JPH0586271U

JPH0586271U - ステーキ用盛器

Info

Publication number: JPH0586271U
Application number: JP033913U
Authority: JP
Inventors: 有二松平
Original assignee: 株式会社万世
Priority date: 1992-04-24
Filing date: 1992-04-24
Publication date: 1993-11-22

Abstract

(57)【要約】【目的】長時間保温効果の持続するステーキ用盛器を提
供することを目的とする。【構成】料理を盛り付けるための金属製皿１と、金属製
皿１の底面に当接して金属製皿１を加熱する蓄熱ペレッ
ト２と、蓄熱ペレット２を収容するペレット受け３を備
えた木舟４とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はレストラン等にてステーキやハンバーグステーキ料理等を盛り付けて顧客に提供するために用いるステーキ用盛器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、レストランやステーキハウス等の料理店においては、加熱した鉄皿に別途フライパン等で調理した料理を盛り付けて、木製の台板（以下、木舟と称す）に載せて顧客のテーブルに提供することが行なわれている。かかる従来のステーキ用盛器によれば、高温の鉄皿により料理が保温されるとともにジュージューという加熱音を発して料理のおいしさが演出され食欲をそそる等の効果を奏するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが上述の従来のステーキ用盛器においては以下のような問題点があった。すなわち、一度に多人数の顧客に料理を提供する場合には多数の鉄皿を加熱する必要があるが、そのためには大規模な加熱設備とそのスペースが必要となる。また、鉄皿の加熱に際しては下側に熱源を有する大型のガスオーブン等を用いて行なうのが一般的であるが、多数の鉄皿を上下に配置し、適宜時間毎に上下の鉄皿の配置換えを行なっても加熱具合のコントロールが難しく加熱不足や過加熱となりがちで多数の鉄皿を均一に加熱することはむつかしく、光熱費の無駄使い、コストの上昇等につながる。また、ガスオーブン内の上下の鉄皿の配置換えを行なう場合には、多数の鉄皿をオーブンに出し入れすることになるが、この配置換え作業は重労働となり、火傷事故も頻繁に発生し、危険性もある。また、特に大型料理店においては顧客のテーブルに運ぶまでの間に鉄皿が冷めてしまいジュージューという加熱音もなりやんで演出効果が失われる。さらに、子供の顧客にとっては不用意に鉄皿の縁に触れると火傷をする等、安全性にも問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点を解決することを目的とするもので、料理を盛り付けるための金属製皿と、前記金属製皿の底面に当接して同金属製皿を加熱する蓄熱ペレットと、前記蓄熱ペレットを収容するペレット受けを備えた木舟と、からなることを特徴としている。

【０００５】

【作用】

上記構成からなる本考案のステーキ用盛器においては、まず、調理済みの料理を金属製皿に盛り付ける。このときには金属製皿を加熱する必要はない。次に、あらかじめ加熱しておいた蓄熱ペレットを木舟のペレット受けに収容し、木舟の上に金属製皿を載せて顧客のテーブルに運ぶ。金属製皿は底面に接触している高温の蓄熱ペレットにより加熱されるので、蓄熱ペレットは金属製皿をすみやかに、かつ長時間加熱し続け、料理の加熱音が持続される。

【０００６】

【実施例】

以下、添付図面により本考案に係るステーキ用盛器の実施例を説明する。図１は実施例の分解斜視図、図２は実施例の縦断面図である。図に示す通り、金属製皿としてのアルミニウム皿１は、蓄熱ペレット２をペレット受け３に収容した木舟４の上に載せるようになっている。ここで、アルミニウム皿１は従来の鉄皿と同様に料理を盛り付けるために使用する。蓄熱ペレット２はアルミニウムでできた蓄熱効果の高いもので、上面は平面で下面は半円型になっており、いわば蒲鉾を逆さにした形状のものである。また、ペレット受け３は蓄熱ペレット２が隙間なく納まる形状にプレス整形されたアルミ板で、木舟４の中央部に掘設された凹部５に小釘６で固着されている。そして、ペレット受け３の適度な弾力により蓄熱ペレット２はアルミニウム皿１の底面に隙間なく接触するようになっている。なお、ペレット受け３と木舟の凹部５との間には若干の隙間が設けられており、この隙間の断熱効果により蓄熱ペレット２の不要な放熱や木舟の凹部５が焦げたりするのを防止している。

【０００７】次に、本実施例のステーキ用盛器を使用する場合には、まず、調理済みの料理をアルミニウム皿１に盛り付ける。このときには従来例と異なり、アルミニウム皿１を加熱する必要はない。そして、あらかじめ加熱しておいた蓄熱ペレット２を木舟４のペレット受け３に収容する。なお、蓄熱ペレット２の加熱には専用の電気炉などを用いると良い。蓄熱ペレット２は小型のため多数並べてもかさばらないので、コンパクトな設備で多数を加熱可能であり、僅かの光熱費で常時蓄熱ペレット２を高温かつ均一に維持することができるからである。次に、高温の蓄熱ペレット２の上に料理を盛り付けたアルミニウム皿１を載せる。アルミニウム皿１は底面から即座に加熱され、特にアルミニウム皿１の中央部は相当高温になって料理がジユージューという加熱音を発するようになる。この状態で顧客のテーブルに提供する。顧客のテーブルに運ばれた後も、蓄熱ペレット２の蓄熱効果は長時間持続し、長時間の加熱音が発生し続けるとともに最後まで料理が暖かく保温される。

【０００８】なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、アルミニウム皿を従来同様の鉄皿としたり、その他の金属製皿としてもよく、蓄熱ペレットとしては、十分な蓄熱効果が得られる限り、任意の材質で適宜の形状と大きさにすることができる。具体的には鉄またはその他の金属製の蓄熱ペレットを図３（ａ）及び（ｂ）に示すような直方体形状２１や円板形状２２とするものが考えられる。また、蓄熱ペレットを取扱いやすいようにハンドリング用の穴や突起を設けたり、ペレット受けの周囲に窪みを設けて蓄熱ペレットを取り出し易くすることも任意である。さらに、ペレット受けを複数設けたり、ペレット受けの底部に板バネ等を内蔵して蓄熱ペレットと金属製皿との当接性を向上させたりする等各種の変形が可能であることはいうまでもない。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案のステーキ用盛器によれば、金属製皿自体を加熱していた従来例と異なり、蓄熱ペレットのみを加熱すれば良いので、コンパクトな加熱設備と狭いスペースで多数の蓄熱ペレットを均一に加熱することが可能であり、多人数の顧客にも迅速に対応することができる。また、蓄熱ペレットは小形でよいので、電気炉等の専用加熱装置で常時所定温度に維持したとしても光熱費は僅かで、コストの低減を図ることができるばかりでなく、蓄熱ペレットの加熱温度のコントロールは容易であるから、加熱の過不足を可及的に防止することができるとともに、従来の鉄皿の配置換えのように、多数の重い鉄皿をオーブン内に出し入れする必要もないので、それだけ労働力の軽減と火傷事故の防止に役立ち、安全性が確保できる。また、蓄熱ペレットは長時間に亘り金属製皿への加熱作用を維持するので、それだけ長い間、料理がジュージューという加熱音を発し続けておいしさの演出効果を持続することが可能であり、さらに、料理を最後まで保温することができる。さらに、本考案では蓄熱ペレットにより金属製皿を間接的に加熱するので、蓄熱ペレットと接触している金属製皿の部分は相当高温になるものの、周辺部分はさほど高温にはならず、子供客が金属製皿の縁に触れてもやけどすることはなく安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るステーキ用盛器の実施例を示す分
解斜視図である。

【図２】本考案に係るステーキ用盛器の実施例を示す要
部の断面図である。

【図３】本考案に適用可能な別の形状の蓄熱ペレットを
示す斜視図である。

【符号の説明】

１・・・アルミニウム皿（金属製皿）２，２１，２２・・・蓄熱ペレット３・・・ペレット受け４・・・木舟

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】料理を盛り付けるための金属製皿と、前記
金属製皿の底面に当接して同金属製皿を加熱する蓄熱ペ
レットと、前記蓄熱ペレットを収容するペレット受けを
備えた木舟と、からなることを特徴とするステーキ用盛
器。