JPH0594120U - 包装用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、直方体をなすプラスチック製の
包装用箱を折り畳み可能とする。 【構成】 矩形をなす左右一対のプラスチック製の側壁
１、１と、この一対の側壁１、１間で、上下及び前後の
各壁２３、２１、２４、２２をそれぞれ折り目線ａ〜ｃ
を介して連設したプラスチック製中壁２とからなる。こ
の側壁１、１及び中壁２を分解した状態で、保管、搬送
する。使用時には、中壁２の両側縁の複数の孔２ａを前
記側壁１、１の溝３内の突起４にはめると共に、前記前
壁２４下端の係合板２５の突起２８を前記底壁２１の孔
２ｂにそれぞれはめて組立てる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、商品の包装用の箱に関し、特に、全体が紙製の箱からは得られな い高級感を醸し出すプラスチック製の包装用箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年は、商品の高級化にともなって、その商品に見合った高級感を醸し出す包 装形態を採る傾向にある。その高級感を紙製の箱で得ようとすると、模様や色彩 の工夫で得ることとなるが、いくら工夫したところで、紙本来のもつ安価な質感 以上のものは醸し出せない。

【０００３】 一方、プラスチックは硬い質感を有し、前記紙製の箱と同一の模様や色彩であ れば、紙製以上の高級感を醸し出せる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のプラスチック製の箱は、射出成形やブロー成形からなる 直方体等の収納状態そのものの形態である。このため、紙製箱のように、折畳む （偏平にする）ことができず、保管、搬送に嵩ばる問題があった。

【０００５】 そこで、この考案は、プラスチック製の箱を、偏平にし得るようにすることを 課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案にあっては、矩形をなす左右一対のプ ラスチック製の側壁１、１と、この一対の側壁１、１間で、上下及び前後の各壁 ２３、２１、２４、２２をそれぞれ折り目線ａ、ｂ、ｃを介し連設したプラスチ ック製中壁２とからなり、 前記一対の側壁１、１は、その対向面の周囲に、前記中壁２の両側縁がはまる 溝３を有し、 前記中壁２の上壁２３には、その前後方向中程の横方向の折りヒンジ部ｄが形 成され、その前方部分及び前記前壁２４は、その両側縁が切除されて、その横幅 が中壁２の両側縁を側壁１、１の溝３にはめた際、その両側壁間に入るようにな っており、 前記前壁２４の下端と底壁２１の前端には、その両者を当接させた状態で相互 にはまり合う突起２８と孔２ｂをそれぞれ形成し、 かつ、前記中壁２の両側縁と、その両側縁がはまる前記側壁１、１の溝３内に は、相互にはまり合う突起４と孔２ａをそれぞれ必要数形成した構成としたので ある。

【０００７】

【作用】

このように構成するこの考案の包装用箱は、保管、搬送時には、側壁１、１と 中壁２を分解した状態で行う。使用時には、中壁２の両側縁を一対の側壁１、１ の溝３にはめると共に、その両者に形成した突起４と孔２ａをはめ合う。また、 前壁２４の下端と底壁２１の前端とを当接させ、その両者に形成した突起２８と 孔２ｂをはめ合う。この組立て状態は、全体がプラスチック製であるため、突起 ４、２８と孔２ａ、２ｂのはめ合いもしっくりし、かつ係合度合いもしっかりし て、直方体の箱の形態を十分に維持できる。

【０００８】

【実施例】

図１に示すように、この実施例は、長方形状をなす左右一対のプラスチック製 の側壁１、１と、この一対の側壁１、１間に位置する中壁２とからなる。

【０００９】 前記一対の側壁１、１は、その対向面の周囲に、前記中壁２の両側縁がはまる 溝３を有し、その溝３の内側には、図示の如く、断面三角形状の突起４が適宜数 設けられている。この突起４の対向側の溝３の内壁は、図示の如く切除部３ａが 形成されており、後述の中壁２を前記突起４を乗り越えてはめる際、その中壁２ が撓みはまり易い。

【００１０】 中壁２は、全体がポリプロピレン等の可撓性を有する薄いプラスチック板から なり、図２の展開図に示すように、上壁２３、下壁２１、前壁２４、後壁２２が 、それぞれ折り目線ａ〜ｃを介して設けられ、その両側縁の孔２ａが、図３に示 すように、前記側壁１、１における溝３内の突起４にそれぞれはめられる。

【００１１】 側壁１、１の前後の上下端には、図１に示すように、この実施例を組立て、積 み重ねた時にはまり合う突起１１と凹所１２が図示の如く設けられる。

【００１２】 上壁２３は、図１、図２の如く、その前後方向中程の横方向の折りヒンジ部ｄ が形成される。その前方部分及び前記前壁２４は、その両側縁が切除されて、そ の横幅が中壁２の両側縁を側壁１、１の溝３にはめた際、その両側壁間に入り、 前記折りヒンジ部ｄを支点に、開閉が自在な大きさに形成される。

【００１３】 前壁２４の下端の孔２４ａには、図４、図５に示す係合板２５における支持部 ２５ａ間の突起２５ｂがはめられる。この係合板２５の中央には、内側に突出す る内部確認用の窓２６が設けられ、その先側には、透明板２７が、その係止片２ ７ａを前記窓２６の係止部２６ａに係止して設けられる。この係合板２５の下端 は、同図の如く屈曲させ、その上の突起２８が、前記底壁２１の孔２ｂにはめら れる。

【００１４】 このように構成される実施例は、保管、搬送時には、側壁１、１と中壁２を折 り畳んだ状態で行う。使用時には、中壁２の両側縁を一対の側壁１、１の溝３に はめると共に、その両者に形成した突起４と孔２ａをはめ合う。また、前壁２４ の下端の係合板２５と底壁２１の前端とを当接させ、その両者に形成した突起２ ８と孔２ｂをはめ合う。この組立て状態は、全体がプラスチック製であるため、 突起４、２８と孔２ａ、２ｂのはめ合いもしっくりし、かつ係合度合いもしっか りして、直方体の箱の形態を十分に維持できる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成したのであるから、必要なときに簡単に組立てが できる。このため、展開状態で、保管、搬送することができ、その際嵩ばること がない。

【００１６】 また、組立て後において、紙製の箱からは得られない高級感を醸し出し、商品 的価値が高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の分解斜視図

【図２】中壁の展開図

【図３】はめ合い部の拡大断面図

【図４】前壁の要部斜視図

【図５】要部の縦断面図

【符号の説明】

１ 側壁 ２ 中壁 ２ａ 孔 ２ｂ 孔 ３ 溝 ４ 突起 ２２ 後壁 ２３ 上壁 ２４ 前壁 ２８ 突起 ａ〜ｃ 折り目線 ｄ 折りヒンジ部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形をなす左右一対のプラスチック製の
   側壁１、１と、この一対の側壁１、１間で、上下及び前
   後の各壁２３、２１、２４、２２をそれぞれ折り目線
   ａ、ｂ、ｃを介し連設したプラスチック製中壁２とから
   なり、 前記一対の側壁１、１は、その対向面の周囲に、前記中
   壁２の両側縁がはまる溝３を有し、 前記中壁２の上壁２３には、その前後方向中程の横方向
   の折りヒンジ部ｄが形成され、その前方部分及び前記前
   壁２４は、その両側縁が切除されて、その横幅が中壁２
   の両側縁を側壁１、１の溝３にはめた際、その両側壁間
   に入るようになっており、 前記前壁２４の下端と底壁２１の前端には、その両者を
   当接させた状態で相互にはまり合う突起２８と孔２ｂを
   それぞれ形成し、 かつ、前記中壁２の両側縁と、その両側縁がはまる前記
   側壁１、１の溝３内には、相互にはまり合う突起４と孔
   ２ａをそれぞれ必要数形成したことを特徴とする包装用
   箱。