JPH0588696B2 - - Google Patents

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JPH0588696B2
JPH0588696B2 JP22083588A JP22083588A JPH0588696B2 JP H0588696 B2 JPH0588696 B2 JP H0588696B2 JP 22083588 A JP22083588 A JP 22083588A JP 22083588 A JP22083588 A JP 22083588A JP H0588696 B2 JPH0588696 B2 JP H0588696B2
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smectic
liquid crystal
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compound
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Mitsuhiro Koden
Fumiaki Funada
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Sharp Corp
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 産業上の利用分野 この発明は新規なフルオロアルキル系化合物お
よびそれを含有してなる液晶組成物に関する。 (ロ) 従来の技術 現在液晶表示素子ではネマチツク液晶相を利用
したものが主流を占めているが、近年ではこれに
加えてスメクチツク相を利用した種々の表示モー
ドの研究も盛んに行われている。スメクチツク相
を利用した表示としてはスメクチツクA相を利用
した熱書き込み表示やレーザー書き込み表示、あ
るいはキラルなスメクチツクC相を利用した強誘
電性液晶表示などが有望視されている。 スメクチツクC相を呈する液晶としては、例え
【化】
【化】
【化】 等の化合物が知られている(Mol.Cryst.Lig.
Cryst.,110巻(1984年)175頁)。 (ハ) 発明が解決しようとする課題 使用する液晶に望まれる性質は表示モードによ
つて異なるが、現在のところ単一化合物で望まれ
る条件を総て満たすことは不可能であり、複数の
化合物を混合して実用に供している。このため実
用可能な条件を満たす液晶組成物を作成するため
には多様な性質をもつた数多くの単品液晶化合物
が必要となる。また、それ自身液晶性を示さない
化合物が液晶組成物の成分として有用となる可能
性もある。 これまで数多くの液晶化合物が合成されてきた
が、良好な特性を示す液晶組成物の開発に必要な
新規な化合物の開発は依然として強く望まれてい
る。とりわけスメクチツク液晶組成物用の化合物
を数多く創出することが今後必要である。 また、スメクチツクC相を利用した強誘電性液
晶組成物においては、ノン・カイラル液晶化合物
よりなる室温でスメクチツクC相を呈する液晶組
成物と光学活性化合物とを混合することにより強
誘電性液晶組成物を作成する方式が近年主流にな
つて来ており、この点からもスメクチツクC相を
呈する化合物の開発が望まれている。強誘電性液
晶組成物においては、これに加えて、IAC(
sotropic−Smectic −Smectic )又は
INAC(sotropic−ematic−Smectic
Smectic )という相系列を呈する必要があ
り、この観点からも様々な転移温度を示す多数の
スメクチツク液晶化合物の創出が望まれている。 この発明はこのような状況下なされたものであ
り、スメクチツク相を利用した表示に用いる液晶
組成物の構成成分として有用なフルオロアルキル
系化合物及び液晶組成物を提供することを目的と
するものである。 (ニ) 課題を解決するための手段 この発明によれば、一般式
【化】 (ただし、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは
【式】又は
【式】又は
【式】mは1又は2、nは1〜15の整数 を示す)で表わされるフルオロアルキル系化合物
が提供される。 上記式()の化合物は、文献未記載の化合物
である。 上記式におけるR(炭素数1〜15のアルキル基)
には、メチル、エチル、プロピル、i−プロピ
ル、ブチル、i−ブチル、ペンチル、1−又は2
−メチルブチル、ヘキシル、1−又は3−メチル
ペンチル、ヘプチル、1−又は4−メチルヘキシ
ル、オクチル、1−メチルヘプチル、ノニル、1
−又は6−メチルオクチル、デシル、1−メチル
ノニル、ウンデシル、1−メチルデシル、ドデシ
ル、1−メチルウンデシル等が含まれる。これら
のアルキル基中で炭素鎖に不斎炭素が含まれてい
てもよい。 この発明のフルオロアルキル系化合物は、上記
一般式(1)におけるAが
【式】又は
【式】又は
【式】のとき、それ ぞれ
【化】
【化】
【化】 で表すことができ、例えば次の通り合成すること
ができる。 まず、この発明の式(a)で表わされるフル
オロアルキル系化合物は、例えば下記反応式(1)〜
(5)で表わされるステツプによつて合成することが
できる。すなわち、p−アルコキシ安息香酸と5
塩化リンとを反応させて、p−アルコキシ安息香
酸クロリドを得(1)、これにp−ヒドロキシ安息香
酸ベンジルエステルを反応させて、4−(4′−ア
ルコキシ−ベンゾイルオキシ)安息香酸ベンジル
エステルを合成し(2)、次のこの化合物をPd−C
を用いて水素添加して4−(4′−アルコキシ−ベ
ンゾイルオキシ)安息香酸を得(3)、さらにこれを
五塩化リンと反応させて4−(4′−アルコキシ−
ベンゾイルオキシ)安息香酸クロリドにかえた(4)
後に、バーフルオロアルカノールと反応させる(5)
ことにより得られる。
【化】 (ただし、Rは炭素数1から15のアルキル基を示
す)
【化】
【化】
【化】
【化】 (ただし、mは1又は2、nは1〜15の整数) この発明の式(b)で表わされるフルオロア
ルキル系化合物は、例えば、下記反応式(6)〜(10)で
表わされる方法によつて合成され、まずテレフタ
ル酸モノベンジルエステルと5塩化リンとを反応
させて、テレフタル酸モノベンジルエステルクロ
リドを得(6)、これにパーフルオロアルカノールを
反応させて、ベンジルパーフルオロアルキルテレ
フタレートを得(7)、次のこの化合物にPd−Cを
用いて水素添加してテレフタル酸モノパーフルオ
ロアルキルエステルを得(8)、さらにこれを五塩化
リンと反応させてテレフタル酸モノパーフルオロ
アルキルエスルクロリドに変え(9)、次いで、p−
アルコキシフエノールと反応させる(10)ことにより
得られる。
【化】
【化】 (ただし、mは1又は2、nは1〜15の整数を示
す)
【化】
【化】
【化】 (ただし、Rは炭素数1〜15のアルキル基を示
す)。 また、この発明の式(c)で表わされるフル
オロアルキル系化合物は、例えば次のような(11)〜
(18)で表わされるステツプで合成される。まず、ト
ランス−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸と
5塩化リンとを反応させて、トランス−1,4−
シクロヘキシルジカルボン酸ジクロリドを得(11)、
これにベンジルアルコールを反応させてトランス
−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸ジベンジ
ルエステルを合成(12)する。次のこの化合物をPd
−Cを用いて水素添加してトランス−1,4−シ
クロヘキシルジカルボン酸モノベンジルエステル
に変え(13)、さらにこれを五塩化リンと反応させて
トランス−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸
モノベンジルエステルクロリドに変え(14)、これと
P−アルコキシフエノールとを反応させてP−ア
ルコキシフエニルベンジル トランス−1,4−
シクロヘキシルジカルボキシレートを得る(15)。次
いで、この化合物をPd−Cを用いて水素添加し
てトランス−1.4−シクロヘキシルジカルボン酸
モノ(P−アルコキシ)フエニルエステルを得
(16)、さらにこれを五塩化リンと反応させてトラン
ス−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸モノ
(P−アルコキシノフエニルエステルクロリドに
変え(17)、これをパーフルオロアルカノールと反応
させることにより化合物(c)を得る(18)ことが
できる。
【化】
【化】
【化】
【化】
【化】 (ただし、Rは炭素数1〜15のアルキル基を示
す)
【化】
【化】
【化】 (ただし、mは1又は2、nは1〜15の整数を示
す) この発明の式()で表わされる化合物はそれ
自体安定なスメクチツクA相及びC相を示すの
で、この発明の化合物を用いてスメクチツクA相
又はスメクチツクC相を示す液晶組成物を作るこ
とができる。かかる液晶組成物は、通常この発明
のフルオロアルキル系化合物を0.1〜30重量%、
スメクチツクC相を呈する他の液晶化合物又は液
晶組成物を70〜99.9重量%を配合して作製するこ
とができ、特にスメクチツクC相を呈する他の液
晶化合物又は液晶組成物と組み合わせて強誘電性
液晶表示装置に利用する液晶組成物を作成する場
合、式()の化合物はスメクチツクC相の広い
温度範囲を確保できると共に、スメクチツクC相
の上にスメクチツクA相を出現させてINAC、
IACなどの相系列を有する液晶組成物を作成する
ことができる。なお、上記液晶組成物はこの発明
のフルオロアルキル系化合物を1種含有してもよ
いが、2種以上含有してもよい。 上記式()で表わされるこの発明の化合物の
中でも、式(a)で表わされるものとしては特
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 が、式(b)で表わされるものとしては特に
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 が式(c)で表わされるもとしては特に
【式】
【式】
【式】 がスメクチツクA相またはスメクチツクC相を利
用する液晶材料を作る場合に好ましい。 一方、スメクチツクC相を呈する他の液晶化合
物と組も合わせて用いる場合、組み合わせる対象
の液晶としては当該分野で知られた種々の化合物
があり、その具体例として下式()、()、
()で示される化合物が挙げられる。もちろん、
これら2種以上混合して用いることができる。
【式】
【式】
【式】 (式中、G及びBは、それぞれ、単結合、または
−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO、−OCO
−CH=CH−、−O−、−S−、−OCOO−もしく
は−CO−の基を示す。D及びEは、それぞれ、
単結合、又は−COO−、−OCO−、−CH=N−、
−N=CH−、−CH=CH−、C=C−、−CH=
CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH2CH2
−、−OCH2−、−CH2O−、−COS−もしくは−
SCO−の基を示す。
【式】
【式】及び
【式】はそれぞれ 独立して、ベンゼン環、シクロヘキサン環、ビシ
クロ〔2,2,2〕オクタン環、ピリジン環、ピ
リミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピペラ
ジン環、ピラン環、ジオキサシクロヘキン環、チ
アピラン環、ジチアン環、チアジアジン環、テト
ラジン環などの六員環を示し、これらの六員環中
の水素原子はフツ素原子、塩素原子、臭素原子、
シアノ基、ニトロ基、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、又は重水素で置換されてもよい。R及
びR′はそれぞれ独立して、直鎖状または分岐状
で炭素数1〜15アルキル基を示し、アルキル基中
に不斎炭素が含まれていてもよい。pは1又は2
の整数を示す。) (ホ) 実施例 実施例 1 4−(4′−オクチルオキシ−ベンゾイルオキシ)
安息香酸1H1H2H2H−パーフルオロヘキシル
エステルの合成(式a)においてR=
C8H17、m=2、n=4) オクチルオキシ安息香酸5.1g(0.020mol)に
1.1倍当量の五塩化リンを加え、約80℃に加熱し
て反応させる。反応後、減圧蒸留によつてPOCl3
および過剰の5塩化リンを完全に除去し、オクチ
ルオキシ安息香酸クロリドを得る。これをトルエ
ン40mlに溶解し、さらにP−ヒドロキシ安息香酸
ベンジルエステル5.6g(0.024mol)とピリジン
40mlとを加えて室温で10時間放置した後、60℃に
加温し、そのまま3時間保つてから冷却する。そ
の後、塩酸に加え、エーテルで抽出する。エーテ
ル層をNaHCO3水溶液で洗浄し、次いで水で洗
い、Na2SO4で乾燥する。ーテルを留去し、残留
物をカラムクロマトグラフイーで精製し、クロロ
ホルムとエタノールとの混合溶媒から再結晶して
4−(4′オクチルオキシ−ベンゾイルオキシ)安
息香酸ベンジルエステル7.6g(収率78%)を得
た。この化合物の融点は65℃であつた。 次に、4−(4′オクチルオキシ−ベンゾイルオ
キシ)安息香酸ベンジルエステル7.6gを1gの
Pd−Cを含むトルエン100mlと酢酸100mlとの混
合溶液に溶かし、この溶液を真空脱気し、さらに
容器内に水素を挿入し、攪拌する。水素添加によ
つて得られた4−(4′オクチルオキシ−ベンゾイ
ルオキシ)安息香酸をカラムクロマトグラフイー
によつて精製し、エタノールで再結晶した。収量
4.7g(収率80%)。この化合物の相転移は C147℃ ――→ Sc174℃ ――→ N239℃ ――→ I (ここで、C,Sc,N,Iはそれぞれ結晶相、
スメクチツクC相、ネマチツク相、等方性液体を
示す。) であつた。 得られた4−(4′オクチルオキシ−ベンゾイル
オキシ)安息香酸0.5g(0.0014mol)に1.1倍当
量の五塩化リンを加え、約80℃で加熱して反応さ
せる。減圧蒸留によつてPOCl3および過剰の5塩
化リンを完全に除去し、4−(4′−オクチルオキ
シ−ベンゾイルオキシ)安息香酸クロリドを得
る。これをトルエン10mlに溶解し、さらに
1H1H2H2H−パーフルオロヘキサノール0.43g
(0.0016mol)とピリジン20mlとを加える。室温
で10時間放置した後、60℃に加温し、そのまま3
時間保つてから冷却する。その後、塩酸に加え、
エーテルで抽出する。エーテル層をNaHCO3
溶液、次いで水で洗い、Na2SO4で乾燥する。エ
ーテルを留去し、残留物をカラムクロマトグラフ
イーで精製し、トルエンとエタノールとの混合溶
媒から再結晶して4−(4′オクチルオキシ−ベン
ゾイルオキシ)安息香酸1H1H2H2H−パーフル
オロヘキシルエステル0.36g(収率43%)を得
た。この化合物の転移温度を第1表に示す。ま
た、この化合物の赤外スペクトルを第1図に示
す。 実施例 2 実施例1の合成法に準じて第1表に示す7種の
化合物を合成し、得られた化合物の転移温度を第
1表に示す。
【表】 実施例 3 4−オクチルオキシフエニル−1H1H2H2H−
パ−フルオロヘキシルテレフタレートの合成
(式1b)においてR=C8H17、m=2、n=4) テレフタル酸モノベンジルエステル2.0g
(0.0078mol)に1.1倍当量の五塩化リンを加え、
約80℃で加熱して反応させる。減圧蒸留によつて
POCl3および過剰の5塩化リンを完全に除去し、
テレフタル酸モノベンジルエステルクロリドを得
る。これをトルエン10mlに溶解し、さらに
1H1H2H2H−パーフルオロヘキサノール2.5g
(0.0093mol)とピリジン10mlとを加える。室温
で10時間放置した後、60℃に加温し、そのまま3
時間保つて冷却する。その後、塩酸に加え、エー
テルで抽出する。エーテル層をNaHCO3水溶液、
次いで水で洗い、 Na2SO4で乾燥する。エーテルを留去し、残留
物をカラムクロマトグラフイーで精製し、エタノ
ールから再結晶してベンジル−1H1H2H2H−パ
ーフルオロヘキシル−テレフタレート3.1g(収
率89%)を得た。 次に、得られたベンジル−1H1H2H2H−パー
フルオロヘキシル−テレフタレート3.0gを1g
のPd−Cを含むトルエン100mlと酢酸100mlとの
混合溶液に溶かし、この溶液を真空脱気し、さら
に容器内に水素を挿入し攪拌する。水素添加によ
つて得られたテレフタル酸モノ1H1H2H2H−パ
ーフルオロアルキルエステルをカラムクロマトグ
ラフイーによつて精製し、エタノールトルエン混
合溶媒で再結晶した。収量2.0g(収率80%)。こ
の化合物の融点は189℃であつた。 得られたテレフタル酸モノ1H1H2H2H−パー
フルオロアルキルエステル0.5g(0.0014mol)に
1.1倍当量の五塩化リンを加え、約80℃で加熱し
て反応させる。減圧蒸留によつてPOCl3および過
剰の5塩化リンを完全に除去し、テレフタル酸モ
ノ1H1H2H2H−パーフルオロアルキルエステル
クロリドを得る。これをトルエン10mlに溶解し、
さらに4−オクチルオキシフエノール0.37g
(0.0017mol)とピリジン10mlとを加える。室温
で10時間放置した後、60℃に加温し、そのまま3
時間保つから冷却する。その後、塩酸に加え、エ
ーテルで抽出するエーテル層をNaHCO3水溶液、
次いで水で洗い、Na2SO4で乾燥する。エーテル
を留去し、残留物をカラムクロマトグラフイーで
精製し、トルエンとエタノールとの混合溶媒から
再結晶して4−オクチルオキシフエニル−
1H1H2H2H−パーフルオロヘキシルテレフタレ
ート0.38g(収率49%)を得た。この化合物の転
移温度を第2表に示す。また、この化合物の赤外
スペクトルを第2図に示す。
【表】 実施例 4 4−オクチルオキシフエニル−1H1H−パーフ
ルオロピロピル−トランス−1,4−シクロヘ
キサンカルボキシレートの合成(式(1c)にお
いてR=C8H17、m=1、n=2) トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸10.0g(0.058mol)に五塩化リン15.9g
(0.133mol)を加え、約80℃で加熱して反応させ
る。減圧蒸留によつてPOCl3および過剰の5塩化
リンを完全に除去し、トランス−1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸クロリドを得る。これをト
ルエン10mlに溶解し、さらにベンジルアルコール
13.8g(0.139mol)とピリジン10mlとを加える。
室温で10時間放置した後、60℃に加温し、そのま
ま3時間保つてから冷却する。その後、塩酸に加
え、エーテルで層で抽出する。エーテル層を
NaHCO3水溶液、次いで水で洗い、Na2SO4で乾
燥する。エーテルを留去し、残留物をカラムクロ
マトグラフイーで精製し、エタノールトルエン混
合溶媒から再結晶してトランス−1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸ジベンジルエステル16.7g
(収率81%)を得た。 次に、トランス−1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジベンジルエステルを1gのPd−Cを
含むトルエン100mlと酢酸100mlとの混合溶液に溶
かし、この溶液を真空脱気し、さらに容器内に水
素を挿入し1/3当量だけ水素添加させる。得られ
た粗精製物をカラムクロマトグラフイーによつて
分離し、精製し、エーテルとヘキサン混合溶媒で
再結晶して、トランス−1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸モノベンジルエステル2.9g(収率
23%)を得た。この化合物の融点は82℃であつ
た。 得られたトランス−1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸モノベンジルエステル2.9g
(0.0109mol)に1.1倍当量の五塩化リンを加え、
約80℃で加熱して反応させる。減圧蒸気によつて
POCl3および過剰の5塩化リンを完全に除去し、
トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
モノベンジルエステルクロリドを得る。これをト
ルエン10mlに溶解し、さらに4−オクチルオキシ
フエノール2.9g(0.0131mol)とピリジン10mlと
を加える。室温で10時間放置した後、60℃に加温
し、そのまま3時間保つて冷却する。その後、塩
酸に加え、エーテルで抽出する。エーテル層を
NaHCO3水溶液、次いで水で洗い、Na2SO4で乾
燥する。エーテルを留去し、残留物をカラムクロ
マトグラフイーで精製し、エーテルとヘキサンと
の混合溶媒から再結晶して4−オクチルオキシフ
エニル−ベンジル−トランス−1,4−シクロヘ
キサンジカルボキシレート2.6g(収率51%)を
得た。この化合物の融点は47℃であつた。 得られた4−オクチルオキシフエニル−ベンジ
ル−トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボ
キシレート2.6gを1gのPd−Cを含むトルエン
100mlと酢酸100mlの混合溶液に溶かし、この溶液
を真空脱気し、さらに容器内に水素を挿入し攪拌
する。水素添加によつて得られたトランス−1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸4−オクチルオ
キシフエニルエステルをカラムクロマトグラフイ
ーによつて精製し、アセトンで再結晶した。収量
0.9g(収率47%)。 得られたトランス−1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸4−オクチルオキシフエニルエステル
0.4g(0.00086mol)に1.1倍当量の五塩化リンを
加え、約80℃で加熱して反応させる。減圧蒸留に
よつてPOCl3および過剰の5塩化リンを完全に除
去し、トランス−1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸4−オクチルオキシフエニルエステルクロ
リドを得る。これをトルエン10mlに溶解し、さら
に1H1H−パーフルオロプロパノール0.16g
(0.00095mol)とピリジン10mlとを加える。室温
で10時間放置した後、60℃に加温し、そのまま3
時間保つてから冷却する。その後、塩酸に加え、
エーテルで抽出する。エーテル層をNaHCO3
溶液、次いで水で洗い、Na2SO4で乾燥する。炭
素数を留去し、残留物をカラムクロマトグラフイ
ーで精製し、エーテルとヘキサンとの混合溶媒か
ら再結晶して4−オクチルオキシフエニル−
1H1H−パーフルオロプロピル−トランス−1,
4−シクロヘキサンジカルボキシレート0.15g
(収率29%)を得た。この化合物の転移温度は スメクチツクC相75.0% ―――→ スメクチツクA相64.0℃ ―――→ アイソトロピツク であつた。また、この化合物の赤外スペクトルを
第3図に示す。 実施例 5 実施例3に準じて第2表に示す4種の他の化合
物を合成し、得られた化合物の転移温度を第2表
に併せて示す。 この発明の化合物はスメクチツク液晶性が高
く、スメクチツク液晶組成物を得るための構成成
分として有用であることが分かる。 比較例 1
【式】 実施例1の1H1H2H2H−パーフルオロヘキサ
ノールにかえてヘキサノールを用いるほかは実施
例1と同様の操作により、
【式】を得た。この化合物 は液晶相を示さなかつた(融点59.0℃)。 (ヘ) 発明の効果 この発明の化合物は安定なスメクチツクA相及
びスメクチツクC相を呈するので、スメクチツク
A相またはスメクチツクC相を利用する液晶材料
を作る場合に有用である。特にスメクチツクC相
を呈する他の液晶化合物と組み合わせて強誘電性
液晶表示装置に利用する液晶組成物を作成する場
合、本発明の化合物はスメクチツクC相の上にス
メクチツクA相を出現させてINAC、IACなどの
相系列を有する液晶組成物を作成するのに有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、それぞれこの発明の実施例
1、実施例3、実施例4でえられたフルオロアル
キル系化合物の赤外吸収スペクトルの図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 【化】 (ただし、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは
    【式】又は【式】又は 【式】mは1又は2、nは1〜5の整数 を示す)で表わされるフルオロアルキル系化合
    物。 2 前記式()で表わされるフルオロアルキル
    系化合物の少なくとも1種を含有してなる液晶組
    成物。
JP22083588A 1988-09-02 1988-09-02 フルオロアルキル系化合物及び液晶組成物 Granted JPH0269443A (ja)

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