JPH0591401A - 画像信号処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は簡単な構成にて、入力される画像信
号の階調性を最適に制御することが可能な画像信号処理
装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は入力される画像信号のレベルを検出
し、検出結果に応じて入力される画像信号の階調性を変
化させ、出力する様に構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像信号を処理する画像
信号処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】従来より、画像信号を処理す
る画像信号処理装置として、例えば撮像素子より出力さ
れる画像信号の表わす画像が自然画像として所望の階調
性が出るように、該画像信号を所定のγ特性（入出力特
性）に基づき補正するγ補正回路が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、近年より登場
しているスチルビデオカメラでは、自然画像に対応した
静止画像信号のみならず、文字等に対応した静止画像信
号を記録再生する場合がある。

【０００４】ところで、前記γ補正回路においては、撮
像素子より出力される画像信号が自然画像に対応してい
る場合には、階調性を重視した補正を行う必要があり、
また、文字等に対応している場合には、階調性よりもコ
ントラストを重視した補正を行う必要がある。

【０００５】しかし、上述の条件を満足した補正を行う
ために、例えば、γ補正回路におけるγ特性そのものを
変化させることはγ特性の安定性を損なうことになり、
また、撮像素子から出力される画像信号が自然画像に対
応している場合と文字等に対応している場合とで、夫々
固有のγ特性を有するγ補正回路を設け、これらのγ補
正回路を切り換えて補正処理を行う方法も考えられる
が、この方法では大幅なコストアップを招くことにな
る。

【０００６】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであって、簡単な構成にて、入力される画像信号の
階調性を最適に制御することが可能な画像信号処理装置
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る画像信号処理装置は、入力される画像信
号のレベルを検出するレベル検出手段と、該レベル検出
手段により得られた検出結果に応じて入力される画像信
号の階調性を変化させ、出力する画像信号処理手段とを
備えたものである。

【０００８】

【作用】上記構成によれば、入力される画像信号の階調
性を最適に制御することができる様になる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。

【００１０】図１は本発明に係る画像信号処理装置とし
ての画像信号記録再生装置の一実施例を示すブロック構
成図である。

【００１１】同図において、１はＣＣＤ（電荷結合素
子）等の撮像素子であって、該撮像素子１の出力は撮像
プロセス回路２に入力される。該撮像プロセス回路２は
撮像素子１から出力される例えばＲＧＢ信号を輝度信号
と２種類の色差信号に変換し、出力するものである。

【００１２】切換スイッチ３は、撮像プロセス回路２か
ら出力される輝度信号と２種類の色差信号か、後述する
再生プロセス回路１４から出力される再生画像信号か
の、いずれか一方の信号を制御信号Ａに従って切換えて
出力し、クランプ回路４に供給している。

【００１３】クランプ回路４は切換スイッチ３より供給
される画像信号を所定レベルにクランプする回路であっ
て、例えば本実施例では画像信号の所謂ペデスタル部の
レベルが所定の直流電位となる様にクランプしている。

【００１４】そして、クランプ回路４から出力された画
像信号は、補正処理回路５及びコンパレータ６に入力さ
れる。

【００１５】一方、コンパレータ６には基準電位発生源
７から基準直流電位（以下、単に基準電位と称す）が入
力されている。尚、該基準電位は、クランプ回路４から
出力される画像信号のペデスタル部レベルと白ピークレ
ベルのほぼ中間に設定されている。

【００１６】そして、コンパレータ６からはクランプ回
路４から供給される画像信号と基準電位との差に相当す
る差分信号が出力され、さらに該差分信号は第２の制御
信号Ｂによって開閉動作が制御される開閉スイッチ８を
経て補正処理回路５に入力される。尚、第２の制御信号
Ｂは、後述の如く、補正処理回路５において階調性を変
化させる補正を行う必要のない場合に開閉スイッチ８を
開成状態とするための制御信号である。

【００１７】ところで、補正処理回路５は、クランプ回
路４から供給される画像信号とコンパレータ６から開閉
スイッチ８を介して供給される差分信号とを加算するた
めの加算器５ａと、画像信号のペデスタルレベル以下の
部分と白ピークレベルの設定値以上の部分をクリップ
し、画像信号を一定の信号レベル範囲に制御するための
ｐ−ｐクリップ回路５ｂとにより構成されている。

【００１８】そして、前記開閉スイッチ８が閉成状態の
場合には、補正処理回路５内の加算器５ａにおいて差分
信号が加算され、ｐ−ｐクリップ回路５ｂにおいてクリ
ップされた画像信号は画像出力回路９及び変調回路１０
に入力される。そして、画像出力回路９は入力された画
像信号を例えばＮＴＳＣテレビジョン信号等の出力画像
信号Ｃに変換した後出力し、また、変調回路１０は入力
された画像信号をＦＭ変調し、記録再生処理回路１１に
入力し、さらに記録再生処理回路１１において処理さ
れ、記録信号として記録再生部１２に供給される。

【００１９】尚、記録再生部１２は、磁気ヘッド１２ａ
と、画像信号が記録される磁気ディスク１２ｂと、該磁
気ディスク１２ｂを回転させるモータ１２ｃとを備えて
おり、記録再生処理回路１１により供給される記録信号
は磁気ディスク１２ａに記録される。

【００２０】また、１３は復調回路、１４は再生プロセ
ス回路であって、復調回路１３には記録再生部１２にお
いて磁気ディスク１２ｂから再生され、記録再生処理回
路１１において処理された再生信号が入力され、ここで
ＦＭ復調された後、再生プロセス回路１４を経て切換え
スイッチ３に入力される。

【００２１】上述のように構成された画像信号記録再生
装置においては、切換えスイッチ３が第１の制御信号Ａ
によって、撮記録時には像プロセス回路２側、再生時に
は再生プロセス回路１４側の出力信号を選択してクラン
プ回路４に出力する。

【００２２】次いで、クランプ回路４からの出力信号は
補正処理回路５及びコンパレータ６に入力され、コンパ
レータ６において、クランプ回路４からの出力信号は基
準電位発生源７からの基準電位と比較されその差分信号
を出力し、さらにこの差分信号は開閉スイッチ８に入力
される。そして、画像信号が示す画像の階調性を変更し
たい場合には、第２の制御信号Ｂによって、開閉スイッ
チ８を閉成状態とし、コンパレータ６より出力される差
分信号を補正処理回路５に入力する。そして、加算器５
ａにおいてクランプ回路４より出力される画像信号にコ
ンパレータ６より出力される差分信号を加算する事によ
り、基準電位より高いレベルの画像信号についてはその
差分値に応じたレベルの差分信号が加算され、逆に基準
電位より低いレベルの画像信号についてはその差分値に
応じたレベルの差分信号が減算される事になり、結果と
して、加算器５ａより出力される画像信号は基準電位と
同電位の画像信号のレベルは固定して、該基準電位の上
下のレベル差が急峻となり、画像の明部と暗部との境が
強調されることになる。

【００２３】次いで、加算器５ａからの出力された画像
信号はｐ−ｐクリップ回路５ｂにおいて、ペデスタルレ
ベル以下のレベルと、白ピークレベルの設定値以上のレ
ベルがクリップされて一定の信号レベルの範囲に制限さ
れ、画像出力回路９を経て出力画像信号Ｃとして出力さ
れる。尚、切換えスイッチ３が撮像プロセス回路２側か
らの出力信号を選択している場合には、ｐ−ｐクリップ
回路５ｂから出力される信号は、図示省略のレリーズス
イッチの操作に対応して変調回路１０及び記録再生処理
回路１１を介して記録再生部１２にて磁気ディスク１２
ａに記録される。

【００２４】また、切換スイッチ３が再生プロセス回路
１４側からの出力信号を選択している場合には記録再生
部１２から出力される再生信号は、記録再生処理回路１
１、復調回路１３及び再生プロセス回路１４を経て切換
スイッチ３に入力され、上述した処理が施され、画像出
力回路９より出力画像信号Ｃとして出力される。

【００２５】このように上記実施例においては、コンパ
レータ６により画像信号のレベルと基準電位とを比較す
る事により差分信号を形成し、該コンパレータ６により
形成された差分信号を加算器５ａにて加算した後、ｐ−
ｐクリップ回路５ｂによりクリップする事により、画像
信号の示す画像の階調性を可変する様に構成したので、
簡単な回路構成にて画像信号が示す画像が自然画である
か文字等の線画であるかに応じて画像信号が示す画像の
階調性を変えることができる様になる。

【００２６】図２は本発明に係る画像信号処理装置とし
ての他の実施例を示すブロック構成図であって、図１に
示した実施例の構成に加えて、コンパレータ６とレベル
制限回路１６とで構成される比較回路１５と共に、クラ
ンプ回路４より出力される画像信号中の輝度信号を積分
し平均値を出力する積分回路１７を設け、クランプ回路
４より出力される画像信号の電圧レベルを画像信号の平
均値を中心に所定の範囲に制限し、かつ基準電位発生源
１８から出力される基準電位を該画像信号の平均値に応
じて可変する様に構成されている。すなわち、クランプ
回路４から出力された画像信号は、レベル制限回路１６
により、前記積分回路１７より画像信号の平均値として
与えられる中心電位を基準として、該中心電位の上下の
電位が所定の範囲に制限される事により、画像信号に発
生するノイズ成分の影響を受けない様にする事ができ、
さらに積分回路１７より出力される画像信号の平均値を
示す信号を、基準電位発生源１８にも供給する事によ
り、該基準電位発生源１８は画像信号の平均値に応じた
基準電位をコンパレータ６に供給する様に構成されてい
る。つまり、本実施例においては、画像信号の平均値を
中心電位として画像信号の上下の電位が制限された信号
と画像信号の平均値に応じた基準電位とがコンパレータ
６に供給される事により、画像信号の平均値を中心電位
とした上下のレベル差が急峻となり画像の階調が画像の
明るさに応じて強調されることになる。

【００２７】また、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、図示は省略するがクランプ回路４の出力
側にＡ／Ｄ変換器を設けて画像信号をデジタル化し、デ
ジタル的に上述の様な信号処理を行った後に、補正処理
回路５の出力側にＤ／Ａ変換器を設け再びアナログ信号
にもどす様な構成としても同様の効果を得ることができ
る。

【００２８】以上詳述したように本発明に係る画像信号
処理装置は、画像信号のレベルと基準電位とを比較し、
その差分値に応じた差分信号を画像信号に加算し、画像
信号の階調性を可変する様に構成する事により、簡単な
回路構成で画像信号の階調性を変化させることができ、
コントラストを重視する文字等の線画像に対応した画像
信号を記録したり、又再生したりする場合において画像
信号が示す画像の階調性を自然画像の場合に比べて低く
なる様に制御することにより、コントラストの高い線画
像に対応した画像信号を得ることができる。

【００２９】また、画像信号と比較される前記基準電位
を画像信号の平均値に応じて可変とすることにより、画
像信号の平均値を中心電位とした上下レベル差が急峻と
なり画像の階調が強調され、画像の明るさに応じて階調
性を変化させることができ画像信号が示す画像の明るさ
に応じた最適な階調の画像を得る事ができる様になる。

【００３０】

【発明の効果】以上、説明して来た様に、本発明によれ
ば、簡単な構成にて、入力される画像信号の階調性を最
適に制御することが可能な画像信号処理装置を提供する
ことができる様になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像信号記録再生装置として、本
発明を適用した画像信号記録再生装置の一実施例を示す
ブロック構成図である。

【図２】本発明の他の実施例としての画像信号記録再生
装置の構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

５ 補正処理回路 ６ コンパレータ １５ 比較回路 １７ 積分回路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力される画像信号のレベルを検出する
   レベル検出手段と、該レベル検出手段により得られた検
   出結果に応じて入力される画像信号の階調性を変化さ
   せ、出力する画像信号処理手段とを備えたことを特徴と
   する画像信号処理装置。
2. 【請求項２】 前記レベル検出手段は入力される画像信
   号のレベルを基準信号と比較し、その比較結果に対応し
   た信号を出力する様に構成されていることを特徴とする
   請求項１記載の画像信号処理装置。