JPH0596292A - 排水の生物的浄化方法および装置 - Google Patents
排水の生物的浄化方法および装置Info
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Abstract
い粒子のベッドを備えた反応装置中へ、被処理水と酸素
を含むガスとを上向きに並流で導入して排水を生物的に
浄化する方法。排水と飲料水の処理に適用できる。 【構成】 バクテリアの担体として嵩密度が35〜65kg/
m3 であるバラバラの粒子を用いる。互いに連結された
反応装置または生物濾過装置1は、スラッジ濃縮帯域2
と、酸素含有ガスの注入装置3と、濾過材のベッド4
と、天井シーリング材7と、処理水/洗浄水の貯蔵帯域
9とを有している。
Description
らには飲料水の生物的浄化方法に関するものであり、特
に、濾材として水よりも密度の低いプラスティック材料
または発泡無機材料を用いて、単一の反応装置または生
物濾過装置中へ被処理水と酸素を含むガスとを上向きに
並流で流して水を浄化する方法に関するものである。
は、バクテリア、酵母、原生動物、メタゾアなどの微生
物を含む固定または非固定の浄化用バイオマスの作用で
有機不純物を分解する。活性汚泥を用いた非固定のバイ
オマスを用いたプロセスでは、バイオマスの濃縮は沈降
作用で行われるが、各種微生物の沈澱能力は低いため、
その濃度を高くすることは不可能で、このプロセスはB
OD(生物的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求
量)で表される負荷量に限界がある。固定バイオマスを
用いた系では、バイオマス(バクテリア)を担体に支持
させることによってバイオマスの濃度を上げることがで
きる。従って、この方法では沈澱が必須条件ではないの
で、この方法は通常の方法よりも浄化能力がはるかに大
きい。
プロセスの中で最も効率的なものとしては、本出願人が
開発した特許プロセスであるバイオカーボン(Biocarbon
e)法(登録商標)を挙げることができる。この方法は、
粒度特性および生物的特性が互いに異なる2種類の帯域
で構成される粒状ベッドを備えた上昇流式の単一の反応
装置で浄化を行うものである(フランス国特許出願第76
21246号、公開第2358362 号;第78 30282号、公開第2
439 749 号;第86 13675号、公開第2 604 990号)。非
固定バイオマス法としては流動ベッドを挙げることがで
きる。この流動ベッドでは、バイオフィルター材料とし
て現在用いられているものは密度が1以下の発泡ポリマ
ー等であり (1963年のフランス国特許第 1,363,510号、
1962年の英国国特許第 1,034,076号)、この方法の改
良は種々の特許に記載されている(フランス国特許第 3
30,652号、第 2,406,664号、第 2,538,800号、アメリカ
合衆国特許第 4,256,573号、日本国特許第58-153,590号
等)。
る方法自体は有益ではあるが、いくつかの問題点があ
り、多くの場合不便である。例えば、水よりも重い材料
(砂およびその類似物)を流動させる場合には、液体を
圧送するのに膨大なエネルギーが必要であり且つベッド
の反応装置内での保持が難しい。エネルギー消費量の問
題を克服するために、水より密度が小さい軽量材料を用
い、ベッド底部から空気を吹き込み、水を下向きに供給
する方法が提案されている(アメリカ合衆国特許第 4,2
56,537号、日本国特許第58−153590号)。しかし、下向
きに流れる水の流速がある程度以上になると、ベッドに
気泡がトラップされたり、気泡が液体流に随伴されるた
め、反応装置を正常に通気することができなくなる。本
出願人はこの欠点をなくすための多数の実験を行って本
発明を完成した。
ッドの利点を維持したまま、ベット表面での気泡トラッ
プ、ベッドの閉塞、エネルギー消費量、洗浄および濾過
の難しさといった問題点がない排水の生物的浄化方法と
装置を提供することにある。
担体として水よりも密度が小さい粒子のベッドを備えた
反応装置中へ被処理水と酸素を含むガスとを上向きに並
流で導入して排水を生物的に浄化する方法において、バ
クテリアの担体として嵩密度が35〜65kg/m3 であるバ
ラバラの粒子を用いることを特徴とする方法を提供す
る。
料、発泡粘土材料、発泡片岩材料、多孔質材料等の軽量
材料を用いることができるが、本発明では粒径が2〜6
mm、嵩密度が少なくとも 0.035である球状発泡ポリスチ
レンを用するのが好ましい。実際には、嵩密度は 0.035
〜0.065 であるのが好ましい。本出願人が行った多数の
試験結果から、嵩密度を厳密に上記の範囲内に設定する
だけで、効率よく安定した浄化ができるということが分
かっている。事実、嵩密度が 0.035以下の球状ポリスチ
レンを用いた場合には、濾過材の詰まりが起こり、天井
シーリング材に押し固まって、水の圧損が大幅に大きく
なり、ベッドが著しく閉塞する。また、嵩密度が 0.065
以上の球状ポリスチレンを用いることは技術的に難しい
だけでなく、向流でベッドを洗浄する際に濾材が水と一
緒に随伴して、濾材が多量に逸失する。本発明の上記以
外の特徴は下記で説明する。
置または生物濾過装置を提供する。本発明の反応装置ま
たは生物濾過装置は、下から上に向かって、浄化スラッ
ジの濃縮・除去帯域と、少なくとも1つの酸素含有ガス
の注入装置と、上記粒子の層で構成される濾過材の帯域
と、天井シーリング部材と、処理水・洗浄水用の貯蔵帯
域とを有し、貯蔵帯域の最上部に処理水の排水管を有
し、被処理水は反応装置の底部から導入され、処理水は
再循環でき、スラッジは貯蔵容器に回収・排出されるよ
うになっている。
る。なお、添付の図面は本発明の水処理設備の一つの具
体例であるが、本発明がこれに限定されるものではな
い。各図において、反応装置1は、下部にスラッジを濃
縮し且つ排出するための空間2を有し、さらに、酸素を
添加した気体の注入装置3と、天井シーリングの役目を
する多孔板7で保持された固定ベッド4と、洗浄液のリ
ザーブの役目をする上部の自由空間8とを有している。
処理済み水は管路9から排出される。被処理液は管路11
を介して供給され、酸素を添加したガスの注入装置3の
下側へ導入される。ガスの注入装置3はベッド4の下側
空間2または図示するようにベッド内 (3'参照)に配置
することができる。空気(または酸素を添加したガス)
が注入装置3を介して底部より導入されると、ガス、被
処理水および粒子に付着したバイオフィルムの間で激し
い交換が行われる。この間ベッドは非乱流状態(regime
non turbulent)にある(そのため本明細書では固定ベッ
ドという用語を用いた)。
増殖すると、濾材が次第に閉塞してくる。圧損の増加は
圧力測定で行うか、供給管11または圧損測定管の液面の
上昇で調べることができる。粒子の保持性を良くするた
めに凝集剤を添加することもできる。圧損が所定の設定
値に達した時点でベッドの洗浄を開始する。これは、所
望の洗浄速度に達するまで噴射バルブ13を開放して反応
装置の上部空間8に貯蔵されている処理済み液体を高速
で向流で流し、それによってベッドを膨張させて行うこ
とができる。上記の粒径およびブッド密度の場合には、
30〜80m/時の洗浄速度を選択することができる。この
急速な向流洗浄を行うことによって、濾材の間隙に入り
込んでいた物質が流れに随伴されて出てくると同時に、
濾材表面に堆積していた余分なバイオマスが剥がれる。
しかし、上記洗浄速度の範囲では活性バイオフィルムを
濾材上に維持することができる。その後はリザーバー8
を排水し、バルブ13を閉鎖することによって、洗浄前と
同じような負荷で供給を再開することができる。
循環させることによって予備濾過帯域での分布を良く
し、窒化物を供給することができる。また、定期的にバ
ルブ13を開けて、極めて短時間水を噴射することによっ
て濾材を緩め、それによって不純物が濾過ベッド内部ま
で入り込めるようにすると、洗浄から次の洗浄までの時
間を長くすることができる。このミニ洗浄によって、固
体懸濁物がより多量の付着するフィルター下部の閉塞を
解くことができる。この噴射によって、圧損を濾過ベッ
ドの上部から下部まで平均化(equilibre) させることが
できる。それによって水と酸素を添加したガスとを平均
化させるための調節装置が不要となる。連続にガスを吹
き込むことによってベッドが過剰に圧縮されるのを防止
するため空気または酸素を添加したガスは断続的に供給
することもできる。また、ベッドをほぐすために、洗浄
操作中に連続的または間欠的に空気を吹き込むこともで
きる。
示すように1対の濾過装置が設置される。被処理水は共
通水槽から各供給カラムを通って各濾過装置に導入され
る。供給カラムを独立させることによって、万一閉塞し
て過剰圧力になるのが防止でき、それと同時に、閉塞状
態を連続的に補償することができる。また、重力供給で
あるので、流速の測定と弁の調節を容易に行うことがで
きる。1対の濾過装置の洗浄水の貯蔵室の間は互いにヘ
ッドを付けて連結する。そうすることによって、各濾過
装置で浄化された水を閉塞した濾過装置の洗浄水として
供給することができ、濾過ベッド上部に十分な高さと容
積の貯蔵室を設置することができ、これらの寸法は水の
流速と濾過装置数との関数で決めることができる。
2 で、上記形式の反応装置器1に相当する)を互いに平
行に配置した設備を用いて都市排水を処理した。各反応
装置の高さは約5.70mで、微生物が付着した濾過材(粒
径が約 3.5mmで密度が 0.045の球状ポリスチレン)の厚
さは3mにした。 被処理水の流速は2300m3 /日とした。汚染状態は以下
の通り: NTK (ケールダール(azote total Kjehldahal)総窒素
量: 40 mg COD(化学的酸素要求量) :400 mg SS(固体懸濁物質) :100 mg/リットル。 処理後装置から出た処理水は下記のような非常に好まし
い特性を示した: COD: 50 mg SS: 10 mg/リットル 総窒素量(N):8mg (この内、1mgはアンモニアの窒
素、5mgは硝酸の窒素、2mgは有機窒素) 。
装置を有する処理系の破段斜視図。
図。
濃縮用空間 3、3’ガス注入装置 4 濾過ベッ
ド 7 多孔板 8 洗浄水貯
蔵室 11 供給管 13 弁
Claims (6)
- 【請求項1】 バクテリアの担体として水よりも密度が
小さい粒子のベッドを備えた反応装置中へ、被処理水と
酸素を含むガスとを上向きに並流で導入して排水を生物
的に浄化する方法において、 バクテリアの担体として嵩密度が35〜65kg/m3 である
バラバラの粒子を用いることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 粒径が2〜6mm、嵩密度が 0.035〜0.06
5 の球状発泡ポリスチレンを担体として用いる請求項1
に記載の方法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法を実施す
るための反応装置または生物濾過装置であって、下から
上に向かって、浄化スラッジの濃縮・除去帯域2と、少
なくとも1つの酸素含有ガスの注入装置3と、上記粒子
の層で構成される濾過材の帯域4と、天井シーリング部
材7と、処理水・洗浄水用の貯蔵帯域8とを有し、貯蔵
帯域8の最上部に処理水の排水管9を有し、被処理水11
は反応装置の底部から導入され、処理水は再循環でき、
スラッジは貯蔵容器に回収・排出されるようになってい
る反応装置または生物濾過装置。 - 【請求項4】 さらに水噴射弁13を備え、この弁を開放
すると下向きの向流でベッドが洗浄され、粒子ベッドが
膨張される請求項3に記載の反応装置または生物濾過装
置。 - 【請求項5】 被処理水および/または酸素含有ガスの
供給を間欠的に行い、合間に高速の水噴射を行う請求項
4に記載の反応装置または生物濾過装置。 - 【請求項6】 ほぼ共通平面内に請求項3〜5のいずれ
か一項に記載の反応装置または生物濾過装置が複数個互
いに並べて配置され、操作中の濾過装置へ洗浄水が供給
されるように、処理水・洗浄水用の各貯蔵帯域が水頭差
を有するように互いに連結されている水浄化設備。
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