JPH0596427U - 触媒コンバータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒体の保持を簡単な構成で確実に行うこと
ができ、ケースの内面を滑らかにすることができる触媒
コンバータを提供する。 【構成】 触媒体収納用のケースは、金属製円筒管の前
後部を縮径してなる排気ガス入口部１及び排気ガス出口
部２と、円筒管の中間部を構成して触媒体４が収納され
る大径部３と、大径部３の内周部と触媒体４の外周部と
の間に介装される弾性部材５と、触媒体４の前後端部を
位置決めする前後支持体３ａ，３ｂとを備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、内燃機関における排気ガス浄化用触媒コンバータ、特に、金属製ケ ース内に触媒体を収納した触媒コンバータに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車等の内燃機関の排気ガスの有害物質を浄化する排気ガス浄化装置として 、従来セラミックや金属からなるハニカム状の担持体に触媒を担持して触媒体を 形成し、この触媒体を金属製ケース内に収納したものが知られている。例えば特 公昭６１ー２２１２４号公報には、内燃機関の排ガス用触媒コンバータ、特に、 シートメタル、ハウジング内に密封装着された触媒塗布モノリスの触媒体を有す る触媒コンバータに関するものが開示されている。同公報には、円筒形または楕 円形の砕けやすい材料より成る触媒塗布モノリスを有し、該モノリスはワイヤー メシュ・スリーブを介して二つ割りになったシートメタル、ハウジングの殻部材 内に弾性部材を介して収納され、各殻部材はその両側部に沿って且つその両端間 に延びる同平面のフランジ部を有し、この各フランジ部が組合わされ、その側縁 に沿って密封溶着されて互いに恒久的に一体化されるものが示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、二つ割りになったシートメタル、ハウジングの殻部材内に触媒 体を弾性部材を介して収納した構成のものでは、両殻部材を密封溶着するときに 、両殻部材を所定の位置に位置決めする工程が煩雑であり、また両殻部材のフラ ンジ部を溶着する作業に手間を必要とし、コストダウンも不利になるという問題 が生じていた。また、溶着部の内面には狭隘部が形成され、消音効果を減衰する という問題もあった。

【０００４】 この考案は以上の問題を解決するものであって、その目的は、触媒体の保持を 簡単な構成で確実に行うことができ、ケースの内面を滑らかにすることができる 触媒コンバータを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、この考案は、円筒形の触媒体をケース内に収納し た触媒コンバータであって、前記ケースは、金属製円筒管の前後部を縮径してな るガスの入口部及び出口部と、前記円筒管の中間部を構成して触媒体が収納され る大径部と、この大径部の内周部と触媒体の外周部との間に介装される弾性部材 と、前記触媒体の前後端部を大径部の内周部に支持する前後支持体とを備えたこ とを特徴とする。

【０００６】

【作用】

触媒体収納用のケースは、金属製円筒管の前後部を縮径すると共に、大径部に 弾性部材を介して触媒体を挿入し、触媒体の前後端部を前後支持体で支持するだ けの簡単な構成で溶着接合の必要がなく確実に触媒体を保持することができる。

【０００７】

【実施例】

図１はこの考案に係る触媒コンバータの実施例を示す。同図において、触媒体 収納用のケースは、金属製円筒管の前後部を縮径することにより排気ガス入口部 １及び排気ガス出口部２が形成され、円筒管の中間部を構成する大径部３には排 気ガスを浄化するハニカム状の触媒体４が収納されて成っている。また、大径部 ３の内周部と触媒体４の外周部との間には弾性部材５が介装され、両者は密に嵌 合されている。さらに、触媒体４の前後端部は、前後支持体３ａ，３ｂによって 大径部３の内周部に位置決めされている。

【０００８】 このような触媒コンバータは、図１に示すように円筒管６の前部を縮径加工し て入口部１を形成し、大径部３の前部に支持体３ａを溶着し、触媒体４の外周部 に弾性部材５を巻付けて大径部３内に触媒体４の先端が支持体３ａに当接するま で圧入した後、触媒体４の後部に支持体３ｂを溶着してから円筒管６の後方を縮 径加工して出口部２とする。

【０００９】 上記構成によれば、ケースには密封溶着作業を行うことなく、簡単な構成であ りながら、触媒体４が支持体３ａ，３ｂによって確実に保持されるだけでなく、 ケースの内周面を滑らかにすることができ消音効果を減衰することがない。

【００１０】

【考案の効果】

以上の実施例によって詳細に説明したように、この考案による触媒コンバータ にあっては、ケースには密封溶着がなく簡単な構成でありながら確実に触媒体を 保持することができ、しかもケースの内周面を滑らかにして消音効果を高めるこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による触媒コンバータの断面図であ
る。

【図２】図１の製造時の一工程を示した断面図である。

【符号の説明】

１ 入口部 ２ 出口部 ３ 大径部 ４ 触媒体 ５ 弾性部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒形の触媒体をケース内に収納した触
   媒コンバータであって、前記ケースは、金属製円筒管の
   前後部を縮径してなるガスの入口部及び出口部と、前記
   円筒管の中間部を構成して触媒体が収納される大径部
   と、この大径部の内周部と触媒体の外周部との間に介装
   される弾性部材と、前記触媒体の前後端部を大径部の内
   周部に支持する前後支持体とを備えたことを特徴とする
   触媒コンバータ。