JPH0592992U - 感熱ヒータ線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感温層の温度変化をヒータ線の温度変化より
も小さくして、感温層の位相角変化が小さい感熱ヒータ
線を得る。 【構成】 電源線とヒータ線及び導線を並列配置し、導
線といずれか一方の線とに感温層を介装し、これら全体
を絶縁層で被覆する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気床暖房など採暖具に用いる感熱ヒータ線に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の感熱ヒータ線は、ヒータ線に感温層及び導線を同軸状に積層し、その外 面を絶縁層で被覆した構造のものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の感熱ヒータ線は、同軸構造のため感温層の全体がヒータ線に接触してお り、感温層はヒータ線の温度変化と同様に温度変化する。従って、ヒータ線への 通電サイクルが短い場合、感温層の位相角も短いサイクルで大きく変化し、この 位相角を検出してヒータ線への通電制御をリレーで行なう温度制御装置において は、該リレーの動作頻度が多くなって早期に故障する問題点がある。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題を解消するもので、ヒータ線への通電サイクルが短 い場合でも、導線を経て検出する感温層の位相角変化が小さい感熱ヒータ線の提 供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の感熱ヒータ線は、電源線とヒータ線及び 導線を並列に配置し、電源線またはヒータ線と導線とに、温度変化に対応して位 相角が変わる特性の感温層を介装し、これら全体を絶縁層で被覆している。尚、 上記電源線もヒータ線として良い。

【０００６】

【作用】

ヒータ線に通電されてこれが加熱されると、感温層の温度も上昇してその位相 角が変化する。導線と電源線またはヒータ線間の感温層は放熱が大きく、感温層 が受けるヒータ線の温度変化の影響は減少し、その位相角変化は小さい。

【０００７】

【実施例】

図１〜図３は、本考案の夫々実施例を示し、電源線１、ヒータ線２及び導線３ は並列に配置されている。図１ではヒータ線２が中央に、図２では導線３が中央 に夫々配置され、感温層４はヒータ線２と導線３間にわたって介装されている。 図３では電源線１が中央に配置され、感温層４は電源線１と導線３間にわたって 介装されている。

【０００８】 電源線１、ヒータ線２、導線３及び感温層４の外周は絶縁層５で被覆されてお り、これの使用は、絶縁層５の端部を除去し、一端の電源線１とヒータ線２を接 続し、他端の電源線１とヒータ線２には電源を印加する。

【０００９】 なお、上記において、電源線１、ヒータ線２、導線３は夫々単線で示したが、 図示の他に、撚線、編組線あるいは芯材に箔状片を螺旋状に巻いたものなど任意 の形状を選択できる。また、電源線１もヒータ線とするのは自由である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の感熱ヒータ線は、以上のように、感温層を導線と並列のヒータ線また は電源線間に介装したので、感温層の外周面は外気で冷やされ、その温度変化は ヒータ線の温度変化よりも小さくなる。従って、感温層の位相角変化も小さくな るので、この位相角を検出して温度制御する装置との組合せでは、スイッチ手段 がリレーの場合でも、その動作頻度は少なく、長期間の使用が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】感熱ヒータ線の斜視図である。

【図２】他の実施例に係る感熱ヒータ線の斜視図であ
る。

【図３】さらに他の実施例に係る感熱ヒータ線の斜視図
である。

【符号の説明】

１ 電源線 ２ ヒータ線 ３ 導線 ４ 感温層 ５ 絶縁層

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源線とヒータ線及び導線を並列に配置
   し、電源線またはヒータ線と導線とに、温度変化に対応
   して位相角が変わる特性の感温層を介装し、これら全体
   を絶縁層で被覆したことを特徴とする感熱ヒータ線
2. 【請求項２】 上記電源線をヒータ線とした請求項１記
   載の感熱ヒータ線。