JPH0592965U - 蓄電池用液口栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解液の洩れを解消する。 【構成】 液口栓本体１と筒体２と筒体２の外側面に設
けられたネジ部３とを備え、蓄電池液口部に螺着される
蓄電池用液口栓において、液口栓本体１の上面４に、液
口栓を蓄電池液口部に螺着する方向に、「つめ車」式係
止部５が設けられたことを特徴とする蓄電池用液口栓。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車用蓄電池等に使用する液口栓の改良に関するもので、一旦装着 された液口栓は容易に取り外すことができないようにすることにより、補水時に おける溢液等の不具合を防止することを目的とする。

【０００２】

【従来の技術】

使用と共に電解液が減少する自動車用蓄電池等では、補水することにより減少 した電解液を補充して使用される。この補水は、車のユーザが蓄電池上面に付設 された液口部の液口栓を取り外し、必要に応じて行われる。

【０００３】 従来、この種の液口栓は、図３のように液口栓本体１の上面４にコイン差込み 溝６が形成されたものや、図４のように指で回転させて装着・取り外しが可能な ようにつまみ部７が形成されたものが一般的である。尚、これらの図において、 １は液口栓本体、２は筒体、３はネジ部、８は排気口である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような構造の液口栓であるので、ユーザは容易に装着・取外しが可能で あり、補水作業をスムーズに行うことができる。この反面、だれでもが容易に処 置できるので、不慣れなユーザが正規量よりも多く入れ過ぎたりオーバーフロー させたりすることによる、液洩れが起こり易いという問題がある。

【０００５】 この考案は上記のような課題を解決するために成されたものであり、その目的 とするところは、装着は容易にもかかわらず、一旦装着された液口栓は容易に取 外すことができない液口栓を採用することにより、不慣れなユーザによる過剰補 水やオーバーフロー等に起因する液洩れ問題を解消することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 そこで、液口栓本体と筒体と筒体外側面に設けられたネジ部とを備え、蓄電池 液口部に螺着される蓄電池用液口栓において、液口栓本体の上面に、液口栓を蓄 電池液口部に螺着する方向に、「つめ車」式係止部が設けられたことを特徴とす る蓄電池用液口栓とすることにより、上記課題を解決せんとするものである。

【０００７】

【作用】

本考案にかかる液口栓は、液口栓本体の上面に液口栓を蓄電池液口部に螺着す る方向に「つめ車」式係止部が設けられているので、蓄電池液口部への装着に際 しては、螺着方向の力を「つめ車」式係止部に加えることにより、容易に行う事 ができる。一方、装着された液口栓の取外しに際しては、「つめ車」式係止部が 液口栓を蓄電池液口部に螺着する方向に形成されているため、取り外す力は液口 栓本体の上面で空回りし、容易に取外すことはできない。

【０００８】 尚、本考案において、「つめ車」式係止部とは、軸の回転を一方のみに許す 「つめ車とつめ」とよりなるラッチェト機構における「つめ車」ののこぎり歯状 の引掛かり部をいうものとする。

【０００９】

【実施例】

次に、図面によって本考案の一実施例を説明する。図１は本考案の一実施例に かかる蓄電池用液口栓であり、１は液口栓本体、２は筒体、３は筒体外側面に設 けられたネジ部、５は液口栓本体１の上面４に液口栓を蓄電池液口部に螺着する 方向に設けられた「つめ車」式係止部である。８は排気口である。この実施例に おいては、４つの係止部５ａ〜５ｄが設けられており、第１の係止部５ａの上端 から第２の係止部５ｂの下端につながる傾斜面９ａが、第２の係止部５ｂの上端 から第３の係止部５ｃの下端につながる傾斜面９ｂが、第３の係止部５ｃの上端 から第４の係止部５ｄの下端につながる傾斜面９ｃが、第４の係止部５ｄの上端 から第１の係止部５ａの下端につながる傾斜面９ｄが各々設けられている。尚、 この液口栓本体は５ａ→５ｂの方向に回転させると螺着される方向にネジ部が形 成されている。

【００１０】 かかる液口栓は、例えば「つめ車」式係止部に爪先や専用治具等を引っ掛けて 回転させることにより、容易に装着される。一方、装着された液口栓を取外そう としても、「つめ車」式係止部にはネジをゆるめる方向の引掛りがないため、い わゆるラッチェット機構の空回りと同じ作用により、力は液口栓本体１の上面４ を空回りしてしまう。

【００１１】 この考案にかかる蓄電池用液口栓は上記実施例に限定されるものではない。「 つめ車」式係止部５の数は適宜選択することができるし、傾斜面９は図２のよう に曲面にしてもよい。また、液口栓本体１の上面４全面に「つめ車」式係止部５ を設けず、外周部にのみ形成してもよい。

【００１２】 本考案の特徴は、ラッチェット機構の空回りと同じ作用により液口栓が容易に は取外すことができないよう構成された「つめ車」式係止部にある。従って、係 止部であっても、実質的に「つまみ」部としても機能するような構造は、本考案 の目的及び効果を達成する上で、不適切であることは言うまでもない。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案にかかる蓄電池用液口栓は、液口栓本体と筒体と筒 体外側面に設けたられたネジ部とを備え、蓄電池液口部に螺着される蓄電池用液 口栓において、液口栓本体の上面に、液口栓を蓄電池液口部に螺着する方向に「 つめ車」式係止部が設けられたことを特徴とするものであり、装着は容易にもか かわらず、不必要に取外すことができないものである。従って、不慣れなユーザ が補水時に正規量よりも多く入れ過ぎたりオーバーフローさせたりすることによ る液洩れ問題を防ぐことができる。補水が不要な蓄電池では、不用意に取り外さ れることのない液口栓構造が望ましく、本考案の実用的価値は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す図である。

【図２】本考案の他の実施例を示す図である。

【図３】従来例を示す図である。

【図４】従来例を示す図である。

【符号の説明】

１ 液口栓本体 ２ 筒体 ３ ネジ部 ４ 液口栓本体の上面 ５ 「つめ車」式係止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液口栓本体（１）と筒体（２）と筒体
   （２）の外側面に設けられたネジ部（３）とを備え、蓄
   電池液口部に螺着される蓄電池用液口栓において、 液口栓本体（１）の上面（４）に、液口栓を蓄電池液口
   部に螺着する方向に、「つめ車」式係止部（５）が設け
   られたことを特徴とする、蓄電池用液口栓。