JPH0585509U - 穴明け工具 - Google Patents

穴明け工具

Info

Publication number
JPH0585509U
JPH0585509U JP2533392U JP2533392U JPH0585509U JP H0585509 U JPH0585509 U JP H0585509U JP 2533392 U JP2533392 U JP 2533392U JP 2533392 U JP2533392 U JP 2533392U JP H0585509 U JPH0585509 U JP H0585509U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
margin
drill
land
groove
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2533392U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2575940Y2 (ja
Inventor
伸一 中村
隆志 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP1992025333U priority Critical patent/JP2575940Y2/ja
Publication of JPH0585509U publication Critical patent/JPH0585509U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2575940Y2 publication Critical patent/JP2575940Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切粉の容着や切屑詰まりを防止することがで
きるのは勿論のこと、ドリルのガイド性及び工具剛性を
高めることができる穴明け工具を提供する。 【構成】 工具本体(10)の側部に2つのねじれ溝
(11)が設けられ、ねじれ溝(11)の回転方向を向
く壁面と先端逃げ面との稜線部に切刃(13)が設けら
れるとともに、ねじれ溝(11)に隣接する回転方向後
側のランド部に第1のマージン(15)、ヒール(1
6)側のランド部に第2のマージン(17)が設けられ
ている。上記4つのマージン(15,17)はほぼ等分
割に配置され、ランド部には第1のマージン(15)側
から第2のマージン(17)側へ向かうに従って深さが
漸次深くなる凹部(20)が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ドリル等の穴明け工具に係わり、特に、アルミ鋳物の穴明け加工 に適した切削工具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、上記のような穴明け工具としては、図4に示すドリルリーマが提案され ている。この図に示すドリルリーマは、軸断面において矩形状をなすドリル本体 1の側部に、先端面から後端側へ直線的に延在する断面V字状の切屑排出溝2が 形成され、この切屑排出溝2の回転方向を向く壁面と先端逃げ面との交叉稜線に 先端刃3が、外周マージン4との交叉稜線に外周刃5が形成されたものである。 また、このドリルリーマでは、外周マージン4よりも回転方向後方のランド部6 が平坦に切り落とされ、ランド部6の後側に第2のマージン7が形成されている 。
【0003】 このドリルリーマでは、切屑排出溝がストレート溝のため剛性が高く、また、 合計4つのマージンによりガイドされるため、穴明け加工時の振動が有効に防止 され、高い加工精度が得られるという利点がある。しかしながら、ストレート溝 であるがゆえに切屑排出性が悪く、このため、せいぜい3D(Dはドリル直径) 程度の深さの加工しか行うことができなかった。
【0004】 一方、図5に示すような一般的なツイストドリルでは、ねじれ溝を有しかつ軸 断面における溝とランド部との比B/Aも約1.6と大きいために切屑排出性に 優れる反面、本体の剛性が低い。また、マージンが2カ所にしかないため本体が 振動し易く、特に、アルミのような軟質材を加工すると穴の拡大代や面粗度、真 円度等の加工精度が低下する。しかも、このドリルでは芯厚が20〜30%と大 きいため、ドリルの先端部にシンニングを施さなければならないが、シンニング 部に特にアルミが容着し易く、このため加工精度が一層悪化するという等の問題 があった。
【0004】 また、図6に示すツイストドリルは、図5に示すツイストドリルにおいて芯厚 を小さくしてシンニングをなくすとともに、正のすくい角を有する有効切刃部分 の長さを長くし、さらに、ランド8の後ろ側に第2マージン9を形成し、これに よって、上記ツイストドリルの欠点を解消したものである。 しかしながら、このツイストドリルにおいても、4つのマージンの配置が不等 分割であるためにガイド効果が低く、しかも、本体の剛性が低いという欠点を依 然として持っている。さらに、このツイストドリルでアルミ材の穴明け加工を行 うと、アルミの切粉が第2マージンと加工穴内面との間に噛み込まれ、その結果 、切削トルクが大きくなるばかりでなく、穴の肌荒れや加工精度の劣化が生じる という問題もあった。
【0005】
【考案の目的】
この考案は、以上のような従来の穴明け工具の欠点を解決するためになされた もので、切粉の容着や切屑詰まりを防止することができるのは勿論のこと、ドリ ルのガイド性及び工具剛性を高めることができる穴明け工具を提供することを目 的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案の穴明け工具は、工具本体の側部に2つのねじれ溝が設けられ、ねじ れ溝の回転方向を向く壁面と先端逃げ面との稜線部に切刃が設けられるとともに 、ねじれ溝に隣接する回転方向後側のランド部に第1のマージンが、ヒール側の ランド部に第2のマージンが設けられたもので、特に、4つのマージンをほぼ等 分割に配置し、上記ランド部に、第1のマージン側から第2のマージン側へ向か うに従って深さが漸次深くなる凹部を設けたことを特徴としている。
【0007】
【作用】
上記構成の穴明け工具にあっては、凹部が第2のマージン側へ向かうに従って 漸次深くなるので、切粉が工具の回転に伴って流れ易く、凹部の最も深い部分へ 導かれてそこに溜り、ねじれ溝の機能により後端側へ速やかに排出される。した がって、切粉が第2のマージンと加工穴内面との間に侵入することが少ない。ま た、4つのマージンをほぼ等分割に配置しているから、工具本体が確実にガイド され、しかも、ランド幅が長いので工具剛性も高い。
【0008】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図1ないし図3を参照しながら説明する。図1は 実施例のドリルを示す断面図、図2は底面図、図3は側面図である。図中符号1 0は工具本体であり、工具本体10の側部には、軸線に沿って螺旋をなすねじれ 溝11が形成され、ねじれ溝11の回転方向を向く壁面と先端逃げ面12との交 叉稜線には切刃13が形成されている。切刃13は直線状に形成され、しかも、 芯厚を構成する壁部にシンニング部13aが形成されることによりドリルの中心 部まで延在させられている。また、逃げ面12も直線状とされ、切刃13からド リルの回転中心を通る中心線Lまで延在させられている。また、逃げ面12の幅 Wは、0.015〜0.10D(Dはドリル直径)と狭く設定され、これにより チゼルの大きさも小さくなっている。また、ランド部14のうちねじれ溝11に 隣接する回転方向後側の部分には第1のマージン15が形成され、ヒール16に 隣接する部分には第2のマージン17が形成されている。そして、これらマージ ン15,17は軸線まわりにほぼ等分割に配置されている。なお、マージン15 ,17どうしが軸線回りになす角度は80゜〜100゜の範囲内であればよい。
【0009】 また、芯厚Tはドリル径をDとしたときに0.1〜0.2Dとされ、ねじれ溝 11のうち芯厚Tを構成する部分を含む所定幅の部分は円筒曲面18とされ、そ の半径R1は0.1〜0.3Dとされている。また、円筒曲面18からヒール1 6側へ向かう部分も、回転方向後方へ凹む円筒曲面19とされている。なお、第 2のマージン17と円筒曲面19とのなす角度θは60〜80゜に設定されてい る。また、図中符号10aは油穴である。
【0010】 さらに、工具本体10のランド部19には凹部20が形成されている。凹部2 0は、第1のマージン15から第2のマージン17へ向かうに従って深さが漸次 深くなる凸曲面部20aと、第2のマージン17に隣接するとともに深さが最も 深い凹曲面部20bにより構成されている。凸曲面部20aの第1のマージン1 5側の部分は、その曲率半径が大きくほとんど平坦面に近い形状とされているが 、切屑排出溝がストレート溝の場合にはその部分は平坦面に形成される。また、 底面視において凹曲面部20bと第2のマージン17との境界部は鈍角をなして おり、その部分での欠けの発生が防止されている。詳細には、工具本体10の回 転中心と凹曲面部20b及び第2のマージン17の交叉部とを結んだ直線と、上 記交叉部における凹曲面部20bの接線とがなす角度αは0〜20゜に設定され ている。一方、横断面においては、工具本体10の回転中心と凹曲面部20b及 び第2のマージン17の交叉部とを結んだ直線と、上記交叉部における凹曲面部 20bの接線とがなす角度δはー5〜20゜とされているが、角度δは正角、つ まり凹曲面部20bと第2のマージンとがなす角度は鋭角であることが望ましい 。これは、角度δを正角とすることにより凹曲面部20bに存在する切粉が第2 のマージン17側へ入りにくくなるからである。
【0011】 上記構成のツイストドリルにおいては、凹部20が第2のマージン17側へ向 かうに従って漸次深くなるので、切粉が工具の回転に伴って流れ易く、凹部20 の最も深い部分、つまり凹曲面部20bへ導かれてそこに溜り、ねじれ溝11の 機能により後端側へ速やかに排出される。したがって、切粉が第2のマージン1 7と加工穴内面との間に侵入することが少なく、切粉の噛込みに起因する肌荒れ 等の発生を未然に防止することができる。また、マージン15,17がほぼ等分 割に配置されているため、穴明け加工時に工具本体10が確実にガイドされる。 したがって、工具本体10の振動が少なく、穴の拡大代、真円度、面粗度等の精 度を向上させることができる。さらに、ランド幅が長いため工具剛性が高く、深 穴加工を行うことができる。加えて、剛性が向上するため、芯厚を上記のように 小さくすることができ、その結果、切粉の容着を防止するとともにねじれ溝11 の断面積を大きく大きくすることができる。
【0012】 なお、本考案は上記実施例のようなドリルに限定されるものではなく、エンド ミルやドリルリーマ等の種々の穴明け工具に適用できることは勿論である。
【0013】
【考案の効果】
以上説明したようにこの考案の穴明け工具においては、4つのマージンをほぼ 等分割に配置し、工具本体のランド部に、第1のマージン側から第2のマージン 側へ向かうに従って深さが漸次深くなる凹部を設けているから、切粉が第2のマ ージンと加工穴内面との間に侵入することが少なく、したがって、切粉の噛込み に起因する肌荒れ等の発生を未然に防止することができる。また、穴明け加工時 に工具本体が確実にガイドされるので工具本体の振動が少なく、穴の拡大代、真 円度、面粗度等の精度を向上させることができる等の優れた効果を得ることがで きる。
【提出日】平成4年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ドリル等の穴明け工具に係わり、特に、アルミ鋳物の穴明け加工 に適した切削工具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、上記のような穴明け工具としては、図4に示すドリルリーマが提案され ている。この図に示すドリルリーマは、軸断面において矩形状をなすドリル本体 1の側部に、先端面から後端側へ直線的に延在する断面V字状の切屑排出溝2が 形成され、この切屑排出溝2の回転方向を向く壁面と先端逃げ面との交叉稜線に 先端刃3が、外周マージン4との交叉稜線に外周刃5が形成されたものである。 また、このドリルリーマでは、外周マージン4よりも回転方向後方のランド部6 が平坦に切り落とされ、ランド部6の後側に第2のマージン7が形成されている 。
【0003】 このドリルリーマでは、切屑排出溝がストレート溝のため剛性が高く、また、 合計4つのマージンによりガイドされるため、穴明け加工時の振動が有効に防止 され、高い加工精度が得られるという利点がある。しかしながら、ストレート溝 であるがゆえに切屑排出性が悪く、このため、せいぜい3D(Dはドリル直径) 程度の深さの加工しか行うことができなかった。
【0004】 一方、図5に示すような一般的なツイストドリルでは、ねじれ溝を有しかつ軸 断面における溝とランド部との比B/Aも約1.6と大きいために切屑排出性に 優れる反面、本体の剛性が低い。また、マージンが2カ所にしかないため本体が 振動し易く、特に、アルミのような軟質材を加工すると穴の拡大代や面粗度、真 円度等の加工精度が低下する。しかも、このドリルでは芯厚が20〜30%と大 きいため、ドリルの先端部にシンニングを施さなければならないが、シンニング 部に特にアルミが容着し易く、このため加工精度が一層悪化するという等の問題 があった。
【0005】 また、図6に示すツイストドリルは、図5に示すツイストドリルにおいて芯厚 を小さくしてシンニングをなくすとともに、正のすくい角を有する有効切刃部分 の長さを長くし、さらに、ランド8の後ろ側に第2マージン9を形成し、これに よって、上記ツイストドリルの欠点を解消したものである。 しかしながら、このツイストドリルにおいても、4つのマージンの配置が不等 分割であるためにガイド効果が低く、しかも、本体の剛性が低いという欠点を依 然として持っている。さらに、このツイストドリルでアルミ材の穴明け加工を行 うと、アルミの切粉が第2マージンと加工穴内面との間に噛み込まれ、その結果 、切削トルクが大きくなるばかりでなく、穴の肌荒れや加工精度の劣化が生じる という問題もあった。
【0006】
【考案の目的】
この考案は、以上のような従来の穴明け工具の欠点を解決するためになされた もので、切粉の容着や切屑詰まりを防止することができるのは勿論のこと、ドリ ルのガイド性及び工具剛性を高めることができる穴明け工具を提供することを目 的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この考案の穴明け工具は、工具本体の側部に2つのねじれ溝が設けられ、ねじ れ溝の回転方向を向く壁面と先端逃げ面との稜線部に切刃が設けられるとともに 、ねじれ溝に隣接する回転方向後側のランド部に第1のマージンが、ヒール側の ランド部に第2のマージンが設けられたもので、特に、4つのマージンをほぼ等 分割に配置し、上記ランド部に、第1のマージン側から第2のマージン側へ向か うに従って深さが漸次深くなる凹部を設けたことを特徴としている。
【0008】
【作用】
上記構成の穴明け工具にあっては、凹部が第2のマージン側へ向かうに従って 漸次深くなるので、切粉が工具の回転に伴って流れ易く、凹部の最も深い部分へ 導かれてそこに溜り、ねじれ溝の機能により後端側へ速やかに排出される。した がって、切粉が第2のマージンと加工穴内面との間に侵入することが少ない。ま た、4つのマージンをほぼ等分割に配置しているから、工具本体が確実にガイド され、しかも、ランド幅が長いので工具剛性も高い。
【0009】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図1ないし図3を参照しながら説明する。図1は 実施例のドリルを示す断面図、図2は底面図、図3は側面図である。図中符号1 0は工具本体であり、工具本体10の側部には、軸線に沿って螺旋をなすねじれ 溝11が形成され、ねじれ溝11の回転方向を向く壁面と先端逃げ面12との交 叉稜線には切刃13が形成されている。切刃13は直線状に形成され、しかも、 芯厚を構成する壁部にシンニング部13aが形成されることによりドリルの中心 部まで延在させられている。また、逃げ面12も直線状とされ、切刃13からド リルの回転中心を通る中心線Lまで延在させられている。また、逃げ面12の幅 Wは、0.015〜0.10D(Dはドリル直径)と狭く設定され、これにより チゼルの大きさも小さくなっている。また、ランド部14のうちねじれ溝11に 隣接する回転方向後側の部分には第1のマージン15が形成され、ヒール16に 隣接する部分には第2のマージン17が形成されている。そして、これらマージ ン15,17は軸線まわりにほぼ等分割に配置されている。なお、マージン15 ,17どうしが軸線回りになす角度は80゜〜100゜の範囲内であればよい。
【0010】 また、芯厚Tはドリル径をDとしたときに0.1〜0.2Dとされ、ねじれ溝 11のうち芯厚Tを構成する部分を含む所定幅の部分は円筒曲面18とされ、そ の半径R1は0.1〜0.3Dとされている。また、円筒曲面18からヒール1 6側へ向かう部分も、回転方向後方へ凹む円筒曲面19とされている。なお、第 2のマージン17と円筒曲面19とのなす角度θは60〜80゜に設定されてい る。また、図中符号10aは油穴である。
【0011】 さらに、工具本体10のランド部1には凹部20が形成されている。凹部2 0は、第1のマージン15から第2のマージン17へ向かうに従って深さが漸次 深くなる凸曲面部20aと、第2のマージン17に隣接するとともに深さが最も 深い凹曲面部20bにより構成されている。凸曲面部20aの第1のマージン1 5側の部分は、その曲率半径が大きくほとんど平坦面に近い形状とされているが 、切屑排出溝がストレート溝の場合にはその部分は平坦面に形成される。また、 底面視において凹曲面部20bと第2のマージン17との境界部は鈍角をなして おり、その部分での欠けの発生が防止されている。詳細には、工具本体10の回 転中心と凹曲面部20b及び第2のマージン17の交叉部とを結んだ直線と、上 記交叉部における凹曲面部20bの接線とがなす角度αは0〜20゜に設定され ている。一方、横断面においては、工具本体10の回転中心と凹曲面部20b及 び第2のマージン17の交叉部とを結んだ直線と、上記交叉部における凹曲面部 20bの接線とがなす角度δはー5〜20゜とされているが、角度δは正角、つ まり凹曲面部20bと第2のマージンとがなす角度は鋭角であることが望ましい 。これは、角度δを正角とすることにより凹曲面部20bに存在する切粉が第2 のマージン17側へ入りにくくなるからである。
【0012】 上記構成のツイストドリルにおいては、凹部20が第2のマージン17側へ向 かうに従って漸次深くなるので、切粉が工具の回転に伴って流れ易く、凹部20 の最も深い部分、つまり凹曲面部20bへ導かれてそこに溜り、ねじれ溝11の 機能により後端側へ速やかに排出される。したがって、切粉が第2のマージン1 7と加工穴内面との間に侵入することが少なく、切粉の噛込みに起因する肌荒れ 等の発生を未然に防止することができる。また、マージン15,17がほぼ等分 割に配置されているため、穴明け加工時に工具本体10が確実にガイドされる。 したがって、工具本体10の振動が少なく、穴の拡大代、真円度、面粗度等の精 度を向上させることができる。さらに、ランド幅が長いため工具剛性が高く、深 穴加工を行うことができる。加えて、剛性が向上するため、芯厚を上記のように 小さくすることができ、その結果、切粉の容着を防止するとともにねじれ溝11 の断面積を大きくすることができる。
【0013】 なお、本考案は上記実施例のようなドリルに限定されるものではなく、エンド ミルやドリルリーマ等の種々の穴明け工具に適用できることは勿論である。 さらに、上記実施例では工具本体10に直接的に切刃13を形成した穴明け工 具について説明したが、例えば工具本体10において、この切刃13の部分に、 ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化硼素)を主成分とする超高硬度焼結体をロウ 付け等により接合し、この超高硬度焼結体の部分に切刃13を形成したような構 成としてもよい。しかして、このような構成を採ることにより、摩耗の激しい刃 先部分において耐磨耗性の向上を図ることができるという利点が得られる。
【0014】
【考案の効果】
以上説明したようにこの考案の穴明け工具においては、4つのマージンをほぼ 等分割に配置し、工具本体のランド部に、第1のマージン側から第2のマージン 側へ向かうに従って深さが漸次深くなる凹部を設けているから、切粉が第2のマ ージンと加工穴内面との間に侵入することが少なく、したがって、切粉の噛込み に起因する肌荒れ等の発生を未然に防止することができる。また、穴明け加工時 に工具本体が確実にガイドされるので工具本体の振動が少なく、穴の拡大代、真 円度、面粗度等の精度を向上させることができる等の優れた効果を得ることがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例であるドリルの軸断面図で
ある。
【図2】図1に示すドリルの底面図である。
【図3】図1の矢印III方向矢視図である。
【図4】従来のドリルリーマの一例を示す断面図であ
る。
【図5】従来の一般的なドリルを示す断面図である。
【図6】4つのマージンを有する従来のドリルの底面図
である。
【符号の説明】
10 工具本端 11 ねじれ溝 14 ランド部 15 第1のマージン 16 ヒール 17 第2のマージン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月12日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 10 工具本 11 ねじれ溝 14 ランド部 15 第1のマージン 16 ヒール 17 第2のマージン

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転させられる工具本体の側
    部に2つのねじれ溝が設けられ、ねじれ溝の回転方向を
    向く壁面と先端逃げ面との稜線部に切刃が設けられると
    ともに、ねじれ溝に隣接する回転方向後側のランド部に
    第1のマージンが、ヒール側のランド部に第2のマージ
    ンが設けられた穴明け工具において、上記4つのマージ
    ンをほぼ等分割に配置し、上記ランド部に、上記第1の
    マージン側から第2のマージン側へ向かうに従って深さ
    が漸次深くなる凹部を設けたことを特徴とする穴明け工
    具。
  2. 【請求項2】軸線方向先端視における前記凹部と第2マ
    ージンとのなす角度を鈍角とし、工具本体の横断面にお
    ける凹部と第2マージンとのなす角度を鋭角としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の穴明け工具。
JP1992025333U 1992-04-20 1992-04-20 穴明け工具 Expired - Lifetime JP2575940Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992025333U JP2575940Y2 (ja) 1992-04-20 1992-04-20 穴明け工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992025333U JP2575940Y2 (ja) 1992-04-20 1992-04-20 穴明け工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0585509U true JPH0585509U (ja) 1993-11-19
JP2575940Y2 JP2575940Y2 (ja) 1998-07-02

Family

ID=12163006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992025333U Expired - Lifetime JP2575940Y2 (ja) 1992-04-20 1992-04-20 穴明け工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2575940Y2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140116U (ja) * 1983-03-07 1984-09-19 富士精工株式会社 ガイド部付ツイストドリル
JPS6211514U (ja) * 1985-07-04 1987-01-24

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140116U (ja) * 1983-03-07 1984-09-19 富士精工株式会社 ガイド部付ツイストドリル
JPS6211514U (ja) * 1985-07-04 1987-01-24

Also Published As

Publication number Publication date
JP2575940Y2 (ja) 1998-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5486075A (en) Boring tool
KR100824345B1 (ko) 스로-어웨이 팁
EP1679143A1 (en) Drill
US4756650A (en) Twist drill
JPH0632250Y2 (ja) ドリル
JPWO2019073752A1 (ja) 回転切削工具
JP3166427B2 (ja) 穴明け工具
JP2004209559A (ja) バックテーパ付きエンドミル
JPS625726B2 (ja)
JP3988659B2 (ja) ドリル
JP3162309B2 (ja) 高速重切削用チゼル付き巴型シンニングドリル
JP2017080864A (ja) 刃先交換式リーマおよびリーマ用インサート
JPH0524218U (ja) 穴明け工具
JP2557189Y2 (ja) エンドミル
JP2985494B2 (ja) 穴明け工具
JP3166426B2 (ja) 穴明け工具
JPH0585509U (ja) 穴明け工具
JPS6352908A (ja) ツイストドリル
JP2537134Y2 (ja) 穴明け工具
JP2003025127A (ja) ドリル
JPH039945Y2 (ja)
JPH0790410B2 (ja) スモールリリーフ付き切削工具
JPS6210025Y2 (ja)
JPS6144728Y2 (ja)
JP4020507B2 (ja) ツイストドリル

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980317

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080417

Year of fee payment: 10