JPH0589521U - 遮水シートの接続構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮水シートの接続構造において、遮水シート
の端部の鳩目に交互に紐を通して結束する方法による
と、連結個所において完全な遮水が得られない問題があ
り、使用がきわめて限定されてしまうことになる。ま
た、遮水シートの端部を接着剤で接着する方法は、これ
は水中では行えないために陸上での接着作業となり、養
生期間を必要とし、また、大きな面積の遮水シートを得
ることができないと共に経年変化によって接着個所がは
がれる事故もある。 【構成】 弾性体シートの少なくとも側端部に金属メッ
シュを埋設して遮水シートとし、その側端部を重ねてボ
ルト等の締結具で密着連結したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、海洋や湿地での廃棄物の収容は、遮水工やケーソン等による洗掘防 止工や吸い出し防止工等の遮水シートの接続構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ケーソン等による洗掘防止工や吸い出し防止工等に用いる遮水シートは、厳密 な意味での完全な遮水が必要ではないためにその連結構造は、遮水シートの端部 に鳩目をあけてその両端を重ねるか付き合わせるかして鳩目に交互に紐を通して 結束している。

【０００３】 また、廃棄物等の処分場のように完全な遮水が要求されるところにおいては、 遮水シートの端部を接着剤で接着しているが、これは水中では行えないために陸 上での接着作業となり、そのために敷設面積が比較的小規模な場合に用いられて いる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記の従来技術によると、前者の遮水シートの端部の鳩目に交互に 紐を通して結束する方法によると、連結個所において完全な遮水が得られない問 題があり、使用がきわめて限定されていしまうことになる。 また、遮水シートの端部を接着剤で接着する方法は、これは水中では行えない ために陸上での接着作業となり、養生期間を必要とし、また、大きな面積の遮水 シートを得ることができないと共に経年変化によって接着個所がはがれる事故も ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

遮水シートの接続構造において、弾性体シートの少なくとも側端部に金属メッ シュを埋設して遮水シートとし、その側端部を重ねてボルト等の締結具で密着連 結したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

以上の構成によると、埋設させた金属メッシュにより側端部の接続個所に皺や 収縮を発生させることなく密着させて接続させることができ、しかも水中におい て接続作業が可能であり、広範囲の遮水工事が行えることになる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面を用いて説明する。 図１は遮水シートの接続状態を示す部分拡大図、図２は他の接続状態を示す部 分拡大図、図３は遮水シートの拡大断面図、図４は被覆状態を示す説明図であり 、図において、１は金属メッシュ、２はこの金属メッシュ１を埋設したゴム等の 弾性体シートであり、これによって遮水シート３を構成する。なお、この金属メ ッシュは弾性体シート２の全面にわたって埋設してもよいが、両側部分だけに埋 設したものでもよく、さらにはメッシュの目の密度を全域にわたって同一である 必要はなく、両側部分を他の部分より密度を高くしたものでもよい。

【０００８】 このような遮水シート３を連結するには、図１に示す如く、互いの端部を９０ 度折り起こし、その両折り起こし端の間にパッキング４を挟み、それぞれの遮水 シート３の外側にフランジ５を介して所定間隔にボルト６で締めて密着連結させ る。 また、上記の他に、図３に示す如く、遮水シート３の端部を重ねてパッキング ４を挟み、それぞれの遮水シート３の外側にフランジ５を介して所定間隔にボル ト６で締めて密着連結させてもよい。

【０００９】 なお、上記各連結構造においては、遮水シート３の外側にフランジ５を当てた が、必ずしもフランジ５を必要とするものではなく補強の必要がある場合であり 、遮水シート３の端部の金属メッシュ１により十分な強度が得られれば必要では ない。また、パッキング４も同様であり、遮水シート３の相互の密着が確実であ れば必ずしも必要ではなく、ボルトの設置間隔によって遮水機能を調整すること もできる。さらに、締め付けは必ずしもボルトである必要はなくリベット等確実 に締結できる締結具であればよい。

【００１０】

【考案の効果】

以上詳細に説明した本考案によると、弾性体シートの少なくとも側端部に金属 メッシュを埋設して遮水シートとし、その側端部を重ねてボルト等の締結具で密 着連結したことにより、側端部の接続個所に皺や収縮の発生がなく密着させるこ とができる効果を有する。

【００１１】 また、現場においての水中での接続作業が可能であるために、その遮水規模に 関係なく広範囲の遮水シートの敷設が可能となり、特に廃棄物の海洋処分場等の 遮水性が要求される遮水工事が容易となると共に接続個所の耐久性があり、遮水 の信頼性が高い構造となる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】遮水シートの接続状態を示す部分拡大図であ
る。

【図２】他の接続状態を示す部分拡大図である。

【図３】遮水シートの拡大断面図である。

【図４】被覆状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 金属メッシュ ２ 弾性体シート ３ 遮水シート ４ パッキング ５ フランジ ６ ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性体シートの少なくとも側端部に金属
   メッシュを埋設して遮水シートとし、その側端部を重ね
   てボルト等の締結具で密着連結したことを特徴とする遮
   水シートの接続構造。