JPH0588682U - ガラス板の洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】弯曲したガラス板面を洗浄するガラス板の洗浄
装置に関する。 【構成】弯曲ガラス板を搬送するコンベア上で横架する
横梁に並列に複数本の上下動調整自在なスピンドルを垂
設し、該スピンドルの下端と固着するモーターベースに
軸着する回動調節自在なモーターと、該モーターの回転
軸端に配設する洗浄盤とを設け、該洗浄盤を搬送の前後
方向に複数列、かつ左右方向には千鳥状に配設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、弯曲したガラス板面を洗浄するガラス板の洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ガラス板の被接着面に金属の薄膜を被覆するものとしてスパッタリング法があ るが、ガラス板の保管時における合紙跡、ヤケ、汚れが被接着面にあると、スパ ッタリングの該当する部分の変色や被覆強度の低下等が発生し、その防止として は洗浄液を散布し、フエルト等からなるバフ盤によって研磨洗浄し水洗乾燥する のが通常であり、かかる装置としては各種提案されており本出願人も先に実開平 ２−１２９０号により、被洗浄のガラス板への摺接面にスポンジ板で構成する洗 浄盤を提案したが、昨今は大形化した平板に加え弯曲ガラス板の場合も多く、そ の洗浄装置として例えば実開昭６３−２７２４９号には、湾曲ガラスを固定する 吸着装置を備えるとともに湾曲ガラスを研磨位置まで搬送する搬送装置と、研磨 位置を跨ぐように架設され且つ湾曲ガラスの曲率に略々対応して折曲したガイド レールと、このガイドレールに移動可能に係合する移動体と、この移動体に取付 けられるポリッシャとを有してなる湾曲ガラスの研磨装置が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

実開平２−１２９０号のものは洗浄盤、すなわちスポンジ板を対象にした平板 の洗浄に関するもので、弯曲ガラス板の洗浄としての実開昭６３−２７２４９号 のものは、湾曲したガラス板を搬送装置に吸着セットし、該搬送装置によって研 磨位置まで搬送固定後その状態を保ちつつポリッシャを湾曲ガラスに接触、湾曲 ガラス表面に研磨液を供給するとともに移動体を弯曲ガラスに沿って移動せしめ 、ポリッシャによって研磨するものであるが、湾曲ガラスの供給が吸着方式の複 雑な機構とバッチ方式のため効率が悪く、曲率の異なる湾曲ガラスにおいてはそ の都度ガイドレールの取り替えを要する等の欠点があった。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案は、かかる問題点に鑑みてなしたもので、弯曲ガラス板を搬送するコン ベア上で横架する横梁に上下動調整自在なスピンドルを複数本並設し、該スピン ドルの下端に前記横梁と平行に垂下する板状のモーターベースを設け、該モータ ーベースに軸着する回動調節自在なモーターの回転軸端に洗浄盤を配設し、該洗 浄盤を搬送の前後方向に複数列、かつ左右方向には千鳥状に配設するガラス板の 洗浄装置を提供する。

【０００５】

【作用】

上下動調整自在な複数の洗浄盤を左右方向に回動調節自在に構成し、散布する 洗浄液の水膜を形成しながら弯曲ガラス板の搬送と、前後方向に対して複数列、 かつ左右方向に千鳥状に配設する正逆回転中の洗浄盤との組合せにより弯曲ガラ ス板の曲面に追従のセットが容易にでき、同一形状の弯曲ガラス板をコンベアに 投入し連続的な研磨洗浄を実施することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図１は弯曲ガラス板の投入側より見て一部を切欠した本考案の全体正面図を示 し、図２はその側面図、図３は洗浄盤の取付を説明する一部を切欠、省略した組 立正面図を示す。

【０００７】 キャスター１により走行自在な架台２に電動機３を設置し、該電動機により弯 曲ガラス板５を搬送する並列二条のベルト４を前記架台２上に配設したコンベア ６上に、該コンベアを跨いだ左右両脇とその前方に門形フレーム８で連結立設し 、下部にキャスター７を設けて走行自在なフレーム８の各横梁９にハンドル１０ で上下動調節自在なスピンドル１２を装着する複数のスクリュウジャッキ１１を 着座せしめ、該スピンドルの下端には前記ジャッキ１１を挟むように両脇に配設 するケースユニット１３に挿通自在に案内されて上下動するガイドシャフト１４ と一体に懸吊し、かつその中央部をピン１５のフレキシビリテイな継手で連結す るシャフトサポート１６を設け、該サポートの中央部には板状のモーターベース １７を固着するが、該ベースには切欠する円弧のガイド孔１９に沿うノブ２４を 介し軸部１８で軸支し回動自在な角度に調節固定せしめ、該モーターベースには モーター２０を装着し、該モーターは下方に突出する回転自在な回転軸２５の端 部に設けた例えばプラスチック製のパッド２１を設け、該パッドにはパッド２１ の外周より大きく２５〜７５ｍｍ厚みを有するスポンジブラシ２２を例えば図示 されないマジックテープを介して貼着し、二列の横梁９に懸吊の洗浄盤２３、２ ３、・・・は搬送方向より見て重なり合うように千鳥状に配設する。

【０００８】 以下、本考案の作用を説明する。 コンベア６のベルト４上に弯曲ガラス板５を上方に向かって凹状あるいは下方 に伏せる様に載置し、横梁９に配設する複数のスクリュウジャッキ１１のハンド ル１０を手動で回転すれば、洗浄盤２３を懸吊するスピンドル１２はケースユニ ット１３、１３に沿ってガイドシャフト１４、１４と共に降下し、洗浄盤２３を 弯曲ガラス板５面に接近させるとモーターベース１７に軸着のモーター２０を軸 部１８を中心に回動させノブ２４で固定し、接近回動の繰り返しを行って洗浄盤 のスポンジブラシ２２を弯曲ガラス板５面に倣って押圧し、他の横梁９に配設す る洗浄盤２３、２３、・・・も曲面に合わせて調節セットすれば、搬送方向から 見てスポンジブラシ２２、２２間の隙間には奥行き側の横梁９にセットした洗浄 盤２３に貼着のスポンジブラシ２２と重なり見掛け上隙間は無くなる。

【０００９】 スポンジブラシ２２、２２、・・・により押圧を受けている弯曲ガラス板５を 引き出し、各モーター２０、２０、・・・・およびコンベア６の電動機３とを作 動させ、ベルト４上に弯曲ガラス板５を載置しすれば該弯曲ガラス板はコンベア ６により移動し、移動中の弯曲ガラス板５面上に図示されない散水管より例えば アルミナ溶液の研磨洗浄液を散布すれば、面上に水膜を形成しつつ洗浄盤２３、 ２３、・・へ向かって進行し、回転中のスポンジブラシ２２、２２、・・・の下 方側面に衝接するが、スポンジの伸縮性により前記弯曲ガラス５はその下部に容 易に潜り込み、スポンジブラシ２２、２２、２２、・・・の押圧回転を受けつつ 移動する。

【００１０】 搬送方向に見て手前側に配設する洗浄盤２３、２３、・・・を通過した弯曲ガ ラス板５において両隣のスポンジブラシ２２、２２間により形成された未処理部 分は、奥行き側に千鳥状に設けた回転中の洗浄盤２３、２３、・・・・の下部を 通過することにより洗浄することができるため弯曲ガラス板５の全面を研磨洗浄 するが、横梁９より垂下する洗浄盤２３と隣接の洗浄盤２３との回転方向を互い に変え、加えて搬送方向の前後に横架する横梁９から垂下した洗浄盤２３も同様 に逆回転方向の組合せを行えば洗浄ムラを皆無とする効果的な洗浄ができ、該洗 浄盤を通過した弯曲ガラス板５は次の水洗乾燥工程へと移動する。

【００１１】 洗浄盤２３にスポンジブラシ２２を設けているためスポンジの特性であるクッ ション性が優れ、洗浄盤２３下に進入する弯曲ガラス板５に必要以上の面圧を与 えず、スピンドル１２の上下、モーター２０の回動角度の微調整もラフでよく、 その調整によって弯曲ガラス板５の搬送に支障を及ぼすことはない。

【００１２】 並列二条のベルト４、あるいは両脇にリングを配設するコンベア６に弯曲ガラ ス板５を載置しするため搬送中に弯曲ガラス板の揺動が無く、洗浄盤２３の千鳥 状の配設、正逆回転により洗浄ムラを解消し、モーターベース１７に軸着の軸部 １８により洗浄盤２３を左右に回動調節自在な構成により、弯曲面の表裏に関係 なくセット洗浄が可能となり、小形状の弯曲ガラス板５においては左右両脇の洗 浄盤２３を上方の位置に上昇停止させればよく、よって必要な曲率面への洗浄盤 ２３のセットが容易にでき、スクリュウジャッキ１１を作動させるハンドル１０ に代わりステピングモーター等を使用し、軸部１８を回動せしめる例えばパルス モーターを設ければ、洗浄盤２３、２３、・・・・の上下動や弯曲の曲率に合わ せるセットは数値制御で行うことも可能となり、該制御により洗浄盤２３のセッ トスピードをより高め、平板なガラス板にも適用できることは言うまでもなく、 また固定装置に代わりキャスター１、７を設けて移動式にすれば、既存の洗浄装 置の前に設置して洗浄不足を補うことも可能となり、わずかなスペースでも設置 することができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、洗浄盤を昇降可能に加えガラス板面の曲率に倣う首振り可能とする ことにより、搬送中の弯曲ガラス板の研磨洗浄を連続的に行え、曲率の異なるガ ラス板、さらに弯曲の内外面の両方に適用することができる等実用的効果は極め て高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】弯曲ガラス板の投入側より見て一部を切欠した
本考案の全体正面図を示す。

【図２】図１の側面図。

【図３】洗浄盤の取付を説明する一部を切欠、省略した
組立正面図を示す。

【符号の説明】

５・・・・弯曲ガラス板 ６・・・・コンベア ９・・・・横梁 １２・・・・スピンドル １７・・・・モーターベース ２０・・・・モーター ２３・・・・洗浄盤 ２５・・・・回転軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】弯曲ガラス板を搬送するコンベア上で横架
   する横梁に上下動調整自在なスピンドルを複数本並設
   し、該スピンドルの下端に前記横梁と平行に垂下する板
   状のモーターベースを設け、該モーターベースに軸着す
   る回動調節自在なモーターの回転軸端に洗浄盤を配設
   し、該洗浄盤を搬送の前後方向に複数列、かつ左右方向
   には千鳥状に配設することを特徴とするガラス板の洗浄
   装置。