JPH0587456B2 - - Google Patents

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JPH0587456B2
JPH0587456B2 JP1329977A JP32997789A JPH0587456B2 JP H0587456 B2 JPH0587456 B2 JP H0587456B2 JP 1329977 A JP1329977 A JP 1329977A JP 32997789 A JP32997789 A JP 32997789A JP H0587456 B2 JPH0587456 B2 JP H0587456B2
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fiber
optical fiber
reactor
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bare
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Yoichi Ishiguro
Masamoto Ooe
Kohei Kobayashi
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0587456B2 publication Critical patent/JPH0587456B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
    • C03C25/106Single coatings
    • C03C25/1061Inorganic coatings
    • C03C25/1062Carbon

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、光フアイバ素線の製造方法に関す
る。より詳細には、高強度にして長期間に強度低
下の少なく、またはH2分子による吸収増のない
光フアイバ素線の製造方法に関する。 従来の技術 光通信においては、1Km以上の長さの光フアイ
バが必要とされることがある。そのような長い光
フアイバを使用する場合、光フアイバの機械的強
度が充分ではないことが問題となる。すなわち、
例えば迅速通信システムの光導波体のような特別
な用途に光フアイバを使用する場合には、光フア
イバには200000p.s.i以上の機械的強度が要求され
る。しかしながら、市販の長い光フアイバの抗張
力は50000〜80000p.s.iの範囲にある。 一方、理想的な条件のもとで線引きされた酸化
シリコン光フアイバ材料においては、100万p.s.i
のオーダーの抗張力が典型的に観測される。しか
しながら、長い光フアイバは、実際にはこのよう
に大きな機械強度を具備しない。その理由として
は、線引き処理中および処理後の、機械的摩擦ま
たは水蒸気のような雰囲気中の汚染物質による化
学的な浸食により、光フアイバの表面にサブミク
ロンの大きさの傷が生じることが挙げられる。す
なわち、表面に傷のない光フアイバは、100万p.
s.iのオーダーの抗張力を具備するものである。 上記の問題の対策として、従来光フアイバの線
引き後に光フアイバに有機材料被覆を施すことが
行われている。しかしながら、これらの有機材料
被覆では水蒸気あるいは水酸基イオンが光フアイ
バ内に拡散することを阻止できない。従つて、有
機材料を被覆した光フアイバでも、使用中あるい
は貯蔵中に水蒸気あるいは水酸基イオンにより、
表面に微小な傷を生じ、その強度は減少する。そ
れ故光フアイバには、表面に微小な傷が生じない
ように保護するハーメチツク被覆が必要である。 上記のハーメチツク被覆をシリコンあるいは各
種金属のような無機材料で形成する方法として
は、化学的気相成長(CVD)法が今日最も使用
されている。CVD法においては、被覆原料は原
料ガスとして供給され、光フアイバ表面における
表面反応で被覆を形成する。すなわち、1種また
は複数の原料ガスを所定の温度で反応させて被覆
を形成するものである。 CVD法では、光フアイバに各種の被覆を形成
することができる。CVD法で形成できる被覆と
しては、例えば窒化珪素、珪素、燐シリケートガ
ラス(phosphosilicate glasses)、珪工、酸化す
ず、酸窒化珪素、硼素および窒化硼素がある。さ
らに従来からあるAlやSnのような多結晶被覆を
フアイバ上に付けることも、同様にしてできる。
また、CVD法によれば被覆フアイバを中心にし
て均一に形成されるため、非常に薄い被覆によつ
てフアイバを保護することができる。従つて、マ
イクロベンドによる損失を避けることができる。 第3図にCVD法により光フアイバに被覆を施
す、特公昭60−25381号公報に開示されている装
置を示す。第3図に示した装置は、それぞれ小径
の開口部26および27で連結された第1隔離室
22、反応室23および第2隔離室24とで主に
構成される。第1隔離室22および第2隔離室2
4には小径となつた開口部25および28が形成
されており、光フアイバ20は開口部25から入
り、第1隔離室22、反応室23および第2隔離
室24を経て開口部28から引き出される。反応
室23を通過する間に、光フアイバ20の表面に
は、化学反応で被覆が形成される。第1および第
2の隔離室22および24は反応室23を周囲の
大気から隔離するために設けられており、それぞ
れ不活性ガスの導入口209、210から不活性
ガスを導入し、それぞれの隔離室の内部の圧力
は、開口部25,28から炉内に周囲大気が流入
しないように、大気圧よりも高い圧力に設定され
ている。流入口211から原料ガスが反応室23
内へ導入され、反応後のガスは流出口212から
排出される。反応室23内の原料ガスは加熱コイ
ル213により所定温度に維持される。 前述のように反応室23内では、原料ガスが化
学反応し、光フアイバ20の表面上に所定の被覆
が形成される。この反応は光フアイバ20の表面
上および/または気相中で一様に進行した後、反
応生成物が光フアイバ20上に堆積する。また、
マイクロ波もしくは高周波プラズマにより、また
は光化学的な励起により反応室23内へエネルギ
を供給することにより反応ガスの活性化を促進す
ることもある。 CVD法においては、反応速度および反応効率
を向上させるために、原料ガスを反応室に導入す
る前にガスを予熱することも行われる。その際に
は、光フアイバを反応ガスよりも高温にすること
により、反応室壁へ被覆が形成されてしまうこと
を避けることができる。この場合、母材からの光
フアイバの引出部であるネツクダウン点の直後
の、光フアイバがまだ充分に高温である間に、反
応室内に進入するようにすればよい。また、反応
室内部の光フアイバに赤外線またはレーザビーム
を照射する等の方法により、光フアイバのみを加
熱してもよい。第4図に、このような光フアイバ
の加熱手段を有する、特公昭61−32270号公報に
記載されている反応装置の、軸に垂直な断面図を
示す。 第4図に示した装置は、容器33内に収納さ
れ、光フアイバ20の進行方向に実質的に平行に
配置され、光フアイバ20を加熱するための放射
線、特に赤外線を放射する2個の細長い形状の熱
源31と各熱源31に組み合わされた2個の断面
形状が楕円形の反射鏡32とを備えている。2個
の細長い熱源31は、前記楕円の一方の焦点上に
配置され、且つ光フアイバ20が該楕円の他方の
焦点を通過するよう構成されている。熱源31が
放射した放射線は、直接あるいは反射鏡32で反
射されて透明な窓34に入射し、窓34を通つて
線引きされたフアイバ10を照射する。容器33
は複数の冷却水路35を備え、この冷却水路35
内を冷却媒体が循環して、反射鏡32の周辺の容
器33を冷却する。 また、第5図に、特公昭38−10363に開示され
ている溶融シリカにハーメチツク被覆を形成する
方法を図示する。第5図に示す方法では、シリカ
フアイバ母材1は、シリカフアイバ母材1を囲む
加熱リング40から放出されるガスバーナ酸素炎
41により加熱溶融され、張力が加えられて細径
化される。加熱リング40直下には、下端から炭
素質ガスを導入し、矢印の向きに流すよう構成さ
れたシリンダ45が配置され、引き伸ばされたシ
リカフアイバ外面上に炭素の薄い被覆を形成す
る。ハーメチツク被覆の材料として炭素が選択さ
れた理由としては、成膜速度が他の材料に比して
大きいこと、H2の透過を防ぎ、強度劣化を防ぐ
効果が大きいこと等が挙げられる。 発明が解決しようとする課題 上記のような従来の方法は、ハーメチツク被覆
を形成する際の処理温度等に特に注意を払わなか
つた。そのため被覆形成時の処理温度が光フアイ
バに適さず、光フアイバの初期強度が低下するこ
とがあつた。また、従来の方法で形成された被覆
の性能は不充分で、H2の透過を完全には防止で
きず、長期間に亘つて、光フアイバの性能を維持
することができなつた。 そこで本発明の目的は、上記の従来技術の問題
点を解決した、高性能な被覆を光フアイバの強度
を劣化させることなく施すことが可能な、光フア
イバの素線の製造方法を提供することにある。 課題を解決するための手段 本発明に従うと、光フアイバ用プリフオームを
溶融・紡糸して得た裸フアイバを、線引炉の直下
に設置した炭化水素と炭化水素の塩素誘導体との
混合ガスを含む雰囲気の反応炉に、該反応炉入口
における裸フアイバの温度700〜1400℃にして導
入し、CVD法により前記裸フアイバの表面にパ
イロリチツクカーボンを被覆することを特徴とす
る光フアイバ素線の製造方法が提供される。 本発明においては、前記線引炉内で光フアイバ
用プリフオームが溶融されフアイバ化されるネツ
クダウン部から前記反応炉までの距離L、線引速
度vおよび裸フアイバの外径Rが、下記の式 0.035m/分<R×v/L≦0.075m/分 の関係を満たすよう前記距離Lおよび線引速度v
を調整し、前記反応炉入口における裸フアイバの
温度を700〜1400℃にする構成も好ましい。 作 用 本発明の方法は、炭化水素と炭化水素の塩素誘
導体との混合ガスを導入した反応炉内において、
CVD法で、700〜1400℃の温度の裸フアイバにパ
イロリチツクカーボンを被覆するところにその主
要な特徴がある。また、本発明の方法では、裸フ
アイバを下記の式(1): 0.035m/分<R×v/L≦0.075m/分…(1) (ただし、Lは、光フアイバ母材のネツクダ
ウン部より反応炉までの距離であり 、R
は、裸フアイバの直径であり、vは、裸フアイバ
の進む速さである。) を満足する条件で、前記反応炉に到達させてもよ
い。すなわち、式(1)を満たす条件で反応炉に到達
した裸フアイバは、例外なく700〜1400℃の温度
になつている。線引直後の裸フアイバの温度を測
定しながら光フアイバ素線の製造することは困難
であるため、上記の式(1)のパラメータを制御する
ことで裸フアイバが反応炉に到達する際の温度を
制御するものである。 本発明者等は、上記従来の問題を解決するため
に各種の実験を行つたろころ、 1 初期強度が低下したフアイバの破断面を観察
したところ、SiCの結晶が見られた。 2 初期強度が低下しなかつたフアイバの破断面
を観察したところ、SiCの結晶が見られなかつ
た。 3 スライドガラス状の石英板上に1000℃でパイ
ロリチツクカーボンを成長させた。これをX線
で観察したところ、SiCに対するスポツトは無
かつた。試料を高温で熱処理(処理時間10分
間)したところ、1400℃以上で熱処理したもの
にSiCに対応するスポツトが生じた。 4 H2テスト(H2100%室温中に1週間浸漬す
る;以下同条件)を行なつた結果、1.24μmに
H2分子の吸収ピークが表れなかつたパイロリ
チツクカーボンコーテツドフアイバの比抵抗は
8×10-3Ω・cm以下であつた。これらのフアイ
バを熱処理したところ、800℃以上の熱処理で
比抵抗が低下した。これは、パイロリチツクカ
ーボンコーテイングが800℃以上で行なわれる
ことを示している。 5 H2テストを行なつた結果、1、24μmにH2
子の吸収でピークが現われたパイロリチツクカ
ーボンコーテツドフアイバの比抵抗は8×10-3
Ω・cm以上であり、700℃以下の熱処理でも比
抵抗が低下した。 なる事実を得た。これらの事実から本発明の方法
は導出されたものである。 従つて、本発明の方法では、パイロリチツクカ
ーボンを被覆する際の裸フアイバの温度は、700
〜1400℃でなければならない。裸フアイバの温度
が1400℃を超える状態でパイロリチツクカーボン
を被覆すると、SiO2とCとが反応してできたSiC
微粒子により、フアイバの初期強度が著しく損な
われる。また、裸フアイバの温度が700℃以下の
状態で形成された被覆は、H原子が多量に残つた
有機物に近い被覆(比抵抗が大きい)となるた
め、H2が透過してしまう。特にH2分子の透過率
を事実上0にするためには、700℃以上で形成さ
れた比抵抗が8×10-3Ω・cm以下の膜の被覆が有
効である。 また、本発明の方法では、パイロリチツクカー
ボン被覆の原料ガスに、炭化水素と炭化水素の塩
基誘導体との混合ガスを用いるが、これにより反
応炉の炉温を低くすることができる。炭化水素の
塩基誘導体は、分子数比で20〜70%混合すること
が好ましい。これは、炭化水素の塩基誘導体が、
20%未満では効果がなく、70%を超えて混合した
場合には、分解して生じる塩素により、パイロリ
チツクカーボン被覆が劣化するためである。 原料ガスに、炭化水素と炭化水素の塩基誘導体
との混合ガスを用いた場合の効果は、以下の如く
である。例えば、上記の原料ガスにCH4を単独で
用いた場合、反応炉の温度は、900〜1000℃にし
なければならないが、原料ガスをCH4にCCl4を混
合したガスを用いた場合には、反応炉の炉温は、
500〜600℃で十分である。同様にC2H4を単独で
用いる場合には、反応炉温度を700〜800℃にしな
ければならないが、CCl4を混合すると、400〜
500℃に反応炉温度を下げることができる。また、
C2H2を単独で使用する場合には500〜600℃で反
応炉温度を、CCl4を混合することにより、300〜
400℃に下げることができる。 このように、本発明の方法では、反応炉の温度
を低くできるので、反応炉内における原料ガス温
度とパイロリチツクカーボン被覆を形成する裸フ
アイバとの温度差が大きくなる。従つて、裸フア
イバ表面での反応速度を低下させることなく、反
応炉内の気相における原料ガスの反応を抑制でき
る。 原料ガスの気相における反応により生じる媒等
の副生成物は、裸フアイバ表面に接触し、表面に
微小な傷を付けて強度を低下させる。また、反応
炉の内面に付着すると、赤外線による加熱が妨げ
られるので操業を中止し、清掃が必要となる。 本発明の方法では、上記のように反応炉温度を
低くすることができるので、気相における原料ガ
スの反応が抑制され、媒等の副生成物が発生しな
い。従つて、これらの問題も解決される。 前記の原料ガスは、反応炉の上から下に、すな
わち、フアイバの進む方向と同方向に流すことが
より好ましい。原料ガスをフアイバの進む方向と
同方向に流すことにより、光フアイバ素線の初期
強度の低下をより効果的に防止することが可能で
ある。これは、フアイバの進む方向と同方向に原
料ガスを流すと、反応炉に導入された直後のまだ
充分に加熱されていない、且つ煤等の有害な生成
物を含まない原料ガスが、高温の裸フアイバに直
接接して反応する。そのため、フアイバに有害な
生成物により表面の微小な傷が生じることなく被
覆することができる。 本発明の方法においては、上記のパイロリチツ
クカーボンを被覆した後のフアイバに、樹脂を被
覆することが好ましい。樹脂を被覆することによ
り、光フアイバ素線の取り扱いはより容易にな
り、また、被覆の効果も向上する。 フアイバに上記の樹脂を被覆するのに適した温
度は、一般に100℃以下であり、特に熱硬化性の
樹脂を用いた場合は、フアイバの温度が高いとダ
イス内で樹脂が硬化する等の問題が生じる。本発
明の方法では、R×v/L>0.035m/分を満た
すため、フアイバの線引速度がかなり速い。従つ
て、パイロリチツクカーボンを被覆した直後の工
程でフアイバに樹脂を被覆する場合、自然冷却で
フアイバを適温にするためには装置の高さを相当
高くしなければならない。従つて、パイロリチツ
クカーボンを被覆したフアイバを強制冷却して、
装置の全高が抑えることが好ましい。 以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明
するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過
ぎず、本発明の技術的範囲をなんら制限するもの
ではない。 実施例 第1図に、本発明の方法を実現する装置の一例
を示す。第1図の装置は、公知の電気炉、高周波
加熱炉等、H2およびダストを発生しない熱源を
備える線引炉15で光フアイバ母材1を、溶融・
紡糸し、裸フアイバ2とする。裸フアイバ2の表
面には、CVD法によりパイロリチツクカーボン
被覆が反応炉16で形成される。パイロリチツク
カーボンを被覆された後のフアイバの外径は、レ
ーザ装置17で測定され、所定の寸法となるよう
線引速度等が制御される。レーザ装置17を通過
したフアイバは、冷却装置18で冷却されて、ダ
イス19で樹脂を塗布される。 反応炉16は、裸フアイバ2表面以外でおこる
余分な反応をできる限り抑えるため、赤外線集中
加熱炉のような、裸フアイバ2を集中的に加熱で
きるものが好ましい。本実施例において、反応炉
16は、裸フアイバ2を集中的に加熱する赤外線
ランプ3の内側に石英ガラス製の冷却用ジヤケツ
ト4に囲まれた反応管5で主に構成されている。
冷却用ジヤケツト4と反応管5との間には、He、
N2等の冷却用ガスを流し、反応管5の温度上昇
を防いでいる。反応管5には、下部に枝管6およ
び7、上部に枝管8および9が設けられ、枝管6
および9へはN2等のシールガスを流す。反応管
5内部へは、枝管7から炭化水素とその誘導体と
の混合ガスを原料ガスとして供給し、反応後のガ
スは枝管8から排出される。また、外気と反応管
5内の雰囲気とを効果的に隔てるため、反応管5
内の3ヶ所にスリツト10,11および12が入
つている。各スリツトは裸フアイバを通し易いよ
うに全て下向きにろうと状となつている。 上記のような構成の反応炉16では、裸フアイ
バ2のみが集中的に加熱されるのと、反応管5の
壁面は外側より冷却されているので、反応管5の
内側壁面では原料ガスの分解反応はおきず、いつ
までもくもることなく、使い続けることができ
る。反応炉の温度は、原料ガスが徐々には分解す
るが、煤を発生しないような温度とする。 上記の装置において、Lは光フアイバ母材のネ
ツクダウン部13とスリツト11との間の距離と
なる。上記の装置では、この距離Lと裸フアイバ
2の外径Rおよび線引速度vが上記の式(1)を満た
すように各部を調整する。上記の装置を使用し
て、光フアイバ用母材を溶融・紡糸し、裸フアイ
バ上にパイロリチツクカーボンを被覆し、さらに
その上に樹脂を被覆して、光フアイバ素線を製造
した。R、L、vは、以下の表に示した各値に調
整し、式(1)を満たす条件とそれ以外の条件とで光
フアイバ素線を製造し、得られた光フアイバ素線
を比較した。反応炉の温度は450℃とし、枝管6
および9からはシールガスとしてN2ガスを2
/分づつ、枝管7からは原料ガスC2H4を120
c.c./分、CCl4を50c.c./分、キヤリアガスとして
Heを330c.c./分づつ供給した。また、枝管8から
は、反応後のガスを2/分づつ定量で排気し
た。裸フアイバの直径は125μmまたは150μm、パ
イロリチツクコーテイング膜厚は50〜100nmとし
た。 第2図に本発明の方法を実現する装置の別な例
を示す。第2図の装置は、第1図の装置と較べ、
枝管7およびスリツト11が省かれている以外の
構成は全く等しいので説明を省略する。 第2図に示した装置を使用して、光フアイバ用
母材を溶融・紡糸し、裸フアイバ上にパイロリチ
ツクカーボンを被覆し、さらにその上に樹脂を被
覆して、光フアイバ素線を製造した。反応炉の温
度も第1図の装置と同様に450℃としたが、枝管
9からはシールガスとしてN2ガスを2/分づ
つ、枝管8からは原料ガスC2H4を120c.c./分、
CCl4を50c.c./分、キヤリアガスとしてHeを330
c.c./分づつ供給し、また、枝管6からは、反応後
のガスを2/分づつ定量で排気した。すなわ
ち、反応管5の上部から下部へ向かつて、フアイ
バの進行方向と同方向に原料ガスおよびシールガ
スを流した。また、反応炉5の冷却用ガスも反応
管5の上部から下部へ向かつて流した。その他の
条件は、第1図の装置を用いて行つた第5番目の
実施例と等しく設定した。 また、本実施例では、いずれもパイロリチツク
カーボンを被覆したフアイバを冷却装置18で強
制冷却してから、ダイス19で樹脂を被覆した。
冷却装置18は、長さ30cm、内径1.5cmで中には
毎分10のHeが流され裸フアイバは70℃以下に
冷却する。強制冷却を行つた場合は、反応炉16
−ダイス19間が1mの場合でも、樹脂がダイス
19内で硬化することなく、フアイバに塗布する
ことができた。 それぞれの製造条件と、パイロリチツクカーボ
ン被覆の比抵抗、光フアイバの水素による吸収増
加および光フアイバ素線の初期強度の測定結果と
を以下の表に示す。
【表】 カーボン膜をコーテイングしたフアイバの特性
(比抵抗、水素の透過率=△α1.24、初期強度)は、
R×v/Lで決定され、 R×v/L≦0.030m/分ではパイロリチツク
カーボン膜がフアイバ表面に形成されない。 0.030m/分<R×v/L≦0.035m/分で形成
されるパイロリチツクカーボン膜は、比抵抗が高
く、水素が相当透過する。 0.035m/分<R×v/L≦0.075m/分で形成
されるパイロリチツクカーボン膜は、水素がほと
んど透過せず、フアイバの初期強度もほとんど低
下しない。 0.080m/分≦R×v/Lでパイロリチツクカ
ーボン膜を形成した場合はフアイバの初期強度が
大巾に低下する。 という結果が得られた。 さらに、原料ガスをフアイバの進行方向と同方
向に流すと、比抵抗が増加し、初期強度も向上す
ることがわかつた。 これらの結果、本発明の方法が水素によるロス
の増加がなく、初期強度が高く、疲労劣化が少な
い光フアイバ素線を製造するのに有効であること
が証明された。 発明の効果 以上詳述のように、本発明の方法に従えば、裸
フアイバに水素の透過率の極めて小さいパイロリ
チツクカーボン膜をフアイバの強度を低下させる
ことなく被覆することができる。 従つて、本発明の方法で製造される光フアイバ
素線は、長期にわたり、水素によるロスの増加が
なく、また初期強度が高く、疲労劣化が少ない。
そのため、水、水素が高濃度な雰囲気、応力下で
の使用、例えば海底ケーブルに使用するのに適す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ本発明の方法
を実施するための装置の一例の縦断面図であり、
第3〜5図は、それぞれ従来の方法を実施する装
置の概略図である。 主な参照番号、1……光フアイバ母材、2……
裸フアイバ、3……赤外線ランプ、4……冷却用
ジヤケツト、5……反応管、6,7,8,9……
枝管、10,11,12……スリツト、15……
線引炉、16……反応炉、17……レーザ装置、
18……冷却装置、19……ダイス、v……フア
イバの速さ(線速)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光フアイバ用プリフオームを溶融・紡糸して
    得た裸フアイバを、線引炉の直下に設置した炭化
    水素と炭化水素の塩素誘導体との混合ガスを含む
    雰囲気の反応炉に、該反応炉入口における裸フア
    イバの温度を700〜1400℃にして導入し、CVD法
    により前記裸フアイバの表面にパイロリチツクカ
    ーボンを被覆することを特徴とする光フアイバ素
    線の製造方法。 2 光フアイバ用プリフオームを溶融・紡糸して
    得た裸フアイバを、線引炉の直下に設置した炭化
    水素と炭化水素の塩素誘導体との混合ガスを含む
    雰囲気の反応炉に導入し、CVD法により前記裸
    フアイバの表面にパイロリチツクカーボンを被覆
    する光フアイバ素線の製造方法において、前記線
    引炉内で光フアイバ用プリフオームが溶融されフ
    アイバ化されるネツクダウン部から前記反応炉ま
    での距離L、線引速度vおよび裸フアイバの外径
    Rが、下記の式 0.035m/分<R×v/L≦0.075m/分 の関係を満たすよう前記距離Lおよび線引速度v
    を調整し、前記反応炉入口における裸フアイバの
    温度を700〜1400℃にすることを特徴とする光フ
    アイバ素線の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58184103A (ja) * 1982-03-30 1983-10-27 Yokogawa Hewlett Packard Ltd 光フアイバ用被膜
JPS6283339A (ja) * 1985-10-08 1987-04-16 Yokogawa Hewlett Packard Ltd 光フアイバ被膜形成方法
JPH0283240A (ja) * 1987-09-18 1990-03-23 American Teleph & Telegr Co <Att> 気密封止処理光ファイバー

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