JPH05946U - エンジンのピストン - Google Patents

エンジンのピストン

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Publication number
JPH05946U
JPH05946U JP5574091U JP5574091U JPH05946U JP H05946 U JPH05946 U JP H05946U JP 5574091 U JP5574091 U JP 5574091U JP 5574091 U JP5574091 U JP 5574091U JP H05946 U JPH05946 U JP H05946U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
piston
groove
oil
oil sump
Prior art date
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Pending
Application number
JP5574091U
Other languages
English (en)
Inventor
孝夫 下松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP5574091U priority Critical patent/JPH05946U/ja
Publication of JPH05946U publication Critical patent/JPH05946U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溝のピストンリングが叩き付けられる面とピ
ストンリングとが固着、凝着するのを防止すると共に前
記面の摩耗を防止する。 【構成】 ピストン本体21の外周部にはピストンリン
グ25が嵌合される溝22が設けられ、該溝22の反燃
焼室側の面22aには油溜め22bが形成されている。
このため、油溜め22bに保持された潤滑油によって溝
22とピストンリング25の潤滑が行われ、溝22の面
22aとピストンリング25の固着、凝着が防止され、
溝22の面22aの摩耗が防止される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はエンジンのピストンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのピストンにおけるピストンリング嵌合部の一般的な構造は図5に示 され、図中、1はシリンダライナ、2はシリンダライナ1に嵌合され且つシリン ダライナ1に対して昇降し得るようにしたピストン、3,4,5,6はピストン 2の外周に上方から順次設けた溝7,8,9,10に嵌入されたピストンリング であり、3はトップリング、4はセカンドリング、5はサードリング、6はオイ ルリングである。
【0003】 エンジン運転時には、ピストン2はシリンダライナ1に対し往復昇降し、トッ プリング3、セカンドリング4、サードリング5、オイルリング6はシリンダラ イナ1の内周面1aに対し摺動する。又、この際、各リング3,4,5,6の潤 滑のために、シリンダライナ1の内周面1aには、潤滑油が吹き付けられる。
【0004】 ピストン昇降時のセカンドリング4の動きは、図6〜図9に示されている。
【0005】 すなわち、図6に示すように、吸入工程では、ピストン2は矢印イの方向へ下 降し、ピストン2の溝8の上面がセカンドリング4の上面に接触してセカンドリ ング4を下降させる。この際セカンドリング4の外周先端部は、シリンダライナ 1の内周面1aに付着している油膜11を掻き落す。
【0006】 掻き落された潤滑油は、図示していない下部のオイルパンへ戻されるが、一部 は油滴12となって溝8下面とセカンドリング4下面との間の隙間8aに侵入し 、該隙間8aからセカンドリング4背面の隙間8bに侵入する。
【0007】 図7に示すように、圧縮工程では、ピストン2は矢印ロの方向へ上昇し、ピス トン2の溝8の下面が、セカンドリング4の下面と接触してセカンドリング4を 上昇させる。このため、隙間8aに入り込んでいる油滴12は慣性力により溝8 上面とセカンドリング4上面との間の隙間8c、ピストン2とシリンダライナ1 との間の隙間13を通って燃焼室側14へ飛び出す。
【0008】 図8に示すように、爆発工程ではピストン2は燃焼室での混合気の爆発により 発生したガス圧力によって押され、矢印ハの方向へ下降する。この際、ガス圧力 Pは隙間13を通り伝達されてセカンドリング4の上面を押し、セカンドリング 4の下面は溝8の下面に押し付けられてピストン2と共に下降する。又ガス圧力 Pはピストン2背面の隙間8bにも伝達されてセカンドリング4の先端部をシリ ンダライナ1の内周面1aに押し付けるため、シリンダライナ1の内周面1aに 付着している油膜11はセカンドリング4によって掻き落される。しかし、セカ ンドリング4によっても油膜11は完全に掻き落すことはできないため、ピスト ン2が通過した後のシリンダライナ1の内周面1aには、油膜11’が残り、こ の油膜11’は爆発により発生した火炎の熱により蒸発する。
【0009】 図9は排気工程であり、ピストン2は矢印ニの方向へ上昇するが、ピストン2 の溝8の下面はセカンドリング4の下面に接触してセカンドリング4を上昇させ る。
【0010】 而して、図7に示すように、圧縮時に燃焼室側14へ飛び出す油滴12及び図 8に示すように、爆発時に発生した火炎の熱により蒸発する油膜11’は、ピス トン2で無駄に消費される潤滑油である。
【0011】 斯かる無駄に消費される潤滑油の量を減少させるには、図5に示すオイルリン グ6の張力アップを行い、オイルリング6をシリンダライナ1の内周面1aに強 く押し付けるようにすれば良い。
【0012】 しかしながら、上述したようにオイルリング6をシリンダライナ1の内周面1 aに強く押し付けると、シリンダライナ1の内周面1aに付着している油膜11 の掻き落し量が増えて潤滑油の消費量は減少するが、溝8とセカンドリング4を 潤滑するための潤滑油の量が不足することになる。このためセカンドリング4の 嵌合部に潤滑不良が生じ、圧縮工程や爆発工程でセカンドリング4の下面が溝8 の下面に叩き付けられると溝8とセカンドリング4が固着、凝着したり、溝8の 下面が摩耗するという問題がある。
【0013】 そこで、固着、凝着或いは摩耗を防止するため、従来は、セカンドリングの材 質を変更したり、セカンドリングに硬化処理等の表面処理を施すといった対策が 講じられ、又ピストンのセカンドリングが嵌合する溝にリングトレガを設けたり 、セカンドリングと溝をキーストン化するといったことも考えられている。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、セカンドリングの材質の変更、表面処理の施行はコストアップ を招来する。又ディーゼルエンジンの高出力用ピストンでは、トップリングにリ ングトレガを設けたりキーストン化を行うといった、リングと溝の固着、凝着、 摩耗対策が採られているが、セカンドリングの場合には、リングトレガを設ける ことによりコストアップを招来し、更にキーストン化するとセカンドリングの径 方向への移動によって溝とセカンドリング間の隙間が変化し、燃焼室側から吹き 出すブローバイの量が増加する、等の問題がある。
【0015】 本考案は上述の実情に鑑み、オイルリングの張力をアップさせて潤滑油の消費 量を低減させた場合にもセカンドリング等のピストンリングの嵌合部で潤滑不良 が生じないようにすることを目的としてなしたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本考案は、ピストン本体の外周部にピストンリングを嵌合させる溝を設け、該 溝の反燃焼室側の面に油溜めを設けたものである。
【0017】
【作用】
油溜めには潤滑油が保持されているため、溝とピストンリングは潤滑油によっ て潤滑される。従って、溝の油溜めを設けた面にピストンリングが叩き付けられ ても溝とピストンリングの固着、凝着を防止でき、溝の摩耗を防止することがで きる。
【0018】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0019】 図1及び図2は本考案の一実施例である。
【0020】 図中、21はピストン本体、22はピストン本体21の外周部に設けられてセ カンドリング25が嵌合される溝、23は溝22の下部に隣接されたサードラン ド、24はピストン本体21の頂部に設けた燃焼室である。
【0021】 溝22のサードランド側の面すなわち反燃焼室側の面22aには、断面が凹状 で平面形状が円弧状の複数の油溜め22bが、面22aの円周方向へ所要の間隔 で設けられている。
【0022】 使用時にはピストン本体21はシリンダライナ内を往復昇降し、圧縮工程及び 爆発工程においては、溝22の反燃焼室側の反燃焼室側の面22aには、セカン ドリング25が叩き付けられる。しかし、油溜め22bには潤滑油が保持されて いるため、溝22の面22aにセカンドリング25が固着、凝着することはなく 、又面22aの摩耗を防止できる。
【0023】 図3は本考案のエンジンのピストンにおける油溜めの他の例で、前記実施例で は油溜め22bは1条であったが、本例では2条の凹状の油溜め22bが並設さ れている。このようにしても、油溜め22bには潤滑油が保持され、溝22の面 22aにセカンドリング25が固着、凝着するのを防止でき、又面22aの摩耗 を防止できる。
【0024】 図4は、本考案のエンジンのピストンにおける油溜めの更に他の例で、前記各 例では、油溜め22bは何れも面22aに対し凹状に形成されていたが、本例で は面22aに対し凸状の油溜め22cを設けている。この場合には、溝22に対 する油溜め22cの内側では面22aに潤滑油が保持され、溝22に対する油溜 め22cの外側では、面22aと油溜め22cのコーナ部に表面張力を利用して 潤滑油が保持される。
【0025】 このようにしても、前記各例と同様の作用効果を奏し得る。
【0026】 なお、本考案の実施例においては、油溜めを面の円周方向へ所要の間隔で断続 的に複数設ける場合について説明したが、連続的な凹溝状、凸状としても実施で きること、セカンドリングに限らず他のピストンリングに対しても適用すること が可能なこと、その他、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得る こと、等は勿論である。
【0027】
【考案の効果】
本考案のエンジンのピストンによれば、溝の反燃焼室側の面とピストンリング の固着、凝着を防止できると共に溝の反燃焼室側の面の摩耗を防止できるという 優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のエンジンのピストンの一実施例の縦断
面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】本考案のエンジンのピストンに適用する油溜め
の他の例の縦断面図である。
【図4】本考案のエンジンのピストンに適用する油溜め
の更に他の例の縦断面図である。
【図5】従来のピストンとピストンリングの嵌合状態を
示す一般的な断面図である。
【図6】ピストンとセカンドリング嵌合部の吸入工程を
示す工程図である。
【図7】ピストンとセカンドリング嵌合部の圧縮工程を
示す工程図である。
【図8】ピストンとセカンドリング嵌合部の爆発工程を
示す工程図である。
【図9】ピストンとセカンドリング嵌合部の排気工程を
示す工程図である。
【符号の説明】
21 ピストン本体 22 溝 22a 反燃焼室側の面 22b 油溜め 22c 油溜め 25 セカンドリング(ピストンリング)

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 ピストン本体の外周部にピストンリング
    を嵌合させる溝を設け、該溝の反燃焼室側の面に油溜め
    を設けたことを特徴とするエンジンのピストン。
JP5574091U 1991-06-21 1991-06-21 エンジンのピストン Pending JPH05946U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5574091U JPH05946U (ja) 1991-06-21 1991-06-21 エンジンのピストン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5574091U JPH05946U (ja) 1991-06-21 1991-06-21 エンジンのピストン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05946U true JPH05946U (ja) 1993-01-08

Family

ID=13007258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5574091U Pending JPH05946U (ja) 1991-06-21 1991-06-21 エンジンのピストン

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JP (1) JPH05946U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183654A (ja) * 2004-11-30 2006-07-13 Toyota Motor Corp 合計リング張力の設定方法及び軽油等燃料潤滑式内燃機関

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183654A (ja) * 2004-11-30 2006-07-13 Toyota Motor Corp 合計リング張力の設定方法及び軽油等燃料潤滑式内燃機関

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