JPH0592329A - ドリル素材の製法 - Google Patents
ドリル素材の製法Info
- Publication number
- JPH0592329A JPH0592329A JP27834291A JP27834291A JPH0592329A JP H0592329 A JPH0592329 A JP H0592329A JP 27834291 A JP27834291 A JP 27834291A JP 27834291 A JP27834291 A JP 27834291A JP H0592329 A JPH0592329 A JP H0592329A
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- JP
- Japan
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- drill
- hole
- cemented carbide
- cutting edge
- rod
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】刃先中央部分を高いじん性の材料とし、周囲を
高硬度材料とするドリル製作のための素材を、低コスト
で効率良く生産する。 【構成】中央に貫通孔5を有する超硬合金素材6の貫通
孔5内に、じん性に富む材料にて形成された棒状の挿入
材料7を挿入、保持した後、単位長さLに切断し、上記
切断したドリル素材8の何れか一端に刃先2を加工す
る。 【効果】周速がゼロ、或いはゼロに近い値となる刃先2
の中央部分3をじん性に富む鉄系金属で構成し、他方、
その周りの周速が大である周囲部分4の刃先2を超硬合
金素材6とするドリルを容易に製作できる。
高硬度材料とするドリル製作のための素材を、低コスト
で効率良く生産する。 【構成】中央に貫通孔5を有する超硬合金素材6の貫通
孔5内に、じん性に富む材料にて形成された棒状の挿入
材料7を挿入、保持した後、単位長さLに切断し、上記
切断したドリル素材8の何れか一端に刃先2を加工す
る。 【効果】周速がゼロ、或いはゼロに近い値となる刃先2
の中央部分3をじん性に富む鉄系金属で構成し、他方、
その周りの周速が大である周囲部分4の刃先2を超硬合
金素材6とするドリルを容易に製作できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドリル素材の製法に係
わり、更に詳しくは、ドリルを加工する為のドリル素材
に関する。
わり、更に詳しくは、ドリルを加工する為のドリル素材
に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、ワークの切削加工等に於い
てドリルが多々用いられている。上記ワークに対して加
工中のドリルの刃先に着目すると、上記ドリルが所定速
度で回転しているとき、上記ドリルの刃先の中心点は、
単位時間当たりの回転に於ける周速がゼロであり、そし
て、ドリルの半径方向に行くに従って、つまり刃先の中
心点から周囲部分に移るに従って、周速は大となり、上
記周速で刃先がワークに接することになる。
てドリルが多々用いられている。上記ワークに対して加
工中のドリルの刃先に着目すると、上記ドリルが所定速
度で回転しているとき、上記ドリルの刃先の中心点は、
単位時間当たりの回転に於ける周速がゼロであり、そし
て、ドリルの半径方向に行くに従って、つまり刃先の中
心点から周囲部分に移るに従って、周速は大となり、上
記周速で刃先がワークに接することになる。
【0003】この為、上記ドリルの刃先の周囲部分は、
中央部分に比べて摩耗が大であり、この摩耗を防止する
手段として、上記刃先の周囲部分には耐摩耗材料が用い
られることが望ましく、具体的には、高硬度材料例えば
超硬合金材料等が用いられると共に、他方、上記ドリル
の刃先の中心点は、周速はゼロであり加工中の摩耗は比
較的小さいものの、加工の開始時にはある程度の抵抗を
受ける為に、比較的じん性が高い材料が用いられること
が望ましいものである。
中央部分に比べて摩耗が大であり、この摩耗を防止する
手段として、上記刃先の周囲部分には耐摩耗材料が用い
られることが望ましく、具体的には、高硬度材料例えば
超硬合金材料等が用いられると共に、他方、上記ドリル
の刃先の中心点は、周速はゼロであり加工中の摩耗は比
較的小さいものの、加工の開始時にはある程度の抵抗を
受ける為に、比較的じん性が高い材料が用いられること
が望ましいものである。
【0004】そこで、従来からドリルの刃先に於いて、
中央部分は比較的じん性が高い材料で形成し、周囲部分
は高硬度材料で形成することが望まれているが、その製
法として、上記ドリルのシャンクに対して刃先を構成す
る切刃のチップをロウ付けする方法があり、この場合上
記切刃のチップは周囲の高硬度な材料の部分と中央のじ
ん性に富む材料の部分とを接合させて形成していた。
中央部分は比較的じん性が高い材料で形成し、周囲部分
は高硬度材料で形成することが望まれているが、その製
法として、上記ドリルのシャンクに対して刃先を構成す
る切刃のチップをロウ付けする方法があり、この場合上
記切刃のチップは周囲の高硬度な材料の部分と中央のじ
ん性に富む材料の部分とを接合させて形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術による
と、上記ドリルの製法は、ドリルの中央部分をじん性に
富む材料で形成し、周囲部分を高硬度の材料で形成する
という精度をみると比較的優れているものの、次の点に
於いて幾つかの不具合を有する。即ち、上記刃先を構成
する切刃のチップは比較的小さいものであり、その切刃
のチップを高硬度な材料の部分とじん性に富む材料の部
分で接合することは、比較的高度な技術を要するもので
あると共に、上記比較的小さな切刃のチップを一つ一つ
のドリルの刃先にロウ付けする為にも比較的高精度な技
術が要求されることにより、上記ドリルの大量生産及び
低コスト化に限界があった。
と、上記ドリルの製法は、ドリルの中央部分をじん性に
富む材料で形成し、周囲部分を高硬度の材料で形成する
という精度をみると比較的優れているものの、次の点に
於いて幾つかの不具合を有する。即ち、上記刃先を構成
する切刃のチップは比較的小さいものであり、その切刃
のチップを高硬度な材料の部分とじん性に富む材料の部
分で接合することは、比較的高度な技術を要するもので
あると共に、上記比較的小さな切刃のチップを一つ一つ
のドリルの刃先にロウ付けする為にも比較的高精度な技
術が要求されることにより、上記ドリルの大量生産及び
低コスト化に限界があった。
【0006】従って、本発明の目的とする所は、刃先の
中央部分をじん性に富む材料で形成し、周囲部分を高硬
度な材料で形成したドリルを得る為の素材を低コスト
で、而も効率よく生産することを容易にした技術を提供
するにある。
中央部分をじん性に富む材料で形成し、周囲部分を高硬
度な材料で形成したドリルを得る為の素材を低コスト
で、而も効率よく生産することを容易にした技術を提供
するにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記目的を解決する為に、
本発明は次の技術的手段を有する。即ち、実施例に対応
する添付図面中の符合を用いて説明すると、本発明はド
リル1の刃先2の中央部分3をじん性に富む材料にて形
成し、その周囲部分4を高硬度の材料にて形成するドリ
ル素材8の製法に於いて、中央部分3に貫通孔5を有す
ると共に断面が円形成る超硬合金素材6を製造し、他
方、じん性に富む材料にて棒状の挿入材料7を製造し、
上記中央部分3に貫通孔5を有する超硬合金素材6を加
熱し、上記貫通孔5の内径Raを拡大させた状態で、上記
貫通孔5内に上記鉄系金属の棒状の挿入材料7を挿入
し、次いで、上記中央部分3に貫通孔5を有する超硬合
金素材6を冷却せしめて、上記貫通孔5内に挿入した鉄
系金属の棒状の挿入材料7を貫通孔5内に保持し、上記
貫通孔5内に鉄系金属の棒状の挿入材料7を挿入、保持
した超硬合金素材6を単位長さLに切断し、上記切断し
たドリル素材8の何れか一端に刃先2を加工し、周速が
ゼロ、或いはゼロに近い値となる刃先の中央部分3をじ
ん性に富む鉄系金属で構成し、他方、その周りの周速が
大である周囲部分4の刃先2部分を超硬合金素材6とし
たことを特徴とするドリル素材の製法である。
本発明は次の技術的手段を有する。即ち、実施例に対応
する添付図面中の符合を用いて説明すると、本発明はド
リル1の刃先2の中央部分3をじん性に富む材料にて形
成し、その周囲部分4を高硬度の材料にて形成するドリ
ル素材8の製法に於いて、中央部分3に貫通孔5を有す
ると共に断面が円形成る超硬合金素材6を製造し、他
方、じん性に富む材料にて棒状の挿入材料7を製造し、
上記中央部分3に貫通孔5を有する超硬合金素材6を加
熱し、上記貫通孔5の内径Raを拡大させた状態で、上記
貫通孔5内に上記鉄系金属の棒状の挿入材料7を挿入
し、次いで、上記中央部分3に貫通孔5を有する超硬合
金素材6を冷却せしめて、上記貫通孔5内に挿入した鉄
系金属の棒状の挿入材料7を貫通孔5内に保持し、上記
貫通孔5内に鉄系金属の棒状の挿入材料7を挿入、保持
した超硬合金素材6を単位長さLに切断し、上記切断し
たドリル素材8の何れか一端に刃先2を加工し、周速が
ゼロ、或いはゼロに近い値となる刃先の中央部分3をじ
ん性に富む鉄系金属で構成し、他方、その周りの周速が
大である周囲部分4の刃先2部分を超硬合金素材6とし
たことを特徴とするドリル素材の製法である。
【0008】
【作用】上記製法によると、中央部分3に貫通孔5を有
する超硬合金素材6の貫通孔5内に、じん性に富む鉄系
金属の挿入材料7を挿入し、その後冷却して保持するこ
とにより、断面でみたとき中央部分3がじん性に富む材
料で形成され、その周囲の周囲部分4が高硬度の材料で
形成されたドリル1を得る為のドリル素材8を有するこ
とが可能であり、そして、上記ドリル素材8を単位長さ
Lに切断し、切断したドリル素材8の何れか一端に刃先
2を加工してドリル1を形成することによって、上記刃
先2の中央部分3はじん性に富む材料で形成され、周囲
部分4は高硬度の材料で形成されたドリル1が得られ
る。
する超硬合金素材6の貫通孔5内に、じん性に富む鉄系
金属の挿入材料7を挿入し、その後冷却して保持するこ
とにより、断面でみたとき中央部分3がじん性に富む材
料で形成され、その周囲の周囲部分4が高硬度の材料で
形成されたドリル1を得る為のドリル素材8を有するこ
とが可能であり、そして、上記ドリル素材8を単位長さ
Lに切断し、切断したドリル素材8の何れか一端に刃先
2を加工してドリル1を形成することによって、上記刃
先2の中央部分3はじん性に富む材料で形成され、周囲
部分4は高硬度の材料で形成されたドリル1が得られ
る。
【0009】
【実施例】次に、添付図面に従い本発明の実施例を詳述
する。即ち、ドリル1の刃先2の中央部分3がじん性に
富む材料にて形成され、その周囲部分4が高硬度の材料
にて形成されるドリル素材8の製法である。先ず、中央
部分3に貫通孔5を有すると共に、断面が円形を有する
超硬合金素材6を用意する。上記貫通孔5を有する超硬
合金素材6の製法は、初めに超硬合金の粉末、具体的に
はWCーCO系やWCーTiC ーCO系等の超硬合金の粉末を用い
て、所定長さで断面が円形を有する棒状の形に成型す
る。この時、棒状の形の中心軸線に沿った中心部分3に
は、型としての中子(図示せず)を挿入した状態にす
る。
する。即ち、ドリル1の刃先2の中央部分3がじん性に
富む材料にて形成され、その周囲部分4が高硬度の材料
にて形成されるドリル素材8の製法である。先ず、中央
部分3に貫通孔5を有すると共に、断面が円形を有する
超硬合金素材6を用意する。上記貫通孔5を有する超硬
合金素材6の製法は、初めに超硬合金の粉末、具体的に
はWCーCO系やWCーTiC ーCO系等の超硬合金の粉末を用い
て、所定長さで断面が円形を有する棒状の形に成型す
る。この時、棒状の形の中心軸線に沿った中心部分3に
は、型としての中子(図示せず)を挿入した状態にす
る。
【0010】次に、上記中央部分3に中子を挿入した状
態の超硬合金の粉末の成型物をCOを結合剤として焼結す
る。そして、この後、上記焼結したものを加熱すること
によって、膨張させて上記中子を取り除く。
態の超硬合金の粉末の成型物をCOを結合剤として焼結す
る。そして、この後、上記焼結したものを加熱すること
によって、膨張させて上記中子を取り除く。
【0011】即ち、上記超硬合金の粉末を成型し、次い
で焼結し、この後予め中央部分3に挿入しておいた中子
を取り除くことにより、中央部分3に貫通孔5を有する
所定長さの断面が円形を有する超硬合金素材6を製造す
る。
で焼結し、この後予め中央部分3に挿入しておいた中子
を取り除くことにより、中央部分3に貫通孔5を有する
所定長さの断面が円形を有する超硬合金素材6を製造す
る。
【0012】上記、超硬合金素材6の貫通孔5の内径Ra
を一つの例として具体的にみると、0.3 〜0.5 ミリメー
トル程度の径を有している。
を一つの例として具体的にみると、0.3 〜0.5 ミリメー
トル程度の径を有している。
【0013】他方、上記超硬合金素材6とは別に、じん
性に富む材料で形成した棒状の挿入材料7を用意する。
上記挿入材料7はじん性に富む鉄系金属、具体的にはハ
イス鋼や、ダイス鋼から製造される所定長さを有する棒
状の材料であり、上記じん性に富む鉄系金属で形成され
た棒状の挿入材料7の外径Rbは、一つの例として具体的
には、上記超硬合金素材6の貫通孔5の内径Raに比べ極
少程度ではあるが、大になる程度とし、例えば0.3 〜0.
5 ミリメートルプラス,マイナス0.01〜0.02ミリメート
ルである。
性に富む材料で形成した棒状の挿入材料7を用意する。
上記挿入材料7はじん性に富む鉄系金属、具体的にはハ
イス鋼や、ダイス鋼から製造される所定長さを有する棒
状の材料であり、上記じん性に富む鉄系金属で形成され
た棒状の挿入材料7の外径Rbは、一つの例として具体的
には、上記超硬合金素材6の貫通孔5の内径Raに比べ極
少程度ではあるが、大になる程度とし、例えば0.3 〜0.
5 ミリメートルプラス,マイナス0.01〜0.02ミリメート
ルである。
【0014】次に、上記貫通孔5を有する超硬合金素材
6の貫通孔5内に上記棒状の挿入材料7を挿入する。こ
の挿入にあたって先ず、上記貫通孔5を有する超硬合金
素材6を加熱し、上記加熱により貫通孔5の内径Raを拡
大させる。この状態を模式的に示した図3を参照して説
明すると、上記超硬合金素材6を加熱する以前では、上
記貫通孔5の内径Raは、Ra1の径を有しているが、上記
超硬合金素材6を加熱することにより、上記Ra1 に比べ
て極少に大になる程度のRa2 に径が拡大しており、上記
挿入材料7が貫通孔5内に過不足なく挿入可能な程度と
なる内径Raとなるものである。
6の貫通孔5内に上記棒状の挿入材料7を挿入する。こ
の挿入にあたって先ず、上記貫通孔5を有する超硬合金
素材6を加熱し、上記加熱により貫通孔5の内径Raを拡
大させる。この状態を模式的に示した図3を参照して説
明すると、上記超硬合金素材6を加熱する以前では、上
記貫通孔5の内径Raは、Ra1の径を有しているが、上記
超硬合金素材6を加熱することにより、上記Ra1 に比べ
て極少に大になる程度のRa2 に径が拡大しており、上記
挿入材料7が貫通孔5内に過不足なく挿入可能な程度と
なる内径Raとなるものである。
【0015】そして、上記超硬合金素材6を加熱し、そ
の直径Raが拡大した貫通孔5内に挿入材料7を挿入す
る。この後、上記超硬合金素材6を冷却することによ
り、上記貫通孔5の内径Raは縮小し、上記貫通孔5内の
挿入材料7が貫通孔5内で保持されることとなる。この
時、上記挿入材料7は、超硬合金素材6の中心軸線を通
る中央部分3に位置し、上記貫通孔5内に強力に保持さ
れた状態と成る。
の直径Raが拡大した貫通孔5内に挿入材料7を挿入す
る。この後、上記超硬合金素材6を冷却することによ
り、上記貫通孔5の内径Raは縮小し、上記貫通孔5内の
挿入材料7が貫通孔5内で保持されることとなる。この
時、上記挿入材料7は、超硬合金素材6の中心軸線を通
る中央部分3に位置し、上記貫通孔5内に強力に保持さ
れた状態と成る。
【0016】上記製法により、中央部分3がじん性に富
む材料で形成され、周囲部分4が高硬度の材料で形成さ
れたドリル素材8が得られる。
む材料で形成され、周囲部分4が高硬度の材料で形成さ
れたドリル素材8が得られる。
【0017】次に、上記ドリル素材8をドリル1を製造
する為に所定の単位長さLに切断し、上記切断したドリ
ル素材8の何れか一端にドリル9のシャンク11及び溝部
12及び切刃13を有する刃先2を形成する。
する為に所定の単位長さLに切断し、上記切断したドリ
ル素材8の何れか一端にドリル9のシャンク11及び溝部
12及び切刃13を有する刃先2を形成する。
【0018】即ち、上記ドリル素材8からドリル1とし
ての製品が得られるものであり、上記ドリル1は、中心
部分3がじん性に富む鉄系金属で形成され、周囲部分4
が高硬度の超硬合金で形成されている。
ての製品が得られるものであり、上記ドリル1は、中心
部分3がじん性に富む鉄系金属で形成され、周囲部分4
が高硬度の超硬合金で形成されている。
【0019】尚、上記ドリル素材8は、使用されるドリ
ル1の種類、用途等に合わせて超硬合金素材6の太さや
長さ及び貫通孔5の内径Raや長さ及び貫通孔5に対する
挿入材料7の外径Rbや長さを自由に変更して製造するも
のである。
ル1の種類、用途等に合わせて超硬合金素材6の太さや
長さ及び貫通孔5の内径Raや長さ及び貫通孔5に対する
挿入材料7の外径Rbや長さを自由に変更して製造するも
のである。
【0020】以上のように、上記じん性に富む鉄系金属
により形成した棒状の挿入材料7を、高硬度の超硬合金
素材6の貫通孔5内に挿入、保持することにより、比較
的容易にドリル素材8を製造することが可能であり、上
記ドリル素材8を用いてドリル1を加工することによ
り、上記ドリル1を使用してワークの加工を行う時、上
記ドリル1の回転から生ずる単位時間当たりの周速がゼ
ロ、或いはゼロに近い値となる刃先2の中央部分3がじ
ん性に富む鉄系金属で形成され、他方、その周りの周速
が中央部分3に比べて大となる周囲部分4を高硬度の超
硬合金で形成されるものであり、これにより、上記ドリ
ル1の刃先2の周囲部分4の耐摩耗性及び中央部分3の
加工開始時に受ける比較的大の抵抗に耐えるという初期
のそれぞれの要求を満たすものである。
により形成した棒状の挿入材料7を、高硬度の超硬合金
素材6の貫通孔5内に挿入、保持することにより、比較
的容易にドリル素材8を製造することが可能であり、上
記ドリル素材8を用いてドリル1を加工することによ
り、上記ドリル1を使用してワークの加工を行う時、上
記ドリル1の回転から生ずる単位時間当たりの周速がゼ
ロ、或いはゼロに近い値となる刃先2の中央部分3がじ
ん性に富む鉄系金属で形成され、他方、その周りの周速
が中央部分3に比べて大となる周囲部分4を高硬度の超
硬合金で形成されるものであり、これにより、上記ドリ
ル1の刃先2の周囲部分4の耐摩耗性及び中央部分3の
加工開始時に受ける比較的大の抵抗に耐えるという初期
のそれぞれの要求を満たすものである。
【0021】
【効果】以上詳述した如く、上記貫通孔を有する高硬度
の超硬合金素材の貫通孔に、じん性に富む鉄系金属の棒
状の挿入材料を挿入、保持するというドリル素材の製法
は、従来の技術に比べて比較的容易であると共に、上記
ドリル素材からドリルを加工した時、周速がゼロ、或い
はゼロに近い値となる刃先の中央部分をじん性に富む鉄
系金属で形成し、他方、その周りの周速が大である周囲
部分の刃先を高硬度の超硬合金で形成したドリルが得ら
れ、上記ドリルの刃先の中央部分をじん性に富む材料に
て形成し、その周囲部分4を高硬度の材料にて形成する
ドリルを得る為のドリル素材の製法の簡易化により、低
コスト化の実現及び大量生産性の向上を可能にする。
の超硬合金素材の貫通孔に、じん性に富む鉄系金属の棒
状の挿入材料を挿入、保持するというドリル素材の製法
は、従来の技術に比べて比較的容易であると共に、上記
ドリル素材からドリルを加工した時、周速がゼロ、或い
はゼロに近い値となる刃先の中央部分をじん性に富む鉄
系金属で形成し、他方、その周りの周速が大である周囲
部分の刃先を高硬度の超硬合金で形成したドリルが得ら
れ、上記ドリルの刃先の中央部分をじん性に富む材料に
て形成し、その周囲部分4を高硬度の材料にて形成する
ドリルを得る為のドリル素材の製法の簡易化により、低
コスト化の実現及び大量生産性の向上を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドリル素材の製法に於ける高硬度の材
料で形成した貫通孔を有する超硬合金素材の縦断断面の
図である。
料で形成した貫通孔を有する超硬合金素材の縦断断面の
図である。
【図2】本発明のドリル素材の製法に於けるじん性に富
む材料で形成した棒状の挿入材料7の図である。
む材料で形成した棒状の挿入材料7の図である。
【図3】超硬合金素材を加熱し、貫通孔を拡大させた状
態を模式的に示した図である。
態を模式的に示した図である。
【図4】超硬合金素材の貫通孔内に棒状の挿入材料を挿
入、保持した状態を示した縦断断面図である。
入、保持した状態を示した縦断断面図である。
【図5】ドリル素材からドリルヘ加工する為に所定長さ
Lで切断する状態を示した縦断断面図である。
Lで切断する状態を示した縦断断面図である。
【図6】ドリル素材からドリルへ加工した状態を示す図
である。
である。
【図7】ドリルの刃先を示した図である。
1 ドリル 2 刃先 3 中央部分 4 周囲部分 5 貫通孔 6 超硬合金素材 7 棒状挿入材料 8 ドリル素材 11 シャンク 12 溝部 13 切刃 L ドリルの所定長さ Ra 貫通孔の直径 Rb 挿入材料の直径 Ra1 超硬合金素材の加熱前の貫通孔の内径 Ra2 超硬合金素材の加熱後の貫通孔の外径
Claims (1)
- 【請求項1】 ドリル1の刃先2の中央部分3をじん性
に富む材料にて形成し、その周囲部分4を高硬度の材料
にて形成するドリル素材8の製法に於いて;中央部分3
に貫通孔5を有すると共に断面が円形成る超硬合金素材
6を製造し、他方、じん性に富む鉄系金属にて棒状の挿
入材料7を製造し、上記超硬合金素材6を加熱し、上記
貫通孔5の内径Raを拡大させた状態で、上記貫通孔5内
に上記鉄系金属の棒状の挿入材料7を挿入し、次いで、
上記を超硬合金素材6を冷却せしめて、上記貫通孔5内
に挿入した鉄系金属の棒状の挿入材料7を貫通孔5内に
保持し、上記貫通孔5内に鉄系金属の棒状の挿入材料7
を挿入、保持した超硬合金素材6を単位長さLに切断
し、上記切断したドリル素材8の何れか一端に刃先2を
加工し、周速がゼロ、或いはゼロに近い値となる刃先2
の中央部分3をじん性に富む鉄系金属で構成し、他方、
その周りの周速が大である周囲部分4の刃先2部分を超
硬合金素材6としたことを特徴とするドリル素材の製
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27834291A JPH0592329A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | ドリル素材の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27834291A JPH0592329A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | ドリル素材の製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0592329A true JPH0592329A (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=17595998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27834291A Pending JPH0592329A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | ドリル素材の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0592329A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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