JPH059296A - フエニル基含有オルガノポリシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents

フエニル基含有オルガノポリシロキサンおよびその製造方法

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JPH059296A
JPH059296A JP18543191A JP18543191A JPH059296A JP H059296 A JPH059296 A JP H059296A JP 18543191 A JP18543191 A JP 18543191A JP 18543191 A JP18543191 A JP 18543191A JP H059296 A JPH059296 A JP H059296A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機官能性基を有するフェニル基含有オルガ
ノポリシロキサンの製造方法を提供する。 【構成】 (A) (a)ケイ素原子結合アルコキシ基を有す
るフェニル基含有オルガノポリシロキサンと、(b)1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサンとを脱アルコール
縮合反応させて得られたケイ素原子結合水素原子を有す
るフェニル基含有オルガノポリシロキサンと、(B)アミ
ノ基,エポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキシ基から
選択される官能性基と脂肪族不飽和炭化水素基を含有す
る有機化合物とをヒドロシリル化反応触媒の存在下に付
加反応させることを特徴とする、アミノ基,エポキシ
基,カルボキシル基およびヒドロキシ基から選択された
官能性基が二価有機基を介してケイ素原子に結合した有
機官能性基を有するフェニル基含有オルガノポリシロキ
サンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機官能性基を有する
フェニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】有機官能性基を有するオルガノポリシロ
キサンは、有機樹脂モノマーと共重合することが可能で
あり、有機樹脂にオルガノポリシロキサンの特性である
耐候性,表面撥水性,潤滑性,生体適合性,ガス透過性
等を付与できるため、有機樹脂の改質剤として有用であ
る。従来、このような用途に使用される有機官能性基を
有するオルガノポリシロキサンとしては、例えば、アミ
ノアルキル基含有ジメチルポリシロキサン,グリシドキ
シアルキル基含有ジメチルポリシロキサン,メタクリロ
キシアルキル基含有ジメチルポリシロキサン,カルビノ
−ル基含有ジメチルポリシロキサン,カルボキシルアル
キル基含有ジメチルポリシロキサンが知られている。こ
れらの有機官能性基含有ジオルガノポリシロキサンは、
通常対応するケイ素原子結合水素原子を有するオルガノ
ポリシロキサンと有機官能性基を有する脂肪族不飽和基
含有化合物との付加反応により製造されている。また、
一般に、フェニル基を含有するオルガノポリシロキサン
は、ジメチルポリシロキサンに比べて、耐放射線性,耐
熱性,不燃性,低温可とう性,相溶性等の諸特性に優れ
ることがしられている。したがって、有機樹脂の改質剤
として有機官能性基を有するフェニル基含有オルガノポ
リシロキサンを用いれば、上述のような特性の向上が期
待されていたが、このような有機官能性基を有するフェ
ニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法は知られ
ていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その主な理由は、有機
官能性基を有するフェニル基含有オルガノポリシロキサ
ンの前駆体であるケイ素原子結合水素原子を有するフェ
ニル基含有オルガノポリシロキサンを製造することが困
難なためであった。即ち、酸性重合触媒を用いればケイ
素−フェニル基結合の切断が起こり、塩基性重合触媒を
用いればケイ素−水素結合の切断が起こるためである。
本発明者は先にこのようなケイ素原子結合水素原子を有
するフェニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法
について提案した(特願平3−31495号)。この方
法によって得られたケイ素原子結合水素原子を有するフ
ェニル基含有オルガノポリシロキサンに、各種有機官能
性基を導入することにより、有機官能性基を有するフェ
ニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を提供す
ることが本発明の目的である。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明の
目的は、(A) (a)分子量が200〜1000000であ
る、ケイ素原子結合アルコキシ基を有するフェニル基含
有オルガノポリシロキサンと、(b)1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサンとを脱アルコール縮合反応させて得
られたケイ素原子結合水素原子を有するフェニル基含有
オルガノポリシロキサンと、(B)アミノ基,エポキシ
基,カルボキシル基,ヒドロキシ基から選択される官能
性基と脂肪族不飽和炭化水素基を含有する有機化合物と
をヒドロシリル化反応触媒の存在下に付加反応させるこ
とを特徴とする、アミノ基,エポキシ基,カルボキシル
基およびヒドロキシ基から選択された官能性基が二価有
機基を介してケイ素原子に結合した有機官能性基を有す
るフェニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法お
よび(A) (a)分子量が200〜1000000である、
ケイ素原子結合アルコキシ基を有するフェニル基含有オ
ルガノポリシロキサンと、(b)1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサンとを脱アルコール縮合反応させて得られ
たケイ素原子結合水素原子を有するフェニル基含有オル
ガノポリシロキサンと、(B)アミノ基,カルボキシル
基,ヒドロキシ基から選択される官能性基の活性水素が
トリオルガノシリル基で置換された官能性基と脂肪族不
飽和炭化水素基を含有する有機化合物とをヒドロシリル
化反応触媒の存在下に付加反応させ、次いで脱シリル反
応させることを特徴とする、アミノ基,カルボキシル基
およびヒドロキシ基から選択された官能性基が二価有機
基を介してケイ素原子に結合した有機官能性基を有する
フェニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法によ
って達成される。これを詳しく説明すると、本発明で使
用される(A)成分のケイ素原子結合水素原子を有するフ
ェニル基含有オルガノポリシロキサンの原料である(a)
成分のアルコキシ基を有するフェニル基含有オルガノポ
リシロキサンは分子量が200〜1000000であ
る。これは分子量が1000000を越えると使用する
有機溶剤に対する溶解性が低下し、さらに、ケイ素原子
結合アルコキシ基の反応性が低下し、反応の転化率が著
しく低下するからである。ここで、アルコキシ基として
は、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ヘキシロ
キシ基等が例示されるが、経済的観点及び反応性からメ
トキシ基が最も好ましい。
【0005】このようなオルガノポリシロキサンは、周
知の方法によって合成される。例えば、メチルフェニル
ジメトキシシランとトリメトキシシランとの混合物を加
水分解反応させる方法(特公昭32−7546号公報)
があり、この方法では、水の使用量をコントロールする
ことによって、その分子量をコントロールすることがで
きる。また、オクタフェニルシクロテトラシロキサン,
ヘキサフェニルシクロトリシロキサンあるいはフェニル
メチルシクロオリゴシロキサンとそれら以外の各種ジオ
ルガノシクロオリゴシロキサンとを塩基性触媒下での共
重合反応し、しかる後に、ジフェニルジアルコキシシラ
ンにより末端封止することによって製造される。アルコ
キシ基とフェニル基以外のケイ素原子結合基としては、
塩酸酸性条件下で化学反応を起こさない有機基であれば
よく特に限定されない。このような有機基としては、例
えば、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基等の
アルキル基,3−クロロプロピル基,4−クロロブチル
基,3−フルオロプロピル基,3,3−ジフルオロプロ
ピル基,3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロア
ルキル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,シク
ロヘプチル基等のシクロアルキル基等が挙げられる。こ
れらの中でも経済的観点からメチル基が最も好ましい。
本発明に使用される(A)成分のケイ素原子結合水素原子
を有するフェニル基含有オルガノポリシロキサンは、上
述のような(a)成分のケイ素原子結合アルコキシ基を有
するフェニル基含有オルガノポリシロキサンと(b)成分
の1,1,3,3ーテトラメチルジシロキサンとを脱アルコ
ール縮合反応させることにより製造されるのであるが、
この反応は無溶剤でも行い得るが、オルガノポリシロキ
サンと塩酸水溶液の相溶性を向上させるためにエーテル
やアルコール等の有機溶剤中で行うことが好ましい。こ
の有機溶剤としては、イソプロピルエーテルやイソプロ
ピルアルコールが特に好ましい。この反応式は以下の通
りである。
【式1】 ここで、使用する1,1,3,3-テトラメチルジシロキサ
ンのモル数に特に制限はない。1分子中にケイ素原子結
合アルコキシ及びケイ素原子結合水素原子を同時に有す
るフェニル基含有オルガノポリシロキサンを製造する場
合にはケイ素原子結合アルコキシ基のモル数より1,1,
3,3-テトラメチルジシロキサンのモル数を少なくすれ
ばよく、アルコキシ基をすべてジメチルシロキシ基で置
換する場合には、化学量論量よりも過剰に使用すればよ
い。この際、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンを
過剰に使用すればするほど反応の転化率は向上するが、
経済的な観点から5倍当量以下が好ましい。塩酸の濃度
は、高いほど上記反応速度が大きくなるが、高すぎると
ケイ素−フェニル基結合の解裂やシロキサン鎖の再配列
が起こるので1重量%〜36重量%が好ましく、5重量
%〜15重量%が特に好ましい。反応温度は、高いほど
上記反応速度が大きくなるが、高すぎると前述の副反応
が起こるので、10〜50℃が好ましく20〜40℃が
特に好ましい。反応時間は、長いほど上記反応の転化率
が向上するが、長すぎると前述の副反応が起こるので3
0分〜6時間が好ましく、1時間〜3時間が特に好まし
い。反応温度、時間、塩酸濃度はそれぞれ独立に作用す
るのではなく相互に関係しあっているので、最良の結果
を得るためには、1つの条件が高い(あるいは長い)場
合には、他の二つの条件は低く(あるいは短く)する必
要がある。反応の進行は反応混合物から定期的にサンプ
リングを行い、有機層を分離した後、中和、水洗、乾
燥、低沸点物の除去を行った後、核磁気共鳴吸収により
ケイ素原子結合水素原子のシグナルの生成とケイ素原子
結合アルコキシ基のシグナルの減少を追跡する方法によ
って確認される。反応が終了したならば、直ちに有機層
を分離する。この時、分離を容易にするために、トルエ
ンやヘキサン等のオルガノポリシロキサンを溶解し、非
水溶性である溶剤を添加してもよい。次に、有機層の残
留塩化水素を炭酸水素ナトリウム等の中和剤で中和し、
水層のPHが中性になるまで水洗し、硫酸ナトリウム、
モレキュラーシーブス等の脱水剤で乾燥した後、溶剤及
び低沸点物を加熱減圧留去して目的物を得る。有機層の
分離の際、トルエンを添加した場合には、脱水剤で乾燥
せず、共沸脱水により脱水と留去を同時に行ってもよ
い。
【0006】本発明に使用される(B)成分はアミノ基,
エポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基から選択
される官能基と脂肪族不飽和炭化水素基を含有する有機
化合物もしくは該官能基の活性水素がトリオルガノシリ
ル基で置換された有機化合物であり、このような化合物
としては、以下のものが例示される。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】 また、(A)成分と(B)成分の付加反応に際して、(B)成
分の量は(A)成分に対して当モル量以上に使用すること
が好ましい。
【0007】本発明に使用されるヒドロシリル化反応用
触媒としては、周期律表第VIII族遷移金属触媒を挙げる
ことができるが、白金系触媒が特に有効であり、塩化白
金酸及びそのアルコール溶液,白金のオレフィン錯体,
白金とビニル基含有シロキサンとの錯体などの白金化合
物が好ましい例として挙げられる。この付加反応は適当
な溶媒の存在下で行うのが好ましいが、無溶媒でも行い
得る。溶媒として例示されるのは、ベンゼン,トルエ
ン,キシレンのような芳香族類,ヘキサン,ヘプタンの
ような脂肪族類;テトラヒドロフラン,ジエチルエーテ
ルのようなエーテル類;アセトン,メチルエチルケトン
のようなケトン類;酢酸エチル,酢酸ブチルのようなエ
ステル類,四塩化炭素,トリクロロエタン,クロロホル
ムのような塩素化炭化水素類;さらにはジメチルフォル
ムアミド,ジメチルスルフォキシド等である。この反応
は室温下でも行い得るが、通常は50〜200℃程度の温度
で行うのが反応速度の点で有利である。
【0008】官能基がエポキシ基の場合は、1分子中に
ケイ素原子結合水素原子とフェニルシロキシ基をそれぞ
れ1個以上有するフェニル基含有オルガノポリシロキサ
ンとエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物との付加反応生
成物から低沸点物を加熱減圧留去することにより製造で
きる。
【0009】また、官能基がアミノ基,カルボキシル
基,ヒドロキシ基の場合は、1分子中にケイ素原子結合
水素原子とフェニルシロキシ基をそれぞれ1個以上有す
るフェニル基含有オルガノポリシロキサンとトリオルガ
ノシリル基で各々の有機官能性基中の活性水素が置換さ
れた脂肪族不飽和基含有化合物との付加反応生成物から
低沸点物を加熱減圧留去し後、保護基であるトリオルガ
ノシリル基をはずし、低沸点物を加熱減圧留去すること
により製造される。この目的のために用いられるトリオ
ルガノシリル基としてはトリメチルシリル基,トリエチ
ルシリル基,フェニルジメチルシリル基,t−ブチルジ
メチルシリル基等が例示されるが、入手のしやすさ、脱
シリル化反応性の高さからトリメチルシリル基が好まし
い。この脱シリル化反応は、加水分解や加アルコール分
解により容易に行われるが、反応の選択性の高さ、分離
精製の容易さから加メタノール分解が好ましい。官能基
がアミノ基,カルボキシル基で保護基がトリメチルシリ
ル基の場合には、メタノールによる脱シリル化反応は室
温でも容易に進行するが、反応速度を速め、反応を完結
させるために50℃程度の温度で加熱することが好まし
い。
【0010】官能基がヒドロキシ基の場合には脱シリル
化反応は平衡反応となるので、酢酸,プロピオン酸等の
有機酸;炭酸,塩酸,硫酸等の無機酸;水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム,水酸化リチウム等の無機塩基;ト
リエチルアミン,ピリジン,キノリン等のアミン類を触
媒として使用し、大過剰のメタノールを投入して加熱
し、副生成物のトリメチルメトキシシランを蒸留により
系外に除いて平衡を生成系側にずらしながら反応させる
方法が好ましい。これらの触媒のうち、触媒活性の高
さ、反応終了後に蒸留により容易に系外に除くことがで
きること及びシロキサン鎖に対する鎖切断反応が起こり
にくいことから有機カルボン酸が好ましく、酢酸,プロ
ピオン酸が特に好ましい。
【0011】以上のような本発明の製造方法で得られた
有機官能性基を有するフェニル基含有オルガノポリシロ
キサンは、有機樹脂モノマーと共重合し、あるいは有機
樹脂の改質剤として有用であり、フェニルシロキシ基を
有しているために有機官能性基を有するジメチルポリシ
ロキサンと比べて、優れた耐放射線性,耐熱性,不燃
性,低温可とう性,相溶性等の特性向上がはかれる。
【0012】
【実施例】以下、実施例にて本発明を詳しく説明する。
実施例中、Phはフェニル基を表わす。
【0013】
【参考例1】攪拌装置つきの4つ口フラスコにイソプロ
ピルアルコール1500ミリリットル、濃塩酸720ミ
リリットル、水1440ミリリットルを投入し、さらに
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン60.3グラ
ム(450.0ミリモル)を投入した。次に、平均式、
【化17】 で示されるメトキシ基含有ジメチルシロキサン・ジフェ
ニルシロキサン共重合体360グラム(90.0ミリモ
ル)のイソプロピルアルコール(300ミリリットル)
溶液を滴下し、29〜34℃で2時間攪拌反応させた。
この反応混合物にヘキサンを加えて、有機層を分離し、
炭酸水素ナトリウムを加えて残留塩化水素を中和した
後、水層のPHが中性になるまで水洗を行った。有機層
に硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、溶媒及び低沸点
物を減圧下加熱留去し無色透明のポリマーを得た。この
ポリマーは核磁気共鳴吸収(NMR)、赤外分光分析
(IR)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)、ヨードメトリーによるケイ素原子結合水素
原子の重量パーセントの測定値から以下の平均式で示さ
れるケイ素原子結合水素原子含有ジメチルシロキサン・
ジフェニルシロキサン共重合体であることが判明した。
【化18】 SiH% 測定値 0.062% 計算値 0.049% Si29NMRよりケイ素−フェニル基結合の解裂は全く
起こっていないことが判明した。
【0014】
【実施例1】参考例1で得られたケイ素原子結合水素原
子含有ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重
合体40グラム(ケイ素原子結合水素原子:24.6ミリ
当量)、トリメチルシリルアリルアミン3.82グラム
(29.53ミリモル)、白金とテトラメチルジビニル
ジシロキサンの錯体を、白金金属量が前二者の合計に対
して 20ppmになるように投入した。100℃で2時間
加熱した後、反応混合物をサンプリングして赤外分光分
析にて確認したところ、ケイ素原子結合水素原子の特性
吸収は消失していた。減圧下、低沸点物を加熱留去し透
明な液体を得た。この液体はNMR、IRより次の平均
式で示されるジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサ
ン共重合体であることが判明した。
【化19】 このジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合
体42グラム、メタノール 12.2グラムを混合し、5
0℃で1時間攪拌した後、減圧下、低沸点物を加熱留去
し透明な液体を得た。このものはNMR、IR、アミノ
基の重量パーセントの測定より次の平均式で示されるア
ミノプロピル基含有ジメチルシロキサン・ジフェニルシ
ロキサン共重合体であることが判明した。
【化20】 アミノ% 測定値 0.87% 計算値 0.96%
【0015】
【実施例2】参考例1で得られたケイ素原子結合水素原
子含有ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重
合体40グラム(ケイ素原子結合水素原子:24.6ミリ
当量)、アリルグリシジルエーテル3.37グラム(2
9.53ミリモル)、白金とテトラメチルジビニルジシ
ロキサンの錯体を、白金金属量が前二者の合計に対して
20ppmになるように投入した。90〜100℃で2時
間加熱した後、反応混合物をサンプリングしてIRにて
分析したところ、ケイ素原子結合水素原子の特性吸収は
消失していた。減圧下、低沸点物を加熱留去し透明な液
体を得た。このものはNMR、IR、GPC、エポキシ
基の重量%の測定より次の平均式で示されるフェニルポ
リシロキサンであることが判明した。
【化21】 エポキシ% 測定値 2.28% 計算値 2.49%
【0016】
【実施例3】参考例1で得られたケイ素原子結合水素原
子含有ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重
合体40グラム(ケイ素原子結合水素原子:24.41ミ
リ当量)、ウンデシレン酸トリメチルシリル6.89グ
ラム(26.85ミリモル)、白金とテトラメチルジビ
ニルジシロキサンの錯体を、白金金属量が前二者の合計
に対して 20ppmになるように投入した。90〜100
℃で2時間加熱した後、反応混合物をサンプリングして
IRにて分析したところ、ケイ素原子結合水素原子の特
性吸収は消失していた。減圧下、低沸点物を加熱留去し
透明な液体を得た。このものはNMR、IR、GPCよ
り次の平均式で示されるオルガノポリシロキサンである
ことが判明した。
【化22】 このフェニルポリシロキサン44グラム、メタノール1
7.2グラムを混合し、50℃で1時間攪拌した後、減
圧下、低沸点物を加熱留去し透明な液体を得た。このも
のはNMR、IR、GPCより次の平均式で示されるカ
ルボキシデシル基含有ジメチルシロキサン・ジフェニル
シロキサン共重合体であることが判明した。
【化23】
【0017】
【実施例4】参考例1で得られたケイ素原子結合水素原
子含有ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重
合体40グラム(ケイ素原子結合水素原子:24.41ミ
リ当量)、トリメチルアリロキシシラン3.8グラム
(29.29ミリモル)、白金とテトラメチルジビニル
ジシロキサンの錯体を、白金金属量が前二者の合計に対
して 20ppmになるように投入した。90〜100℃で
2時間加熱した後、反応混合物をサンプリングしてこれ
をIRにて分析したところ、ケイ素原子結合水素原子の
特性吸収は消失していた。減圧下、低沸点物を加熱留去
し透明な液体を得た。このものはNMR、IR、GPC
より次の平均式で示されるジメチルシロキサン・ジフェ
ニルシロキサン共重合体であることが判明した。
【化24】 この共重合体42グラム、メタノール40グラム、酢酸
0.35グラムを混合し常圧下で加熱しながら蒸留によ
り副生するトリメチルメトキシシランを除去した。反応
混合物の温度が80℃になったところで加熱をやめ、水
冷して室温に戻した。次に減圧下で低沸点物を加熱留去
し透明な液体を得た。このものはNMR、IR、GP
C、ヒドロキシ基の重量パーセントの測定値より次の化
学構造式で示されるヒドロキシル基含有ジメチルシロキ
サン・ジフェニルシロキサン共重合体であることが判明
した。
【化25】 ヒドロキシ% 測定値 0.88% 計算値 1.00%
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、アミノ基,
エポキシ基,カルボキシル基およびヒドロキシル基から
選択される官能基が二価有機基を介してケイ素原子に結
合した有機官能性基を有するフェニル基含有オルガノポ
リシロキサンが生産性より得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) (a)分子量が200〜100000
    0である、ケイ素原子結合アルコキシ基を有するフェニ
    ル基含有オルガノポリシロキサンと、 (b)1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとを脱アル
    コール縮合反応させて得られたケイ素原子結合水素原子
    を有するフェニル基含有オルガノポリシロキサンと、 (B)アミノ基,エポキシ基,カルボキシル基,ヒドロキ
    シ基から選択される官能性基と脂肪族不飽和炭化水素基
    を含有する有機化合物とをヒドロシリル化反応触媒の存
    在下に付加反応させることを特徴とする、アミノ基,エ
    ポキシ基,カルボキシル基およびヒドロキシ基から選択
    された官能性基が二価有機基を介してケイ素原子に結合
    した有機官能性基を有するフェニル基含有オルガノポリ
    シロキサンの製造方法。
  2. 【請求項2】 (A) (a)分子量が200〜100000
    0である、ケイ素原子結合アルコキシ基を有するフェニ
    ル基含有オルガノポリシロキサンと、 (b)1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとを脱アル
    コール縮合反応させて得られたケイ素原子結合水素原子
    を有するフェニル基含有オルガノポリシロキサンと、 (B)アミノ基,カルボキシル基,ヒドロキシ基から選択
    される官能性基の活性水素がトリオルガノシリル基で置
    換された官能性基と脂肪族不飽和炭化水素基を含有する
    有機化合物とをヒドロシリル化反応触媒の存在下に付加
    反応させ、次いで脱シリル反応させることを特徴とす
    る、アミノ基,カルボキシル基およびヒドロキシ基から
    選択された官能性基が二価有機基を介してケイ素原子に
    結合した有機官能性基を有するフェニル基含有オルガノ
    ポリシロキサンの製造方法。
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