JPH0592575A - インクジエツトプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーニング装置の構造を簡単にして容易に
製作できると共に、インクジェットヘッドに対してクリ
ーニング装置を簡単に位置決めできるようにする。又、
クリーニング装置にキャップの機能を兼用させて、部品
点数を少なくする。 【構成】 インクジェットヘッド１により印字が行われ
る領域よりも外側の位置において、そのインクジェット
ヘッド１上のノズル３と対向するように、弾性を有する
ローラ４をノズル３の配列方向と平行な軸線の周りで回
転可能に配設する。その弾性ローラ４の外周にノズル３
をクリーニングするための帯状のクリーニング体として
のクリーニングベルト６を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、インクジェットプリ
ンタに関するもので、特にインクジェットヘッド上のノ
ズルをクリーニングするためのクリーニング装置を備え
たインクジェットプリンタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のインクジェットプリンタ
としては、図４及び図５に示すような構成のものが知ら
れている。

【０００３】この従来構成では、インクジェットヘッド
１１により印字が行われる同ヘッド１１の往復動領域よ
りも外側の位置において、一対のローラ１３，１４がイ
ンクジェットヘッド１１の移動方向と平行な軸線の周り
で回転可能に配設され、その両ローラ１３，１４間には
外周面に複数列のクリーニングブレード１６を突設した
クリーニングベルト１５が掛装されている。そして、イ
ンクジェットヘッド１１が印字のための往復動領域から
ホームポジションに移動すると、インクジェットヘッド
１１とクリーニングベルト１５とが対向し、この状態
で、ローラ１３，１４を介してクリーニングベルト１５
が回転されることにより、ノズル１２やその周辺に付着
したインクかす等の汚れがクリーニングブレード１６に
て掻き取るようにクリーニングされる。

【０００４】又、前記クリーニングベルト１５の近傍に
は、スポンジ等の弾性体よりなるキャップ１７が配設さ
れている。そして、装置の不使用時には、インクジェッ
トヘッド１１がこのキャップ１７と対向する位置に移動
された状態で、ノズル１２がキャップ１７に密接して塞
がれるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来構
成においては、外周面に複数列のクリーニングブレード
１６を突設したクリーニングベルト１５の回転によっ
て、ノズル１２のクリーニングを行うようになっている
ため、クリーニングベルト１５の構造が複雑で製作が困
難であると共に、クリーニングブレード１６の先端がイ
ンクジェットヘッド１１上のノズル１２と適正に接触す
るように、インクジェットヘッド１１に対するクリーニ
ングベルト１５の対向間隙Ｓを調節して位置決めしなけ
ればならず、その位置決め操作が非常に面倒であるとい
う問題があった。

【０００６】又、前記の従来構成においては、クリーニ
ングベルト１５の近傍にノズル１２を塞ぐためのキャッ
プ１７が別設されているため、部品点数が多くなるとい
う問題もあった。

【０００７】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものであって、その目的
とするところは、クリーニング装置の構造が簡単で容易
に製作できると共に、インクジェットヘッドに対する位
置決めも簡単に行うことができ、しかも、ノズルを塞ぐ
ためのキャップを別設する必要がなく、クリーニング装
置にキャップの機能も兼ねることができて、部品点数の
削減を図ることができるインクジェットプリンタを提供
することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明のインクジェットプリンタでは、インク
ジェットヘッドにより印字が行われる領域よりも外側の
位置において、そのインクジェットヘッド上のノズルと
対向するように、弾性を有するローラをノズルの配列方
向と平行な軸線の周りで回転可能に配設し、そのローラ
の外周にはノズルをクリーニングするための帯状のクリ
ーニング体を設けたものである。

【０００９】

【作 用】上記のように構成されたインクジェットプリ
ンタにおいて、インクジェットヘッドが弾性ローラと対
向する位置に移動されると、そのローラの弾性作用によ
りインクジェットヘッド上のノズルがクリーニング体に
圧接される。この状態で、ローラを介してクリーニング
体が回転されて、ノズルやその周辺の汚れがクリーニン
グ体にて擦り取るようにクリーニングされる。その後、
クリーニング体の回転が停止されると、クリーニング体
がローラの弾性作用によりノズルに圧接された状態のま
ま停止され、ノズルが閉塞状態に保持される。

【００１０】

【実施例】以下、この発明を具体化したインクジェット
プリンタの一実施例を、図面に基づいて詳細に説明す
る。

【００１１】図１及び図２に示すように、インクジェッ
トヘッド１はガイドロッド２に沿って主走査方向に移動
可能に支持され、その前面には複数のノズル３が上下方
向に所定間隔おきで配列されている。そして、このイン
クジェットヘッド１が図示しない印字用紙と対向する所
定の領域内で往復移動されながら、ノズル３から印字用
紙上にインクが噴出されて印字が行われる。

【００１２】スポンジ等の弾性材よりなる弾性ローラ４
は前記インクジェットヘッド１の往復動領域よりも外側
の位置、即ちインクジェットヘッド１のホームポジショ
ンと対向する位置において、そのインクジェットヘッド
１上のノズル３と対向接触するように、そのノズル３の
配列方向と平行な軸線の周りで回転可能に配設されてい
る。駆動ローラ５は弾性ローラ４の図示前方において、
その弾性ローラ４の軸線と平行な軸線の回りで回転可能
に配設されている。

【００１３】クリーニング体としての無端帯状のクリー
ニングベルト６は前記弾性ローラ４と駆動ローラ５との
間に張設され、ウレタンゴム又はシリコンゴム等により
形成されている。そして、図２に示すように、インクジ
ェットヘッド１が弾性ローラ４と対向する位置に移動さ
れた状態で、駆動ローラ５が図示しないモータにより回
転駆動されて、クリーニングベルト６が同図の反時計方
向へ回転されるようになっている。

【００１４】次に、前記のように構成されたインクジェ
ットプリンタについて動作を説明する。さて、このイン
クジェットプリンタにおいて、図２に示すように、印字
動作の終了したインクジェットヘッド１が弾性ローラ４
と対向する位置に移動されると、そのローラ４の弾性作
用によりインクジェットヘッド１上のノズル３がクリー
ニングベルト６に圧接される。この状態で、駆動ローラ
５を介してクリーニングベルト６が回転され、ノズル３
やその周辺に付着したインクかす等の汚れがクリーニン
グベルト６により擦り取るようにクリーニングされる。
その後、駆動ローラ５の回転が停止されると、クリーニ
ングベルト６が弾性ローラ４の弾性作用によりノズル３
に圧接された状態のまま停止されて、そのノズル３が閉
塞状態に保持される。

【００１５】従って、この実施例のインクジェットプリ
ンタにおいては、図４及び図５に示す従来構成とは異な
り、クリーニングベルト６の外周面に複数列のクリーニ
ングブレードを設ける必要がなく、クリーニング装置の
構造が簡単で容易に製作できる。又、インクジェットヘ
ッド１に対するクリーニングベルト６の対向位置をそれ
ほど正確に調節しなくても、弾性ローラ４の弾性作用に
よりその位置ズレを許容することができるので、インク
ジェットヘッド１に対するクリーニングベルト６の位置
決めも簡単に行うことができる。

【００１６】又、この実施例のインクジェットプリンタ
においては、クリーニング装置がキャップの機能も兼ね
ているため、図４及び図５に示す従来構成とは異なり、
ノズル３を塞ぐためのキャップを別設する必要がなく、
部品点数を少なくすることができる。

【００１７】

【別の実施例】次に、この発明の別の実施例を図３に基
づいて説明する。さて、この実施例においては、前記実
施例における駆動ローラ５が省略されて、弾性ローラ４
が駆動ローラを兼用するように構成されている。又、そ
の弾性ローラ４の外周にはクリーニング体としての無端
帯状のクリーニングシート７が被覆装着され、インクジ
ェットヘッド１が弾性ローラ４と対向する位置に移動さ
れたとき、弾性ローラ４の弾性作用によって、インクジ
ェットヘッド１上のノズル３がこのクリーニングシート
７に圧接されるようになっている。従って、この実施例
においても、前記実施例と同様にノズル３やその周辺の
汚れを効果的にクリーニングすることができる。

【００１８】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、例えば、弾性ローラ４やクリーニ
ングベルト６やクリーニングシート７の材質を適宜に変
更する等、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で、各部
の構成を任意に変更して具体化することも可能である。

【００１９】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているため、クリーニング装置の構造が簡単で容易に
製作できると共に、インクジェットヘッドに対する位置
決めも簡単に行うことができ、しかも、ノズルを塞ぐた
めのキャップを別設する必要がなく、クリーニング装置
にキャップの機能も兼ねることができて、部品点数の削
減を図ることができるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を具体化したインクジェットプリンタ
の一実施例を示す要部斜視図である。

【図２】そのインクジェットプリンタにおけるノズルの
クリーニング状態を示す要部平面図である。

【図３】この発明のインクジェットプリンタの別の実施
例を示す要部平面図である。

【図４】従来のインクジェットプリンタの要部斜視図で
ある。

【図５】そのインクジェットプリンタにおけるノズルの
クリーニング状態を示す要部側断面図である。

【符号の説明】

１ インクジェットヘッド、３ ノズル、４ 弾性ロー
ラ、６ クリーニング体としてのクリーニングベルト、
７ クリーニング体としてのクリーニングシート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクジェットヘッドにより印字が行わ
   れる領域よりも外側の位置において、そのインクジェッ
   トヘッド上のノズルと対向するように、弾性を有するロ
   ーラをノズルの配列方向と平行な軸線の周りで回転可能
   に配設し、そのローラの外周にはノズルをクリーニング
   するための帯状のクリーニング体を設けたことを特徴と
   するインクジェットプリンタ。