JPH0592146U - 把手付き合成樹脂製容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要に応じて把手を容易に且つ確りと取り付
けることが出来て商品管理上有益であるとともに、低コ
ストでの製造が可能な把手付き合成樹脂製容器を提案す
る。 【構成】 容器体胴部５後面に形成した凹部７の中央部
分に埋設融着させた縦長コ字状の埋設基体８を有する連
結部材３を設け、縦長板状の基板10前面上下より各々前
方へ水平な取り付け基板11，12を突設してなる把手４を
後方から押し込んで、各取り付け基板と上記埋設基体８
の上部水平板部8b及び下部水平板部8cとを弾性的に乗り
越え係合する凹凸係合手段により係合固定させて把手４
を容器体２に装着させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は把手付き合成樹脂製容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

大型の合成樹脂製容器は内容液を充填させると重くなるため、把手を設けて使 用する場合が多い。これら合成樹脂製大型容器は、一般に筒状の合成樹脂基体を 用いて型内で吹き込み成形する所謂ブロー成形等により形成したものが多く、そ の場合把手を一体に成形することが困難である。その為従来は、例えば、容器体 の肩部及び胴部上方を被覆して嵌着した上部嵌合部材及び容器体胴部下端を被覆 して嵌着した下部嵌合部材を設けて、各部材に各々上部及び下部を嵌着固定させ た把手を掛け渡して構成してなるものが提案されている。

【０００３】 これらの容器は、把手の存在により内容物の注出を容易に行えて取り扱いが便 利となる反面、商品の流通時に於ける運搬、保管の際に把手が邪魔となり余分な スペースを必要とする不便がある。また、上下嵌合部材を嵌着した後把手の上下 を嵌着するため、機械的に装着するにもその設備が必要となるとともに、手間も 掛かる。

【０００４】 更に、大きな嵌合部材を必要とし、使用する材料も多く、材料コスト高となる 不都合もある。

【０００５】 本考案は上記した従来技術の欠点を解消した優れた把手付き合成樹脂製容器を 提案するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、容器体胴部５の後面中央に形成した凹 部７の上面中央より奥面中央を介して下面中央に至る部分に埋設融着させて固定 した縦長コ字状の埋設基体８を有する連結部材３を設けるとともに、縦長板状の 基板10前面上下より各々前方へ水平な上部及び下部取り付け基板11，12を突設し てなる把手４を設け、該把手４を上記凹部７後方より押し込んで上記埋設基体８ の上部水平板部8b下面と把手４の上部取り付け基板11上面との間及び埋設基体８ の下部水平板部8c上面と把手の下部取り付け基板12下面との間を弾性的に乗り越 え係合する凹凸係合手段により係合固定させることにより、把手４を容器体２に 装着して構成した。

【０００７】

【作用】

運搬，保管時は必要に応じて容器体２と把手４とを別々に管理することが出来 る。

【０００８】 使用時には把手４を容器体２後方より押し込むことにより、上下各取り付け基 板11，12の係合突起14a ，14b が連結部材３の各係止突起9a，9bを弾性的に乗り 越えてその内方へ係合固定し、もって把手４を容器体２に装着する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１及び図２は本考案の一実施例を示し、図中１は把手付き合成樹脂製容器を 示す。該容器は、容器体２と、連結部材３と、把手４とから構成している。

【００１１】 容器体２は、ポリエステル樹脂等の合成樹脂により形成されたもので、円筒状 の胴部５上端より口頚部６を起立しており、胴部５の後面中央には正面縦長矩形 状をなす凹部７を形成している。

【００１２】 連結部材３は、全体を合成樹脂により形成したもので、所定幅を有する縦長板 状の垂直板部8a上下端縁より後方へ上部水平板部8b及び下部水平板部8cを延設し てなる断面縦長コ字状の埋設基体８を有し、該基体の上部水平板部8b下面及び下 部水平板部8c上面所定位置より各々横長の係止突起9a，9bを突設して構成してい る。上方の係止突起9aは後面が下向き傾斜面をなし、また、下方の係止突起9bは 後面が上向き傾斜面をなしている。

【００１３】 この様に構成した連結部材３は、例えば、容器体２の形成時に型内所定位置に 固定させた後、容器体形成用の筒状合成樹脂基体をブロー成形する所謂インサー ト成形等の方法により、容器体凹部７の上面中央より奥面中央を介して下面中央 に至る部分にその埋設基体８を埋設融着して固定し、各係止突起9a，9bを凹部７ 上下面位置から凹部７内へ突出させている。

【００１４】 把手４は全体を合成樹脂により形成するとともに、上記埋設基体８の横幅と略 同幅をなす縦長の基板10前面上部より前方へ水平な上部取り付け板部11を突設し 、また、前面下端部より前方へ水平な下部取り付け板部12を突設して構成してい る。この上部取り付け板部11上面中央部の前端所定幅をあけた位置から後方へ、 上記係止突起9aの横幅と略同じ横幅で、且つその突出幅と略同じ深さを有する凹 溝13a を設けることにより、上面前端部に上記係止突起9aと埋設基体８の垂直板 部8aとの間に係合可能な係合突起14a を形成するとともに、係止突起9aが凹溝13 a 内に嵌合可能に構成している。同様に、下部取り付け板部12下面中央部の前端 所定幅をあけた位置より後方へ凹溝13b を設けることにより、下面前端部に係止 突起9bと垂直板部8cとの間に係合可能能な係合突起14b を形成している。また、 上部取り付け板部11前面上端部には上向きの傾斜面を、下部取り付け板部12前面 下部には下向きの傾斜面を各々形成し、連結部材３の各係止突起9a，9b前面の傾 斜面の存在と相まって各係合突起14a ，14b の各係止突起9a，9bへの弾性的乗り 越えを容易に構成している。更に、基板10前面の各取り付け板部間に所定間隔を もって、基板10の補強と滑り止めを兼ねた多数の突条15を横設している。

【００１５】 上記の如く構成した把手４は、容器体２後方より各取り付け板部11，12を連結 部材３の上下各水平板部8b，8c間に挿入させ、各取り付け板部11，12を弾性変形 させつつ各係合突起14a ，14b を連結部材の各係止突起9a，9bを乗り越えさせて その内方へ係合させ、また、各係止突起9a，9bを各凹溝13a ，13b 内に嵌合させ て固定し、容器体に装着している。

【００１６】 この際、各取り付け板部11，12の上下面間の幅を連結部材３の上下水平板部8a ，8b間の幅よりも若干大きく形成し、上記各取り付け板部11，12により各水平板 部8b，8cを押圧する如く構成している。また、把手４の基板10上端部前面が容器 体の凹部７上方に連設された胴部５外面と当接する如く構成している。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は、既述構成としたことにより、商品流通時には 容器体と把手とを別々に運搬、保管が可能であるため、スペースをとらずに商品 管理上極めて有益である。

【００１８】 また、把手取り付けの際は、極めて簡単な操作で装着させることが出来、取り 扱いが極めて便利であるとともに、把手の各水平板部を弾性的に凹凸係合手段に より連結部材に係合固定させているため、一旦取り付けた把手は確りと容器体に 装着されガタ付く等の虞はない。

【００１９】 更に、把手の他は小さな連結部材一つで済むため、余分な材料を必要とせず、 低コストでの製造が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案容器の一実施例を示す要部縦断面図であ
る。

【図２】同実施例の連結部材及び把手の一部を示す斜視
図である。

【符号の説明】

３ 連結部材 ４ 把手 ７ 凹部 ８ 埋設基体 8a 上部水平板部 8b 下部水平板部 10 基板 11 上部取り付け板部 12 下部取り付け板部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器体胴部５の後面中央に形成した凹部７
   の上面中央より奥面中央を介して下面中央に至る部分に
   埋設融着させて固定した縦長コ字状の埋設基体８を有す
   る連結部材３を設けるとともに、縦長板状の基板10前面
   上下より各々前方へ水平な上部及び下部取り付け基板1
   1，12を突設してなる把手４を設け、該把手４を上記凹
   部７後方より押し込んで上記埋設基体８の上部水平板部
   8b下面と把手４の上部取り付け基板11上面との間及び埋
   設基体８の下部水平板部8c上面と把手の下部取り付け基
   板12下面との間を弾性的に乗り越え係合する凹凸係合手
   段により係合固定させることにより、把手４を容器体２
   に装着してなることを特徴とする把手付き合成樹脂製容
   器。