JPH0587382B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は製袋機に係り、たとえば、巾方向両端
部を内方に向つて折込んだ長尺偏平な袋素材から
シヨツピングバツクのような袋体を形成するもの
に関する。

（従来技術） 従来、この種の製袋機としては、たとえ、実公
昭59−33634号公報に記載されているように、熱
可塑性合成樹脂製の袋素材を切断封着する切断封
着装置の前方部に多数の袋体を束ねる束ね装置を
設け、この束ね装置は、袋体を支持する支持台を
横架固定するとともに、この支持台上に両側部に
袋体の所定位置を切断する切断刃をシリンダーに
よつて出没可能に立設し、前記支持台の上方部に
前記切断刃に対応する凹部を下面に有する押圧体
を上下動自在に設け、この押圧体を前記支持台上
に下降して袋体を切断刃に突き刺して束ねる構造
が知られている。

（発明が解決しようとする課題） 前記製袋機の構造では、切断封着装置によつて
封着形成された袋体は定位置の切断刃によつて順
次重積切断されて束ねられるため、各袋体の封着
部分を揃えた状態で整然と束ねられる点で極めて
好ましいものであるが、しかし、袋素材が、切断
封着装置によつて加熱溶断された場合に瞬時に硬
化しない性質の熱可塑性合成樹脂からなるものの
の場合には、切断封着装置から束ね装置に袋体が
高速で供給されると袋体の封着部が未硬化のまま
束ね装置によつて束ねられ、したがつて各袋体の
封着部の相互が接着したまま一体に硬化される不
良品が生じることがあるという問題がある。

そこで、本発明はこのような課題に鑑みてなさ
れたもので、各袋体の封着部の位置を相互にずら
した状態で多数の袋体を冷却支持することができ
るようにし、これにより、各袋体の封着部の相互
が接着硬化することを確実に防止でき、各袋体の
封着部の相互が接着したまま硬化するという不良
品が生じることのないすぐれた袋体を製袋するこ
とができる製袋機を提供することを目的とするも
のである。

〔発魅明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明の製紙機は、長尺偏平な袋素材を切断す
るとともにこの切断部を封着する切断封着装置
と、この切断封着装置の一方側に設けられこの切
断封着装置に長尺偏平な袋素材を定量供給する供
給装置と、前記切断封着装置の他方側に設けられ
この切断封着装置によつて封着形成された多数の
袋体を重積するとともに突刺体に突き刺して束ね
る束ね装置とを備え、前記突刺体を有する束ね装
置は、前記切断封着装置に対して前記突刺体の位
置を可変するように進退自在に設け、この突刺体
に前記多数の袋体を突き刺して束ねるとともに、
この各袋体の封着部の位置を相互に離間させるよ
うにしたものである。

（作 用） 本発明の製袋機は、切断封着装置から束ね装置
に袋体が供給され、かつ、この突刺体によつて袋
体を束ねるごとに、この束ね装置を切断封着装置
に対して進退させることにより、この束ね装置の
突刺体の位置が切断封着装置に対して前後方向に
可変され、したがつて、この突刺体によつて突き
刺されて束ねられた各袋体の封着部の位置が相互
に接続しない位置に離間される。これにより、各
袋体の封着部はそれぞれ独立硬化される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。

図において１は左右両側部に所定の間隔をおい
て相対して配設固定された固定フレームで、この
固定フレーム１には長尺偏平な袋素材２を切断す
るとともにこの切断部を封着する切断封着装置３
が設けられている。

切断封着装置３は、前記固定フレーム１に横架
固定された支持体４の上部に取付凹部５が左右方
向に形成され、この取付凹部５内に上方から固定
受体６が一体に嵌着固定されている。この固定受
体６の上部は取付凹部５の上面部より上方に突出
され、この突出部７の巾方向両側端部には熱融着
面部８が相対して左右方向平行に形成されている
とともに、この熱融着面部８の間に案内凹部９が
左右方向に形成されている。また前記固定受体６
の上方部にはこの固定受体６に対向して左右方向
に延在形成された可動部１０が前記固定フレーム
１に設けられた図示しない昇降手段によつて昇降
自在に設けられ、この可動体１０には巾方向中間
下部に下面を開放した支持凹部１１が左右方向に
形成されているとともに、この支持凹部１１の下
端前後部の開口縁部には前記固定受体６の前後の
熱融着面部８に上方から係合する熱融着面部１２
が左右方向平行に突設され、前記支持凹部１１内
には前記固定受体６の案内凹部９内にその先端部
が案内される切断刃１３が垂直状に挿入固定され
ている。そして、前記固定受体６及び可動体１０
の内部にはそれぞれの熱融着面部８，１２を加熱
する熱源が内蔵されている。また前記固定受体６
を有する支持体４の前側下部にはストツパー１４
が垂設されている。

また１５は前記切断封着装置３に袋素材２を定
量供給する供給装置で、この供給装置１５は、袋
素材２の導入側の上下部には前記固定フレーム１
間に横架された回転軸１６を介して大径ローラ１
７が相対して回動自在に支架されているととも
に、袋素材２の導出側すなわち前記切断封着装置
３側の上下部には前記固定フレーム１間に横架さ
れた回転軸１８を介して小径ローラ１９が相対し
て回動自在に支架され、この両側上下の大径ロー
ラ１７と小径ローラ１９間にはそれぞれ無端ベル
ト２０，２１が回行自在に懸架されている。そし
て、前記上下の無端ベルト２０，２１は図示しな
い駆動手段によつて互いに反対方向の内方に向つ
て周速で回行され、かつこの上下の無端ベルト２
０，２１の相対する回行面部すなわち上部の無端
ベルト２０にあつてはその回行下部２０ａと下部
の無端ベルト２１にあつてはその回行上部２１ａ
とは互いに袋素材２を挾持可能に接触して前記切
断封着装置３の固定受体６の上面部に向つて同速
で移行されるようになつている。

また２２は封着部離間装置で、この封着部離間
装置２２は、前記支持体４の下方部に位置して前
記固定フレーム１間に横架された回転軸２３を有
し、この回転軸２３の長さ方向両側部には同径の
回転円盤２４が相対してその中心部において固着
され、この両側の回転円盤２４の外周部間にはス
テンレスなどの金属板からなる多数の冷却板２５
がその基部両側を軸支して放射状に、かつ、それ
ぞれ同方向一定範囲回動自在に取着され、この各
冷却板２５には所定の間隔をおいて多数の放熱孔
２５ａが穿設されている。そして、この封着部離
間装置２２は前記供給装置１５と同期して回転駆
動され、各冷却板２５の先端部は回動により前記
ストツパー１４に対して順次一時的に係止される
ようになつている。

さらに、２６は左右方向に延在して水平状に配
設固定された支持フレームで、この支持フレーム
２６の左右両側部には所定の間隔をおいて前記固
定フレーム１に向つて吊支持杆２７が平行かつ水
平状に一体に突設され、この左右の吊支持杆２７
には摺動体２８を介して左右両側の可動フレーム
２９が摺動自在に吊持され、この左右の可動フレ
ーム２９は一体として図示しない可動手段によつ
て前記切断封着装置３に対して進退自在に設けら
れている。

また前記可動フレーム２９には多数の袋体を重
積して束ねる束ね装置３０が設けられている。こ
の束ね装置３０は、前記切断封着装置３の固定受
体６の前方稍下部に位置して前記可動フレーム２
９間に袋体の後部を支持する支持体３１が水平状
に横架され、この支持体３１の上部に形成された
水平状の支持面３２の左右方向両側部には袋体の
巾方向両側部を突き刺す間隔をおいて針状の突刺
体３３が前記支持面３２に対して出没自在に設け
られ、この左右の突刺体３３は図示しない熱源に
よつて加熱されるようになつている。また前記支
持体３１の下部の水平状の係合面３４には板状の
昇降体３５が配設され、この昇降体３５の左右両
側上部には前記左右の突刺体３３の下端部が一体
に固着され、この昇降体３５はシリンダー装置３
６のピストンロツド３７の上端部に固着されてい
るとともに、このシリンダー装置３６は前記可動
フレーム２９に固着されている。また前記左右の
可動フレーム２９の上部には上下方向に延在した
ガイド３８が相対して設けられ、この左右のガイ
ド３８間には前記突刺体３３に対して昇降する押
圧体３９が昇降自在に設けられ、この押圧体３９
下面部には前記突刺体３３の挿入を案内する案内
凹部４０が下面を開放して形成されている。そし
て、この押圧体３９は図示しない昇降手段によつ
て昇降されるようになつている。また前記左右の
摺動体２８に支軸４１を介して袋体の前部を支持
するスイングテーブル４２が上下方向回動自在に
軸支され、このスイングテーブル４２は前記支軸
４１を中心として所定の傾斜角度で下降傾斜した
状態及び水平状態でロツクされるようになつてい
る。なお、図中４３は左右の吊支持杆２７の先端
部に設けられたストツパーである。

しかして、前記袋素材２は、熱可塑性合成樹脂
にて巾方向両端部を内方に向つて略Ｖ字状に折込
んで長尺偏平状に形成され、この袋素材２は前記
供給装置１５の近傍において図示しない繰出装置
にうずまき状に巻回されて繰出自在に支架されて
いる。

つぎに、前記実施例の作用を説明する。

繰出装置に巻回された袋素材２を巻戻すととも
に、この袋素材２の巻戻端部を供給装置１５の上
下の無端ベルト２０，２１の回行下部２０ａ及び
回行上部２１ａ間の導入口に導入すると、この袋
素材２はその回行下部２１ａ及び回行上部２１ａ
間に挾持されて順次引出されながら切断封着装置
３の固定受体６上に袋体を形成する所定の長さだ
け定量供給されるとともに、供給装置１５の作動
が停止される。そして、この袋体を形成する長さ
における袋素材２の途中部が束ね装置３０の支持
体３１の支持面３２上に突刺体３３を介して支持
されるとともに、この袋素材２の前部が下降傾斜
状態のスイングテーブル４２上に支持され、か
つ、この袋素材２の後部すなわち、切断部分が固
定受体６上に支持される。

また、切断封着装置３の固定受体６に袋素材２
が定量供給されると、束ね装置３０の押圧体３９
が昇降手段の作動によつて両側の突刺体３３に向
つて下降され、この押圧体３９によつて袋素材２
の所定位置に両側の突刺体３３が下方から突き刺
さり、この両側の突刺体３３によつて袋素材２が
位置決めされる。

また押圧体３９の下降動作とともに、あるいは
それよりやや早めに切断封着装置３の可動体１０
が昇降手段の作動によつて固定受体６に向つて下
降され、この可動体１０の切断刃１３によつて袋
素材２が切断され、かつこの切断刃１３の先端部
が固定受体６の案内凹部９内に挿入案内されると
同時に可動体１０の前後の熱融着面部１２が固定
受体６の前後の熱融着面部８上に圧接してこの前
後上下の熱融着面部８，１２によつて袋素材２の
切断縁部の近傍が一体に熱封着され、かつ、これ
により所定の長さの袋体Ａに形成される。また可
動体１０は昇降手段によつて袋体Ａを形成すると
ともにスタート位置に上昇復帰され、つぎの作動
に備える。したがつて、袋素材２が供給装置１５
によつて切断封着装置に間欠的に定量供給される
とともに、この切断封着装置３の可動体１０及び
束ね装置３０の押圧体３９が袋素材２の定量供給
に合せて瞬間的に作動されることにより、袋素材
２が位置決めされた瞬時に切断部を閉塞した袋体
Ａに加工成形される。

また、切断封着装置３によつて袋素材２が袋体
Ａに加工成形されるとともに、この袋体Ａの後部
は固定受体６の上部から自動的に外れて降下し、
この各袋体Ａの後部がこの降下位置にあらかじめ
回動により待機している封着部離間装置２２の各
冷却板２５上に順次降下支持され、この各冷却板
２５によつて各袋体Ａの切断縁部ａの近傍の封着
部ｂが冷却される。

つぎに、１枚目の袋体Ａが加工成形されると、
可動フレーム２９が可動手段によつて切断封着装
置３に進退動され、すなわち、１枚目の袋体Ａを
加工成形する際に可動フレーム２９の両側の突刺
体３３を切断封着装置３側に近づけて設定した場
合には、２枚目の袋体Ａを加工成形する際にはこ
の両側の突刺体３３を切断封着装置３から数mm支
持フレーム２６側に離間した状態に設定する。

そして、前記のように袋素材２が供給装置１５
によつて切断封着装置３に２枚目の袋体Ａを成形
する長さ分だけ定量供給されるとともに、切断封
着装置３の可動体１０及び束ね装置３０の押圧体
３９が袋素材２の定量供給に合せて瞬間的に作動
され、前記１枚目の袋体Ａの加工成形の場合と同
様に、支持体３１上に支持された袋素材２の途中
部に、支持フレーム２６側に位置を変更した両側
の突刺体３３が突き刺さり、この突刺体３３によ
つて袋素材２が位置決めされるととももに、切断
封着装置３によつて袋素材２が２枚目の袋体Ａに
加工成形され、この２枚目の袋体Ａの後部は封着
部離間装置２２の回動によりあらかじめ設定され
た２番目の冷却板２５上に降下支持されるが、こ
の際、両側の突刺体３３は、１枚目の袋体Ａの加
工成形時とは異なる位置で切断封着装置３から数
mm離間設定されているので、この両側の突刺体３
３に位置決め支持された２枚目の袋体Ａの封着部
ｂの位置が１枚目の袋体Ａの封着部ｂの位置より
上方に位置して２番目の冷却板２５上に降下支持
される。したがつて、１枚目の袋体Ａと２放目の
袋体Ａの相互の封着部ｂはそれぞれ上下に離間し
た状態でそれぞれの冷却板２５上において冷却さ
れるとともに、それぞれの冷却板２５の回動によ
りこの冷却板２５から外れた１枚目の袋体Ａと２
枚目の袋体Ａはそれぞれの封着部ｂを上下に離間
した状態で支持体３１に吊持される。

このように、袋素材２から袋体Ａを加工成形す
る毎に突刺体３３を有する束ね装置３０を切断封
着装置３に対して進退動することにより、束ね装
置３０の支持体３１上に両側の突刺体３３を介し
て支持された各袋体Ａはその封着部ｂを互いに接
触することなく交互に上下に位置をずらした状態
で支持され、かつ、それぞれの封着部ｂが独立し
て冷却される。

そして、両側の突刺体３３は、あらかじめ加熱
しておくことにより、この両側の突刺体３３によ
つて突き刺された各袋体Ａは順次重積されるとと
もにスポツト状に熱融着されて束ねられる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、長尺偏平な袋素材を所定長に
切断封着する切断封着装置に対して突刺体を有す
る束ね装置を進退自在に設けて前記突刺体の位置
を可変するようにしたので、この突刺体によつて
各袋体の封着部の位置を相互にずらした状態で多
数の袋体を冷却支持することができ、これによ
り、各袋体の封着部の相互が接着硬化することを
確実に防止でき、各袋体の封着部の相互が接着し
たまま硬化するという不良品が生じることのない
すぐれた袋体を製袋することができる製袋機を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図は
製袋機の一部を切欠いた側面図、第２図は同上束
ね装置の拡大斜視図、第３図は同上袋体の束ね状
態の側面図、第４図は袋体の斜視図である。 ２……袋素材、３……切断封着装置、１５……
供給装置、３０……束ね装置、３３……突刺体、
Ａ……袋体、ｂ……封着部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 長尺偏平な袋素材を切断するとともにこの切
   断部を封着する切断封着装置と、この切断封着装
   置の一方側に設けられこの切断封着装置に長尺偏
   平な袋素材を定量供給する供給装置と、前記切断
   封着装置の他方側に設けられこの切断封着装置に
   よつて封着形成された多数の袋体を重積するとと
   もに突刺体に突き刺して束ねる束ね装置とを備
   え、前記突刺体を有する束ね装置は、前記切断封
   着装置に対して前記突刺体の位置を可変するよう
   に進退自在に設け、この突刺体に前記多数の袋体
   を突き刺して束ねるとともに、この各袋体の封着
   部の位置を相互に離間させることを特徴とする製
   袋機。