JP2798790B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、炭素被膜が形成された光ファイバの製造
方法に関し、炭素被膜を形成する際に所定の流速で原料
ガスを供給することにより、より優れた耐水素特性と機
械的強度とを有する光ファイバを得られるようにしたも
のである。
[従来技術およびその課題] 石英系ファイバは、水素と接触するとファイバ内に拡
散した水素分子の分子振動に起因する吸収損失が増大す
る。さらにドーパントとして含有されているP2O5、Ge
O2、B2O3などが水素と反応しOH基としてファイバガラス
中に取り込まれるため、OH基の吸収による伝送損失も増
大してしまう問題がある。
このような弊害に対処するため、水素吸収能を有する
液状の組成物を光ケーブル内に充填すること(特願昭61
−251808号)が考えられているが、その効果が不十分で
あるうえ、構造が複雑となって経済的にも問題がある。
このような問題を解決するため、化学気相成長法によ
って光ファイバ表面に炭素被膜を形成し、これによって
光ファイバの耐水素特性を向上させうることが発表され
ているが、製造条件により耐水素特性や疲労特性が異な
り、ファイバ強度も従来の光ファイバ心線に比べ劣って
いるという問題があった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、より優
れた耐水素特性および機械的強度を有する光ファイバを
得られる製造方法を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、炭素被膜が形成された光ファイバの耐
水素特性および機械的強度の向上について、鋭意研究を
重ねた結果、反応管への原料ガスを所定流速で供給する
ことによって、光ファイバの耐水素特性および機械的強
度とを格段に向上できることを見出した。
すなわちこの発明の製造方法は、原料ガスを反応管内
で熱分解させて光ファイバ裸線表面に炭素被膜を形成す
る光ファイバの製造方法において、上記反応管内におけ
る原料ガスの流速Aと光ファイバの線引速度Bとの比A/
Bが5以上であることを解決手段とした。
以下、この発明を詳しく説明する。
第1図はこの発明の光ファイバの製造方法に好適に用
いられる光ファイバ製造装置の一例を示したものであ
る。第1図中、符号1は光ファイバ裸線である。光ファ
イバ裸線1は、光ファイバ母材を光ファイバ紡糸炉2内
で加熱紡糸したもので、紡糸された光ファイバ裸線1
は、冷却用ヘリウムが流通する冷却管11を経てCVD反応
炉3へ導かれるようになっている。このCVD反応炉3
は、その内部でCVD反応を進行させるて光ファイバ裸線
1表面に炭素被膜を形成するためのものである。CVD反
応炉3は概略円筒状の反応管4と、この反応管4を加熱
する発熱体5とから概略構成される。反応管4と、これ
を加熱する発熱体5とは加熱温度等によって適宜選択す
ることができ、抵抗CVD反応炉、誘導CVD反応炉、赤外線
CVD反応炉等を用いることができるほか、発熱体5には
高周波またはマイクロ波を用いてプラズマを発生させて
原料ガスをイオン分解させるようなものをも用いること
ができる。
反応管4の上部には、反応管4内で原料ガスを供給す
るための原料ガス供給管6が、下部には未反応ガス等を
排気する排気管7が、それぞれ取り付けられている。反
応管4の下部には、反応管4および光ファイバ紡糸炉2
をシールするためのガスシール機構8が設けられてい
る。
またこのCVD反応炉3の下段には、樹脂液塗布装置9
と硬化装置10とが設けられており、上記CVD反応炉3内
で形成された炭素被膜上に保護被膜を形成できるように
なっている。
上記製造装置を用いて、この発明の製造方法に沿って
光ファイバを製造するには、以下の工程による。
光ファイバ母材を光ファイバ紡糸炉2内で加熱紡糸す
ると共に、光ファイバ紡糸炉2の下段に設けられた冷却
管11、CVD反応炉3、樹脂液塗布装置9、硬化装置10内
へ順次挿通し、これらの中心軸上を所定の線速で走行す
るように供給する。なお第1図に示した装置にあって
は、光ファイバの紡糸速度と光ファイバ裸線1の線引き
速度とが一致する。
ついで発熱体5を発熱させて反応管4内を所定温度に
加熱すると共に、原料ガス供給管6より原料ガスを所定
流速で反応管4内へ供給する。反応管4内の温度は、原
料ガスの種類や光ファイバの線引速度等によって適宜選
択されるが、原料ガスの熱分解に十分な温度であれば良
く、500〜1400℃程度が好適である。加熱温度を500℃未
満とすると原料ガスの熱分解が進行せず、1400℃より高
くすると煤が多量に発生するとともに、光ファイバ裸線
1表面に形成される炭素被膜の耐水素特性が低下するの
で、共に好ましくない。また煤の発生を抑制する目的
で、原料ガスの熱分解温度よりもごく僅かに低温に設定
するのが好ましい。
なおここで原料ガスとは、CVD反応を進行する反応管
4に供給されるガスを指し、少なくとも原料化合物とキ
ャリアガスとが混合されてなるものである。具体的には
メタン、エタン、プロパン、ベンゼン、トルエン等のほ
か、これら化合物の水素原子を塩素原子に置換したクロ
ロメタン、クロロベンゼンなどを挙げることができる。
またキャリアガスとしてはヘリウムガス、アルゴンガ
ス、水素ガスなど公知の種々のものを利用できる。
この原料ガスの流量は、原料化合物の種類、加熱温度
等によって適宜選択されるが、通常は0.2〜1.0/分程
度である。そして反応管4内における原料ガスの流速A
と光ファイバの線引速度Bとの比A/Bが5以上、好まし
くは5〜10の範囲となるように設定する。
反応管4内における原料ガスの流速Aと光ファイバの
線引速度Bとの比A/Bが5より小さいと、光ファイバ強
度が著しく低下する。これは光ファイバ表面に炭素被膜
が十分な膜厚で形成される前に、原料ガスが分解して発
生する水素ラジカルの存在領域に光ファイバが接触する
ためである。光ファイバと水素ラジカルとが接触する
と、Si−O結合が水素ラジカルによって分解され、光フ
ァイバの強度低下および伝送損失の増加の原因となるシ
ラノール(Si−OH)基が形成されるためである。また、
上記A/Bが15を越えると、炭素被膜がわずかしか堆積さ
れないので、通常はこれ以下とされる。
このようにして炭素被膜が形成された光ファイバ裸線
1を、下段に設けられた樹脂液塗布装置9内へ導入す
る。樹脂液塗布装置9内へ挿通された光ファイバ裸線1
は、保護被膜を形成するための紫外線硬化型樹脂液また
は熱硬化型樹脂液が塗布され、ついで塗布された樹脂液
に好適な硬化条件を有する硬化装置10内で硬化されて保
護被膜が形成されて光ファイバとされる。
上記のように、反応管4内における原料ガスの流速A
と光ファイバ裸線1の線引速度Bとの比A/Bが5以上と
なるように、原料ガスの供給速度および紡糸速度を設定
すると、炭素被膜が十分に形成されていない光ファイバ
が原料ガスが熱分解して発生する水素ラジカルと接触す
ることがなくなるので、光ファイバの耐水素特性の低下
および伝送損失の増加の原因となるシラノール基の生成
を抑制することができる。
[実施例] (実施例1) 光ファイバ紡糸炉の下段に、石英管の反応管を有する
抵抗CVD反応炉を取り付けて第1図に示したと同様の装
置とした。
光ファイバ紡糸炉内にGeO2がドープ剤として含浸され
たコア部を有する外径30mmの単一モード光ファイバ母材
を設置した。この光ファイバ母材を2000℃に加熱して15
m/分の紡糸速度で外径125μmの単一モードファイバに
紡糸した。そしてこの光ファイバ裸線を冷却筒で50℃に
冷却した後、CVD反応炉内に導入して炭素被膜を形成し
た。なお光ファイバ裸線の線引速度は光ファイバの紡糸
速度と一致するので、線引速度Bは15m/分となる。
CVD反応炉内の温度が1200℃となるように発熱体を加
熱し、原料ガスを流速15/分で供給して、反応管内で
の原料ガスの流速Aが80m/分となるようにした。また原
料ガスは、ベンゼン中にヘリウムを導入することによっ
て発生させたベンゼン/ヘリウム混合ガスを用いた。こ
の混合ガスのベンゼン濃度は0.5vol%の濃度であった。
またCVD反応炉の排気圧は−7mmHgとした。反応管内での
原料ガスの流速Aと光ファイバ裸線の線引速度Bとの比
A/Bは5.3であった。このようにして炭素被膜が形成され
た光ファイバをウレタンアクレート樹脂液(ヤング率70
kg/mm2、伸び60%)が封入された樹脂コート用ダイスポ
ットに挿入し、ついで紫外線照射ランプを備えた硬化装
置により塗布された樹脂を硬化させて保護被膜を形成
し、外径250μmの光ファイバとした。
(実施例2〜3および比較例1〜4) 光ファイバ裸線の線引速度Bと、反応管内での原料ガ
スの流速Aとを、それぞれ第1表に示したように変化さ
せた以外は上記実施例1と全く同様にして光ファイバを
製造した。
(試験例1) 上記実施例および比較例で得られた光ファイバをそれ
ぞれ1kmずつとり、波長124μmにおける伝送損失を測定
した。この後、これらを直径150mmに巻いて束状とし、
温度80℃、水素分圧1atmの水素評価加圧容器内に48時間
放置した。この後、再度波長1.24μmにおける伝送損失
を測定して、水素による吸収損失の増加を調べた。この
結果を第1表に併せて示した。
(試験例2) 上記実施例および比較例で得られた各光ファイバの引
っ張り強度を測定した。引っ張り強度試験の条件は、試
験本数を25本、ゲージ長さ3m、歪速度10%/分、温度23
℃、相対湿度50%とし、破断確率の引っ張り強度で評価
した。この結果を第1表に併せて示した。
[発明の効果] 上記説明したように、光ファイバ裸線1表面に炭素被
膜を形成するにあたって、反応管内における原料ガスの
流速Aと光ファイバの線引速度Bとの比A/Bが5以上と
なるように、原料ガスの供給速度と光ファイバ裸線の線
引き速度とをそれぞれ設定すると、CVD反応炉内で光フ
ァイバ裸線表面に十分な膜厚で炭素被膜が形成された後
に、水素ラジカルと接触するために、シラノール基が形
成されることがなくなる。よって水素ラジカルによる耐
水素特性と機械的強度の低下の原因となるシラノール基
の生成を抑制することができるので、より優れた耐水素
特性および機械的強度とを有する光ファイバを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の製造方法に好適に用いられる光ファ
イバの製造装置の一例を示した概略構成図である。 1……光ファイバ裸線、 3……CVD反応炉、 4……反応管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 真治 千葉県佐倉市六崎1440番地 藤倉電線株 式会社佐倉工場内 (72)発明者 鈴木 秀雄 千葉県佐倉市六崎1440番地 藤倉電線株 式会社佐倉工場内 (72)発明者 勝山 豊 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03C 25/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ガスを反応管内で熱分解させて光ファ
    イバ裸線表面に炭素被膜を形成する光ファイバの製造方
    法において、 上記反応管内における原料ガスの流速Aと光ファイバの
    線引速度Bとの比A/Bが5以上であることを特徴とする
    光ファイバの製造方法。
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