
が流入する。壁68と壁68の間、壁69と壁68の間
は溶融した記録媒体が通るノズル62となっており、各
ノズル62の途中の基板61上には、記録媒体に記録信
号に応じた熱エネルギーを付与するためのヒータ63が
設けられている。ヒータ63からの熱エネルギーにより
記録媒体中に泡が発生し、記録媒体がノズル62の吐出
オリフィス62aから吐出する。
【0096】記録ヘッド6には加熱手段7が設けられて
いて、記録ヘッド6を記録媒体の融点よりも10〜20
℃高い温度に加熱して記録媒体を溶融状態に保つ。5は
ヘッド駆動回路、8は外部電源である。
【0097】次に、本発明の記録媒体を用いたもう一つ
の記録方法について説明する。記録ヘッドを図3
(a),(b)に、記録方法の記録原理を図4、図5に
示す。
【0098】図4、図5は、各々本発明の記録方法の記
録原理を示したものである。ここで用いた記録ヘッド
(図3参照)には、ヒータ12の位置をオリフィス15
の方向に近づけた位置に設けてある。これはバブルを外
気と連通させるために最も簡便にとれる手法である。し
かしながら、単にヒーターを吐出口に近ずけるだけでは
バブルを外気と連通させる上記の条件をみたすことはで
きない。したがって、本発明の上記の条件を満たすため
には、ヒーターの発生する熱エネルギー量(ヒーターの
構成、形成材料、駆動条件、面積、ヒーターの設けられ
る基体の熱容量等)、インク物性、記録ヘッドの各部の
大きさ(吐出口とヒーター間の距離、吐出口や液路の幅
及び高さ)などを所望に応じて選択することにより、バ
ブルを所望の状態で外気と連通させることができる。
【0099】図4(a)、図5(a)は発泡前の状態を
示すものである。まず加熱用ヒータ18に電流を流し、
記録ヘッド全体を加熱し、固体インクを溶解する。固体
インクを液化した後、ヒータ12に瞬間的に電流を流し
パルス的にヒータ近傍のインクを加熱すると、インク1
3は急激な沸騰を起こし勢いよくバブル16が発生し、
膨張を始める(図4(b)、図5(b)参照)。バブル
は膨張を続け、特にイナータンス(慣性)の小さいオリ
フィス側へ成長し、更にオリフィスから突き抜け外気と
連通する(図4(c)、図5(c)参照)。バブルより
オリフィス側のインクは、この瞬間までにバブルから与
えられた運動量のために前方へ飛び出し、やがて独立な
液滴17となって紙などの被記録媒体へ飛翔する(図4
(d)、図5(d)参照)。オリフィス側先端部に生じ
た空隙には、後方のインクの表面張力とノズル壁との濡
れによって新たなインクが満たされ、吐出前の状態に戻
る。
【0100】ここで、本発明の上記の記録方法では、記
録ヘッドとしてヒ−タから吐出口方向のイナ−タンスが
小さい構造をとることが可能であり、かつ、生起したバ
ブルの運動量が効率よく液滴に享受されるため、インク
の物性として従来の記録方法では吐出速度が遅いものも
の、例えば、常温で固体系のインクであって、融点以上
に加熱して液化した液体の物性が液滴の吐出に好ましい
ものでなくても(例えば、粘度が高い等)、本発明の記
録方法では安定的、かつ、高速に吐出することが可能な
のである。
【0101】また、本発明で吐出エネルギ−印加手段に
より生起されたバブルを吐出口より外気と連通させる場
合には、インクミストの発生を完全に抑え、かつ、バブ
ルの外気との連通効率を上げるため、より好ましくは、
本発明者らが、既に、提案した特開平2−112832
号公報、特開平2−112833号公報、特開平2−1
12834号公報等に記載された条件でバブルを吐出口
より外気と連通することが好ましい。
【0102】図6に示す装置は、本発明の記録方法を実
施するための装置で、タンク41に収容された記録媒体
は、供給路42を通って記録ヘッド6に供給される。記
録ヘッド6は、図2および図3で説明したものと同様で
ある。タンク41、供給路42及び記録ヘッド6には、
加熱手段40及び7が設けられており、記録装置駆動時
に加熱手段40及び7の熱により装置内の記録媒体が液
状に保たれる。加熱手段40及び7は、温度制御手段4
6により所定温度に設定される。記録ヘッド6には、駆
動回路45より記録信号が送られ、記録信号に応じて記
録ヘッド6のヒータ63を発熱させる。
【0103】この様にして、タンク41内の記録媒体
は、液状に保たれたまま記録ヘッド6に供給され、記録
信号に応じて記録ヘッドの吐出オリフィスから小滴とな
って吐出して記録紙44上に記録像を形成する。
【0104】
【実施例】次に実施例、比較例を挙げて本発明を更に詳
細に説明する。
【0105】○イソフタル酸ジメチル及び着色剤を含有
する記録媒体 実施例1 図3に示す記録ヘッドと同様のものを用いて画像形成を
行なった。この記録ヘッドは、基板91上に各液流路9
2を隔てるように配置された壁99と、該壁に接するガ
ラスの透明天板94と、各液流路92に設けられたヒー
タ93より構成されている。ヒータ93は図示しない電
極によって画信号に応じて通電される。液路92、ヒー
タ93、オリフィス92aで構成されるノズルの寸法は
高さが23μm、幅が35μm、ヒータのサイズが幅2
8μm×長さ30μm、ヒータ位置はその最もオリフィ
ス側の端からオリフィスまでの長さが30μmであり、
1インチ当たり400ノズルの密度で44ノズル配置し
た。また、この記録ヘッドは図6に示した記録装置を用
いて記録を行なった。
【0106】この記録ヘッドに、 C.I. Solvent Black 3 5重量% イソフタル酸ジメチル 70重量% カルナバワックス 25重量% よりなる各配合成分を95℃で容器中で撹拌し、均一に
混合溶解させ、加熱したままフィルタで不溶物を瀘過し
た後、冷却し固体状態のインクを得た。該インクを記録
ヘッドを95℃に昇温した状態でインク供給口より供給
し吐出を試みた。
【0107】記録ヘッドのヒータ93の駆動条件は、駆
動電圧を15.0Vとし、3μsecのパルス幅、駆動
周波数400Hzで駆動した。
【0108】その結果、液滴の吐出速度は約12m/s
ecで、吐出速度のばらつきも少なく良好な吐出状態で
あった。
【0109】次に、1画素毎の市松模様になるように画
信号を16個のヒータ93に与えてインクを吐出し、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、安定し
て滲みの発生がない高品位な画像記録が可能であった。
また、この画像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像
を手でこすっても汚れは発生しなかった。
【0110】実施例2 実施例1と同一の記録ヘッドを用いて画像形成を行なっ
た。この記録ヘッドに C.I. Solvent Yellow 162 3.0重量% イソフタル酸ジメチル 83.0重量% キャンデリラワックス 14.0重量% よりなる各配合成分を100℃で容器中で撹拌し、均一
に混合溶解させた後、加熱したままフィルタで不溶物を
瀘過した後、冷却し固体状態のインクをえた。該インク
を記録ヘッドを100℃に昇温した状態でインク供給口
より供給し吐出を試みた。
【0111】記録ヘッドのヒータ93の駆動条件は、第
一の信号として、駆動電圧8.0V、12.5μsec
のパルスを、第二の信号として駆動電圧15.0V、
2.5μsecを連続して、繰り返し周期1000μs
ec(1kHz)で駆動した。
【0112】その結果、液滴の吐出速度は約13m/s
ecで、吐出速度のばらつきも少なく良好な吐出状態で
あった。
【0113】次に、1画素毎の市松模様になるように画
信号を16個のヒータ93に与えてインクを吐出、普通
紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、安定して
滲みの発生がない高品位な画像記録が可能であり、この
画像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像を手でこす
っても汚れは発生しなかった。
【0114】実施例3 実施例1と同一の記録ヘッドを用いて画像形成を行なっ
た。この記録ヘッドに C.I. Solvent Red 49 3重量% イソフタル酸ジメチル 60重量% べヘン酸 37重量% よりなる各配合成分を95℃で容器中で撹拌し、均一に
混合溶解させた後、加熱したまま不溶物をフィルタで瀘
過した後、冷却し固体状態のインクを得た。該インクを
記録ヘッドを95℃に昇温した状態でインク供給口より
供給し吐出を試みた。
【0115】記録ヘッドのヒータ12の駆動条件は、第
一の信号として、駆動電圧8.0V、10.0μsec
のパルスを、第二の信号として駆動電圧15.0V、
2.5μsecを連続して加え、さらに、第一の信号の
前に0.5μsecのパルスを1.4μsecの繰り返
し周期で8パルス加え、前記3つの信号を繰り返し周期
1000μsec(1kHz)で駆動した。
【0116】その結果、液滴の吐出速度は約10m/s
ecで、吐出速度のばらつきも少なく良好な吐出状態で
あった。
【0117】次に、1画素毎の市松模様になるように画
信号を16個のヒータ93に与えてインクを吐出し、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、安定し
て滲みの発生がない高品位な画像記録が可能であり、こ
の画像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像を手でこ
すっても汚れは発生しなかった。
【0118】比較例1 実施例1の記録媒体中に含有するイソフタル酸ジメチル
を除き、その含有量をカルナバワックスに置換した成分
を実施例1と同様に処理して比較例1の記録媒体を得
た。
【0119】比較例2 実施例2の記録媒体中に含有するイソフタル酸ジメチル
を除き、その含有量をキャンデリラワックスに置換した
成分を実施例1と同様に処理して比較例2の記録媒体を
得た。
【0120】比較例3 実施例3の記録媒体中に含有するイソフタル酸ジメチル
を除き、その含有量をベヘン酸に置換した成分を実施例
1と同様に処理して比較例3の記録媒体を得た。
【0121】これら比較例1〜3の記録媒体を実施例1
と同一の記録ヘッドを用いて吐出を試みた。その結果、
記録ヘッドのオリフィスより記録媒体の液滴を吐出させ
ることができなかった。そこで比較例1〜3の記録媒体
より着色材を除いた系にて天板94をはずして発泡状態
を観察したところ、発泡が非常に小さいことが確認され
た。
【0122】○2,2−ジメチロールペンタン及び着色
剤を含有する記録媒体 実施例4 図3に示す記録ヘッドと同様のものを用いて画像形成を
行なった。この記録ヘッドは、基板91上に各液流路9
2を隔てるように配置された壁99と、該壁に接するガ
ラスの透明天板94と、各液流路92に設けられたヒー
タ93より構成されている。ヒータ93は図示しない電
極によって画信号に応じて通電される。液路92、ヒー
タ93、オリフィス92aで構成されるノズルの寸法は
高さが23μm、幅が35μm、ヒータのサイズが幅2
8μm×長さ30μm、ヒータ位置はその最もオリフィ
ス側の端からオリフィスまでの長さが30μmであり、
1インチ当たり400ノズルの密度で44ノズル配置し
た。また、この記録ヘッドは図6に示した記録装置を用
いて記録を行なった。
【0123】この記録ヘッドに、 C.I. Solvent Red 49 5重量% 2,2−ジメチロールペンタン 70重量% キャンデリラワックス 25重量% よりなる各配合成分を95℃で容器中で撹拌し、均一に
混合溶解させ、加熱したままフィルタで不溶物を瀘過し
た後、冷却し固体状態のインクを得た。該インクを記録
ヘッドを95℃に昇温した状態でインク供給口より供給
し吐出を試みた。
【0124】記録ヘッドのヒータ93の駆動条件は、駆
動電圧を15.0Vとし、3μsecのパルス幅、駆動
周波数400Hzで駆動した。
【0125】その結果、液滴の吐出速度は約10m/s
ecで、吐出速度のばらつきも少なく良好な吐出状態で
あった。
【0126】次に、1画素毎の市松模様になるように画
信号を16個のヒータ93に与えてインクを吐出し、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、安定し
て滲みの発生がない高品位な画像記録が可能であった。
また、この画像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像
を手でこすっても汚れは発生しなかった。
【0127】実施例5 実施例4と同一の記録ヘッドを用いて画像形成を行なっ
た。この記録ヘッドに C.I. Solvent Blue 38 3.0重量% 2,2−ジメチロールペンタン 83.0重量% カルナバワックス 14.0重量% よりなる各配合成分を100℃で容器中で撹拌し、均一
に混合溶解させた後、加熱したままフィルタで不溶物を
瀘過した後、冷却し固体状態のインクをえた。該インク
を記録ヘッドを100℃に昇温した状態でインク供給口
より供給し吐出を試みた。
【0128】記録ヘッドのヒータ93の駆動条件は、第
一の信号として、駆動電圧8.0V、12.5μsec
のパルスを、第二の信号として駆動電圧15.0V、
2.5μsecを連続して、繰り返し周期1000μs
ec(1kHz)で駆動した。
【0129】その結果、液滴の吐出速度は約11m/s
ecで、吐出速度のばらつきも少なく良好な吐出状態で
あった。
【0130】次に、1画素毎の市松模様になるように画
信号を16個のヒータ93に与えてインクを吐出、普通
紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、安定して
滲みの発生がない高品位な画像記録が可能であり、この
画像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像を手でこす
っても汚れは発生しなかった。
【0131】実施例6 実施例4と同一の記録ヘッドを用いて画像形成を行なっ
た。この記録ヘッドに C.I. Solvent Yellow 162 3重量% 2,2−ジメチロールペンタン 57重量% ステアリン酸 40重量% よりなる各配合成分を95℃で容器中で撹拌し、均一に
混合溶解させた後、加熱したまま不溶物をフィルタで瀘
過した後、冷却し固体状態のインクを得た。該インクを
記録ヘッドを95℃に昇温した状態でインク供給口より
供給し吐出を試みた。
【0132】記録ヘッドのヒータ12の駆動条件は、第
一の信号として、駆動電圧8.0V、10.0μsec
のパルスを、第二の信号として駆動電圧15.0V、
2.5μsecを連続して加え、さらに、第一の信号の
前に0.5μsecのパルスを1.4μsecの繰り返
し周期で8パルス加え、前記3つの信号を繰り返し周期
1000μsec(1kHz)で駆動した。
【0133】その結果、液滴の吐出速度は約11m/s
ecで、吐出速度のばらつきも少なく良好な吐出状態で
あった。
【0134】次に、1画素毎の市松模様になるように画
信号を16個のヒータ93に与えてインクを吐出し、普
通紙(市販のコピー用紙)に付着させたところ、安定し
て滲みの発生がない高品位な画像記録が可能であり、こ
の画像の定着時間は短く、記録後5秒後に画像を手でこ
すっても汚れは発生しなかった。
【0135】比較例4 実施例4の記録媒体中に含有する2,2−ジメチロール
ペンタンを除き、その含有量をキャンデリラワックスに
置換した成分を実施例4と同様に処理して比較例4の記
録媒体を得た。
【0136】比較例5 実施例5の記録媒体中に含有する2,2−ジメチロール
ペンタンを除き、その含有量をカルナバワックスに置換
した成分を実施例4と同様に処理して比較例5の記録媒
体を得た。
【0137】比較例6 実施例6の記録媒体中に含有する2,2−ジメチロール
ペンタンを除き、その含有量をステアリン酸に置換した
成分を実施例4と同様に処理して比較例6の記録媒体を
得た。
【0138】これら比較例4〜6の記録媒体を実施例4
と同一の記録ヘッドを用いて吐出を試みた。
【0139】その結果、記録ヘッドのオリフィスより記
録媒体の液滴を吐出させることができなかった。そこで
比較例4〜6の記録媒体より着色材を除いた系にて天板
94をはずして発泡状態を観察したところ、発泡が非常
に小さいことが確認された。
【0140】○多価アルコールと高級脂肪酸のエステル
化物及び着色剤を含有する記録媒体 実施例7 エチレンカーボネート 48重量% 例示化合物(1) 47重量% C.I.Solvent Blue 35 5重量%
【0141】実施例8 エチレンカーボネート 42重量% 例示化合物(4) 54重量% C.I.Solvent Black 3 4重量%
【0142】実施例9 エチレンカーボネート 40重量% 例示化合物(3) 54重量% C.I.Solvent Red 122 6重量%
【0143】実施例10 グリコール酸 51重量% 例示化合物(4) 43重量% C.I.Solvent Yellow 14 6重量%
【0144】実施例11 グリコール酸 48重量% 例示化合物(1) 47重量% C.I.Solvent Red 24 5重量%
【0145】上記の実施例7〜11よりなる各配合成分
を110℃で容器中で撹拌し、均一に混合溶解させた
後、加熱したまま不溶物をフィルタで瀘過した後、冷却
し固体状態の記録媒体(インク)を得た。
【0146】比較例7 実施例7の記録媒体中に含有する例示化合物(1)を除
き、その含有量をステアリン酸に置換した成分を実施例
7と同様に処理して比較例7の記録媒体を得た。
【0147】比較例8 実施例8の記録媒体中に含有する例示化合物(4)を除
き、その含有量をセチルアルコールに置換した成分を実
施例7と同様に処理して比較例8の記録媒体を得た。
【0148】比較例9 実施例9の記録媒体中に含有する例示化合物(3)を除
き、その含有量をパラフィンワックス(HNP−11、
日本精蝋(株)製)に置換した成分を実施例8と同様に
処理して比較例9の記録媒体を得た。
【0149】比較例10 実施例10の記録媒体中に含有する例示化合物(4)を
除き、その含有量をマイクロクリスタリンワックス(H
i−Mic1080、日本精蝋(株)製)に置換した成
分を実施例7と同様に処理して比較例10の記録媒体を
得た。
【0150】比較例11 実施例11の記録媒体中に含有する例示化合物(1)を
除き、その含有量をステアリルアルコールに置換した成
分を実施例7と同様に処理して比較例11の記録媒体を
得た。
【0151】上記の実施例7〜11、及び比較例7〜1
1で得られた記録媒体を、実施例1と同一の記録ヘッド
及び実施例3と同一の駆動条件にて吐出させ、下記の
〈定着性試験〉、〈印字品位(にじみ)評価〉、〈ヒー
トサイクル試験結果〉をそれぞれ実施した。試験、評価
方法及び結果を以下に示す。
【0152】〈定着性試験結果〉前述の条件にて、1画
素毎の市松模様になるように画信号を16個のヒータ9
3に与えてインクを吐出し、普通紙(市販のコピー用
紙)に付着させたところ、画像の定着時間は実施例7〜
11及び比較例7〜11のいずれの記録媒体を用いた場
合にも短く、記録後5秒後に画像を手でこすっても汚れ
は発生しなかった。
【0153】〈印字品位(にじみ)評価〉上記の定着性
試験にて作成した画像の記録ヘッドを顕微鏡を用いて観
察したところ、実施例7〜11の記録媒体を用いたもの
は、にじみのないエッジのシャープな真円に近いドット
形状を有していた。ところが、比較例7〜11の記録媒
体を用いたものは、不規則なにじみが発生しているのが
認められた。
【0154】〈ヒートサイクル試験法〉記録媒体30g
をデュラン製ショット耐熱瓶に入れ、環境温度を室温
(25℃)から10℃/1minの割合で下記の目的温
度まで上昇させ、そのまま30分間温度を加熱状態で保
持した後、加熱時と同様に10℃/1minの割合で温
度を室温まで降下させ30分間室温状態を保持した。こ
のサイクルを8回繰り返し行った。
【0155】加熱温度 (ヒートサイクル試験) サンプル名 最高加熱温度 実施例7〜9の記録媒体 100℃ 実施例10〜11の記録媒体 70℃ 比較例7〜9の記録媒体 100℃ 比較例10〜11の記録媒体 70℃ 実施例7〜11、及び比較例7〜11について試験結果
を以下に示す。
【0156】〈ヒートサイクル試験結果〉実施例7〜1
1の記録媒体については、ヒートサイクル試験後におい
ても吐出状態の異常は認められず、試験前の吐出状態と
何ら変化はなかった。しかしながら、比較例7〜11の
記録媒体については、ヒートサイクル試験後において、
連続吐出性が低下し、不吐出現象が頻繁に見られた。そ
こで比較例7〜11の記録媒体から色材のみを除いた固
体溶媒のみを組成物を作成し、耐熱瓶に入れ前述のヒー
トサイクル試験を再度実施した。その結果、これらの組
成物においては各構成成分が分離しているのが認められ
た。
【0157】○アミドエステル系化合物、固体発泡性溶
媒及び着色剤を含有する記録媒体 実施例12 例示化合物(11) 25重量% 1,12−ドデカンジオール 30重量% エチレンカーボネート 40重量% C.I.Solvent Black 3 5重量%
【0158】実施例13 例示化合物(12) 30重量% 12−ヒドロキシステアリン酸モノグリセライド 19重量% エチレンカーボネート 16重量% アセトアミド 30重量% C.I.Solvent Black 3 5重量%
【0159】実施例14 例示化合物(13) 60重量% カルバミン酸エチル 20重量% エチレンカーボネート 14重量% C.I.Solvent Red 49 6重量%
【0160】実施例15 例示化合物(14) 18重量% 1,10−ドデカンジオール 35重量% エチレンカーボネート 19重量% シュウ酸ジメチル 21重量% C.I.Solvent Yellow 162 7重量%
【0161】実施例16 例示化合物(15) 50重量% アセトアミド 45重量% C.I.Solvent Blue 38 5重量%
【0162】上記の実施例12〜16よりなる各配合成
分を100℃で容器中で撹拌し、均一に混合溶解させた
後、加熱したまま不溶物をフィルタで瀘過した後、冷却
し固体状態の記録媒体(インク)を得た。
【0163】上記の実施例12〜16で得られた記録媒
体を用いて市販のコピ−用紙に記録を行った。記録ヘッ
ドとしては、実施例12の記録媒体は下記の構成からな
る前記図2に示したものを、実施例13〜16の記録媒
体に関しては下記の構成からなる前記図3に示したもの
を用いた。記録装置は図6に示すものを用いた。
【0164】*実施例12の記録媒体を印字するのに用
いた記録ヘッドの構成 ノズル寸法:高さ30μm,幅30μm ノズル配列密度:400ノズル/1インチ ノズル数:48ノズル ヒーターサイズ:幅27μm×長さ135μm ヒータ位置(最もオリフィス側の端からオリフィスまで
の長さ):140μm 駆動条件:ヒ−タ電圧26V、パルス幅7μsec.、
駆動周波数100Hz 動作条件(加熱温度):110℃(温度制御手段46で
タンク41、供給路42及び記録ヘッド6を加熱し
た。)
【0165】*実施例13〜16の記録媒体を印字する
のに用いた記録ヘッドの構成 ノズル寸法:高さ26μm,幅38μm ノズル配列密度:400ノズル/1インチ ノズル数:48ノズル ヒーターサイズ:幅30μm×長さ42μm ヒータ位置(最もオリフィス側の端からオリフィスまで
の長さ):22μm 駆動条件:ヒ−タ電圧16V、パルス幅2.5μse
c.、駆動周波数1KHz 動作条件(加熱温度):110℃(温度制御手段46で
タンク41、供給路42及び記録ヘッド6を加熱し
た。)
【0166】また、比較例として、実施例12〜14の
記録媒体中に含有するアミドエステル系化合物(11)
〜(13)を除き、その含有量をパラフィンワックスに
置換した成分を実施例12と同様に処理して比較例12
〜14の記録媒体を得た。
【0167】○記録媒体の吐出状態の評価 連続して記録媒体の吐出を行い、1時間後の記録媒体の
吐出状態(目詰まりの有無、吐出速度の変化等)でみ
た。更に、記録媒体の吐出終了後、温度制御手段46を
駆動したまま、吐出を行わずに24時間放置した後、再
び吐出を行い吐出状態を評価した。(目詰まりの有
無)。吐出状態の評価は、連続して並んだ24本のノズ
ルから記録媒体を吐出させて行った。
【0168】*定着性の評価 画素毎の市松模様になるように画信号を16個のヒ−タ
63に与えて記録媒体を吐出させ、コピ−用紙に記録さ
せて10秒後に記録像をろ紙(商品名:No.5C、東
洋ろ紙(株)製)にて擦り評価した。
【0169】*にじみ評価 定着性の評価のときと同じ記録パターンをコピ−用紙に
記録し、この記録パターンを構成する各ドットについ
て、にじみの有無を顕微鏡で観察して、にじみの発生す
る割合を評価した。実施例12〜16について、評価結
果を以下に示す。
【0170】1時間連続吐出後の吐出状態については、
いずれの実施例においても目詰まりは発生せず、また吐
出速度の変化もみられなかった。24時間放置後の吐出
状態については、いずれの実施例においても目詰まりは
発生しなかった。
【0171】定着については、いずれの実施例において
も10秒以内に完了し、記録像をろ紙で擦っても汚れは
認められなかった。にじみについては、いずれの実施例
においてもにじみの発生したドットは確認されなかっ
た。
【0172】一方、比較例12〜14では、連続吐出の
途中で記録媒体の吐出が停止し、試験を続行させること
ができなかつた。また、24時間放置後の吐出において
も同様に吐出が停止した。記録媒体成分の相溶性が不十
分であったため、記録ヘッド液室内にて構成成分の分離
が生じたことに起因すると推測される。また、記録画像
の定着性は比較的良好であったが、ドットのにじみが観
察された。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第一の発
明の記録媒体及びそれを用いた記録方法によれば、記録
媒体に少なくともイソフタル酸ジメチル及び着色剤を含
有しているため、記録像の定着性に優れると供に、普通
紙に対してもにじみのない高品位の記録画像を得ること
ができる。
【0174】本発明の第二の発明の記録媒体及びそれを
用いた記録方法によれば、記録媒体に少なくとも2,2
−ジメチロールペンタン及び着色剤を含有しているた
め、記録像の定着性に優れると供に、普通紙に対しても
にじみのない高品位の記録画像を得ることができる。
【0175】本発明の第三の発明の記録媒体及びそれを
用いた記録方法によれば、記録媒体に少なくとも多価ア
ルコールと高級脂肪酸とのエステル化物及び着色剤を含
有しているため、記録像の定着性に優れると共に、記録
媒体における各構成成分間の相溶性が良く、そのため長
期間に渡る加熱、冷却のヒートサイクルを繰り返し行っ
ても記録媒体は何ら変化しないため、非常に安定であり
且つ保存安定性の高い記録媒体が得られる。
【0176】本発明の第四の発明の記録媒体及びそれを
用いた記録方法によれば、記録媒体に少なくともアミド
エステル系化合物、固体発泡性溶媒及び着色剤を含有し
ているため、記録像の定着性に優れると共に、記録媒体
における各構成成分間の相溶性が良く、そのため長期間
に渡る加熱、冷却のヒートサイクルを繰り返し行っても
記録媒体は何ら変化しないため、非常に安定であり且つ
保存安定性の高い記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における記録媒体の発泡状態を観察でき
るようにした記録装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1の記録装置で使用した記録ヘッドを示す概
略図である。
【図3】本発明の実施例に用いた記録ヘッドの概略図で
ある。
【図4】本発明の記録方法の吐出状態の一例を示す模式
図である。
【図5】本発明の記録方法の吐出状態の他の例を示す模
式図である。
【図6】本発明の記録媒体を使用する記録装置の一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 顕微鏡 2 ストロボ 6 記録ヘッド 7 加熱手段 11 基板 12,63,93 ヒータ 13 インク 14 天板 15 オリフィス 16 泡(バブル) 17 液滴 18 加熱用ヒータ 41 タンク 42 供給路 44 記録紙 46 温度制御手段 62,92 ノズル 62a,92a 吐出オリフィス 67,97 インク供給口

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐出
    させ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録方式に使
    用される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体又
    は半固体であり、少なくともイソフタル酸ジメチル及び
    着色剤を含有することを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐出
    させ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録媒体を用
    いた記録方法において、該記録媒体が常温で固体又は半
    固体であり、少なくともイソフタル酸ジメチル及び着色
    剤を含有することを特徴とする記録方法。
  3. 【請求項3】 記録媒体を吐出させるための吐出口と、
    該吐出口に連通する流路と、該流路内の記録媒体を吐出
    させるための熱エネルギーを供給する吐出エネルギー発
    生手段とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出エネル
    ギー発生手段により生起されたバブルを該吐出オリフィ
    スより外気と連通させて吐出し記録を行なう方式に使用
    される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体又は
    半固体であり、少なくともイソフタル酸ジメチル及び着
    色剤を含有することを特徴とする記録媒体。
  4. 【請求項4】 常温で固体又は半固体であり、少なくと
    もイソフタル酸ジメチル及び着色剤を含有する記録媒体
    を用いて、該記録媒体を吐出させるための吐出口と、該
    吐出口に連通する流路と、該流路内の記録媒体を吐出さ
    せるための熱エネルギーを供給する吐出エネルギー発生
    手段とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出エネルギ
    ー発生手段により生起されたバブルを該吐出オリフィス
    より外気と連通させて記録媒体を吐出し記録を行なうこ
    とを特徴とする記録方法。
  5. 【請求項5】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐出
    させ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録方式に使
    用される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体又
    は半固体であり、少なくとも2,2−ジメチロールペン
    タン及び着色剤を含有することを特徴とする記録媒体。
  6. 【請求項6】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐出
    させ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録媒体を用
    いた記録方法において、該記録媒体が常温で固体又は半
    固体であり、少なくとも2,2−ジメチロールペンタン
    及び着色剤を含有することを特徴とする記録方法。
  7. 【請求項7】 記録媒体を吐出させるための吐出口と、
    該吐出口に連通する流路と、該流路内の記録媒体を吐出
    させるための熱エネルギーを供給する吐出エネルギー発
    生手段とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出エネル
    ギー発生手段により生起されたバブルを該吐出オリフィ
    スより外気と連通させて吐出し記録を行なう方式に使用
    される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体又は
    半固体であり、少なくとも2,2−ジメチロールペンタ
    ン及び着色剤を含有することを特徴とする記録媒体。
  8. 【請求項8】 常温で固体又は半固体であり、少なくと
    も2,2−ジメチロールペンタン及び着色剤を含有する
    記録媒体を用いて、該記録媒体を吐出させるための吐出
    口と、該吐出口に連通する流路と、該流路内の記録媒体
    を吐出させるための熱エネルギーを供給する吐出エネル
    ギー発生手段とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出
    エネルギー発生手段により生起されたバブルを該吐出オ
    リフィスより外気と連通させて記録媒体を吐出し記録を
    行なうことを特徴とする記録方法。
  9. 【請求項9】 熱エネルギーを付与することにより、記
    録媒体を吐出オリフィスから吐出して記録を行う記録方
    法に使用する記録媒体で、少なくとも多価アルコールと
    高級脂肪酸とのエステル化物及び着色剤を含有すること
    を特徴とする常温固体又は半固体の記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記記録媒体が少なくとも沸点150
    ℃〜340℃の固体発泡性溶媒を含有する請求項9記載
    の記録媒体。
  11. 【請求項11】 少なくとも多価アルコールと高級脂肪
    酸とのエステル化物及び着色剤を含有する常温固体又は
    半固体の記録媒体を用い、前記記録媒体を加熱溶融し、
    更に記録信号に応じた熱エネルギーを付与することによ
    り吐出オリフィスから前記記録媒体を吐出して記録を行
    うことを特徴とする記録方法。
  12. 【請求項12】 前記記録媒体が少なくとも沸点150
    ℃〜340℃の固体発泡性溶媒を含有する請求項11記
    載の記録方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも多価アルコールと高級脂肪
    酸のエステル化物及び着色剤を含有する常温固体又は半
    固体の記録媒体を用い、前記記録媒体を加熱溶融した
    後、記録媒体を吐出させるための吐出オリフィスと、該
    吐出オリフィスに連通する液路と、該液路内の記録媒体
    を吐出させるための熱エネルギーを供給する吐出エネル
    ギー発生手段とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出
    エネルギー発生手段により生起されたバブルを該吐出オ
    リフィスより外気と連通し、前記記録媒体を吐出して記
    録を行なうことを特徴とする記録方法。
  14. 【請求項14】 前記記録媒体が少なくとも沸点150
    ℃〜340℃の固体発泡性溶媒を含有する請求項13記
    載の記録方法。
  15. 【請求項15】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐
    出させ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録方式に
    使用される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体
    又は半固体であり、少なくとも下記一般式(I)で示さ
    れるアミドエステル系化合物、固体発泡性溶媒及び着色
    剤を含有することを特徴とする記録媒体。 【化1】 (式中、R1 、R2 は炭素数12〜32のアルキル基、
    3 は水素原子またはメチル基を示す。)
  16. 【請求項16】 前記固体発泡性溶媒の沸点が150℃
    〜340℃である請求項15記載の記録媒体。
  17. 【請求項17】 記録ヘッドに設けられた吐出口から吐
    出させ、液滴として飛翔させて記録を行なう記録媒体を
    用いた記録方法において、該記録媒体が常温で固体又は
    半固体であり、少なくとも下記一般式(I)で示される
    アミドエステル系化合物、固体発泡性溶媒及び着色剤を
    含有することを特徴とする記録方法。 【化2】 (式中、R1 、R2 は炭素数12〜32のアルキル基、
    3 は水素原子またはメチル基を示す。)
  18. 【請求項18】 前記固体発泡性溶媒の沸点が150℃
    〜340℃である請求項17記載の記録方法。
  19. 【請求項19】 記録媒体を吐出させるための吐出口
    と、該吐出口に連通する流路と、該流路内の記録媒体を
    吐出させるための熱エネルギーを供給する吐出エネルギ
    ー発生手段とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出エ
    ネルギー発生手段により生起されたバブルを該吐出オリ
    フィスより外気と連通させて吐出し記録を行なう方式に
    使用される記録媒体において、該記録媒体が常温で固体
    又は半固体であり、少なくとも下記一般式(I)で示さ
    れるアミドエステル系化合物、固体発泡性溶媒及び着色
    剤を含有することを特徴とする記録媒体。 【化3】 (式中、R1 、R2 は炭素数12〜32のアルキル基、
    3 は水素原子またはメチル基を示す。)
  20. 【請求項20】 前記固体発泡性溶媒の沸点が150℃
    〜340℃である請求項19記載の記録媒体。
  21. 【請求項21】 常温で固体又は半固体であり、少なく
    とも下記一般式(I)で示されるアミドエステル系化合
    物、固体発泡性溶媒及び着色剤を含有する記録媒体を用
    いて、該記録媒体を吐出させるための吐出口と、該吐出
    口に連通する流路と、該流路内の記録媒体を吐出させる
    ための熱エネルギーを供給する吐出エネルギー発生手段
    とを具備した記録ヘッドを用いて、該吐出エネルギー発
    生手段により生起されたバブルを該吐出オリフィスより
    外気と連通させて記録媒体を吐出し記録を行なうことを
    特徴とする記録方法。 【化4】 (式中、R1 、R2 は炭素数12〜32のアルキル基、
    3 は水素原子またはメチル基を示す。)
  22. 【請求項22】 前記固体発泡性溶媒の沸点が150℃
    〜340℃である請求項21記載の記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH083495A (ja) * 1994-06-27 1996-01-09 Brother Ind Ltd 熱溶融性インク
JP2015044992A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 相変化インク

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