JPH059321B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、書類ボツクス等の物品収納ボツクス
を天井に収納して管理する天井収納庫に関する。

〔従来の技術〕

急速に進展する高度情報化時代のなかで、良質
な環境のオフイススペースの不足が目立つてい
る。昨今、オフイスでは、OA化、インテリジエ
ント化が進み、狭い室内に雑然としたオフイス家
具やOA機器が並びスペースほ圧迫しているた
め、作業能率が低下し、OA機器が機能を充分に
発揮していないといつた問題を引き起こしてい
る。

OA機器は、３人に１台から近い将来は１人に
１台と急激な速度で増加すると予測され、また、
パソコンの出荷台数も急激に増加することが見込
まれている。

また、作成した書類は、その2/3がフアイルの
形でオフイス内に残るといわれ、一般的にオフイ
スワーカー１人当たりの持つ書類の量は、５〜
10fmにもなり、その量も年々増加して３年でそ
の絶対量が２倍になるともいわれている。このよ
うな書類は、保存文書として書庫等に収容され、
保管文書としてオフイススペース内の引き出しに
収容される。さらに近年、業種よつては、書類を
光デイスク等に記録とて保存、保管し、必要に応
じてプリント出力する管理方式を採用するところ
もある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記いずれの書類管理方式を採
用しても、管理する書類の量が多くなるとそれだ
けスペースが必要になり、通常の事務スペースが
その分圧迫されることになる。

本発明は、上記の問題点を解決するものであつ
て、従来、設備ダクトスペースや排気スペースと
して使用されていた天井の空間を書類の保管スペ
ースとして使用することによりスペースの有効利
用を図つた天井収納庫の提供を目的とするもので
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

そのために本発明は、物品収納ボツクスを天井
板と上階床との間の天井空間で保管する天井収納
庫であつて、物品収納ボツクス、天井空間に設け
たレールと該レールに沿つて移動する搬送台から
なり搬送台に物品収納ボツクスを載置した状態で
天井空間に保管する天井搬送ライン、物品収納ボ
ツクスを載置して天井空間とフロアとの間を昇降
する昇降搬送ライン、物品収納ボツクスを積み替
えする積替機構、及び搬送ラインや積替機構の制
御を行う制御装置を備え、物品収納ボツクスを天
井空間に設けた天井搬送ラインに保管管理し、天
井搬送ラインから昇降搬送ラインへ積み替えてフ
ロアへ搬送するように構成したことを特徴とする
ものである。

〔作用〕

本発明の天井収納庫では、天井内を走行する天
井搬送ラインに物品収納ボツクスが載置され、こ
の中に物品が収納され保管管理される。そして、
物品収納ボツクスに収納され天井に保管されてい
る物品を取り出す場合には、その必要な物品を指
定することによつて、制御装置がその物品を収納
した物品収納ボツクスを検索し、搬送ラインを制
御する。物品収納ボツクスは、天井搬送ラインに
より昇降搬送ラインまで搬送されると、積替機構
により天井搬送ラインから昇降搬送ラインへ積み
替えてフロアへ搬送される。

〔実施例〕

以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。

第１図は本発明の天井収納庫を設置した天井の
様子を示す図、第２図は本発明の天井収納庫の１
実施例を示す図、第３図は書類管理テーブルの例
を示す図、第４図は本発明の天井収納庫の動作フ
ローを説明するための図である。図中、１は書類
ボツクス、２は書類搬送レール、３は書類搬送ダ
クト、４はスラブを示す。

本発明の天井収納庫を書類の管理に適用する
と、第１図に示すように保管書類を収納する書類
ボツクス１、書類ボツクス１を吊り下げ搬送する
書類搬送レール２、及び天井とオフイスフロアと
の間で書類ボツクス１を昇降させる書類搬送ダク
ト３で構成される。例えば書類ボツクス１の番号
を指定することによつて、天井システムでは、書
類ボツクス１と書類搬送レール２が一体となつて
自動的に当該書類ボツクス１が書類搬送ダクト３
上に移動する。そして、書類搬送ダクト３では、
指定された書類ボツクス１が書類搬送レール２に
より搬送されてくると、アーム機構等の積替機構
を使つて昇降機構に移して天井とフロアとの間で
昇降させる。このようなコントロールを行う天井
収納庫の構成例を示したのが第２図である。

天井収納庫は、第２図に示すようにシステム制
御部１１、書類管理部１３、機構制御部１５〜１
７を基本構成要素とするものである。機構制御部
１５〜１７は、書類ボツクスを積載して天井内に
敷設された搬送ラインを移動する搬送機構、搬送
ラインの昇降可能スペースに静止した書類ボツク
スを昇降機構へ積み替える積替機構、書類ボツク
スを積載し天井とオフイスフロアの間を昇降する
昇降機構の各機構を制御するものであつて、これ
らの機構に対応する搬送機構制御部１５、積換機
構制御部１６、昇降機構制御部１７を備えてい
る。書類管理部１３は、書類フアイルメモリ１４
を有し、天井収納庫にて保管される書類のリスト
の作成、管理を行うものである。書類フアイルメ
モリ１４は、書類を本システムに収納するときに
作成され、一旦収納された書類の出し入れをする
ときに参照されるものであり、例えば第３図に示
すように通常扱う書類No.等の書類コードと天井収
納庫に管理されている書類ボツクスNo.等の管理コ
ードとの対照表が格納される。システム制御部１
１は、入出力部１２を有し、システム全体の制
御、例えば入出力部１２から入力される指令に従
つて書類管理部１３を制御したり、機構制御部１
５〜１７を制御したりするものである。

次に、上記構成の天井収納庫の動作を第３図に
より説明する。まず、システム制御部１１の端末
（入出力部１２）を使つて必要書類No.を入力する。
そうすると、システム制御部１１のコントロール
下で書類管理システム（書類管理部１３）により
書類フアイルメモリ１４を参照することによつて
該当書類ボツクスの番号が検索される。該当書類
ボツクスが検索されると、駆動部制御システム
（機構制御部１５〜１７）では、まず、搬送機構
制御部１５により搬送機構を制御して該当書類ボ
ツクスを昇降可能スペースに移動する。次に、積
替機構制御部１６により積替機構を制御して該当
書類ボツクスを昇降機構へ移動し、そして昇降機
構制御部１７により昇降機構を制御して該当書類
ボツクスをオフイスフロアへ移動する。

オフイスフロアに該当書類ボツクスが移動して
くると、該当書類ボツクスより必要書類を取り出
すことができる。必要書類が取り出され端末より
終了処理が入力されると、昇降機構制御部１７に
より昇降機構を制御して該当書類ボツクスを天井
内へ移動して積替機構制御部１６により積替機構
を制御して該当書類ボツクスを搬送機構へ移動
し、搬送機構制御部１５により搬送機構を制御し
て天井内搬送ラインの所定の位置へ戻す。

このようにして書類を取り出すとき或いは書類
を再収納するときは、対象とする書類ボツクスを
昇降可能スペースへ移動させアーム等の積替機構
を駆動して対象となる書類ボツクスを昇降機構へ
移動し、昇降機構を動かして書類ボツクスをオフ
イスフロアへ下降させる。利用者が書類を取り出
し或いは再収納して終了指示すると、書類ボツク
スをオフイスフロアから天井内の所定の位置に自
動的に戻す。

書類ボツクスに新たな書類を収納保管する場合
には、入出力部１２を使つて書類フアイル登録の
ための入力データ処理を行う。この入力データ処
理によりシステム制御部１１は、書類管理部１３
を制御して第３図に示すような書類フアイルメモ
リ１４に書類No.と収納保持する書類ボツクスNo.と
を登録する。このような簡易なフアイリングシス
テムとすることにより、利用者が書類をどこに収
納するのか考えなくてもよいようにすることがで
きる。

第５図ないし第７図は本発明の天井収納庫に適
用される機構部の構成例を示す図である。図中、
２１，３１，４１と４２はレール、２２は懸垂ア
ーム、２３，３２，４３と４５は搬送台、２４，
３３と４４はボツクス、２５，３４と４７は昇降
シヤフト、２６，３５と４８は昇降台、４６は制
御装置を示す。

第５図に示す例は、懸垂式の搬送ラインの例で
あり、搬送台２３が懸垂アーム２２の下端に取り
付けられ、この搬送台２３にボツクス２４が載置
される。搬送台２３は、レール２１に噛合して移
動し、昇降シヤフト２５の位置で静止すると、図
示しないが昇降台２６に備えられたアームやロー
ラ等による積替機構を使つて昇降台２６との間で
ボツクス２４の積み替えが行われる。搬送台２３
から昇降台２６にボツクス２４が積み替えられる
と、昇降台２６は、天井とフロアとの間を昇降シ
ヤフト２５に沿つて昇降する。

第６図に示す例は、搬送台３２がレール３１に
沿つて移動する騎乗式の搬送ラインの例であり、
第７図に示す例は、中央に中継用の搬送台４５が
走行する搬送用のレール４１を配置し、それぞれ
ボツクス４４を載置した搬送台４３がレール４１
の近くまで走行するようにレール４２を配置した
搬送ラインの例である。この搬送ラインは、中継
用の搬送台４５にアームやローラ等による積替機
構を設けると共に走行や積み替えの制御を行う制
御装置４６を備えたものである。そして、ボツク
スを搬送する場合には、まず、指定されたボツク
スの搬送台４３がレール４２上を搬送用のレール
４１近くまで走行し、中継用の搬送台４５の積替
機構によりボツクス４４の積み替えを行う。積み
替えが終了すると、搬送台４５が昇降シヤフト４
７の位置まで走行し、搬送台４８にボツクス４４
を積み替えてフロアまで降下する。

第８図はローラを使つた積替機構の例を示す
図、第９図は搬送台の外観図である。図中、５１
はボツクス、５２，５４，６２と６４は搬送台、
５３はローラ、６１はレール、６３は昇降シヤフ
トを示す。

第８図に示す搬送機構は、搬送台５４にローラ
を使つた積替機構を備えた例である。ボツクス５
１を搬送台５２から搬送台５４へ積み替える場合
には、ローラ５３を第８図ａに示すように回転さ
せてボツクス５１をローラ５３上に積み上げる。
逆にボツクス５１を搬送台５４から搬送台５２へ
戻す場合には、、ローラ５３を第８図ｂに示すよ
うに回転させてボツクス５１をローラ５３上から
搬送台５２へ押し出すようにする。

第９図ａに示す搬送台６２は、レール６１上を
走行する騎乗式のもので、天井に設置されるもの
である。また、第９図ｂに示す搬送台６４は、２
本の昇降シヤフト６３に沿つて昇降するもので、
天井とフロアとの間に設置されるものである。

なお、本発明は、上記の実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形が可能である。上記の実
施例では、ボツクスに書類を収納したが、書類に
限らず事務用品その他種々の物品を収納するボツ
クスであつてもよいことは勿論である。

〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、従来、設備ダクトスペースや排気スペースと
して使用されていた天井の空間にオフイスの保管
物品を収納するので、書類等の保管のためのフロ
アスペースを少なくすることができ、スペースの
有効利用を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の天井収納庫を設置した天井の
様子を示す図、第２図は本発明の天井収納庫の１
実施例構成を示す図、第３図は書類管理テーブル
の例を示す図、第４図は本発明の天井収納庫の動
作フローを説明するための図、第５図ないし第７
図は本発明の天井収納庫に適用される機構部の構
成例を示す図、第８図はローラを使つた積替機構
の例を示す図、第９図は搬送台の外観図である。 １……書類ボツクス、２……書類搬送レール、
３……書類搬送ダクト、４……スラブ、１１……
システム制御部、１２……入出力部、１３……書
類管理部、１４……書類フアイルメモリ、１５…
…搬送機構制御部、１６……積替機構制御部、１
７……昇降機構制御部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 物品収納ボツクスを天井板と上階床との間の
   天井空間で保管する天井収納庫であつて、物品収
   納ボツクス、天井空間に設けたレールと該レール
   に沿つて移動する搬送台からなり搬送台に物品収
   納ボツクスを載置した状態で天井空間に保管する
   天井搬送ライン、物品収納ボツクスを載置して天
   井空間とフロアとの間を昇降する昇降搬送ライ
   ン、物品収納ボツクスを積み替えする積替機構、
   及び搬送ラインや積替機構の制御を行う制御装置
   を備え、物品収納ボツクスを天井空間に設けた天
   井搬送ラインに保管管理し、天井搬送ラインから
   昇降搬送ラインへ積み替えてフロアへ搬送するよ
   うに構成したことを特徴とする天井収納庫。 ２ 制御装置は、物品収納ボツクスの管理テーブ
   ルを備え、該管理テーブルを参照することによつ
   て指定物品の物品収納ボツクスを検索して搬送制
   御するように構成したことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の天井収納庫。