JPH0586020A - α,β−ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエステル誘導体およびその製造方法 - Google Patents

α,β−ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエステル誘導体およびその製造方法

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JPH0586020A
JPH0586020A JP7482091A JP7482091A JPH0586020A JP H0586020 A JPH0586020 A JP H0586020A JP 7482091 A JP7482091 A JP 7482091A JP 7482091 A JP7482091 A JP 7482091A JP H0586020 A JPH0586020 A JP H0586020A
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dihydroxy
lower alkyl
carboxylic acid
thiol ester
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JP7482091A
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Mitsuaki Mukoyama
光昭 向山
Osamu Kobayashi
修 小林
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光学活性な6−デオキシタロース、4−C−メ
チルリボース、リボースなどの単糖の合成に有用な新規
な中間体およびその製造方法を提供する。 【構成】α,β−不飽和アルデヒドとケテンモノチオア
セタールとを光学活性ジアミンおよびスズ化合物の存在
下に反応させることにより、一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子また
は低級アルキル基を表し、R4 はアリールメチル基を表
し、R5 は低級アルキル基を表す。)で表されるα,β
−ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエ
ステル誘導体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なα,β−ジヒドロ
キシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエステル誘導
体に関する。本発明のα,β−ジヒドロキシ−γ,δ−
不飽和カルボン酸チオールエステル誘導体は、各種糖類
の合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、糖化学の進歩に伴い、各種グリコ
シドが生理作用発現に重要な役割を果たしていることが
明らかとなってきている。しかしながら、これらの構成
成分である単糖のなかには入手困難なものも少なくな
く、それらの効率的な合成法の開発が強く望まれてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、これら単糖の合
成法として光学活性な2,3−O−イソプロピリデン−
グリセルアルデヒド、4−O−ベンジル−2,3−O−
イソプロピリデン−L−トレオースなどを原料とする方
法などが報告されているが、これらは光学活性な天然物
を原料とするものであり、より汎用性のある合成中間
体、合成方法の開発が待望されている。
【0004】しかして、本発明の目的は、各種単糖の合
成に有用な新規な化合物であるα,β−ジヒドロキシ−
γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエステル誘導体を提
供することにある。
【0005】本発明の他の目的は当該α,β−ジヒドロ
キシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエステル誘導
体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、一般式(1)
【化5】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子また
は低級アルキル基を表し、R4 はアリールメチル基を表
し、R5 は低級アルキル基を表す。)で示されるα,β
−ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエ
ステル誘導体(以下、これらの化合物をチオールエステ
ル誘導体Iと称する)を提供することによって達成され
る。
【0007】また、一般式(2)
【化6】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子また
は低級アルキル基を表す。)で示されるα,β−不飽和
アルデヒド(以下、これらの化合物をアルデヒドIIと称
する)と一般式(3)
【化7】 (式中、R4 はアリールメチル基を表し、R5 は低級ア
ルキル基を表し、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ低級
アルキル基またはアリール基を表す。)で示されるケテ
ンモノチオアセタール(以下、モノチオアセタールIII
と称する) とを光学活性ジアミンおよびスズ化合物の存
在下に反応させることを特徴とするチオールエステル誘
導体I の製造方法を提供することによって達成される。
【0008】ここで、R1 、R2 、R3 、R5 、R6
7 およびR8 が表す低級アルキル基としては、直鎖状
または分岐状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基などの炭素数1〜6のも
のが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、t−ブチル基である。R4 が表すアリールメ
チル基としては、例えばベンジル基、p−メトキシベン
ジル基、p−クロルベンジル基などが挙げられ、好まし
くはベンジル基である。R6 、R7 およびR8 が表すア
リール基としてはフェニル基などが挙げられる。
【0009】アルデヒドIIとモノチオアセタールIII と
の反応に用いられる光学活性ジアミンとしては、1−メ
チル−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)ピロリ
ジン、1−メチル−2−((ピロリジン−1−イル)メ
チル)ピロリジンなど置換基を有するアミノメチルピロ
リジン誘導体が好ましく、またスズ化合物としてはジブ
チルスズジアセテートなどの四価のスズ化合物、スズト
リフラートなどの二価のスズ化合物が挙げられる。
【0010】アルデヒドIIとモノチオアセタールIII と
の反応は、不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましく、ア
ルデヒドIIに対し通常約0.5〜2モル当量、好ましく
は0.8〜1.5モル当量の光学活性ジアミンと該ジア
ミンに対して通常約0.8〜1.0モル当量、好ましく
は0.9〜1.0モル当量のスズ化合物の存在下に実施
される。モノチオアセタールIII はアルデヒドIIに対し
通常約0.8〜1.5モル当量、好ましくは0.9〜
1.3モル当量が使用される。反応は塩化メチレン、ク
ロロホルム等の不活性溶媒中、−80〜30℃の範囲の
温度で、行うのが好ましい。
【0011】このようにして得られたチオールエステル
誘導体Iの反応混合物からの単離・精製は、通常の有機
化合物の単離・精製において用いられる方法と同様にし
て行われる。例えば、反応混合物を氷水にあけ、ジエチ
ルエーテルなどの有機溶媒で抽出し、冷希塩酸、重曹
水、食塩水で順次洗浄し、乾燥後、濃縮して粗生成物を
得、必要に応じて再結晶、クロマトグラフィなどにより
精製することにより、チオールエステル誘導体Iを得る
ことができる。
【0012】本発明のチオールエステル誘導体Iは、そ
の二重結合部分を例えば触媒量の四酸化オスミウムの存
在下、N−メチルモルホリンオキシドなどの酸化剤で酸
化してジヒドロキシル化したのち、ラクトン化し、さら
にラクトン部分を水素化ジイソブチルアルミニウムなど
で還元してラクトールとし、次いで保護基を除去するこ
とにより、光学活性な6−デオキシタロース、4−C−
メチルリボース、リボースなどに変換することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
【0014】実施例1 スズ(II) トリフレート1250mgと(S)−1−メ
チル−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)ピロリ
ジン657mgとを塩化メチレン20mlに溶解し、得
られた溶液にジブチルスズジアセテート1160mgを
室温で加えた。得られた混合液を30分間撹拌し、−7
8℃に冷却したのち、混合液にS−エチル−2−ベンジ
ルオキシエタンチオレートのシリルエノールエーテル9
73mgの塩化メチレン溶液(5ml)とクロトンアル
デヒド189mgの塩化メチレン溶液(5ml)とを滴
下した。次いで、得られた反応液を同温度にて20時間
撹拌したのち、重曹水で処理した。得られた反応液をジ
エチルエーテルで抽出し、抽出液を水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥したのち、濾過を行い、これより減圧下
に溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィで精製することにより、下記の物性を有
するS−エチル−2−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシ
−4−ヘキセンチオエートを643mg得た(収率85
%)(アンチ/シン>98/2、アンチ型>97%e
e)。 1 H−NMRスペクトル(CCl4 ,TMS):1.2
5(t,3H,J=7Hz),1.70(d,3H,J
=5Hz),2.20(d,1H,J=6Hz),2.
85(q,2H,7Hz),3.90(d,1H,J=
5Hz),4.05〜4.45(m,1H),4.45
(d,1H,J=11Hz),4.80(d,1H,J
=11Hz),5.15〜6.00(m,2H),7.
30(m,5H) 旋光度:[α]D 29.4+73.1°(c=1.07,ベ
ンゼン)
【0015】実施例2 スズ(II) トリフレート900mgと(S)−1−メチ
ル−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)ピロリジ
ン475mgとを塩化メチレン20mlに溶解し、得ら
れた溶液にジブチルスズジアセテート839mgを室温
で加えた。得られた混合液を30分間撹拌し、−78℃
に冷却したのち、混合液にS−エチル−2−ベンジルオ
キシエタンチオレートのシリルエノールエーテル700
mgの塩化メチレン溶液(5ml)とメタアクロレイン
148mgの塩化メチレン溶液(5ml)とを滴下し
た。次いで、得られた反応液を同温度にて20時間撹拌
したのち、重曹水で処理した。得られた反応液をジエチ
ルエーテルで抽出し、抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥したのち、濾過を行い、これより減圧下に溶
媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィで精製することにより、下記の物性を有する
S−エチル−2−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシ−4
−メチル−4−ペンテンチオエートを328mg得た
(収率71%)(アンチ/シン=91/9、アンチ型>
96%ee)。 1 H−NMRスペクトル(CCl4 ,TMS):1.2
5(t,3H,J=7Hz),1.70(s,3H),
2.85(s,1H) ,2.85(q,2H,7H
z),4.60(d,2H,J=7Hz),4.90
(d,2H,J=6Hz),7.30(s,5H) 旋光度:[α]D 29.2+71.2°(c=1.07,ベ
ンゼン)
【0016】実施例3 スズ(II) トリフレート960mgと(S)−1−メチ
ル−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)ピロリジ
ン900mgとを塩化メチレン20mlに溶解し、得ら
れた溶液にジブチルスズジアセテート889mgを室温
で加えた。得られた混合液を30分間撹拌し、−78℃
に冷却したのち、混合液にS−エチル−2−ベンジルオ
キシエタンチオレートのシリルエノールエーテル655
mgの塩化メチレン溶液(5ml)とアクロレイン93
mgの塩化メチレン溶液(5ml)とを滴下した。次い
で、得られた反応液を同温度にて20時間撹拌したの
ち、重曹水で処理した。得られた反応液をジエチルエー
テルで抽出し、抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥したのち、濾過を行い、これより減圧下に溶媒を留
去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィで精製することにより、下記の物性を有するS−エ
チル−2−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシ−4−ペン
テンチオエートを295mg得た(収率67%)(アン
チ/シン>98/2、アンチ型>97%ee)。 1 H−NMRスペクトル(CCl4 ,TMS):1.2
5(t,3H,J=7Hz),2.45(s,1H),
2.85(q,2H,J=7Hz),3.85(d,1
H,J=5Hz),4.25(m,1H),4.30〜
4.90(m,2H),5.00〜6.20(m,3
H),7.25(s,5H) 旋光度:[α]D 27.0+86.3°(c=1.44,ベ
ンゼン)
【0017】参考例1 (1)(2R,3R)−S−エチル−2−ベンジルオキ
シ−3−ヒドロキシ−4−ヘキセンチオエート205m
gをアセトン4mlに溶解し、得られた溶液に水0.5
mlを加えたのち、N−メチルモルホリンオキシド28
7mg(120mol%)および酸化オスミウム19m
g(5mol%)を室温にて加えた。反応混合液を6時
間撹拌したのち、クロロホルムで希釈し、希釈液に硫化
水素を吹き込んだ。得られた反応液を濾過し、濃縮した
のち、シリカゲル薄層クロマトグラフィにより精製し
て、下記の物性を有する(2R,3R,4R,5S)−
2−ベンジルオキシ−3,4−ジヒドロキシ−δ−カプ
ロラクトン96mgと(2R,3R,4S,5R)−2
−ベンジルオキシ−3,5−ジヒドロキシ−γ−カプロ
ラクトン38mgを得た(収率72%)。 1 H−NMRスペクトル((CD3 2 CO,TM
S):1.30(d,3H,J=7Hz),2.35〜
3.30(m,3H),3.70〜4.20(m,1
H),4.20〜4.60(m,2H),4.60〜
5.15(m,2H),7.40(s,5H)および
1.25(d,3H,J=6Hz),2.20〜3.3
5(m,3H),3.60〜4.50(m,3H),
4.65〜5.20(m,2H),7.40(s,5
H)
【0018】(2)上記の方法により得られた(2R,
3R,4R,5S)−2−ベンジルオキシ−3,4−ジ
ヒドロキシ−δ−カプロラクトン48mgを塩化メチレ
ン4mlに溶解し、得られた溶液に水素化ジイソブチル
アルミニウムのヘキサン溶液(1.0w/v%)1ml
を−78℃にて滴下した。次いで、得られた反応液をリ
ン酸緩衝液(pH=7)0.7mlで処理し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮し、濃縮物を
シリカゲル薄層クロマトグラフィで精製し、次いでエタ
ノール5mlに溶解した。得られた溶液に5%パラジウ
ム−炭素10mgを加えて水素雰囲気下で撹拌した。得
られた反応液を濾過したのち、濃縮することにより、下
記の物性を有する6−デオキシ−L−タロースを22m
g得た(収率71%)。 1 H−NMRスペクトル((CD3 2 CO,TM
S):1.10〜1.50(m,3H),3.20〜
4.40(m,5H),4.50〜5.35(m,4
H) 旋光度:[α]D 28.0−21.4°(c=0.85,H
20
【0019】参考例2 (1)(2R,3R)−S−エチル−2−ベンジルオキ
シ−3−ヒドロキシ−4−メチル−4−ペンテンチオエ
ート125mgをアセトン4mlに溶解し、得られた溶
液に水0.5mlを加えたのち、N−メチルモルホリン
オキシド194mg(120mol%)および酸化オス
ミウム11mg(5mol%)を室温にて加えた。反応
混合液を6時間撹拌したのち、クロロホルムで希釈し、
希釈液に硫化水素を吹き込んだ。得られた反応液を濾過
し、濃縮したのち、シリカゲル薄層クロマトグラフィに
より精製して、下記の物性を有する(2R,3R,4
R)−2−ベンジルオキシ−3,5−ジヒドロキシ−4
−メチル−γ−バレロラクトン77mgと(2R,3
R,4S)−2−ベンジルオキシ−3,5−ジヒドロキ
シ−γ−バレロラクトン12mgを得た(収率79
%)。 1 H−NMRスペクトル(CDCl3 ,TMS):1.
30(s,3H),3.05(s,1H),3.20〜
3.75(m,3H),4.15(d,1H,J=6H
z),4.60(d,1H,J=6Hz),4.50〜
5.10(m,2H),7.30(s,5H)および 1 H−NMRスペクトル((CD3 2 CO,TM
S):1.35(s,3H),2.80(s,2H),
3.75(s,2H),4.30(s,1H),4.5
5(d,1H,J=6Hz),4.80(s,2H),
7.30(s,5H)
【0020】(2)上記の方法により得られた(2R,
3R,4R)−2−ベンジルオキシ−3,5−ジヒドロ
キシ−4−メチル−γ−バレロラクトン57mgを塩化
メチレン4mlに溶解し、得られた溶液に水素化ジイソ
ブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.0w/v%)
1mlを−78℃にて滴下した。次いで、得られた反応
液をリン酸緩衝液(pH=7)0.7mlで処理し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮し、濃
縮物をシリカゲル薄層クロマトグラフィで精製し、次い
でエタノール5mlに溶解した。得られた溶液に5%パ
ラジウム−炭素10mgを加えて水素雰囲気下で撹拌し
た。得られた反応液を濾過したのち、濃縮することによ
り、下記の物性を有する4−C−メチル−D−リボース
を23mg得た(収率63%)。 1 H−NMRスペクトル(CD3 OD,TMS):1.
15(s,3H),3.25〜3.80(m,4H),
4.65〜5.10(m,5H) 旋光度:[α]D 27.0−30.8°(c=1.52,C
3 OH)
【0021】参考例3 (1)(2R,3R)−S−エチル−2−ベンジルオキ
シ−3−ヒドロキシ−4−ペンテンチオエート295m
gをアセトン4mlに溶解し、得られた溶液に水0.5
mlを加えたのち、N−メチルモルホリンオキシド44
6mg(120mol%)および酸化オスミウム23m
g(5mol%)を室温にて加えた。反応混合液を6時
間撹拌したのち、クロロホルムで希釈し、希釈液に硫化
水素を吹き込んだ。得られた反応液を濾過し、濃縮した
のち、シリカゲル薄層クロマトグラフィにより精製し
て、下記の物性を有する(2R,3R,4R)−2−ベ
ンジルオキシ−3,4−ジヒドロキシ−δ−バレロラク
トン143mgと(2R,3R,4S)−2−ベンジル
オキシ−3,5−ジヒドロキシ−γ−バレロラクトン5
5mgを得た(収率75%)。 1 H−NMRスペクトル(CD3 2 CO,TMS):
2.80(s,1H),3.85(m,3H),4.4
5(m,2H),4.85(d,2H,J=3Hz),
7.35(s,5H)および3.00〜3.45(m,
3H),3.60〜4.05(m,2H),4.05〜
4.55(m,2H),4.85(d,2H,J=2H
z),7.35(s,5H)
【0022】(2)上記の方法により得られた(2R,
3R,4R)−2−ベンジルオキシ−3,4−ジヒドロ
キシ−δ−バレロラクトン111mgを塩化メチレン4
mlに溶解し、得られた溶液に水素化ジイソブチルアル
ミニウムのヘキサン溶液(1.0w/v%)2mlを−
78℃にて滴下した。次いで、得られた反応液をリン酸
緩衝液(pH=7)1.5mlで処理し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮し、濃縮液をシリ
カゲル薄層クロマトグラフィで精製し、次いでエタノー
ル5mlに溶解した。得られた溶液に5%パラジウム−
炭素10mgを加えて水素雰囲気下で撹拌した。得られ
た反応液を濾過したのち、濃縮することにより、下記の
物性を有するD−リボースを38mg得た(収率55
%)。 1 H−NMRスペクトル(CD3 OD,TMS):3.
20〜4.35(m,3H),3.80(s,2H),
4.35〜5.50(m,4H) 旋光度:[α]D 31.6−18.6°(c=0.704,
2 O)
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、上記の実施例、参考例
から明らかなとおり、光学活性な各種単糖類の合成に有
用な中間体およびその製造方法が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子また
    は低級アルキル基を表し、R4 はアリールメチル基を表
    し、R5 は低級アルキル基を表す。)で示されるα,β
    −ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエ
    ステル誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子また
    は低級アルキル基を表す。)で示されるα,β−不飽和
    アルデヒドと一般式(3) 【化3】 (式中、R4 はアリールメチル基を表し、R5 は低級ア
    ルキル基を表し、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ低級
    アルキル基またはアリール基を表す。)で示されるケテ
    ンモノチオアセタールとを光学活性ジアミンおよびスズ
    化合物の存在下に反応させることを特徴とする一般式
    (1) 【化4】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子また
    は低級アルキル基を表し、R4 はアリールメチル基を表
    し、R5 は低級アルキル基を表す。)で示されるα,β
    −ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエ
    ステル誘導体の製造方法。
JP7482091A 1991-03-13 1991-03-13 α,β−ジヒドロキシ−γ,δ−不飽和カルボン酸チオールエステル誘導体およびその製造方法 Pending JPH0586020A (ja)

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