JPH0585816A - Ni−Zn系フエライトの製造方法 - Google Patents
Ni−Zn系フエライトの製造方法Info
- Publication number
- JPH0585816A JPH0585816A JP3280660A JP28066091A JPH0585816A JP H0585816 A JPH0585816 A JP H0585816A JP 3280660 A JP3280660 A JP 3280660A JP 28066091 A JP28066091 A JP 28066091A JP H0585816 A JPH0585816 A JP H0585816A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ferrite
- heating
- sintering
- heater
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compounds Of Iron (AREA)
- Magnetic Ceramics (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高密度で高い磁気特性を持つNi−Zn系フ
ェライトを安価に得る製造方法を供する。 【構成】 主成分として20から40モル%の酸化ニッ
ケルと5から30モル%の酸化亜鉛と残部として酸化鉄
を含むNi−Zn系のフェライト粉末を圧粉成形し、そ
の後この圧粉成形体を300MHz以上の周波数のマイ
クロ波を照射して焼結する方法、又は外部の発熱体から
の幅射や伝導等により加熱しながらマイクロ波を照射し
て焼結するNi−Zn系フェライトの製造方法である。
ェライトを安価に得る製造方法を供する。 【構成】 主成分として20から40モル%の酸化ニッ
ケルと5から30モル%の酸化亜鉛と残部として酸化鉄
を含むNi−Zn系のフェライト粉末を圧粉成形し、そ
の後この圧粉成形体を300MHz以上の周波数のマイ
クロ波を照射して焼結する方法、又は外部の発熱体から
の幅射や伝導等により加熱しながらマイクロ波を照射し
て焼結するNi−Zn系フェライトの製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物磁性材料として
使用されるNi−Zn系フェライトの製造方法に関する
ものである。
使用されるNi−Zn系フェライトの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、Ni−Zn系フェライトは電気抵
抗が高く、又、高密度化しやすいため高い周波数で用い
るコイルの磁芯や、磁気ヘッド用材料等に用いられてい
る。磁気ヘッドに使用される場合、記録媒体と接触し、
媒体表面を摺動したり、又高密度記録を行うため、高精
度な加工が要求されるので、機械的特性に優れ、しか
も、ひびかけはもちろんのこと、ピンホールのない材料
が要求されている。そのため、一般的には高密度のNi
−Zn系フェライトの焼結体が必要である。又、磁気特
性としては飽和磁束密度の高いものが要求される。
抗が高く、又、高密度化しやすいため高い周波数で用い
るコイルの磁芯や、磁気ヘッド用材料等に用いられてい
る。磁気ヘッドに使用される場合、記録媒体と接触し、
媒体表面を摺動したり、又高密度記録を行うため、高精
度な加工が要求されるので、機械的特性に優れ、しか
も、ひびかけはもちろんのこと、ピンホールのない材料
が要求されている。そのため、一般的には高密度のNi
−Zn系フェライトの焼結体が必要である。又、磁気特
性としては飽和磁束密度の高いものが要求される。
【0003】従来磁気ヘッド用材料の製造方法として
は、熱間静水圧プレス(HIP)法が一般に用いられ
る。HIP法は高密度で空隙の少ないNi−Zn系フェ
ライトが得られるが、フェライト焼結体を一旦作製し、
さらに1000℃以上の高温雰囲気中で静水圧プレスす
るために非常にコストがかかるという問題がある。又、
安価にできる従来の焼結方法のみでは、焼結体中の空隙
を除去し高密度焼結体を得、しかも焼結体組織を均一に
した高性能なNi−Zn系フェライトを得ることは困難
であるという問題があった。
は、熱間静水圧プレス(HIP)法が一般に用いられ
る。HIP法は高密度で空隙の少ないNi−Zn系フェ
ライトが得られるが、フェライト焼結体を一旦作製し、
さらに1000℃以上の高温雰囲気中で静水圧プレスす
るために非常にコストがかかるという問題がある。又、
安価にできる従来の焼結方法のみでは、焼結体中の空隙
を除去し高密度焼結体を得、しかも焼結体組織を均一に
した高性能なNi−Zn系フェライトを得ることは困難
であるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、以上
の問題点を解消して、高密度で高性能であり、高い磁気
特性を持ち、又、従来のHIP法よりも低コストである
ようなNi−Zn系フェライトの製造方法を提供するこ
とにある。
の問題点を解消して、高密度で高性能であり、高い磁気
特性を持ち、又、従来のHIP法よりも低コストである
ようなNi−Zn系フェライトの製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、Ni−Zn系
フェライト粉末をプレス成形し、周波数300MHz以
上のマイクロ波を照射し、フェライト粉末を発熱させて
焼結することにより高密度フェライトを製造することを
特徴とする方法である。即ち、本発明は、主成分とし
て、酸化ニッケル(NiO)を20から40モル%、酸
化亜鉛(ZnO)を5から30モル%、及び残部として
酸化鉄(Fe2O3)を含むNi−Zn系のフェライト粉
末を成形し、これを焼結してNi−Zn系フェライトを
作成するNi−Zn系フェライトの製造方法において、
周波数が300MHz以上のマイクロ波を照射して焼結
することを特徴とするNi−Zn系フェライトの製造方
法。及び前述で述べたNi−Zn系フェライトの製造方
法において、外部の発熱体からの幅射や伝導等により加
熱しながらマイクロ波を照射し焼結することを特徴とす
るNi−Zn系フェライトの製造方法である。
フェライト粉末をプレス成形し、周波数300MHz以
上のマイクロ波を照射し、フェライト粉末を発熱させて
焼結することにより高密度フェライトを製造することを
特徴とする方法である。即ち、本発明は、主成分とし
て、酸化ニッケル(NiO)を20から40モル%、酸
化亜鉛(ZnO)を5から30モル%、及び残部として
酸化鉄(Fe2O3)を含むNi−Zn系のフェライト粉
末を成形し、これを焼結してNi−Zn系フェライトを
作成するNi−Zn系フェライトの製造方法において、
周波数が300MHz以上のマイクロ波を照射して焼結
することを特徴とするNi−Zn系フェライトの製造方
法。及び前述で述べたNi−Zn系フェライトの製造方
法において、外部の発熱体からの幅射や伝導等により加
熱しながらマイクロ波を照射し焼結することを特徴とす
るNi−Zn系フェライトの製造方法である。
【0006】
【作用】フェライトは強磁性体であるとともに強誘電体
であり、一般に誘電体はマイクロ波電界中に置かれると
誘電体を構成している双極子が振動し、次の数式1で与
えられるような熱を発生する。
であり、一般に誘電体はマイクロ波電界中に置かれると
誘電体を構成している双極子が振動し、次の数式1で与
えられるような熱を発生する。
【数1】 この数式1から明らかなように、電界もしくは周波数を
大きくすれば焼結に必要なエネルギーを成形体に与える
ことができる。フェライト粉末を構成している原子は、
マイクロ波電界により振動し、粉末粒子の表面があたか
も液相のような状態になり空隙が小さくなりやすく密度
の高いフェライトが得られると考えられる。
大きくすれば焼結に必要なエネルギーを成形体に与える
ことができる。フェライト粉末を構成している原子は、
マイクロ波電界により振動し、粉末粒子の表面があたか
も液相のような状態になり空隙が小さくなりやすく密度
の高いフェライトが得られると考えられる。
【0007】さらに本発明により得られるフェライト焼
結体は従来法に比べて組織の結晶粒の大きさ及び形状が
均一である。この理由は、粉末が焼結に要するエネルギ
ーをマイクロ波電界により均一に与えられるため粒成長
が均一に進行し不連続な粒成長が抑制できるためと思わ
れる。
結体は従来法に比べて組織の結晶粒の大きさ及び形状が
均一である。この理由は、粉末が焼結に要するエネルギ
ーをマイクロ波電界により均一に与えられるため粒成長
が均一に進行し不連続な粒成長が抑制できるためと思わ
れる。
【0008】本発明によれば従来のヒーター等による加
熱のみの焼結法よりも高性能なNi−Zn系フェライト
を得ることができ、更にHIP法に比べ1回の焼結工程
で製品が得られ、低コストで、しかも同等以上の特性が
得られるため工業上極めて有益である。
熱のみの焼結法よりも高性能なNi−Zn系フェライト
を得ることができ、更にHIP法に比べ1回の焼結工程
で製品が得られ、低コストで、しかも同等以上の特性が
得られるため工業上極めて有益である。
【0009】
【実施例】以下、本発明に関わるNi−Zn系フェライ
トの製造方法の実施例について説明する。本実施例で
は、主成分として、20から40モル%の酸化ニッケル
と5から30モル%の酸化亜鉛と残部酸化鉄を含むNi
−Zn系フェライト粉末をプレス成形し、次に前記フェ
ライト粉末の成形体に300MHz以上の周波数のマイ
クロ波を照射して発熱させ焼結する方法、及び前記フェ
ライト粉末の成形体を外部の発熱体からの幅射や伝導等
により加熱しながら300MHz以上のマイクロ波を照
射して発熱させ焼結する方法により試料を作成した。
トの製造方法の実施例について説明する。本実施例で
は、主成分として、20から40モル%の酸化ニッケル
と5から30モル%の酸化亜鉛と残部酸化鉄を含むNi
−Zn系フェライト粉末をプレス成形し、次に前記フェ
ライト粉末の成形体に300MHz以上の周波数のマイ
クロ波を照射して発熱させ焼結する方法、及び前記フェ
ライト粉末の成形体を外部の発熱体からの幅射や伝導等
により加熱しながら300MHz以上のマイクロ波を照
射して発熱させ焼結する方法により試料を作成した。
【0010】実施例1。図1は、本発明の製造方法によ
るNi−Zn系フェライト、及び従来の電気炉によるヒ
ーター加熱により得られたNi−Zn系フェライトの焼
結体の相対密度の加熱温度依存性を示す。黒丸(●)が
本発明により得られたNi−Zn系フェライトの相対密
度、白丸(○)が従来の電気炉によるヒーター加熱によ
り得られたNi−Zn系フェライトの相対密度を示す。
本実施例の場合、照射したマイクロ波の周波数を3GH
zとし、目標加熱温度に達した後1Hr保持し、放冷し
た。従来の電気炉によるヒーター加熱の場合も同様に保
持時間を1Hrとし、冷却は放冷とした。図1より明ら
かなように本発明の実施例の方が従来の方法よりも低温
で高密度に達することがわかる。
るNi−Zn系フェライト、及び従来の電気炉によるヒ
ーター加熱により得られたNi−Zn系フェライトの焼
結体の相対密度の加熱温度依存性を示す。黒丸(●)が
本発明により得られたNi−Zn系フェライトの相対密
度、白丸(○)が従来の電気炉によるヒーター加熱によ
り得られたNi−Zn系フェライトの相対密度を示す。
本実施例の場合、照射したマイクロ波の周波数を3GH
zとし、目標加熱温度に達した後1Hr保持し、放冷し
た。従来の電気炉によるヒーター加熱の場合も同様に保
持時間を1Hrとし、冷却は放冷とした。図1より明ら
かなように本発明の実施例の方が従来の方法よりも低温
で高密度に達することがわかる。
【0011】実施例2。図2は、本発明の製造方法の他
の実施例によるNi−Zn系フェライト、及び従来の電
気炉によるヒーター加熱により得られたNi−Zn系フ
ェライトの焼結体の相対密度の加熱温度依存性を示す。
黒丸(●)が実施例により得られたNi−Zn系フェラ
イトの相対密度、白丸(○)が従来のヒーター加熱によ
り得られたNi−Zn系フェライトの相対密度の加熱温
度依存性である。本実施例の場合、照射したマイクロ波
の周波数を3GHzとし、更にヒーターにより加熱しな
がら、目標加熱温度に達した後1Hr保持し、放冷し
た。従来の電気炉によるヒーター加熱の場合も同様に保
持時間を1Hrとし、冷却は放冷とした。図2より明ら
かなように本実施例の方が従来の方法よりも低温で高密
度に達していることがわかる。
の実施例によるNi−Zn系フェライト、及び従来の電
気炉によるヒーター加熱により得られたNi−Zn系フ
ェライトの焼結体の相対密度の加熱温度依存性を示す。
黒丸(●)が実施例により得られたNi−Zn系フェラ
イトの相対密度、白丸(○)が従来のヒーター加熱によ
り得られたNi−Zn系フェライトの相対密度の加熱温
度依存性である。本実施例の場合、照射したマイクロ波
の周波数を3GHzとし、更にヒーターにより加熱しな
がら、目標加熱温度に達した後1Hr保持し、放冷し
た。従来の電気炉によるヒーター加熱の場合も同様に保
持時間を1Hrとし、冷却は放冷とした。図2より明ら
かなように本実施例の方が従来の方法よりも低温で高密
度に達していることがわかる。
【0012】実施例3。表1は、本発明(試料1)、従
来の電気炉によるヒーター加熱(試料2)、及びHIP
法(試料3)により得られた各試料の磁気ヘッド用とし
ての磁気特性(初透磁率:μi、飽和磁束密度:B15、
保磁力:Hc)、密度(D)及び抗折強度(F)につい
て示したものである。試料1は本発明によるNi−Zn
系フェライトの特性等について示したものであり、照射
したマイクロ波の周波数を2GHzとし温度900から
1100℃で1Hr保持して得られた焼結体のうち最良
のものを示した。試料2は従来の電気炉によるヒーター
加熱により焼結して得られたNi−Zn系フェライトの
特性等について示したものであり、温度1200から1
400℃で1Hr保持した中で最も高い特性を示した。
試料3はHIP法により得られたNi−Zn系フェライ
トの特性について示したものであって、試料2の条件で
得られた焼結体に圧力1200kg/cm2、1200
℃の温度でHIP処理を行ったものである。ここでμi
は周波数10kHzのときの初透磁率、B15及びHcは
直流最大印加磁場15エルステッドの時の飽和磁束密度
及び保磁力である。Dは密度、Fは抗折強度である。表
1からわかるように本発明の方法は、従来のヒーター加
熱により焼結による方法よりも高密度で高特性のNi−
Zn系フェライトが得られ、又、HIP法で製造された
ものと同等以上の材料が得られることがわかる。
来の電気炉によるヒーター加熱(試料2)、及びHIP
法(試料3)により得られた各試料の磁気ヘッド用とし
ての磁気特性(初透磁率:μi、飽和磁束密度:B15、
保磁力:Hc)、密度(D)及び抗折強度(F)につい
て示したものである。試料1は本発明によるNi−Zn
系フェライトの特性等について示したものであり、照射
したマイクロ波の周波数を2GHzとし温度900から
1100℃で1Hr保持して得られた焼結体のうち最良
のものを示した。試料2は従来の電気炉によるヒーター
加熱により焼結して得られたNi−Zn系フェライトの
特性等について示したものであり、温度1200から1
400℃で1Hr保持した中で最も高い特性を示した。
試料3はHIP法により得られたNi−Zn系フェライ
トの特性について示したものであって、試料2の条件で
得られた焼結体に圧力1200kg/cm2、1200
℃の温度でHIP処理を行ったものである。ここでμi
は周波数10kHzのときの初透磁率、B15及びHcは
直流最大印加磁場15エルステッドの時の飽和磁束密度
及び保磁力である。Dは密度、Fは抗折強度である。表
1からわかるように本発明の方法は、従来のヒーター加
熱により焼結による方法よりも高密度で高特性のNi−
Zn系フェライトが得られ、又、HIP法で製造された
ものと同等以上の材料が得られることがわかる。
【表1】
【0013】実施例4。表2は、本発明(試料4)、従
来のヒーター加熱(試料2)、及びHIP法(試料3)
により得られた各試料の磁気ヘッド用としての磁気特
性、密度及び抗折強度について示したものである(各記
号は実施例3と同じ)。試料4は、本発明にの方法によ
る実施例のNi−Zn系フェライトの特性について示し
たものであり、照射したマイクロ波の周波数を2GHz
とし、同時にヒーター加熱しながら温度900から11
00℃で1Hr保持して得られた焼結体のうち最良の特
性のものを示した。試料2は従来の電気炉によるヒータ
ー加熱により焼結して得られたNi−Zn系フェライト
の特性について示したものであり、温度1200から1
400℃で1Hr保持して得られた中で最も高い特性を
示した。試料3はHIP法により得られたNi−Zn系
フェライトの特性について示したものであって、試料2
の条件で得られた焼結体に圧力1200kg/cm2、
1200℃の温度でHIP処理を行ったものである。こ
こで諸特性の評価条件は実施例3と同じである。表2か
らわかるように本発明の方法は、従来のヒーター加熱に
より焼結した方法よりも高密度で高特性のNi−Zn系
フェライトが得られ、又、HIP法で製造されたものと
同等以上の材料が得られることがわかる。
来のヒーター加熱(試料2)、及びHIP法(試料3)
により得られた各試料の磁気ヘッド用としての磁気特
性、密度及び抗折強度について示したものである(各記
号は実施例3と同じ)。試料4は、本発明にの方法によ
る実施例のNi−Zn系フェライトの特性について示し
たものであり、照射したマイクロ波の周波数を2GHz
とし、同時にヒーター加熱しながら温度900から11
00℃で1Hr保持して得られた焼結体のうち最良の特
性のものを示した。試料2は従来の電気炉によるヒータ
ー加熱により焼結して得られたNi−Zn系フェライト
の特性について示したものであり、温度1200から1
400℃で1Hr保持して得られた中で最も高い特性を
示した。試料3はHIP法により得られたNi−Zn系
フェライトの特性について示したものであって、試料2
の条件で得られた焼結体に圧力1200kg/cm2、
1200℃の温度でHIP処理を行ったものである。こ
こで諸特性の評価条件は実施例3と同じである。表2か
らわかるように本発明の方法は、従来のヒーター加熱に
より焼結した方法よりも高密度で高特性のNi−Zn系
フェライトが得られ、又、HIP法で製造されたものと
同等以上の材料が得られることがわかる。
【表2】
【0014】実施例5。主成分が53.0Fe2O3−2
7.0NiO−20.0ZnO(モル%)のNi−Zn
系フェライトの圧粉成形体を通常の粉末冶金法で作製
し、マイクロ波のみを照射し温度1100℃で1Hr保
持して焼結体試料を得た。表3に、上記試料について照
射したマイクロ波の周波数と磁気特性、密度及び抗折強
度の諸特性を示す(各記号は実施例3と同じ)。比較の
ために従来のヒーター加熱により温度1400℃で1H
r保持し焼結した試料の諸特性もあわせて示す。ここで
諸特性の評価条件は実施例3と同じである。表3より明
らかなように、各周波数のマイクロ波による試料は、何
れも従来のヒーター加熱による試料よりも良好な特性の
Ni−Zn系フェライトが得られることがわかる。
7.0NiO−20.0ZnO(モル%)のNi−Zn
系フェライトの圧粉成形体を通常の粉末冶金法で作製
し、マイクロ波のみを照射し温度1100℃で1Hr保
持して焼結体試料を得た。表3に、上記試料について照
射したマイクロ波の周波数と磁気特性、密度及び抗折強
度の諸特性を示す(各記号は実施例3と同じ)。比較の
ために従来のヒーター加熱により温度1400℃で1H
r保持し焼結した試料の諸特性もあわせて示す。ここで
諸特性の評価条件は実施例3と同じである。表3より明
らかなように、各周波数のマイクロ波による試料は、何
れも従来のヒーター加熱による試料よりも良好な特性の
Ni−Zn系フェライトが得られることがわかる。
【表3】
【0015】実施例6。主成分が53.0Fe2O3−2
7.0NiO−20.0ZnO(モル%)のNi−Zn
系フェライトの圧粉成形体を通常の粉末冶金法で作製
し、加熱しながらマイクロ波を照射し温度1100℃で
1Hr保持して焼結体試料を得た。表4に、上記の試料
について、照射したマイクロ波の周波数と磁気特性、密
度及び抗折強度の諸特性を示す(各記号は実施例3と同
じ)。どの周波数においても1100℃まで昇温し1H
r保持した。比較のために従来のヒーター加熱により焼
結した試料の諸特性もあわせて示す。ここで諸特性の評
価条件は実施例3と同じである。表4より明らかなよう
に、各周波数のマイクロ波による試料は、何れも従来の
ヒーター加熱による試料よりも良好な特性のNi−Zn
系フェライトが得られることがわかる。
7.0NiO−20.0ZnO(モル%)のNi−Zn
系フェライトの圧粉成形体を通常の粉末冶金法で作製
し、加熱しながらマイクロ波を照射し温度1100℃で
1Hr保持して焼結体試料を得た。表4に、上記の試料
について、照射したマイクロ波の周波数と磁気特性、密
度及び抗折強度の諸特性を示す(各記号は実施例3と同
じ)。どの周波数においても1100℃まで昇温し1H
r保持した。比較のために従来のヒーター加熱により焼
結した試料の諸特性もあわせて示す。ここで諸特性の評
価条件は実施例3と同じである。表4より明らかなよう
に、各周波数のマイクロ波による試料は、何れも従来の
ヒーター加熱による試料よりも良好な特性のNi−Zn
系フェライトが得られることがわかる。
【表4】
【0016】
【発明の効果】以上実施例でのべたごとく、本発明によ
ればNi−Zn系フェライトをマイクロ波を照射する
か、もしくはヒーター等の外部の発熱体からの幅射や伝
導等により加熱しながらマイクロ波を照射し焼結するこ
とにより、従来のヒーター加熱による焼結法に比べ高密
度で高性能な焼結体を得ることができ、さらに従来のH
IP法よりも簡便でしかも低コストでHIP法に比べ同
等以上の特性を得ることができるNi−Zn系フェライ
トの製造方法が提供できる。以上の実施例では一部の組
成のNi−Zn系フェライトに対しての効果について説
明したが、他のNi−Zn系フェライトに対しても同様
な効果が得られる。又Ni−Zn系フェライトの組成に
ついて主な成分を限定したがこれより外れた組成では磁
気特性が実用範囲から外れるため除いた。
ればNi−Zn系フェライトをマイクロ波を照射する
か、もしくはヒーター等の外部の発熱体からの幅射や伝
導等により加熱しながらマイクロ波を照射し焼結するこ
とにより、従来のヒーター加熱による焼結法に比べ高密
度で高性能な焼結体を得ることができ、さらに従来のH
IP法よりも簡便でしかも低コストでHIP法に比べ同
等以上の特性を得ることができるNi−Zn系フェライ
トの製造方法が提供できる。以上の実施例では一部の組
成のNi−Zn系フェライトに対しての効果について説
明したが、他のNi−Zn系フェライトに対しても同様
な効果が得られる。又Ni−Zn系フェライトの組成に
ついて主な成分を限定したがこれより外れた組成では磁
気特性が実用範囲から外れるため除いた。
【図1】本発明のマイクロ波を照射して焼結する製造方
法及び従来のヒーター加熱により焼結する製造方法によ
るNi−Zn系フェライトの加熱温度と相対密度の関係
を示す図。
法及び従来のヒーター加熱により焼結する製造方法によ
るNi−Zn系フェライトの加熱温度と相対密度の関係
を示す図。
【図2】本発明の他の実施例のヒーター加熱しながらマ
イクロ波を照射して焼結する製造方法及び従来のヒータ
ー加熱により焼結する製造方法によるNi−Zn系フェ
ライトの加熱温度と相対密度の関係を示す図。
イクロ波を照射して焼結する製造方法及び従来のヒータ
ー加熱により焼結する製造方法によるNi−Zn系フェ
ライトの加熱温度と相対密度の関係を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 主成分として、酸化ニッケル(NiO)
を20から40モル%、酸化亜鉛(ZnO)を5から3
0モル%、及び残部として酸化鉄(Fe2O3)を含むN
i−Zn系のフェライト粉末を成形し、これを焼結して
Ni−Zn系フェライトを作成するNi−Zn系フェラ
イトの製造方法において、周波数が300MHz以上の
マイクロ波を照射して焼結することを特徴とするNi−
Zn系フェライトの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1で述べたNi−Zn系フェライ
トの製造方法において、外部の発熱体からの幅射や伝導
等により加熱しながらマイクロ波を照射し焼結すること
を特徴とするNi−Zn系フェライトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3280660A JPH0585816A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | Ni−Zn系フエライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3280660A JPH0585816A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | Ni−Zn系フエライトの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0585816A true JPH0585816A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17628157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3280660A Pending JPH0585816A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | Ni−Zn系フエライトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0585816A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009076755A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Seiko Instruments Inc | 希土類系焼結磁石の製造方法及び希土類系ボンド磁石の製造方法 |
JP2009076631A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Seiko Instruments Inc | 希土類系メタルボンド磁石の製造方法 |
-
1991
- 1991-09-30 JP JP3280660A patent/JPH0585816A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009076631A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Seiko Instruments Inc | 希土類系メタルボンド磁石の製造方法 |
JP2009076755A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Seiko Instruments Inc | 希土類系焼結磁石の製造方法及び希土類系ボンド磁石の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Wu et al. | Iron-based soft magnetic composites with Mn–Zn ferrite nanoparticles coating obtained by sol–gel method | |
CN101354946B (zh) | 压粉磁芯及其制造方法 | |
Verma et al. | Effect of zinc concentration on the structural, electrical and magnetic properties of mixed Mn–Zn and Ni–Zn ferrites synthesized by the citrate precursor technique | |
KR100439782B1 (ko) | 1MHz와100MHz사이에서작동하는저상실페라이트및그제조방법 | |
Murthy | Low temperature sintering of MgCuZn ferrite and its electrical and magnetic properties | |
JP2006287004A (ja) | 高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品 | |
JP2917706B2 (ja) | 酸化物磁性体材料 | |
Ma et al. | Magnetic properties of soft magnetic composites fabricated from amorphous Fe73Si11B11C3Cr2 powder by hot pressing under a low pressure | |
JP2007088215A (ja) | 磁性体材料及びその製造方法 | |
EP0503639B1 (en) | Polycristalline ferrite materials | |
JPH0585816A (ja) | Ni−Zn系フエライトの製造方法 | |
JPH07135106A (ja) | 磁 心 | |
Ji et al. | Effects of second milling time on temperature dependence and improved Steinmetz parameters of low loss MnZn power ferrites | |
JP3201782B2 (ja) | 圧粉磁芯の製造方法 | |
JP5105660B2 (ja) | フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア | |
JPH0524847A (ja) | フエライトの製造方法 | |
Huang et al. | Effect of high CuO additive on the properties of Nickel-zinc ferrite for near field communication | |
JPS63219548A (ja) | 永久磁石の製造方法 | |
JP3486918B2 (ja) | フェライトコアの製造方法 | |
JPS6238411B2 (ja) | ||
KR101778644B1 (ko) | 무선충전모듈용 고밀도 자성소재의 제조방법 및 이에 의해 제조되는 무선충전모듈용 고밀도 자성소재 및 이를 구비하는 무선충전모듈 | |
JPH10111184A (ja) | 感温素子用酸化物磁性材料及びそれを用いた感温素子 | |
JPH05251224A (ja) | 複合磁性材料 | |
JP4034534B2 (ja) | 高周波用磁性材料 | |
JPH10270226A (ja) | 粉末成形磁心およびその製造方法 |